JPH09197719A - 無機質トナーを用いた着色トナー画像層形成方法、耐熱性固体表面に対する着色画像形成方法及び静電荷像現像用無機質トナー - Google Patents

無機質トナーを用いた着色トナー画像層形成方法、耐熱性固体表面に対する着色画像形成方法及び静電荷像現像用無機質トナー

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JPH09197719A
JPH09197719A JP18553596A JP18553596A JPH09197719A JP H09197719 A JPH09197719 A JP H09197719A JP 18553596 A JP18553596 A JP 18553596A JP 18553596 A JP18553596 A JP 18553596A JP H09197719 A JPH09197719 A JP H09197719A
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toner image
image
heat
toner
colored
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JP18553596A
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English (en)
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Shinichi Kuramoto
信一 倉本
Masanaga Imamura
昌永 今村
Koichi Oshima
孝一 大嶋
Katsumi Kuboshima
勝巳 久保嶋
Junji Toda
準二 戸田
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YAHATA BUSSAN KK
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
YAHATA BUSSAN KK
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電子写真技術を利用して、耐熱性固体表面に
任意の着色画像を形成するための工業的に有利な方法を
提供するとともに、この画像形成方法に適用される静電
荷像現像用無機質トナーを提供する。 【解決手段】 あらかじめ形成した静電潜像を、無機着
色材と熱溶融後の冷却により透明ガラス質固体を形成す
る熱溶融性無機物質と結着樹脂からなり、結着樹脂の含
有量が55重量%以上である着色トナーを用いて現像し
て着色トナー画像を形成した後、着色トナー画像を画像
形成用フィルム上に転写し、定着させる工程を一回行う
か又は複数回繰返し行うことにより、1つの画像形成用
フィルム上に、一つ又は複数の着色トナー画像層からな
る着色トナー画像層を形成する。この方法で形成された
着色トナー画像層を有する画像形成用フィルムを、耐熱
性固体表面に積層し、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機質トナーを用
いた着色トナー画像層形成方法、耐熱性固体表面に対す
る着色画像の形成方法及び静電荷像現像用無機質トナー
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐熱性固体表面に対して着色画像を形成
する方法としては、スクリーン印刷法が知られている
(例えば、特開昭49−35407号)。この方法は、
以下に示す手順で窯業製品上に着色画像を形成する方法
である。即ち、まず、台紙上に水溶性の糊層を設け、必
要に応じてその上にビニル系やセルロース系の樹脂層を
形成した転写紙上にスクリーン印刷を用いて、無機着色
材を含有するインクで画像を形成する。次に、このイン
ク画像の上に保護用の樹脂層を引き、転写紙を水に浸
す。これにより、水溶性の糊層が溶出し、台紙が剥離除
去され、無機着色材からなる画像を有する樹脂フィルム
が得られる。続いて、この樹脂フィルムを陶磁器等の窯
業製品生地に貼り焼成する。これにより、画像を持つ窯
業製品を得ることができる。この方法では、スクリーン
印刷のための版を作る必要があるが、スクリーン印刷方
法は多色印刷を基本的な使用形態とすることから、色彩
豊かな画像を得るためには、通常、使用される色数と同
じ数の版が必要となり、その版数はしばしば10以上に
もなり、版の製作コストが高くなるという問題がある。
しかも、スクリーン印刷に際しては、インクから有機溶
剤が蒸発するため、作業環境が悪化するという問題もあ
る。特開平4−135798号公報には、前記問題を解
決するための方法が提案されている。この方法によれ
ば、表面にセラミック絵具用釉薬をコーティングした転
写紙を用い、その転写紙上に乾式複写機によってトナー
画像を形成し、このトナー画像を有する転写紙を窯業製
品の表面に貼付けて焼成する。これによって、表面にト
ナー画像が定着した窯業製品が得られる。しかしなが
ら、この方法では鉄粉を含有するトナーを用いるため、
焼成時にこの鉄粉が変色し、結果として得られる画像は
窯業製品として期待される色調のものにならず、さらに
この方法では単色の画像しかできず、フルカラー画像を
得ることはできない。また、特開昭62−22308号
公報には、可燃性シート表面に陶土を添着させて形成し
たシートの表面に、乾式複写機によりトナー画像を形成
し、このトナー画像を有するシートを焼成して、その表
面に画像を形成する方法が記載されている。しかしなが
ら、この方法においても、得られる画像は、無機磁性体
の焼成体からなる単色の褐色画像であり、この方法の場
合も、フルカラー画像を得ることはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は以下の
通りである。 (1)電子写真技術を利用して、耐熱性固体表面に任意
の着色画像を形成するための工業的に有利な方法を提供
すること。 (2)電子写真技術を利用して、耐熱性固体表面にフル
カラー画像を形成するための工業的に有利な方法を提供
すること。 (3)前記画像形成方法に適用される静電荷像現像用無
機質トナーを提供すること。 本発明の他の課題は以下の記載において明らかに理解さ
れるであろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、あらかじめ形成した
静電潜像を、無機着色材と結着樹脂からなり、熱溶融後
の冷却によりガラス質固体を形成する熱溶融性無機物質
を実質的に含まない着色トナーを用いて現像して着色ト
ナー画像を形成した後、該着色トナー画像を画像形成用
フィルム上に転写させる工程を1回行うか又は複数回繰
返し行うことにより、1つの画像形成用フィルム上に、
1つ又は複数の着色トナー画像層からなる着色トナー画
像層を形成する方法が提供される。また、本発明によれ
ば、あらかじめ形成した静電潜像を、無機着色材と熱溶
融後の冷却により透明ガラス質固体を形成する熱溶融性
無機物質と結着樹脂からなる着色トナーを用いて現像し
て着色トナー画像を形成した後、該着色トナー画像を画
像形成用フィルム上に転写させる工程を複数回繰返し行
うことにより、1つの画像形成用フィルム上に、複数の
着色トナー画像層からなる着色トナー画像層を形成する
方法が提供される。さらに、本発明によれば、あらかじ
め形成した静電潜像を、無機着色材と熱溶融後の冷却に
より透明ガラス質固体を形成する熱溶融性無機物質と結
着樹脂からなり、該結着樹脂の含有量が55重量%以上
である着色トナーを用いて現像して着色トナー画像を形
成した後、該着色トナー画像を画像形成用フィルム上に
転写し、定着させる工程を一回行うか又は複数回繰返し
行うことにより、1つの画像形成用フィルム上に、一つ
又は複数の着色トナー画像層からなる着色トナー画像層
を形成する方法が提供される。さらにまた、本発明によ
れば、前記の方法で形成された着色トナー画像層を有す
る画像形成用フィルムを、耐熱性固体表面に積層し、焼
成することを特徴とする耐熱性固体表面に着色画像を形
成する方法が提供される。さらにまた、本発明によれ
ば、無機着色材と結着樹脂からなり、熱溶融後の冷却に
より透明ガラス質固体を形成する熱溶融性無機物質を実
質的に含有しない静電荷像現像用無機質トナーが提供さ
れる。さらにまた、本発明によれば、無機着色材と熱溶
融後の冷却により透明ガラス質固体を形成する熱溶融性
無機物質と結着樹脂からなり、該結着樹脂の含有量が5
5重量%以上である静電荷像現像用無機質トナーが提供
される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の着色トナーに含有させる
無機着色材としては、窯業分野において用いられている
各種の着色材が用いられる。このような無機着色材に
は、金属酸化物、金属酸化物固溶体、複合金属酸化物、
複合金属酸化物固溶体、珪酸塩、珪酸塩固溶体、金属硫
化物、セレン化合物、硫セレン化物、金属粉末、金属コ
ロイド等の各種の有色の耐熱性粒子が包含される。その
具体例を示すと、例えば、金属酸化物として、弁柄、ク
ロムグリーンなど、金属酸化物の固溶体として、マンガ
ンピンク、クロムアルミナグリーン、クロムチタンイエ
ロー、バナジウムスズイエロー、アンチモンスズ灰味
青、ライラック、バナジウムジルコニウムイエローな
ど、複合金属酸化物として、(Zn,Co)O・Al2
3、ZnO・(Al,Cr)23、(Zn,Co)O
・(Al,Cr)23、ZnO・(Al,Cr,Fe)
23、MnO・Cr23、(Mn,Co)O・(Cr,
Fe)23、CuO・Cr23など、複合金属酸化物の
固溶体としてアンチモンイエローなどが挙げられる。ま
た、珪酸塩としてコバルトオリピン、ニッケルオリピ
ン、ウバロバイトなど、珪酸塩の固溶体としてクロムス
ズピンク、バナジウムブルー、トルコブルー、プラセオ
ジムイエロー、コーラルレッドなど、金属硫化物として
カドミウムオレンジなど、硫セレン化物としてカドミウ
ムレッド、セレンレッド、マンダリンなどが挙げられ
る。フルカラー画像を形成するのに用いる着色トナーの
場合には、例えば、これらの着色材の中からイエロー
色、マゼンタ色、シアン色、黒色の色調のものを各々選
択し、4色の着色トナーを作成し使用される。黒色色調
の着色トナーは、着色トナーを混合して調製することも
できる。本発明の方法においては、トナーの色調が焼成
後最終製品の耐熱性固体表面上に形成される画像にその
まま発現されることが最も望ましく、従って無機着色剤
としてその色調が可能な限り焼成温度で変化しないもの
を使用することが好ましい。特に、多色あるいはフルカ
ラー画像を形成するには、このような特性を有する無機
着色材を使用することが好ましい。
【0006】本発明において用いる無機質トナーは、無
機着色材と結着樹脂からなるか、又は無機着色材と熱溶
融後の冷却により透明ガラス質固体を形成する熱溶融性
無機物質と結着樹脂からなる。この場合の熱溶融性無機
物質としては、窯業分解において鉱化剤、焼結剤、媒溶
剤等として用いられている各種の無機物質が単独で又は
複数の混合物の形で用いられる。これらの鉱化剤、焼結
剤、媒溶剤は、いずれも熱溶融後の冷却により透明ガラ
ス質固体を形成するものである。
【0007】無機着色材の耐熱性固体表面に対する結合
性を向上させるために鉱化剤を使用することができる。
鉱化剤としては、水酸化リチウム等のアルカリ金属やア
ルカリ土類金属の水酸化物、炭酸リチウム等のアルカリ
金属やアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属やアル
カリ土類金属の塩化物、塩化アルミニウム、ほう酸、及
びアルカリ金属やアルカリ土類金属のほう酸塩、アルカ
リ金属やアルカリ土類金属のメタほう酸塩、アルカリ金
属やアルカリ土類金属のりん酸塩、アルカリ金属やアル
カリ土類金属のピロりん酸塩、アルカリ金属やアルカリ
土類金属の珪酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属の
メタ珪酸塩、珪酸ジルコニウム、骨灰、硼砂、メタバナ
ジン酸アンモニウム、酸化タングステンや五酸化バナジ
ウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸
化モリブデン等の金属酸化物、フッ化カルシウムやフッ
化アルミニウム等の金属フッ化物、ガラスレット等を基
本材料として、これらの単独または複数混合混合したも
のがあげられる。
【0008】焼結材としては、石灰長石やカリ長石、ソ
ーダ長石、ベタライト(リチウム長石)等の長石類、カ
オリン、珪石、蝋石、アルミナ、シリカ、石英、酸化チ
タン、シャモット等を基本材料として、これらの単独ま
たは複数混合したものがあげられる。
【0009】また、焼成画像の彩度や色相、明度の調整
剤として媒溶剤の適用が行われる。媒溶剤としては、土
灰類、石灰石、マグネサイト、タルク、ドロマイト等の
天然鉱物や炭酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸ストロンチウ
ム等の化合物等を基本材料として、これらの単独または
複数混合したものがあげられる。
【0010】これらの鉱化剤や焼結材、媒溶剤は本発明
の方法で使用される転写媒体の性質や構成成分、焼成物
の成分組成によっては、必ずしも必要でないが、汎用性
を高めるために、無機着色材とともに鉱化剤及び焼結材
と媒溶剤を同時に使用することが好ましい。また、これ
らを混合して用いたり、複数の熱溶融性無機物質を混合
後溶融させ、溶融物を冷却粉砕し、いわゆるフリットに
し、このフリットと他の熱溶融性無機物質と無機着色材
とを混合して用いることもできる。
【0011】本発明で用いる前記熱溶融性無機物質とし
ては、その融解開始温度が400〜1200℃、好まし
くは500〜1000℃であるものの使用が好ましい。
この場合の融解開始温度は、その無機物質の少なくとも
一部が液相を示す温度である。本発明で用いる熱溶融性
無機物質は、粉体状で用いられるが、その粉体の1次粒
子の平均粒径は、0.01〜50μm、好ましくは0.
01〜10μm、さらに好ましくは0.5〜1μmであ
る。この熱溶融性無機物質を、トナー中に含有させて用
いる場合は、その1次粒子の平均粒径は2μm以下、好
ましくは0.1〜1μmである。
【0012】本発明の各種トナーを構成する結着樹脂と
しては、従来公知の各種のものが使用できる。このよう
なものとしては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレ
ン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体
の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、ス
チレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエ
ン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、ス
チレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリ
ル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重
合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレ
イン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合
体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエス
テル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウ
レタン、ポリアミド、ポリビニル、ブチラール、ポリア
クリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂
肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素
化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、こ
れらは単独であるいは混合して使用できる。
【0013】本発明の着色トナーにおいて、その粒径
は、電子写真方法に通常用いられるトナーの粒径が適用
可能であり、好ましくは体積平均粒径約4.0〜12.0
μ、さらに好ましくは体積平均粒径約5.0〜9.0μで
ある。この着色トナーは、前記したように、必要に応じ
て、熱溶融性無機物質を含有することができる。熱溶融
性無機物質の割合は、無機着色材と熱溶融性無機物質と
の重量比で表わして、95:5〜5:95、好ましくは
80:20〜60:40である。無機着色材の割合はト
ナー全重量に対して1重量%以上、好ましくは5重量%
以上である。特に無機着色材の割合を10重量%以上と
することにより十分な着色力を持つトナーを得ることが
できる。帯電特性や定着特性などいわゆる電子写真用の
トナーとしての必要特性を安定に得ることができる。
【0014】本発明による無機着色材と結着樹脂からな
り、熱溶融性無機物質を実質的に含有しない着色トナー
において、その結着樹脂の割合は時に制約されないが、
トナー全量に対して、10重量%以上、好ましくは45
重量%以上、より好ましくは55重量%以上である。そ
の上限は特に制約されないが、通常、95重量%以下、
好ましくは60〜85重量%程度である。本発明による
無機着色材と熱溶融性無機物質と結着樹脂からなる着色
トナーにおいて、その結着樹脂の割合は、トナー全量に
対して、10重量%以上、好ましくは45重量%以上、
より好ましくは55重量%以上である。その上限は、通
常、60〜85重量%程度である。前記着色トナーにお
いて、結着樹脂の割合を55重量%以上に規定すること
により、帯電特性や定着特性などいわゆる電子写真用の
トナーとしての必要特性を安定に得ることができる。
【0015】前記着色トナーは、電子写真技術分野にお
いて用いられているトナー製造技術に従って製造するこ
とができる。この場合、トナーには、慣用の補助成分、
例えば、帯電制御剤を添加することができる。
【0016】帯電制御剤としては公知のものが任意に使
用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタ
ン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレ
ート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4
級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含
む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タング
ステンの単独または化合物、フッ素系活性剤、サリチル
酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等であり、これら
は単独又は混合物の形態で用いられる。
【0017】荷電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、
必要に応じて使用されるトナーに対する添加剤の有無、
分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるも
ので、一義的に限定されるものではないが、結着樹脂1
00重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは2
〜5重量部の範囲である。0.1重量部未満ではトナー
の帯電量が不足し実用的でない。10重量部を越える場
合にはトナーの帯電性が大きすぎ、キャリアとの静電的
吸引力の増大のため、現像剤の流動性低下や、画像濃度
の低下を招く。また、トナーに対するその他の添加物と
しては、例えば、コロイド状シリカ、疎水性シリカ、脂
肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニ
ウムなど)、金属酸化物(酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化錫、酸化アンチモンなど)、フルオロポリマー
等があげられる。
【0018】本発明により耐熱性固体表面に対して着色
画像を形成するための第1の方法は、無機着色材と結着
樹脂からなり、熱溶融性無機物質を実質的に含有しない
着色トナーを用いて、電子写真技術により、1つの転写
媒体上に、その1つ又は複数の着色トナー画像層を形成
する工程Aを包含する。この場合の工程Aは、あらかじ
め形成された静電潜像を着色トナーを用いて現像して着
色画像を形成した後、この着色トナー画像を転写媒体上
に転写させる工程を1回行うか又は複数回繰返し行うこ
とにより、所定転写媒体上に1つ又は複数の着色画像層
を形成することにより実施することができる。この第1
の方法においては、特に艶のない画像を所望する場合に
は有効である。一方、前記第1の方法において艶のある
画像を形成するには、熱溶融性無機物質を表面に含有さ
せた転写媒体及び/又は耐熱性固体を用いればよい。さ
らに、前記第1の方法においては、複数の着色トナーを
用いて、着色トナー画像を転写媒体上に転写させる工程
を複数回繰返して、多色の画像を形成することが可能で
ある。
【0019】本発明により耐熱性固体表面に対して着色
画像を形成するための第2の方法は、無機着色材と熱溶
融性無機物質と結着樹脂からなる着色トナーを複数用い
て、電子写真技術により、1つの転写媒体上に、その複
数の着色トナー画像層を形成する工程Aを包含する。こ
の場合の工程Aは、あらかじめ形成した静電潜像を着色
トナーを用いて現像して着色画像を形成した後、この着
色トナー画像を転写媒体上に転写させる工程を複数回繰
返し行うことにより、所定転写媒体上に複数の着色画像
層を形成することにより実施することができる。この第
2の方法は、多色画像、特に、フルカラー画像の形成に
有利に用いられる。
【0020】本発明により耐熱性固体表面に対して着色
画像を形成するための第3の方法は、無機着色材と熱溶
融性無機物質と結着樹脂からなり、該結着樹脂の含有量
が55重量%以上である着色トナーを用いて、電子写真
技術により、1つの転写媒体上に、その1つ又は複数の
着色トナー画像層を形成する工程Aを包含する。この場
合の工程Aは、あらかじめ形成した静電潜像を着色トナ
ーを用いて現像して着色画像を形成した後、この着色ト
ナー画像を転写媒体上に転写させる工程を1回行うか又
は複数回繰返し行うことにより、所定転写媒体上に複数
の着色画像層を形成することにより実施することができ
る。この第3の方法は、着色トナーが多量の結着樹脂を
含有することから、静電潜像の現像及びその転写媒体へ
の転写定着を円滑に行うことができるので、非常に有利
な方法である。
【0021】本発明において用いる転写媒体は、画像形
成用フィルムからなるものであり、台紙等の他の材料を
含むことができる。このような転写媒体は公知であり、
例えば、陶芸用に一般的に市販されているものをそのま
ま使用してもよい。一般的には、表面に剥離層を有する
台紙に粘着層を形成し、その上に、画像形成用フィルム
としてのビニール系やセルロース系の樹脂膜(フィル
ム)を形成して得ることができる。画像形成用フィルム
の材質は特に制約されず、焼成に際し、分解したり、溶
融する等して、固体表面に対するトナー画像の焼付けに
障害を与えないものであればよい。
【0022】本発明により着色トナー画像層を有する転
写媒体を得るには、所定の画像を有する原稿を電子写真
技術を応用した乾式複写機を用いてコピー用紙にコピー
する場合に、その乾式複写機におけるトナーとして前記
した着色トナーを用い、かつコピー用紙として前記した
転写媒体を用いてコピー操作を行う。これによって、静
電潜像が着色トナーにより現像され、かつ得られた着色
トナー画像が転写媒体上に定着されて、着色トナー画像
層を有する転写媒体が得られる。この場合の複写プロセ
ス条件、例えば、プロセススピード、帯電電位、露光電
位、現像ギャップ、ドクターギャップ、交流又は直流の
現像バイアス、転写バイアス等については特に限定され
るものではない。
【0023】本発明によれば、カラー複写機を用いて、
1色又は多色のトナー画像層あるいはフルカラーのトナ
ー画像層を有する転写媒体を形成することができる。こ
のような転写媒体をカラー複写機を用いて得るには、そ
のトナーとして、前記した無機質トナーであるイエロー
色トナー、マゼンタ色トナー、シアン色トナー及び黒色
トナーを用いるとともに、そのコピー用紙として転写媒
体を用い、1色又は多色の画像を有する原稿あるいはフ
ルカラー画像を有する原稿をコピーし、転写媒体上に1
色又は多色のトナー画像層あるいはフルカラーのトナー
画像層を有する転写媒体を得る。フルカラートナー画像
層は、イエロー色トナー画像層と、マゼンタ色トナー画
像層とシアン色トナー画像層及び黒色トナー画像層から
なる。
【0024】前記した各種の方法により、転写媒体の画
像形成用フィルム面にトナー画像層を形成することがで
きる。このトナー画像層を有する転写媒体は引き続いて
すぐに耐熱性固体表面に積層し、焼成する必要はなく、
必要に応じ、いったん保存したり、他の場所に流通させ
た後、耐熱性固体表面に積層し、焼成することにより、
その固体表面に着色画像を焼付けることができる。ま
た、画像形成用フィルム面におけるトナー画像層の定着
は任意の方法で行うことができ、例えば、そのフィルム
面にトナー画像層を転写させる毎に行ってもよいし、複
数のトナー画像層を転写後、一括して行ってもよく、特
に制約されない。
【0025】本発明で用いる耐熱性固体表面は、前記し
たトナー画像を有するフィルムの積層、焼成に際して消
失しない固体表面であれば、任意の固体表面であること
ができる。この耐熱性固体表面には、ガラスからなる固
体表面、耐熱性金属又は合金からなる固体表面、セラミ
ックスからなる固体表面等が包含される。ガラスからな
る固体表面を有する製品としては、タイル、ホウロウ、
うわぐすりを有する陶磁器、耐熱性ガラス等が挙げられ
る。セラミックスからなる製品としては、セラミックガ
ラス、陶磁器等から形成された製品が挙げられる。本発
明における耐熱性固体表面としては、画像の鮮明性のた
めに白色度が高いことが好ましい。形成する画像の色合
いにもよるが、普通、少なくとも450〜800nmの
反射率が93%以上、好ましくは98%以上である。ま
た、表面粗さは少ないことが好ましく、表面10点平均
粗さRzが5μm以下、好ましくは1μm以下である。
さらに、本発明における耐熱性固体の表面としては、そ
の表面の全部又は一部が、前記例示の熱溶融性無機物質
によって被覆されているか又はその熱溶融性無機物質を
含有しているのが好ましい。この場合の被覆層の厚さは
1〜20μm、好ましくは3〜10μmである。熱溶融
性無機物質を被覆又は含有するこの固体表面は、無機着
色材を含有するトナー画像が焼成により固着する過程に
おいて有効に作用する。
【0026】本発明で用いる耐熱性固体表面を有する製
品は、その全体が耐熱性固体からなる必要はなく、表面
部のみが耐熱性固体から形成されていてもよい。また、
その耐熱性固体表面を有する製品は、その表面をガラス
質層でコーティングしたものであることができる。この
ような表面ガラス質の製品は、これにトナー画像層を有
するフィルムを積層接着し、焼成する際に、その製品の
表面ガラス質層を溶融させることができるので、その製
品表面に対するトナー画像層の転写が容易になるという
利点がある。
【0027】耐熱性固体表面に積層させた着色トナー画
像を有するフィルムの焼成装置としては、熱溶融性物質
の溶融を生じさせるのに十分な高温を発生し得る加熱装
置であれば任意のものを使用することができる。このよ
うな加熱装置としては、陶磁器製品の製造に用いられて
いる焼成釜の他、電気炉、石油又はガスを熱源とする焼
成炉、誘電加熱炉、マイクロ波加熱炉等の各種のものが
挙げられる。還元条件又は酸化条件の制御が可能なもの
が好ましく、また、温度制御が可能なものが好ましい。
【0028】
【実施例】以下に本発明を下記実施例によってさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。なお、部数はすべて重量部である。ま
ず、本発明でトナー材料として用いる熱溶融性無機物質
の製造例、トナー製造例及びキャリア製造例を以下に示
す。
【0029】 [熱溶融性無機物質の製造例1] PbO 80部 B23 20部 上記材料をスタンプミルで粉砕後さらにヘンシェルミキ
サーで混合し、熱溶融性無機物質Aを得た。
【0030】 [熱溶融性無機物質の製造例2] PbO 70部 B23 15部 SiO2 15部 上記材料をスタンプミルで粉砕後さらにヘンシェルミキ
サーで混合し、熱溶融性無機物質Bを得た。
【0031】 [熱溶融性無機物質の製造例3] Na2O 1部 K2O 2部 CaO 15部 PbO 2部 B23 13部 Al23 2部 SiO2 35部 上記材料をスタンプミルで粉砕後さらにヘンシェルミキ
サーで混合し、熱溶融性無機物質Cを得た。
【0032】 [熱溶融性無機物質の製造例4] PbO 70部 B23 20部 CaO 10部 上記材料をスタンプミルで粉砕後さらにヘンシェルミキ
サーで混合し、熱溶融性無機物質Dを得た。
【0033】 [着色トナー製造例1] ポリエステル樹脂 100部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、Mw/Mn=4.0、Tg=60℃) (Mn,Co)O・(Cr,Fe)23 18部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)3部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕分級を行い、体積平均粒
径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ
(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添加
し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa1を得
た。
【0034】 [着色トナー製造例2] ポリエステル樹脂 100部 (酸価=3、 水酸基価=25 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) (Mn,Co)O・(Cr,Fe)23 18部 熱溶融性無機物質A 60部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)3部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕分級を行い、体積平均粒
径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ
(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添加
し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa2を得
た。
【0035】 [着色トナー製造例3] ポリエステル樹脂 100部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) マンガンピンク 18部 熱溶融性無機物質B 60部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)3部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕分級を行い、体積平均粒
径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ
(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添加
し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa3を得
た。
【0036】 [着色トナー製造例4] ポリエステル樹脂 100部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) (Zn,Co)O・Al23 18部 熱溶融性無機物質D 60部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)3部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕分級を行い、体積平均粒
径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ
(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添加
し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa4を得
た。
【0037】 [着色トナー製造例5] (黒トナー) ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) (Mn,Co)O・(Cr,Fe)23 100部 熱溶融性無機物質C 300部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 をヘンシェルミキサーでよく混合し、これを3本ロール
で3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、さらに
ジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、体積平
均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリ
カ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添
加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa5を得
た。
【0038】 [着色トナー製造例6] (黄トナー) ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) クロムチタンイエロー 100部 熱溶融性無機物質C 300部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 をヘンシェルミキサーでよく混合し、これを3本ロール
で3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、さらに
ジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、体積平
均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリ
カ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添
加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa6を得
た。
【0039】 [着色トナー製造例7] (赤トナー) ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) ZnO・(Al,Cr)23 100部 熱溶融性無機物質C 300部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 をヘンシェルミキサーでよく混合し、これを3本ロール
で3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、さらに
ジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、体積平
均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリ
カ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添
加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa7を得
た。
【0040】 [着色トナー製造例8] (青トナー) ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、 水酸基価=25、 Mn=45000、 Mw/Mn=4.0、 Tg=60℃) バナジウムブルー 100部 熱溶融性無機物質C 300部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 をヘンシェルミキサーでよく混合し、これを3本ロール
で3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、さらに
ジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、体積平
均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリ
カ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt%添
加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa8を得
た。
【0041】 [着色トナー製造例9] ポリエステル樹脂 100部 (酸価:3、水酸基価:25.0、Tg:60℃) Mn=45000、Mw/Mn=4.0、Tg=60℃) (Mn,Co)O・(Cr,Fe)23 40部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)3部 上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練
した。混練物を圧延冷却後粉砕分級を行い、体積平均粒
径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ
(R972、日本アエロジル社製)を5.0wt%添加
し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルa9を得
た。
【0042】 [着色トナーの製造例10] ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、水酸基価=25、Tg:65℃ Mn=45000、Mw/Mn=4.0) クロムチタンイエロー 200部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 前記材料をヘンシルミキサーでよく混合し、これを3本
ロールで3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、
さらにジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、
体積平均粒径10μmのトナーを得た。さらに、疎水性
シリカ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt
%添加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプル黄a
10を得た。
【0043】 [着色トナーの製造例11] ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、水酸基価=25、Tg:65℃ Mn=45000、Mw/Mn=4.0) ZnO・(Al、Cr)23 200部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 前記材料をヘンシルミキサーでよく混合し、これを3本
ロールで3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、
さらにジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、
体積平均粒径10μmのトナーを得た。さらに、疎水性
シリカ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt
%添加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルマゼ
ンタa11を得た。
【0044】 [着色トナーの製造例12] ポリエステル樹脂 600部 (酸価=3、水酸基価=25、Tg:65℃ Mn=45000、Mw/Mn=4.0) バナジウムブルー 200部 サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学社製)2部 前記材料をヘンシルミキサーでよく混合し、これを3本
ロールで3パス混練後冷却しパルペライザーで粉砕し、
さらにジェットミルで微粉砕した。その後分級を行い、
体積平均粒径10μmのトナーを得た。さらに、疎水性
シリカ(R972、日本アエロジル社製)を0.5wt
%添加し、ミキサーで混合して着色トナーサンプルシア
ンa12を得た。
【0045】 [キャリア製造例1] シリコーン樹脂溶液(信越化学社製、KR50) 100部 カーボンブラック(キャボット社製、BP2000) 3部 トルエン 100部 上記処方をホモミキサーで30分間分散して被覆層形成
液を調製した。この被覆層形成液を平均粒径50μmの
球状フェライト1000部の表面に流動床型塗布装置を
用いて被覆層を形成しキャリアAを得た。
【0046】実施例1 キャリアA1000gと着色トナーサンプルa1:25
gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得
られた現像剤をリコー社製乾式複写機(イマジオMF5
30)に入れ、転写媒体として日東紙工社製の陶磁器用
転写紙OKシリーズSN−100上に画像を形成した。
これを、熱溶融性無機物質Cの水分散液に浸漬し粘接着
剤層が溶け始めた時点で引き上げた後、十分に乾燥させ
たINAX社製タイルRS−252に貼付し、転写紙の
台紙を剥離し、900℃で1時間焼成した。徐冷後観察
したところ、タイルに黒色画像は形成されていたが、幾
分艶やかさにはかけているものとなった。SN−100
は、剥離層がなく、ノーサイズ紙上に冷水不溶性のでん
粉からなるめど目層と冷水可溶性のデキストリンからな
る粘接着剤層からなるものである。
【0047】実施例2 キャリアA1000gと着色トナーサンプルa2:25
gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得
られた現像剤をリコー社製イマジオMF530に入れ、
転写媒体として日本紙業社製の白糸ケント紙上に薄いア
ラビアゴム層を介して20μm厚のエチルセルロース層
を形成したものを用い、画像を形成した。これを水に浸
漬し、次いで実施例1と同様にしてタイルに貼付けし、
転写紙の台紙を剥離し、900℃で1時間焼成した。徐
冷後観察したところ、タイルに艶のある黒色画像が形成
されていた。
【0048】実施例3 キャリアA1000gと着色トナーサンプルa3:25
gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得
られた現像剤をリコー製イマジオMF530に入れ、転
写媒体として日本紙業社製の白糸ケント紙上に薄いアラ
ビアゴム層を介して20μm厚のエチルセルロース層を
形成した転写紙を用い、その上に画像を形成した。一
方、キャリアA1000gとトナーサンプルa4:25
gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得
られた現像剤をリコー社製イマジオMF530に入れ替
え、先ほどの転写媒体の樹脂フィルム上に重ねて画像を
形成した。これを実施例1と同様にして水に浸漬し、次
いでタイルに貼付し、転写紙の台紙を剥離し、900℃
で1時間焼成した。徐冷後観察したところ、タイルに艶
のある赤色画像と青色画像が形成されており、両画像が
重なった部分は紫色をしていた。
【0049】実施例4 キャリアA400gとトナーサンプルa5:20gをボ
ールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた
現像剤をリコー社製カラー複写機(PRETER55
0)の黒現像部にいれた。同様に、キャリアA400g
とトナーサンプルa6:20gをボールミルに入れ30
分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤をリコー社製
PRETER550のイエロー現像部にいれた。キャリ
アA400gとトナーサンプルa7:20gをボールミ
ルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤
をリコー社製PRETER550のマゼンタ現像部にい
れた。さらに、キャリアA400gとトナーサンプルa
8:20gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を
得た。得られた現像剤をリコー社製PRETER550
のシアン現像部にいれた。転写媒体として日本紙工社製
の陶磁器用転写紙OKシリーズSN−100上に多色画
像を形成した。これを実施例1と同様にして水に浸漬
し、次いでタイルに貼付し、転写紙の台紙を剥離し、9
00℃で1時間焼成した。徐冷後観察したところ、タイ
ルに艶のある多色画像が形成された。
【0050】実施例5 淡褐色の素焼き板を用意した。以下の白色粉末と希釈メ
ジウムにて塗布液を調製し、ドクターブレードを用いて
コーティングし、150℃1時間乾燥して、膜厚300
μmの白色粉末層を形成した。 陶磁器用絵の具ホワイト(191230、デグサ社製) 25部 水溶性メジウム(伊勢久株式会社製) 100部 これを800℃にて1時間電気炉にて焼成し、表面に約
240μm厚の白色セラミックス層を形成した。その白
色度は高いものであった。分光光度計にて反射光の波長
を調べたところ480〜780nmの光の反射率が93
〜98%でかつ平坦なものであった。次いで、以下のガ
ラスフラックス粉末と希釈メジウムにて塗布液を調製
し、ドクターブレードを用いてコーティングし、150
℃1時間乾燥して、膜厚40μmのガラス粉末層を形成
した。 ガラスフラックス(10034、デグサ社製) 25部 水溶性メジウム(伊勢久株式会社製) 100部 これを800℃にて1時間電気炉にて焼成し、表面に透
明セラミックス層を形成したセラミックス板を得た。こ
の場合、白色度の変化はみられなかった。次いで、キャ
リアA400gとトナーの製造例9の黒トナーa9:2
0gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。
得られた現像剤をリコー社製カラー複写機(プリテール
550)の黒現像部に入れた。同様にして、キャリアA
400gと着色トナーの製造例10の黄トナーa10:
20gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得
た。得られた現像剤をリコー社製カラー複写機(プリテ
ール550)の黄現像部に入れた。キャリアA400g
とトナーの製造例11のマゼンタトナーa11:20g
をボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得ら
れた現像剤をリコー社製カラー複写機(プリテール55
0)のマゼンタ現像部に入れた。さらに、キャリアA4
00gとトナーの製造例12のシアントナーa12:2
0gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。
得られた現像剤をリコー社製カラー複写機(プリテール
550)のシアン現像部に入れた。フルカラー写真画像
を前記のカラー複写機のコンタクトガラスに乗せ、実施
例2で示した転写紙上に、フルカラー画像を複写した
後、実施例2と同様の操作により前記セラミックス板に
貼り付けた。このセラミックス板を乾燥し、電気炉にて
850℃にて1時間焼成した。徐冷後観察したところ、
その表面に光沢のある高濃度のフルカラー画像が形成さ
れていた。また、セラミックス板の白色度が高いため画
像の鮮明性は極めて優れたものであった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性固体表面上に、
任意の着色画像を安価に形成することができる。また、
本発明による着色トナー画像を有する転写媒体は、乾式
複写機を用いて容易に形成することができるので、その
製造コストが安価であるという利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶋 孝一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 久保嶋 勝巳 静岡県富士市中里257の1 (72)発明者 戸田 準二 静岡県静岡市東鷹匠町4番12号 八幡物産 株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ形成した静電潜像を、無機着
    色材と結着樹脂からなり、熱溶融後の冷却によりガラス
    質固体を形成する熱溶融性無機物質を実質的に含まない
    着色トナーを用いて現像して着色トナー画像を形成した
    後、該着色トナー画像を画像形成用フィルム上に転写さ
    せる工程を1回行うか又は複数回繰返し行うことによ
    り、1つの画像形成用フィルム上に、1つ又は複数の着
    色トナー画像層からなる着色トナー画像層を形成する方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において形成されたトナ
    ー画像層を有する画像形成用フィルムを、耐熱性固体表
    面に積層し、焼成することを特徴とする耐熱性固体表面
    に着色画像を形成する方法。
  3. 【請求項3】 着色トナー画像層が、イエロー色トナー
    画像層、マゼンタ色トナー画像層、シアン色トナー画像
    層及び黒色トナー画像層の中から選ばれる少なくとも2
    つの着色トナー画像層からなる請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 あらかじめ形成した静電潜像を、無機着
    色材と熱溶融後の冷却により透明ガラス質固体を形成す
    る熱溶融性無機物質と結着樹脂からなる着色トナーを用
    いて現像して着色トナー画像を形成した後、該着色トナ
    ー画像を画像形成用フィルム上に転写させる工程を複数
    回繰返し行うことにより、1つの画像形成用フィルム上
    に、複数の着色トナー画像層からなる着色トナー画像層
    を形成する方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の方法において形成されたトナ
    ー画像層を有する画像形成用フィルムを、耐熱性固体表
    面に積層し、焼成することを特徴とする耐熱性固体表面
    に着色画像を形成する方法。
  6. 【請求項6】 着色トナー画像層が、イエロー色トナー
    画像層、マゼンタ色トナー画像層、シアン色トナー画像
    層及び黒色トナー画像層の中から選ばれる少なくとも2
    つの着色トナー画像層からなる請求項4又は5の方法。
  7. 【請求項7】 着色トナー中に含まれる結着樹脂の割合
    が、トナー全量に対して55重量%以上である請求項4
    〜6のいずれかの方法。
  8. 【請求項8】 あらかじめ形成した静電潜像を、無機着
    色材と熱溶融後の冷却により透明ガラス質固体を形成す
    る熱溶融性無機物質と結着樹脂からなり、該結着樹脂の
    含有量が55重量%以上である着色トナーを用いて現像
    して着色トナー画像を形成した後、該着色トナー画像を
    画像形成用フィルム上に転写させる工程を一回行うか又
    は複数回繰返し行うことにより、1つの画像形成用フィ
    ルム上に、一つ又は複数の着色トナー画像層からなる着
    色トナー画像層を形成する方法。
  9. 【請求項9】 請求項8の方法において形成されたトナ
    ー画像層を有する画像形成用フィルムを、耐熱性固体表
    面に積層し、焼成することを特徴とする、耐熱性固体表
    面に着色画像を形成する方法。
  10. 【請求項10】 着色トナー画像層が、イエロー色トナ
    ー画像層、マゼンタ色トナー画像層、シアン色トナー画
    像層及び黒色トナー画像層の中から選ばれる少なくとも
    2つの着色トナー画像層からなる請求項1又は2の方
    法。
  11. 【請求項11】 無機着色材と結着樹脂からなり、熱溶
    融後の冷却により透明ガラス質固体を形成する熱溶融性
    無機物質を実質的に含有しない静電荷像現像用無機質ト
    ナー。
  12. 【請求項12】 無機着色材と熱溶融後の冷却により透
    明ガラス質固体を形成する熱溶融性無機物質と結着樹脂
    からなり、該結着樹脂の含有量が55重量%以上である
    静電荷像現像用無機質トナー。
JP18553596A 1995-06-26 1996-06-26 無機質トナーを用いた着色トナー画像層形成方法、耐熱性固体表面に対する着色画像形成方法及び静電荷像現像用無機質トナー Pending JPH09197719A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7026090B2 (en) 2001-03-28 2006-04-11 Fuji Photo Film Co., Ltd. Process for forming image
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