JPH09202732A - 陰イオン交換樹脂を含有する錠剤 - Google Patents

陰イオン交換樹脂を含有する錠剤

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JPH09202732A
JPH09202732A JP23571896A JP23571896A JPH09202732A JP H09202732 A JPH09202732 A JP H09202732A JP 23571896 A JP23571896 A JP 23571896A JP 23571896 A JP23571896 A JP 23571896A JP H09202732 A JPH09202732 A JP H09202732A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 陰イオン交換樹脂を含有する経口コレステロ
ール低下剤のコーティング錠、更に詳しくは服用しやす
いよう、少ない服用錠剤数となるよう主成分を高含量有
し、且つ安定性の優れたコーティング錠を提供する。 【解決手段】 陰イオン交換樹脂、二酸化ケイ素、及
び、結晶セルロースを含有してなる混合物を、水分を添
加することなく混合し打錠された陰イオン交換樹脂を含
有する錠剤、より詳細には、一般式(I)で示される非
架橋型の陰イオン交換樹脂を含有する錠剤ならびに該素
錠をコーティング液でコーティングしたコーティング
錠。 〔式中、Rは炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素
数1〜20のアルキル基を、R,Rは炭素数1〜4
の低級アルキル基、Rは水素原子又は炭素数1〜4の
低級アルキル基、Xは生理学的に許容される対イオン、
nは1〜3の整数、pは平均重合度10〜10,000
の重合度、である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コレステロール低下剤
として有用な陰イオン交換樹脂、とりわけ、一般式
(I)で示される非架橋型の陰イオン交換樹脂を含有す
る錠剤及びそれを素錠としたコーティング錠に関するも
のであり、更に詳しくは服用しやすいよう、少ない服用
錠剤数となるよう主成分が高含有量となり、かつ、安定
性の優れたコーティング錠剤に関するものである。ま
た、本発明は当該錠剤及びそのコーティング錠の製造方
法にも関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコレステロール低下剤として利用
される架橋型コレスチラミンは患者の服用負担(1日8
g〜16g)が大きく、更に、使用時に懸濁して服用す
る不便さから、陰イオン交換樹脂の錠剤化、コーティン
グに関して鋭意研究されている。例えば、含水率8〜1
4%のコレスチラミン樹脂の凝集物を圧縮して錠剤化し
た場合に口の中での膨張などを防止するために当該コレ
スチラミン錠剤を無溶媒でポリエチレングリコールとス
テアリン酸の加熱融解物でコーティングする方法(特開
平3−236326号公報)が報告されている。また、
イミダゾール系の陰イオン交換樹脂(特開昭60−20
9523号公報)についても、一定量の水分を含有させ
て打錠する方法(特開平2−286621号公報)、一
定量の水分を含有させて打錠した素錠をヒドロキシプロ
ピルセルロースなどでコーティングする方法(特願平4
−320155号公報(特開平6−157325号公
報))、一定量の水分および二酸化ケイ素を含有させて
打錠する方法(特開平7−97330号公報)などが報
告されている。
【0003】しかし、これらの従来の方法では、錠剤化
のために吸湿性の陰イオン交換樹脂に予め一定量の水を
加える必要があった。本発明者らは、一般式(I)で示
される、
【0004】
【化1】(式中、Rは炭素数7〜10のアラルキル基
又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、R、R
それそれ独立して同一又は異なって炭素数1〜4の低級
アルキル基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜4の
低級アルキル基を示し、Xは生理学的に許容される対イ
オンを示し、nは1〜3の整数を示し、pは平均重合度
10〜10,000の重合度を示す。)非架橋型の陰イ
オン交換樹脂がコレステロール低下剤として、極めて有
用であることを既に報告してきた(WO93/1378
1)。この陰イオン交換樹脂は非架橋型で線状のポリマ
ーであるため、コレスチラミン等の架橋型ポリマーでみ
られるような膨潤して体積膨張することもなく、それに
伴う腹部膨満感や便秘などの副作用もない。また、単位
重量あたりの胆汁酸有効吸着量が大きく、著しく高い有
用性を示す陰イオン交換樹脂である。
【0005】しかし、本剤は水溶性で、強い渋みを有
し、非常に吸湿性が高く潮解性がある。このために、一
般式(I)で示される化合物からなる新規非架橋型コレ
ステロール低下剤は、打錠の際の混合過程において水を
必要とする従来のイオン交換樹脂の錠剤化方法では粉体
の流動性、打錠性が極めて悪くなり、錠剤として充分な
強度、安定性を得ることができないという問題点があっ
た。更に、水分を添加することなく調製された錠剤にお
いても、一般式(I)で示される化合物で示される薬物
本来の強い渋みのために、錠剤化しただけでは服用時に
強い渋みを感じるという難点があった。一般式(I)で
示される化合物の投与量は、患者やその病態によっても
異なるが、通常は1日当たり0.1〜9g、好ましくは
0.1〜5gと比較的投与量が多く、渋みを感じさせな
いために錠剤中に賦形剤などを多量に含有させると、1
回当たりの投与錠剤数が多くなり過ぎるという問題点も
あった。一般式(I)で示される化合物からなる薬剤の
有する著しく高い有用性を生かした製品化を行うため
に、できるだけ少ない賦形剤で、かつ、強い渋みを感じ
させず安定性の優れた製剤化が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題に
鑑み、鋭意検討を重ねた結果、陰イオン交換樹脂、とり
わけ、一般式(I)で示される、
【0007】
【化1】(式中、Rは炭素数7〜10のアラルキル基
又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、R、R
それそれ独立して同一又は異なって炭素数1〜4の低級
アルキル基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜4の
低級アルキル基を示し、Xは生理学的に許容される対イ
オンを示し、nは1〜3の整数を示し、pは平均重合度
10〜10,000の重合度を示す。)非架橋型の陰イ
オン交換樹脂がコレステロール低下剤に、水分を加える
ことなく、少なくとも二酸化ケイ素及び結晶セルロース
を添加した混合物を打錠することにより、工業的な錠剤
化ができることを見出し、更に、この錠剤を素錠として
これにセルロース類を含むコーティング剤でコーティン
グを施すことにより、前記の問題点を克服できることを
見出した。すなわち、本発明は陰イオン交換樹脂に、少
なくとも二酸化ケイ素及び結晶セルロースとを添加し、
水分を添加していない混合物を打錠してなる陰イオン交
換樹脂を含有する錠剤に関する。また、本発明は、陰イ
オン交換樹脂に、少なくとも二酸化ケイ素及び結晶セル
ロースとを添加し、水分を添加していない混合物を打錠
してなる陰イオン交換樹脂を含有する錠剤の製造方法に
関する。より詳細には、本発明は一般式(I)で示され
る化合物に、少なくとも二酸化ケイ素及び結晶セルロー
スとを添加し、水分を添加していない混合物を打錠して
なる非架橋型の陰イオン交換樹脂を含有する錠剤に関す
る。また、本発明は、一般式(I)で示される化合物
に、少なくとも二酸化ケイ素及び結晶セルロースとを添
加し、水分を添加していない混合物を打錠してなる非架
橋型の陰イオン交換樹脂を含有する錠剤の製造方法に関
する。二酸化ケイ素又は結晶セルロースのいずれかの成
分を欠くと、打錠性が悪くなるばかりでなく、錠剤重量
のばらつきが大きくなったり、錠剤表面のひび割れやエ
ッジが欠けるなど、錠剤化の歩留まりが著しく悪化する
(比較例4及び5参照)。本発明者らは、意外にも二酸
化ケイ素、及び、結晶セルロースの両者を適量添加する
ことにより、水分を添加しない工業的な錠剤化が困難で
あると考えられていた陰イオン交換樹脂、とりわけ、一
般式(I)で示される非架橋型の陰イオン交換樹脂を工
業的に製造可能な錠剤とすることができることを見出し
た。
【0008】また、水分を添加して陰イオン交換樹脂の
吸湿性を抑え、素錠の相対湿度に対する直径の変化率を
小さくしたものを、さらにセルロース類でコーティング
することにより、加湿下での安定性に優れた陰イオン交
換樹脂錠剤を製造方法が知られている(特開平7−97
330号、特開平6−157325号)。しかし、この
方法はコアとなる素錠が一定量の水分を含有し、素錠の
湿度に対する直径の変化率が小さくされているものをコ
ーティングするためのものである。本発明の素錠は、強
い吸湿性のために水分を添加する錠剤化が困難な陰イオ
ン交換樹脂、とりわけ、一般式(I)で示される非架橋
型の陰イオン交換樹脂を水分を添加することなく錠剤化
した素錠であり、吸湿性の強い本発明の素錠に前記の公
知の一定量の水分を含有した素錠の製錠方法をそのまま
適用することは困難であった。本発明者らは、吸湿性の
強い素錠をセルロース類を含むコーティング剤でコーテ
ィングを施すことにより、陰イオン交換樹脂、とりわ
け、一般式(I)で示される化合物の渋みを防止できる
だけでなく、水分が添加されていない素錠の吸湿性をも
防止することができ、長期間の貯蔵においても安定な錠
剤となることを見出した。
【0009】したがって、本発明は、陰イオン交換樹脂
に、水分を添加することなく、少なくとも二酸化ケイ素
及び結晶セルロースを添加した混合物を打錠してなる素
錠を、更に、セルロース類を含むコーティング剤でコー
ティングしてなる、陰イオン交換樹脂を含有するコーテ
ィング錠剤、及びその製造方法に関する。
【0010】より詳細には、本発明は、一般式(I)で
示される、
【化1】(式中、Rは炭素数7〜10のアラルキル基
又は炭素数1〜20のアルキル基を示し、R、R
それそれ独立して同一又は異なって炭素数1〜4の低級
アルキル基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜4の
低級アルキル基を示し、Xは生理学的に許容される対イ
オンを示し、nは1〜3の整数を示し、pは平均重合度
10〜10,000の重合度を示す。)非架橋型の陰イ
オン交換樹脂に、水分を添加することなく、少なくとも
二酸化ケイ素及び結晶セルロースを添加した混合物を打
錠してなる錠材、及びこれに、更に、セルロース類を含
むコーティング剤でコーティングしてなる非架橋型の陰
イオン交換樹脂を含有するコーティング錠剤、並びに、
それらの製造方法に関する。
【0011】本発明の製剤は、賦形剤の含有量が極微
量、即ち高薬物含有量の製剤化を可能としたことを特徴
とするものでもある。また、本発明の製剤は、連続生産
にも十分対応するものであり、工業生産にも対応できる
ものでもある。
【0012】本発明の陰イオン交換樹脂としては、非架
橋型の陰イオン交換樹脂が好ましく、一般式(I)で示
される化合物が特に好ましい。本発明の一般式(I)で
示される化合物の置換基Rとしては、炭素数7〜10
のアラルキル基又は炭素数1〜20のアルキル基であ
り、当該アラルキル基のアリール基は置換基を有しても
よいが無置換の物が好ましい、また、当該アルキル基は
直鎖又は分鎖のものであってよい。より具体的には、置
換基を有してもよいベンジル基、フェニルエチル基、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル
基、ヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル基、エイコ
シル基などが挙げられるが、より好ましくはベンジル
基、メチル基、ヘキシル基、ドデシル基、オクタデシル
基を挙げることができる。置換基R、Rはそれそれ
独立して同一又は異なって炭素数1〜4の低級アルキル
基であり、直鎖又は分鎖のものであってよい。より具体
的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−
プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基などが挙
げられるが、より好ましくはメチル基を挙げることがで
きる。置換基Rは水素原子又は炭素数1〜4の低級ア
ルキル基であり、低級アルキル基は直鎖又は分鎖のもの
であってよい。より具体的には水素原子、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブ
チル基、iso−ブチル基などが挙げられるが、より好
ましくは水素原子又はメチル基を挙げることができる。
対イオンXは、生理学的に許容される対イオンであれば
特に制限はないが、ハロゲン、硫酸塩、炭酸塩などの無
機塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、アスコル
ビン酸塩、グルクロン酸塩、グルタミン酸塩、スルホン
酸塩、リン酸塩などの有機酸塩などが挙げられるが、ハ
ロゲン、硫酸塩、リン酸塩が好ましく、より好ましくは
塩素イオン、臭素イオン、フッ素イオンなどのハロゲン
が挙げられる。本発明の一般式(I)で示される化合物
は、対応するモノマーの四級アンモニウム塩を調製し、
これをラジカル重合剤などの重合開始剤の存在下に重合
させて製造することができる。
【0013】本発明の一般式(I)で示される化合物の
具体例としては、例えば次のものを挙げることができ
る。ポリ(アクリロイルオキシエチル−N,N,N−ト
リメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(メタクリロ
イルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウ
ムクロライド)、ポリ(アクリロイルオキシエチル−
N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムクロライ
ド)、ポリ(メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジ
メチル−N−ベンジルアンモニウムクロライド)、ポリ
(アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−
ヘキシルアンモニウムクロライド)、ポリ(メタクリロ
イルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−ヘキシルア
ンモニウムクロライド)、ポリ(アクリロイルオキシエ
チル−N,N−ジメチル−N−ドデシルアンモニウムク
ロライド)、ポリ(メタクリロイルオキシエチル−N,
N−ジメチル−N−ドデシルアンモニウムクロライ
ド)、ポリ(アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメ
チル−N−オクチルアンモニウムクロライド)、ポリ
(メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N
−オクチルアンモニウムクロライド)、特に好ましい化
合物としては、ポリ(アクリロイルオキシエチル−N,
N−ジメチル−N−ベンジルアンモニウムクロライド)
が挙げられる。
【0014】本発明の陰イオン交換樹脂、とりわけ、一
般式(I)で示される化合物の含有量は、素錠の全重量
に対して50〜95重量%、好ましくは70〜90重量
%、より好ましくは75〜90重量%である。
【0015】本発明で使用される二酸化ケイ素、結晶セ
ルロースは経口的に摂取を認められているものであれば
特に制限はないが、経口投与の医薬品として使用前例が
あるものが工業的には好ましい。二酸化ケイ素として
は、流動性の付与を目的とするものであり、例えは、含
水二酸化ケイ素(別名:ホワイトカーボン)、二酸化ケ
イ素(別名:シリカゲルあるいは無水ケイ酸)などが使
用され、その中でも含水系でない微粒子二酸化ケイ素ま
たは軽質無水ケイ酸が好ましい。尚、使用される二酸化
ケイ素は、見掛け比重が70g/l〜20g/l、好ま
しくは50g/l〜20g/lであり、見掛け比重が小
さい軽質無水ケイ酸が好ましい。その添加量は素錠の全
重量の0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量
%、より好ましくは0.1〜1重量%である。結晶セル
ロースとしては、微結晶セルロースが好ましく、平均粒
径が5〜50ミクロン、好ましくは10〜50ミクロ
ン、より好ましくは10〜30ミクロンの結晶セルロー
スが好ましい。その添加量は、素錠の全重量の0.1〜
30重量%、好ましくは1〜30重量%、より好ましく
は10〜30重量%である。
【0016】本発明で使用する二酸化ケイ素、とりわけ
軽質無水ケイ酸に関しては、その含有量が増えるに従っ
て、また、二酸化ケイ素の見掛け比重(カサ密度)が小
さくなるに従って粉体流動性の向上がみられるが、他方
打錠性(圧縮性)は低下してくるようである。したがっ
て、二酸化ケイ素を一般式(I)で示される化合物に対
して、5部以上添加すると打錠性が低下して出来上がり
の錠剤にはひび割れが多く見られるようになる。本発明
で使用する結晶セルロースに関しては、その含有量が増
えるに従って、また、結晶セルロースの平均粒度が小さ
くなるに従って打錠性(圧縮性)は向上してくるが、他
方粉体流動性の低下がみられる。微結晶セルロースで
は、その含有量が30部を越えると著しく錠剤重量のば
らつきが大きくなってくる。結晶セルロースを一般式
(I)で示される化合物に対し30部を越えて使用する
格別の有用性はみられないので、さらに多量の賦形剤を
必要とする場合には、ラクトースのような安価な賦形剤
を加える方が望ましい。
【0017】したがって、本発明をより詳細に述べれ
ば、本発明は陰イオン交換樹脂、好ましくは一般式
(I)で示される非架橋型の陰イオン交換樹脂と、見掛
け比重が70g/l〜20g/I、好ましくは50g/
l〜20g/lで見掛け比重が小さい軽質無水ケイ酸、
及び、平均粒径が50ミクロン〜10ミクロン、好まし
くは30ミクロン〜10ミクロンの結晶セルロースを少
なくとも含有し、水分を添加していない混合物を打錠し
てなる陰イオン交換樹脂を含有する錠剤、及び、その製
造方法に関する。さらに詳細には本発明は、一般式
(I)で示される非架橋型の陰イオン交換樹脂と、見掛
け比重が50g/l〜20g/l、好ましくは40g/
l〜20g/lで見掛け比重が小さい二酸化ケイ素、及
び、平均粒径が50ミクロン〜10ミクロン、好ましく
は30ミクロン〜10ミクロンの結晶セルロースを少な
くとも含有し、水分を添加していない混合物を打錠して
なる、当該陰イオン交換樹脂が錠剤の全重量に対して5
0〜95重量%、好ましくは70〜90重量%、さらに
好ましくは75〜90重量%を含有する錠剤、及び、そ
の製造方法に関する。さらに本発明は、前記錠剤に更
に、セルロース類を含むコーティング剤でコーティング
してなる、非架橋型の陰イオン交換樹脂を含有するコー
ティング錠剤、及び、その製造方法に関する。
【0018】本発明の素錠となるコーティング前の錠剤
には、前記の二酸化ケイ素及び結晶セルロースのほかに
従来から錠剤化において慣用されている成分を本発明の
目的を阻害しない範囲において添加することもできる。
例えば、ラクトース(乳糖)、ショ糖、ブドウ糖、マン
ニット、ソルビット等の二糖類又は単糖類や馬鈴薯でん
ぷん、小麦でんぷん、コーンスターチ、米でんぷん等の
でんぷん類などの賦形剤、リン酸カルシウム及び硫酸カ
ルシウム等の無機物質、高級脂肪酸及びその金属塩(例
えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム)、高
級アルコール、タルク、合成ケイ酸アルミニウム等の滑
沢剤、でんぷん、カルボキシメチルセルロースのナトリ
ウム塩又はカルシウム塩、メチルセルロース、カルボキ
シメチルスターチ、アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、
でんぷん、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポ
リビニルピロリドン、ポリメチルピロリドン等の結合剤
などを必要に応じて添加することもできる。
【0019】本発明の素錠となるコーティング前の錠剤
は、各成分を混合し、この混合物を打錠することにより
製造することができる。各成分の添加順序は特に制限は
ないが、最初に結晶セルロースと二酸化ケイ素とを混合
し、次いで一般式(I)で示される化合物を、好ましく
は徐々に添加混合し、これらの混合物に必要に応じてそ
の他の成分を添加混合するのが好ましい。打錠の際の杵
圧は、特に制限はないが、2トン以下で行うのが好まし
い。
【0020】本発明のコーティング工程で使用するコー
ティング剤に含有されるセルロース類としては、pH非
依存性であり、かつ、水溶性であるセルロース類であれ
ば、特に制限はない。具体的には、例えば、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、メチルセルロース等が挙げられ、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースが好ましい。本発明においては、
これらのセルロース類を単独で使用してもよいが、必要
に応じて少量のワックス、酸化チタン、タルク、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、クエン酸トリエチルなどを加えて使用することも
できる。得られるコーティング膜の強度、経済性などの
点から、ポリエチレングリコール(マクロゴール)を添
加するのが好ましい。コーティング液中のセルロース類
の濃度は、濃度が高いとコーティングされるセルロース
類の量が多くなり過ぎるので、高濃度での使用は好まし
くなく、20重量%未満であることが好ましく、より好
ましくは6〜15重量%程度である。ポリエチレングリ
コール(マクロゴール)を添加する場合には、その濃度
はセルロース類に対し、1〜50重量%程度が好まし
く、より好ましくは5ないし40重量%程度である。ま
た、他にコーティング剤として、酸溶解性皮膜剤を用い
ることができる。例えば、ジエチルアミノメタクリレー
ト、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート
(AEA)、ジメチルアミノエチルメタクリレート−メ
チルメタクリレート共重合体(商品名:オイドラギット
E(メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メ
タアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体))、セル
ロースアセテートN,N−ジ−n−ブチルヒドロキシプ
ロピルエーテル(CABP)等の胃酸中において溶解す
るコーティング剤を用いることができる。コーティング
の方法としては、特に制限はないが、スブレーコーティ
ングが好ましい。コーティングの量は、コーティング膜
自体が錠剤(素錠)に対し1〜10重量%の量をコーテ
ィングするのが好ましい。渋みのマスキングを目的とし
たコーティングにおいては、1重量%以上でその効果を
示すが10重量%以上のコーティングをしても格別の有
用性はなく、3重量%前後のコーティングがもっとも好
ましい。また、コーティングの際には素錠の水分含有量
を計測し、水分増加が認められなくなるまでコーティン
グを継続することが好ましい。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例において更に詳細に説明
するが本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されないことは明らかである。
【0022】実施例1 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方に示す結晶セルロース1000g、軽質
無水ケイ酸50gを秤取し、混合機に入れ5分間混合す
る。ポリ(アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチ
ル−N−ベンジルアンモニウムクロライド)(一般式
(I)中、Rがベンジル基、R及びRがメチル
基、Rが水素原子、nが2、Xが塩素イオンである化
合物。以下、「化合物1」という。)の総量を4分割し
それそれ5分間ずつに分けて前記混合物中に添加し混合
する。その後、ステアリン酸マグネシウム50gを秤取
し、混合機に入れ1分間混合する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 8900g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−F20(平均粒径17ミクロン)) 1000g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)30g/l) 50g
【0023】(2) 打錠工程 打錠工程には次の打錠装置を使用した。 打錠装置 畑鉄工所 ロータリー式打錠機 HT−AP15SS (2−1) 打錠条件 回転数 毎分35回転 厚み 5mm 硬度 7以上 上下杵圧 2トン以下 強制フィーダー 使用
【0024】(3) コーティング工程 コーティング工程には、次のコーティング機を使用し
た。 コーティング機 パウレック ドリアコーター650 (3−1) コーティング方法 前記(2)で得られた錠剤7kgをパンに投入し、コー
ティングパン回転数を0rpm、吸気温度を80度に設
定し、排気温度が一定になるまで待つ。この時、排気温
度が50度以上であることを確認する。20錠取り錠剤
重量を測定後、粉砕し水分量を測定する。回転数を7r
pmにして、12g/minで以下に示す処方のコーテ
ィング液のスプレーを開始する。30分後から回転数を
15rpmにして、約18g/minでスプレーする。
適時、20錠をサンプリングし、錠剤重量、水分量を測
定する。水分増加がなく錠剤重量が素錠に対して3%に
なったらスプレーを止め回転数を5rpmにし、約60
分間乾燥する。 (3−2) コーティング液処方 ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 400g マクロゴール6000 120g イオン交換水 4600g
【0025】実施例2 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方に示す結晶セルロース2000g、軽質
無水ケイ酸50gを秤取し、混合機に入れ5分間混合す
る。化合物1の総量を4分割しそれそれ5分間ずつに分
けて前記混合物中に添加し混合する。その後、ステアリ
ン酸マグネシウム50gを秤取し、混合機に入れ1分間
混合する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 7900g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−301(平均粒径40ミクロン)) 2000g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)50g/l) 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0026】実施例3 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方の結晶セルロース1000g、乳糖55
0g、軽質無水ケイ酸50gを秤取し、混合機に入れ5
分間混合する。化合物1の総量を4分割し、それそれ5
分間ずつに分けて前記混合物中添加し混合する。その
後、ステアリン酸マグネシウム50gを秤取し、混合機
に入れ1分間混合する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 8350g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−F20(平均粒径17ミクロン)) 1000g 乳糖 550g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)50g/l) 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0027】実施例4 (1) 混合工程、打錠工程 混合工程及び打錠工程は実施例1と同様に行った。 (2) コーティング工程 (2−1) コーティング方法 コーティング方法は乾燥まで実施例1と同様に行い、さ
らにカルナウバロウを5g添加し、回転数を5rpmに
して5分間運転する。 (2−2) コーティング液処方 ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 400g マクロゴール6000 120g 酸化チタン 28g イオン交換水 4000g (2−3) 光沢化剤 粉末カルナウバロウ 5g
【0028】比較例1 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下に示す混合処方の結晶セルロース1000g、軽質
無水ケイ酸50gを秤取し、混合機に入れ5分間混合す
る。化合物1の総量を4分割しそれそれ5分間ずつに分
けて前記混合物中に添加し混合する。その後、ステアリ
ン酸マグネシウム50gを秤取し、混合機に入れ1分間
混合する。化合物1を水と混合することは困難であった
ため、水890gをスプレーしながら添加した。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 8010g 水 890g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−F20(平均粒径17ミクロン)) 1000g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)30g/l) 50g
【0029】比較例2 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方の結晶セルロース1000g、軽質無水
ケイ酸50gを秤取し、混合機に入れ5分間混合する。
化合物1の総量を4分割しそれそれ5分間ずつに分けて
前記混合物中に添加し混合する。その後、ステアリン酸
マグネシウム50gを秤取し、混合機に入れ1分間混合
する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 8900g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−301(平均粒径40ミクロン)) 1000g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)30g/l) 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0030】比較例3 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方の結晶セルロース1000g、軽質無水
ケイ酸50gを秤取し、混合機に入れ5分間混合する。
化合物1の総量を4分割しそれそれ5分間ずつに分けて
前記混合物中に添加し混合する。その後、ステアリン酸
マグネシウム50gを秤取し、混合機に入れ1分間混合
する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 8900g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−302(平均粒径120ミクロン))1000g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)30g/l) 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0031】比較例4 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方の軽質無水ケイ酸50gを秤取し、混合
機に入れる。化合物1の総量を4分割しそれそれ5分間
ずつに分けて混合機に入れ混合する。その後、ステアリ
ン酸マグネシウム50gを秤取し、混合機に入れ1分間
混合する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 9900g ステアリン酸マグネシウム 50g 軽質無水ケイ酸(見掛け比重(カサ密度)30g/l) 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0032】比較例5 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下の混合処方の結晶セルロース1000gを秤取し、
混合機に入れる。化合物1の総量を4分割しそれそれ5
分間ずつに分けて前記混合物中に添加し混合する。その
後、ステアリン酸マグネシウム50gを秤取し、混合機
に入れ1分間混合する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 8950g 結晶セルロース (商品名:アビセルPH−F20(粒径17ミクロン)) 1000g ステアリン酸マグネシウム 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0033】比較例6 (1) 混合工程 各成分の混合には次の混合装置を使用した。 混合装置 パウレック V型混合機 FMV100 (1−1) 混合方法 以下に示す混合処方の化合物1の9950g、ステアリ
ン酸マグネシウム50gを秤取し、混合機に入れ1分間
混合する。 (1−2) 混合処方(10kg) 化合物1 9950g ステアリン酸マグネシウム 50g (2) 打錠工程、コーティング工程 打錠工程及びコーティング工程は実施例1と同様に行っ
た。
【0034】比較例7 実施例1の打錠工程のみで得られるコーティングを施さ
ない錠剤。
【0035】試験例1 粉体流動性は素錠重量のばらつきで、圧縮性は2トン以
下の打錠圧で得られる錠剤がコーティングに際し欠けや
ひび割れの生じる頻度で示した。本品は吸湿性が高く摩
損性試験中に重量増加が観られるためこの外観試験で圧
縮性を示した。試験結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】水を加えた比較例1は水分による潮解、糸
引きのため十分な混合ができず打錠さえも不可能であっ
た。水を用いない処方では、打錠及びコーティングはど
の実施例、比較例でも可能であったが、粉体流動性及び
圧縮性の点で実施例1、実施例2及び実施例3で問題の
ない錠剤が得られた。一方、比較例4に結晶セルロース
を添加しない処方、比較例5に軽質無水ケイ酸を添加し
ない処方、比較例6にはこれらの両者を添加しない処方
を示した。結晶セルロースを添加しない場合、著しく打
錠性(圧縮性)は低下し、錠剤表面にはひびが観られる
ようになる。軽質無水ケイ酸を添加しない処方では粉体
流動性が低下し錠剤重量のばらつきが非常に大きくな
る。両者を添加しない場合には、錠剤重量のばらつきも
非常に大きいし、ひび割れ、欠けも多く、打錠性の悪い
ものとなる。また、比較例2には平均粒径40ミクロン
の結晶セルロースを添加した処方、比較例3には平均粒
径120ミクロンの結晶セルロースを添加した処方を示
し、両者共、軽質無水ケイ酸としては見掛け比重(カサ
密度)30g/lのものを処方した例を示した。添加す
る結晶セルロースの平均粒径が大きくなっても、軽質無
水ケイ酸の見掛け比重(カサ密度)の小さなものを添加
することにより錠剤化はできるが(実施例2)、軽質無
水ケイ酸の見掛け比重(カサ密度)の大きなものを添加
した場合にはひび割れや欠けが多くなると同時に打錠性
も好ましくなくなることがこの比較例により示されてい
る。さらに、実施例1で示されるように見掛け比重(カ
サ密度)の小さい軽質無水ケイ酸と平均粒径の小さい結
晶セルロースを使用することで高薬物含有量の錠剤を製
造することができ、製剤としての服用量を低く設定する
ことに貢献した。本発明の錠剤処方は造粒工程なしで混
合工程のみで安定した直接打錠が可能で連続生産にも十
分対応するものである。
【0038】試験例2 本錠剤は水分量7%を越えると形状変化を招き、更に吸
湿すると潮解する。そこでコーティングによる安定性の
増加を60℃、90%の相対湿度で20分保存した後の
形状の変化で比較した。また、口腔内に30秒間含んだ
時の渋みを比較した。試験の結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】コーティングにより安定性の増加、また渋
みのマスキングが達成され服用しやすい製剤が得られた
ことがわかる。
【0041】
【発明の効果】本発明はこれまでの陰イオン交換樹脂の
経口コレステロール低下剤よりも服用量、服用方法の点
で優れた錠剤を提供するもので、更には製造時において
も造粒工程を必要としないなど大きな利点を有するもの
である。また、得られた錠剤をさらにセルロース類を用
いてコーティングすることにより、薬剤の渋みを感じる
ことのない服用のしやすい錠剤を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/38 A61K 47/38 D // C08L 33/14 LHT C08L 33/14 LHT (A61K 47/04 47:38)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰イオン交換樹脂、二酸化ケイ素、及び、
    結晶セルロースを含有してなる混合物を、水分を添加す
    ることなく混合し打錠された陰イオン交換樹脂を含有す
    る錠剤。
  2. 【請求項2】陰イオン交換樹脂が非架橋型の陰イオン交
    換樹脂である請求項1に記載の錠剤。
  3. 【請求項3】陰イオン交換樹脂が、一般式(I)で示さ
    れる、 【化1】 (式中、Rは炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素
    数1〜20のアルキル基を示し、R、Rはそれそれ
    独立して同一又は異なって炭素数1〜4の低級アルキル
    基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜4の低級アル
    キル基を示し、Xは生理学的に許容される対イオンを示
    し、nは1〜3の整数を示し、pは平均重合度10〜1
    0,000の重合度を示す。)非架橋型の陰イオン交換
    樹脂である請求項1又は2に記載の錠剤。
  4. 【請求項4】陰イオン交換樹脂がポリ(アクリロイルオ
    キシエチル−N,N−ジメチル−N−ベンジルアンモニ
    ウムクロライド)である請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の錠剤。
  5. 【請求項5】添加される二酸化ケイ素の割合が0.1〜
    5重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の錠剤。
  6. 【請求項6】添加される結晶セルロースの割合が1〜3
    0重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の錠剤。
  7. 【請求項7】二酸化ケイ素の見かけ比重が70g/l〜
    20g/lであり、結晶セルロースの平均粒径が50〜
    10ミクロンである請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の錠剤。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載の錠剤
    を素錠として、これにコーティングを施した陰イオン交
    換樹脂を含有するコーティング錠剤。
  9. 【請求項9】コーティングがセルロース類を含有するコ
    ーティング剤によることを特徴とする請求項8に記載の
    コーティング錠剤。
  10. 【請求項10】セルロース類がヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロースである請求項9に記載のコーティング錠
    剤。
  11. 【請求項11】素錠に対し1〜10重量%のコーティン
    グ剤でコーティングを施したことを特徴とする請求項8
    〜10のいずれか1項に記載のコーティング錠剤。
  12. 【請求項12】請求項1〜7のいずれか1項に記載され
    た錠剤の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項8〜11のいずれか1項に記載さ
    れたコーティング錠剤の製造方法。
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