JPH09200432A - イメージセンサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿等の照射効率を向上させるとともに、反
射角度のずれを無くして品質を向上させることを目的と
する。 【解決手段】 フレーム１２に設けられた開口部１３の
下方に配設され複数の発光素子１５を装着したＬＥＤア
レイ１４と、発光素子１５からの光を入射させるととも
に原稿２４等を当接させるガラス板１８と、フレーム１
２の開口部１３と隣接して設けられ原稿２４等の反射し
た光を反射する第１の反射面１９と、第１の反射面１９
からの光を結像する等倍結像レンズアレイ２０と、フレ
ーム１２に設けられ等倍結像レンズアレイ２０の結像し
た光を反射する第２の反射面２１と、フレーム１２の上
部に配設されるとともに第２の反射面２１からの光を受
光する受光センサー部２３が設けられた基板２２を備
え、開口部１３の周壁の上部には周壁反射面１６と斜反
射面１７とを対向させて設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は原稿等を照射して原
稿等を読み取るイメージセンサーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】以下、従来のイメージセンサーについて
図を参照しながら説明する。図４は従来のイメージセン
サーの断面図を示すものである。図４において、１はア
ルミニウム合金等からなるフレーム、２は後記する原稿
１０等を照射する複数の発光素子、３はフレーム１の内
側に配設され複数の発光素子２を装着したＬＥＤアレ
イ、４はフレーム１の上面に配設され発光素子２の照射
した光を入射すると共に原稿１０等を当接させるガラス
板、５はフレーム１に配設され原稿１０等の反射した光
を反射する第１の反射板、６は反射板５の反射した光を
結像する等倍結像レンズアレイ、７は等倍結像レンズア
レイの結像した光を反射する第２の反射板、８はフレー
ム１の上部に配設され後記する受光センサー部９の基板
であり、受光センサー９は等倍結像レンズアレイ４の光
を屈折させ反射した第２の反射板７からの光を受光す
る。１０はガラス板４に当接し照射される原稿等であ
る。

【０００３】この様な従来のイメージセンサーは、原稿
１０等の反射した光を第１の反射板５で屈折反射させ等
倍結像レンズアレイ６で結像し、この結像した光を第２
の反射板７で屈折反射させて受光センサー９で受光させ
るようにして、イメージセンサーの薄型化を行うもので
ある。又、第１の反射板５と第２の反射板７の構成はプ
リズムレンズ、或いはガラス板等にアルミニウム合金等
が蒸着されフレーム１に装着させる。

【０００４】以上のように構成された従来のイメージセ
ンサーについて、以下その動作について説明する。発光
素子２の照射した光線１１がガラス板４の下面に斜光の
状態で入射される。ガラス４内に入射した光線１１は屈
折してガラス板４上面に到達する。一方、ガラス板４上
面には搬送される原稿１０等があり、ガラス板４上面に
到達した光線１１は原稿１０等を照射して原稿１０等の
情報に応じてガラス板４下面に向けて反射する。反射し
た光線１１はガラス板４の下側に設けられた第１の反射
板５で屈折反射され等倍結像レンズアレイ６で結像す
る。そして、結像した光線１１が第２の反射板７で屈折
反射されて受光センサー部９が受光し、受光した光量に
応じてフォトキャリアを生じ蓄積される。

【０００５】ここで動作パルス信号を受光センサー部９
のスタート信号入力端子に入力すると、光検知部の１ビ
ット目から順次シフトレジスタがオンして時経列的に出
力信号が取り出される。この信号は更に電気的に増幅さ
れ最終的なセンサー出力信号として出力される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】この従来のイメージセ
ンサーにおいては、薄型化を図るために原稿１０等の反
射した光線１１を第１の反射板５で屈折反射させ等倍結
像レンズアレイ６で結像し、この結像した光線１１を第
２の反射板７で屈折反射させて受光センサー部９で読み
取りが行われる。しかしながら、光線１１を第１の反射
板５と第２の反射板７で２回にわたり屈折反射させてい
るので、光線１１の光量が低下し受光センサー部９の残
像特性を低下させる。又、フレーム１に第１の反射板５
と第２の反射板７をそれぞれ接着剤等で接着させている
ので、接着剤の厚み等にばらつきが生じ易く、第１の反
射板５と第２の反射板７の反射角度がそれぞれずれ、原
稿１０等の読み取りの品質を低下させるという問題があ
る。

【０００７】本発明は、原稿等の照射効率を向上させる
とともに、反射角度のずれを無くして品質を向上させる
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、フレームの開口部と隣接して設けられた第
１の反射面と、第１の反射面からの光を結像する等倍結
像レンズアレイと、等倍結像レンズアレイの結像した光
を反射する第２の反射面と、第２の反射面からの光を受
光する受光センサー部が設けられた基板を備え、開口部
の周壁の上部には周壁反射面と斜反射面とを対向させて
設けたというものである。

【０００９】この発明によれば、原稿等の照射効率を向
上させるとともに、反射角度のずれを無くして品質を向
上させたイメージセンサーが得られる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の発明は、
フレームと、フレームに設けられた開口部と、開口部の
下方に配設され複数の発光素子を装着したＬＥＤアレイ
と、フレームの上面に配設され発光素子からの光を入射
させるとともに原稿等を当接させるガラス板と、フレー
ムの開口部と隣接して設けられ原稿等の反射した光を反
射する第１の反射面と、ガラス板と平行に設けられ第１
の反射面からの光を結像する等倍結像レンズアレイと、
フレームに設けられ等倍結像レンズアレイの結像した光
を反射する第２の反射面と、フレームの上部に配設され
るとともに第２の反射面からの光を受光する受光センサ
ー部が設けられた基板を備え、開口部の周壁の上部には
周壁反射面と斜反射面とを対向させて設けたというもの
であり、周壁反射面と斜反射面が周囲の光線を反射させ
て照射量を増加させるという作用を有する。

【００１１】請求項２記載の発明は、第１の反射面と第
２の反射面と周壁反射面と斜反射面には、鏡面加工処理
がなされるとともに腐食等を防止するＳｉＯ₂ 等の保護
膜が設けられているというものであり、反射効率を高め
劣化を防止するという作用を有する。

【００１２】請求項３記載の発明は、周壁反射面がパラ
ボラ状反射面であるというものであり、周囲の光線を反
射させて照射量を増加させるという作用を有する。

【００１３】請求項４記載の発明は、フレームと、フレ
ームの上部に配設され下方に向けて発光する複数の発光
素子が装着された基板と、フレームに設けられ発光素子
の光をフレームの上方側に向けて反射させる凹曲面反射
部を設けた窪み部と、基板の上部に配設され凹曲面反射
部の反射した光を入射するとともに原稿等が当接される
ガラス板と、フレームの窪み部と隣接して設けられ原稿
等の反射した光を反射する第１の反射面と、ガラス板と
平行に設けられ第１の反射面からの光を結像する等倍結
像レンズアレイと、フレームに設けられるとともに等倍
結像レンズアレイの結像した光を反射する第２の反射面
と、基板に配設され第２の反射面からの光を受光する受
光センサー部を備えたというものであり、拡散した光線
が集束され原稿上を効率よく照射するという作用を有す
る。

【００１４】以下、本発明の実施の形態について、図１
から図３を用いて説明する。 （実施の形態１）図１は本発明の実施の形態１によるイ
メージセンサーの断面図を示す。図１において、１２は
アルミニウム合金等からなるフレーム、１３はフレーム
１２に設けられた開口部、１４は開口部１３の下方に配
設されたＬＥＤアレイであり、発光する複数の発光素子
１５が装着され、複数の発光素子１５は開口部１３に収
容されている。そして、開口部１３の周壁の上部に発光
素子１５の周囲の光を反射する周壁反射面１６と斜反射
面１７を対向させて形成している。１８はフレーム１２
の上面に配設され発光素子１５の照射した光を入射させ
るとともに後記する原稿２４等が当接されるガラス板で
ある。

【００１５】１９はフレーム１２の開口部１３と隣接し
て形成され原稿２４等の反射した光を反射する第１の反
射面、２０はガラス板１８と平行に設けられ第１の反射
面１９からの光を結像する等倍結像レンズアレイ、２１
は第１の反射面１９と対向する位置に形成され等倍結像
レンズアレイ２０の結像した光を反射する第２の反射
面、２２はフレーム１２の上部に配設され後記する受光
センサー部２３が設けられた基板であり、受光センサー
部２３は等倍結像レンズアレイ２０の光を反射した第２
の反射面２１の光を受光する。２４はガラス板１８に当
接し照射される原稿等である。

【００１６】そして、周壁反射面１６，斜反射面１７，
第１の反射面１９及び第２の反射面２１はラッピング加
工等の鏡面加工処理がなされて鏡面状態に仕上げられて
いる。又、それぞれの面には腐食を防止するために電解
メッキ，真空蒸着，スパッタリング等によりＳｉＯ₂ 等
の保護膜が設けられている。それに伴って、反射効率を
高め、腐食による反射効率の劣化が防止できるので、信
頼性を向上させることができる。

【００１７】この様に本発明の実施の形態１のイメージ
センサーの開口部１３の周壁の上部に周壁反射面１６と
斜反射面１７を対向させて形成しているので、発光素子
１５の発光した光線２５が直接ガラス板１８に到達して
原稿２４等を照射するとともに、発光素子１５の発光し
た周囲の光線２６が周壁反射面１６と斜反射面１７でそ
れぞれ反射し、反射した光線２６がガラス板１８に到達
して原稿２４等を照射する。この様に原稿２４等には、
直接照射する光線２５と反射した光線２６が照射するの
で、原稿２４等を照射する照射効率を向上させる。そし
て、原稿２４等の反射する光量が増し、受光センサー部
２３の残像特性を向上させることができる。

【００１８】又、フレーム１２に直接第１の反射面１９
と第２の反射面２１を形成しているので、従来例に見ら
れた反射板の装着が無くなり部品点数を減少させるとと
もに、反射角度のずれを無くして原稿２４等の読み取り
の品質を向上させ、イメージセンサーの薄型化に伴う特
性の向上を図ることができる。

【００１９】（実施の形態２）図２は本発明の実施の形
態２によるイメージセンサーのフレーム開口部に設けら
れたパラボラ状反射面の拡大斜視図を示す。図２におい
て図１の実施の形態１と同符号のものは基本的には同一
である。図２において、２７はアルミニウム合金等から
なるフレーム、２８はフレーム２７に形成され後記する
複数の発光素子１５をそれぞれ収容する複数の開口部、
２９は複数の開口部２８のそれぞれ周壁の上部に形成さ
れ発光素子１５の周囲の光を反射するパラボラ状反射
面、１４はＬＥＤアレイ、１５は複数の開口部２９にそ
れぞれ収容され発光する発光素子、１９は第１の反射
面、２０は等倍結像レンズアレイである。

【００２０】尚、発光素子１５の照射した光を受光する
ガラス板、等倍結像レンズアレイ２０の結像した光を反
射する第２の反射面、及び受光センサー部については実
施の形態１の説明と同じであるので説明しない。

【００２１】この様に本発明の実施の形態２のイメージ
センサーのフレーム２７の開口部２８の周壁の上部にパ
ラボラ状反射面２９を形成しているので、発光素子１５
の発光した光線２５が直接原稿等（図示せず）を照射す
るとともに、発光素子１５の発光した周囲の光線２６が
パラボラ状反射面２９で反射し、反射した光線２６が原
稿等に到達して照射するので、照射効率を向上させるこ
とができる。そして、パラボラ状反射面２９であるから
周囲の光線２６が容易に集束され原稿上の照射量が増加
して、イメージセンサーの薄型化における特性を向上さ
せることができるものである。

【００２２】尚、パラボラ状反射面２９は複数の開口部
２８の周壁毎に形成したが、一つの開口部を波形に形成
して複数の発光素子を収容し、発光素子近傍の周壁の上
部にパラボラ状反射面を形成してもよい。

【００２３】（実施の形態３）図３は本発明の実施の形
態３によるイメージセンサーの光を反転させる凹曲面反
射部を構成する拡大断面図を示す。図３において図１の
実施の形態１と同符号のものは基本的には同一である。
図３において、１５は発光素子、１８はガラス板、２４
は原稿である。３０はアルミニウム合金等からなるフレ
ーム、３１はフレーム３０の上部に配設された基板であ
り、下方に向けて発光する複数の発光素子１５と受光セ
ンサー部（図示せず）が装着されている。３２はフレー
ム３０の内側に形成された窪み部、３３は窪み部３２に
形成された凹曲面反射部である。この凹曲面反射部３３
は、発光素子１５の照射し拡散した光を反射させて原稿
２４上で集束され照射するように凹曲面形状に形成され
ている。

【００２４】尚、原稿２４等の反射した光を反射する第
１の反射面、第１の反射面の反射した光を結像する等倍
結像レンズアレイ、等倍結像レンズアレイの結像した光
を反射する第２の反射面、及び受光センサー部について
は実施の形態１の説明と同じであるので説明しない。

【００２５】この様に本発明の実施の形態３のイメージ
センサーのフレーム３０の窪み部３２に凹曲面反射部３
３が設けられているので、発光素子１５の発光し拡散し
た光線３４が凹曲面反射部３３で反射しガラス板１８を
通過し集束されて原稿２４上を照射する。その際、複数
の発光素子１５から発光し拡散した光線３４は、反射す
る凹曲面反射部３３上においては照度にむらがある。と
ころが、凹曲面反射部３３が反射した光線３４を一点に
集束するのではなく、ライン状に集束するように凹曲面
形状に形成されているので、原稿２４上の照度のむらが
減少し、効率よく照射することができる。

【００２６】この様に本発明の実施の形態３のイメージ
センサーによれば、フレーム３０の上部に下方に向けて
発光する複数の発光素子１５が基板３１に装着され、窪
み部３２に凹曲面反射部３３が形成されており、イメー
ジセンサーの薄型化が容易にでき特性を向上させること
ができる。

【００２７】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、周壁の上
部に周壁反射面と斜反射面とを対向させて設けているの
で、原稿等を照射する照射効率が向上し、原稿等の反射
する光量が増し残像特性を向上させる。又、フレームに
直接第１の反射面と第２の反射面が形成されているの
で、部品点数を減少させるとともに反射角度のずれを無
くして読み取りの品質を向上させる。又、保護膜が設け
られているので、反射効率の劣化が防止でき、信頼性を
向上させる。又、周壁反射面がパラボラ状反射面である
ので、光線が容易に集束され照射量を増加させる。又、
窪み部に凹曲面反射部が形成されているので、原稿上の
照度のむらが減少し効率よく照射することができる。そ
して、薄型化が容易にでき特性を向上させるという有利
な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１によるイメージセンサー
の断面図

【図２】本発明の実施の形態２によるイメージセンサー
のフレーム開口部に設けられたパラボラ状反射面の拡大
斜視図

【図３】本発明の実施の形態３によるイメージセンサー
の光を反転させる凹曲面反射部を構成する拡大断面図

【図４】従来のイメージセンサーの断面図

【符号の説明】

１２，２７，３０ フレーム １３，２８ 開口部 １４ ＬＥＤアレイ １５ 発光素子 １６ 周壁反射面 １７ 斜反射面 １８ ガラス板 １９ 第１の反射面 ２０ 等倍結像レンズアレイ ２１ 第２の反射面 ２２，３１ 基板 ２３ 受光センサー部 ２４ 原稿 ２５，２６，３４ 光線 ２９ パラボラ状反射面 ３２ 窪み部 ３３ 凹曲面反射部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】フレームと、前記フレームに設けられた開
   口部と、前記開口部の下方に配設され複数の発光素子を
   装着したＬＥＤアレイと、前記フレームの上面に配設さ
   れ前記発光素子からの光を入射させるとともに原稿等を
   当接させるガラス板と、前記フレームの前記開口部と隣
   接して設けられ原稿等の反射した光を反射する第１の反
   射面と、前記ガラス板と平行に設けられ前記第１の反射
   面からの光を結像する等倍結像レンズアレイと、前記フ
   レームに設けられ前記等倍結像レンズアレイの結像した
   光を反射する第２の反射面と、前記フレームの上部に配
   設されるとともに前記第２の反射面からの光を受光する
   受光センサー部が設けられた基板を備え、前記開口部の
   周壁の上部には周壁反射面と斜反射面とを対向させて設
   けたことを特徴とするイメージセンサー。
2. 【請求項２】前記第１の反射面と前記第２の反射面と前
   記周壁反射面と斜反射面には、鏡面加工処理がなされる
   とともに腐食を防止するＳｉＯ₂ 等の保護膜が設けられ
   ていることを特徴とする請求項１記載のイメージセンサ
   ー。
3. 【請求項３】前記周壁反射面がパラボラ状反射面である
   ことを特徴とする請求項１記載のイメージセンサー。
4. 【請求項４】フレームと、前記フレームの上部に配設さ
   れ下方に向けて発光する複数の発光素子が装着された基
   板と、前記フレームに設けられ前記発光素子の光を前記
   フレームの上方側に向けて反射させる凹曲面反射部を設
   けた窪み部と、前記基板の上部に配設され前記凹曲面反
   射部の反射した光を入射するとともに原稿等が当接され
   るガラス板と、前記フレームの前記窪み部と隣接して設
   けられ原稿等の反射した光を反射する第１の反射面と、
   前記ガラス板と平行に設けられ前記第１の反射面からの
   光を結像する等倍結像レンズアレイと、前記フレームに
   設けられるとともに前記等倍結像レンズアレイの結像し
   た光を反射する第２の反射面と、前記基板に配設され前
   記第２の反射面からの光を受光する受光センサー部を備
   えたことを特徴とするイメージセンサー。