JPH0920077A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH0920077A
JPH0920077A JP7194277A JP19427795A JPH0920077A JP H0920077 A JPH0920077 A JP H0920077A JP 7194277 A JP7194277 A JP 7194277A JP 19427795 A JP19427795 A JP 19427795A JP H0920077 A JPH0920077 A JP H0920077A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の感熱記録材料はシリアルプリント方
式による長時間の印字後でも、カス付着、ヘッド摩耗が
少なく、これらによるドット抜け、印字濃度低下も見ら
れない優れた特性を有する感熱記録材料を提供するこ
と。 【解決手段】 支持体上にロイコ染料及び顕色剤を含有
する感熱発色層および保護層を順次積層してなる感熱記
録材料において、該記録材料の記録面の動摩擦係数が
0.30以下で、かつ光学的表面粗さ(RP値)が1.
00μm以上であることを特徴とする感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関
し、更に詳しくはシリアルプリント方式で記録されても
ヘッド摩耗、ヘッドカス付着の少ない感熱記録材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、情報の多様化並びに増大、省資
源、無公害化等の社会の要請に伴って情報記録分野にお
いても種々の記録材料が研究・開発され実用に供されて
いるが、中でも感熱記録材料は、(1)単に加熱するだ
けで発色画像が記録され煩雑な現像工程が不要であるこ
と、(2)比較的簡単でコンパクトな装置を用いて製造
できること、更に得られた記録材料の取扱いが容易で維
持費が安価であること、(3)支持体として紙が用いら
れる場合が多く、この際には支持体コストが安価である
のみでなく、得られた記録物の感触も普通紙に近いこと
等の利点故に、コンピューターのアウトプット、電卓等
のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、低並
びに高速ファクシミリ分野、自動券売機分野、感熱複写
分野等において広く用いられている。
【0003】サーマルヘッドによる記録方式には、ファ
クシミリ、プリンター用の横1列形ヘッド(ラインサー
マルヘッド)による横1列印字方式いわゆるラインプリ
ント方式と、小型プリンター用の縦1列形ヘッドによる
縦1列印字方式あるいはまた1文字形ヘッド(シリアル
サーマルヘッド)による桁逐次印字方式の、いわわゆる
シリアルプリント方式がある。
【0004】最近、日本語ワードプロセッサ(以下、ワ
ープロと称す)分野においては、シリアルプリント方式
により感熱記録を行うワープロが、小型で安価なことか
ら急速に普及し、家庭においても広く使用されるように
なってきている。このワープロに採用されているシリア
ルプリント方式の感熱記録は、熱転写リボンによる感熱
記録との共用を前提に設計されているため、独自の印字
機構を備えている。即ち、感熱記録体をプリンターに装
填後、印字開始時にサーマルヘッドが感熱記録体に押し
付けられ、その状態で横方向にサーマルヘッドが移動し
一行分の印字を行い、印字終了時にサーマルヘッドは記
録体から離れる。元の記録開始位置にサーマルヘッドが
戻る間にあるいは戻ると同時に紙送りが行われ、次行の
印字に移り、順次同じ動作が繰り返されて一ページ分の
記録が行われる。
【0005】シリアルプリント方式により印字を行うワ
ープロ用の感熱記録体としては、これまでラインプリン
ト方式のファクシミリ用等の感熱記録体を流用されるこ
とが多かった。ところが、前記シリアルプリント方式の
ワープロ独自の印字機構に適合したものではないため
に、感熱記録材料がヘッドに負荷をかけ、ヘッド摩耗、
ヘッドカス付着を発生させやすい傾向にある。これはラ
インプリント方式よりシリアルプリント方式の方がおお
むね、印字速度(ヘッドが記録材料表面を走行する速
度)が速く、ヘッドが記録材料表面に当たる圧力が高い
ために起因すると考えられる。一方、ヘッド摩耗、ヘッ
ドカス付着という問題は従来からあったが、これは主に
ラインプリント方式のヘッドに対するトラブルに関して
であり、これら問題に対して例えば、特公昭59−25
672号、特開平2−274589号、特開平4−21
6991号などの発明が開示されているが、シリアルプ
リント方式のヘッドに対しては、未だ不充分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
アルプリント方式で記録される感熱記録材料において、
ヘッド摩耗、ヘッドかす付着の少ない記録材料を提供す
ること、すなわち、シリアルプリント方式の記録装置で
長時間印字しても、ヘッド摩耗による印字抜けやヘッド
カス付着による印字かすれがなく、初期と同じような印
字品質が得られる感熱記録材料を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持体
上にロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層および
保護層を順次積層してなる感熱記録材料において、該記
録材料の記録面の動摩擦係数が、0.30以下で、かつ
光学的表面粗さ(RP値)が、1.00μm以上である
ことを特徴とする感熱記録材料が提供される。更に、本
発明によれば、感熱発色層中の顔料量が、40wt%以
上であり、保護層中の顔料量が40wt%以下であり、
かつ保護層と感熱発色層の付着量比が重量で、0.03
〜0.20:1であることを特徴とする上記の感熱記録
材料が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らの検討によれば、感熱
記録材料の表面の動摩擦係数が高いと印字記録の際、ヘ
ッドが記録材料表面を走行中、走行方向と反対の負荷が
ヘッド表面(記録材料と接する面)に加わり、このため
除々にヘッド表面が摩耗していることを見い出した。更
に検討した結果、かかる動摩擦係数を0.30以下、よ
り好ましくは0.25以下とした場合、ヘッド表面の負
荷が軽減され、ヘッド表面の摩耗が抑制されることを知
見した。一方、記録材料表面の光学表面粗さ(RP値)
であるが、ヘッドと記録材料の接触は微視的に見ると、
記録材料表面には凹凸があり、この凸部分が実際上は接
していると考えられ、従ってRP値が小さすぎると、ヘ
ッド走行中、ヘッドの負荷がかかり、ヘッド摩耗、ヘッ
ドカス付着が多くなることを見い出した。そしてかかる
P値を1.00以上、より好ましくは1.30以上と
した場合、ヘッド摩耗、ヘッドカス付着が少なくなるこ
とを見い出した。
【0009】なお、動摩擦係数の測定は、JIS P8
147に準拠し、条件としては水平方法試験を採用し、
記録材料の表同士を縦方向と縦方向で組合せ、試験片の
移動速度としては20cm/秒とした。また、本発明で
いう、光学的表面粗さ(RP値)とは、紙へのプリズム
の加圧6.0Kg/cm2、加圧後100ミリ秒後に測
定した値である。なお、光学的表面粗さ(RP値)は、
紙にプリズムを圧着した時の紙の表面凹凸の状態を光学
的に測定した値を言うが、測定原理は「光学的接触法を
中心とした紙の印字平滑度の測定方法」桜木真平著、大
蔵省印刷局研究所報告第29巻第9号615〜622頁
(昭和52年9月)に記載されている。本発明では測定
装置としては東洋精機製作所(株)製「マイクロトボグ
ラフ」を用いた。
【0010】本発明において、感熱記録材料中に含有す
る顔料は、多い方がヘッドカス付着は少なくなるが、ヘ
ッド摩耗が大きくなる傾向があるため、これを両立させ
るため、感熱記録層中の顔料量は40wt%以上とし、
かつ、保護層中の顔料量は40wt%以下とし、かつ、
保護層と感熱発色層の付着量比を重量比で0.03〜
0.2:1とすることが好ましい。これにより、カス付
着の防止と摩耗防止の両立をはかることが可能となる。
感熱発色層中の顔料が40wt%に満たないとヘッドカ
ス付着が劣化傾向となり、また保護層中の顔料量が40
wt%を越えると、ヘッド摩耗が劣化傾向となる。更
に、保護層の感熱発色層に対する付着量(重量)比が
0.03未満であるとヘッド摩耗が劣り、0.2を越え
るとヘッドカス付着が劣る傾向となる。
【0011】本発明において、感熱発色層で用いられる
ロイコ染料は単独又は2種以上混合して適用されるが、
このようなロイコ染料としては、この種の感熱材料に適
用されているものが任意に適用され、例えば、トリフェ
ニルメタン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オー
ラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の
染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。このような
ロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に示すよう
なものが挙げられる。
【0012】3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−
フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレッ
トラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−
ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシル
アミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,
7−ジメチルフルオラン、3-N-メチル-N-イソブチル-6-
メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-エチル-N-イソアミ
ル-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メ
チルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフ
ルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3'−トリフ
ルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−
クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3-ジ
エチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリクロロメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルア
ニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロ
ルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3-N-メチル-N
-シクロヘキシルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(2',4'-ジメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5
−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、6'−クロロ−8'−メト
キシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6'−ブロモ−
3'−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、3−
(2'−ヒドロキシ−4'−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2'−メトキシ−5'−クロルフェニル)フタリド、3−(2'
−ヒドロキシ−4'−ジメチルアミノフェニル)−3−(2'
−メトキシ−5'−ニトロフェニル)フタリド、3−(2'−
ヒドロキシ−4'−ジエチルアミノフェニル)−3−(2'−
メトキシ−5'−メチルフェニル)フタリド、3−(2'−メ
トキシ−4'−ジメチルアミノフェニル)−3−(2'−ヒド
ロキシ−4'−クロル−5'−メチルフェニル)フタリド、3
-モルホリノ-7-(N-プロピル-トリフルオロメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチ
ルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ
−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フル
オラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)
メチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-5-クロル-
7-(α-フェニルエチルアミノ)フルオラン、3-(N-エチル
-p-トルイジノ)-7-(α-フェニルエチルアミノ)フルオラ
ン、3-ジエチルアミノ-7-(o-メトキシカルボニルフェニ
ルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-5-メチル-7-
(α-フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−ピペリジノフルオラン、2-クロロ-3-(N-メチ
ルトルイジノ)-7-(p-n-ブチルアニリノ)フルオラン、3-
(N-メチル-N-イソプロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリ
ノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノ
フルオラン、3,6-ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピ
ロ(9,3')-6'-ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジ
ル−N−シクロヘキシルアミノ)−5、6−ベンゾ−7−α
−ナフチルアミノ−4'−ブロモフルオラン、3-ジエチル
アミノ-6-クロル-7-アニリノフルオラン、3-N-エチル-N
-(2-エトキシプロピル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフ
ルオラン、3-N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミ
ノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ
-6-メチル-7-メシチジノ-4'、5'-ベンゾフルオラン、3-
(p-ジメチルアミノフェニル)-3-{1,1-ビス(p-ジメチル
アミノフェニル)エチレン-2-イル}フタリド、3-(p-ジメ
チルアミノフェニル)-3-{1,1-ビス(p-ジメチルアミノフ
ェニル)エチレン-2-イル}-6-ジメチルアミノフタリド、
3-(p-ジメチルアミノフェニル)-3-(1-p-ジメチルアミノ
フェニル-1-フェニルエチレン-2-イル)フタリド、3-(p-
ジメチルアミノフェニル)-3-(1-p-ジメチルアミノフェ
ニル-1-p-クロロフェニルエチレン-2-イル)-6-ジメチル
アミノフタリド、3-(4'-ジメチルアミノ-2'-メトキシ)-
3-(1''-p-ジメチルアミノフェニル-1''-p-クロロフェニ
ル-1'',3''-ブタジエン-4''-イル)ベンゾフタリド、3-
(4'-ジメチルアミノ-2'-ベンジルオキシ)-3-(1''-p-ジ
メチルアミノフェニル-1''-フェニル-1'',3''-ブタジエ
ン-4''-イル)ベンゾフタリド、3-ジメチルアミノ-6-ジ
メチルアミノ-フルオレン-9-スピロー3'(6'-ジメチルア
ミノ)フタリド、3,3-ビス{2-(p-ジメチルアミノフェニ
ル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル}-4,5,6,7-テトラ
クロロフタリド、3-ビス{1,1-ビス(4-ピロリジノフェニ
ル)エチレン-2-イル}-5,6-ジクロロ-4,7-ジブロモフタ
リド、ビス(p-ジメチルアミノスチリル)-1-ナフタレン
スルホニルメタン、ビス(p-ジメチルアミノスチリル)-1
-p-トリルスルホニルメタン等。
【0013】また、本発明の感熱発色層で用いる顕色剤
としては、前記ロイコ染料を接触時発色させる電子受容
性の種々の化合物、例えばフェノール性化合物、チオフ
ェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸及びその金
属塩等が好ましく適用され、その具体例としては以下に
示すようなものが挙げられる。
【0014】4,4'−イソプロピリデンビスフェノール、
4,4'−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、
4,4'−セカンダリーブチリデンビスフェノール 4,4'−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフ
ェノール)、4,4'−シクロヘキシリデンジフェノール、
4,4'−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、
2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチ
ルフェノール)、2,2'ーメチレンビス(4−エチル−6−タ
ーシャリーブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス
(6−ターシャリーブチル−2-メチルフェノール)、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリブ
チルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒド
ロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4'−チオ
ビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、
4,4'−ジフェノールスルホン、4-イソプロポキシ-4'-ヒ
ドロキシジフェニルスルホン、4-ベンジルオキシ-4'-ヒ
ドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジフェノールスル
ホキシド、P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒ
ドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジ
ル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸
オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,
5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)−3−オキサペンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキ
シフェニルチオ)−プロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N'−ジフェ
ニルチオ尿素、N,N'−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿
素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1
−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロ
キシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の
金属塩、ビス-(4-ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエス
テル、ビス-(4-ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエス
テル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4
−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4'−ジフェ
ノールスルホン、3,3'−ジアリル−4,4'−ジフェノール
スルホン、α,α-ビス(4−ヒドロキシフェニル)-α-メ
チルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、
テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェ
ノールS、4,4'-チオビス(2-メチルフェノール)、4,4'-
チオビス(2-クロロフェノール)等。
【0015】本発明の感熱記録材料を製造するために、
ロイコ染料及び顕色剤を支持体上に結合支持させる場
合、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができ、その
具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
【0016】ポリビニルアルコ−ル、殿粉及びその誘導
体、ヒドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセ
ルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ
−ス、エチルセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、ポリア
クリル酸ソ−ダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミ
ド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アク
リル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/
無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無
水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミ
ド、アルギン酸ソ−ダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性
高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアク
リル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合体、ポリブチルメタクリレ−ト、エチレン/
酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタ
ジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重
合体等のラテックス等。
【0017】また、本発明においては、感度向上剤とし
て種々の熱可融性物質を使用することができ、その具体
例としては以下に示すものが挙げられるが、これに限ら
れるわけでわない。ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸
類、ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪
酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニ
ウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベ
ヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p-ベンジルビフェニ
ル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p-ベンジルオ
キシ安息香酸ベンジル、β-ベンジルオキシナフタレ
ン、β-ナフトエ酸フェニル、1-ヒドロキシ-2-ナフト酸
フェニル、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸メチル、ジフェ
ニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフ
タル酸ジベンシル、テレフタル酸ジメチル、1,4-ジメト
キシナフタレン、1,4-ジエトキシナフタレン、1,4-ジベ
ンジロキシナフタレン、1,2-ジフェノキシエタン、1,2-
ビス(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ビス(4-メチル
フェノキシ)エタン、1,4-ジフェノキシ-2-ブテン、1,2-
ビス(4-メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメ
タン、1,4-ジフェニルチオブタン、1,4-ジフェニルチオ
-2-ブテン、1,3-ビス(2-ビニルオキシエトキシ)ベンゼ
ン、1,4-ビス(2-ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p-(2
-ビニルオキシエトキシ)ビフェル、p-アリールオキシプ
フェニル、p-プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイ
ルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベン
ジルジスルフィド、1,1-ジフェニルエタノール、1,1-ジ
フェニルプロパノール、p-ベンジルオキシベンジルアル
コール、1,3-フェノキシ-2-プロパノール、N-オクタデ
シルカルバモイル-p-メトキシカルボニルベンゼン、N-
オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2-ビス(4-メト
キシフェノキシ)プロパン、1,5-ビス(4-メトキシフェノ
キシ)-3-オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ
酸ビス(4-メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4-クロロベ
ンジル)等。
【0018】本発明に用いられる顔料としては、例えば
炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸
化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、
タルク、カオリン、表面処理されたカルシウムやシリカ
等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレ
ン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビ
ニリデン樹脂等の有機系の微粉末を挙げることができ
る。また、必要に応じて滑剤、界面活性剤等も用いるこ
とができ、滑剤としては、高級脂肪酸及びその金属塩、
高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、植物
性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類等があげられ
る。
【0019】また、層構成に関しては、支持体と感熱発
色層との間に中間層設けたり、また支持体をはさんで感
熱発色層と反対側にバック層を設けることもできる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、以下に示す部及び%は何れも重量基準である。
【0021】〔実施例1〕 [A液] プラスチックス球状中空粒子 10部 (スチレンアクリル共重合体、中空率50%) ポリビニルアルコール10%水溶解液 30部 水 60部 上記配合から成るA液を、上質紙(坪量60g/m2
の表面に乾燥後重量が2g/m2となるよう塗布乾燥し
て、中間層塗布紙を得た。 [B液] 3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ− 20部 6−メチル−7−アニリノフルオラン ポリビニルアルコール10%水溶解液 10部 水 70部 [C液] 4−ヒドロキシフェニル−4′−イソプロポキシ 4部 フエニルスルホン 炭酸カルシウム 12部 ポリビニルアルコール10%水溶解液 10部 水 74部 上記組成からなる混合物をサンドクラインダーでそれぞ
れ3時間分散し、[B液]及び[C液]を得た。[B
液]と[C液]を1:15の割合で混合し感熱発色層液
を作成し、これを中間層塗布紙上に乾燥後重量が5g/
2となるように塗布乾燥して、感熱発色層塗布紙を得
た。 [D液] カオリン(平均粒径1.0μm) 20部 ポリビニルアルコール10%水溶解液 10部 水 70部 上記組成からなる混合物をサンドクラインダーで30分
分散し、[D液]を得た。 [E液] [D液] 15部 ポリビニルアルコール10%水溶解液 50部 ステアリン酸亜鉛分散液 5部 (ステアリン酸亜鉛20%) 水 30部 上記配合からなる保護層液[E液]を感熱発色層塗布紙
上に乾燥後重量が0.5g/m2となるように塗布乾燥
し、その後スーパーキャレンダーにて、平滑度が150
0secとなるように処理を行ない実施例1の感熱記録
材料を作成した。
【0022】〔実施例2〕[D液]において、カオリン
を水酸化アルミニウム(平均粒径0.8μm)に代えた
他は、実施例1と同様にして実施例2の感熱記録材料を
作成した。
【0023】〔実施例3〕保護層重量が0.2g/m2
で、平滑度が1000secとなるように処理した他
は、実施例1と同様にして実施例3の感熱記録材料を作
成した。
【0024】〔実施例4〕[C液]において、炭酸カル
シウムをシリカに代えた他は、実施例1と同様にして実
施例4の感熱記録材料を作成した。
【0025】〔実施例5〕保護層付着量を1.5g/m
2とした他は、実施例1と同様にして実施例5の感熱記
録材料を作成した。
【0026】〔実施例6〕[E液]において、[D液]
量を30部とした他は、実施例1と同様にして実施例6
の感熱記録材料を作成した。
【0027】〔実施例7〕[C液]において、炭酸カル
シウム量を5部とした他は、実施例1と同様にして実施
例7の感熱記録材料を得た。
【0028】〔比較例1〕保護層付着量を1.5g/m
2とし、平滑度を3000secに調整した他は、実施
例1と同様にして比較例1の感熱記録材料を作成した。
【0029】〔比較例2〕[C液]において、炭酸カル
シウム量を20部とし、保護層付着量を0.3g/m2
とし、平滑度を3500secに調整した他は、実施例
1と同様にして比較例2の感熱記録材料を作成した。
【0030】〔比較例3〕[E液]においてステアリン
酸亜鉛分散液量を3部とし、[D液]量を20部とした
他は、実施例1と同様にして比較例3の感熱記録材料を
作成した。
【0031】上記で得た実施例1〜7及び比較例1〜3
の感熱記録材料の動摩擦係数、光学的表面粗さ(R
P値)、初期画像濃度及び2000枚印刷後の画像濃度
及びドット抜けの有無を測定した。その結果を表1に示
す。なお、測定方法は以下によった。 〔動摩擦係数〕JIS P 8147に準拠(水平方法
試験:試験片(記録材料)の表面と表面を縦方向に組合
せて用い、試験片の移動速度を20cm/秒とした) 〔光学的表面(RP値)〕紙へのプリズムの加圧を6.
0kg/cm2とし、加圧後100ミリ秒後の測定値 〔初期画像濃度〕ワープロ 東芝ルポJW05V 印字
条件は感熱紙モード、濃度調整目盛MAXで黒ベタを印
字した時のマクベス(RD−914)濃度値。 〔2000枚印字試験〕前述のワープロ条件で、200
0枚印字試験を行なった後、マクベスで画像濃度を測
定。また、画像で印字ドット抜けの有無を観察、判定し
た。更に試験後の各感熱記録材料のヘッドの状態を光学
顕微鏡で観察したところ、次のような結果が得られた。
実施例1、2、3、4については、カス付着、摩耗も少
なかった。実施例5、7については、ヘッドの抵抗体上
に若干のカス付着が見られた。実施例6については、ヘ
ッドに若干の摩耗が見られた。比較例1については著し
いカス付着が見られた。比較例2については著しいヘッ
ド摩耗が見られ、特にドット抜けの近傍の摩耗が大きか
った。比較例3については著しいカス付着と摩耗が見ら
れ、特にドット抜けの近傍の摩耗が大きかった。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料はシリアルプリン
ト方式による長時間の印字後でも、カス付着、ヘッド摩
耗が少なく、これらによるドット抜け、印字濃度低下も
見られない優れた特性を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にロイコ染料及び顕色剤を含有
    する感熱発色層および保護層を順次積層してなる感熱記
    録材料において、該記録材料の記録面の動摩擦係数が
    0.30以下で、かつ光学的表面粗さ(RP値)が1.
    00μm以上であることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 感熱発色層中の顔料量が、40wt%以
    上であり、保護層中の顔料量が40wt%以下であり、
    かつ保護層と感熱発色層の付着量比が重量で、0.03
    〜0.20:1であることを特徴とする請求項1の感熱
    記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6028029A (en) * 1998-07-31 2000-02-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Heat-sensitive recording material

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