JPH09199018A - 陰極線管用電子銃の組立方法 - Google Patents
陰極線管用電子銃の組立方法Info
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- JPH09199018A JPH09199018A JP2578596A JP2578596A JPH09199018A JP H09199018 A JPH09199018 A JP H09199018A JP 2578596 A JP2578596 A JP 2578596A JP 2578596 A JP2578596 A JP 2578596A JP H09199018 A JPH09199018 A JP H09199018A
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- Japan
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- grid electrode
- cathode
- emission
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 電子ビームを放射するカソード電極とこの電
子ビームが通過するエミッション穴を有する複数のグリ
ッド電極とを互いに位置合わせして陰極線管用の電子銃
を組み立てる際、グリッド電極の取付形態に関わらず高
精度でエミッション穴の位置を検出する。 【解決手段】 複数のグリッド電極のエミッション穴を
電子ビームに沿って互いに位置合わせするため各エミッ
ション穴の位置を計測する。例えば、測定対象となる第
1グリッド電極G1のエミッション穴E1に対して自動
調整可能な焦点深度を有する光スポットビーム6を相対
的に走査しながら照射し、焦点深度の変化に基づいてエ
ミッション穴E1の位置を検出する。
子ビームが通過するエミッション穴を有する複数のグリ
ッド電極とを互いに位置合わせして陰極線管用の電子銃
を組み立てる際、グリッド電極の取付形態に関わらず高
精度でエミッション穴の位置を検出する。 【解決手段】 複数のグリッド電極のエミッション穴を
電子ビームに沿って互いに位置合わせするため各エミッ
ション穴の位置を計測する。例えば、測定対象となる第
1グリッド電極G1のエミッション穴E1に対して自動
調整可能な焦点深度を有する光スポットビーム6を相対
的に走査しながら照射し、焦点深度の変化に基づいてエ
ミッション穴E1の位置を検出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管用電子銃の
組立方法に関する。より詳しくは、電子銃にグリッド電
極を組み込む際、そのエミッション穴を高精度で位置出
しする技術に関する。
組立方法に関する。より詳しくは、電子銃にグリッド電
極を組み込む際、そのエミッション穴を高精度で位置出
しする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に、従来の陰極線管用電子銃の一例
を示す。この例はカラーCRT等に用いられるトリニト
ロン型の電子銃である。この電子銃は赤緑青の三原色に
対応した三個のカソード電極Kとこれらに共通して設け
られる五個のグリッド電極G1〜G5とを含んでいる。
第1グリッド電極G1及び第2グリッド電極G2はプリ
フォーカス系を構成し、第3グリッド電極G3ないし第
5グリッド電極G5はメインレンズ系を構成する。各カ
ソード電極Kは互いに傾斜配置しており、これに対応し
てグリッド電極G1,G2も傾斜形状となっている。グ
リッド電極G1,G2には各カソード電極Kから放射さ
れた電子ビームを通過させるためのエミッション穴E
1,E2がそれぞれ形成されている。
を示す。この例はカラーCRT等に用いられるトリニト
ロン型の電子銃である。この電子銃は赤緑青の三原色に
対応した三個のカソード電極Kとこれらに共通して設け
られる五個のグリッド電極G1〜G5とを含んでいる。
第1グリッド電極G1及び第2グリッド電極G2はプリ
フォーカス系を構成し、第3グリッド電極G3ないし第
5グリッド電極G5はメインレンズ系を構成する。各カ
ソード電極Kは互いに傾斜配置しており、これに対応し
てグリッド電極G1,G2も傾斜形状となっている。グ
リッド電極G1,G2には各カソード電極Kから放射さ
れた電子ビームを通過させるためのエミッション穴E
1,E2がそれぞれ形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子銃を組み立てる際
には、第1グリッド電極G1のエミッション穴E1と第
2グリッド電極G2のエミッション穴E2とを互いに正
確に位置合わせする必要がある。このため、従来一対の
エミッション穴E1,E2に直接ピンを挿入して位置を
合わせる方法が行われている。この場合に、ピンの脱着
時にグリッド電極G1,G2の面変形が生じる恐れがあ
る。また、ピンと各エミッション穴E1,E2との公差
が存在する。更に、位置合わせした後ビーディング等に
より各グリッド電極を固定する際圧力が加わるため変形
等の恐れがある。以上のような誤差要因により、従来エ
ミッション穴を正確に位置合わせすることが困難であ
り、特にトリニトロン型のような傾斜形状のグリッド電
極を採用する場合に問題となっていた。
には、第1グリッド電極G1のエミッション穴E1と第
2グリッド電極G2のエミッション穴E2とを互いに正
確に位置合わせする必要がある。このため、従来一対の
エミッション穴E1,E2に直接ピンを挿入して位置を
合わせる方法が行われている。この場合に、ピンの脱着
時にグリッド電極G1,G2の面変形が生じる恐れがあ
る。また、ピンと各エミッション穴E1,E2との公差
が存在する。更に、位置合わせした後ビーディング等に
より各グリッド電極を固定する際圧力が加わるため変形
等の恐れがある。以上のような誤差要因により、従来エ
ミッション穴を正確に位置合わせすることが困難であ
り、特にトリニトロン型のような傾斜形状のグリッド電
極を採用する場合に問題となっていた。
【0004】ところで出願人は電子銃の組立性を改善し
た構造を先に開発しており、例えば特開平7−1450
8号公報に開示されている。図4に示すように、この構
造は第1グリッド電極G1を個々のカソード電極毎に分
割した点に特徴があり、電子銃カソード構造体と呼ばれ
ている。絶縁物からなる支持体Bの上面側に第1グリッ
ド電極G1が取り付けられる一方、下面側にはカソード
電極Kが取り付けられている。また、第1グリッド電極
G1の上方にはスペーサSを介して第2グリッド電極G
2が取り付けられる。組み立てる際にはビデオカメラを
用いて第1グリッド電極G1のエミッション穴E1及び
第2グリッド電極G2のエミッション穴E2をそれぞれ
撮像し、画像処理により各エミッション穴E1,E2の
位置(XY座標値)を算出する。このXY座標値に基づ
き両エミッション穴E1,E2を互いに合わせ込み、溶
接等でグリッド電極G1,G2を互いに固定する。
た構造を先に開発しており、例えば特開平7−1450
8号公報に開示されている。図4に示すように、この構
造は第1グリッド電極G1を個々のカソード電極毎に分
割した点に特徴があり、電子銃カソード構造体と呼ばれ
ている。絶縁物からなる支持体Bの上面側に第1グリッ
ド電極G1が取り付けられる一方、下面側にはカソード
電極Kが取り付けられている。また、第1グリッド電極
G1の上方にはスペーサSを介して第2グリッド電極G
2が取り付けられる。組み立てる際にはビデオカメラを
用いて第1グリッド電極G1のエミッション穴E1及び
第2グリッド電極G2のエミッション穴E2をそれぞれ
撮像し、画像処理により各エミッション穴E1,E2の
位置(XY座標値)を算出する。このXY座標値に基づ
き両エミッション穴E1,E2を互いに合わせ込み、溶
接等でグリッド電極G1,G2を互いに固定する。
【0005】図5は第2グリッド電極G2に形成された
エミッション穴E2の位置検出方法を模式的に表わして
いる。組立治具にセットした第2グリッド電極G2の下
側からランプLで照明する一方、第2グリッド電極G2
の上側からビデオカメラCでエミッション穴E2を撮像
し、画像処理で重心計算を行いエミッション穴E2の中
心座標を求める。第2グリッド電極G2の場合には下側
から透過光で照明を行えるため、比較的高精度の画像認
識ができる。
エミッション穴E2の位置検出方法を模式的に表わして
いる。組立治具にセットした第2グリッド電極G2の下
側からランプLで照明する一方、第2グリッド電極G2
の上側からビデオカメラCでエミッション穴E2を撮像
し、画像処理で重心計算を行いエミッション穴E2の中
心座標を求める。第2グリッド電極G2の場合には下側
から透過光で照明を行えるため、比較的高精度の画像認
識ができる。
【0006】図6は第1グリッド電極G1に形成された
エミッション穴E1の位置検出方法を模式的に表わして
いる。予めカソード電極Kと一体化された第1グリッド
電極G1の上面からランプLにより照明を行うととも
に、同じく上面側に配置したビデオカメラCでエミッシ
ョン穴E1を撮像する。第2グリッド電極G2と異なり
第1グリッド電極G1は既にカソード電極Kと一体化さ
れているため、透過光による照明ができず、反射光によ
る照明を行っている。このため、エミッション穴E1の
中心位置を高精度で割り出すことが困難である。
エミッション穴E1の位置検出方法を模式的に表わして
いる。予めカソード電極Kと一体化された第1グリッド
電極G1の上面からランプLにより照明を行うととも
に、同じく上面側に配置したビデオカメラCでエミッシ
ョン穴E1を撮像する。第2グリッド電極G2と異なり
第1グリッド電極G1は既にカソード電極Kと一体化さ
れているため、透過光による照明ができず、反射光によ
る照明を行っている。このため、エミッション穴E1の
中心位置を高精度で割り出すことが困難である。
【0007】例えば図7に示すように、プレス抜き等で
第1グリッド電極G1にエミッション穴E1を開口する
際、穴だれが生じるとこれが誤差要因となり正しい位置
を求めることができない。また、照明光が第1グリッド
電極G1の表面やカソード電極Kの表面により乱反射さ
れるため、エミッション穴E1の鮮明な画像が得られ
ず、これも誤差要因となる。
第1グリッド電極G1にエミッション穴E1を開口する
際、穴だれが生じるとこれが誤差要因となり正しい位置
を求めることができない。また、照明光が第1グリッド
電極G1の表面やカソード電極Kの表面により乱反射さ
れるため、エミッション穴E1の鮮明な画像が得られ
ず、これも誤差要因となる。
【0008】図4に示したような電子銃カソード構造体
を採用することによりエミッション穴E1,E2の相対
的な位置合わせ精度は平均的に見て1/2〜1/3まで
改善することができる。しかしながら、画像処理を用い
た穴位置検出を行っても完全に誤差をなくすことはでき
ない。特に、第1グリッド電極G1は既にカソード電極
Kと一体化されているため、カソード電極の表面に照明
光を照射し、その反射光を撮影してエミッション穴E1
の位置を測定しているため、散乱光や穴だれ等に起因し
て誤差が生じている。今後、より一層の陰極線管の高精
細化に対応するためには、エミッション穴E1,E2の
位置合わせ精度を更に改善する必要があり、これが解決
すべき課題となっている。
を採用することによりエミッション穴E1,E2の相対
的な位置合わせ精度は平均的に見て1/2〜1/3まで
改善することができる。しかしながら、画像処理を用い
た穴位置検出を行っても完全に誤差をなくすことはでき
ない。特に、第1グリッド電極G1は既にカソード電極
Kと一体化されているため、カソード電極の表面に照明
光を照射し、その反射光を撮影してエミッション穴E1
の位置を測定しているため、散乱光や穴だれ等に起因し
て誤差が生じている。今後、より一層の陰極線管の高精
細化に対応するためには、エミッション穴E1,E2の
位置合わせ精度を更に改善する必要があり、これが解決
すべき課題となっている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題を解決するため以下の手段を講じた。すなわち、本発
明によれば、電子ビームを放射するカソード電極と、該
電子ビームが通過するエミッション穴を有する複数のグ
リッド電極とを互いに位置合わせして陰極線管用の電子
銃に組み立てる方法において、複数のグリッド電極のエ
ミッション穴を電子ビームに沿って互いに位置合わせす
るため、各エミッション穴の位置を計測する手順を含ん
でいる。この手順は、計測対象となる少くとも一つのグ
リッド電極のエミッション穴に対して自動調整可能な焦
点深度を有する光スポットビームを相対的に走査しなが
ら照射し、該焦点深度の変化に基づいて該エミッション
穴の位置を検出することを特徴とする。一態様では、予
めカソード電極に一体化した第1グリッド電極のエミッ
ション穴と、これに隣接する第2グリッド電極のエミッ
ション穴とを互いに位置合わせするため、少くとも第1
グリッド電極のエミッション穴に対して該カソード電極
と反対側から光スポットビームを照射してその位置を検
出する。例えば、エミッション穴を横切る少くとも二本
の直線に沿って該光スポットビームを走査し、各直線と
該エミッション穴の外周線とが交差する四点の座標を検
出し、これらに基づいてエミッション穴の位置を算出す
る。
題を解決するため以下の手段を講じた。すなわち、本発
明によれば、電子ビームを放射するカソード電極と、該
電子ビームが通過するエミッション穴を有する複数のグ
リッド電極とを互いに位置合わせして陰極線管用の電子
銃に組み立てる方法において、複数のグリッド電極のエ
ミッション穴を電子ビームに沿って互いに位置合わせす
るため、各エミッション穴の位置を計測する手順を含ん
でいる。この手順は、計測対象となる少くとも一つのグ
リッド電極のエミッション穴に対して自動調整可能な焦
点深度を有する光スポットビームを相対的に走査しなが
ら照射し、該焦点深度の変化に基づいて該エミッション
穴の位置を検出することを特徴とする。一態様では、予
めカソード電極に一体化した第1グリッド電極のエミッ
ション穴と、これに隣接する第2グリッド電極のエミッ
ション穴とを互いに位置合わせするため、少くとも第1
グリッド電極のエミッション穴に対して該カソード電極
と反対側から光スポットビームを照射してその位置を検
出する。例えば、エミッション穴を横切る少くとも二本
の直線に沿って該光スポットビームを走査し、各直線と
該エミッション穴の外周線とが交差する四点の座標を検
出し、これらに基づいてエミッション穴の位置を算出す
る。
【0010】本発明によれば、例えば第1グリッド電極
及び第2グリッド電極のエミッション穴を正確に位置合
わせするため、従来の反射光照明等による撮像及び画像
処理を用いたエミッション穴の位置検出に代え、所謂自
動焦点調節システム(オートフォーカスシステム)によ
り、焦点深度の変化を検出することでエミッション穴か
否かの判別を正確に行う。これによりエミッション穴の
中心位置を計算により求め、より精度の高いXY座標値
を算出することが可能である。この場合、パーツのプレ
ス時等に発生するグリッド電極の穴だれがあっても光軸
(Z軸)方向の焦点深度検出範囲を100μm以上に設
定しておけばほとんど問題とならない。原理的には測定
に用いる光スポットビームの径とほぼ同等の精度でエミ
ッション穴位置を計測することができる。
及び第2グリッド電極のエミッション穴を正確に位置合
わせするため、従来の反射光照明等による撮像及び画像
処理を用いたエミッション穴の位置検出に代え、所謂自
動焦点調節システム(オートフォーカスシステム)によ
り、焦点深度の変化を検出することでエミッション穴か
否かの判別を正確に行う。これによりエミッション穴の
中心位置を計算により求め、より精度の高いXY座標値
を算出することが可能である。この場合、パーツのプレ
ス時等に発生するグリッド電極の穴だれがあっても光軸
(Z軸)方向の焦点深度検出範囲を100μm以上に設
定しておけばほとんど問題とならない。原理的には測定
に用いる光スポットビームの径とほぼ同等の精度でエミ
ッション穴位置を計測することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る陰極
線管用電子銃の組立方法の要部を示す模式的なブロック
図である。本実施形態では図示のカソード構造体を測定
対象としており、XYステージ1の上に載置されてい
る。このXYステージ1はドライバ2によりX方向及び
Y方向に沿って二次元的に走査される。このカソード構
造体は第1グリッド電極G1、この第1グリッド電極G
1が固定された絶縁物からなる支持体B、及び支持体B
の第1グリッド電極G1が固定された側とは反対側に取
り付けられたカソード電極Kを備えている。第1グリッ
ド電極G1は例えばコバール材からなり支持体Bは例え
ばアルミナ系セラミックスから作製する。カソード電極
Kは支持体Bに取り付けられた円筒部材Kcと、その内
部に収納されたスリーブKsと、このスリーブKsの先
端に装着されたキャップKpと、このキャップKpの頂
面に設けられたエミッション源としてのオキサイドKo
等から構成されている。図示しないが、第1グリッド電
極G1が固定された支持体Bの周辺上にはスペーサが取
り付けられる。このスペーサの上には第2グリッド電極
が取り付けられるようになっている。スペーサによって
第1グリッド電極G1と第2グリッド電極との距離が規
定される。この際、両グリッド電極のエミッション穴を
正確に合わせ込んで電子銃を組み立てる必要があり、こ
のため本例ではオートフォーカスカメラを用いてエミッ
ション穴E1のXY座標値を求めている。
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明に係る陰極
線管用電子銃の組立方法の要部を示す模式的なブロック
図である。本実施形態では図示のカソード構造体を測定
対象としており、XYステージ1の上に載置されてい
る。このXYステージ1はドライバ2によりX方向及び
Y方向に沿って二次元的に走査される。このカソード構
造体は第1グリッド電極G1、この第1グリッド電極G
1が固定された絶縁物からなる支持体B、及び支持体B
の第1グリッド電極G1が固定された側とは反対側に取
り付けられたカソード電極Kを備えている。第1グリッ
ド電極G1は例えばコバール材からなり支持体Bは例え
ばアルミナ系セラミックスから作製する。カソード電極
Kは支持体Bに取り付けられた円筒部材Kcと、その内
部に収納されたスリーブKsと、このスリーブKsの先
端に装着されたキャップKpと、このキャップKpの頂
面に設けられたエミッション源としてのオキサイドKo
等から構成されている。図示しないが、第1グリッド電
極G1が固定された支持体Bの周辺上にはスペーサが取
り付けられる。このスペーサの上には第2グリッド電極
が取り付けられるようになっている。スペーサによって
第1グリッド電極G1と第2グリッド電極との距離が規
定される。この際、両グリッド電極のエミッション穴を
正確に合わせ込んで電子銃を組み立てる必要があり、こ
のため本例ではオートフォーカスカメラを用いてエミッ
ション穴E1のXY座標値を求めている。
【0012】図では発明の理解を容易にするため、オー
トフォーカスカメラの自動焦点調節機構のみを表わして
いる。この機構はレーザ光源3、ビームスプリッタ4、
及び集光レンズ5を備えている。レーザ光源3から放出
された光束はビームスプリッタ4を通過した後集光レン
ズ5により集光され光スポットビーム6が形成される。
この光スポットビーム6はXYステージ1を駆動するこ
とで、第1グリッド電極G1に形成されたエミッション
穴E1を横切るように走査される。なお、オートフォー
カスカメラ側に光スポットビーム6の二次元走査機構を
組み込んでもよい。集光レンズ5はZ軸方向に駆動可能
なレンズ鏡筒7に組み込まれている。このレンズ鏡筒7
はドライバ8により駆動され、光スポットビーム6の焦
点深度を自動調整可能としている。図示では、光スポッ
トビーム6の焦点深度が丁度第1グリッド電極G1の表
面に合うように調整されている。
トフォーカスカメラの自動焦点調節機構のみを表わして
いる。この機構はレーザ光源3、ビームスプリッタ4、
及び集光レンズ5を備えている。レーザ光源3から放出
された光束はビームスプリッタ4を通過した後集光レン
ズ5により集光され光スポットビーム6が形成される。
この光スポットビーム6はXYステージ1を駆動するこ
とで、第1グリッド電極G1に形成されたエミッション
穴E1を横切るように走査される。なお、オートフォー
カスカメラ側に光スポットビーム6の二次元走査機構を
組み込んでもよい。集光レンズ5はZ軸方向に駆動可能
なレンズ鏡筒7に組み込まれている。このレンズ鏡筒7
はドライバ8により駆動され、光スポットビーム6の焦
点深度を自動調整可能としている。図示では、光スポッ
トビーム6の焦点深度が丁度第1グリッド電極G1の表
面に合うように調整されている。
【0013】第1グリッド電極G1から反射した光はビ
ームスプリッタ4により分離され、レンズ9を介して受
光素子10により受光される。この受光素子10には制
御/演算回路11が接続している。なお、前述したXY
ステージ1のドライバ2も制御/演算回路11に接続さ
れている。制御/演算回路11は受光素子10からの出
力に基づいてレンズ鏡筒7のドライバ8を制御し、光ス
ポットビーム6の焦点深度を自動調整している。即ち、
受光素子10の受光量がピークとなるようにドライバ8
を駆動することで、光スポットビーム6の焦点深度は常
に測定対象となる被写体の表面の凹凸に追従する。光ス
ポットビーム6がエミッション穴E1を横切る時焦点深
度が極端に変化するため、制御/演算回路11はこれを
検出し、その時のXY座標値をドライバ2の出力から読
み取る。これにより、エミッション穴E1の位置を高精
度で検出することが可能になる。
ームスプリッタ4により分離され、レンズ9を介して受
光素子10により受光される。この受光素子10には制
御/演算回路11が接続している。なお、前述したXY
ステージ1のドライバ2も制御/演算回路11に接続さ
れている。制御/演算回路11は受光素子10からの出
力に基づいてレンズ鏡筒7のドライバ8を制御し、光ス
ポットビーム6の焦点深度を自動調整している。即ち、
受光素子10の受光量がピークとなるようにドライバ8
を駆動することで、光スポットビーム6の焦点深度は常
に測定対象となる被写体の表面の凹凸に追従する。光ス
ポットビーム6がエミッション穴E1を横切る時焦点深
度が極端に変化するため、制御/演算回路11はこれを
検出し、その時のXY座標値をドライバ2の出力から読
み取る。これにより、エミッション穴E1の位置を高精
度で検出することが可能になる。
【0014】図2はエミッション穴の具体的な位置算出
方法の一例を表わしている。エミッション穴E1を横切
る少くとも二本の直線21,22に沿って光スポットビ
ームを走査する。各直線21,22とエミッション穴E
1の外周線23とが交差する四点A,B,C,Dの座標
を検出し、これらに基づいてエミッション穴E1のXY
座標値を算出する。この測定に用いる光スポットビーム
の径を小さく絞る程位置検出精度が向上する。本例で
は、例えば1μm径の光スポットビームを用いている。
図示するようにこの光スポットビームを用いて第1グリ
ッド電極の表面をトレースし、オートフォーカスカメラ
の焦点距離が急激に変化する、A,B,C,Dを求め
る。原理的に焦点距離の変化分が100μm以上を超え
た時を検出すべき変化点と規定するが、A,B,C,D
の各点は1μmの精度で読み取ることができる。この
後、通常の演算により中点を求めエミッション穴E1の
正確なXY座標値を算出することができる。即ち、線分
ABの中点に垂線24を立て、線分CDの中点にも垂線
25を立てる。一対の垂線24,25の交点がエミッシ
ョン穴E1の中心点Oになる。
方法の一例を表わしている。エミッション穴E1を横切
る少くとも二本の直線21,22に沿って光スポットビ
ームを走査する。各直線21,22とエミッション穴E
1の外周線23とが交差する四点A,B,C,Dの座標
を検出し、これらに基づいてエミッション穴E1のXY
座標値を算出する。この測定に用いる光スポットビーム
の径を小さく絞る程位置検出精度が向上する。本例で
は、例えば1μm径の光スポットビームを用いている。
図示するようにこの光スポットビームを用いて第1グリ
ッド電極の表面をトレースし、オートフォーカスカメラ
の焦点距離が急激に変化する、A,B,C,Dを求め
る。原理的に焦点距離の変化分が100μm以上を超え
た時を検出すべき変化点と規定するが、A,B,C,D
の各点は1μmの精度で読み取ることができる。この
後、通常の演算により中点を求めエミッション穴E1の
正確なXY座標値を算出することができる。即ち、線分
ABの中点に垂線24を立て、線分CDの中点にも垂線
25を立てる。一対の垂線24,25の交点がエミッシ
ョン穴E1の中心点Oになる。
【0015】以上説明したように、本例では予めカソー
ド電極Kに一体化した第1グリッド電極G1のエミッシ
ョン穴E1と、これに隣接する第2グリッド電極のエミ
ッション穴とを互いに位置合わせするため、第1グリッ
ド電極G1のエミッション穴E1に対してカソード電極
Kと反対側から光スポットビーム6を照射してその位置
を検出している。しかしながら、本発明はこれに限られ
るものではなく、例えば第2グリッド電極G2のエミッ
ション穴の位置測定にも利用できる。一般に、本発明は
電子ビームを放射するカソード電極と、この電子ビーム
が通過するエミッション穴を有する複数のグリッド電極
とを互いに位置合わせして陰極線管用の電子銃に組み立
てる場合に応用できる。即ち、複数のグリッド電極のエ
ミッション穴を電子ビームに沿って互いに位置合わせす
るため、各エミッション穴の位置を計測する手順に用い
られる。この手順は測定対象となる少くとも1つのグリ
ッド電極のエミッション穴に対して自動調整可能な焦点
深度を有する光スポットビームを相対的に走査しながら
照射し、この焦点深度の変化に基づいてエミッション穴
の位置を検出するものである。
ド電極Kに一体化した第1グリッド電極G1のエミッシ
ョン穴E1と、これに隣接する第2グリッド電極のエミ
ッション穴とを互いに位置合わせするため、第1グリッ
ド電極G1のエミッション穴E1に対してカソード電極
Kと反対側から光スポットビーム6を照射してその位置
を検出している。しかしながら、本発明はこれに限られ
るものではなく、例えば第2グリッド電極G2のエミッ
ション穴の位置測定にも利用できる。一般に、本発明は
電子ビームを放射するカソード電極と、この電子ビーム
が通過するエミッション穴を有する複数のグリッド電極
とを互いに位置合わせして陰極線管用の電子銃に組み立
てる場合に応用できる。即ち、複数のグリッド電極のエ
ミッション穴を電子ビームに沿って互いに位置合わせす
るため、各エミッション穴の位置を計測する手順に用い
られる。この手順は測定対象となる少くとも1つのグリ
ッド電極のエミッション穴に対して自動調整可能な焦点
深度を有する光スポットビームを相対的に走査しながら
照射し、この焦点深度の変化に基づいてエミッション穴
の位置を検出するものである。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
グリッド電極のエミッション穴に対して自動調整可能な
焦点深度を有する光スポットビームを相対的に走査しな
がら照射し、この焦点深度の変化に基づいてエミッショ
ン穴の位置を検出している。これにより、従来のピンを
用いた位置決め方法や画像処理を用いた位置決め方法に
比べ、高精度でエミッション穴の位置合わせを行うこと
が可能になり、陰極線管用電子銃の性能が格段に向上す
る。
グリッド電極のエミッション穴に対して自動調整可能な
焦点深度を有する光スポットビームを相対的に走査しな
がら照射し、この焦点深度の変化に基づいてエミッショ
ン穴の位置を検出している。これにより、従来のピンを
用いた位置決め方法や画像処理を用いた位置決め方法に
比べ、高精度でエミッション穴の位置合わせを行うこと
が可能になり、陰極線管用電子銃の性能が格段に向上す
る。
【図1】本発明に係る陰極線管用電子銃の組立方法を示
す模式的なブロック図である。
す模式的なブロック図である。
【図2】本発明に係る陰極線管用電子銃の組立方法にお
けるエミッション穴の位置検出方法の具体例を示す模式
図である。
けるエミッション穴の位置検出方法の具体例を示す模式
図である。
【図3】従来の陰極線管用電子銃の一例を示す模式的な
ブロック図である。
ブロック図である。
【図4】従来の陰極線管用電子銃の他の例を示す模式的
な断面図である。
な断面図である。
【図5】従来のエミッション穴の位置検出方法を示す模
式図である。
式図である。
【図6】同じく従来のエミッション穴の位置検出方法を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図7】従来のエミッション穴位置検出方法の課題説明
に供する模式図である。
に供する模式図である。
1・・・XYステージ、2・・・ドライバ、3・・・レ
ーザ光源、4・・・ビームスプリッタ、5・・・集光レ
ンズ、6・・・光スポットビーム、7・・・レンズ鏡
筒、8・・・ドライバ、10・・・受光素子、11・・
・制御/演算回路、K・・・カソード電極、G1・・・
第1グリッド電極、E1・・・エミッション穴
ーザ光源、4・・・ビームスプリッタ、5・・・集光レ
ンズ、6・・・光スポットビーム、7・・・レンズ鏡
筒、8・・・ドライバ、10・・・受光素子、11・・
・制御/演算回路、K・・・カソード電極、G1・・・
第1グリッド電極、E1・・・エミッション穴
Claims (3)
- 【請求項1】 電子ビームを放射するカソード電極と、
該電子ビームが通過するエミッション穴を有する複数の
グリッド電極とを互いに位置合わせして陰極線管用の電
子銃に組み立てる方法において、 複数のグリッド電極のエミッション穴を電子ビームに沿
って互いに位置合わせする為、各エミッション穴の位置
を計測する手順を含んでおり、 計測対象となる少くとも一つのグリッド電極のエミッシ
ョン穴に対して自動調整可能な焦点深度を有する光スポ
ットビームを相対的に走査しながら照射し、該焦点深度
の変化に基いて該エミッション穴の位置を検出すること
を特徴とする陰極線管用電子銃の組立方法。 - 【請求項2】 あらかじめカソード電極に一体化した第
1グリッド電極のエミッション穴と、これに隣接する第
2グリッド電極のエミッション穴とを互いに位置合わせ
する為、少くとも第1グリッド電極のエミッション穴に
対して該カソード電極と反対側から光スポットビームを
照射してその位置を検出することを特徴とする請求項1
記載の陰極線管用電子銃の組立方法。 - 【請求項3】 エミッション穴を横切る少くとも二本の
直線に沿って該光スポットビームを走査し、各直線と該
エミッション穴の外周線とが交差する四点の座標を検出
し、これらに基づいて該エミッション穴の位置を算出す
ることを特徴とする請求項1記載の陰極線管用電子銃の
組立方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2578596A JPH09199018A (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 陰極線管用電子銃の組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2578596A JPH09199018A (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 陰極線管用電子銃の組立方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09199018A true JPH09199018A (ja) | 1997-07-31 |
Family
ID=12175495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2578596A Pending JPH09199018A (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 陰極線管用電子銃の組立方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09199018A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2320801A (en) * | 1996-12-27 | 1998-07-01 | Sony Corp | Assembling an electron gun for a CRT |
DE19857791B4 (de) * | 1998-12-15 | 2008-07-17 | Samtel Electron Devices Gmbh | Verfahren zur Herstellung einer Elektronenstrahlröhre, Verfahren zur Messung der relativen Position von Elektroden eines Strahlsystems einer solchen Elektronenstrahlröhre und Anordnung zur Durchführung eines solchen Verfahrens |
-
1996
- 1996-01-19 JP JP2578596A patent/JPH09199018A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2320801A (en) * | 1996-12-27 | 1998-07-01 | Sony Corp | Assembling an electron gun for a CRT |
GB2320801B (en) * | 1996-12-27 | 2001-05-09 | Sony Corp | Method of and apparatus for assembling electron gun |
DE19857791B4 (de) * | 1998-12-15 | 2008-07-17 | Samtel Electron Devices Gmbh | Verfahren zur Herstellung einer Elektronenstrahlröhre, Verfahren zur Messung der relativen Position von Elektroden eines Strahlsystems einer solchen Elektronenstrahlröhre und Anordnung zur Durchführung eines solchen Verfahrens |
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