JP2003015342A - 画像形成用トナー、画像形成用現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成用トナー、画像形成用現像剤及び画像形成方法

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JP2003015342A
JP2003015342A JP2001202022A JP2001202022A JP2003015342A JP 2003015342 A JP2003015342 A JP 2003015342A JP 2001202022 A JP2001202022 A JP 2001202022A JP 2001202022 A JP2001202022 A JP 2001202022A JP 2003015342 A JP2003015342 A JP 2003015342A
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Tomiaki Ito
富昭 伊藤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像ムラ等の画像劣化がなく、階調性の高い
画像、転写散りが少なく地肌汚れのない画像を形成する
ことのできる画像形成用トナー、画像形成用現像剤及び
画像形成方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも着色剤と結着樹脂とを含有す
る焼成後に有色である画像形成用トナーであって、該ト
ナーの帯電量の絶対値が12μc/gを越えるものであ
ることを特徴とする画像形成用トナー、上記画像形成用
トナーからなることを特徴とする画像形成用現像剤及び
像担持体上の静電潜像を、焼成後に有色である画像形成
用現像剤により現像し、得られた画像を像担持体から転
写シートに転写する画像形成方法において、該画像形成
用現像剤として上記画像形成用現像剤を用いることを特
徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成用トナ
ー、画像形成用現像剤及び画像形成方法に関し、さらに
詳しくは、像担持体上の静電潜像を焼成後に有色である
現像剤により現像し、得られた画像を像担持体から転写
シートに転写して画像を形成するに際して、特に、陶磁
器、硝子、琺瑯、タイル、石等の耐熱性固体表面に絵付
けするための絵付け用転写シート上に焼成後に有色であ
る現像剤により画像を形成するに際して、用いられる画
像形成用トナー、画像形成用現像剤及び画像形成方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】窯業製品等の耐熱性固体表面に絵柄を形
成する方法としては、無機顔料及び釉薬成分からなる絵
の具を用いて、筆等により耐熱性固体表面に絵柄を直接
手書きし、それを通常750℃〜1300℃で焼き付け
る方法が採られている。この方法によれば、焼き付けに
より絵の具中の灰化する成分が灰化し、絵の具中の釉薬
成分が溶解し、次いで、室温まで冷却される際に無機顔
料が釉薬成分により耐熱性固体表面に固定化され、耐熱
性固体表面に手書きされた絵柄が形成される。
【0003】この方法による場合、同一の絵柄を有する
複数の窯業製品を得るためには、簡単な絵柄において
も、熟練した作業者が必要になる。そこで、同一の絵柄
を有する多数の窯業製品を作製する場合には、スクリー
ン印刷法により転写紙上に絵柄を形成した後、転写紙か
ら絵柄を剥離して窯業製品表面上に貼り付け、それを焼
き付ける方法が一般的に採用されている。
【0004】この方法は、例えば、特開昭49−354
07号公報に開示されているように、基体上に水溶性の
層を有する転写紙上にスクリーン印刷法により無機顔料
を含有するインクで画像を形成し、次いで、このインク
画像上にビニル系又はセルロース系の非水溶性樹脂被膜
を形成した後、この転写紙を水に浸すことにより転写紙
の層を溶解させて、インク画像を保持した樹脂被膜を転
写紙から剥離し、インク画像を保持した樹脂被膜を窯業
製品の表面、例えば、皿等の表面に貼り付け、それを焼
き付けることにより、同一絵柄を有する多数の窯業製品
を得ることができる。
【0005】しかしながら、スクリーン印刷法による場
合には、絵柄用のインク画像を形成するための版を作る
工程が複雑であり、膨大な時間と労力を要し、即時性に
欠けるばかりでなく、少ロットで多品種の製品を作製す
る場合には、製品1個当たりの単価は高くなるという難
点があった。
【0006】また、印刷の際には、有機溶剤を使用する
ので作業環境が悪化する等の不具合があった。このよう
なスクリーン印刷法による問題を解決する方法として、
電子写真法を用いて転写紙上にトナーによる絵柄用の画
像を形成し、その画像を保持した樹脂被膜を窯業製品の
表面に貼り付け、それを焼き付ける方法が、例えば、特
開平4−135798号公報、特開平7−214890
号公報、特開平7−199540号公報、特開平7−2
28037号公報、特開平7−300382号公報、特
開平8−104050号公報、特開平8−11496号
公報、特開平8−119668号公報等に開示されてい
る。
【0007】これらの方法によれば、絵柄用の画像を容
易に形成することができ、スクリーン印刷法に比べ工程
が飛躍的に簡素化され、即時性に優れていると共に少ロ
ット多品種の製品を容易に作製することができるという
利点がある。しかしながら、電子写真法によって転写紙
上に形成された絵柄用の画像は、トナー飛散によって画
像の劣化が発生するといった問題があり、まだこの問題
は解決されていない現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題を解消し、画像ムラ等の画像劣化がなく、階
調性の高い画像、転写散りが少なく地肌汚れのない画像
を形成することのできる画像形成用トナー、画像形成用
現像剤及び画像形成方法を提供することをその課題とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、トナーの帯電量に着目して鋭意検討を
重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0010】すなわち、本発明によれば、第1に、少な
くとも着色剤と結着樹脂とを含有する焼成後に有色であ
る画像形成用トナーであって、該トナーの帯電量の絶対
値が12μc/gを越えるものであることを特徴とする
画像形成用トナーが提供される。
【0011】この第1の発明には、下記(1)〜(7)
に記載の画像形成用トナーが含まれる。 (1)該トナー中の5μm以下の径を有するトナー微粉
の含有率が5重量%以上である画像形成用トナー。 (2)該トナー中の16μm以上の径を有するトナー粗
粉の含有率が20重量%以下である画像形成用トナー。 (3)該トナー中の5μm以下の径を有するトナー微粉
の含有率が5重量%以上であり、かつ該トナー中の16
μm以上の径を有するトナー粗粉の含有率が20重量%
以下である画像形成用トナー。 (4)体積平均粒径が3〜15μmである画像形成用ト
ナー。 (5)釉薬フリット、帯電制御剤及び流動性向上剤のう
ち、少なくとも1種を含有するものである画像形成用ト
ナー。 (6)該流動性向上剤の含有率が0.3〜1.3重量%
である画像形成用トナー。 (7)焼成後の色がイエロー、マゼンタ、シアン及びブ
ラックのうちの少なくとも1色である画像形成用トナ
ー。
【0012】また、本発明によれば、第2に、上記いず
れかの画像形成用トナーからなることを特徴とする画像
形成用現像剤が提供される。
【0013】この第2の発明には、キャリアを含有する
ものである画像形成用現像剤及びトナー濃度が4〜12
重量%である画像形成用現像剤が含まれる。
【0014】さらに、本発明によれば、第3に、像担持
体上の静電潜像を、焼成後に有色である画像形成用現像
剤により現像し、得られた画像を像担持体から転写シー
トに転写する画像形成方法において、該画像形成用現像
剤として上記画像形成用現像剤を用いることを特徴とす
る画像形成方法が提供される。
【0015】この第3の発明には、該現像がタンデム方
式である画像形成成方法が含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のとおり、画像形
成用トナー(以下、単にトナーということがある)の帯
電量の絶対値を12μc/gよりも高くすることを特徴
とし、好ましくは12.5〜24.8μc/g、さらに
好ましくは13.2〜16.8μc/gとすることによ
り、トナー飛散を防止することができる。
【0017】そして、5μm以下の径を有するトナー微
粉の含有率が5重量%以上、好ましくは5〜35重量
%、さらに好ましくは5〜18%とすることにより、ハ
イライト部でのトナー飛散を防ぐことができる。また、
16μm以上の径を有するトナーの粗粉の含有率が20
重量%以下、好ましくは1〜14重量%、さらに好まし
くは1〜5重量%とすれば、シャドー部、IDmaxで
のトナー飛散を防ぐことができるということを見出し
た。なお、粒径の測定は、全てコールカウンターにより
行う。
【0018】粗粉や微粉に量については、分級条件を調
整することにより行うことができる。特に、後記するよ
うに破砕時の粒径を調整することにより粗粉の割合を調
整することが可能である。また、トナーの体積平均粒径
が3〜15μm、好ましくは5〜10μmとすれば、階
調性に優れた画像を得ることができる。
【0019】次に、本発明において用いる焼成後に有色
である無機トナーに用いられる材料について説明する。
焼成後に有色であるトナーとは、450℃以上に加熱し
たときに灰化しない着色剤を含有するトナーをいう。焼
成後に有色であるトナーは、例えば、周期律表の1族の
Cu、Ag、Au、2族のCd、4族のTi、5族の
V、Sb、6族のSe、Cr、Mo、W、U、7族のM
n、8族のFe、Co、Ni、Ir、Pt等の元素の酸
化物等を単独又は混合してなる窯業用顔料等の着色剤及
び結着樹脂を含有するものである。従来の窯業用顔料
は、一般的に顔料自身の吸光係数が低く、着色剤として
これら窯業用顔料を含有するトナーを用いて画像濃度の
高いフルカラー画像を形成させるには、トナー付着量を
多くすることが必要となってくる。
【0020】本発明において用いる焼成後に有色である
トナーにおける着色剤としては、上記金属又はその酸化
物を複数混合し、これを1000〜1200℃に加熱し
て溶融し、複数金属の合金化処理を施した合金顔料が特
に好ましい。この合金顔料は、吸光係数が高く、着色剤
としてこの顔料を含有するトナーを用いることによっ
て、より少ないトナー付着量で画像濃度の高いフルカラ
ー画像を形成させることができる。
【0021】複数金属の合金化により着色度が高くなる
原因としては、単体の金属のときには宿重していた金属
元素のd軌道が複合金属の影響でスプリットすることに
より、電子遷移可能な軌道数が増加し、見かけ上の振動
子強度が増加するためであると推定される。
【0022】結着樹脂としては、従来公知のトナーに使
用されている結着樹脂を用いることができ、例えば、ポ
リエステル系、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリ
アミド系、エポキシ系、エポキシポリオール系、テルペ
ン系等の樹脂が挙げられ、これらを単独又は混合して使
用することができる。具体的には、例えば、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−n−ブチル共重
合体等を挙げることができる。
【0023】さらに、焼成後に有色であるトナーには、
着色剤及び結着樹脂と共に釉薬フリットを用いることが
好ましい。トナー中に釉薬フリットを含有させる方法と
しては、例えば、着色剤と釉薬フリットとの混合物を用
いる方法、着色剤と釉薬フリットとの混合物を加熱溶融
した後に冷却し、それを粉砕して着色剤として用いる方
法等がある。
【0024】特に、複数金属の合金化処理した合金顔料
と釉薬フリットとを所定量で混合し、それを例えば、6
50〜800℃で加熱溶融した後に冷却し、これを粉砕
して着色剤として用いることが好ましい。このような着
色剤を含有するトナーを用いることにより、少ないトナ
ー付着量で画像濃度が高く、鮮明なフルカラー画像を転
写シート上に形成することができ、そのトナー画像を窯
業製品等の耐熱固体表面上に転写し、これを焼き付ける
ことにより、耐熱性固体表面に画像濃度が高く、鮮明な
焼き付け絵柄を形成することができる。
【0025】トナー中における釉薬フリットの含有量と
しては、着色剤/釉薬フリットの重量割合で、2/8〜
6/4であることが好ましく、特に3/7〜5/5であ
ることがより好ましい。釉薬フリット成分を2/8より
も増やすと、トナーの着色度が低くなり、6/4よりも
減らすと、トナー画像を耐熱性固体表面上に焼き付けた
際に、焼き付け絵柄が耐熱性固体表面から脱離する場合
があるので好ましくない。釉薬フリットは、耐熱固体表
面上に転写されたトナー画像を焼き付ける際に、耐熱性
固体表面にトナー中の着色剤を焼結する役割を果たすも
のであり、焼き付け時に溶解又は半溶解状態となり、室
温に冷却されると完全に固化し、着色剤を耐熱固体表面
に焼結させるものである。
【0026】釉薬フリットとしては、水酸化リチウム等
のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸リ
チウク等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩、
アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩化物、塩化アルミ
ニウム、ほう酸、アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩
化物のほう酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属の塩
化物のメタほう酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属
のりん酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属のピロり
ん酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属の珪酸塩、ア
ルカリ金属やアルカリ土類金属のメタ珪酸塩、珪酸ジル
コニウム、骨灰、棚砂、メタバナジン酸アンモニウム、
酸化タングステン、五酸化バナジウム、酸化スズ、酸化
ジルコニウム、酸化セリウム、酸化モリブデン等の金属
酸化物、フッ化カルシウムやフッ化アルミニウム等の金
属フッ化物、ガラスレット等を基本材料として、これら
を単独又は複数混合したものが挙げられる。
【0027】釉薬フリットの結合を強める方法として、
石灰長石、カリ長石、ソーダ長石、ベタライト(リチウ
ム長石)等の長石類、カオリン、珪石、アルミナ、シリ
カ、石英、酸化チタン、酸化鉛、シャモット、土灰類、
石灰石、マグネサイト、タルク、ドロマイト等の天然鉱
物、炭酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸ストロンチウム等を
基本材料として、これら予め混合した後に溶解させ、こ
れをトナーに含有させてもよい。
【0028】さらに、焼成後に有色であるトナーには、
帯電制御剤を含有させることができる。この帯電制御剤
としては、従来公知のものが使用可能であり、例えば、
ニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、Cr含金染
料、Zn含金染料、Fe含金染料、モリブデン酸キレー
ト染料、フッ素変成4級アンモニウム塩等が帯電極性に
応じて適宜選択して用いられる。
【0029】帯電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、
必要に応じて使用される添加剤の有無及びトナー中の分
散方法を含めたトナー製造方法により異なるが、結着樹
脂100重量部に対して0.1〜10重量部が適当であ
り、特に2〜6重量部がより好ましい。0.1重量部未
満では、トナーの帯電量が不足し、トナー飛散、地肌汚
れ等の不具合が発生する。10重量部を越える場合に
は、キャリアとの静電的付着力が強くなるため、現像剤
の流動性が低下したり、現像量が少なくなる等の不具合
の原因となる。
【0030】また、本発明において用いる焼成後に有色
であるトナーには、トナーの流動性を向上させるため
に、疎水性シリカ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ア
ルミニウム、酸化チタン等の流動性向上剤を添加するこ
とができる。この流動性向上剤の添加率は、トナー全体
に対して0.3〜1.3重量%、好ましくは0.5〜
0.8重量%であれば、焼成後の焼きムラ、白抜け防止
に効果を発揮する。焼成後に有色であるトナーは、トナ
ー単独の現像剤として静電潜像を顕像化する、いわゆる
一成分現像剤として用いることができ、また、トナーと
キャリアを混合してなる二成分現像剤として用いること
ができる。二成分現像剤として使用する場合には、トナ
ー濃度が4〜12重量%、好ましくは5〜11重量%で
あれば、トナー飛散抑制の効果が顕著となる。
【0031】また、複写機内部に構成される現像部セン
サー(Tセンサー)の余裕度が向上し、画像の明暗(階
調性)を左右するハイライト部からID−MAXまでの
認識がより安定化され、鮮明な画像形成を達成すること
ができる。二成分現像剤として用いる場合のキャリアと
しては、鉄粉、フェライト、ガラスビーズ等の従来公知
のキャリアを用いることができ、キャリアはポリフッ化
炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フェノー
ル樹脂、ポリビニルアセタール、シリコン樹脂等で被覆
されたものであってもよい。
【0032】次に、本発明の画像形成方法により形成さ
れた画像を有する転写シートを用いて、耐熱性固体表面
に絵付けする方法について説明する。本発明の画像形成
方法により形成された画像を用いて、陶磁器製品等の耐
熱性固体表面に絵付けする場合には、特に、表面に水溶
性層を有する転写シートの水溶性層上に画像を形成する
ことが好ましい。水溶性層の材料としては、水溶性のも
のであればよく、例えば、デキストリンやポリビニルア
ルコール等を用いることができる。
【0033】本発明の画像形成方法により形成された画
像を有する転写シートを用いて、陶磁器製品等の耐熱性
固体表面に絵付けするには、例えば、水溶性層上に画像
を有する転写シートの画像上に、アクリル樹脂、ポリス
チレン樹脂、セルロース系樹脂等の溶液を塗布して樹脂
皮膜を形成し、この転写シートを水に浸すことにより、
転写シートの水溶性層を溶解させて画像を保持した樹脂
皮膜を転写シートから剥離し、画像を保持した樹脂皮膜
を、画像側を耐熱性固体表面に密着させて、耐熱性固体
表面に貼り付け、それを焼き付ければよい。
【0034】耐熱性固体表面への焼き付け方法は、耐熱
性固体の表面近傍に焼き付けるか、表面からより深く焼
き付けるかによって適時選択されるが、いずれの場合も
電気炉又はガス炉を用いて行うことができる。耐熱性固
体表面の表面近傍に焼き付けを行う場合は、室温から2
00℃/1時間程度の昇温条件で徐々に温度を上げ、7
50〜850℃で約30分〜1時間、この温度に保ち、
その後、室温まで温度を下げて電気炉又はガス炉から取
り出すことにより行われ、これにより、トナー中の着色
剤が釉薬フリットで耐熱性固体表面に焼結され、白ヌケ
や焼きムラのない絵付けがなされた耐熱性固体製品を得
ることができる。
【0035】また、耐熱性固体表面の奥深くに焼き付け
を行いたい場合には、室温から200℃/1時間程度の
昇温条件で徐々に温度を上げ、1100〜1300℃で
30分〜1時間保ち、その後、室温まで温度を下げる方
法が採用される。このとき、昇温開始温度は室温に限定
されるものではないが、昇温時及び冷却時において急激
な温度変化を与えると、耐熱性固体によっては、耐熱性
固体の厚さや材質により若干の差はあるものの、割れ、
形状変化が発生する場合があるので、焼き付けを行う場
合の温度変化は、50℃/1時間〜500℃/1時間が
好ましい。50℃/1時間より昇温時又は冷却時の温度
変化を遅くすると、焼き付け時間が遅くなり、効率が悪
くなるので好ましくない。また、500℃/1時間より
昇温時又は冷却時の温度変化を速くすると、焼きムラ発
生や耐熱性固体の形状変化が発生する場合がある。昇温
又は冷却温度変化の好ましい条件は、100℃/1時間
〜300℃/1時間である。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、これら実施例によって本発明はなんら限定
されるものではない。
【0037】〔現像剤の作成〕下記のようにして製造し
たフリットを用い、各色着色剤を製造し、それぞれの各
色着色剤を用いて、表1に示す条件で焼成前かつ焼成後
に有色であるトナーを含有する現像剤を製造した。
【0038】(釉薬フリットの製造)Al23(80
g)、SiO2(370g)、Na2O(50g)及びP
bO(500g)を配合し、スタンプミルで粉砕した
後、ヘンシェルミキサーで混合し、これを1200℃で
焼成し、粉砕して、釉薬フリットを製造した。
【0039】(ブラックフリットの製造)Cr23(1
10g)、MnO(270g)、FeO3(112g)
及びCo23(508g)を配合し、スタンプミルで粉
砕した後、ヘンシェルミキサーで混合し、それを110
0℃で焼成し、粉砕した。その300gと上記釉薬フリ
ット500gをヘンシェルミキサーで混合した後、75
0℃で焼成し、粉砕して、合金顔料を含有するブラック
着色剤を製造した。
【0040】(イエローフリットの製造)CuO(10
g)、ZnO(190g)及びSb23(800g)を
配合し、スタンプミルで粉砕した後、ヘンシェルミキサ
ーで混合し、これを1100℃で焼成し、粉砕した。そ
の300gと上記釉薬フリット500gをヘンシェルミ
キサーで混合した後、750℃で焼成し、粉砕して、合
金顔料を含有するイエロー着色剤を製造した。
【0041】(マゼンタフリットの製造)Fe23(1
60g)、NiO(40g)、CuO(40g)及びA
2O(760g)を配合しスタンプミルで粉砕した
後、ヘンシェルミキサーで混合し、これを1100℃で
焼成し、粉砕した。その300gと上記釉薬フリット5
00gをヘンシェルミキサーで混合した後、750℃で
焼成し、粉砕して、合金顔料を含有するマゼンタ着色剤
を製造した。
【0042】(シアンフリットの製造)Cr23(17
0g)、Fe23(10g)、Co23(690g)及
びZnO(130g)を配合し、スタンプミルで粉砕し
た後、ヘンシェルミキサーで混合し、これを1100℃
で焼成し、粉砕した。その300gと上記釉薬フリット
500gをヘンシェルミキサーで混合した後、750℃
で焼成し、粉砕して、合金顔料を含有するシアン着色剤
を製造した。
【0043】上記の着色剤を用いて、下記のようにして
キャリアと焼成前かつ焼成後に有色であるトナーからな
る現像剤を製造した。各色の着色剤に対して、以下の条
件で、ミキサーで混合後、2本ロールで溶融混練し、粉
砕分級処理を施しトナー化した。 樹脂 :エポシキ樹脂(Tg60℃) 100重量部 着色剤 :各色着色剤を使用 230重量部 帯電制御剤:サリチル酸亜鉛誘導体 (ボントロンE84、オリエント化学社製) 4重量部
【0044】さらにこのトナーに、シリカ(R972、
日本アエロジェル社製)を1.0重量%添加し、ミキサ
ーで攪拌した。
【0045】次いで、シリコン樹脂溶液(KR50、信
越化学社製)100重量部、カーボンブラック(BP2
00、キャボット社製)3重量部及びトルエン100重
量部をホモミキサーで30分間分散させ、被覆層形成液
を調整し、この被覆層形成液及び平均粒子径70μmの
球状フェライトキャリア1000重量部を用い、流動床
塗布装置により、球状フェライトキャリア表面に被覆層
を形成したキャリアを製造した。次に、上記トナー及び
キャリアをボールミルにて15分間攪拌して、現像剤を
製造し、この際、トナー濃度は20重量%になるように
調整し、下記のようなトナー及び現像剤を製造した。
【0046】なお、下記評価用カラーはシアンでの実績
であるが、多色に関しても処方量は同一であり、トナー
の粒径分布、トナー濃度、添加剤配合率が同じであれば
現像剤の帯電量は同水準となることが知られている。
【0047】
【表1】
【0048】続いて、上記のブラック現像剤、イエロー
現像剤、マゼンタ現像剤、シアン現像剤のそれぞれ45
0gを電子写真カラー複写機(プリテール650、リコ
ー社製)の現像ユニットを装着し、以下の複写条件によ
り転写シート(SK120、日東紙工業社製の陶磁器用
転写紙:OKシリーズ)上にフルカラーのトナー画像を
形成させた。なお、このときの定着ローラの温度は18
0℃に設定した。
【0049】〔複写条件〕 プロセススピード:180mm/sec、帯電電位:−
650V、露光電位:−100〜−500V、現像バイ
アス:−500V。 ベルト転写バイアス:1400〜1700V、転写シー
ト転写バイアス:900〜1500V。
【0050】上記のようにして得られた転写シートの画
像上面に、ポリスチレン樹脂液を塗布し、乾燥させて樹
脂被膜を形成し、その転写シートを水槽に入れ、ポリス
チレン樹脂被膜に保持された画像を転写シートから剥離
して、タイル(RS252/1001、INAX社製)
に貼り付けし、100℃/1時間の昇温速度で800℃
まで昇温した後、800℃で30分間保ち、自然冷却さ
せ、タイル上に絵柄を焼結させた。なお、焼成前の転写
紙上の画像品質等について各現像剤の評価を行った。結
果を表2に示す。
【0051】〔評価方法〕 (1)トナー飛散については、焼成前の転写紙から目視
で5段階評価にて判断した。 (2)階調性、地汚れ、転写チリについては、焼成前の
画像で限度見本との対比により、5段階評価にて判断し
た。 5段階評価では、数字が大きくなるほど性能が高く、3
以上が許容規格を満足するものとなる。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、画像ムラ等の画像劣化
がなく、階調性の高い画像、転写散りが少なく地肌汚れ
のない画像を形成することのできる画像形成用トナー、
画像形成用現像剤及び画像形成方法が提供され、特に、
陶磁器、硝子、琺瑯、タイル、石等に絵付けする分野に
寄与するところはきわめて大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/10 G03G 9/08 344 15/01 361

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤と結着樹脂とを含有す
    る焼成後に有色である画像形成用トナーであって、該ト
    ナーの帯電量の絶対値が12μc/gを越えるものであ
    ることを特徴とする画像形成用トナー。
  2. 【請求項2】 該トナー中の5μm以下の径を有するト
    ナー微粉の含有率が5重量%以上である請求項1に記載
    の画像形成用トナー。
  3. 【請求項3】 該トナー中の16μm以上の径を有する
    トナー粗粉の含有率が20重量%以下である請求項1に
    記載の画像形成用トナー。
  4. 【請求項4】 該トナー中の5μm以下の径を有するト
    ナー微粉の含有率が5重量%以上であり、かつ該トナー
    中の16μm以上の径を有するトナー粗粉の含有率が2
    0重量%以下である請求項1に記載の画像形成用トナ
    ー。
  5. 【請求項5】 体積平均粒径が3〜15μmである請求
    項1〜4のいずれかに記載の画像形成用トナー。
  6. 【請求項6】 釉薬フリット、帯電制御剤及び流動性向
    上剤のうち、少なくとも1種を含有するものである請求
    項1〜5のいずれかに記載の画像形成用トナー。
  7. 【請求項7】 該流動性向上剤の含有率が0.3〜1.
    3重量%である請求項6に記載の画像形成用トナー。
  8. 【請求項8】 焼成後の色がイエロー、マゼンタ、シア
    ン及びブラックのうちの少なくとも1色である請求項1
    〜7のいずれかに記載の画像形成用トナー。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の画像形
    成用トナーからなることを特徴とする画像形成用現像
    剤。
  10. 【請求項10】 キャリアを含有するものである請求項
    10に記載の画像形成用現像剤。
  11. 【請求項11】 トナー濃度が4〜12重量%である請
    求項10に記載の画像形成用現像剤。
  12. 【請求項12】 像担持体上の静電潜像を、焼成後に有
    色である画像形成用現像剤により現像し、得られた画像
    を像担持体から転写シートに転写する画像形成方法にお
    いて、該画像形成用現像剤として請求項9〜11のいず
    れかに記載の画像形成用現像剤を用いることを特徴とす
    る画像形成方法。
  13. 【請求項13】 該現像がタンデム方式である請求項1
    2に記載の画像形成成方法。
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