JPH09202684A - 結晶欠陥が少ないシリコン単結晶の製造方法およびこの方法で製造されたシリコン単結晶 - Google Patents

結晶欠陥が少ないシリコン単結晶の製造方法およびこの方法で製造されたシリコン単結晶

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JPH09202684A
JPH09202684A JP2602196A JP2602196A JPH09202684A JP H09202684 A JPH09202684 A JP H09202684A JP 2602196 A JP2602196 A JP 2602196A JP 2602196 A JP2602196 A JP 2602196A JP H09202684 A JPH09202684 A JP H09202684A
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crystal
silicon single
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Kiyotaka Takano
清隆 高野
Makoto Iida
誠 飯田
Eiichi Iino
栄一 飯野
Masaki Kimura
雅規 木村
Hirotoshi Yamagishi
浩利 山岸
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    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
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    • C30B29/06Silicon
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    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 酸化膜耐圧を改善したチョクラルスキー法に
よるシリコン単結晶を、高生産性で製造する。 【解決手段】 チョクラルスキー法によってシリコン単
結晶を製造する場合において、育成されるシリコン単結
晶が結晶成長時に、1250℃から1200℃までの温
度域を通過する時間が10分以上20分以下となるよう
にすることを特徴とする、シリコン単結晶の製造方法。
およびこの方法によって製造されたシリコン単結晶。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化膜耐圧を改善
したチョクラルスキー法によるシリコン単結晶を、高生
産性で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年は、半導体回路の高集積化に伴う素
子の微細化により、MOS−LSIのゲート電極部の絶
縁酸化膜はより薄膜化されており、このような薄い絶縁
酸化膜においてもデバイス素子動作時に絶縁耐圧が高い
こと、リーク電流が小さいことすなわち、酸化膜の信頼
性が高いことが要求されている。
【0003】この点、チョクラルスキー法(Czoch
ralski法、以下CZ法という。)によるシリコン
単結晶より製造されたシリコンウェーハの酸化膜耐圧
は、浮遊帯溶融法(Floating Zone法、F
Z法という。)によるシリコン単結晶より製造されたウ
ェーハや、CZ法によるウェーハ上にシリコン単結晶薄
膜を成長させたエピタキシャルウェーハの酸化膜耐圧に
比べて著しく低いことが知られている(「サブミクロン
デバイスII、3ゲート酸化膜の信頼性」、小柳光正、
丸善(株)、P70)。
【0004】このCZ法において酸化膜耐圧を劣化させ
る主な原因は、シリコン単結晶育成時に導入される結晶
欠陥によることが判明しており、結晶成長速度を極端に
低下(例えば 0.4mm/min以下)させることで、CZ法に
よるシリコン単結晶の酸化膜耐圧を著しく改善できるこ
とも知られている(例えば、特開平2-267195号公報参
照)。しかし、酸化膜耐圧を改善するために、単に結晶
成長速度を従来の1mm/min以上から、 0.4mm/min以下に
低下させたのでは、酸化膜耐圧は改善できるものの、単
結晶の生産性が半分以下となり、著しいコストの上昇を
もたらしてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点に鑑みなされたもので、酸化膜耐圧を改善したチ
ョクラルスキー法によるシリコン単結晶を、高生産性で
得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、CZ法によるシリコン単結晶成長時
に、その成長単結晶が受けた熱履歴と、導入された結晶
欠陥との関係を種々、調査,検討した結果本発明を完成
したもので、本発明の請求項1に記載した発明は、チョ
クラルスキー法によってシリコン単結晶を製造する方法
において、育成されるシリコン単結晶が結晶成長時に、
1250℃から1200℃までの温度域を通過する時間
が20分以下となるようにすることを特徴とする。この
ようなCZ法によるシリコン単結晶の成長時の熱履歴と
すれば、酸化膜耐圧を劣化させる結晶欠陥の欠陥核の形
成が阻害され、育成単結晶中に導入される結晶欠陥密度
を減少させることができ、著しくシリコン単結晶の酸化
膜耐圧の改善ができる。しかも、結晶成長速度を極端に
低下させたり、一定の温度領域を徐冷させるといった、
単結晶の生産性を悪化させるような方法を用いる必要は
なく、超高速引き上げが可能であるため、単結晶の生産
性を飛躍的に向上させることができる。
【0007】また、本発明の請求項2に記載した発明
は、チョクラルスキー法によってシリコン単結晶を製造
する方法において、育成されるシリコン単結晶が結晶成
長時に、1250℃から1200℃までの温度域を通過
する時間が10分以上20分以下となるようにすること
を特徴とする。このように、請求項1の発明に対し12
50℃から1200℃までの温度域を通過する時間の下
限値を限定したのは、一般のCZ法による引上装置での
単結晶の育成において、容易に達成が可能な、発明のよ
り好適とされる範囲を明示したものである。従って、請
求項2により請求項1に記載した発明の範囲が限定され
るものではない。
【0008】さらに、本発明の請求項3に記載した発明
は、請求項1または請求項2に記載した方法によって製
造されたシリコン単結晶である。前記請求項1および請
求項2に記載した方法では、酸化膜耐圧を劣化させる結
晶欠陥の欠陥核がそもそも形成されにくいため、確実に
酸化膜耐圧を改善したシリコン単結晶を製造することが
できる。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明するが、説
明に先立ち各用語につき予め解説しておく。 1) FPD(Flow Pattern Defec
t)とは、成長後のシリコン単結晶棒からウェーハを切
り出し、表面の歪み層を沸酸と硝酸の混合液でエッチン
グして取り除いた後、K2Cr2O7 と弗酸と水の混合液で表
面をエッチングすることによりピットおよびさざ波模様
が生じる。このさざ波模様をFPDと称し、ウェーハ面
内のFPD密度が高いほど酸化膜耐圧の不良が増える
(特開平4−192345号公報参照)。 2) LSTD(Laser Scattering
TomographyDefect)とは、成長後のシ
リコン単結晶棒からウエーハを切り出し、表面の歪み層
を弗酸と硝酸の混合液でエッチングして取り除いた後、
ウエーハを劈開する。この劈開面より赤外光を入射し、
ウエーハ表面から出た光を検出することでウエーハ内に
存在する欠陥による散乱光を検出することができる。こ
こで観察される散乱体については学会等ですでに報告が
あり、酸素析出物とみなされている(J.J.A.P.
Vol.32,P3679,1993参照)。
【0010】これらFPD、LSTDの欠陥密度は酸化
膜耐圧の不良率と強い相関があることから、共に酸化膜
耐圧劣化因子と考えられている。従って、CZ法による
シリコン単結晶の酸化膜耐圧を改善するためには、この
FPD、LSTD欠陥を減少させる必要がある。
【0011】本発明者らは、低速成長させると何故、F
PD、LSTDが減少し、酸化膜耐圧が良くなるのかを
解明すべく、徐冷型・急冷型の二種類の炉内構造下にお
いて、結晶成長時に成長速度を高速から低速に急変させ
てみたところ、FPD、LSTDの欠陥密度は成長速度
変化点からではなく、それ以前(既成長部)で急激に低
下していた。この変化した位置は炉内構造によって異な
り、急冷型構造下では成長速度変化点の手前約14〜1
1cmの間(図1(a)のA点からB点)、また徐冷型
構造下では同じく成長速度変化点の手前約19〜16c
mの間(図1(a)のA’点からB’点)であった。と
ころが、この位置に相当する結晶温度は、ほぼ同じく1
150℃〜1080℃の温度帯に相当することがわかっ
た(図1(b)参照)。
【0012】このことは、結晶欠陥消滅過程として、シ
リコン単結晶成長中における1150℃〜1080℃の
温度帯が影響することを意味している。すなわち、単結
晶の成長速度を極端に低下させれば、成長中の結晶がす
べての温度領域で通過時間が長くなり、結果として11
50℃〜1080℃の温度域の通過時間も長くなるた
め、FPD、LSTD欠陥が消滅過程をへることによっ
て、酸化膜耐圧が改善されるのである。
【0013】従って、1150℃〜1080℃の温度域
の通過時間さえ長くすることが出来れば、FPD、LS
TD欠陥を消滅させることができ、その他の温度領域、
特に結晶成長速度に直接的に影響する結晶成長界面近傍
の高温度域の通過時間を長くする必要はなく、成長界面
近傍の温度勾配をよりきつくすることで、結晶成長速度
を低速度とせずに、したがって単結晶の生産性を落とす
ことなく、酸化膜耐圧の改善ができることを解明し、先
に提案した(特願平7−143391号)。
【0014】しかし、上述のように酸化膜耐圧を劣化さ
せるFPD、LSTD欠陥の消滅過程は解明したもの
の、これらの欠陥核の発生・形成については不明であ
り、これを解明し、欠陥核そのものの形成を抑制するこ
とができれば、CZ法によるシリコン単結晶のより完全
な酸化膜耐圧の改善を図ることができる。また、上記一
定の温度領域を徐冷するという方法では、従来に比し引
上速度をそれほど落とさないで済むとは言え、実際問題
従来法以上の引上速度、生産性を望むことは困難であ
る。
【0015】そこで、本発明者らはさらに、酸化膜耐圧
劣化因子となる欠陥の欠陥核発生そのものの温度領域を
調査・解明し、欠陥核の形成を抑制するとともに、結晶
成長速度を従来より高速とし、シリコン単結晶の一層の
高品質化と高生産性の達成を図ることを検討した。
【0016】しかして、本発明者らはこれを解明すべ
く、さらに結晶成長時に成長速度を中速から超高速に急
変させる実験を行った。すると、FPD、LSTDの欠
陥密度は成長速度変化点からではなく、それ以前(既成
長部)で急激に増加していた。この変化した位置は、成
長速度変化点の手前約22〜16cmの間(図2(a)
のC点からD点)であった。そして、この位置に相当す
る結晶温度は、上述の実験から得られた1150℃〜1
080℃の温度帯に相当するものである(図2(b)参
照)。すなわち、1150℃〜1080℃の温度域を急
冷しはじめる結晶位置から、欠陥密度が増加しており、
上記実験結果が正しいことを再確認できた。
【0017】ところが、結晶の引き上げをそのまま継続
すると、その後再び欠陥密度が減少する挙動が確認され
た。この欠陥が減少した位置は、成長速度変化点の手前
約12〜9cmの間(図2(a)のE点からF点)であ
った。そして、この位置に相当する結晶温度は、125
0℃〜1200℃の温度帯に相当するものであることが
わかった(図2(b)参照)。
【0018】このことは、結晶欠陥核の形成過程とし
て、シリコン単結晶成長中における1250℃〜120
0℃の温度帯が影響することを意味している。すなわ
ち、単結晶の成長時において導入される、酸化膜耐圧を
劣化させるFPD、LSTD欠陥は、1250℃〜12
00℃の温度領域でその核が形成され、1150℃〜1
080℃の温度領域で消滅過程をたどるのである。よっ
て、CZ法によるシリコン単結晶の酸化膜耐圧をより確
実に解決するためには、結晶成長時にFPD、LSTD
の欠陥核を形成させないようにする為に、1250℃〜
1200℃の温度域を出来るだけ急冷し、その通過時間
を短くすれば良いことになる。
【0019】これを確認すべく本発明者らは更に、各種
炉内構造下で同様な実験を行い、FPD欠陥密度と結晶
成長時の1250℃〜1200℃までの温度域通過時間
との関係を調査したところ、図3に示したような結果が
得られた。この図を見ると、1250℃〜1200℃ま
での温度域を通過する時間が20分以下の結晶では、例
外なく欠陥密度が少なく酸化膜耐圧が改善された結晶が
育成されることがわかる。従って、酸化膜耐圧劣化因子
たるFPD、LSTD欠陥の欠陥核は1250℃〜12
00℃の温度域で形成され、この温度域を通過する時間
が20分以下となると、欠陥核が十分に形成されないた
めに、結果として出来た結晶の欠陥密度が減少するので
ある。
【0020】一方、1250℃〜1200℃の温度域を
通過する時間が20分を越えると、欠陥密度のばらつき
が大きいものの、徐々に欠陥密度が減少する傾向があ
る。これは1250℃〜1200℃の温度域を徐冷され
たために、多数の欠陥核が形成され、全体的に欠陥密度
が増加するが、1250℃〜1200℃の通過時間が長
いものは、その後前記1150℃〜1080℃の温度域
も徐冷され、欠陥消滅過程をたどるため、徐々に欠陥密
度の少ない結晶となるのである。
【0021】このように本発明によれば、シリコン単結
晶中の結晶欠陥は、その核そのものが形成される温度で
ある1250℃〜1200℃の温度域を急冷される為
に、欠陥核形成反応が十分でなく、その形成が阻害され
る。結晶中に欠陥核が形成されていなければ、その後の
熱履歴、特に結晶欠陥消滅過程の温度域たる1150℃
〜1080℃の履歴がいかなるものであろうとも、絶対
的な結晶欠陥の密度を減少させることが可能であり、酸
化膜耐圧特性に優れた高品質のシリコン単結晶の製造が
可能となる。さらに、本発明では、従来の極端に引上速
度を低下させる方法とは全く逆に、極端に引上速度を上
げるものであり、また一定の温度域を徐冷する必要もな
いため、単結晶の飛躍的な生産性の向上を図ることが出
来る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。まず、CZ法
による単結晶引上装置の構成例を図4により説明する。
図4に示すように、この単結晶引上装置100は、チャ
ンバ101と、チャンバ101中に設けられたルツボ1
02と、ルツボ102の周囲に配置されたヒータ105
と、ルツボ102を回転させるルツボ保持軸107及び
回転機構108と、シリコンの種子結晶Sを保持するシ
ードチャック22と、シードチャック22を引き上げる
ケーブル1と、ケーブル1を回転又は巻き取る巻取機構
109を備えて構成されている。ルツボ102の内側の
融液Lを収容する側には石英ルツボ103が設けられ、
石英ルツボ103の外側には黒鉛ルツボ104が設けら
れている。また、ヒータ105の外側周囲には断熱材1
06が配置されている。更に、炉内のガスの流れを整
え、発生するSiO等の反応ガスを有効に排出するため
成長単結晶を囲繞するように整流筒2が設けられる場合
もある。また、最近ではチャンバ101の水平方向の外
側に、図示しない磁石を設置し、シリコン融液Lに水平
方向の磁場を印加することによって、融液Lの対流を抑
制し、単結晶の安定成長をはかる、いわゆるMCZ法が
用いられることも多い。
【0023】次に、上記の単結晶引上装置100による
単結晶育成方法について説明する。まず、ルツボ102
内でシリコンの高純度多結晶原料を融点(約1400°
C)以上に加熱して融解する。次に、ケーブル1を巻き
出すことにより融液Lの表面略中心部に種子結晶Sの先
端を接触又は浸漬させる。その後、ルツボ保持軸107
を適宜の方向に回転させるとともに、ケーブル1を回転
させながら巻き取り種子結晶Sを引き上げることによ
り、単結晶育成が開始される。以後、引上速度と温度を
適切に調節することにより略円柱形状の単結晶棒Cを得
ることができる。
【0024】この場合、本発明のように1250℃〜1
200℃の温度域を通過する時間を20分以下として単
結晶の酸化膜耐圧を改善し、かつ単結晶の生産性を飛躍
的に向上させるためには、従来に比し超高速度で引き上
げる必要がある。そこで、本発明を実施するための炉内
構造は、炉内のガスの流れを整え、発生するSiO等の
反応ガスを有効に排出するとともに、成長単結晶Cを冷
却し、単結晶への輻射熱を遮ることによって、結晶成長
速度を高速化することを可能とするため、その下端部を
融液面に近接させた整流筒2が、成長単結晶を囲繞する
ように設けられている。このような整流筒を設けること
によって、引上装置の上部より導入されるAr等の不活
性ガスは、整流筒によってその流路が規定され、成長単
結晶に向けて集中して流れるため、結晶を冷却する効果
が大きい。しかも、このような整流筒は原料融液面やル
ツボ内壁、さらにはヒータ等からの輻射熱をカットする
ことも出来ることから、より単結晶の高速度成長が可能
となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。 (実施例)図4に示した整流筒を具備する引上装置で、
20インチ石英ルツボに原料多結晶シリコンを60Kg
チャージし、直径6インチ、方位<100>のシリコン
単結晶棒を1.6mm/minの平均引上速度で育成し
た(単結晶棒の直胴長さ約85cm)。この単結晶棒か
ら、ウエーハを切り出し、鏡面加工を施すことによっ
て、シリコン単結晶の鏡面ウエーハを作製した。こうし
て出来たシリコン単結晶の鏡面ウエーハにつき、前記F
PD、LSTD欠陥の測定を行った。その測定結果を下
記の表1に示した。表には従来のCZ法による欠陥密度
の典型例を、比較のため併記した。
【0026】
【表1】
【0027】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態においては、直径6インチのシリ
コン単結晶を育成する場合につき例を挙げて説明した
が、本発明はこれには限定されず、1250℃〜120
0℃の温度域を通過する時間を20分以下とすれば、同
様の作用効果は、直径8〜16インチあるいはそれ以上
のシリコン単結晶にもあてはまる。
【0028】また、上記実施形態では、単結晶の成長速
度を超高速とするため、整流筒を用いたが、本発明はこ
れには限定されず、成長結晶の冷却速度を上げまたは輻
射熱を有効に遮蔽することが出来るものであるならば、
どのような炉内構造としても良い。例えば、ルツボとル
ツボ内の融液を部分的にカバーして輻射熱を遮断しても
よいし、前記整流筒の下端部に、より冷却効果を増すた
め、熱遮蔽体を設置してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、C
Z法によって製造されるシリコン単結晶のFPD、LS
TD欠陥を減少させ、酸化膜耐圧の優れた高品質の結晶
を得ることが出来る。しかも本発明では、引上速度を極
端に低下したり、一定の温度領域の徐冷化等は必要では
なく、超高速度で結晶を引き上げるため、単結晶の生産
性を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)結晶成長中、成長速度を低速に急変化さ
せた場合における、結晶位置とFPD欠陥密度との関係
を示した図である。 (b)湯面からの距離と結晶温度との関係を示した図で
ある。
【図2】(a)結晶成長中、成長速度を高速に急変化さ
せた場合における、結晶位置とFPD欠陥密度との関係
を示した図である。 (b)湯面からの距離と結晶温度との関係を示した図で
ある。
【図3】1250℃から1200℃までの通過時間とF
PD欠陥密度との関係を示した図である。
【図4】CZ法による単結晶引上装置の断面概略図であ
る。
【符号の説明】
1 ケーブル 2 整流筒 22 シードチャック 100 単結晶引上装置 101 チャンバ 102 ルツボ 103 石英ルツ
ボ 104 黒鉛ルツボ 105 ヒータ 106 断熱材 107 ルツボ保
持軸 108 回転機構 109 巻取機構 C 成長単結晶 L シリコン融液 S 種子結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 雅規 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越半 導体株式会社半導体磯部研究所内 (72)発明者 山岸 浩利 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越半 導体株式会社半導体磯部研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法によってシリコン単
    結晶を製造する場合において、育成されるシリコン単結
    晶が結晶成長時に、1250℃から1200℃までの温
    度域を通過する時間が20分以下となるようにすること
    を特徴とする、シリコン単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 チョクラルスキー法によってシリコン単
    結晶を製造する場合において、育成されるシリコン単結
    晶が結晶成長時に、1250℃から1200℃までの温
    度域を通過する時間が10分以上20分以下となるよう
    にすることを特徴とする、シリコン単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した方法
    によって製造されたシリコン単結晶。
JP2602196A 1996-01-19 1996-01-19 結晶欠陥が少ないシリコン単結晶の製造方法およびこの方法で製造されたシリコン単結晶 Pending JPH09202684A (ja)

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Cited By (2)

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