JPH09199611A - デュアルゲート構造のcmos型半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

デュアルゲート構造のcmos型半導体装置及びその製造方法

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JPH09199611A
JPH09199611A JP8021696A JP2169696A JPH09199611A JP H09199611 A JPH09199611 A JP H09199611A JP 8021696 A JP8021696 A JP 8021696A JP 2169696 A JP2169696 A JP 2169696A JP H09199611 A JPH09199611 A JP H09199611A
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Masanori Tsukamoto
雅則 塚本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チャネル領域全体の不純物濃度を或る程度高い
濃度に維持したまま、チャネル領域の表面領域の不純物
濃度を低下させることができる、デュアルゲート構造の
CMOS型半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】本発明の方法は、(イ)多結晶シリコン若
しくは非晶質シリコンから成る配線材料層をゲート酸化
膜上に堆積させた後、NチャネルMOS型半導体装置形
成予定領域12の配線材料層を通してn型不純物をイオ
ン注入し、以て、p型チャネル領域の表面領域に相当す
る半導体基板の領域にn型不純物層17Aを形成し、P
チャネルMOS型半導体装置形成予定領域の配線材料層
を通してp型不純物をイオン注入し、以て、n型チャネ
ル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域にp型不
純物層17Bを形成する工程と、(ロ)配線材料層をパ
ターニングしてゲート電極18A,18Bを形成する工
程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チャネル領域の構
造に特徴を有するデュアルゲート構造のCMOS型半導
体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NチャネルMOS型半導体装置とPチャ
ネルMOS型半導体装置の両者で構成されるCMOS型
半導体装置は、低消費電力、高速動作といった特徴を有
するため、メモリ回路やロジック回路をはじめ、多くの
LSI構成デバイスとして広く用いられている。また、
高集積化と共に、半導体装置のゲート長の微細化も行な
われ、現在では、ゲート長0.1μm以下のMOS型半
導体装置の室温での動作も確認されている。
【0003】ところで、従来、PチャネルMOS型半導
体装置のゲート電極は、半導体装置の製造プロセスの簡
略化、埋め込みチャネル型であるが故の高性能などの理
由から、NチャネルMOS型半導体装置と同じく、n型
不純物がドープされた多結晶シリコン層あるいは非晶質
シリコン層から成るゲート電極、若しくは、n型不純物
がドープされた多結晶シリコン層あるいは非晶質シリコ
ン層と金属層又は金属化合物の2層構造のゲート電極か
ら成る。尚、このような形態のゲート電極を、以下、n
+型ゲート電極と呼ぶ。然るに、ディープサブミクロン
世代以後の半導体装置においては、埋め込みチャネル型
では、短チャネル効果の抑制が困難であるために、表面
チャネル型となるp+型ゲート電極とすることが有効で
あることが知られている(例えば、特開平6−3106
66号公報参照)。尚、ここで、p+型ゲート電極と
は、p型不純物がドープされた多結晶シリコン層あるい
は非晶質シリコン層から成るゲート電極、若しくは、p
型不純物がドープされた多結晶シリコン層あるいは非晶
質シリコン層と金属層又は金属化合物の2層構造のゲー
ト電極を意味する。
【0004】NチャネルMOS型半導体装置においてn
+型ゲート電極を形成するためには、ゲート電極を構成
する多結晶シリコン層等にヒ素(As)やリン(P)を
イオン注入する。尚、チャネル領域が形成される半導体
基板の領域の導電型はp型である。一方、PチャネルM
OS型半導体装置において、p+型ゲート電極を形成す
るために、ゲート電極を構成する多結晶シリコン層等に
ホウ素(B)やBF2をイオン注入すればよい。尚、チ
ャネル領域が形成される半導体基板の領域の導電型はn
型である。このようなゲート電極構造を有するCMOS
型半導体装置は、デュアルゲート構造のCMOS型半導
体装置と呼ばれる。このような構造にすることで、閾値
電圧(Vth)を低く設定することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】移動度を増加させ、M
OS型半導体装置の電流駆動能力を向上させることを目
的として、閾値電圧(Vth)を更に低くしようとした場
合、チャネル領域のゲート酸化膜との界面(チャネル領
域の表面領域)近傍の不純物濃度を低くする必要があ
る。然るに、このようにチャネル領域の表面領域の不純
物濃度を低くしようとした場合、一般的には、チャネル
領域全体の不純物濃度を低くする必要があるが、これで
は、短チャネル効果の抑制が困難となる。
【0006】そこで、チャネル領域全体の不純物濃度を
或る程度高い濃度に維持したまま、チャネル領域の表面
領域の不純物濃度を低下させる方法が、例えば特開平5
−36918号に開示されている。この方法は、Nチャ
ネルMOS型半導体装置形成予定領域のチャネル領域に
相当する半導体基板(導電型はp型である)の表面に、
n型不純物をドーピングし、n型不純物を含むカウンタ
ードープ層を形成する。一方、PチャネルMOS型半導
体装置形成予定領域のチャネル領域に相当する半導体基
板(導電型はn型である)の表面にp型不純物をドーピ
ングし、p型不純物を含むカウンタードープ層を形成す
る。これによって、閾値電圧(Vth)を更に低くするこ
とができるとされている。
【0007】しかしながら、この方法においては、カウ
ンタードープ層を形成するためのイオン注入を行った後
に、ゲート酸化膜を形成する。従って、ゲート酸化膜を
形成するために半導体基板表面を酸化している間に、カ
ウンタードープ層中の不純物プロファイルの急峻性が無
くなり、カウンタードープ層中の不純物が拡散して、チ
ャネル領域に相当する半導体基板中の不純物を補償して
しまう。あるいは又、n型不純物やp型不純物が偏析し
てカウンタードープ層の不純物濃度が低下する。その結
果、MOS型半導体装置の特性が劣化するという問題が
ある。
【0008】従って、本発明の目的は、チャネル領域全
体の不純物濃度を或る程度高い濃度に維持したまま、チ
ャネル領域の表面領域の不純物濃度を低下させることが
できる、デュアルゲート構造のCMOS型半導体装置及
びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のデュアルゲート構造のCMOS型半導体装
置の製造方法は、(A)ゲート酸化膜と、n型不純物を
含むゲート電極と、n型ソース・ドレイン領域と、p型
チャネル領域とから成るNチャネルMOS型半導体装
置、及び、(B)ゲート酸化膜と、p型不純物を含むゲ
ート電極と、p型ソース・ドレイン領域と、n型チャネ
ル領域とから成るPチャネルMOS型半導体装置、から
構成されたデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置
の製造方法であって、(イ)多結晶シリコン若しくは非
晶質シリコンから成る配線材料層をゲート酸化膜上に堆
積させた後、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領
域の該配線材料層を通してn型不純物をイオン注入し、
以て、p型チャネル領域の表面領域に相当する半導体基
板の領域にn型不純物層を形成し、PチャネルMOS型
半導体装置形成予定領域の該配線材料層を通してp型不
純物をイオン注入し、以て、n型チャネル領域の表面領
域に相当する半導体基板の領域にp型不純物層を形成す
る工程と、(ロ)配線材料層をパターニングしてゲート
電極を形成する工程、を含むことを特徴とする。尚、本
発明における形成された直後のゲート電極の構成概念図
を、図1及び図2に模式的な断面図で示す。尚、図1及
び図2においては、CMOS型半導体装置の製造工程の
途中におけるゲート電極の構造を概念的に示す。図中、
は非晶質シリコンを示し、は多結晶シリコンを示
し、は金属層若しくは金属化合物層を示し、は非晶
質シリコン層を結晶化して得られた多結晶シリコン層を
示す。
【0010】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置の製造方法においては、配線材料層を非晶質
シリコンから構成することができ(図1の(A)参
照)、あるいは又、多結晶シリコンから構成することが
できる(図1の(B)参照)。更には、配線材料層を非
晶質シリコンから構成し、前記工程(イ)の後、非晶質
シリコンから成る配線材料層を結晶化処理して多結晶シ
リコン層から成るゲート電極を形成してもよい(図1の
(C)参照)。
【0011】あるいは又、本発明のデュアルゲート構造
のCMOS型半導体装置の製造方法においては、前記工
程(イ)の後、配線材料層上に金属層若しくは金属化合
物層を堆積させる工程を更に含み、前記工程(ロ)にお
いて、該金属層若しくは金属化合物層、並びに、配線材
料層をパターニングしてゲート電極を形成してもよい
(図2の(A)及び(B)参照)。ゲート電極をこのよ
うな構造にすることで、ゲート電極の電気抵抗の一層の
低減を図ることができる。尚、この場合、前記工程
(イ)の後であって配線材料層上に金属層若しくは金属
化合物層を堆積させる前に、イオン注入されたn型不純
物及びp型不純物を拡散処理することが好ましい。ある
いは又、この場合、配線材料層を非晶質シリコンから構
成し、前記工程(イ)の後であって配線材料層上に金属
層若しくは金属化合物層を堆積させる前に、非晶質シリ
コンから成る配線材料層を結晶化処理して多結晶シリコ
ン層を得ることができる(図2の(C)参照)。尚、結
晶化処理の条件は、公知の条件であってもよいが、結晶
化処理の昇温開始温度を550乃至700゜Cとし、昇
温終了温度を800乃至900゜Cとし、少なくとも6
00乃至800゜Cの範囲の温度において、昇温速度を
0.1乃至10゜C/分とすることが、非晶質シリコン
の結晶化と不純物の拡散を同時に行うことができ、CM
OS型半導体装置の製造工程が増加することがなく、し
かも、結晶化処理の時間を短縮することができ、大粒径
の多結晶シリコンを得ることができるので、好ましい。
加えて、結晶化によって大粒径の多結晶シリコンを形成
することができ、粒界を減少させることができる。
【0012】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置の製造方法においては、配線材料層は、多結
晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る下層と、多
結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る上層の2
層構造を有し、前記工程(イ)において、下層をゲート
酸化膜上に堆積させた後、NチャネルMOS型半導体装
置形成予定領域の該下層を通してn型不純物をイオン注
入し、以て、p型チャネル領域の表面領域に相当する半
導体基板の領域にn型不純物層を形成し、PチャネルM
OS型半導体装置形成予定領域の該下層を通してp型不
純物をイオン注入し、以て、n型チャネル領域の表面領
域に相当する半導体基板の領域にp型不純物層を形成
し、次いで、該下層上に上層を堆積させた後、Nチャネ
ルMOS型半導体装置形成予定領域の該上層にn型不純
物をイオン注入し、PチャネルMOS型半導体装置形成
予定領域の該上層にp型不純物をイオン注入することも
できる(図1の(D)〜(G)参照)。このように、ゲ
ート電極を2層構成とし、適切な厚さを有する下層を通
してn型及びp型不純物をイオン注入することで不純物
層を容易に且つ高精度で形成することが可能となる。ま
た、適切な厚さの上層を形成することで、ゲート電極と
しての機能を専ら上層に持たせることが可能になり、所
定の電気抵抗を有するゲート電極を形成することが容易
となるし、上層にイオン注入を施す際、不純物が下層及
びゲート酸化膜を突き抜けることを抑制でき、ゲート電
圧印加時にゲート電極が空乏化することによる閾値電圧
(Vth)の変動を防止することができる。
【0013】この場合、ゲート酸化膜の信頼性を維持し
ながら、不純物層を浅く形成し、短チャネル効果を抑制
しながら閾値電圧Vthを低減し、電流駆動能力を向上さ
せる上で、下層の厚さは20乃至50nmであることが
好ましい。
【0014】また、この場合、下層及び/又は上層を非
晶質シリコンから構成し、前記工程(イ)の後、非晶質
シリコンを結晶化処理して多結晶シリコンから成るゲー
ト電極を形成することができる(図1の(H)〜(J)
参照)。あるいは又、前記工程(イ)の後、上層の上に
金属層若しくは金属化合物層を堆積させる工程を更に含
み、前記工程(ロ)において、該金属層若しくは金属化
合物層、並びに、上層及び下層をパターニングしてゲー
ト電極を形成することができる(図2の(D)〜(G)
参照)。尚、前記工程(イ)の後であって上層の上に金
属層若しくは金属化合物層を堆積させる前に、イオン注
入されたn型不純物及びp型不純物を拡散処理すること
が好ましい。あるいは又、下層及び/又は上層を非晶質
シリコンから構成し、前記工程(イ)の後であって上層
の上に金属層若しくは金属化合物層を堆積させる前に、
非晶質シリコンを結晶化処理して多結晶シリコンを得る
ことができる(図2の(H)〜(J)参照)。
【0015】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置の製造方法においては、n型不純物層を形成
するためのn型不純物のイオン注入ドーズ量を1×10
11乃至9×1013/cm2の範囲とすることが、ゲート
酸化膜の特性に悪影響を与えないといった観点から、望
ましい。
【0016】上記の目的を達成するための本発明のデュ
アルゲート構造のCMOS型半導体装置は、(A)ゲー
ト酸化膜と、n型不純物を含むゲート電極と、n型ソー
ス・ドレイン領域と、p型チャネル領域とから成るNチ
ャネルMOS型半導体装置、及び、(B)ゲート酸化膜
と、p型不純物を含むゲート電極と、p型ソース・ドレ
イン領域と、n型チャネル領域とから成るPチャネルM
OS型半導体装置、から構成され、(イ)多結晶シリコ
ン若しくは非晶質シリコンから成る配線材料層をゲート
酸化膜上に堆積させた後、NチャネルMOS型半導体装
置形成予定領域の該配線材料層を通してn型不純物をイ
オン注入することによって、p型チャネル領域の表面領
域に相当する半導体基板の領域に形成されたn型不純物
層、(ロ)PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域
の該配線材料層を通してp型不純物をイオン注入し、n
型チャネル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域
に形成されたp型不純物層、を備えていることを特徴と
する。
【0017】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置においては、配線材料層の上に、金属層若し
くは金属化合物層が形成されていることが好ましい。
【0018】あるいは又、本発明のデュアルゲート構造
のCMOS型半導体装置においては、配線材料層は、多
結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る下層と、
多結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る上層の
2層構造を有し、前記n型不純物層は、下層をゲート酸
化膜上に堆積させた後、NチャネルMOS型半導体装置
形成予定領域の該下層を通してn型不純物をイオン注入
することで形成され、前記p型不純物層は、Pチャネル
MOS型半導体装置形成予定領域の該下層を通してp型
不純物をイオン注入することによって形成されているこ
とが好ましい。この場合、上層の上に、金属層若しくは
金属化合物層が形成されていることが好ましい。
【0019】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置あるいはその製造方法においては、p型不純
物としてホウ素(B)又はBF2を用いることができる
が、中でもホウ素を用いることが、配線材料層中のフッ
素の濃度を低減することができる観点から好ましい。
尚、n型不純物として、ヒ素(As)やリン(P)、ア
ンチモン(Sb)を用いることができる。また、本発明
のデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置あるいは
その製造方法においては、金属化合物として、タングス
テンシリサイド(WSix)、モリブデンシリサイド
(MoSix)、チタンシリサイド(TiSix)、タン
タルシリサイド(TaSix)、パラジウムシリサイド
(PdSix)といった金属シリサイドや、TiNを例
示することができ、金属としてタングステンやモリブデ
ン等の高融点金属を例示することができるが、中でも、
金属化合物層をタングステンシリサイド(WSix)か
ら構成することが、セルフアラインシリサイドゲート構
造における細線効果による抵抗増加を抑制する上で好ま
しい。
【0020】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置及びその製造方法においては、多結晶シリコ
ン若しくは非晶質シリコンから成る配線材料層をゲート
酸化膜上に堆積させた後、イオン注入法によってn型不
純物層及びp型不純物層を、チャネル領域の表面領域に
相当する半導体基板の領域に形成する。それ故、不純物
層中の不純物プロファイルの急峻性を保持することがで
き、不純物層中の不純物が拡散して、チャネル領域に相
当する半導体基板中の不純物を補償することを抑制する
ことができ、チャネル領域の不純物濃度を高濃度に維持
することができる。あるいは又、不純物層中の不純物が
偏析して不純物層の不純物濃度が低下するといった現象
を抑制することができる。その結果、MOS型半導体装
置の特性の劣化を防止することができる。
【0021】金属化合物層若しくは金属層中の不純物の
拡散速度は、シリコンや酸化シリコン(SiO2)と比
較して非常に速い(活性化温度において拡散係数が約4
桁も高い)。その結果、配線材料層上に金属層若しくは
金属化合物層を堆積させた後に、イオン注入されたn型
不純物及びp型不純物を拡散処理したのでは、n+型ゲ
ート電極中の不純物とp+型ゲート電極中の不純物とが
相互拡散してしまい、多結晶シリコン等の中の不純物を
補償してしまう。このような現象が発生すると、多結晶
シリコン等のフェルミレベルの変動、あるいは又、ゲー
ト電圧印加時にゲート電極が空乏化することによる閾値
電圧(Vth)の変動が生じ、半導体装置の特性を低下さ
せる原因となる。
【0022】具体的には、図18に示すように、従来技
術に基づくデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置
の製造方法においては、ゲート電極400A,400B
は、例えばWSixから成る金属シリサイド層402
A,402Bと多結晶シリコン層401A,401Bか
ら成るタングステンポリサイド構造を有する。そして、
NチャネルMOS型半導体装置のゲート電極400A及
びPチャネルMOS型半導体装置のゲート電極400B
を構成する金属シリサイド層402A,402Bのそれ
ぞれに、n型不純物(例えばリン)及びp型不純物(例
えばホウ素)がそれぞれドーピングされているものとす
る。このように、不純物が金属シリサイド層402A,
402B中に高濃度で分布している状態で高温熱処理
(例えば拡散アニール処理)を行うと、リンは、金属シ
リサイド層402A,402B中を拡散してPチャネル
MOS型半導体装置のゲート電極400Bを構成する多
結晶シリコン層401B中に拡散する。一方、ホウ素
は、金属シリサイド層402B,402A中を拡散して
NチャネルMOS型半導体装置のゲート電極400Aを
構成する多結晶シリコン層401A中に拡散する。尚、
多結晶シリコン層401A,401B中若しくは表面に
高濃度の不純物がドーピングされている場合にも、同様
の現象が発生する。
【0023】本発明のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置の製造方法において、配線材料層上に金属層
若しくは金属化合物層を堆積させる前に、イオン注入さ
れたn型不純物及びp型不純物を拡散処理すれば、金属
化合物層中若しくは金属層中を拡散する不純物を減少さ
せることができる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0025】(実施例1)実施例1においては、1層の
非晶質シリコンから成る配線材料層をゲート酸化膜上に
堆積させた後、MOS型半導体装置形成予定領域の配線
材料層を通して不純物をイオン注入し、以て、チャネル
領域の表面領域に相当する半導体基板の領域に不純物層
を形成する。以下、半導体基板等の模式的な一部断面図
である図3〜図8を参照して、実施例1を説明する。
尚、参照番号の末尾の「A」は、NチャネルMOS型半
導体装置の構成要素あるいはそれに関連する要素を表
し、参照番号の末尾の「B」は、PチャネルMOS型半
導体装置の構成要素あるいはそれに関連する要素を表
す。
【0026】[工程−100]先ず、公知の方法にて、
シリコン半導体基板から成る半導体基板10に、例え
ば、950゜Cでのウエット酸化法を含むLOCOS法
に基づき素子分離領域11を形成する。尚、素子分離領
域11はトレンチ構造を有していてもよい。次いで、N
チャネルMOS型半導体装置形成予定領域に、例えば、
加速電圧280keV、ドーズ量1.6×1013/cm
2の条件でホウ素をイオン注入してp型ウエルを形成す
る。次いで、例えば、加速電圧60keV、ドーズ量5
×1012/cm2の条件でホウ素をイオン注入して、パ
ンチスルー阻止を目的とした埋め込み層を形成し、更
に、閾値電圧(Vth)調整のためのイオン注入を行な
い、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域12を
形成する。一方、PチャネルMOS型半導体装置形成予
定領域に、例えば、加速電圧330keV、ドーズ量8
×1012/cm2の条件でリンをイオン注入してn型ウ
エルを形成する。次いで、例えば、加速電圧200ke
V、ドーズ量7×1012/cm2の条件でリンをイオン
注入して、パンチスルー阻止を目的とした埋め込み層を
形成し、更に、閾値電圧(Vth)調整のためのイオン注
入を行ない、PチャネルMOS型半導体装置形成予定領
域13を形成する。こうして、図3の(A)に示す構造
を得ることができる。尚、p型ウエル及びn型ウエルを
形成した後、素子分離領域を形成してもよい。
【0027】[工程−110]その後、例えばH2/O2
ガスを使用し、半導体基板温度を850゜Cとしたパイ
ロジェニック酸化法により、例えば厚さ8nmのゲート
酸化膜14を半導体基板10の表面に形成する。
【0028】[工程−120]次いで、非晶質シリコン
から成る配線材料層15をゲート酸化膜14上に堆積さ
せる。具体的には、例えば、SiH4を原料ガスとし、
堆積温度を550゜Cとした減圧CVD法により、厚さ
約100nmの非晶質シリコンから成る配線材料層15
を全面に堆積させる(図3の(B)参照)。
【0029】[工程−130]そして、リソグラフィ技
術に基づきパターニングされたレジストマスク16Aを
用いて、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域1
2に、例えば、加速電圧90keV、ドーズ量7×10
12/cm2の条件で、リンをイオン注入する。こうし
て、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域12の
配線材料層15Aを通してn型不純物がイオン注入さ
れ、以て、p型チャネル領域の表面領域に相当する半導
体基板の領域にn型不純物層17Aが形成される(図4
参照)。一方、パターニングしたレジストマスク16B
を用いて、PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域
13に、例えば、加速電圧35keV、ドーズ量5×1
12/cm2の条件で、ホウ素をイオン注入する。こう
して、PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域13
の配線材料層15Bを通してp型不純物がイオン注入さ
れ、以て、n型チャネル領域の表面領域に相当する半導
体基板の領域にp型不純物層17Bが形成される(図5
参照)。
【0030】[工程−140]その後、配線材料層15
A,15Bをパターニングしてゲート電極18A,18
Bを形成する。具体的には、先ず、リソグラフィ技術に
基づきパターニングされたレジストマスク(図示せず)
を用いて、配線材料層15をCl2/O2をエッチングガ
スとして異方性エッチングする(図6の(A)参照)。
【0031】[工程−150]その後、NチャネルMO
S型半導体装置形成予定領域12に、例えば加速電圧2
0keV、ドーズ量5×1013/cm2の条件でヒ素を
イオン注入し、低濃度拡散領域19Aを形成する。ま
た、PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域13
に、例えば加速電圧20keV、ドーズ量2×1013
cm2の条件でBF2をイオン注入し、低濃度拡散領域1
9Bを形成する。次いで、減圧CVD法により厚さ15
0nmのSiO2を全面に堆積させた後、SiO2を異方
性エッチングすることによってゲートサイドウオール2
0を形成する。
【0032】次に、NチャネルMOS型半導体装置形成
予定領域12に、例えば加速電圧20keV、ドーズ量
3×1015/cm2の条件でヒ素をイオン注入し、高濃
度拡散領域(ソース・ドレイン領域)21Aを形成す
る。また、PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域
13に、例えば加速電圧20keV、ドーズ量3×10
15/cm2の条件でBF2をイオン注入し、高濃度拡散領
域(ソース・ドレイン領域)21Bを形成する(図6の
(B)参照)。この高濃度拡散領域の形成時のイオン注
入によって、配線材料層15A,15Bを構成する非晶
質シリコンにもイオン注入が施され、n+型ゲート電極
18A及びp+型ゲート電極18Bを得ることができ
る。その後、ラピッドサーマルアニール(RTA)法に
より、1000゜C×10秒の条件で、半導体基板10
にイオン注入された不純物の拡散処理、及びゲート電極
18A,18Bにイオン注入された不純物の拡散処理を
行う。尚、図面の紙面垂直方向にゲート電極18A,1
8Bのそれぞれは延びている。そして、かかるゲート電
極18A,18Bは、隣接するPチャネルMOS型半導
体装置及びNチャネルMOS型半導体装置のゲート電極
18B,18Aと一体に形成されている。図6の(B)
の紙面垂直方向にNチャネルMOS型半導体装置及びP
チャネルMOS型半導体装置を切断した状態は、図18
に示したデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置の
模式的な一部断面図(但し、金属シリサイド層は形成さ
れていない)と同様である。
【0033】こうして、ゲート酸化膜14と、n型不純
物を含むゲート電極18Aと、n型ソース・ドレイン領
域(高濃度拡散領域)21Aと、p型チャネル領域22
Aとから成るNチャネルMOS型半導体装置が形成され
る。また、ゲート酸化膜14と、p型不純物を含むゲー
ト電極18Bと、p型ソース・ドレイン領域(高濃度拡
散領域)21Bと、n型チャネル領域22Bとから成る
PチャネルMOS型半導体装置が形成される。そして、
このデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置は、非
晶質シリコンから成る配線材料層15をゲート酸化膜1
4上に堆積させた後、NチャネルMOS型半導体装置形
成予定領域12の配線材料層15Aを通してn型不純物
をイオン注入することによって、p型チャネル領域22
Aの表面領域に相当する半導体基板の領域に形成された
n型不純物層17Aを備え、更に、PチャネルMOS型
半導体装置形成予定領域13の配線材料層15Bを通し
てp型不純物をイオン注入し、n型チャネル領域22B
の表面領域に相当する半導体基板の領域に形成されたp
型不純物層17Bを備えている。尚、n型若しくはp型
ソース・ドレイン領域とは、n型若しくはp型不純物が
含まれたソース・ドレイン領域を意味し、n型若しくは
p型チャネル領域とは、n型若しくはp型不純物が含ま
れたチャネル領域を意味する。
【0034】[工程−160]その後、高濃度拡散領域
21A,21Bの表面部及びゲート電極18A,18B
の頂部に金属シリサイド層を形成することが好ましい。
具体的には、高濃度拡散領域21A,21B及びゲート
電極18A,18Bの表面のシリコン酸化膜をフッ酸に
よって除去した後、厚さ30nmのチタン(Ti)層を
スパッタ法によって全面に堆積させる。次いで、窒素ガ
ス雰囲気中で、650゜C×30秒のRTA処理を行
い、Ti層をSiと反応させて、C49結晶構造を有す
るTiSix層を高濃度拡散領域21A,21Bの表面
部及びゲート電極18A,18Bの頂部に形成する。そ
の後、H2SO4/H22液を用いて、素子分離領域11
上及びゲートサイドウオール20上の未反応のTiを除
去し、800゜C×30秒のRTA処理を行い、C54
結晶構造を有するTiSix層23を高濃度拡散領域2
1A,21Bの表面部及びゲート電極18A,18Bの
頂部に形成する(図7参照)。
【0035】[工程−170]次に、全面に絶縁層24
を形成し、高濃度拡散領域21A,21Bの上方の絶縁
層24に開口部を形成し、次いで、開口部内を含む絶縁
層24上に、例えば、Ti層、TiN層、アルミニウム
系合金から成る配線材料層を順次スパッタ法にて形成し
た後、絶縁層24上の配線材料層、TiN層,Ti層を
パターニングし、配線25を完成する(図8参照)。
尚、Ti層は、開口部底部の配線材料層と高濃度拡散領
域21A,21Bとの間のコンタクト抵抗の低減を意図
して形成される。また、TiN層は、開口部底部の配線
材料層が高濃度拡散領域21A,21Bを突き抜けるこ
とを防止するバリア層としての機能を有する。
【0036】実施例1の[工程−150]にて得られた
ゲート電極の構成概念図を図1の(A)に示す。尚、デ
ュアルゲート構造のCMOS型半導体装置の製造プロセ
スにおける熱処理によって、ゲート電極を構成する非晶
質シリコンが部分的に結晶化し、多結晶シリコンに変化
する場合があるが、このような場合にあっても、本明細
書においては、ゲート電極は非晶質シリコンから構成さ
れているとする。以下においても同様である。
【0037】実施例1においては、[工程−120]に
おいて、非晶質シリコンから成る配線材料層15をゲー
ト酸化膜14上に堆積させたが、その代わりに、多結晶
シリコンから成る配線材料層をゲート酸化膜上に堆積さ
せてもよい。その場合、例えば、SiH4を原料ガスと
し、堆積温度を610゜Cとした減圧CVD法により全
面に多結晶シリコンを堆積させればよい。こうして[工
程−150]にて得られたゲート電極の構成概念図を図
1の(B)に示す。
【0038】あるいは又、[工程−120]において、
非晶質シリコンから成る配線材料層をゲート酸化膜上に
堆積させ、[工程−150]においてイオン注入を行っ
た後、非晶質シリコンから成る配線材料層を結晶化処理
して多結晶シリコン層から成るゲート電極を形成するこ
ともできる。尚、この結晶化処理の後、不純物の拡散処
理を行えばよい。こうして[工程−150]にて得られ
たゲート電極の構成概念図を図1の(C)に示す。尚、
結晶化処理(固相成長処理)の条件は、例えば、650
゜C×10時間とすることができる。
【0039】(実施例2)実施例2においては、n型不
純物層17A及びp型不純物層17Bを形成した後、配
線材料層15A,15B上に、タングステンシリサイド
から成る金属化合物層を堆積させ、次いで金属化合物
層、並びに、配線材料層をパターニングしてゲート電極
を形成する。以下、図9及び図10を参照して、実施例
2を説明する。実施例2におけるデュアルゲート構造の
CMOS型半導体装置においては、配線材料層の上に、
金属化合物層が形成されている。
【0040】[工程−200]先ず、公知の方法にて、
シリコン半導体基板から成る半導体基板10に、例えば
LOCOS法に基づき素子分離領域11を形成する。次
いで、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域に、
p型ウエル、埋め込み層を形成し、更に、閾値電圧(V
th)調整のためのイオン注入を行ない、NチャネルMO
S型半導体装置形成予定領域12を形成する。一方、P
チャネルMOS型半導体装置形成予定領域に、n型ウエ
ル、埋め込み層を形成し、更に、閾値電圧(Vth)調整
のためのイオン注入を行ない、PチャネルMOS型半導
体装置形成予定領域13を形成する。この工程は実施例
1の[工程−100]と同様とすることができる。その
後、実施例1の[工程−110]と同様にして、ゲート
酸化膜14を半導体基板10の表面に形成する。次い
で、実施例1の[工程−120]と同様にして、非晶質
シリコンから成る配線材料層15をゲート酸化膜14上
に堆積させ、[工程−130]と同様にして、Nチャネ
ルMOS型半導体装置形成予定領域12の配線材料層1
5Aを通してn型不純物をイオン注入し、以て、p型チ
ャネル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域にn
型不純物層17Aを形成する。一方、PチャネルMOS
型半導体装置形成予定領域13の配線材料層15Bを通
してp型不純物をイオン注入し、以て、n型チャネル領
域の表面領域に相当する半導体基板の領域にp型不純物
層17Bを形成する(図5参照)。
【0041】[工程−210]次に、リソグラフィ技術
に基づきパターニングされたレジストマスクを用いて、
配線材料層15Aに、例えば、加速電圧10keV、ド
ーズ量5×1015/cm2の条件で、リンをイオン注入
する。こうして、NチャネルMOS型半導体装置形成予
定領域12の配線材料層15Aにn型不純物がイオン注
入され、以て、n+型配線材料層115Aが形成され
る。一方、パターニングしたレジストマスクを用いて、
配線材料層15Bに、例えば、加速電圧5keV、ドー
ズ量5×1015/cm2の条件で、ホウ素をイオン注入
する。こうして、PチャネルMOS型半導体装置形成予
定領域13の配線材料層15Bにp型不純物がイオン注
入され、以て、p+型配線材料層115Bが形成され
る。その後、1000゜C×10秒のRTA処理を行
い、イオン注入された不純物の拡散処理を行う。
【0042】[工程−220]次に、配線材料層115
A,115B上に、例えばタングステンシリサイドから
成る金属化合物層30を堆積させる。具体的には、WF
6/SiH4を原料ガスとし、堆積温度を380゜Cとし
た減圧CVD法によって、厚さ70nmのタングステン
シリサイドを成膜することができる。
【0043】[工程−230]次いで、例えば、SiH
4/O2を原料ガスとし、堆積温度を420゜CとしたC
VD法により、SiO2から成る厚さ150nmのオフ
セット酸化膜31を全面に堆積させることが好ましい。
オフセット酸化膜31を形成することによって、高濃度
拡散領域(ソース・ドレイン領域)を形成するためのイ
オン注入の際に不純物が同時に金属化合物層30中にイ
オン注入されることを防止でき、金属化合物層30(場
合によっては金属層)中へ拡散する不純物を減少させる
ことができる。
【0044】[工程−240]その後、オフセット酸化
膜31、金属化合物層30並びに配線材料層115A,
115Bをパターニングしてゲート電極118A,11
8Bを形成する(図9参照)。具体的には、リソグラフ
ィ技術に基づきパターニングされたレジストマスク(図
示せず)を用いて、オフセット酸化膜31をフロロカー
ボン系のエッチングガスにより異方性エッチングし、金
属化合物層30及び配線材料層115A,115BをC
2/O2をエッチングガスとして異方性エッチングす
る。
【0045】[工程−250]次いで、実施例1の[工
程−150]における低濃度拡散領域19A,19Bの
形成、ゲートサイドウオール20の形成、及び高濃度拡
散領域(ソース・ドレイン領域)21A,21Bの形
成、並びに[工程−170]と同様の工程を実行して、
デュアルゲート構造のCMOS型半導体装置を完成させ
る(図10参照)。
【0046】実施例2にて得られたゲート電極の構成概
念図を図2の(A)に示す。尚、実施例2においては、
[工程−200]において、非晶質シリコンから成る配
線材料層をゲート酸化膜上に堆積させたが、その代わり
に、多結晶シリコンから成る配線材料層をゲート酸化膜
上に堆積させてもよい。こうして得られたゲート電極の
構成概念図を図2の(B)に示す。
【0047】あるいは又、[工程−200]において、
非晶質シリコンから成る配線材料層をゲート酸化膜上に
堆積させ、[工程−210]において、イオン注入後、
非晶質シリコンから成る配線材料層を結晶化処理して多
結晶シリコン層を得ることもできる。尚、この場合に
は、結晶化処理(固相成長処理)の条件を、例えば、6
50゜C×10時間とし、その後、1000゜C×10
秒のRTA処理を行い、イオン注入された不純物の拡散
処理を行えばよい。あるいは又、以下の条件で結晶化処
理及び不純物拡散処理を行うこともできる。 昇温開始温度:600゜C 昇温速度 :5゜C/分 昇温終了温度:800゜C 昇温終了後 :800゜Cで10分間、その状態を保持 こうして得られたゲート電極の構成概念図を図2の
(C)に示す。
【0048】(実施例3)実施例3においては、配線材
料層は、非晶質シリコンから成る下層40と、非晶質シ
リコンから成る上層41の2層構造を有する。そして、
下層40をゲート酸化膜14上に堆積させた後、Nチャ
ネルMOS型半導体装置形成予定領域12の下層40A
を通してn型不純物をイオン注入し、以て、p型チャネ
ル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域にn型不
純物層17Aを形成し、PチャネルMOS型半導体装置
形成予定領域13の下層40Aを通してp型不純物をイ
オン注入し、以て、n型チャネル領域の表面領域に相当
する半導体基板の領域にp型不純物層17Bを形成す
る。次いで、下層40A,40B上に上層41を堆積さ
せた後、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域1
2の上層41Aにn型不純物をイオン注入し、Pチャネ
ルMOS型半導体装置形成予定領域13の上層41Bに
p型不純物をイオン注入する。実施例3のデュアルゲー
ト構造のCMOS型半導体装置においては、配線材料層
は、多結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る下
層と、多結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る
上層の2層構造を有し、n型不純物層は、下層をゲート
酸化膜上に堆積させた後、NチャネルMOS型半導体装
置形成予定領域の該下層を通してn型不純物をイオン注
入することで形成され、p型不純物層は、PチャネルM
OS型半導体装置形成予定領域の該下層を通してp型不
純物をイオン注入することによって形成されている。以
下、図11〜図13を参照して、実施例3を説明する。
【0049】[工程−300]先ず、実施例2の[工程
−200]と同様の工程を経て、n型不純物層17A及
びp型不純物層17Bを形成する(図11の(A)参
照)。尚、[工程−200]における配線材料層15
A,15Bが、実施例3の下層40A,40Bに相当す
る。実施例3においては、下層40A,40Bの厚さを
30nmとした。
【0050】[工程−310]次いで、厚さ150nm
の非晶質シリコンから成る上層41を下層40A,40
B上に堆積させる。上層41は、例えば、SiH4を原
料ガスとし、堆積温度を550゜Cとした減圧CVD法
にて成膜することができる(図11の(B)参照)。そ
の後、実施例1の[工程−140]と同様にして、上層
41及び下層40A,40Bをパターニングする(図1
2の(A)参照)。
【0051】[工程−320]その後、実施例1の[工
程−150]と同様に、低濃度拡散領域19A,19B
を形成した後、ゲートサイドウオール20を形成する。
次に、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域12
に、例えば加速電圧20keV、ドーズ量3×1015
cm2の条件でヒ素をイオン注入し、高濃度拡散領域
(ソース・ドレイン領域)21Aを形成する。また、P
チャネルMOS型半導体装置形成予定領域13に、例え
ば加速電圧20keV、ドーズ量3×1015/cm2
条件でBF2をイオン注入し、高濃度拡散領域(ソース
・ドレイン領域)21Bを形成する(図12の(B)参
照)。この高濃度拡散領域の形成時のイオン注入によっ
て、非晶質シリコンから成る上層41A,41Bにもイ
オン注入が施され、n+型ゲート電極218A及びp+
ゲート電極218Bを得ることができる。その後、ラピ
ッドサーマルアニール(RTA)法により、1000゜
C×10秒の条件で、半導体基板10にイオン注入され
た不純物の拡散処理、及びゲート電極218A,218
Bにイオン注入された不純物の拡散処理を行う。
【0052】[工程−330]その後、実施例1の[工
程−160]と同様にして、高濃度拡散領域21A,2
1Bの表面部及びゲート電極218A,218Bの頂部
(上層41A,41Bの頂部)にTiSix層23を形
成することが好ましい。次に、実施例1の[工程−17
0]と同様に、全面に絶縁層24を形成し、更に、配線
25を完成する(図13参照)。
【0053】実施例3の[工程−320]にて得られた
ゲート電極の構成概念図を図1の(D)に示す。実施例
3においては、[工程−310]において、非晶質シリ
コンから成る上層41を下層40A,40B上に堆積さ
せたが、その代わりに、多結晶シリコンから成る上層を
下層40A,40B上に堆積させてもよい。こうして
[工程−320]にて得られたゲート電極の構成概念図
を図1の(E)に示す。
【0054】あるいは又、[工程−300]において、
非晶質シリコンから成る下層をゲート酸化膜14上に堆
積させる代わりに、多結晶シリコンから成る下層をゲー
ト酸化膜14上に堆積させてもよい。この場合、上層を
非晶質シリコンあるいは多結晶シリコンから構成するこ
とができる。こうして[工程−320]にて得られたゲ
ート電極の構成概念図を図1の(F)及び(G)に示
す。
【0055】あるいは又、下層を多結晶シリコンから構
成し、上層を非晶質シリコンから構成し、上層にn型不
純物及びp型不純物をイオン注入した後に、かかる非晶
質シリコンを結晶化処理してもよい。この場合には、
[工程−320]において、結晶化処理(固相成長処
理)を、例えば、650゜C×10時間の条件で行った
後、1000゜C×10秒のRTA処理を行い、イオン
注入された不純物の拡散処理を行えばよい。あるいは
又、実施例2にて説明した条件で結晶化処理及び不純物
拡散処理を行えばよい。こうして[工程−320]にて
得られたゲート電極の構成概念図を図1の(H)に示
す。更には、下層を非晶質シリコンから構成し、上層を
多結晶シリコンから構成し、若しくは、下層及び上層を
非晶質シリコンから構成し、上層にn型不純物及びp型
不純物をイオン注入した後に、かかる非晶質シリコンを
結晶化処理してもよい。こうして[工程−320]にて
得られたゲート電極の構成概念図を図1の(I)及び
(J)に示す。
【0056】(実施例4)実施例4においても、配線材
料層は、非晶質シリコンから成る下層40と、非晶質シ
リコンから成る上層41の2層構造を有する。そして、
上層の上に金属化合物層を堆積させた後、金属化合物
層、並びに、上層及び下層をパターニングしてゲート電
極を形成する。尚、上層にイオン注入した後であって、
上層の上に金属化合物層を堆積させる前に、非晶質シリ
コンを結晶化処理して多結晶シリコンを得る。また、そ
の後、イオン注入されたn型不純物及びp型不純物を拡
散処理する。実施例4のデュアルゲート構造のCMOS
型半導体装置においては、上層の上に金属化合物層が形
成されている。以下、図14〜図17を参照して、実施
例4を説明する。
【0057】[工程−400]先ず、実施例2の[工程
−200]と同様の工程を経て、n型不純物層17A及
びp型不純物層17Bを形成する。尚、[工程−20
0]における配線材料層15A,15Bが、実施例3の
下層40A,40Bに相当する。実施例3においては、
下層40A,40Bの厚さを30nmとした。
【0058】[工程−410]次いで、厚さ70nmの
非晶質シリコンから成る上層41を下層40A,40B
上に堆積させる。上層41は、例えば、SiH4を原料
ガスとし、堆積温度を550゜Cとした減圧CVD法に
て成膜することができる。
【0059】[工程−420]次に、実施例2の[工程
−210]と同様に、リソグラフィ技術に基づきパター
ニングされたレジストマスク42Aを用いて、上層41
に、例えば、加速電圧10keV、ドーズ量5×1015
/cm2の条件で、リンをイオン注入する。こうして、
NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域12の上層
41A(更には下層40A)にn型不純物がイオン注入
され、以て、n+型配線材料層が形成される(図14参
照)。一方、パターニングしたレジストマスク42Bを
用いて、上層41Bに、例えば、加速電圧5keV、ド
ーズ量5×1015/cm2の条件で、ホウ素をイオン注
入する。こうして、PチャネルMOS型半導体装置形成
予定領域13の上層41B(更には下層40B)にp型
不純物がイオン注入され、以て、p+型配線材料層が形
成される(図15参照)。
【0060】[工程−430]その後、上層41A,4
1B及び下層40A,40Bを構成する非晶質シリコン
を結晶化処理して多結晶シリコンを得る。尚、結晶化処
理(固相成長処理)の条件は、例えば、650゜C×1
0時間とすることができる。次いで、1000゜C×1
0秒のRTA処理を行い、イオン注入された不純物の拡
散処理を行う。あるいは又、以下の条件で結晶化処理及
び不純物拡散処理を行うこともできる。 昇温開始温度:600゜C 昇温速度 :5゜C/分 昇温終了温度:800゜C 昇温終了後 :800゜Cで10分間、その状態を保持
【0061】[工程−440]次に、上層41A,41
Bの上に、実施例2の[工程−220]と同様に、例え
ばタングステンシリサイドから成る金属化合物層30を
堆積させる。その後、実施例2の[工程−230]と同
様に、SiO2から成る厚さ150nmのオフセット酸
化膜31を全面に堆積させることが好ましい。次いで、
実施例2の[工程−240]と同様に、オフセット酸化
膜31、金属化合物層30、並びに上層41A,41B
及び下層40A,40Bをパターニングしてゲート電極
318A,318Bを形成する(図16参照)。
【0062】[工程−450]次いで、実施例1の[工
程−150]における低濃度拡散領域19A,19Bの
形成、ゲートサイドウオール20の形成、及び高濃度拡
散領域(ソース・ドレイン領域)21A,21Bの形
成、並びに[工程−170]と同様の工程を実行して、
デュアルゲート構造のCMOS型半導体装置を完成させ
る(図17参照)。
【0063】実施例4にて得られたゲート電極の構成概
念図を図2の(J)に示す。尚、実施例4においては、
[工程−400]において、非晶質シリコンから成る下
層をゲート酸化膜上に堆積させたが、その代わりに、多
結晶シリコンから成る下層をゲート酸化膜上に堆積させ
てもよい。こうして得られたゲート電極の構成概念図を
図2の(H)に示す。
【0064】あるいは又、[工程−200]において、
非晶質シリコンから成る下層をゲート酸化膜上に堆積さ
せ、[工程−410]において、多結晶シリコンから成
る上層を下層の上に堆積させてもよい。こうして得られ
たゲート電極の構成概念図を図2の(I)に示す。
【0065】更には、下層及び上層を多結晶シリコンを
堆積させることによって形成した場合に得られるゲート
電極の構成概念図を図2の(G)に示す。また、下層を
非晶質シリコンを堆積させることによって形成し、更に
は、上層を非晶質シリコン又は多結晶シリコンを堆積さ
せることによって形成し、しかも、非晶質シリコンの結
晶化処理を行わない場合に得られるゲート電極の構成概
念図を図2の(D)及び(E)に示す。更には、下層を
多結晶シリコンを堆積させることによって形成し、上層
を非晶質シリコンを堆積させることによって形成し、し
かも、非晶質シリコンの結晶化処理を行わない場合に得
られるゲート電極の構成概念図を図2の(F)に示す。
【0066】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した条件や各種の数値、成膜方
法は例示であり、適宜変更することができる。実施例に
おいては、金属シリサイド層をCVD法にて成膜した
が、その代わりに、スパッタ法や蒸着法にて形成するこ
ともできる。金属シリサイド層の代わりに、高融点金属
から成る金属層を、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、C
VD法等で形成してもよいし、TiN層を、スパッタ
法、CVD法等で形成してもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明のデュアルゲート構造のCMOS
型半導体装置及びその製造方法においては、ゲート酸化
膜を形成した後に、イオン注入法によってn型不純物層
及びp型不純物層を、チャネル領域の表面領域に相当す
る半導体基板の領域に形成するので、不純物層中の不純
物プロファイルの急峻性を保持することができ、不純物
層中の不純物が拡散して、チャネル領域に相当する半導
体基板中の不純物を補償することを抑制することがで
き、チャネル領域の不純物濃度を高濃度に維持すること
ができる。あるいは又、不純物層中の不純物が偏析して
不純物層の不純物濃度が低下するといった現象を抑制す
ることができる。その結果、MOS型半導体装置の特性
の劣化を防止することができる。
【0068】また、配線材料層上に金属層若しくは金属
化合物層を堆積させる前に、イオン注入されたn型不純
物及びp型不純物を拡散処理すれば、金属化合物層中若
しくは金属層中を拡散する不純物を減少させることがで
きる。更には、非晶質シリコンを結晶化して多結晶シリ
コンを得ることによって、ゲート電極を構成する多結晶
シリコンを大粒径化することができるので、粒界が減少
し、金属層若しくは金属シリサイド層中を拡散してきた
不純物が多結晶シリコン層中に拡散することを一層抑制
できる。その結果、不純物の相互拡散による閾値電圧の
変動を抑制し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるゲート電極の構成概念図の模式
的な断面図である。
【図2】本発明におけるゲート電極の構成概念図の模式
的な断面図である。
【図3】実施例1のデュアルゲート構造のCMOS型半
導体装置の製造方法を説明するための半導体基板等の模
式的な一部断面図である。
【図4】図3に引き続き、実施例1の方法を説明するた
めの半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図5】図4に引き続き、実施例1の方法を説明するた
めの半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図6】図5に引き続き、実施例1の方法を説明するた
めの半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図7】図6に引き続き、実施例1の方法を説明するた
めの半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図8】図7に引き続き、実施例1の方法を説明するた
めの半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図9】実施例2のデュアルゲート構造のCMOS型半
導体装置の製造方法を説明するための半導体基板等の模
式的な一部断面図である。
【図10】図10に引き続き、実施例2の方法を説明す
るための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図11】実施例3のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置の製造方法を説明するための半導体基板等の
模式的な一部断面図である。
【図12】図11に引き続き、実施例3の方法を説明す
るための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図13】図12に引き続き、実施例3の方法を説明す
るための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図14】実施例4のデュアルゲート構造のCMOS型
半導体装置の製造方法を説明するための半導体基板等の
模式的な一部断面図である。
【図15】図14に引き続き、実施例4の方法を説明す
るための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図16】図15に引き続き、実施例4の方法を説明す
るための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図17】図16に引き続き、実施例4の方法を説明す
るための半導体基板等の模式的な一部断面図である。
【図18】デュアルゲート構造のCMOS型半導体装置
の模式的な一部断面図である。
【符号の説明】
10 半導体基板 11 素子分離領域 12 NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域 13 PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域 14 ゲート酸化膜 15,15A,15B 配線材料層 16A,16B,42A,42B レジストマスク 17A,17B 不純物層 18A,18B,118A,118B,218A,21
8B,31A,318B ゲート電極 19A,19B 低濃度拡散領域 20 ゲートサイドウオール 21A,21B ソース・ドレイン領域(高濃度拡散領
域) 22A,22B チャネル領域 23 TiSix層 24 絶縁層 25 配線 30 金属化合物層 31 オフセット酸化膜 40A,40B 下層 41,41A,41B 上層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ゲート酸化膜と、n型不純物を含む
    ゲート電極と、n型ソース・ドレイン領域と、p型チャ
    ネル領域とから成るNチャネルMOS型半導体装置、及
    び、 (B)ゲート酸化膜と、p型不純物を含むゲート電極
    と、p型ソース・ドレイン領域と、n型チャネル領域と
    から成るPチャネルMOS型半導体装置、から構成され
    たデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置の製造方
    法であって、 (イ)多結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る
    配線材料層をゲート酸化膜上に堆積させた後、Nチャネ
    ルMOS型半導体装置形成予定領域の該配線材料層を通
    してn型不純物をイオン注入し、以て、p型チャネル領
    域の表面領域に相当する半導体基板の領域にn型不純物
    層を形成し、PチャネルMOS型半導体装置形成予定領
    域の該配線材料層を通してp型不純物をイオン注入し、
    以て、n型チャネル領域の表面領域に相当する半導体基
    板の領域にp型不純物層を形成する工程と、 (ロ)配線材料層をパターニングしてゲート電極を形成
    する工程、を含むことを特徴とするデュアルゲート構造
    のCMOS型半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】配線材料層は多結晶シリコンから成ること
    を特徴とする請求項1に記載のデュアルゲート構造のC
    MOS型半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】配線材料層は非晶質シリコンから成り、 前記工程(イ)の後、非晶質シリコンから成る配線材料
    層を結晶化処理して多結晶シリコン層から成るゲート電
    極を形成することを特徴とする請求項1に記載のデュア
    ルゲート構造のCMOS型半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記工程(イ)の後、配線材料層上に金属
    層若しくは金属化合物層を堆積させる工程を更に含み、 前記工程(ロ)において、該金属層若しくは金属化合物
    層、並びに、配線材料層をパターニングしてゲート電極
    を形成することを特徴とする請求項1に記載のデュアル
    ゲート構造のCMOS型半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記工程(イ)の後であって配線材料層上
    に金属層若しくは金属化合物層を堆積させる前に、イオ
    ン注入されたn型不純物及びp型不純物を拡散処理する
    ことを特徴とする請求項4に記載のデュアルゲート構造
    のCMOS型半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】配線材料層は非晶質シリコンから成り、 前記工程(イ)の後であって配線材料層上に金属層若し
    くは金属化合物層を堆積させる前に、非晶質シリコンか
    ら成る配線材料層を結晶化処理して多結晶シリコン層を
    得ることを特徴とする請求項4に記載のデュアルゲート
    構造のCMOS型半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】配線材料層は、多結晶シリコン若しくは非
    晶質シリコンから成る下層と、多結晶シリコン若しくは
    非晶質シリコンから成る上層の2層構造を有し、 前記工程(イ)において、下層をゲート酸化膜上に堆積
    させた後、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域
    の該下層を通してn型不純物をイオン注入し、以て、p
    型チャネル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域
    にn型不純物層を形成し、PチャネルMOS型半導体装
    置形成予定領域の該下層を通してp型不純物をイオン注
    入し、以て、n型チャネル領域の表面領域に相当する半
    導体基板の領域にp型不純物層を形成し、 次いで、該下層上に上層を堆積させた後、NチャネルM
    OS型半導体装置形成予定領域の該上層にn型不純物を
    イオン注入し、PチャネルMOS型半導体装置形成予定
    領域の該上層にp型不純物をイオン注入することを特徴
    とする請求項1に記載のデュアルゲート構造のCMOS
    型半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】下層及び/又は上層は非晶質シリコンから
    成り、 前記工程(イ)の後、非晶質シリコンを結晶化処理して
    多結晶シリコンから成るゲート電極を形成することを特
    徴とする請求項7に記載のデュアルゲート構造のCMO
    S型半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記工程(イ)の後、上層の上に金属層若
    しくは金属化合物層を堆積させる工程を更に含み、 前記工程(ロ)において、該金属層若しくは金属化合物
    層、並びに、上層及び下層をパターニングしてゲート電
    極を形成することを特徴とする請求項7に記載のデュア
    ルゲート構造のCMOS型半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記工程(イ)の後であって上層の上に
    金属層若しくは金属化合物層を堆積させる前に、イオン
    注入されたn型不純物及びp型不純物を拡散処理するこ
    とを特徴とする請求項9に記載のデュアルゲート構造の
    CMOS型半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】下層及び/又は上層は非晶質シリコンか
    ら成り、 前記工程(イ)の後であって上層の上に金属層若しくは
    金属化合物層を堆積させる前に、非晶質シリコンを結晶
    化処理して多結晶シリコンを得ることを特徴とする請求
    項9に記載のデュアルゲート構造のCMOS型半導体装
    置の製造方法。
  12. 【請求項12】下層の厚さは20乃至50nmであるこ
    とを特徴とする請求項7に記載のデュアルゲート構造の
    CMOS型半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】n型不純物層を形成するためのn型不純
    物のイオン注入ドーズ量は1×1011乃至9×1013
    cm2であることを特徴とする請求項1に記載のデュア
    ルゲート構造のCMOS型半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】(A)ゲート酸化膜と、n型不純物を含
    むゲート電極と、n型ソース・ドレイン領域と、p型チ
    ャネル領域とから成るNチャネルMOS型半導体装置、
    及び、 (B)ゲート酸化膜と、p型不純物を含むゲート電極
    と、p型ソース・ドレイン領域と、n型チャネル領域と
    から成るPチャネルMOS型半導体装置、から構成され
    たデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置であっ
    て、 (イ)多結晶シリコン若しくは非晶質シリコンから成る
    配線材料層をゲート酸化膜上に堆積させた後、Nチャネ
    ルMOS型半導体装置形成予定領域の該配線材料層を通
    してn型不純物をイオン注入することによって、p型チ
    ャネル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域に形
    成されたn型不純物層、 (ロ)PチャネルMOS型半導体装置形成予定領域の該
    配線材料層を通してp型不純物をイオン注入し、n型チ
    ャネル領域の表面領域に相当する半導体基板の領域に形
    成されたp型不純物層、を備えていることを特徴とする
    デュアルゲート構造のCMOS型半導体装置。
  15. 【請求項15】配線材料層の上に、金属層若しくは金属
    化合物層が形成されていることを特徴とする請求項14
    に記載のデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置。
  16. 【請求項16】配線材料層は、多結晶シリコン若しくは
    非晶質シリコンから成る下層と、多結晶シリコン若しく
    は非晶質シリコンから成る上層の2層構造を有し、 前記n型不純物層は、下層をゲート酸化膜上に堆積させ
    た後、NチャネルMOS型半導体装置形成予定領域の該
    下層を通してn型不純物をイオン注入することで形成さ
    れ、前記p型不純物層は、PチャネルMOS型半導体装
    置形成予定領域の該下層を通してp型不純物をイオン注
    入することによって形成されていることを特徴とする請
    求項14に記載のデュアルゲート構造のCMOS型半導
    体装置。
  17. 【請求項17】上層の上に、金属層若しくは金属化合物
    層が形成されていることを特徴とする請求項16に記載
    のデュアルゲート構造のCMOS型半導体装置。
JP8021696A 1996-01-12 1996-01-12 デュアルゲート構造のcmos型半導体装置及びその製造方法 Abandoned JPH09199611A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009272407A (ja) * 2008-05-02 2009-11-19 Renesas Technology Corp 半導体装置の製造方法

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