JPH09196182A - 油圧シリンダのピストンリング - Google Patents

油圧シリンダのピストンリング

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JPH09196182A
JPH09196182A JP8020656A JP2065696A JPH09196182A JP H09196182 A JPH09196182 A JP H09196182A JP 8020656 A JP8020656 A JP 8020656A JP 2065696 A JP2065696 A JP 2065696A JP H09196182 A JPH09196182 A JP H09196182A
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JP
Japan
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piston ring
piston
cylinder
hydraulic pressure
ring
Prior art date
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Pending
Application number
JP8020656A
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English (en)
Inventor
Kunio Sagi
邦夫 佐木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、ピストンリングのシリンダ
側への押付力とピストンリングのピストンリング溝への
軸方向の押付力を軽減する油圧シリンダのピストンリン
グを提供するにある。 【解決手段】 (1) ピストンリングの外周面に複数
のポケット6aあるいは円周溝6bを設け、それらとピ
ストンリング内周面とを連通穴7を介してつなぐ。
(2) ピストンリングの両端面に円周溝8a,8bを
設け、この円周溝とピストンリング内周面とをそれぞれ
複数の切欠溝9a,9bでつなぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動台の加振機に使
用される油圧シリンダのピストンリングに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧シリンダに使用されるピスト
ンロッドのピストン部の横断面を図5に示す。図におい
て、1はシリンダ、2はピストンロッド、3はピストン
ロッドのピストン部、4はピストンリング、5はウェア
リング(あるいは軸受)、A,Bは油圧室である。この
油圧シリンダはAあるいはBの油圧室に油圧をかけてピ
ストンロッド2に軸方向の運動を与えるものである。ピ
ストンリング4は高圧油がA室がらB室あるいはB室か
らA室への漏洩を減少させるシールの役目をしている。
ウェアリング5はピストンロッドに加わる横荷重を支持
する軸受作用をする。
【0003】図6はAを高圧室としたときピストンリン
グ4に作用する油圧分布を示す。図に示すようにピスト
ンリング4の高圧側端面には高圧室Aの高油圧が一様油
圧分布cのように作用し、ピストンリング4をピストン
の反高圧室側のリング溝へ押し付ける。この低圧側のピ
ストンリング端面とピストンのリング溝間には、直線的
に低圧側へ低下する油圧分布dが作用している。ピスト
ンリングの内周面には高圧室の油圧が一様油圧分布aの
ように作用し、ピストンリング4をシリンダ1側へ押し
付ける。シリンダ内面とピストンリング外周面の間には
低圧室側へ直線的に低下する油圧分布力bが作用してい
る。
【0004】ピストンリング内周面に作用する油圧分布
aによる押付力の方が外周面に働く油圧分布bによる離
反力よりも大きいため、ピストンリングの外周面はシリ
ンダ内面へ押し付けられ、ピストンリング外周面とシリ
ンダ内周面との間の高圧油のシール機能をはたしてい
る。
【0005】一方ピストンリングの高圧端面に作用する
油圧分布cによる押付力は低圧側端面の油圧分布dの離
反力より大きいために、ピストンリング4をピストン溝
端面に押し付けピストンリング内周面の高圧油が低圧側
へ漏れることを防止している。従ってピストンリングの
シリンダ側へ押し付ける力ならびにピストン溝端面への
軸方向への押付力はほぼ油圧に比例した力となってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来形油圧シリン
ダにおいて高圧室の油圧が大きくなると、ピストンリン
グのシリンダ側への押付力が大きくなるので摩擦力が大
きくなり、ピストンリングの外周面が摩耗し易く寿命が
短くなり、シリンダ内面がピストンリングによって傷つ
き易くなり、これを防止するには硬化処理等の表面処理
が必要となる。
【0007】また高圧室の油圧が大きくなると、さらに
ピストンリングのピストン溝端面への押付力が大きくな
り、そのためピストンリング端面とピストン溝端面間の
摩擦力が大きくなりピストンロッド2が半径方向に動く
場合この摩擦力はピストンリング4をシリンダ1の内周
面へ押し付ける力として作用し、0006項の欠点を加
速する。
【0008】本発明の目的は、ピストンリングのシリン
ダ側への押付力とピストンリング溝への軸方向への押付
力を軽減する油圧シリンダのピストンリングを提供する
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る油圧シリン
ダのピストンリングは、次のように構成されたことを特
徴としている。 (1) ピストンリングの外周面に複数のポケット6a
あるいは円周溝6bを設け各ポケットあるいは円周溝と
ピストンリング内周面との間を連通穴でつなぐ。
【0010】(2) ピストンリングの両端面に円周溝
8a,8bを設け、これらの円周溝とピストンリング内
周面とをそれぞれ複数の切欠溝9a,9bでつなぐ。
【0011】ピストンリング4の外周面に設けたポケッ
ト6aあるいは円周溝6bには内周面から連通穴7を介
して高圧油が導かれる。このため、図4に示すように図
6の油圧分布を図4に変えることができる。ポケット6
aの径、円周溝6bの幅の大きさにより、油圧分布bに
よる離反力をコントロールすることができる。この離反
力を大きくすることによって、ピストンリングのシリン
ダへの押付力を小さくすることができる。
【0012】また、ピストンリングの両端面にそれぞれ
設けられた円周溝8a,8bと該円周溝とピストンリン
グの内周面と連通する切欠溝9a,9bによって高圧油
がピストンリングの両端面に導かれる。このため、図4
に示すような油圧分布dを変えることができる。また円
周溝8a,8bの幅及びその位置によって油圧分布dに
よる離反力をコントロールすることができる。
【0013】この離反力を大きくすることによって、ピ
ストンリングのピストン溝端面への押付力を小さくする
作用が生じ、ピストンリング端面とピストン溝との間の
摩擦力を軽減し、ピストンリング4は半径方向に動き易
くする。これらの作用によりピストンリングとシリンダ
及びピストンリング溝との摩耗を減らして、油圧シリン
ダの耐久性を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図1〜4を参照して本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明の第1実施
例に係る油圧シリンダピストン部の横断面図、図2は第
1実施例の斜視図、図3は第2実施例のピストンリング
斜視図、図4は本発明のピストンリングまわりの油圧分
布図である。
【0015】図1において1はシリンダ、2はピストン
ロッド、3はピストンロッドのピストン部、4はピスト
ンリング、5はウェアリング(あるいは軸受)である。
図2〜3においてピストンリング4の外周面には複数の
ポケット6aあるいは円周溝6bが設けられ、これらは
それぞれ連通穴7によってピストンリング4の内周面側
と連通している。図2〜3に示すようにピストンリング
4の両端面にはそれぞれ円周溝8a,8bが設けられ、
さらにそれらは複数の切欠溝9a,9bによって前記内
周面側と連通している。(但し9aは図示せず)
【0016】前記のように油圧シリンダのピストンリン
グを構成したときのピストンリングまわりの圧力分布を
図4に示す。図ではA室が高圧の場合を示しているが、
B室が高圧のときは図4のものと左右対称の分布とな
る。ピストンリング4の内周には高圧油が作用し、図示
の油圧分布aとなっており、一方ピストンリング4の外
周側には内周側の高圧油が連通穴7を通りポケット6a
あるいは円周溝6bに連通するため、図4に示すような
油圧分布bとなる。油圧分布aと油圧分布bの差がピス
トンリング単位長さあたりのピストンリングのシリンダ
への押付力となる。
【0017】本発明の圧力分布bは従来のピストンリン
グの油圧分布b(図6)に比べてポケット6aあるいは
円周溝部6bの油圧が大となっている。そのため内周部
における油圧分布aとの差が小さくなる。本発明のよう
にポケット6aの径、円周溝6bの幅の値あるいは配置
位置により、この押付力の大きさを任意に変えることが
できる。
【0018】本発明によれば前記押付力が小さくなるた
め、ピストンリング4とシリンダ間の摩擦力を小さくで
きる効果がある。従ってこの油圧シリンダを例えば振動
台の加振機として用いる場合には、摩擦力が小さくなる
ので加振機の出力である加速度を精度よくコントロール
できる利点がある。
【0019】さらに前記押付力が小さくなることにより
ピストンリング外周面の摩耗が軽減され、ピストンリン
グの寿命を延ばすことができる。またシリンダ円周面が
摩耗しにくくなるため、シリンダ内面の硬化処理などが
不要となり、油圧シリンダの低コスト化に寄与できる。
【0020】次に本発明に係るピストンリング端面の円
周溝8a,8bならびに切欠溝9a,9bの作用効果に
ついて述べる。図4に図示されるようにピストンリング
4の高圧側の端圧には一様な油圧分布cが作用してい
る。低圧側端面には内周面側から切欠溝9bを通り円周
溝8bに高圧油が導かれるため、図示も油圧分布dとな
る。油圧分布cと油圧分布dの差がピストンリング単位
長さあたりのピストンリングの軸方向押付力となる。
【0021】この場合は、従来のピストンリングの油圧
分布d(図6)に比べて本発明の油圧分布dでは高圧油
が円周溝8a,8bと切欠溝9a,9bに導かれている
ため、この部分の油圧が大きくなっている。このため油
圧分布cとの差が小さくなり、従来に比べてピストンリ
ングのリング溝への押付力が小さくなり、ピストンリン
グの半径方向の動きに対する摩擦力が小さくなる。
【0022】従って本発明のピストンリングを使用すれ
ば半径方向の小さな力でピストンリングは半径方向に移
動する。このことはピストンロッドが半径方向即ちシリ
ンダ面に向って動くときシリンダからピストンリング外
周面に作用する力が軽減することに相当し、従ってピス
トンリングとシリンダ間の摩擦力を軽減し、また摩耗も
軽減する効果がある。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る油圧シリンダのピストンリ
ングを採用すれば、シリンダとピストンリング間の押付
力及び摩擦力が小さくなり、両者間の摩耗が減少し、ピ
ストンリング及びシリンダ内面の寿命がのびる。またピ
ストンリングのリング溝への押付力小さくなり、ピスト
ンリングとリング溝との摩耗が減少し、ピストンリング
溝部の硬化処理を省略できる可能性があり、低コスト化
の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るピストンロッドのピ
ストン部の横断面図。
【図2】本発明の第1実施例のピストンリング斜視図。
【図3】本発明の第2実施例のピストンリング斜視図。
【図4】本発明のピストンリングまわりの油圧分布図。
【図5】従来のピストンロッドのピストン部の横断面
図。
【図6】従来のピストンリングまわりの油圧分布図。
【符号の説明】
1…シリンダ、2…ピストンロッド、3…ピストンロッ
ドのピストン部、5…ウェアリング(あるいは軸受)、
6a…ポケット、6b…円周溝、7…連通穴、8a,8
b…円周溝、9a,9b…切欠溝。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(1)とピストンロッド(2)
    とよりなる油圧シリンダのシール用のピストンリング
    (4)において、前記ピストンリングの外周面に複数の
    ポケット(6a)あるいは円周溝(6b)を設け前記各
    ポケットあるいは円周溝とピストンリング内周面との間
    をつなぐ連通穴(7)を穿設すると共に、前記ピストン
    リングの両端面にそれぞれ円周油溝(8a),(8b)
    を設けさらに各円周油溝とピストンリング内周面とをそ
    れぞれつなぐ切欠溝(9a),(9b)を削設したこと
    を特徴とする油圧シリンダのピストンリング。
JP8020656A 1996-01-12 1996-01-12 油圧シリンダのピストンリング Pending JPH09196182A (ja)

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Cited By (4)

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JP2012515888A (ja) * 2009-01-26 2012-07-12 ヒード コンサルティング アーベー シーリングスリーブ
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021008