JP4028908B2 - ホログラム作成装置、ホログラム作成方法およびホログラフィ表示装置 - Google Patents

ホログラム作成装置、ホログラム作成方法およびホログラフィ表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体の3次元像の情報を含んだホログラムを作成するホログラム作成装置およびホログラム作成方法、並びに、このホログラム作成装置で作成された物体の3次元像の情報を用いて形態を物体の3次元像を表示するホログラフィ表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物体の3次元像の表示技術としてホログラフィ技術が注目されている。このホログラフィ技術は、物体の3次元情報を含むホログラムを作成するホログラム作成技術と、ホログラム作成技術によって記録された物体の3次元情報を読み出して物体の3次元像を表示するホログラフィ表示技術とから構成される。
【0003】
ホログラムは、実際の物体に可干渉光を照射し、物体での反射光と可干渉であるプローブ光とを干渉させた結果生じる干渉パターンを撮像することで作成されるが、計算によっても作成することが可能である。
【0004】
計算によってホログラムを作成するホログラム作成装置としては、再生点の一点ごとにホログラム面での球面波(ゾーンプレート)計算し、ホログラム面で加算する装置(例えば、特開平2−12191、特開平4−102811、特開平8−262962などに開示された装置)が提案されている(以下、従来例1と呼ぶ)。
【0005】
また、高速フーリエ変換を利用し、再生物体を多数の平面物体によって構成されたものとして、各平面からホログラムまでの距離に応じた伝搬関数(ゾーンプレート)と各伝搬関数に応じた平面との畳み込み積分を実行し、ホログラム面で加算する装置(特開平8−262962などに開示された装置)が提案されている(以下、従来例2と呼ぶ)。
【0006】
従来例1では、(a)一つの再生点からホログラム面上の全ての点(離散点)までの距離を計算し、(b)計算で得られた各距離を波長で除算し、(c)各除算結果の小数点以下に円周率の2倍を乗算して、ホログラム面上の各離散点ごとの位相角を求め、(d)各位相角の余弦で実数成分を、また、各位相角の正弦で虚数成分を計算し、(e)各実数成分および各余弦成分と再生点の光の振幅に対応している輝度値とを乗算する。そして、以上の(a)〜(e)の計算処理を各再生点ごとに行い、その後にホログラム面上の各離散点ごとに、各再生点ごとの計算結果を加算する。
【0007】
従来例2においても、伝搬関数の計算にあたって、従来例1と同様の計算を実行する。
【0008】
こうした計算の処理について提案されている手法として、(i)ソフトウエアによる処理、(ii)有効数字の多い乗算器や加算器を多数並べた専用計算チップによる処理、(iii)計算結果を予め格納しておき、必要に応じて取り出すテーブル化の手法(平成5年度高度立体動画像通信プロジェクト研究開発報告書、p.34〜35;以後、「報告」と略す)による処理が提案されている。このテーブル化の手法では、予め異なる奥行を有する点光源に応じた干渉縞をテーブル化している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来例では、上記のようにして、計算が実行されるが、計算量や計算に使用する資源が膨大なものとなる。
【0010】
上記のソフトウエアに計算処理においては、平方根、余弦、正弦の計算が発生するが、これらの計算は、大量のループ計算を含む級数展開法や逐次代入法などによる標準的なサブルーチン関数を呼び出して利用することになる。したがって、計算量が膨大なものとなる。また、高価な浮動小数点演算器を利用することが必須となる。
【0011】
上記の専用計算チップによる計算処理においては、余弦や正弦に関しては、テーブル化の手法による実現が可能である。しかし、平方根の計算にあたっては、ニュートン法によったり、テーラ展開またはマクローリン展開した式に従って、有効数字の多い乗算器や加算器を多数並べるか、有効数字の多い乗算器や加算器を少数として、フィードバックループを構成するかする必要があり、制御が複雑となってしまう。したがって、小型化が困難であるとともに、高価なものとなってしまう。
【0012】
上記のテーブル化の手法においては、縦方向に視差の無い1次元ホログラムを想定しており、横方向に関する物点の移動については、データのオフセットを偏光して対応している。ところで、テーブルの大きさは、1ホロラインの画素数と奥行の分解能で決まる。「報告」の例では、テーブルの大きさは、約40Mbyte(=81920[画素数/ホロライン]×128[奥行の分解能]×3[原色数]bit)である。
【0013】
この手法を単純に3次元に拡張すると、テーブルを収納するためのメモリ容量は、以下のようになる。
【0014】
画素数が512×512のホログラムで、奥行の分解能を128かつ3原色とすると、必要な容量が100Mbyteとなる。この量のメモリをオンボードで実現しようとすると、メモリ素子としてSRAMを採用すると、配線長の要因から高速アクセスが困難になる。また、メモリ素子としてDRAMを採用すると、DRAMに不向きなランダムアクセスとなるので、やはり高速アクセスが困難である。
【0015】
したがって、画素数を512×512から1024×1024へと増加させたり、奥行の分解能を128から256あるいは512へと増加させたときには、到底対応ができない。
【0016】
また、「報告」の例では、干渉縞の細かさと画素の細かさとの関連については、何等の示唆がなされていない。発明者が研究の結果から得た知見によれば、縞間隔が画素ピッチ以下の干渉縞でホログラムを作成すると、像の表示時に偽の物点が発生する。
【0017】
本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、簡単な構成で高速に計算機ホログラムを計算するホログラム作成装置、ホログラム作成方法を提供することを目的とする。
【0018】
また、本発明のホログラム作成装置で作成された計算機ホログラムに基づいて3次元像を表示するホログラフィ表示装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明のホログラム作成装置は、1つ以上の再生点の3次元座標値と輝度値とを入力し、ホログラム面上でのゾーンプレート値であるホログラム値を算出するホログラム作成装置であって、(a)再生点の座標値を受信し、再生点とホログラム面との間の再生距離に応じたゾーンプレート値を算出すべき円領域の半径値であるゾーンプレート半径値を、予め格納された値の中から選択して発生する半径値発生部と、(b)ゾーンプレート半径値を受信し、ゾーンプレート値を算出すべき円領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値を発生するゾーンプレート座標値発生部と、(c)ゾーンプレート座標値と再生距離とを受信し、受信したゾーンプレート座標値と再生距離とに応じた個別ゾーンプレート値を、予め格納された値の中から選択して出力するゾーンプレート値発生部と、(d)個別ゾーンプレート値と再生点の輝度値とを受信し、乗算して個別ホログラム値を算出する乗算部と、(e)再生点の座標値とゾーンプレート座標値とを受信し、ホログラム面上のホログラム座標値を算出するホログラム座標値算出部と、(f)ホログラム座標値と個別ホログラム値とを受信し、受信したホログラム座標値に応じた領域に格納されていたホログラム値に受信した個別ホログラム値を累積加算して格納するホログラムメモリ部とを備えることを特徴とする。
【0020】
本発明のホログラム作成装置は、以下のようにして、本発明のホログラム作成方法を実行する。
【0021】
まず、半径値発生部が、再生点の座標値を受信し、再生点とホログラム面との間の再生距離に応じたゾーンプレート値を算出すべき円領域の半径値であるゾーンプレート半径値を、予め格納された値の中から選択して発生する(第1のステップ)。
【0022】
次に、ゾーンプレート座標値発生部が、ゾーンプレート半径値を受信し、ゾーンプレート値を算出すべき円領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値を発生する(第2のステップ)。
【0023】
次いで、ゾーンプレート値発生部が、ゾーンプレート座標値と再生距離とを受信し、受信したゾーンプレート座標値と再生距離とに応じた個別ゾーンプレート値を、予め格納された値の中から選択して出力する(第3のステップ)。
【0024】
引き続き、乗算部が、個別ゾーンプレート値と再生点の輝度値とを受信し、乗算して個別ホログラム値を算出する(第4のステップ)。
【0025】
一方、ホログラム座標値算出部が、再生点の座標値とゾーンプレート座標値とを受信し、ホログラム面上のホログラム座標値を算出する(第5のステップ)。
【0026】
そして、ホログラムメモリ部が、ホログラム座標値と個別ホログラム値とを受信し、受信した前記ホログラム座標値に応じた領域に格納されていたホログラム値に受信した個別ホログラム値を累積加算して格納する(第6のステップ)。
【0027】
こうして、計算によってホログラムを作成する。
【0028】
本発明のホログラム作成装置では、半径値発生部が、格納されたゾーンプレート半径値の中から、受信した再生点の座標値に応じたゾーンプレート半径値を選択して出力するゾーンプレート半径値テーブルを備えることが好適である。
【0029】
この場合、ゾーンプレート半径値を求めるにあたって、平方根の演算処理が不要となる。そして、ゾーンプレート半径値テーブルへのアクセスでゾーンプレート半径値を求まるので、高速にゾーンプレート半径値を求めることができる。
【0030】
また、ゾーンプレート座標値発生部が、ゾーンプレート値を算出すべき円領域中の中心角が45°の扇形の領域内のゾーンプレート座標値を発生するゾーンプレート座標発生器を備え、ホログラム座標値算出部が、(i)受信したゾーンプレート座標値のゾーンプレート値が同一のゾーンプレート値となる8種の等価ゾーンプレート座標値を発生する等価座標算出器と、(ii)再生点の座標値と等価ゾーンプレート座標値とを受信し、ホログラム面上のホログラム座標値を算出するホログラム座標値算出器とを備えることが好適である。
【0031】
この場合、等価座標算出器が、1つのゾーンプレート座標値を受信すると、受信したゾーンプレート座標値のゾーンプレート値が同一のゾーンプレート値となる8種の等価ゾーンプレート座標値を発生する。そして、ホログラム座標値算出器が、再生点の座標値と8種の等価ゾーンプレート座標値とを受信し、8種のホログラム面上のホログラム座標値を算出する。この結果、更に高速化が達成される。
【0032】
本発明のホログラム作成装置では、(i)再生点の座標値と輝度値とを受信し、受信した再生点の座標値に応じた出力経路から受信した再生点の座標値と輝度値とを出力するマルチプレクサを更に備え、(ii)半径値発生部は、夫々のマルチプレクサの出力経路に応じて、再生点の座標値を受信し、再生点とホログラム面との間の再生距離に応じたゾーンプレート値を算出すべき領域の半径値であるゾーンプレート半径値を発生する半径値発生器を備え、(iii)ゾーンプレート座標値発生部は、夫々のマルチプレクサの出力経路に応じて、ゾーンプレート半径値を受信し、ゾーンプレート値を算出すべき領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、ゾーンプレート値を算出すべき領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値を発生するゾーンプレート座標値発生器を備え、(iv)ゾーンプレート値発生部は、夫々のマルチプレクサの出力経路に応じて、ゾーンプレート座標値と再生距離とを受信し、格納された個別ゾーンプレート値の中から、受信したゾーンプレート座標値と再生距離とに応じた個別ゾーンプレート値を選択して出力するゾーンプレート値発生器を備え、(v)乗算部は、夫々の前記マルチプレクサの出力経路に応じて、個別ゾーンプレート値と再生点の輝度値とを受信し、乗算して個別ホログラム値を算出する乗算器を備え、(vi)ホログラム座標値算出部は、夫々のマルチプレクサの出力経路に応じて、再生点の座標値とゾーンプレート座標値と受信し、ホログラム面上のホログラム座標値を算出するホログラム座標値算出器を備え、(vii)マルチプレクサの出力経路ごとの個別ホログラム値およびホログラム座標値を受信し、受信したホログラム座標値に応じた出力経路から受信した個別ホログラム値およびホログラム座標値を出力するクロスバースイッチを更に備え、(viii)ホログラムメモリ部は、クロスバースイッチの出力経路ごとに、ホログラム座標値と個別ホログラム値とを受信し、受信したホログラム座標値に応じた領域に格納されていたホログラム値に受信した個別ホログラム値を累積加算して格納するホログラムメモリを備えることが可能である。
【0033】
この場合には、ゾーンプレート値の計算処理が並列に処理される。また、ホログラムメモリ部を局所的に分割して、ホログラムメモリへの同時アクセスを防止し、ホログラムメモリ部において並列動作を可能にしている。したがって、更に高速化が図られる。
【0034】
なお、この場合には、乗算器が前記個別ホログラム値を一時的に格納する第1のファストインファストアウトバッファを備え、ホログラム座標値算出器がホログラム座標値を一時的に格納する第2のファストインファストアウトバッファを備えることが好適である。
【0035】
本発明のホログラフィ表示装置は、表示対象体の輝点の座標値と輝度値とから表示対象体の3次元形態を表示するホログラフィ表示装置であって、(a)右目用ホログラム情報が書込まれ、右目用読み出し光の照射によって右目用の3次元情報を担った光を発生する右目用空間光変調器と、(b)右目用の3次元情報を担った光を受信し、右目の視点位置に導く右目用光学系と、(c)左目用ホログラム情報が書込まれ、左目用読み出し光の照射によって左目用の3次元情報を担った光を発生する左目用空間光変調器と、(d)左目用の3次元情報を担った光を受信し、左目の視点位置に導く左目用光学系と、(e)輝点の座標値を受信し、右目の視点における右目座標系の座標値に変換する右目用座標変換器と、(f)虚像の座標値である右目座標系の座標値を受信し、右目用実像の座標値に変換する右目用虚像実像変換器と、(g)右目用実像の座標値および輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での右目用ホログラム値を算出する右目用の本発明のホログラム作成装置と、(h)右目用ホログラム値を受信し、右目用空間光変調器を駆動して受信した右目用ホログラム値を書込む右目用駆動器と、(i)輝点の座標値を受信し、左目の視点における左目座標系の座標値に変換する左目用座標変換器と、(j)虚像の座標値である左目座標系の座標値を受信し、左目用実像の座標値に変換する左目用虚像実像変換器と、(k)左目用実像の座標値および輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での左目用ホログラム値を算出する左目用の本発明のホログラム作成装置と、(l)左目用ホログラム値を受信し、左目用空間光変調器を駆動して受信した左目用ホログラム値を書込む左目用駆動器とを備えることを特徴とする。
【0036】
本発明のホログラフィ表示装置では、まず、右目用座標変換器が、輝点の座標値を受信し、右目の視点における右目座標系の座標値に変換するとともに、左目用座標変換器が、輝点の座標値を受信し、左目の視点における左目座標系の座標値に変換する。
【0037】
次に、右目用虚像実像変換器が、虚像の座標値である右目座標系の座標値を受信し、右目用実像の座標値に変換するとともに、左目用虚像実像変換器が、虚像の座標値である左目座標系の座標値を受信し、左目用実像の座標値に変換する。
【0038】
次いで、右目用の本発明のホログラム作成装置が、右目用実像の座標値および輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での右目用ホログラム値を算出するとともに、左目用の本発明のホログラム作成装置が、左目用実像の座標値および輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での左目用ホログラム値を算出する。
【0039】
引き続き、右目用駆動器が、右目用ホログラム値を受信し、右目用空間光変調器を駆動して受信した前記右目用ホログラム値を書込むとともに、左目用駆動器が、左目用ホログラム値を受信し、左目用空間光変調器を駆動して受信した左目用ホログラム値を書込む。
【0040】
次に、右目用空間光変調器に右目用読み出し光を照射して右目用の3次元情報を担った光を発生させるとともに、左目用空間光変調器に左目用読み出し光を照射して左目用の3次元情報を担った光を発生させる。
【0041】
そして、右目用光学系が右目用の3次元情報を担った光を受信し、右目の視点位置に導くとともに、左目用光学系が左目用の3次元情報を担った光を受信し、左目の視点位置に導く。
【0042】
こうして、表示対象体の輝点の座標値と輝度値とから表示対象体の3次元形態を表示する。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の説明にあたって同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0044】
まず、本発明のホログラム作成装置の実施の形態を説明する。
【0045】
(ホログラム作成装置の第1実施形態)
図1は、本発明のホログラム作成装置の第1実施形態の構成図である。なお、本実施形態では、座標系(x,y,z)を、ホログラム面がz=0におけるxy平面となるように選択している。
【0046】
図1に示すように、本実施形態のホログラム作成装置100は、(a)再生点の座標値および輝度(XP,YP,ZP,IP)を受信し、ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを発生するホログラム計算部190と、(b)ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、受信したホログラム座標値(xh,yh)に応じた領域に格納されていたホログラム値IO1に、受信した個別ホログラム値Ihを累積加算して格納するホログラムメモリ部1601と、(c)ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、受信したホログラム座標値(xh,yh)に応じた領域に格納されていたホログラム値Io2に、受信した個別ホログラム値Ihを累積加算して格納する、ホログラムメモリ部1601と交互に動作するホログラムメモリ部1602と、(d)ホログラムメモリ部1601の出力IO1およびホログラムメモリ部1602の出力IO2のいずれか一方を選択して出力する選択器170と、(e)ホログラム作成装置の動作全体を制御する制御部180とを備える。
【0047】
ホログラム計算部190は、(i)再生点のZ座標値ZPを受信し、再生点とホログラム面との間の再生距離ZPに応じたゾーンプレート値を算出すべき円領域の半径値であるゾーンプレート最大半径値rmax(ZP)を発生する半径値発生部110と、(ii)ゾーンプレート最大半径値rmax(ZP)を受信し、ゾーンプレート値を算出すべき円領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値(xz,yz)を発生するゾーンプレート座標値発生部120と、(iii)ゾーンプレート座標値(xz,yz)を受信し、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点からゾーンプレート座標値(xz,yz)までの距離rxyを発生する半径値発生部130と、(iv)距離rxyと再生距離ZPとを受信し、格納された個別ゾーンプレート値の中から、受信した距離rxyと再生距離ZPとに応じた個別ゾーンプレート値kfを選択して出力するゾーンプレート値発生部135と、(v)個別ゾーンプレート値kfと再生点の輝度値IPとを受信し、乗算して個別ホログラム値Ihを算出する乗算部140と、(vi)再生点のXY座標値(XP,YP)とゾーンプレート座標値(xz,yz)とを受信し、ホログラム面上のホログラム座標値(xh,yh)を算出するホログラム座標値算出部150とを備える。
【0048】
半径値発生部110は、再生距離ZPをアドレスとして入力するメモリ素子を備え、該当アドレスに予め格納された再生距離ZPに応じたゾーンプレート最大半径値rmax(ZP)を出力する。すなわち、半径値発生部110は、1次元メモリによるテーブルである。
【0049】
再生距離ZPに応じたゾーンプレート最大半径値rmax(ZP)は、以下のようにして、予め算出される。なお、以下では、簡単のため、再生距離ZPを想定波長λの整数倍で近似する。
【0050】
ホログラム面上でのゾーンプレートの中心からゾーンプレートのn次明部までの半径rb(ZP,n)は、
b(ZP,n)=(2ZPnλ+n2λ21/2 …(1)
となる。また、ゾーンプレートの中心からゾーンプレートのn次暗部までの半径rd(ZP,n)は、
d(ZP,n)=(2ZP(n+0.5)λ+(n+0.5)2λ21/2…(2)
となる。
【0051】
ホログラムが離散的であり、ピッチがpのとき、n次までのゾーンプレートを解像できる条件は、
d(ZP,n)−rb(ZP,n)>p …(3)
である。
【0052】
ピッチpと(3)式から、(3)式の条件を満たすnの最大値nmaxを求める。
【0053】
こうして求めた、nmaxをnとして(1)式の右辺に代入して
max(ZP)=rb(ZP,nmax)=(2ZPmaxλ+nmax2λ21/2…(4)
求められる値Rmaxが、再生距離ZPに応じた最大半径値である。
【0054】
この最大半径値Rmaxは物理量であるが、後の処理では、ホログラムにおける離散値の座標番号としておくことが便宜である。したがって、
max(ZP)=Rmax(ZP)/p …(5)
で求められる値rmax(ZP)を半径発生部110のメモリ素子のアドレス値ZPに応じた領域に格納する。そして、以後、値rmax(ZP)を最大半径値として取扱う。
【0055】
なお、以後の計算量の低減のために、最大半径値rmax(ZP)よりも小さな適当な値を、半径発生部110のメモリ素子のアドレス値ZPに応じた領域に格納することも可能である。
【0056】
本実施形態の実施例では、例えば、ホログラムを512画素×512画素とし、再生距離ZP=25cm〜50.5cm(1mm単位で256種)、波長λ=0.6328μm、ホログラムピッチp=41.4μmとすることが可能である。
【0057】
図2は、ゾーンプレート座標値発生部120の構成図である。図2に示すように、ゾーンプレート座標値発生部120は、(i)最大半径値rmax(ZP)を受信し、符号を反転して、ゾーンプレート座標値(xz,yz)を発生すべき領域の最小のy座標値である値ymin(=−rmax(ZP))を出力する符号変換器121と、(ii)制御部180からのロード信号LDに応じて値yminを格納してy座標値yzとして出力し、カウントアップ信号CUに応じて、逐次的にカウントアップした値をy座標値yzとして出力するとともに、出力値が変化した場合に変化信号CHを出力するカウンタ122と、(iii)値yminとy座標値yzとを受信し、y座標値yzにおける、ゾーンプレート座標値(xz,yz)を発生すべき領域での最大x座標値xmaxと最小x座標値xminとを発生するテーブルメモリ123と、(iv)変化信号CHに応じて値xminを格納してx座標値xzとして出力し、制御部180からのクロック信号CLK1に応じて、逐次的にカウントアップした値をx座標値xzとして出力するカウンタ124と、(v)x座標値xzと最大x座標値xmaxとを比較して、x座標値xzが最大x座標値xmax以上となったときに、カウントアップ信号CUを発生する比較器125と、(vi)y座標値yzと最大y座標値ymaxとを比較して、y座標値yzが最大x座標値ymax以上となったときに、終了信号END信号CUを発生する比較器126とを備える。
【0058】
最大x座標値xmaxと最小x座標値xminとは、
max=(rmax 2−yz 21/2 …(6)
min=−(rmax 2−yz 21/2 …(7)
により予め計算され、テーブルメモリ123に格納される。
【0059】
半径値発生部130は、ゾーンプレート座標値(xz,yz)をアドレスとして入力するメモリ素子を備え、該当アドレスに予め格納された半径値rxyを出力する、テーブルとして構成される。
【0060】
半径値rxy’は、
xy’=(xz 2+yz 21/2 …(8)
により予め計算される。
【0061】
ただし、半径値rxyは、後にアドレスとして使用するので、整数値化しておく必要がある。このため、適宜小数点をシフトさせ、端数をまるめておく。一般には、シフト量が大きい程、ゾーンプレート値の補間効果が表れるが、シフト量は半径値発生部130において許容できるメモリ量によって制約される。発明者の知見によれば、実際には、10倍して、四捨五入する程度で必要十分である。すなわち、半径値rxyとして、
xy=int[(10(xz 2+yz 21/2+0.5)] …(9)
ここで、int[X]はX以下の最大の整数を示す
を使用することが好適である。
【0062】
ゾーンプレート値発生部135は、半径値rxyと再生距離ZPとアドレスとして入力するメモリ素子を備え、該当アドレスに予め格納されたゾーンプレート値kf(rxy,ZP)を出力する、テーブルとして構成される。
【0063】
ゾーンプレート値kf(rxy,ZP)は、以下のようにして予め計算される。
【0064】
まず、再生点からゾーンプレート座標値(xz,yz,0)までの実際の距離を波長λで除算した値r(rxy,ZP)を、
r(rxy,ZP)=[p2(rxy/10)2+ZP 21/2/λ …(10)
を求める。次に、ゾーンプレート座標値(xz,yz,0)での位相PH(rxy,ZP)を、
θ(rxy,ZP)=(r(rxy,ZP)−int[r(rxy,ZP)])×2π …(11)
して求める。
【0065】
そして、ゾーンプレート値kf(rxy,ZP)の実数部Re[kf(rxy,ZP)]を、
Re[kf(rxy,ZP)]=cos(θ(rxy,ZP))
/[p2(rxy/10)2+ZP 21/2 …(12)
より求め、また、ゾーンプレート値kf(rxy,ZP)の虚数部Im[kf(rxy,ZP)]を、
Im[kf(rxy,ZP)]=sin(θ(rxy,ZP))
/[p2(rxy/10)2+ZP 21/2 …(13)
より求める。
【0066】
なお、実数ホログラムとする場合には、(12)式のみを計算すればよい。また、計算にあたって浮動小数点演算器を使用したくなければ、必要なビット幅、例えば8ビット必要であれば256を乗算後、整数化した値を用いればよい。
【0067】
更に、ZP>>p(rxy/10)ならば、(12)、(13)式における[p2(rxy/10)2+ZP 21/2による除算を省略することが可能である。また、表示に使用する空間光変調器のMTFに応じて、[p2(rxy/10)2+ZP 21/2を変更することが可能である。
【0068】
図3は、ホログラム座標値算出部150の構成図である。図3に示すように、ホログラム座標値算出部150は、(i)ゾーンプレート座標値(xz,yz)のx座標値xzの符号を反転し、−xzを出力する符号反転器151と、(ii)ゾーンプレート座標値(xz,yz)のy座標値yzの符号を反転し、−yzを出力する符号反転器152と、(iii)制御部180の選択信号SEL2に応じて、xz、−xz、yz、および−yzのいずれかを選択して出力する8入力の選択器153と、(iv)制御部180の選択信号SEL2に応じて、xz、−xz、yz、および−yzのいずれかを選択して出力する8入力の選択器154と、(v)選択器153からの出力値と再生点のX座標値XPと加算して、ホログラム座標値(xh,yh)のx座標値xhを出力する加算器155と、(vi)選択器154からの出力値と再生点のY座標値YPと加算して、ホログラム座標値(xh,yh)のy座標値yhを出力する加算器156とを備える。
【0069】
なお、選択器153からの出力値と選択器154からの出力値との組合せとして、(xz,yz)、(xz,−yz)、(yz,xz)、(yz,−xz)、(−xz,yz)、(−xz,−yz)、(−yz,xz)、および(−yz,−xz)が順次出力される。
【0070】
乗算器140で算出される個別ホログラム値は、ゾーンプレート座標系において、x=0、y=0、x=y、およびx=−yの4種の直線について対称なおので、x座標値xhおよびy座標値yhの符号を反転されたものやこれらの組合せによって、高速化と資源の減少を図っている。
【0071】
図4は、ホログラムメモリ部160i(i=1、2)の構成図である。図4に示すように、ホログラムメモリ部160iは、(i)ホログラム座標値(xh,yh)ごとに、制御部180からのライト信号WRTiに応じてホログラム座標値(xh,yh)に応じたホログラム値を格納する、制御部180からのリセット信号RSTによって全内容が「0」に設定可能なホログラムメモリ161と、(ii)現在のホログラム値IOiと受信した個別ホログラム値Ihとを加算し、ホログラムメモリ161へ通知する加算器162とを備える。
【0072】
本実施形態のホログラム作成装置100は、以下のようにして、ホログラムを計算により作成する。
【0073】
第1フレームのホログラムの作成に先立って、制御部180が、選択信号SEL1によって、選択器170からの出力として、ホログラムメモリ部1602からの出力IO2を選択する。そして、制御部180が、リセット信号RST1を発行してホログラムメモリ部1601のホログラムメモリ161の内容をリセットする。また、選択信号SEL2によって、選択器153からの出力値と選択器154からの出力値との組合せとして、初期値である(xz,yz)を選択する。
【0074】
以上の初期設定の後、制御部180が、第1の再生点の情報(XP1,YP1,ZP1,IP1)の要求をリクエスト信号REQにより情報源(図示せず)を通知する。この後、情報源から応答信号RESに同期して、第1の再生点の情報(XP1,YP1,ZP1,IP1)を受信する。応答信号RESを受信をすると制御部180は、ホログラム作成を開始する。
【0075】
まず、半径値発生部110が、第1の再生点のZ座標値ZP1を受信し、再生点とホログラム面との間の再生距離ZPに応じたゾーンプレート値を算出すべき円領域の半径値であるゾーンプレート最大半径値rmaxを発生する。
【0076】
次に、ゾーンプレート座標値発生部120が、ゾーンプレート最大半径値rmaxを受信し、ゾーンプレート値を算出すべき円領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とする第1のゾーンプレート座標値(xz1,yz1)を発生する。
【0077】
次いで、半径値発生部130が、ゾーンプレート座標値(xz1,yz1)を受信し、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点からゾーンプレート座標値(xz1,yz1)までの距離rxy1を発生する。
【0078】
引き続き、ゾーンプレート値発生部135が、距離rxy1と再生距離ZPとを受信し、格納された個別ゾーンプレート値の中から、受信した距離rxy1と再生距離ZPとに応じた個別ゾーンプレート値kf1を選択して出力する。
【0079】
次に、乗算器140が、個別ゾーンプレート値kf1と再生点の輝度値IP1とを受信し、乗算して個別ホログラム値Ih1を算出する。
【0080】
一方、ホログラム座標値算出部150が、再生点のXY座標値(XP1,YP1)とゾーンプレート座標値(xz1,yz1)とを受信し、ホログラム面上のホログラム座標値(xh11(=XP1+xz1),yh11(=YP1+yz1))を出力する。
【0081】
この状態で、制御部180は、ライト信号WRT1を発行する。ホログラムメモリ部1601は、ライト信号WRT1を受信すると、受信しているホログラム座標値(xh11,yh11)に応じた領域に格納されていたホログラム値IO1(=0)に受信した個別ホログラム値Ih1を累積加算したIN(=Ih1)を格納し、出力する。
【0082】
次に、制御部180は、選択信号SEL2により、ホログラム座標値算出部150から出力されるホログラム座標値を(xh12(=XP1+xz1),yh12(=YP1−yz1))に設定する。
【0083】
この状態で、制御部180は、ライト信号WRT1を発行する。ホログラムメモリ部1601は、ライト信号WRT1を受信すると、受信しているホログラム座標値(xh12,yh12)に応じた領域に格納されていたホログラム値IO1(=0)に受信した個別ホログラム値Ih1を累積加算したINを格納し、出力する。
【0084】
以後、制御部180は、選択信号SEL2により、選択器153からの出力値と選択器154からの出力値との組合せを、(yz,xz)、(yz,−xz)、(−xz,yz)、(−xz,−yz)、(−yz,xz)、および(−yz,−xz)に順次設定し、ホログラム座標値算出部150から出力されるホログラム座標値を変化させる。そして、制御部180は、ホログラム座標値算出部150から出力されるホログラム座標値を変化させるごとに、ライト信号WRT1を発行し、計8種のホログラム座標値について、ホログラムメモリ1601の該当領域に個別ホログラム値Ih1を累積加算した値を格納する。
【0085】
次いで、制御部180が、クロック信号CLK1をゾーンプレート座標値発生部120へ向けて発行する。
【0086】
ゾーンプレート座標値発生部120は、クロック信号CLK1を受信すると、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とする第2のゾーンプレート座標値(xz2,yz2)を発生する。以後、第1のゾーンプレート座標値(xz1,yz1)の場合と同様にして、計8種のホログラム座標値について、ホログラムメモリ1601の該当領域に個別ホログラム値Ih2を累積加算して格納する。
【0087】
引き続き、制御部180が、クロック信号CLK1をゾーンプレート座標値発生部120へ向けて発行し、クロック信号CLK1を受信したゾーンプレート座標値発生部120が、ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値(xzj,yzj)を順次発生する。そして、それぞれのゾーンプレート座標値(xzj,yzj)の発生ごとに、第1のゾーンプレート座標値(xz1,yz1)の場合と同様にして、計8種のホログラム座標値について、ホログラムメモリ1601の該当領域に個別ホログラム値Ihjを累積加算して格納する。
【0088】
こうして、第1の再生点に関して、ホログラムメモリ1601への個別ホログラム値の累積加算が終了すると、ゾーンプレート座標値発生部120から制御部180へ終了信号ENDが発行される。
【0089】
制御部180は、終了信号ENDを受信すると、第1の再生点に関する計算処理が終了したことを認識し、第2の再生点の情報(XP2,YP2,ZP2,IP2)の要求をリクエスト信号REQにより情報源(図示せず)を通知する。この後、情報源から応答信号RESに同期して、第1の再生点の情報(XP1,YP1,ZP1,IP1)を受信する。
【0090】
以後、第1の再生点の場合と同様にして、第2の再生点に関する計算処理を実行する。
【0091】
この後、制御部180は、第3から最終の再生点の情報を順次要求し、それぞれの再生点ごとに、第1の再生点の場合と同様の計算処理を実行し、第1フレームに関するホログラムを作成する。
【0092】
こうして、第1フレームに関する第1から最終の再生点までの計算処理が終了すると、制御部180が、選択信号SEL1によって、選択器170が、ホログラムメモリ部1601からの出力IO1を選択して出力する。
【0093】
次に、第2フレームに関するホログラムの作成を開始する。
【0094】
第2フレームのホログラムの作成に先立って、制御部180が、リセット信号RST2を発行してホログラムメモリ部1602のホログラムメモリ161の内容をリセットする。また、選択信号SEL2によって、選択器153からの出力値と選択器154からの出力値との組合せとして、初期値である(xz,yz)を選択する。
【0095】
以後、制御部180が、ライト信号WRT1にかえてライト信号WRT2を発行することを除いて、第1フレームの場合と同様の処理を行なって、第2フレームに関するホログラムを作成する。
【0096】
そして、第2フレームのホログラムを作成すると、制御部180が、選択信号SEL1によって、選択器170が、ホログラムメモリ部1602からの出力IO2を選択して出力する。
【0097】
この後、奇数番目フレームについては第1フレームと同様の処理を行ない、偶数番目フレームについては第2フレームと同様の処理を行なう。
【0098】
(ホログラム作成装置の第2実施形態)
図5は、本発明のホログラム作成装置の第2実施形態の構成図である。本実施形態は、ゾーンプレートを半平面に限定して、ホログラムを作成する。なお、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、座標系(x,y,z)を、ホログラム面がz=0におけるxy平面となるように選択している。
【0099】
図5に示すように、本実施形態のホログラム作成装置200は、(a)再生点の座標値および輝度(XP,YP,ZP,IP)を受信し、ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを発生するホログラム計算部290と、(b)ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、受信したホログラム座標値(xh,yh)に応じた領域に格納されていたホログラム値IO1に、受信した個別ホログラム値Ihを累積加算して格納するホログラムメモリ部1601と、(c)ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、受信したホログラム座標値(xh,yh)に応じた領域に格納されていたホログラム値Io2に、受信した個別ホログラム値Ihを累積加算して格納する、ホログラムメモリ部1601と交互に動作するホログラムメモリ部1602と、(d)ホログラムメモリ部1601の出力IO1およびホログラムメモリ部1602の出力IO2のいずれか一方を選択して出力する選択器170と、(e)ホログラム作成装置の動作全体を制御する制御部280とを備える。
【0100】
図5に示すように、ホログラム計算部290は、第1実施形態のホログラム計算部190と比べて、ゾーンプレート座標値発生部120をゾーンプレート座標値発生部220とし、ホログラム座標値算出部150をホログラム座標値算出部250とした点が異なる。
【0101】
図6は、ゾーンプレート座標値発生部220の構成図である。図6に示すように、ゾーンプレート座標値発生部220は、ゾーンプレート座標値発生部120と比べて、符号変換器121を0発生器221とした点のみが異なる。すなわち、ゾーンプレート座標値発生部220が発生するゾーンプレート座標値(xz,yz)は、yz≧0の半平面に限定される。
【0102】
図7は、ホログラム座標値算出部250の構成図である。図7に示すように、ホログラム座標値算出部250は、選択器153を4入力の選択器253とし、選択器154を4入力の選択器254とした点が異なる。
【0103】
この結果、受信したゾーンプレート座標値(xz,yz)に基づき、制御部280から受信した選択信号SEL3に応じて、選択器253の出力と選択器254の出力との組合せが、(xz,−yz)、(−xz,−yz)、(−yz,xz)、および(−yz,−xz)の4種となる。
【0104】
制御部280は、第1実施形態の制御部180と比べて、選択信号SEL2に代えてSEL3を発行する点のみが異なる。
【0105】
本実施形態のホログラム作成装置200は、ゾーンプレート座標値発生部220とホログラム座標値算出部250との作用により、ゾーンプレート値を半平面に限定して計算する点を除いて、第1実施形態と同様に動作してホログラムを作成する。
【0106】
(ホログラム作成装置の第3実施形態)
図8は、本発明のホログラム作成装置の第3実施形態の構成図である。本実施形態は、第1実施形態におけるホログラムの作成を所定の領域ごと並列動作させて、高速に実行する。なお、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、座標系(x,y,z)を、ホログラム面がz=0におけるxy平面となるように選択している。
【0107】
図8に示すように、本実施形態のホログラム作成装置300は、(a)再生点の座標値および輝度(XP,YP,ZP,IP)を受信し、受信順に再生点の座標値および輝度(XP,YP,ZP,IP)を出力するマルチプレクサ310と、(b)xy座標値(XP,YP)に応じたN個の領域に対応して配設された、再生点の座標値および輝度(XP,YP,ZP,IP)を受信し、ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを発生するホログラム計算部1901〜190Nと、(c)ホログラム計算部1901〜190Nごとに配設され、ホログラム計算部1901〜190Nから出力されたホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信して一時的に格納し、受信順に出力するファストインファストアウト(FIFO)バッファ3201〜320Nと、(d)FIFOバッファ3201〜320Nからの出力を受信し、ホログラム座標値(xh,yh)に応じたN個の領域に対応して出力するクロスバースイッチ330と、(e)ホログラム座標値(xh,yh)に応じたN個の領域に対応して配設された、ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、受信したホログラム座標値(xh,yh)に応じた領域に格納されていたホログラム値IO1に、受信した個別ホログラム値Ihを累積加算して格納するホログラムメモリ部16011〜1601Mを備えるホログラムメモリブロック3401と、(f)ホログラム座標値(xh,yh)に応じたN個の領域に対応して配設された、ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、ホログラム座標値(xh,yh)と個別ホログラム値Ihとを受信し、受信したホログラム座標値(xh,yh)に応じた領域に格納されていたホログラム値IO2に、受信した個別ホログラム値Ihを累積加算して格納するホログラムメモリ部16021〜1602Mを備えるホログラムメモリブロック3401と交互に動作するホログラムメモリブロック3402と、(d)ホログラムメモリブロック3401の出力IO1およびホログラムメモリブロック3402の出力IO2のいずれか一方を選択して出力する選択器170と、(e)ホログラム作成装置の動作全体を制御する制御部380とを備える。
【0108】
本実施形態のホログラム作成装置300は、以下のようにして、ホログラムを計算により作成する。
【0109】
第1フレームのホログラムの作成に先立って、制御部380が、選択信号SEL1によって、選択器170からの出力として、ホログラムメモリブロック3402からの出力IO2を選択する。そして、制御部380が、リセット信号RST1を発行してホログラムメモリブロック3401のホログラムメモリ部16011〜1601Mのホログラムメモリ161の内容をリセットする。また、選択信号SEL2によって、ホログラム計算部1901〜190Nの選択器153からの出力値と選択器154からの出力値との組合せとして、初期値である(xz,yz)を選択する。また、ライト選択信号WSLにより、以後のホログラムの作成をホログラムメモリブロック3401で行なうことを指定する。
【0110】
以上の初期設定の後、制御部380が、第1〜第Nの再生点の情報(XPi,YPi,ZPi,IPi)の要求をリクエスト信号REQにより情報源(図示せず)に通知する。この後、情報源から応答信号RESに同期して、第1〜第Nの再生点の情報(XPi,YPi,ZPi,IPi)を受信する。応答信号RESを受信をすると制御部380は、ホログラム作成を開始する。
【0111】
まず、マルチプレクサ310が第1〜第Nの再生点の情報(XPi,YPi,ZPi,IPi)を受信し、ホログラム計算部1901〜190Nへ分配して出力する。
【0112】
次に、夫々のホログラム計算部190iが、第iの再生点の情報(XPi,YPi,ZPi,IPi)を受信し、第1実施形態と同様にして、ホログラム座標値(xhi,yhi)と個別ホログラム値Ihiとを発生する。このとき、ホログラム計算部1901〜190Nは、並行して動作する。
【0113】
クロスバースイッチ330は、FIFOバッファ3201〜320Nを経由したホログラム座標値(xhi,yhi)と個別ホログラム値Ihiとを受信する。そして、受信したホログラム座標値(xhi,yhi)に応じた領域に対応して配設されたホログラムメモリ部1601j(j=1〜M)へ向けて、ライト信号WRT1jを添えて出力する。
【0114】
このとき、ホログラムメモリ部160jへ向けて出力すべきホログラム座標値が複数存在する場合には、クロスバースイッチ330は、優先度の高い順序で、順次、ホログラム座標値をライト信号WRT1jを添えて出力する。
【0115】
こうして、クロスバースイッチ330からホログラム座標値(xhi,yhi)と個別ホログラム値Ihiとライト信号WRT1jとを受信した、ホログラムメモリ部1601jは、第1実施例で説明したように動作して、ホログラムメモリ161の内容を更新する。
【0116】
以上のようにして、ホログラム計算部1901〜190Nとクロスバースイッチ330とが並行動作して、ホログラムメモリブロック3401の格納内容を更新する。
【0117】
そして、制御部380に、ホログラム計算部1901〜190Nの動作の完了がEND1〜ENDNで通知され、かつ、クロスバースイッチ330からFIFOバッファ3201〜320Nの全てが空になったことがWEDで通知されると、制御部380は、第1〜第Nの再生点の情報(XPi,YPi,ZPi,IPi)に関する処理が終了したことを認識する。
【0118】
次に、第(N+1)〜第2Nの再生点の情報(XPi,YPi,ZPi,IPi)の要求をリクエスト信号REQにより情報源に通知する。以後、第1〜第Nの再生点の場合と同様にして、第(N+1)〜第2Nの再生点に関する処理を行なう。
【0119】
次いで、最終の再生点に至るまで、上記と同様に処理し、第1フレームのホログラムを作成する。
【0120】
こうして、第1フレームに関する第1から最終の再生点までの計算処理が終了すると、制御部380が、選択信号SEL1によって、選択器170が、ホログラムメモリブロック3401からの出力IO1を選択して出力する。
【0121】
次に、第2フレームに関するホログラムの作成を開始する。
【0122】
第2フレームのホログラムの作成に先立って、制御部380が、リセット信号RST2を発行してホログラムメモリブロック3402のホログラムメモリ部16021〜1602Mのホログラムメモリ161の内容をリセットする。また、選択信号SEL2によって、選択器153からの出力値と選択器154からの出力値との組合せとして、初期値である(xz,yz)を選択する。
【0123】
以後、制御部380が、ライト選択信号WSLによって、以後のホログラムの作成をホログラムメモリブロック3402で行なうことを指定する。そして、クロスバースイッチ330がライト信号WRT2を発行することを除いて、第1フレームの場合と同様の処理を行なって、第2フレームに関するホログラムをホログラムメモリブロック3402で作成する。
【0124】
そして、第2フレームのホログラムを作成すると、制御部380が、選択信号SEL1によって、選択器170が、ホログラムメモリブロック3402からの出力IO2を選択して出力する。
【0125】
この後、奇数番目フレームについては第1フレームと同様の処理を行ない、偶数番目フレームについては第2フレームと同様の処理を行なう。
【0126】
本実施形態では、第1実施形態よりも高速でホログラムを作成することができる。
【0127】
なお、本実施形態では、第1実施形態のホログラム計算部1901〜190Nに代えて、第2実施形態のホログラム計算部2901〜290Nを採用することも可能である。この場合、制御部380を変形して、選択信号SEL2に代えて第2実施形態のようにSEL3を発行するようにする必要がある。
【0128】
(ホログラフィ表示装置の第1実施形態)
図9は、本発明のホログラフィ表示装置の第1実施形態の構成図である。図9に示すように、本実施形態のホログラフィ表示装置は、表示対象体の輝点の座標値と輝度値とから表示対象体の3次元形態を表示するホログラフィ表示装置であって、(a)右目用ホログラム情報が書込まれ、右目用光源520rからの右目用読み出し光の照射によって右目用の3次元情報を担った光を発生する右目用空間光変調器510rと、(b)右目用の3次元情報を担った光を受信し、右目の視点位置に導く右目用光学系530rと、(c)左目用ホログラム情報が書込まれ、左目用光源520lからの左目用読み出し光の照射によって左目用の3次元情報を担った光を発生する左目用空間光変調器510lと、(d)左目用の3次元情報を担った光を受信し、左目の視点位置に導く左目用光学系530lと、(e)格納装置410から輝点の座標値を受信し、右目の視点における右目座標系の座標値に変換する右目用座標変換器420rと、(f)虚像の座標値である右目座標系の座標値を受信し、右目用実像の座標値に変換する右目用虚像実像変換器430rと、(g)右目用実像の座標値および輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での右目用ホログラム値を算出する右目用のホログラム作成装置100rと、(h)右目用ホログラム値を受信し、右目用空間光変調器510rを駆動して受信した右目用ホログラム値を書込む右目用駆動器440rと、(i)格納装置410から輝点の座標値を受信し、左目の視点における左目座標系の座標値に変換する左目用座標変換器420lと、(j)虚像の座標値である左目座標系の座標値を受信し、左目用実像の座標値に変換する左目用虚像実像変換器430lと、(k)左目用実像の座標値および輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での左目用ホログラム値を算出する左目用のホログラム作成装置100lと、(l)左目用ホログラム値を受信し、左目用空間光変調器510lを駆動して受信した左目用ホログラム値を書込む左目用駆動器440とを備える。
【0129】
空間光変調器100r、100lとしては、位相振幅変調型の液晶パネルを好適に採用できる。
【0130】
光源520rおよび光源520lは、(i)レーザ光源521と、(ii)レーザ光源521から出力された光を平行光化するコリメート光学系522と、(iii)コリメート光学系522から出力された光の進路を変更するミラー523と、(iv)ミラー523を経由した光の特定の偏光成分を選択して出力する偏光板524とを備える。
【0131】
光学系530rおよび光学系530lは、(i)空間光変調器510を経由した光の特定の偏光成分を選択して出力する偏光板531と、(ii)偏光板531を経由した光を視点PrまたはPlに集光するレンズ532と、(iii)レンズ532を経由した光を視点PrまたはPlへ導くミラー533およびミラー534とを備える。
【0132】
本実施形態では、視点Prから視点Plとの間の距離を値Wとし、視点PrおよびPlからZO方向に距離Lだけ離れた位置に物体座標系(XO,YO,ZO)を図9のように設定する。また、格納装置410には、物体座標系で3次元物体を構成する輝点の座標と輝度(XP,YP,ZP,IP)が格納されている。
【0133】
本実施形態のホログラフィ表示装置では、以下のようにして、表示対象体の3次元形態を表示する。
【0134】
まず、右目用座標変換器420rが、格納装置410から輝点の座標値(XP,YP,ZP)を受信し、
【0135】
【数1】
Figure 0004028908
に従って、右目の視点における右目座標系の座標値(Xre,Yre,Zre)に変換する。また、左目用座標変換器420lが、輝点の座標値(XP,YP,ZP)を受信し、
【0136】
【数2】
Figure 0004028908
に従って、左目の視点における左目座標系(Xle,Yle,Zle)の座標値に変換する。
【0137】
次に、右目用虚像実像変換器430rが、虚像の座標値である右目座標系の座標値(Xre,Yre,Zre)を受信し、
【数3】
Figure 0004028908
に従って、右目用実像の座標値(Xrs,Yrs,Zrs)に変換する。また、左目用虚像実像変換器430lが、虚像の座標値である左目座標系の座標値を受信し、
【0138】
【数4】
Figure 0004028908
に従って、左目用実像の座標値(Xls,Yls,Zls)に変換する。
【0139】
次いで、右目用のホログラム作成装置100rが、右目用実像の座標値(Xrs,Yrs,Zrs)および輝点の輝度値IPとを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での右目用ホログラム値IOrを算出するとともに、左目用のホログラム作成装置100lが、左目用実像の座標値(Xls,Yls,Zls)および輝点の輝度値IPとを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での左目用ホログラム値IOlを算出する。
【0140】
引き続き、右目用駆動器440rが、右目用ホログラム値IOrを受信し、右目用空間光変調器510rを駆動して受信した右目用ホログラム値IOrを書込む。また、左目用駆動器440lが、左目用ホログラム値IOlを受信し、左目用空間光変調器510lを駆動して受信した左目用ホログラム値IOlを書込む。
【0141】
次に、右目用空間光変調器510rに、右目用光源520rからの右目用読み出し光を照射して右目用の3次元情報を担った光を発生させる。また、左目用空間光変調器510lに、左目用光源520lからの左目用読み出し光を照射して左目用の3次元情報を担った光を発生させる。
【0142】
そして、右目用光学系530rが右目用の3次元情報を担った光を受信し、右目の視点位置Prに導くとともに、左目用光学系530lが左目用の3次元情報を担った光を受信し、左目の視点位置Plに導く。
【0143】
この後、視点位置Prから右目で、視点位置Plから左目で観察することにより、物体座標系(XO,YO,ZO)で、表示対象体の3次元形態を観察することができる。
【0144】
本実施形態では、ホログラム作成装置として、第1実施形態のホログラム作成装置100を使用したが、第3実施形態のホログラム作成装置300を使用することも可能である。この場合には、本実施形態の場合よりも高速で、表示対象体の3次元形態を観察することができる。
【0145】
(ホログラフィ表示装置の第2実施形態)
図10は、本発明のホログラフィ表示装置の第2実施形態の構成図である。図10に示すように、本実施形態のホログラフィ表示装置は、第1実施形態のホログラフィ表示装置と比べて、ホログラム作成装置510r、510lに代えて、ホログラム作成装置200r、200lを採用する点、位相振幅変調型の空間光変調器100r、100lに代えて、位相または振幅のみを変調する空間光変調器515r、515lを採用する点、および、視点Prの位置に0次遮光板610rおよび半平面の遮光板620rを、視点Plの位置に0次遮光板610lおよび半平面の遮光板620lを更に備える点が異なる。
【0146】
空間光変調器515r、515lとしては、位相変調型の液晶パネルまたは振幅変調型の液晶パネルを好適に採用できる。
【0147】
本実施形態では、位相または振幅のみを変調する空間光変調器を使用しつつ、共役像を除去して、表示対象体の3次元形態を観察することができる。
【0148】
図11は、共役像の除去の原理の説明図である。空間光変調器515にゾーンプレートの半分を書込む。図11の場合には、ゾーンプレートの下側半分を書込んでいる。
【0149】
この空間光変調器515に平行干渉光を照射すると、輝点の実像RLと虚像IM1とが発生する。虚像IM1に関する光は、レンズ532を経由後、レンズ532の後焦点面において、後焦点の下側を必ず通過する。したがって、虚像IM1に関する光は、レンズ532の後焦点面の後焦点の下側に配設された遮光板620によって除去される。一方、実像RLに関する光は、レンズ532を経由後、レンズ532の後焦点面において、後焦点の上側を通過する。したがって、虚像IM1に関する光は、遮光板620によって除去されることはない。
【0150】
また、空間光変調器515を経由した非変調成分は、レンズ532の後焦点面において、後焦点に集中する。したがって、レンズ532の後焦点に配設された0次遮光板610によって除去される。
【0151】
すなわち、0次遮光板610および遮光板620の後側から観察すれば、共役像が除去された状態で、実像RLをレンズ523による虚像として虚像IM2のみを観測することができる。
【0152】
実際の表示では、多数の輝点によって構成される像を観測することになるが、共役像の除去の原理は、上記の一点の場合と同様である。
【0153】
また、右目および左目による観察の場合にも、上記の原理を右目および左目ごとに実施すればよい。
【0154】
本実施形態のホログラフィ表示装置では、以下のようにして、表示対象体の3次元形態を表示する。
【0155】
まず、右目用座標変換器420rが、格納装置410から輝点の座標値(XP,YP,ZP)を受信し、第1実施形態のホログラフィ表示装置と同様にして、右目の視点における右目座標系の座標値(Xre,Yre,Zre)に変換する。また、左目用座標変換器420lが、輝点の座標値(XP,YP,ZP)を受信し、第1実施形態のホログラフィ表示装置と同様にして、左目の視点における左目座標系(Xle,Yle,Zle)の座標値に変換する。
【0156】
次に、右目用虚像実像変換器430rが、虚像の座標値である右目座標系の座標値(Xre,Yre,Zre)を受信し、第1実施形態のホログラフィ表示装置と同様にして、右目用実像の座標値(Xrs,Yrs,Zrs)に変換する。また、左目用虚像実像変換器430lが、虚像の座標値である左目座標系の座標値を受信し、第1実施形態のホログラフィ表示装置と同様にして、左目用実像の座標値(Xls,Yls,Zls)に変換する。
【0157】
次いで、右目用のホログラム作成装置200rが、右目用実像の座標値(Xrs,Yrs,Zrs)および輝点の輝度値IPとを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上でのゾーンプレートの下側半分に基づく右目用ホログラム値IOrを算出するとともに、左目用のホログラム作成装置100lが、左目用実像の座標値(Xls,Yls,Zls)および輝点の輝度値IPとを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上でのゾーンプレートの下側半分に基づく左目用ホログラム値IOlを算出する。
【0158】
引き続き、右目用駆動器440rが、右目用ホログラム値IOrを受信し、右目用空間光変調器510rを駆動して受信した右目用ホログラム値IOrを書込む。また、左目用駆動器440lが、左目用ホログラム値IOlを受信し、左目用空間光変調器510lを駆動して受信した左目用ホログラム値IOlを書込む。
【0159】
次に、右目用空間光変調器510rに、右目用光源520rからの右目用読み出し光を照射して右目用の3次元情報を担った光を発生させる。また、左目用空間光変調器510lに、左目用光源520lからの左目用読み出し光を照射して左目用の3次元情報を担った光を発生させる。
【0160】
そして、右目用光学系530rが右目用の3次元情報を担った光を受信し、右目の視点位置Prに導くとともに、左目用光学系530lが左目用の3次元情報を担った光を受信し、左目の視点位置Plに導く。
【0161】
そして、視点位置Prにおいて、0次遮光板610rおよび遮光板620rで共役像に関連する光が遮断される。また、視点位置Plにおいて、0次遮光板610lおよび遮光板620lで共役像に関連する光が遮断される。
【0162】
この後、視点位置Prから右目で、視点位置Plから左目で観察することにより、物体座標系(XO,YO,ZO)で、共役像を除去した状態での表示対象体の3次元形態を観察することができる。
【0163】
本実施形態では、ホログラム作成装置として、第2実施形態のホログラム作成装置200を使用したが、第3実施形態で説明した、第3実施形態のホログラム作成装置300の変形を使用することも可能である。この場合には、本実施形態の場合よりも高速で、表示対象体の3次元形態を観察することができる。
【0164】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した通り、本発明のホログラム作成装置およびホログラム作成方法によれば、ゾーンプレート値の計算にあたって必須である、三角関数演算や平方根演算を使用する計算を想定値について予め計算しておき、テーブル化したので、簡単な構成で高速に計算機ホログラムを計算することができる。
【0165】
また、本発明のホログラフィ表示装置によれば、本発明のホログラム作成装置を使用したので、計算機ホログラムに基づいて3次元像を高速で表示する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラム作成装置の第1実施形態の構成図である。
【図2】図1のゾーンプレート座標値発生部120の構成図である。
【図3】図1のホログラム座標値算出部150の構成図である。
【図4】図1のホログラムメモリ部160の構成図である。
【図5】本発明のホログラム作成装置の第2実施形態の構成図である。
【図6】図5のゾーンプレート座標値発生部220の構成図である。
【図7】図5のホログラム座標値算出部250の構成図である。
【図8】本発明のホログラム作成装置の第3実施形態の構成図である。
【図9】本発明のホログラフィ表示装置の第1実施形態の構成図である。
【図10】本発明のホログラフィ表示装置の第2実施形態の構成図である。
【図11】共役像の除去の原理の説明図である。
【符号の説明】
100,200,300…ホログラム作成装置、110…半径値発生部110、120,220…ゾーンプレート座標値発生部、130…半径値発生部、135…ゾーンプレート値発生部、140…乗算器、150,250…ホログラム座標値算出部、160…ホログラムメモリ部、170…選択器、180,280,380…制御部、190…ゾーンプレート計算部、310…マルチプレクサ、320…FIFO、330…クロスバースイッチ、340…ホログラムメモリブロック、410…格納装置、420…座標変換器、430…虚像実像変換器、440…駆動器、510,515…空間光変調器、520…光源、530…光学系、610…0次遮光板、620…遮光板。

Claims (7)

  1. 1つ以上の再生点の3次元座標値と輝度値とを入力し、ホログラム面上でのゾーンプレート値であるホログラム値を算出するホログラム作成装置であって、
    前記再生点の座標値を受信し、前記再生点と前記ホログラム面との間の再生距離に応じたゾーンプレート値を算出すべき円領域の半径値であるゾーンプレート半径値を、予め格納された値の中から選択して発生する半径値発生部と、
    前記ゾーンプレート半径値を受信し、前記ゾーンプレート値を算出すべき円領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、前記ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値を発生する、ゾーンプレート座標値発生部と、
    前記ゾーンプレート座標値と前記再生距離とを受信し、受信した前記ゾーンプレート座標値と前記再生距離とに応じた個別ゾーンプレート値を、予め格納された値の中から選択して出力するゾーンプレート値発生部と、
    前記個別ゾーンプレート値と前記再生点の輝度値とを受信し、乗算して個別ホログラム値を算出する乗算部と、
    前記再生点の座標値と前記ゾーンプレート座標値とを受信し、前記ホログラム面上のホログラム座標値を算出するホログラム座標値算出部と、
    前記ホログラム座標値と前記個別ホログラム値とを受信し、受信した前記ホログラム座標値に応じた領域に格納されていたホログラム値に受信した前記個別ホログラム値を累積加算して格納するホログラムメモリ部と
    を備える、ことを特徴とするホログラム作成装置。
  2. 前記半径値発生部は、格納されたゾーンプレート半径値の中から、受信した前記再生点の座標値に応じたゾーンプレート半径値を選択して出力するゾーンプレート半径値テーブルを備える、ことを特徴とする請求項1記載のホログラム作成装置。
  3. 前記ゾーンプレート座標値発生部は、前記ゾーンプレート値を算出すべき円領域中の中心角が45°の扇形の領域内のゾーンプレート座標値を発生するゾーンプレート座標発生器を備え、
    前記ホログラム座標値算出部は、
    受信した前記ゾーンプレート座標値のゾーンプレート値が同一のゾーンプレート値となる8種の等価ゾーンプレート座標値を発生する等価座標算出器と、
    前記再生点の座標値と前記等価ゾーンプレート座標値とを受信し、前記ホログラム面上のホログラム座標値を算出するホログラム座標値算出器と
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1記載のホログラム作成装置。
  4. 前記再生点の座標値と輝度値とを受信し、受信した前記再生点の座標値に応じた出力経路から受信した前記再生点の座標値と輝度値とを出力するマルチプレクサを更に備え、
    前記半径値発生部は、夫々の前記マルチプレクサの出力経路に応じて、前記再生点の座標値を受信し、前記再生点と前記ホログラム面との間の再生距離に応じたゾーンプレート値を算出すべき領域の半径値であるゾーンプレート半径値を発生する半径値発生器を備え、
    前記ゾーンプレート座標値発生部は、夫々の前記マルチプレクサの出力経路に応じて、前記ゾーンプレート半径値を受信し、前記ゾーンプレート値を算出すべき領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、前記ゾーンプレート値を算出すべき領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値を発生するゾーンプレート座標値発生器を備え、
    前記ゾーンプレート値発生部は、夫々の前記マルチプレクサの出力経路に応じて、前記ゾーンプレート座標値と前記再生距離とを受信し、格納された個別ゾーンプレート値の中から、受信した前記ゾーンプレート座標値と前記再生距離とに応じた個別ゾーンプレート値を選択して出力するゾーンプレート値発生器を備え、
    前記乗算部は、夫々の前記マルチプレクサの出力経路に応じて、前記個別ゾーンプレート値と前記再生点の輝度値とを受信し、乗算して個別ホログラム値を算出する乗算器を備え、
    前記ホログラム座標値算出部は、夫々の前記マルチプレクサの出力経路に応じて、前記再生点の座標値と前記ゾーンプレート座標値と受信し、前記ホログラム面上のホログラム座標値を算出するホログラム座標値算出器を備え、
    前記マルチプレクサの出力経路ごとの前記個別ホログラム値および前記ホログラム座標値を受信し、受信した前記ホログラム座標値に応じた出力経路から受信した前記個別ホログラム値および前記ホログラム座標値を出力するクロスバースイッチを更に備え、
    前記ホログラムメモリ部は、前記クロスバースイッチの出力経路ごとに、前記ホログラム座標値と前記個別ホログラム値とを受信し、受信した前記ホログラム座標値に応じた領域に格納されていたホログラム値に受信した前記個別ホログラム値を累積加算して格納するホログラムメモリを備える、
    ことを特徴とする請求項1記載のホログラム作成装置。
  5. 前記乗算器は、前記個別ホログラム値を一時的に格納する第1のファストインファストアウトバッファを備え、
    前記ホログラム座標値算出器は、前記ホログラム座標値を一時的に格納する第2のファストインファストアウトバッファを備える、
    ことを特徴とする請求項4記載のホログラム作成装置。
  6. 1つ以上の再生点の3次元座標値と輝度値とを入力し、ホログラム面上でのゾーンプレート値であるホログラム値を算出するホログラム作成方法であって、
    前記再生点の座標値を受信し、前記再生点と前記ホログラム面との間の再生距離に応じたゾーンプレート値を算出すべき円領域の半径値であるゾーンプレート半径値を、予め格納された値の中から選択して発生する第1のステップと、
    前記ゾーンプレート半径値を受信し、前記ゾーンプレート値を算出すべき円領域内のゾーンプレート値を算出するべき点の、前記ゾーンプレート値を算出すべき円領域の中心を原点とするゾーンプレート座標値を発生する第2のステップと、
    前記ゾーンプレート座標値と前記再生距離とを受信し、受信した前記ゾーンプレート座標値と前記再生距離とに応じた個別ゾーンプレート値を、予め格納された値の中から選択して出力する第3のステップと、
    前記個別ゾーンプレート値と前記再生点の輝度値とを受信し、乗算して個別ホログラム値を算出する第4のステップと、
    前記再生点の座標値と前記ゾーンプレート座標値とを受信し、前記ホログラム面上のホログラム座標値を算出する第5のステップと、
    前記ホログラム座標値と前記個別ホログラム値とを受信し、受信した前記ホログラム座標値に応じた領域に格納されていたホログラム値に受信した前記個別ホログラム値を累積加算して格納する第6のステップと
    を備える、ことを特徴とするホログラム作成方法。
  7. 表示対象体の輝点の座標値と輝度値とから前記表示対象体の3次元形態を表示するホログラフィ表示装置であって、
    右目用ホログラム情報が書込まれ、右目用読み出し光の照射によって右目用の3次元情報を担った光を発生する右目用空間光変調器と、
    前記右目用の3次元情報を担った光を受信し、右目の視点位置に導く右目用光学系と、
    左目用ホログラム情報が書込まれ、左目用読み出し光の照射によって左目用の3次元情報を担った光を発生する左目用空間光変調器と、
    前記左目用の3次元情報を担った光を受信し、左目の視点位置に導く左目用光学系と、
    前記輝点の座標値を受信し、右目の視点における右目座標系の座標値に変換する右目用座標変換器と、
    虚像の座標値である前記右目座標系の座標値を受信し、右目用実像の座標値に変換する右目用虚像実像変換器と、
    前記右目用実像の座標値および前記輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での右目用ホログラム値を算出する右目用の請求項1のホログラム作成装置と、
    前記右目用ホログラム値を受信し、前記右目用空間光変調器を駆動して受信した前記右目用ホログラム値を書込む右目用駆動器と、
    前記輝点の座標値を受信し、左目の視点における左目座標系の座標値に変換する左目用座標変換器と、
    虚像の座標値である前記左目座標系の座標値を受信し、左目用実像の座標値に変換する左目用虚像実像変換器と、
    前記左目用実像の座標値および前記輝点の輝度値とを再生点の座標値および輝度値として受信し、ホログラム面上での左目用ホログラム値を算出する左目用の請求項1のホログラム作成装置と、
    前記左目用ホログラム値を受信し、前記左目用空間光変調器を駆動して受信した前記左目用ホログラム値を書込む左目用駆動器と
    を備えることを特徴とするホログラフィ表示装置。
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