JPH09195728A - 内燃機関用バルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関用バルブタイミング制御装置

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JPH09195728A
JPH09195728A JP720696A JP720696A JPH09195728A JP H09195728 A JPH09195728 A JP H09195728A JP 720696 A JP720696 A JP 720696A JP 720696 A JP720696 A JP 720696A JP H09195728 A JPH09195728 A JP H09195728A
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JP
Japan
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rotation angle
relative rotation
valve timing
combustion engine
internal combustion
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Application number
JP720696A
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Inventor
Kenichi Fujiki
賢一 藤木
Chikahiko Kuroda
京彦 黒田
Haruyuki Urushibata
晴行 漆畑
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/34423Details relating to the hydraulic feeding circuit
    • F01L2001/34426Oil control valves
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造上のばらつき等に影響されず内燃機関の
吸気バルブまたは排気バルブの少なくともいずれか一方
のバルブタイミングを正確に制御すること。 【解決手段】 駆動軸であるクランクシャフトと従動軸
であるカムシャフトとの相対回転角VTが変化し、その
目標相対回転角VTTに対し所定角度幅に設定された上
側基準値及び下側基準値を両方共に連続して横切ったと
きには、ハンチング状態検出の演算タイミング(時刻t
0 〜t9 )に対応して、ハンチング状態であるかを判定
するためのカウンタCDNEがカウントアップされる
(時刻t2,t4,t6 )。このカウンタCDNEが所定値
以上となりハンチング状態であると判定されたときに
は、例えば、相対回転角制御におけるフィードバックゲ
インが小さく設定されることで相対回転角VTを目標相
対回転角VTTに早めに落ちつかせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気バ
ルブまたは排気バルブの少なくともいずれか一方の開閉
タイミングを運転条件に応じて変更自在な内燃機関用バ
ルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の運転条件に応じて吸気
バルブ開閉タイミングを可変制御する機構として、クラ
ンクシャフトに同期して回転するカムプーリに対するカ
ムシャフトの回転位相を変更するようにした内燃機関用
バルブタイミング制御装置に関連する先行技術文献とし
ては、特開平1−134010号公報にて開示されたも
のが知られている。
【0003】このものでは、内燃機関の吸気バルブの内
燃機関用バルブタイミング(開閉タイミング)を変更さ
せるための油圧サーボバルブを備え、このサーボバルブ
のスプールを油圧シリンダによって駆動する流体圧駆動
手段を設ける構成が示されている。そして、流体圧駆動
手段としての2つの開閉バルブを開/閉制御し、サーボ
バルブを一定の速度で移動させることにより内燃機関用
バルブタイミングを変更させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の従来
技術においては、内燃機関の吸気バルブの内燃機関用バ
ルブタイミングを変更するためには2系統の油圧系を必
要とするため構造が複雑であった。更に、2つの開閉バ
ルブによって油圧の供給を断続するだけであるため、微
小な移動量の制御やサーボバルブの移動速度の正確な制
御が困難であり、内燃機関用バルブタイミングを微小量
だけ変化する制御や所望の速度で変化させることが難し
いという不具合があった。
【0005】このような不具合に対処するため、開閉バ
ルブでなく、開度を調節することにより油量を調節自在
なバルブを用い、内燃機関用バルブタイミングを所望の
速度で変化させることが考えられる。しかし、このよう
なバルブを用いることは、バルブ自体の製造上のばらつ
きやバルブからの油漏れ等によりバルブに対する駆動信
号と内燃機関用バルブタイミングと変化が正確に一致し
ないという可能性が想定される。具体的には、例えば、
所望の相対回転角となるようにバルブ開度を調節して
も、内燃機関用バルブタイミングの変化速度が早く、オ
ーバシュートしハンチング状態が発生してしまうような
場合である。
【0006】そこで、この発明はかかる不具合の予測性
を解消するためになされたもので、開度調節に応じて油
量調節自在なバルブを用いてもバルブ自体の製造上のば
らつき等に影響されず内燃機関の吸気バルブまたは排気
バルブの少なくともいずれか一方のバルブタイミングを
正確に制御することができる内燃機関用バルブタイミン
グ制御装置の提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関用バ
ルブタイミング制御装置によれば、相対回転角演算手段
で算出された駆動軸の回転角と従動軸の回転角との相対
回転角が基準値設定手段で駆動軸と従動軸との目標相対
回転角に対して設定された基準値の上限値及び下限値を
両方共に連続して所定期間内に所定回数以上横切るとハ
ンチング状態判定手段でハンチング状態であると判定さ
れる。これにより、バルブタイミング制御機構による駆
動軸に対する従動軸の相対回転角制御における変化速度
に対応してハンチング状態であるかの判定が正確となる
という効果が得られる。
【0008】請求項2の内燃機関用バルブタイミング制
御装置によれば、相対回転角演算手段で算出された駆動
軸の回転角と従動軸の回転角との相対回転角が基準値設
定手段で駆動軸と従動軸との目標相対回転角に基づくバ
ルブタイミング制御機構側への出力値に対して設定され
た基準値の上限値及び下限値を両方共に連続して所定期
間内に所定回数以上横切るとハンチング状態判定手段で
ハンチング状態であると判定される。これにより、バル
ブタイミング制御機構による駆動軸に対する従動軸の相
対回転角制御における変化速度に対応してハンチング状
態であるかの判定が正確となるという効果が得られる。
【0009】請求項3の内燃機関用バルブタイミング制
御装置のハンチング状態防止手段では、従動軸にハンチ
ング状態が発生していると駆動軸に対してゆっくりと相
対回転させられ目標相対回転角に近づけられる。これに
より、従動軸がハンチング状態となっても長い期間続く
ことはなく目標相対回転角に早めに落ちつかせることが
できるという効果が得られる。
【0010】請求項4の内燃機関用バルブタイミング制
御装置のハンチング状態防止手段では、従動軸にハンチ
ング状態が発生しているとバルブタイミング制御機構側
への出力値が所定期間同じ値に保持される。このよう
に、従動軸がハンチング状態となるとバルブタイミング
制御機構側への出力値が一旦、保持されることで、長い
期間オーバシュートが続くことなく目標相対回転角に早
めに落ちつかせることができるという効果が得られる。
【0011】請求項5の内燃機関用バルブタイミング制
御装置のハンチング状態防止手段では、従動軸にハンチ
ング状態が発生していると相対回転角または目標相対回
転角の少なくともいずれか一方の平滑値が大きく設定さ
れることで、駆動軸に対して従動軸がゆっくりと相対回
転させられ目標相対回転角に近づけられる。これによ
り、従動軸がハンチング状態となっても長い期間続くこ
とはなく目標相対回転角に早めに落ちつかせることがで
きるという効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0013】〈実施例1〉図1は本発明の実施の形態の
第1実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装
置を適用したダブルオーバヘッドカム式内燃機関とその
周辺機器を示す概略構成図である。また、図2は本発明
の実施の形態の第1実施例にかかる内燃機関用バルブタ
イミング制御装置を示す断面図、図3は図2のA−A線
に沿う断面図、図4は図2のB−B線に沿う断面図、図
5は図2の一部拡大断面図である。
【0014】図1において、10は内燃機関であり、内
燃機関10の駆動軸としてのクランクシャフト11から
チェーン12を介して一対のチェーンスプロケット1
3,14に駆動力が伝達される。このクランクシャフト
11と同期して回転される一対のチェーンスプロケット
13,14には従動軸としての一対のカムシャフト1
5,16が配設され、これらのカムシャフト15,16
によって図示しない吸気バルブ及び排気バルブが開閉駆
動される。
【0015】クランクシャフト11にはクランクポジシ
ョンセンサ21、カムシャフト15にはカムポジション
センサ22がそれぞれ配設されている。このクランクポ
ジションセンサ21の出力信号θ1 及びカムポジション
センサ22の出力信号θ2 はECU(Electronic Contr
ol Unit:電子制御装置)30に入力される。なお、EC
U30は、周知の中央処理装置としてのCPU、制御プ
ログラムを格納したROM、各種データを格納するRA
M、入出力回路及びそれらを接続するバスライン等から
なる論理演算回路として構成されている。
【0016】ECU30ではこれらの信号の他に内燃機
関10の運転状態を表す冷却水温やスロットル開度等の
各種信号に基づき後述のクランクシャフト11に対する
カムシャフト15の相対回転角VT及び目標相対回転角
VTTが算出される。そして、ECU30からの駆動信
号によりスプールバルブ40のリニアソレノイド41が
Duty(デューティ比)制御され、油タンク45内の油が
ポンプ46により供給油通路47を通って一方のカムシ
ャフト15に設けられたバルブタイミング制御機構50
(図1の斜線部)に圧送される。このバルブタイミング
制御機構50に供給される油の油量が調整されること
で、カムシャフト15がチェーンスプロケット13、即
ち、クランクシャフト11に対し所定の位相差を有して
回転自在であり、カムシャフト15が目標相対回転角V
TTに設定可能である。なお、バルブタイミング制御機
構50からの油は排出油通路48を通って油タンク45
内に戻される。
【0017】ここで、クランクシャフト11が1回転し
てクランクポジションセンサ21からのパルス数がN個
発生するとき、カムシャフト15の1回転でカムポジシ
ョンセンサ22からのパルス数がN個発生するようにす
る。また、カムシャフト15のタイミング変換角最大値
をθmax °CA(クランク角)とすると、N<(360
/θmax )となるようにパルス数Nを設定する。これに
よって、相対回転角VTの算出時、クランクポジション
センサ21のパルス信号θ1 と、このパルス信号θ1 の
次に続いて発生するカムポジションセンサ22のパルス
信号θ2 とを使用することができる。
【0018】次に、バルブタイミング制御機構50の構
造について図2、図3、図4及び図5を参照して詳細に
説明する。ここで、チェーンスプロケット13及びカム
シャフト15は図3に示す矢印X方向から見て時計方向
に回転される。以下、この回転方向を進角方向とする。
【0019】図2及び図3に示すように、バルブタイミ
ング制御機構50のハウジング部材であるチェーンスプ
ロケット13とシューハウジング51とフロントプレー
ト52とはボルト53により同軸上に固定されている。
チェーンスプロケット13のボス部13aの内周壁はカ
ムシャフト15の先端部15aに相対回転可能に嵌合さ
れている。フロントプレート52とシューハウジング5
1とはノックピン55aにより、シューハウジング51
とチェーンスプロケット13とはノックピン55bによ
りそれぞれ回転角度方向の位置決めがなされている。
【0020】図2に示すように、シューハウジング51
は互いに対向する台形状のシュー51a及び51bを有
している。シュー51a及び51bのそれぞれの対向面
は、断面円弧状に形成されており、シュー51a及び5
1bの周方向の2箇所の間隙にはそれぞれベーン56a
及び56bの収容室としての扇状空間部が形成されてい
る。
【0021】図2及び図3に示すように、ベーンロータ
56は支持部56fと、支持部56f外周の径方向両端
に支持部56fと一体に形成され支持部56fと共に回
転するベーン56a及び56bとからなる。支持部56
fはボルト54によりカムシャフト15に一体に固定さ
れている。ベーン56a及び56bは扇形状に形成さ
れ、このベーン56a及び56bがシュー51a及び5
1bの周方向の間隙に形成されている扇状空間部内に回
転可能に収容されている。インロー部56cはカムシャ
フト15の先端部15aに同軸に嵌合し、ベーンロータ
56とカムシャフト15とはノックピン57により回転
角度方向の位置決めがなされている。ベーンロータ56
と一体に固定される円筒突出部58は、フロントプレー
ト52の内周壁に相対回転可能に嵌合されている。
【0022】図2に示すように、ベーンロータ56の外
周壁とシューハウジング51の内周壁との間に微小なク
リアランス59a及び59bが設けられており、ベーン
ロータ56はシューハウジング51と相対回転可能であ
る。シュー51aとベーン56aとの間には遅角油圧室
61が形成され、シュー51bとベーン56bとの間に
は遅角油圧室62が形成され、シュー51aとベーン5
6bとの間には進角油圧室63が形成され、シュー51
bとベーン56aとの間には進角油圧室64が形成され
ている。また、ベーンロータ56の外周壁に形成された
回転軸方向の溝部56dとシュー51a及び51bとの
間にはシール部材65が挿嵌されている。
【0023】図2、図3及び図4に示すように、ベーン
ロータ56の支持部56fの軸方向両端面には、円筒突
出部58との当接部において溝通路としての油路71、
カムシャフト15との当接部において溝通路としての油
路72がそれぞれC字状に周方向にずらして設けられて
いる。油路71は、油路73,74により遅角油圧室6
1,62と連通し、油路75により油圧室83と連通さ
れている。油路72は油路76,77により進角油圧室
63,64と連通されている。油路78は支持部56f
とカムシャフト15との軸方向当接部においてカムシャ
フト15内に形成された油路79と連通されており、油
路71は支持部56fと円筒突出部58との軸方向当接
部において油路78と連通されている。油路72は支持
部56fとカムシャフト15との軸方向の当接部におい
てカムシャフト15内に形成された油路81と連通して
いる。このように支持部56fの軸方向両端面に油路7
1,72が形成されたことにより、各油圧室への油圧の
分配が容易になる。また、支持部56f内の油路の構成
が単純化することにより、支持部56f内で油路が互い
に干渉することを防止すると共に支持部56fを小径化
可能である。更に、支持部56fにおける油路の加工が
容易になる。
【0024】ベーン56a,56bの軸方向の長さは、
フロントプレート52とチェーンスプロケット13との
間に挟まれたシューハウジング51の軸方向の長さより
僅かに短く設定されている。上述の構成により、カムシ
ャフト15及びベーンロータ56はチェーンスプロケッ
ト13、シューハウジング51及びフロントプレート5
2に対して同軸に相対回転可能である。
【0025】図3に示すように、カムシャフト15のジ
ャーナル部91はシリンダヘッド90に設けられた軸受
部90aにより回転可能に支持されると共に回転軸方向
への移動を規制されている。ジャーナル部91の外周壁
の周方向には外周溝通路92,93が設けられている。
油タンク45内の油をポンプ46により圧送する供給油
通路47と油タンク45内へ油を排出する排出油通路4
8とは、スプールバルブ40の切替操作により外周溝通
路92,93と選択的に連通または遮断可能である。本
実施例ではスプールバルブ40は後述の4ポート案内バ
ルブである。
【0026】図4に示すように、外周溝通路92はカム
シャフト15の油路80,81により、支持部56fと
カムシャフト15との軸方向当接部において油路72と
連通されている。図3に示すように、外周溝通路93は
カムシャフト15内の油路79により、支持部56fと
カムシャフト15との軸方向当接部において支持部56
fの油路78と連通されている。このような構成によ
り、外周溝通路92,93にポンプ46からの圧油をス
プールバルブ40により選択的に供給し、遅角油圧室6
1,62及び油圧室83と進角油圧室63,64及び油
圧室84にポンプ46からの圧油の供給が可能になると
共に油タンク45への油の排出が可能となる。
【0027】図3に示すように、連結部材であるストッ
パピストン85はベーンロータ56のベーン56aの内
部に収容されている。ストッパピストン85は小径部8
5aと大径部85bとで構成されており、小径部85a
の先端部85cは反大径部85b側、つまりストッパピ
ストン85がストッパ穴86に嵌合する方向にいくにし
たがい僅かに先細りのテーパ形状に形成されている。ス
トッパピストン85の大径部85bは、ベーン56aの
収容孔87に収容されており、収容孔87を形成するベ
ーン56aの内壁にカムシャフト15の軸方向に摺動可
能に支持されている。ストッパピストン85の図3に示
す軸方向右側の収容孔87にはスプリング88が組込ま
れている。ガイドリング89は、収容孔87を形成する
ベーン56aの内壁と遊嵌または圧入されており、スト
ッパピストン85の小径部85aの外壁と遊嵌してい
る。したがって、ストッパピストン85はカムシャフト
15の軸方向に摺動可能にベーン56aに収容され、且
つスプリング88によりフロントプレート52側に付勢
されている。
【0028】図5に示すように、ストッパピストン85
の先端部85cのテーパ面はストッパ穴86のテーパ面
と当接し、ストッパピストン85の先端面85dはスト
ッパ穴86の底面と当接していない。したがって、スト
ッパピストン85の軸心とストッパ穴86の中心との位
置関係が部品の精度誤差等でばらついても、スプリング
88の付勢力にて自動的にストッパピストン85が軸方
向に位置修正され嵌合ミスまたはガタの発生が防止され
る。
【0029】図2及び図3はシューハウジング51に対
してベーンロータ56が最遅角側に位置する状態を示
し、ベーン56bのストッパ部56eがシュー51aの
側面に当接されている。図5に示すように、この状態に
おいて、ストッパピストン85の先端部85cはフロン
トプレート52のテーパ形状のストッパ穴86に嵌合さ
れ、スプリング88により先端部85cのテーパ側面が
ストッパ穴86のテーパ側面に付勢されている。ストッ
パピストン85の先端部85cのテーパ角度とストッパ
穴86のテーパ角度とは同一に設定されている。
【0030】図3に示すように、収容孔87を形成する
ベーン56aのチェーンスプロケット13側の側壁には
ドレン孔56gが設けられており、ベーンロータ56が
最遅角側に位置する状態において、チェーンスプロケッ
ト13の大気孔13bとドレン孔56gとの位置がほぼ
一致しているので、収容孔87の一部であるストッパピ
ストン85のスプリング88側の空間部は大気圧相当で
ある。図3に示すように、ガイドリング89とストッパ
ピストン85の大径部85bとの間には油圧室83が形
成されている。フロントプレート52のストッパ穴86
とストッパピストン85の小径部85aとの間には油圧
室84が形成され、油圧室84と進角油圧室64とはフ
ロントプレート52の油路82により連通されている。
【0031】ベーン56a,56bの最外径部のクリア
ランス59aを微小に設定することで、ベーン56a,
56bの周方向の長さが比較的長いことにより、遅角油
圧室61と進角油圧室64、遅角油圧室62と進角油圧
室63がクリアランス59aを介して連通することが極
力防止されている。また、シュー51a,51bの最小
径部に形成される微小クリアランス59bにはシール部
材65が支持部56fの外周壁に形成された溝部56d
に挿嵌されており、遅角油圧室61と進角油圧室63、
遅角油圧室62と進角油圧室64がクリアランス59b
を介して連通することが極力防止されている。また、シ
ューハウジング51に対してベーンロータ56が相対回
転するために、ベーンロータ56の軸方向両端面とチェ
ーンスプロケット13及びフロントプレート52の内側
面との間には摺動クリアランスが設定されている。この
摺動クリアランスから油圧室間に油がリークする可能性
があるが、シューハウジング51の軸方向長さに対して
ベーンロータ56の軸方向長さを僅かに短くすることに
より、ベーンロータ56の軸方向両端面に形成される摺
動クリアランスを微小に設定できる。また、ベーン56
a,56bの周方向の長さが比較的長く、つまりベーン
56a,56bの横断面積が大きいことにより、油圧室
間の油のリークを極力防止することができる。このた
め、各油圧室の油圧を所定値に保持できるので、シュー
ハウジング51に対するベーンロータ56の相対回転を
高精度に制御することができる。また、ベーン56a,
56bの横断面積が大きいのでストッパピストン85を
容易に収容することができる。
【0032】図6は本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で用いられ
ているスプールバルブ40による油の流路の切替状態を
示す説明図である。なお、図6(a)はリニアソレノイ
ド41によりスプールバルブ40が図1の右側位置への
切替状態、図6(b)は図1の中央位置への切替状態、
図6(c)は図1の左側位置への切替状態をそれぞれ示
している。
【0033】スプールバルブ40は4ポート案内バルブ
であり、ECU30からの出力信号で駆動されるリニア
ソレノイド41とスプリング43の付勢力とによって、
リニアソレノイド41と一体的な2箇所の大径部42
a,42bを有するソレノイド軸42がスプールバルブ
40内で移動され、大径部42a,42bにより4ポー
ト44a,44b,44c,44dのうちの3ポート4
4b,44c,44dが適宜開閉されて油の流路が矢印
にて示すように切替えられる。
【0034】次に、本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用され
ているECU30のバルブ制御値演算の処理手順を図7
に示すフローチャートに基づき、図10のクランクポジ
ションセンサ21及びカムポジションセンサ22の出力
信号を示す説明図を参照して説明する。
【0035】まず、ステップS101で、各種センサ信
号としてクランクポジションセンサ21の出力信号θ1
及びカムポジションセンサ22の出力信号θ2 、内燃機
関10の運転状態を表す冷却水温やスロットル開度等が
読込まれる。次にステップS102に移行して、図10
に示すように、ステップS101で読込まれたクランク
ポジションセンサ21の出力信号θ1 及びカムポジショ
ンセンサ22の出力信号θ2 から相対回転角VT(=θ
1 −θ2 )が算出される。
【0036】次にステップS103に移行して、ステッ
プS101で読込まれた内燃機関10の運転状態を表す
各種センサ信号に基づき目標相対回転角VTTが算出さ
れる。次にステップS104に移行して、ステップS1
03で算出された目標相対回転角VTTがステップS1
02で算出された相対回転角VTに等しいかが判定され
る。ステップS104の判定条件が成立するときには、
ステップS105に移行して、このときの目標相対回転
角VTTに相対回転角VTを保持するために必要な出力
Duty(デューティ比)値である保持制御値(以下、これ
を『保持学習Duty 値』と記す)が算出される。一方、
ステップS104の判定条件が成立せず、目標相対回転
角VTTと相対回転角VTとに偏差があり相違している
ときには、ステップS106に移行し、目標相対回転角
VTTが相対回転角VTを越えているかが判定される。
ステップS106の判定条件が成立するときには、ステ
ップS107に移行し、目標相対回転角VTTに対して
相対回転角VTを偏差分だけ進角させ一致させるための
進角制御値が算出される。
【0037】一方、ステップS106の判定条件が成立
せず、目標相対回転角VTTが相対回転角VT未満であ
るときには、ステップS108に移行し、目標相対回転
角VTTに対して相対回転角VTを偏差分だけ遅角させ
一致させるための遅角制御値が算出される。ステップS
105、ステップS107またはステップS108の算
出処理ののちステップS109に移行し、算出された保
持学習Duty 値、進角制御値または遅角制御値が出力さ
れ、本ルーチンを終了する。
【0038】次に、本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用され
ているECU30のハンチング状態検出の処理手順を図
8に示すフローチャートに基づき、図11のタイミング
チャートを参照して説明する。
【0039】ステップS201で、ハンチング状態検出
の演算タイミング(図11に示す時刻t0 〜t9 )を示
すカウンタCXDNEがカウントアップされたのち、ス
テップS202に移行し、カウンタCXDNEが所定値
未満であるかが判定される。ステップS202の判定条
件が成立しないときには、ステップS203に移行し、
カウンタCXDNE及びハンチング状態であるかを判定
するためのカウンタCDNEが0とされ、相対回転角V
Tが上側基準値以上であることを示すフラグXDNEU
1、相対回転角VTが上側基準値を横切ったことを記憶
しておくフラグXDNEU2、相対回転角VTが下側基
準値以下であることを示すフラグXDNEL1及び相対
回転角VTが下側基準値を横切ったことを記憶しておく
フラグXDNEL2が全てOFFとされる。
【0040】ステップS202の判定条件が成立すると
きまたはステップS203の処理ののち、ステップS2
04に移行し、相対回転角VTが読込まれる。次にステ
ップS205に移行して、目標相対回転角VTTと相対
回転角VTとの偏差VTER(=VTT−VT)が目標
相対回転角VTTに対する変動許容値としての上側基準
値以上であるかが判定される。ステップS205の判定
条件が成立するときには、ステップS206でフラグX
DNEU1がONとされ、ステップS205の判定条件
が成立しないときには、ステップS207でフラグXD
NEU1がOFFとされる。
【0041】ステップS206またはステップS207
の処理ののち、ステップS208に移行し、フラグXD
NEU1が変化有り、即ち、フラグXDNEU1が今回
ONからOFFとなったかが判定される。ステップS2
08の判定条件が成立するときには、ステップS209
でフラグXDNEU2がONとされ、ステップS208
の判定条件が成立しないときにはステップS209がス
キップされる。
【0042】次にステップS210に移行して、偏差V
TERが目標相対回転角VTTに対する変動許容値とし
ての下側基準値以下であるかが判定される。ステップS
210の判定条件が成立するときには、ステップS21
1でフラグXDNEL1がONとされ、ステップS21
0の判定条件が成立しないときには、ステップS212
でフラグXDNEL1がOFFとされる。
【0043】ステップS211またはステップS212
の処理ののち、ステップS213に移行し、フラグXD
NEL1が変化有り、即ち、フラグXDNEL1が今回
OFFからONとなったかが判定される。ステップS2
13の判定条件が成立するときには、ステップS214
でフラグXDNEL2がONとされ、ステップS213
の判定条件が成立しないときにはステップS214がス
キップされる。
【0044】次にステップS215に移行して、フラグ
XDNEU2がON、且つフラグXDNEL2がONで
あるかが判定される。ステップS215の判定条件が成
立しないときには、ステップS216でハンチング状態
であることを示すフラグXDNEがOFFとされたのち
本ルーチンを終了する。一方、ステップS215の判定
条件が成立するときには、ステップS217に移行し、
ハンチング状態であるかを判定するためのカウンタCD
NEがカウントアップされる(図11に示す時刻t2,t
4,t6 )。次にステップS218に移行して、フラグX
DNEU2及びフラグXDNEL2が共にOFFとされ
る。次にステップS219に移行して、ハンチング状態
であるかを判定するためのカウンタCDNEが予め設定
された所定値以上であるかが判定される。ステップS2
19の判定条件が成立しないときには、ハンチング状態
でないとして何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0045】一方、ステップS219の判定条件が成立
するときには、ハンチング状態であるとしてステップS
220に移行し、ハンチング状態であることを示すフラ
グXDNEがONとされる。次にステップS221に移
行して、カウンタCXDNE及びカウンタCDNEが共
に0とされ、本ルーチンを終了する。
【0046】次に、本発明の実施の形態の第1実施例に
かかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用され
ているECU30のハンチング状態防止の処理手順を図
9に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0047】まず、ステップS301で、相対回転角V
T及び目標相対回転角VTTが読込まれる。次にステッ
プS302に移行して、目標相対回転角VTTと相対回
転角VTとの偏差VTER(=VTT−VT)が算出さ
れる。次にステップS303に移行して、微分偏差DV
TER(=VT(i) −VT(i-1))が算出される。次に
ステップS304に移行して、ステップS302で算出
された偏差VTERが予め設定された所定値以上である
かが判定される。なお、この所定値として、本実施例で
は「0.3°CA」を設定している。ステップS304
の判定条件が成立しないときには、何もすることなく本
ルーチンを終了する。
【0048】一方、ステップS304の判定条件が成立
し、偏差VTERが所定値以上であるときには、ステッ
プS305に移行し、比例補正項DVTP〔=(Kp *
VTER)*(水温補正係数)〕が算出される。次にス
テップS306に移行して、微分補正項DVTD〔=
(Kd *DVTER)*(水温補正係数)〕が算出され
る。なお、Kp ,Kd は比例項、微分項の各フィードバ
ックゲイン(フィードバック利得)である。
【0049】次にステップS307に移行して、ハンチ
ング状態であることを示すフラグXDNEがONである
かが判定される。ステップS307の判定条件が成立せ
ず、ハンチング状態でないときにはステップS308に
移行し、ハンチング状態補正係数Kdne が1とされる。
一方、ステップS307の判定条件が成立し、ハンチン
グ状態であるときにはステップS309に移行し、ハン
チング状態補正係数Kdne が予め設定された1より小さ
い所定値αとされる。ステップS308またはステップ
S309の処理ののちステップS310に移行し、補正
項DVTK〔=Kdne *(DVTP+DVTD)〕が算
出される。次にステップS311に移行して、出力Dut
y 値DVT〔=DVTK+(保持学習Duty 値)〕が算
出され、本ルーチンを終了する。なお、出力Duty 値と
は目標相対回転角VTTと相対回転角VTとを一致させ
るため、バルブタイミング制御機構50への油路を制御
するスプールバルブ40のリニアソレノイド41の駆動
に必要な出力Duty 値である。
【0050】このように、本実施例の内燃機関用バルブ
タイミング制御装置は、内燃機関10の駆動軸としての
クランクシャフト11から吸気バルブを開閉する従動軸
としてのカムシャフト15に駆動力を伝達するチェーン
12等からなる駆動力伝達系に設けられ、カムシャフト
15を所定角度範囲内で相対回転自在なバルブタイミン
グ制御機構50と、クランクシャフト11の回転角θ1
を検出する駆動軸回転角検出手段としてのクランクポジ
ションセンサ21と、カムシャフト15の回転角θ2 を
検出する従動軸回転角検出手段としてのカムポジション
センサ22と、クランクポジションセンサ21で検出さ
れたクランクシャフト11の回転角θ1とカムポジショ
ンセンサ22で検出されたカムシャフト15の回転角θ
2 との位相差である相対回転角VTを算出するECU3
0にて達成される相対回転角演算手段と、内燃機関10
の運転状態に基づきクランクシャフト11の回転角θ1
とカムシャフト15の回転角θ2 との目標とする位相差
である目標相対回転角VTTを算出するECUにて達成
される目標相対回転角演算手段と、前記相対回転角演算
手段で算出された相対回転角VTと前記目標相対回転角
演算手段で算出された目標相対回転角VTTとの偏差V
TERに応じてバルブタイミング制御機構50によりカ
ムシャフト15を相対回転するECU30にて達成され
る相対回転角制御手段と、前記目標相対回転角演算手段
で算出された目標相対回転角VTTに対する所定角度幅
の基準値を設定するECU30にて達成される基準値設
定手段と、前記相対回転角制御手段でカムシャフト15
が相対回転され前記基準値設定手段で設定された上側基
準値及び下側基準値を両方共に連続して所定期間内に所
定回数以上横切ったときにハンチング状態であると判定
するECU30にて達成されるハンチング状態判定手段
とを具備するものである。
【0051】したがって、相対回転角演算手段としての
ECU30で算出されたクランクシャフト11の回転角
θ1 とカムシャフト15の回転角θ2 との相対回転角V
Tが基準値設定手段としてのECU30でクランクシャ
フト11とカムシャフト15との目標相対回転角VTT
に対して設定された上側基準値及び下側基準値を両方共
に連続して所定期間内に所定回数以上横切るとハンチン
グ状態判定手段としてのECU30でハンチング状態で
あると判定される。このため、バルブタイミング制御機
構50によるクランクシャフト11に対するカムシャフ
ト15の相対回転角制御における変化速度に対応してハ
ンチング状態であるかの判定が正確に実施される。
【0052】また、本実施例の内燃機関用バルブタイミ
ング制御装置は、更に、ECU30にて達成されるハン
チング状態判定手段でハンチング状態であると判定され
たときには、ECU30にて達成される相対回転角制御
手段におけるフィードバックゲインKp,Kd を小さく設
定するECU30にて達成されるハンチング状態防止手
段を具備するものである。
【0053】したがって、ハンチング状態防止手段とし
てのECU30では、カムシャフト15にハンチング状
態が発生しているとクランクシャフト11に対してゆっ
くりと相対回転させられ目標相対回転角VTTに近づけ
られる。このため、カムシャフト15がハンチング状態
となっても長い期間続くことはなく目標相対回転角VT
Tに早めに落ちつかせることができる。
【0054】〈実施例2〉図12は本発明の実施の形態
の第2実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御
装置で使用されているECU30のハンチング状態検出
の処理手順を示すフローチャートである。なお、本実施
例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置の構成
は上述の第1実施例における図1〜図6と同一であるた
めその説明を省略する。また、本発明の実施の形態の第
3実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置
で使用されているECU30のバルブ制御値演算ルーチ
ンについては上述の実施例と同じであるためその説明を
省略する。
【0055】ステップS401で、ハンチング状態検出
の演算タイミングを示すカウンタCXDNEがカウント
アップされたのち、ステップS402に移行し、カウン
タCXDNEが所定値未満であるかが判定される。ステ
ップS402の判定条件が成立しないときには、ステッ
プS403に移行し、カウンタCXDNE及びハンチン
グ状態であるかを判定するためのカウンタCDNEが0
とされ、相対回転角VTが上側基準値以上であることを
示すフラグXDNEU1、相対回転角VTが上側基準値
を横切ったことを記憶しておくフラグXDNEU2、相
対回転角VTが下側基準値以下であることを示すフラグ
XDNEL1及び相対回転角VTが下側基準値を横切っ
たことを記憶しておくフラグXDNEL2が全てOFF
とされる。
【0056】ステップS402の判定条件が成立すると
きまたはステップS403の処理ののち、ステップS4
04に移行し、このときの相対回転角VTに対応して現
在出力されている出力Duty 値である相対回転角Duty
値DVTが読込まれる。次にステップS405に移行し
て、相対回転角Duty 値DVTと保持学習Duty 値との
偏差が目標相対回転角VTTに対応して出力される出力
Duty 値に対する変動許容値としての出力Duty 値であ
る上側基準値以上であるかが判定される。ステップS4
05の判定条件が成立するときには、ステップS406
でフラグXDNEU1がONとされ、ステップS405
の判定条件が成立しないときには、ステップS407で
フラグXDNEU1がOFFとされる。
【0057】ステップS406またはステップS407
の処理ののち、ステップS408に移行し、フラグXD
NEU1が変化有り、即ち、フラグXDNEU1が今回
ONからOFFとなったかが判定される。ステップS4
08の判定条件が成立するときには、ステップS409
でフラグXDNEU2がONとされ、ステップS408
の判定条件が成立しないときにはステップS409がス
キップされる。
【0058】次にステップS410に移行して、相対回
転角Duty 値DVTと保持学習Duty 値との偏差が目標
相対回転角VTTに対応して出力される出力Duty 値に
対する変動許容値としての出力Duty 値である下側基準
値以下であるかが判定される。ステップS410の判定
条件が成立するときには、ステップS411でフラグX
DNEL1がONとされ、ステップS410の判定条件
が成立しないときには、ステップS412でフラグXD
NEL1がOFFとされる。
【0059】ステップS411またはステップS412
の処理ののち、ステップS413に移行し、フラグXD
NEL1が変化有り、即ち、フラグXDNEL1が今回
OFFからONとなったかが判定される。ステップS4
13の判定条件が成立するときには、ステップS414
でフラグXDNEL2がONとされ、ステップS413
の判定条件が成立しないときにはステップS414がス
キップされる。
【0060】次にステップS415に移行して、フラグ
XDNEU2がON、且つフラグXDNEL2がONで
あるかが判定される。ステップS415の判定条件が成
立しないときには、ステップS416でハンチング状態
であることを示すフラグXDNEがOFFとされたのち
本ルーチンを終了する。一方、ステップS415の判定
条件が成立するときには、ステップS417に移行し、
ハンチング状態であるかを判定するためのカウンタCD
NEがカウントアップされる。次にステップS418に
移行して、フラグXDNEU2及びフラグXDNEL2
が共にOFFとされる。次にステップS419に移行し
て、ハンチング状態であるかを判定するためのカウンタ
CDNEが予め設定された所定値以上であるかが判定さ
れる。ステップS419の判定条件が成立しないときに
は、ハンチング状態でないとして何もすることなく本ル
ーチンを終了する。
【0061】一方、ステップS419の判定条件が成立
するときには、ハンチング状態であるとしてステップS
420に移行し、ハンチング状態であることを示すフラ
グXDNEがONとされる。次にステップS421に移
行して、カウンタCXDNE及びカウンタCDNEが共
に0とされ、本ルーチンを終了する。
【0062】図13は本発明の実施の形態の第2実施例
にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用さ
れているECU30のハンチング状態防止の処理手順を
示すフローチャートである。
【0063】ステップS501で、前回のハンチング状
態検出の演算タイミングにおいてハンチング状態であっ
たことを示すフラグXDNEOがOFFであるかが判定
される。ステップS501の判定条件が成立するときに
は、ステップS502に移行し、今回のハンチング検出
の演算タイミングにおいてハンチング状態であることを
示すフラグXDNEがONであるかが判定される。ステ
ップS502の判定条件が成立しないときには、何もす
ることなく本ルーチンを終了する。一方、ステップS5
02の判定条件が成立するときには、ステップS503
に移行し、保持学習Duty 値の出力期間を示すカウンタ
CHDNEが0とされ、本ルーチンを終了する。
【0064】一方、ステップS501の判定条件が成立
しないときには、ステップS504に移行し、フラグX
DNEがONであるかが判定される。ステップS504
の判定条件が成立しないときには、何もすることなく本
ルーチンを終了する。一方、ステップS504の判定条
件が成立するときには、ステップS505に移行し、カ
ウンタCHDNEが予め設定された所定値β未満である
かが判定される。ステップS505の判定条件が成立す
るときには、ステップS506に移行し、カウンタCH
DNEが「+1」インクリメントされる。次にステップ
S507に移行して、相対回転角Duty 値DVTが保持
学習Duty 値とされ、本ルーチンを終了する。一方、ス
テップS505の判定条件が成立しないときには、ステ
ップS508に移行し、フラグXDNEがOFFとされ
たのち本ルーチンを終了する。
【0065】このように、本実施例の内燃機関用バルブ
タイミング制御装置は、内燃機関10の駆動軸としての
クランクシャフト11から吸気バルブを開閉する従動軸
としてのカムシャフト15に駆動力を伝達するチェーン
12等からなる駆動力伝達系に設けられ、カムシャフト
15を所定角度範囲内で相対回転自在なバルブタイミン
グ制御機構50と、クランクシャフト11の回転角θ1
を検出する駆動軸回転角検出手段としてのクランクポジ
ションセンサ21と、カムシャフト15の回転角θ2 を
検出する従動軸回転角検出手段としてのカムポジション
センサ22と、クランクポジションセンサ21で検出さ
れたクランクシャフト11の回転角θ1とカムポジショ
ンセンサ22で検出されたカムシャフト15の回転角θ
2 との位相差である相対回転角VTを算出するECU3
0にて達成される相対回転角演算手段と、内燃機関10
の運転状態に基づきクランクシャフト11の回転角θ1
とカムシャフト15の回転角θ2 との目標とする位相差
である目標相対回転角VTTを算出するECUにて達成
される目標相対回転角演算手段と、前記相対回転角演算
手段で算出された相対回転角VTと前記目標相対回転角
演算手段で算出された目標相対回転角VTTとの偏差V
TERに応じてバルブタイミング制御機構50によりカ
ムシャフト15を相対回転するECU30にて達成され
る相対回転角制御手段と、前記目標相対回転角演算手段
で算出された目標相対回転角VTTに基づくバルブタイ
ミング制御機構50側への出力Duty 値に対する所定出
力幅の基準値を設定するECU30にて達成される基準
値設定手段と、前記相対回転角制御手段でカムシャフト
15が相対回転され前記基準値設定手段で設定された上
側基準値及び下側基準値を両方共に連続して所定期間内
に所定回数以上横切ったときにハンチング状態であると
判定するECU30にて達成されるハンチング状態判定
手段とを具備するものである。
【0066】したがって、相対回転角演算手段としての
ECU30で算出されたクランクシャフト11の回転角
θ1 とカムシャフト15の回転角θ2 との相対回転角V
Tが基準値設定手段としてのECU30でクランクシャ
フト11とカムシャフト15との目標相対回転角VTT
に基づくバルブタイミング制御機構50側への出力Dut
y 値に対して設定された所定出力幅の上側基準値及び下
側基準値を両方共に連続して所定期間内に所定回数以上
横切るとハンチング状態判定手段としてのECU30で
ハンチング状態であると判定される。このため、バルブ
タイミング制御機構50によるクランクシャフト11に
対するカムシャフト15の相対回転角制御における変化
速度に対応してハンチング状態であるかの判定が正確に
実施される。
【0067】また、本実施例の内燃機関用バルブタイミ
ング制御装置は、更に、ECU30にて達成されるハン
チング状態判定手段でハンチング状態であると判定され
たときには、ECU30にて達成される相対回転角制御
手段におけるバルブタイミング制御機構50側への出力
値を所定期間同じ値に保持するECU30にて達成され
るハンチング状態防止手段を具備するものである。
【0068】したがって、ハンチング状態防止手段とし
てのECU30では、カムシャフト15にハンチング状
態が発生しているとバルブタイミング制御機構50側へ
の出力Duty 値が所定期間同じ値に保持される。このた
め、カムシャフト15がハンチング状態となるとバルブ
タイミング制御機構50側への出力Duty 値が一旦、保
持されることで、長い期間オーバシュートが続くことな
く目標相対回転角VTTに早めに落ちつかせることがで
きる。
【0069】〈実施例3〉図14は本発明の実施の形態
の第3実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御
装置で使用されているECU30のハンチング状態防止
の処理手順を示すフローチャートである。なお、本実施
例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置の構成
は上述の第1実施例における図1〜図6と同一であるた
めその説明を省略する。また、本発明の実施の形態の第
3実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置
で使用されているECU30のバルブ制御値演算ルーチ
ン及びハンチング状態検出ルーチンについては上述の実
施例と同じであるためその説明を省略する。
【0070】ステップS601で、相対回転角VT及び
目標相対回転角VTTが読込まれる。次にステップS6
02に移行して、ハンチング状態であることを示すフラ
グXDNEがONであるかが判定される。ステップS6
02の判定条件が成立しないときには、ステップS60
3に移行して、目標相対回転角VTTと相対回転角VT
との偏差VTER(=VTT−VT)が算出される。次
にステップS604に移行して、微分偏差DVTER
(=VT(i) −VT(i-1))が算出される。
【0071】一方、ステップS602の判定条件が成立
し、ハンチング状態検出がされているときには、ステッ
プS605に移行し、相対回転角なまし値VTSM〔=
VT(i-1)+(VT(i)−VT(i-1))/γ〕が算出さ
れる。次にステップS606に移行して、目標相対回転
角なまし値VTTSM〔=VTT(i-1)+(VTT(i)
−VTT(i-1))/η〕が算出される。ここで、γ,η
はなまし演算における所定値である。なお、この所定値
γ,ηとして、本実施例では「2」を設定している。次
にステップS607に移行して、目標相対回転角なまし
値VTTSMと相対回転角なまし値VTSMとの偏差V
TER(=VTTSM−VTSM)が算出される。次に
ステップS608に移行して、微分偏差DVTER(=
VTSM(i) −VTSM(i-1))が算出される。
【0072】次にステップS609に移行して、ステッ
プS603またはステップS607で算出された偏差V
TERが予め設定された所定値以上であるかが判定され
る。ステップS609の判定条件が成立しないときに
は、何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0073】一方、ステップS609の判定条件が成立
し、偏差VTERが所定値以上であるときには、ステッ
プS610に移行し、比例補正項DVTP〔=(Kp *
VTER)*(水温補正係数)〕が算出される。次にス
テップS611に移行して、微分補正項DVTD〔=
(Kd *DVTER)*(水温補正係数)〕が算出され
る。なお、Kp ,Kd は比例項、微分項の各フィードバ
ックゲインである。
【0074】次にステップS612に移行して、補正項
DVTK(=DVTP+DVTD)が算出される。次に
ステップS613に移行して、出力Duty 値DVT〔=
DVTK+(保持学習Duty 値)〕が算出され、本ルー
チンを終了する。
【0075】このように、本実施例の内燃機関用バルブ
タイミング制御装置は、更に、ECU30にて達成され
るハンチング状態判定手段でハンチング状態であると判
定されたときには、相対回転角の平滑値である相対回転
角なまし値VTSMまたは目標相対回転角の平滑値であ
る目標相対回転角なまし値VTTSMの少なくともいず
れか一方の平滑値を大きく設定するECU30にて達成
されるハンチング状態防止手段を具備するものである。
【0076】したがって、ハンチング状態防止手段とし
てのECU30では、カムシャフト15にハンチング状
態が発生していると目標相対回転角なまし値VTTSM
と相対回転角なまし値VTSMとの偏差VTERが用い
られることで、クランクシャフト11に対してカムシャ
フト15がゆっくりと相対回転させられ目標相対回転角
VTTに近づけられる。このため、カムシャフト15が
ハンチング状態となっても長い期間続くことはなく目標
相対回転角VTTに早めに落ちつかせることができる。
【0077】また、上記実施例のバルブタイミング制御
装置では、チェーンスプロケット13を駆動軸であるク
ランクシャフト11と共に回転させて、チェーンスプロ
ケット13に固定されたシューハウジング51をクラン
クシャフト11と共に回転させ、ベーンロータ56を従
動軸であるカムシャフト15と共に回転させたが、チェ
ーンスプロケット13をカムシャフト15と共に回転さ
せ、ベーンロータ56をクランクシャフト11と共に回
転させる構成としてもよく、本発明はこのような構成の
バルブタイミング制御装置にも適用できる。なお、この
とき、ベーンロータ56はシューハウジング51に対し
て最進角位置でストッパピストン85によりシューハウ
ジング51と連結される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置を適用したダ
ブルオーバヘッドカム式内燃機関とその周辺機器を示す
概略構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の第2実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置を示す断面図
である。
【図3】 図3は図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】 図4は図2のB−B線に沿う断面図である。
【図5】 図5は図3の一部拡大断面図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置で用いられて
いるスプールバルブによる油流れ方向の切替状態を示す
説明図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態の第1実施例乃至
第3実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装
置で使用されているECUにおけるバルブ制御値演算の
処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 図8は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用されて
いるECUにおけるハンチング状態検出の処理手順を示
すフローチャートである。
【図9】 図9は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用されて
いるECUにおけるハンチング状態防止の処理手順を示
すフローチャートである。
【図10】 図10は本発明の実施の形態の第1実施例
にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置における
相対回転角算出を示す説明図である。
【図11】 図11は本発明の実施の形態の第1実施例
にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置によるハ
ンチング状態検出を示すタイミングチャートである。
【図12】 図12は本発明の実施の形態の第2実施例
にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用さ
れているECUにおけるハンチング状態検出の処理手順
を示すフローチャートである。
【図13】 図13は本発明の実施の形態の第2実施例
にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用さ
れているECUにおけるハンチング状態防止の処理手順
を示すフローチャートである。
【図14】 図14は本発明の実施の形態の第3実施例
にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置で使用さ
れているECUにおけるハンチング状態防止の処理手順
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関 11 クランクシャフト(駆動軸) 12 チェーン 13 チェーンスプロケット 15 カムシャフト(従動軸) 21 クランクポジションセンサ 22 カムポジションセンサ 30 ECU(電子制御装置) 40 スプールバルブ 41 リニアソレノイド 50 バルブタイミング制御機構
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】〈実施例1〉図1は本発明の実施の形態の
第1実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装
置を適用したダブルオーバヘッドカム式内燃機関とその
周辺機器を示す概略構成図である。また、図2は本発明
の実施の形態の第1実施例にかかる内燃機関用バルブタ
イミング制御装置を示す断面図、図3は図2のA−A線
に沿う断面図、図4は図2のB−B線に沿う断面図、図
5は図3の一部拡大断面図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】このように、本実施例の内燃機関用バルブ
タイミング制御装置は、内燃機関10の駆動軸としての
クランクシャフト11から吸気バルブを開閉する従動軸
としてのカムシャフト15に駆動力を伝達するチェーン
12等からなる駆動力伝達系に設けられ、カムシャフト
15を所定角度範囲内で相対回転自在なバルブタイミン
グ制御機構50と、クランクシャフト11の回転角θ1
を検出する駆動軸回転角検出手段としてのクランクポジ
ションセンサ21と、カムシャフト15の回転角θ2 を
検出する従動軸回転角検出手段としてのカムポジション
センサ22と、クランクポジションセンサ21で検出さ
れたクランクシャフト11の回転角θ1とカムポジショ
ンセンサ22で検出されたカムシャフト15の回転角θ
2 との位相差である相対回転角VTを算出するECU3
0にて達成される相対回転角演算手段と、内燃機関10
の運転状態に基づきクランクシャフト11の回転角θ1
とカムシャフト15の回転角θ2 との目標とする位相差
である目標相対回転角VTTを算出するECU30にて
達成される目標相対回転角演算手段と、前記相対回転角
演算手段で算出された相対回転角VTと前記目標相対回
転角演算手段で算出された目標相対回転角VTTとの偏
差VTERに応じてバルブタイミング制御機構50によ
りカムシャフト15を相対回転するECU30にて達成
される相対回転角制御手段と、前記目標相対回転角演算
手段で算出された目標相対回転角VTTに対する所定角
度幅の基準値を設定するECU30にて達成される基準
値設定手段と、前記相対回転角制御手段でカムシャフト
15が相対回転され前記基準値設定手段で設定された上
側基準値及び下側基準値を両方共に連続して所定期間内
に所定回数以上横切ったときにハンチング状態であると
判定するECU30にて達成されるハンチング状態判定
手段とを具備するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】〈実施例2〉図12は本発明の実施の形態
の第2実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御
装置で使用されているECU30のハンチング状態検出
の処理手順を示すフローチャートである。なお、本実施
例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置の構成
は上述の第1実施例における図1〜図6と同一であるた
めその説明を省略する。また、本発明の実施の形態の
2実施例にかかる内燃機関用バルブタイミング制御装置
で使用されているECU30のバルブ制御値演算ルーチ
ンについては上述の実施例と同じであるためその説明を
省略する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】このように、本実施例の内燃機関用バルブ
タイミング制御装置は、内燃機関10の駆動軸としての
クランクシャフト11から吸気バルブを開閉する従動軸
としてのカムシャフト15に駆動力を伝達するチェーン
12等からなる駆動力伝達系に設けられ、カムシャフト
15を所定角度範囲内で相対回転自在なバルブタイミン
グ制御機構50と、クランクシャフト11の回転角θ1
を検出する駆動軸回転角検出手段としてのクランクポジ
ションセンサ21と、カムシャフト15の回転角θ2 を
検出する従動軸回転角検出手段としてのカムポジション
センサ22と、クランクポジションセンサ21で検出さ
れたクランクシャフト11の回転角θ1とカムポジショ
ンセンサ22で検出されたカムシャフト15の回転角θ
2 との位相差である相対回転角VTを算出するECU3
0にて達成される相対回転角演算手段と、内燃機関10
の運転状態に基づきクランクシャフト11の回転角θ1
とカムシャフト15の回転角θ2 との目標とする位相差
である目標相対回転角VTTを算出するECU30にて
達成される目標相対回転角演算手段と、前記相対回転角
演算手段で算出された相対回転角VTと前記目標相対回
転角演算手段で算出された目標相対回転角VTTとの偏
差VTERに応じてバルブタイミング制御機構50によ
りカムシャフト15を相対回転するECU30にて達成
される相対回転角制御手段と、前記目標相対回転角演算
手段で算出された目標相対回転角VTTに基づくバルブ
タイミング制御機構50側への出力Duty 値に対する所
定出力幅の基準値を設定するECU30にて達成される
基準値設定手段と、前記相対回転角制御手段でカムシャ
フト15が相対回転され前記基準値設定手段で設定され
た上側基準値及び下側基準値を両方共に連続して所定期
間内に所定回数以上横切ったときにハンチング状態であ
ると判定するECU30にて達成されるハンチング状態
判定手段とを具備するものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】 図2は本発明の実施の形態の第1実施例にか
かる内燃機関用バルブタイミング制御装置を示す断面図
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から吸気バルブまたは
    排気バルブの少なくともいずれか一方を開閉する従動軸
    に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記駆動
    軸または前記従動軸のいずれか一方を所定角度範囲内で
    相対回転自在なバルブタイミング制御機構と、 前記駆動軸の回転角を検出する駆動軸回転角検出手段
    と、 前記従動軸の回転角を検出する従動軸回転角検出手段
    と、 前記駆動軸回転角検出手段で検出された前記駆動軸の回
    転角と前記従動軸回転角検出手段で検出された前記従動
    軸の回転角との位相差である相対回転角を算出する相対
    回転角演算手段と、 前記内燃機関の運転状態に基づき前記駆動軸の回転角と
    前記従動軸の回転角との目標とする位相差である目標相
    対回転角を算出する目標相対回転角演算手段と、 前記相対回転角演算手段で算出された前記相対回転角と
    前記目標相対回転角演算手段で算出された前記目標相対
    回転角との偏差に応じて前記バルブタイミング制御機構
    により前記駆動軸または前記従動軸を相対回転する相対
    回転角制御手段と、 前記目標相対回転角演算手段で算出された前記目標相対
    回転角に対する所定角度幅の基準値を設定する基準値設
    定手段と、 前記相対回転角制御手段で前記駆動軸または前記従動軸
    が相対回転され前記基準値設定手段で設定された前記基
    準値の上限値及び下限値を両方共に連続して所定期間内
    に所定回数以上横切ったときにハンチング状態であると
    判定するハンチング状態判定手段とを具備することを特
    徴とする内燃機関用バルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の駆動軸から吸気バルブまたは
    排気バルブの少なくともいずれか一方を開閉する従動軸
    に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記駆動
    軸または前記従動軸のいずれか一方を所定角度範囲内で
    相対回転自在なバルブタイミング制御機構と、 前記駆動軸の回転角を検出する駆動軸回転角検出手段
    と、 前記従動軸の回転角を検出する従動軸回転角検出手段
    と、 前記駆動軸回転角検出手段で検出された前記駆動軸の回
    転角と前記従動軸回転角検出手段で検出された前記従動
    軸の回転角との位相差である相対回転角を算出する相対
    回転角演算手段と、 前記内燃機関の運転状態に基づき前記駆動軸の回転角と
    前記従動軸の回転角との目標とする位相差である目標相
    対回転角を算出する目標相対回転角演算手段と、 前記相対回転角演算手段で算出された前記相対回転角と
    前記目標相対回転角演算手段で算出された前記目標相対
    回転角との偏差に応じて前記バルブタイミング制御機構
    により前記駆動軸または前記従動軸を相対回転する相対
    回転角制御手段と、 前記目標相対回転角演算手段で算出された前記目標相対
    回転角に基づく前記バルブタイミング制御機構側への出
    力値に対する所定出力幅の基準値を設定する基準値設定
    手段と、 前記相対回転角制御手段で前記駆動軸または前記従動軸
    が相対回転され前記基準値設定手段で設定された前記基
    準値の上限値及び下限値を両方共に連続して所定期間内
    に所定回数以上横切ったときにハンチング状態であると
    判定するハンチング状態判定手段とを具備することを特
    徴とする内燃機関用バルブタイミング制御装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記ハンチング状態判定手段でハ
    ンチング状態であると判定されたときには、前記相対回
    転角制御手段におけるフィードバック利得を小さく設定
    するハンチング状態防止手段を具備することを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の内燃機関用バルブタ
    イミング制御装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記ハンチング状態判定手段でハ
    ンチング状態であると判定されたときには、前記相対回
    転角制御手段における前記バルブタイミング制御機構側
    への出力値を所定期間同じ値に保持するハンチング状態
    防止手段を具備することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の内燃機関用バルブタイミング制御装置。
  5. 【請求項5】 更に、前記ハンチング状態判定手段でハ
    ンチング状態であると判定されたときには、前記相対回
    転角の平滑値または前記目標相対回転角の平滑値の少な
    くともいずれか一方の平滑値を大きく設定するハンチン
    グ状態防止手段を具備することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の内燃機関用バルブタイミング制御
    装置。
JP720696A 1996-01-19 1996-01-19 内燃機関用バルブタイミング制御装置 Pending JPH09195728A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309265A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Toyota Motor Corp バルブタイミング制御装置
JP2009023496A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Hino Motors Ltd 回生制御装置およびハイブリッド自動車
JP2010007674A (ja) * 2009-10-15 2010-01-14 Denso Corp 内燃機関のウエストゲートバルブ制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007309265A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Toyota Motor Corp バルブタイミング制御装置
JP2009023496A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Hino Motors Ltd 回生制御装置およびハイブリッド自動車
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