JPH09198526A - 計算機合成ホログラムの計算方法および三次元映像表示装置 - Google Patents

計算機合成ホログラムの計算方法および三次元映像表示装置

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JPH09198526A
JPH09198526A JP8008093A JP809396A JPH09198526A JP H09198526 A JPH09198526 A JP H09198526A JP 8008093 A JP8008093 A JP 8008093A JP 809396 A JP809396 A JP 809396A JP H09198526 A JPH09198526 A JP H09198526A
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JP
Japan
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hologram pattern
hologram
computer
dimensional image
dimensional
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Application number
JP8008093A
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English (en)
Inventor
Mikio Shimazu
幹夫 島津
Takuji Katsura
卓史 桂
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計算機合成ホログラムにおいて、限られた解
像度のデバイスで三次元像の大きさや奥行き位置を制限
することなく不要な像の再生を防ぐ計算方法および三次
元映像表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 表示デバイスの解像度Nのm倍のサンプ
リングレートでホログラムパターンを計算する干渉縞計
算ステップと、前記干渉縞計算ステップで計算されたホ
ログラムパターンにおいて空間周波数がN/2より大き
い部分をカットする低域通過ステップと、前記低域通過
ステップを通したホログラムパターンをm:1に間引く
ダウンサンプリングステップとからなる計算機合成ホロ
グラムの計算方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は計算機合成ホログラ
ム(CGH)の計算方法およびこれを用いた三次元映像
表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ホログラフィとは、物体の表面で回折さ
れた光とこれとは別に照射された記録用の参照光との干
渉によって生じた縞の強度を記録したホログラムに、記
録用の参照光と同一の波面を有する再生光を照射するこ
とによって三次元像を再生する手法を言う。計算機合成
ホログラムは仮想三次元物体からの物体光と参照光の干
渉縞を計算機によって求める方式である。従来の計算機
合成ホログラムの計算方法は以下のように行なってい
た。図7に示すような仮想三次元物体とホログラム面の
配置を考える。ここで、物体はn個の点光源の集合と見
なし、参照光は平行光とし、その入射角をθとし、それ
ぞれ以下のように表す。
【0003】物体光:On(xn,yn,zn,φn,An) 初期位相:φn,振幅:An,参照光:R ホログラム面での光強度:Ii(Xi,Yi,0) このときホログラム面での光強度分布は(数1)で計算
できる。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、rn、kは以下のようになる。 rn = √{(xn - Xi)2 + (yn - Yi)2 + Zn} k = 2π/λ (k:波 数、λ:波長) (数1)を用いて表示デバイスの解像度にじ応たサンプ
リング点での光強度を計算し、ホログラムパターンを求
めていた。例えば1000dpiの表示デバイスであれ
ば、1インチあたり1000点のサンプリングレートで
ホログラム面の光強度を計算していた。そして、これを
液晶デバイスに表示したり、高解像度プリンタに出力
し、それに参照光を照射して三次元像を再生していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の計算機合
成ホログラムの作成方法では、ホログラムパターンの空
間周波数が表示デバイスの解像度以上になると、再生し
たい三次元像以外に不要な三次元像が再生されるという
問題点があった。ここで、概念的にわかりやすくするた
めにx軸にそった1次元のホログラムを考え、物体もz
軸上の1点とする。この場合の座標系は図8のようにな
る。ホログラムパターンの空間周波数は物体光と参照光
とのホログラム面上における入射角によって決まり、こ
の角度が大きいとホログラムパターンの空間周波数は高
くなってしまう。図8において、それぞれA、B、Cの
位置における物体光と参照光の角度は以下のようになっ
ている。
【0007】θA<θB<θC この場合のそれぞれA、B、Cの位置における空間周波
数fA、fB、fCは以下のようになる。
【0008】fA<fB<fC 図9(a)は本来のホログラム面(x軸上の正の部分)
における光強度のグラフであり、光強度の空間周波数は
xに比例して高くなっている。図9(c)は1000d
piでサンプリングした時の光強度のグラフである。1
000dpiでサンプリングした場合、サンプリング定
理により表現できる空間周波数は500dpiまでであ
り、それを越える部分では本来の光強度分布とは異なっ
たグラフとなってしまう。このためxが2.5の近傍で
空間周波数の低い部分が現れ、これが不要な三次元像を
再生する原因となってしまう。本来の光強度分布を表示
デバイスで正確に再現できれば、それによる再生像は図
9(b)のように1点だけのものとなるが、解像度の制
限がある表示デバイス(例えば1000dpi)におい
ては、図9(d)のように本来再生したい像以外に不要
な像が現れることになる。従来は仮想物体の大きさ制限
したり、仮想物体の奥行き位置をホログラム面から遠ざ
けることにより、空間周波数を抑えて、この問題を回避
していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、表示デバイスの解像度Nのm倍のサンプリ
ングレートでホログラムパターンを計算する干渉縞計算
手段と、前記干渉縞計算手段で計算されたホログラムパ
ターンにおいて空間周波数がN/2より大きい部分を取
り除く低域通過手段と、前記低域通過手段を通したホロ
グラムパターンをm:1に間引き、サンプリングレート
Nのホログラムパターンを得るダウンサンプリング手段
とを備えたものである。
【0010】また、この課題を解決するための異なる手
法として本発明は、表示デバイスの解像度Nの2h倍の
サンプリングレートでホログラムパターンを計算する干
渉縞計算手段と、離散信号の周波数帯域0≦|ω|≦π
(ω:角周波数)のうちωがπ/2より大きい部分を取
り除く低域通過手段と、前記低域通過手段に通したホロ
グラムパターンを2:1に間引くダウンサンプリング手
段とを備えたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0012】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施の形態に関する計算機合成ホログラムの計算方法のフ
ローチャートである。図中、11は干渉縞計算ステップ
で、サンプリングレートN×m(N:任意の正の実数、
m=2,3,4,…)でホログラム面の光強度を計算
し、ホログラムパターンを求めるものである。12a、
12bは低域通過ステップで、ホログラムパターンにお
いてN/2より大きい空間周波数の部分を取り除くディ
ジタルフィルタである。13a、13bはダウンサンプ
リングステップで、低域通過ステップにより帯域制限さ
れたホログラムパターンをm:1に間引くものである。
【0013】前述のように構成された本実施の形態の計
算機合成ホログラムの計算方法の流れを説明する。ここ
では、表示デバイスの解像度Nを1000dpiとし、
表示面の大きさを横2インチ、縦1インチとする。ま
た、m=2の場合について説明する。まず、干渉縞計算
ステップ11は横2インチ、縦1インチのホログラム面
において、2000dpiのサンプリングレートで式
(1)の光強度を計算し、ホログラムパターンを求め
る。この時のホログラムパターンのサンプリング点の数
は横4000点、縦2000点である。このホログラム
パターンはまず、横方向の低域通過ステップ12aに通
されて横方向の空間周波数が500dpiより大きい高
域成分が取り除かれる。この帯域制限されたホログラム
パターンは横方向のダウンサンプリングステップ13a
によって、2:1に間引かれる。この時のホログラムパ
ターンのサンプリング点の数は横2000点、縦200
0点である。次にこのホログラムパターンは縦方向の低
域通過ステップ12bに通されて縦方向の空間周波数が
500dpiより大きい高域成分が取り除かれる。この
帯域制限されたホログラムパターンは縦方向のダウンサ
ンプリングステップ13bによって、2:1に間引かれ
る。こうして、サンプリング点が横2000点、縦10
00点、解像度1000dpiのホログラムパターンを
計算する。
【0014】図10(a)は2000dpiで計算した
x軸上の光強度分布を低域通過ステップに通して2:1
に間引いて、得られた1000dpiのホログラムパタ
ーンである。図9(c)と比較すると不要な像を再生す
る部分が取り除かれていることがわかり、図10(a)
のホログラムパターンからの再生像は図10(b)のよ
うに本来再生したい1点だけの像となる。
【0015】以上のように本計算方式により、ある解像
度の表示デバイスに対するホログラムパターンを計算す
る場合、不要な像を再生する部分を取り除いたホログラ
ムパターンを得ることができる。また、mを大きくする
ほど、本来再生したい像からより離れた位置に現れる不
要な像を再生する部分を取り除くことができる。
【0016】(実施の形態2)図2は本発明の第2の実
施の形態に関する計算機合成ホログラムによる三次元映
像表示装置の構成図である。三次元像の再生は基本的に
一般のホログラム再生と同じ光学系で行なわれる。図
中、21は三次元像入力手段で、再生したい仮想三次元
物体のデータを入力するものである。22は計算機であ
り、ホログラムパターンを計算し、出力する。23はホ
ログラムパターン表示手段であり、液晶デバイス等が用
いられる。24は参照光照射手段であり、He−Neレ
ーザ等が用いられる。
【0017】前述のように構成された本実施の形態の計
算機合成ホログラムによる三次元映像表示装置の動作を
説明する。
【0018】まず、再生したい仮想三次元物体のデータ
が三次元像入力手段21から入力され、計算機22に送
られる。計算機22は仮想三次元物体からの光を物体光
として、実施の形態1で述べた計算方法によりホログラ
ムパターンを計算し、ホログラムパターン表示手段23
に出力する。計算機22から出力されたホログラムパタ
ーンはホログラムパターン表示手段23に表示される。
参照光照射手段24によって参照光がホログラムパター
ン表示手段23に照射され、その結果三次元像25が観
察者26によって観察される。
【0019】このようにして、従来方式と同じ解像度の
表示デバイスを用いて、不要な像を再生することなく従
来方式よりも大きい三次元像をホログラム面からより近
い位置に表示することが可能な計算機合成ホログラムに
よる三次元映像表示装置を得ることができる。
【0020】(実施の形態3)図3は本発明の第3の実
施の形態に関する計算機合成ホログラムの計算方法のフ
ローチャートである。
【0021】図中、31は干渉縞計算ステップで、サン
プリングレートN×2h(N:任意の正の実数、h=
1,2,3,…)でホログラム面の光強度を計算し、ホ
ログラムパターンを求めるものである。32a、32b
は低域通過ステップで、離散信号の周波数帯域0≦|ω
|≦π(ω:角周波数)のうちωがπ/2より大きい部
分を取り除くディジタルフィルタでる。33a、33b
はダウンサンプリングステップで、低域通過ステップに
より帯域制限されたホログラムパターンを2:1に間引
くものである。
【0022】前述のように構成された本実施の形態の計
算機合成ホログラムの計算方法の流れを説明する。ここ
では、表示デバイスの解像度Nを1000dpiとし、
表示面の大きさを横2インチ、縦1インチとする。ま
た、h=2の場合について説明する。まず、干渉縞計算
ステップ31は横2インチ、縦1インチのホログラム面
において、4000dpiのサンプリングレートで式
(1)の光強度を計算し、ホログラムパターンを求め
る。この時のホログラムパターンのサンプリング点の数
は横8000点、縦4000点である。このホログラム
パターンはまず、横方向の低域通過ステップ32aに通
されて横方向の角周波数がπ/2より大きい高域成分が
取り除かれる。この帯域制限されたホログラムパターン
は横方向のダウンサンプリングステップ33aによっ
て、2:1に間引かれる。この時のホログラムパターン
のサンプリング点の数は横4000点、縦4000点で
ある。次にこのホログラムパターンは縦方向の低域通過
ステップ32bに通されて縦方向の角周波数がπ/2よ
り大きい高域成分が取り除かれる。この帯域制限された
ホログラムパターンは縦方向のダウンサンプリングステ
ップ33bによって、2:1に間引かれる。この時のホ
ログラムパターンのサンプリング点の数は横4000
点、縦2000点であり。このホログラムパターンをも
う一度32a〜33bまでのステップを繰り返し、サン
プリング点の数が横2000点、縦1000点で、10
00dpiのホログラムパターンを得る。
【0023】以上のように本計算方式により、ある解像
度の表示デバイスに対するホログラムパターンを計算す
る場合、不要な像を再生する部分を取り除いたホログラ
ムパターンを得ることができる。また、hを大きくする
ほど、本来再生したい像からより離れた位置に現れる不
要な像を再生する部分を取り除くことができる。さら
に、表示デバイスの解像度Nに依存しないディジタルフ
ィルタを低域通過ステップとして用いるので、あらゆる
解像度の表示デバイスに対してディジタルフィルタを再
設計する必要がない。
【0024】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態に関する計算機合成ホログラムによる三次元表示装置
の構成は実施の形態2と同様であり、図2のようになっ
ている。本実施の形態の計算機合成ホログラムによる三
次元映像表示装置の動作を説明する。
【0025】まず、再生したい仮想三次元物体のデータ
が三次元像入力手段21から入力され、計算機22に送
られる。計算機22は仮想三次元物体からの光を物体光
として、実施の形態3で述べた計算方法によりホログラ
ムパターンを計算し、ホログラムパターン表示手段23
に出力する。計算機22から出力されたホログラムパタ
ーンはホログラムパターン表示手段23に表示される。
参照光照射手段24によって参照光がホログラムパター
ン表示手段23に照射され、その結果三次元像25が観
察者26によって観察される。
【0026】このようにして、従来方式と同じ解像度の
表示デバイスを用いて、不要な像を再生することなく従
来方式よりも大きい三次元像をホログラム面からより近
い位置に表示することが可能な計算機合成ホログラムに
よる三次元映像表示装置を得ることができる。
【0027】(実施の形態5)図4は本発明の第5の実
施の形態に関する計算機合成ホログラムの計算装置のブ
ロック図である。図中、41は干渉縞計算手段で、サン
プリングレートN×m(N:任意の正の実数、m=2,
3,4,…)でホログラム面の光強度を計算し、ホログ
ラムパターンを求めるものである。42は低域通過手段
で、ホログラムパターンにおいてN/2より大きい空間
周波数の部分を取り除くディジタルフィルタである。4
3はダウンサンプリング手段で、低域通過手段により帯
域制限されたホログラムパターンをm:1に間引くもの
である。
【0028】前述のように構成された本実施の形態の計
算機合成ホログラムの計算装置の動作を説明する。ま
ず、干渉縞計算手段41はホログラム面の範囲における
光強度をN×mのサンプリングレートで式(1)を用い
て計算する。計算されたホログラムパターンは横方向に
低域通過手段42に入力され、横方向の空間周波数がN
/2より大きい高域成分が取り除かれる。この帯域制限
されたホログラムパターンはダウンサンプリング手段4
3によって、横方向にm:1に間引かれる。次に、横方
向に間引かれたホログラムパターンは縦方向に低域通過
手段42に入力され、縦方向の空間周波数がN/2より
大きい高域成分が取り除かれる。この帯域制限されたホ
ログラムパターンはダウンサンプリング手段43によっ
て、縦方向にm:1に間引かれる。こうして、解像度N
のホログラムパターン44が得られる。
【0029】本計算装置により、ある解像度の表示デバ
イスに対するホログラムパターンを求める場合、不要な
像を再生する部分を取り除いたホログラムパターンを得
ることができる。また、mを大きくするほど、本来再生
したい像からより離れた位置に現れる不要な像を再生す
る部分を取り除くことができる。
【0030】(実施の形態6)図5は本発明の第6の実
施の形態に関する計算機合成ホログラムによる三次元映
像表示装置の構成図である。図中、21は三次元像入力
手段で、再生したい仮想三次元物体のデータを入力する
ものである。45はホログラム生成手段で、実施の形態
5の計算装置からなり、ホログラムパターンを計算し、
出力する。23はホログラムパターン表示手段であり、
液晶デバイス等が用いられる。24は参照光照射手段で
あり、He−Neレーザ等が用いられる。
【0031】前述のように構成された本実施の形態の計
算機合成ホログラムによる三次元映像表示装置の動作を
説明する。
【0032】まず、再生したい仮想三次元物体のデータ
が三次元像入力手段21から入力され、ホログラム生成
手段45に送られる。ホログラム生成手段45は実施の
形態5の計算装置からなり、実施の形態5と同様な動作
で、ホログラムパターンを生成し、ホログラムパターン
表示手段23に出力する。ホログラム生成手段45から
出力されたホログラムパターンはホログラムパターン表
示手段23に表示される。参照光照射手段24によって
参照光がホログラムパターン表示手段23に照射され、
その結果三次元像25が観察者26によって観察され
る。
【0033】このようにして、従来方式と同じ解像度の
表示デバイスを用いて、不要な像を再生することなく従
来方式よりも大きい三次元像をホログラム面からより近
い位置に表示することが可能な計算機合成ホログラムに
よる三次元映像表示装置を得ることができる。
【0034】(実施の形態7)図6は本発明の第7の実
施の形態に関する計算機合成ホログラムの計算装置のブ
ロック図である。図中、46は干渉縞計算手段で、サン
プリングレートN×2h(N:任意の正の実数、h=
1、2,3,…)でホログラム面の光強度を計算し、ホ
ログラムパターンを求めるものである。47は低域通過
手段で、離散信号の周波数帯域0≦|ω|≦π(ω:角
周波数)のうちωがπ/2より大きい部分を取り除くデ
ィジタルフィルタである。48はダウンサンプリング手
段で、低域通過手段により帯域制限されたホログラムパ
ターンを2:1に間引くものである。
【0035】前述のように構成された本実施の形態の計
算機合成ホログラムの計算装置の動作を説明する。ま
ず、干渉縞計算手段46はホログラム面の範囲における
光強度をN×2hのサンプリングレートで式(1)を用
いて計算する。計算されたホログラムパターンは横方向
に低域通過手段47に入力され、横方向の角周波数がπ
/2より大きい高域成分が取り除かれる。この帯域制限
されたホログラムパターンはダウンサンプリング手段4
8によって、横方向に2:1に間引かれる。次に、横方
向に間引かれたホログラムパターンは縦方向に低域通過
手段47に入力され、縦方向の角周波数がπ/2より大
きい高域成分が取り除かれる。この帯域制限されたホロ
グラムパターンはダウンサンプリング手段48によっ
て、縦方向に2:1に間引かれる。この低域通過手段4
7とダウンサンプリング手段48によって、横方向、縦
方向に高域成分を取り除き、2:1に間引く動作をh回
繰り返して、解像度Nのホログラムパターン49が得ら
れる。
【0036】以上のように本計算装置により、ある解像
度の表示デバイスに対するホログラムパターンを求める
場合、不要な像を再生する部分を取り除いたホログラム
パターンを得ることができる。また、hを大きくするほ
ど、本来再生したい像からより離れた位置に現れる不要
な像を再生する部分を取り除くことができる。さらに、
表示デバイスの解像度Nに依存しないディジタルフィル
タを低域通過ステップに用いるので、あらゆる解像度の
表示デバイスに対してディジタルフィルタを再設計する
必要がない。
【0037】(実施の形態8)本発明の第8に実施の形
態に関する計算機合成ホログラムによる三次元表示装置
の構成は実施の形態6と同様であり、図5のようになっ
ている。本実施の形態の計算機合成ホログラムによる三
次元映像表示装置の動作を説明する。
【0038】まず、再生したい仮想三次元物体のデータ
が三次元像入力手段21から入力され、ホログラム生成
手段45に送られる。ホログラム生成手段45は実施の
形態7の計算装置からなり、実施の形態7と同様な動作
で、ホログラムパターンを生成し、ホログラムパターン
表示手段23に出力する。ホログラム生成手段45から
出力されたホログラムパターンはホログラムパターン表
示手段23に表示される。参照光照射手段24によって
参照光がホログラムパターン表示手段23に照射され、
その結果三次元像25が観察者26によって観察され
る。
【0039】このようにして、従来方式と同じ解像度の
表示デバイスを用いて、不要な像を再生することなく従
来方式よりも大きい三次元像をホログラム面からより近
い位置に表示することが可能な計算機合成ホログラムに
よる三次元映像表示装置を得ることができる。
【0040】なお、実施の形態では表示デバイスの解像
度を1000dpiとし、m=2やh=2の場合につい
て説明したが、表示デバイスの解像度やm、hの値はこ
れに限られるものではない。
【0041】また、ホログラムの再生方式としてホログ
ラム面での光強度を求めて振幅変調する方式について説
明したが、この他、位相変調方式や振幅と位相の同時変
調方式についても同様に適用可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明の計算機合成ホログラムによる三
次元映像表示装置はホログラムパターンを表示デバイス
の解像度の整数倍のサンプリングレートで計算し、低域
通過フィルタを通し、ダウンサンプリングして計算する
ことにより、従来、限られた解像度の表示デバイスで
は、三次元像の大きさや奥行き位置を制限することによ
って回避してきた不要な像の再生という問題点を大きさ
や奥行きを制限することなく解決することができるとい
う顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における計算機合成ホロ
グラムの計算方法のフローチャート
【図2】本発明の実施の形態2、4における計算機合成
ホログラムによる三次元映像表示装置の構成図
【図3】本発明の実施の形態3における計算機合成ホロ
グラムの計算方法のフローチャート
【図4】本発明の実施の形態5における計算機合成ホロ
グラムの計算装置のブロック図
【図5】本発明の実施の形態6、8における計算機合成
ホログラムによる三次元映像表示装置の構成図
【図6】本発明の実施の形態7における計算機合成ホロ
グラムの計算装置のブロック図
【図7】ホログラムの光強度計算のための座標系を示す
【図8】一次元モデルにおける座標系を示す図
【図9】従来方式の光強度のグラフおよび再生像の概念
【図10】本方式の光強度のグラフおよび再生像の概念
【符号の説明】
11 干渉縞計算ステップ 12a、12b 低域通過ステップ 13a、13b ダウンサンプリングステップ 21 三次元像入力手段 22 計算機 23 ホログラムパターン表示手段 24 参照光照射手段 25 三次元像 26 観察者 31 干渉縞計算ステップ 32a、32b 低域通過ステップ 33a、33b ダウンサンプリングステップ 41 干渉縞計算手段 42 低域通過手段 43 ダウンサンプリング手段 44 ホログラムパターン 45 ホログラム生成手段 46 干渉縞計算手段 47 低域通過手段 48 ダウンサンプリング手段 49 ホログラムパターン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仮想三次元物体からの物体光と参照光とを
    干渉させて生じるホログラムパターンを計算機で求める
    方法であって、 N×m(N:任意の正の実数、m=2,3,4,…)の
    サンプリングレートでホログラムパターンを計算する干
    渉縞計算ステップと、 前記干渉縞計算ステップで計算されたホログラムパター
    ンにおいて空間周波数がN/2より大きい部分を取り除
    く低域通過ステップと、 前記低域通過ステップに通したホログラムパターンを
    m:1に間引き、サンプリングレートNのホログラムパ
    ターンを得るダウンサンプリングステップとを含むこと
    を特徴とする計算機合成ホログラムの計算方法。
  2. 【請求項2】仮想三次元物体の三次元データを入力する
    三次元像入力手段と、 前記三次元像入力手段から入力された仮想三次元物体か
    らの物体光と参照光とを干渉させて生じるホログラムパ
    ターンを計算し、出力する計算機と、 前記計算機から出力されたホログラムパターンを表示す
    る解像度がN(任意の正の実数)のホログラムパターン
    表示手段と、 前記ホログラムパターン表示手段に参照光を照射する参
    照光照射手段とを備え、 前記計算機において、請求項1記載の計算機合成ホログ
    ラムの計算方法によりサンプリングレートNのホログラ
    ムパターンを得ることを特徴とする計算機合成ホログラ
    ムによる三次元映像表示方法。
  3. 【請求項3】仮想三次元物体からの物体光と参照光とを
    干渉させて生じるホログラムパターンを計算機で求める
    方法であって、 N×2h(N:任意の正の実数、h=1,2,3,…)
    のサンプリングレートでホログラムパターンを計算する
    干渉縞計算ステップと、 離散信号の周波数帯域0≦|ω|≦π(ω:角周波数)
    のうちωがπ/2より大きい部分を取り除く低域通過ス
    テップと、 前記低域通過ステップに通したホログラムパターンを
    2:1に間引くダウンサンプリングステップとを含み、 前記干渉縞計算ステップで得られたサンプリングレート
    N×2hのホログラムパターンに対して、前記低域通過
    ステップと前記ダウンサンプリングステップをh回実行
    して、サンプリングレートNのホログラムパターンを得
    ることを特徴とする計算機合成ホログラムの計算方法。
  4. 【請求項4】仮想三次元物体の三次元データを入力する
    三次元像入力手段と、 前記三次元像入力手段から入力された仮想三次元物体か
    らの物体光と参照光とを干渉させて生じるホログラムパ
    ターンを計算し、出力する計算機と、 前記計算機から出力されたホログラムパターンを表示す
    る解像度がN(任意の正の実数)のホログラムパターン
    表示手段と、 前記ホログラムパターン表示手段に参照光を照射する参
    照光照射手段とを備え、 前記計算機において、請求項3記載の計算機合成ホログ
    ラムの計算方法によりサンプリングレートNのホログラ
    ムパターンを得ることを特徴とする計算機合成ホログラ
    ムによる三次元映像表示方法。
  5. 【請求項5】仮想三次元物体からの物体光と参照光とを
    干渉させて生じるホログラムパターンを生成する装置で
    あって、 N×m(N:任意の正の実数、m=2,3,4,…)の
    サンプリングレートでホログラムパターンを生成する干
    渉縞生成手段と、 前記干渉縞生成手段で求められたホログラムパターンに
    おいて空間周波数がN/2より大きい部分を取り除く低
    域通過手段と、 前記低域通過手段に通したホログラムパターンをm:1
    に間引き、サンプリングレートNのホログラムパターン
    を得るダウンサンプリング手段とを備えたホログラム生
    成装置。
  6. 【請求項6】仮想三次元物体の三次元データを入力する
    三次元像入力手段と、 前記三次元像入力手段から入力された仮想三次元物体か
    らの物体光と参照光とを干渉させて生じるホログラムパ
    ターンを生成し、出力するホログラム生成手段と、前記
    ホログラム生成手段から出力されたホログラムパターン
    を表示する解像度がN(任意の正の実数)のホログラム
    パターン表示手段と、前記ホログラムパターン表示手段
    に参照光を照射する参照光照射手段とを備え、 前記ホログラム生成手段として、請求項5記載のホログ
    ラム生成装置を用いたことを特徴とする三次元映像表示
    装置。
  7. 【請求項7】仮想三次元物体からの物体光と参照光とを
    干渉させて生じるホログラムパターンを生成する装置で
    あって、 N×2h(N:任意の正の実数、h=1,2,3,…)
    のサンプリングレートでホログラムパターンを生成する
    干渉縞生成手段と、 離散信号の周波数帯域0≦|ω|≦π(ω:角周波数)
    のうちωがπ/2より大きい部分を取り除く低域通過手
    段と、 前記低域通過手段に通したホログラムパターンを2:1
    に間引くダウンサンプリング手段とを備え、 前記干渉縞生成手段で得られたサンプリングレートN×
    2hのホログラムパターンに対して、前記低域通過手段
    と前記ダウンサンプリング手段をh回用いることでサン
    プリングレートNのホログラムパターンを得るよう構成
    されたことを特徴とするホログラム生成装置。
  8. 【請求項8】仮想三次元物体の三次元データを入力する
    三次元像入力手段と、 前記三次元像入力手段から入力された仮想三次元物体か
    らの物体光と参照光とを干渉させて生じるホログラムパ
    ターンを生成し、出力するホログラム生成手段と、 前記ホログラム生成手段から出力されたホログラムパタ
    ーンを表示する解像度がN(任意の正の実数)のホログ
    ラムパターン表示手段と、 前記ホログラムパターン表示手段に参照光を照射する参
    照光照射手段とを備え、 前記ホログラム生成手段として、請求項7記載のホログ
    ラム生成装置を用いたことを特徴とする三次元映像表示
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281774A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> カラーホログラフィ表示装置
JP2017107080A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 日本電信電話株式会社 空間位相変調素子、および空間位相変調方法

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