JPH09195093A - 連続電解装置 - Google Patents
連続電解装置Info
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- JPH09195093A JPH09195093A JP1947896A JP1947896A JPH09195093A JP H09195093 A JPH09195093 A JP H09195093A JP 1947896 A JP1947896 A JP 1947896A JP 1947896 A JP1947896 A JP 1947896A JP H09195093 A JPH09195093 A JP H09195093A
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- JP
- Japan
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- plating
- net
- plated
- treatment
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 メッキ中に被メッキ物の表面に対してメッキ
被膜の未着部を残存させることなく、被メッキ物の表面
全体に渡ってメッキ被膜を均一に形成することができ、
また、メッキ被膜の析出速度を低下させることなく低い
コストで連続的に被メッキ物のメッキを行うことなうこ
とができる連続電気メッキ装置を提供する。 【解決手段】 電源Vのプラス極に接続された陽極とし
て作用するニッケル板32が配置されるとともにメッキ
液Lが充填されたメッキ槽15内で、駆動モータ19、
各プーリ17を介してエンドレス状態で移動されるネッ
ト18を介して放熱板Pの上端部を露出しつつ搬送する
とともに、その搬送中に電源Vのマイナス極に接続され
た給電電極29と放熱板Pの上端部との接触位置を変化
しながら給電を行うことにより、放熱板Pにニッケルメ
ッキ処理を行うように連続電気メッキ装置1を構成す
る。
被膜の未着部を残存させることなく、被メッキ物の表面
全体に渡ってメッキ被膜を均一に形成することができ、
また、メッキ被膜の析出速度を低下させることなく低い
コストで連続的に被メッキ物のメッキを行うことなうこ
とができる連続電気メッキ装置を提供する。 【解決手段】 電源Vのプラス極に接続された陽極とし
て作用するニッケル板32が配置されるとともにメッキ
液Lが充填されたメッキ槽15内で、駆動モータ19、
各プーリ17を介してエンドレス状態で移動されるネッ
ト18を介して放熱板Pの上端部を露出しつつ搬送する
とともに、その搬送中に電源Vのマイナス極に接続され
た給電電極29と放熱板Pの上端部との接触位置を変化
しながら給電を行うことにより、放熱板Pにニッケルメ
ッキ処理を行うように連続電気メッキ装置1を構成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状の被電解処理
物(金属板)に対して電解処理(メッキあるいはエッチ
ング)を連続的に行う連続電解装置に関し、特に、処理
中に被処理物の表面に対して未処理部(治具跡や電極
跡)を残存させることなく、被処理物の表面全体に渡っ
て均一に電解処理することが可能な連続電解装置に関す
るものである。尚、以下の説明においては、メッキ処理
を例に挙げて説明することとする。
物(金属板)に対して電解処理(メッキあるいはエッチ
ング)を連続的に行う連続電解装置に関し、特に、処理
中に被処理物の表面に対して未処理部(治具跡や電極
跡)を残存させることなく、被処理物の表面全体に渡っ
て均一に電解処理することが可能な連続電解装置に関す
るものである。尚、以下の説明においては、メッキ処理
を例に挙げて説明することとする。
【0002】
【従来の技術】従来より、比較的小さな金属板等の被メ
ッキ物の表面全体に対して均一なメッキを施すについて
は各種のメッキ方法が提案されている。例えば、プラス
チック製のバスケット容器内に被メッキ物を入れ、容器
をメッキ槽に浸漬するとともに容器内の被メッキ物に接
触するように陰極を設けて回転させながら電気を通ずる
ことにより被メッキ物に電気メッキを施すバレルメッキ
法が知られている。かかるバレルメッキ法によれば、一
度に多量の被メッキ物にメッキ処理を行うことができ、
低いコストで被メッキ物のメッキ処理を行うことが可能
である。
ッキ物の表面全体に対して均一なメッキを施すについて
は各種のメッキ方法が提案されている。例えば、プラス
チック製のバスケット容器内に被メッキ物を入れ、容器
をメッキ槽に浸漬するとともに容器内の被メッキ物に接
触するように陰極を設けて回転させながら電気を通ずる
ことにより被メッキ物に電気メッキを施すバレルメッキ
法が知られている。かかるバレルメッキ法によれば、一
度に多量の被メッキ物にメッキ処理を行うことができ、
低いコストで被メッキ物のメッキ処理を行うことが可能
である。
【0003】また、金属イオン、還元剤等を含有するメ
ッキ液中に被メッキ物を浸漬して化学的に被メッキ物の
表面にメッキ被膜を形成する無電解メッキ法も知られて
いる。かかる無電解メッキ法によれば、析出金属がメッ
キ反応の触媒となって反応が進行することから、被メッ
キ物の表面に析出されるメッキ被膜のメッキ厚を自在に
設定することができ、メッキ被膜のメッキ厚のばらつき
を小さくすることが可能である。
ッキ液中に被メッキ物を浸漬して化学的に被メッキ物の
表面にメッキ被膜を形成する無電解メッキ法も知られて
いる。かかる無電解メッキ法によれば、析出金属がメッ
キ反応の触媒となって反応が進行することから、被メッ
キ物の表面に析出されるメッキ被膜のメッキ厚を自在に
設定することができ、メッキ被膜のメッキ厚のばらつき
を小さくすることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記バ
レルメッキ法では、金属製のバスケット容器を回転させ
ながらメッキを行う関係上、メッキ中に被メッキ物がバ
スケット容器と衝突して被メッキ物のメッキ被膜表面に
傷が付き易いとう問題がある。また、前記無電解メッキ
法では、一般に、被メッキ物表面へのメッキ被膜の析出
速度が遅いことから、効率良く被メッキ物のメッキ処理
を行うことは困難であり、また、メッキ液自体が非常に
高価でありメッキコスト上においても難点が残存するも
のである。
レルメッキ法では、金属製のバスケット容器を回転させ
ながらメッキを行う関係上、メッキ中に被メッキ物がバ
スケット容器と衝突して被メッキ物のメッキ被膜表面に
傷が付き易いとう問題がある。また、前記無電解メッキ
法では、一般に、被メッキ物表面へのメッキ被膜の析出
速度が遅いことから、効率良く被メッキ物のメッキ処理
を行うことは困難であり、また、メッキ液自体が非常に
高価でありメッキコスト上においても難点が残存するも
のである。
【0005】そこで、前記バレルメッキ法や無電解メッ
キ法の問題点を解消すべく、被メッキ物を所定の治具を
介して掴みながら、被メッキ物を治具と共にメッキ槽に
浸漬してメッキを行う、所謂、掴み治具メッキ法が考え
られる。かかる掴み治具メッキ法によれば、被メッキ物
表面に傷が付き難く、また、安価なメッキ液を使用して
メッキ被膜の析出速度を速くすることが可能となる。
キ法の問題点を解消すべく、被メッキ物を所定の治具を
介して掴みながら、被メッキ物を治具と共にメッキ槽に
浸漬してメッキを行う、所謂、掴み治具メッキ法が考え
られる。かかる掴み治具メッキ法によれば、被メッキ物
表面に傷が付き難く、また、安価なメッキ液を使用して
メッキ被膜の析出速度を速くすることが可能となる。
【0006】しかし、前記掴み治具メッキ法では、被メ
ッキ物を治具で掴む関係上、治具にて掴まれる被メッキ
物の接触部分にはメッキ被膜が形成されず、メッキ被膜
が未着となってしまう。これを防止するには、メッキの
途中で被メッキ物と治具との接触部分を変えるべく治具
の掴み代えが必要となり、これによりメッキ工程が複雑
化してしまうとともに、メッキ工程の自動化が困難なも
のとなる。この結果、メッキ処理の製造コストが高くな
り、量産に適応できなくなる問題がある。
ッキ物を治具で掴む関係上、治具にて掴まれる被メッキ
物の接触部分にはメッキ被膜が形成されず、メッキ被膜
が未着となってしまう。これを防止するには、メッキの
途中で被メッキ物と治具との接触部分を変えるべく治具
の掴み代えが必要となり、これによりメッキ工程が複雑
化してしまうとともに、メッキ工程の自動化が困難なも
のとなる。この結果、メッキ処理の製造コストが高くな
り、量産に適応できなくなる問題がある。
【0007】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、電解処理中に被処理物の表面に
対して未処理部を残存させることなく、被処理物の表面
全体に渡って均一に電解処理を行うことができ、また、
電解処理速度を低下させることなく低いコストで連続的
に被処理物の電解処理を行うことができる連続電解装置
を提供することを目的とする。特に、本装置をメッキ処
理に適用するについて、メッキ中に被メッキ物の表面に
対してメッキ被膜の未着部を残存させることなく、被メ
ッキ物の表面全体に渡ってメッキ被膜を均一に形成する
ことができ、また、メッキ被膜の析出速度を低下させる
ことなく低いコストで連続的に被メッキ物のメッキを行
うことなうことができる連続電気メッキ装置を提供する
ことを目的とする。
になされたものであり、電解処理中に被処理物の表面に
対して未処理部を残存させることなく、被処理物の表面
全体に渡って均一に電解処理を行うことができ、また、
電解処理速度を低下させることなく低いコストで連続的
に被処理物の電解処理を行うことができる連続電解装置
を提供することを目的とする。特に、本装置をメッキ処
理に適用するについて、メッキ中に被メッキ物の表面に
対してメッキ被膜の未着部を残存させることなく、被メ
ッキ物の表面全体に渡ってメッキ被膜を均一に形成する
ことができ、また、メッキ被膜の析出速度を低下させる
ことなく低いコストで連続的に被メッキ物のメッキを行
うことなうことができる連続電気メッキ装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係る連続電解装置は、電源と、電解液を充填
した電解槽内に配置されるとともに電源の一方の極に接
続される金属と、上端部が開放され下端部がループ状に
形成されて電解槽内で被処理物の上端部を露出させなが
ら被処理物を保持するネットと、そのネットを搬送する
搬送装置と、電源の他方の極に接続されるとともにネッ
トを介して被処理物が搬送されている間に被処理物の端
縁部との接触位置を変化させつつ給電を行う給電電極と
を備えた構成を有する。
請求項1に係る連続電解装置は、電源と、電解液を充填
した電解槽内に配置されるとともに電源の一方の極に接
続される金属と、上端部が開放され下端部がループ状に
形成されて電解槽内で被処理物の上端部を露出させなが
ら被処理物を保持するネットと、そのネットを搬送する
搬送装置と、電源の他方の極に接続されるとともにネッ
トを介して被処理物が搬送されている間に被処理物の端
縁部との接触位置を変化させつつ給電を行う給電電極と
を備えた構成を有する。
【0009】前記構成を有する請求項1の連続電解装置
では、電源の一方の極に接続される金属板が配置される
とともに電解液が充填された電解槽内で、被処理物が、
ネット内でその端縁部が露出された状態で保持されつつ
搬送装置を介して搬送される。このように被処理物がネ
ットを介して搬送されている間に、電源の他方の極に接
続された給電電極が被処理物の端縁部との接触位置を変
化しながら給電を行う。このとき、給電電極は被処理物
の端縁部との接触位置を変化しながら給電を行うので、
電解中に被処理物の表面に対して未処理部が残存される
ことは全くない。従って、被処理物の表面全体に渡って
均一に電解処理を行うことが可能となり、また、電解処
理の特性上、電解処理速度を低下させることなく低いコ
ストで連続的に被処理物の電解処理を行うことなうこと
が可能となる。また、前記のように被処理物を保持すべ
くネットを使用した場合、ネットの上端部はフレキシブ
ルに開放可能であることから、ネットに対して被処理物
を投入する投入作業を容易に行うことが可能となり、ま
た、ネットから被処理物を取り出す際にもネットのフレ
キシビリティを利用して容易に取り出すことが可能とな
る。
では、電源の一方の極に接続される金属板が配置される
とともに電解液が充填された電解槽内で、被処理物が、
ネット内でその端縁部が露出された状態で保持されつつ
搬送装置を介して搬送される。このように被処理物がネ
ットを介して搬送されている間に、電源の他方の極に接
続された給電電極が被処理物の端縁部との接触位置を変
化しながら給電を行う。このとき、給電電極は被処理物
の端縁部との接触位置を変化しながら給電を行うので、
電解中に被処理物の表面に対して未処理部が残存される
ことは全くない。従って、被処理物の表面全体に渡って
均一に電解処理を行うことが可能となり、また、電解処
理の特性上、電解処理速度を低下させることなく低いコ
ストで連続的に被処理物の電解処理を行うことなうこと
が可能となる。また、前記のように被処理物を保持すべ
くネットを使用した場合、ネットの上端部はフレキシブ
ルに開放可能であることから、ネットに対して被処理物
を投入する投入作業を容易に行うことが可能となり、ま
た、ネットから被処理物を取り出す際にもネットのフレ
キシビリティを利用して容易に取り出すことが可能とな
る。
【0010】請求項2に係る連続電解装置は、請求項1
の連続電解装置において、前記ネットの上端部に対して
進入及び退出可能に配設されたロッド部材を有し、ロッ
ド部材はその進入時にネット内における被処理物に当接
してネットに対する被処理物の位置を変化させる構成を
有する。かかる構成では、適当な時間間隔でネットの上
端部に対するロッド部材の進入及び退出を行うことによ
り、ロッド部材を介して被処理物のネットに対する接触
位置を変化させることが可能となり、これにより被処理
物の全体に渡って均一に電解処理を施すことが可能とな
るものである。
の連続電解装置において、前記ネットの上端部に対して
進入及び退出可能に配設されたロッド部材を有し、ロッ
ド部材はその進入時にネット内における被処理物に当接
してネットに対する被処理物の位置を変化させる構成を
有する。かかる構成では、適当な時間間隔でネットの上
端部に対するロッド部材の進入及び退出を行うことによ
り、ロッド部材を介して被処理物のネットに対する接触
位置を変化させることが可能となり、これにより被処理
物の全体に渡って均一に電解処理を施すことが可能とな
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る連続電気メッ
キ装置について、本発明を具体化した実施の形態に基づ
き図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、メッキ装置
の全体構成について図1、図2に基づき概説する。図1
はメッキ装置の平面図、図2はメッキ装置の側面図であ
る。
キ装置について、本発明を具体化した実施の形態に基づ
き図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、メッキ装置
の全体構成について図1、図2に基づき概説する。図1
はメッキ装置の平面図、図2はメッキ装置の側面図であ
る。
【0012】図1、図2において、メッキ装置1は、半
導体パッケージに搭載されて半導体チップから発生する
熱を外方に放散する作用を行う被メッキ物としての後述
する放熱板P(2.4cm×2.4cm程度の大きさを
有する)等に対して、連続的にニッケルメッキを行う装
置であり、底板2上に載置された装置フレーム3を備え
ている。装置フレーム3は上板4及び下板5を有し、上
板4と下板5とは8本の支柱6(図2中には4本の支柱
7のみを示す)を介して相互に連結されている。上板4
上には、処理順序に従ってメッキ装置1の左側から順に
放熱板投入部7(図1参照)、第1前処理部8、第2前
処理部9、メッキ処理部10、後処理部11、及び、放
熱板取出部12が連続して設けられている。
導体パッケージに搭載されて半導体チップから発生する
熱を外方に放散する作用を行う被メッキ物としての後述
する放熱板P(2.4cm×2.4cm程度の大きさを
有する)等に対して、連続的にニッケルメッキを行う装
置であり、底板2上に載置された装置フレーム3を備え
ている。装置フレーム3は上板4及び下板5を有し、上
板4と下板5とは8本の支柱6(図2中には4本の支柱
7のみを示す)を介して相互に連結されている。上板4
上には、処理順序に従ってメッキ装置1の左側から順に
放熱板投入部7(図1参照)、第1前処理部8、第2前
処理部9、メッキ処理部10、後処理部11、及び、放
熱板取出部12が連続して設けられている。
【0013】ここに、放熱板投入部7には、後述するネ
ット支持ローラ27及びサイドガイドポール28を介し
て上下方向及び左右方向に支持されつつ、駆動モータ1
9及び一対のプーリ17によりエンドレス状態で移動さ
れるネット18内に放熱板Pを連続して投入するロボッ
ト(図示せず)が配置されており、かかるロボットを介
してネット18の上端部が拡げられつつ放熱板Pがネッ
ト18に順次投入されていく。尚、ネット支持ローラ2
7、サイドガイドポール28及びネット18の構成につ
いては後述する。また、第1前処理部8には、前処理槽
13が配置されており、かかる前処理槽13において
は、ネット18を介して放熱板Pが移送されている間
に、水酸化ナトリウム溶液による放熱板Pの電解脱脂処
理、湯洗処理、水洗処理の各処理が行われる。更に、第
2前処理部9には、前処理槽14が配置されており、こ
の前処理槽14では、中和処理、酸処理、水洗処理の各
処理が行われる。また、メッキ処理部10には、硫酸ニ
ッケル、塩化ニッケル、ホウ酸等を含有するニッケルメ
ッキ液を充填したメッキ槽15が配置されており、メッ
キ槽15においては、後述するように、放熱板Pに対す
るニッケル電気メッキ処理、水洗処理が行われる。更
に、後処理部11には後処理槽16が配置されており、
この後処理槽16においては、湯洗処理、水切り処理、
乾燥処理が行われる。また、放熱板取出部12では、駆
動モータ19及び各プーリ17を介して移動されるネッ
ト18により順次移送されてきた放熱板Pが、ネット1
8から自動的に下方に落下されて連続的にメッキ装置1
の外部に取り出される。
ット支持ローラ27及びサイドガイドポール28を介し
て上下方向及び左右方向に支持されつつ、駆動モータ1
9及び一対のプーリ17によりエンドレス状態で移動さ
れるネット18内に放熱板Pを連続して投入するロボッ
ト(図示せず)が配置されており、かかるロボットを介
してネット18の上端部が拡げられつつ放熱板Pがネッ
ト18に順次投入されていく。尚、ネット支持ローラ2
7、サイドガイドポール28及びネット18の構成につ
いては後述する。また、第1前処理部8には、前処理槽
13が配置されており、かかる前処理槽13において
は、ネット18を介して放熱板Pが移送されている間
に、水酸化ナトリウム溶液による放熱板Pの電解脱脂処
理、湯洗処理、水洗処理の各処理が行われる。更に、第
2前処理部9には、前処理槽14が配置されており、こ
の前処理槽14では、中和処理、酸処理、水洗処理の各
処理が行われる。また、メッキ処理部10には、硫酸ニ
ッケル、塩化ニッケル、ホウ酸等を含有するニッケルメ
ッキ液を充填したメッキ槽15が配置されており、メッ
キ槽15においては、後述するように、放熱板Pに対す
るニッケル電気メッキ処理、水洗処理が行われる。更
に、後処理部11には後処理槽16が配置されており、
この後処理槽16においては、湯洗処理、水切り処理、
乾燥処理が行われる。また、放熱板取出部12では、駆
動モータ19及び各プーリ17を介して移動されるネッ
ト18により順次移送されてきた放熱板Pが、ネット1
8から自動的に下方に落下されて連続的にメッキ装置1
の外部に取り出される。
【0014】ここに、放熱板Pをネット18から取り出
すには、適宜の手段を介してネット18を180度捩る
ことによりネット18の上端部を下方に向け、放熱板P
を受け皿等に落下させて取り出す。尚、適宜の手段を介
してネット18を水平に展開して放熱板Pを水平状態に
保持した後吸着パッド等によりピックアップするように
してもよい。
すには、適宜の手段を介してネット18を180度捩る
ことによりネット18の上端部を下方に向け、放熱板P
を受け皿等に落下させて取り出す。尚、適宜の手段を介
してネット18を水平に展開して放熱板Pを水平状態に
保持した後吸着パッド等によりピックアップするように
してもよい。
【0015】また、上板4の左右両側位置(図2参照)
には、一対のプーリ17が配設されており、各プーリ1
7間には、前記各前処理槽13、14、メッキ槽15、
後処理槽16の内部を通過するとともに、各前処理槽1
3、14、メッキ槽15、後処理槽16の下方側を通過
するように、ネット18(図1、図2中、その軌跡が1
点鎖線で示されている)が掛装されている。一方のプー
リ17(図2中、右側のプーリ)は、適宜の減速機構
(図示せず)を介して、上板4における右端の下面に取
り付けられた駆動モータ19に連結されている。これに
より、ネット18は、駆動モータ19、各プーリ17に
よりエンドレス状態で連続的に駆動される。尚、ネット
18の駆動速度は、約7.6cm/Sにセットされてい
る。更に、前記各前処理槽13、14、メッキ槽15、
後処理槽16の中央部及び上部を通過するように、支持
レール20が上方に配置されている。支持レール20
は、後述する給電電極29を揺動可能に支持する作用を
行うものであるが、その詳細な構成については後述す
る。
には、一対のプーリ17が配設されており、各プーリ1
7間には、前記各前処理槽13、14、メッキ槽15、
後処理槽16の内部を通過するとともに、各前処理槽1
3、14、メッキ槽15、後処理槽16の下方側を通過
するように、ネット18(図1、図2中、その軌跡が1
点鎖線で示されている)が掛装されている。一方のプー
リ17(図2中、右側のプーリ)は、適宜の減速機構
(図示せず)を介して、上板4における右端の下面に取
り付けられた駆動モータ19に連結されている。これに
より、ネット18は、駆動モータ19、各プーリ17に
よりエンドレス状態で連続的に駆動される。尚、ネット
18の駆動速度は、約7.6cm/Sにセットされてい
る。更に、前記各前処理槽13、14、メッキ槽15、
後処理槽16の中央部及び上部を通過するように、支持
レール20が上方に配置されている。支持レール20
は、後述する給電電極29を揺動可能に支持する作用を
行うものであるが、その詳細な構成については後述す
る。
【0016】また、装置フレーム3の上板4と下板5と
の間において、前記各前処理槽13、14に対応して前
処理タンク21、メッキ槽15前半部に対応してメッキ
タンク22、及び、メッキ槽15の後半部と後処理槽1
6に対応して後処理タンク23が、それぞれ配置されて
いる。前処理タンク21は電解脱脂処理に使用する水酸
化ナトリウム溶液を順次前処理槽13に循環補充するた
めのものであり、メッキタンク22はメッキ液を順次メ
ッキ槽15に循環補充するためのものであり、また、後
処理タンク23は湯洗処理、水切り処理、乾燥処理が行
われる際の残液を貯留するためのものである。尚、メッ
キ装置1には、操作開始、操作停止等を指令するための
操作盤24、駆動モータ19等の制御を行う制御盤2
5、各種配管、廃液タンク等が配置されるユティリティ
部26(図1参照)が設けられている。
の間において、前記各前処理槽13、14に対応して前
処理タンク21、メッキ槽15前半部に対応してメッキ
タンク22、及び、メッキ槽15の後半部と後処理槽1
6に対応して後処理タンク23が、それぞれ配置されて
いる。前処理タンク21は電解脱脂処理に使用する水酸
化ナトリウム溶液を順次前処理槽13に循環補充するた
めのものであり、メッキタンク22はメッキ液を順次メ
ッキ槽15に循環補充するためのものであり、また、後
処理タンク23は湯洗処理、水切り処理、乾燥処理が行
われる際の残液を貯留するためのものである。尚、メッ
キ装置1には、操作開始、操作停止等を指令するための
操作盤24、駆動モータ19等の制御を行う制御盤2
5、各種配管、廃液タンク等が配置されるユティリティ
部26(図1参照)が設けられている。
【0017】次に、前記のように駆動モータ19、各プ
ーリ17を介して移動されて放熱板Pを移送するネット
18及びその周辺構造について図3に基づき説明する。
図3はネット18及びその周辺構造を示す斜視図であ
る。図3において、ネット18はガラス繊維又はカーボ
ン繊維に樹脂コーティングした繊維から網状に形成され
てなり、その上端部は開放され、また、その下端部はル
ープ状に構成されている。かかるネット18内には放熱
板Pが立設された状態で収納されており、放熱板Pはこ
の状態を保持したまま各プーリ17を介して移送されて
いく。また、ネット18の縦幅は放熱板Pの縦幅よりも
小さくされており、従って、放熱板Pはその上端部をネ
ット18の上縁から露出しつつ移送されていく。
ーリ17を介して移動されて放熱板Pを移送するネット
18及びその周辺構造について図3に基づき説明する。
図3はネット18及びその周辺構造を示す斜視図であ
る。図3において、ネット18はガラス繊維又はカーボ
ン繊維に樹脂コーティングした繊維から網状に形成され
てなり、その上端部は開放され、また、その下端部はル
ープ状に構成されている。かかるネット18内には放熱
板Pが立設された状態で収納されており、放熱板Pはこ
の状態を保持したまま各プーリ17を介して移送されて
いく。また、ネット18の縦幅は放熱板Pの縦幅よりも
小さくされており、従って、放熱板Pはその上端部をネ
ット18の上縁から露出しつつ移送されていく。
【0018】ネット18の下方位置には、複数の回転自
在なネット支持ローラ27が配設されており、各支持ネ
ット支持ローラ27は、ネット18の下端部を上下方向
に支持することにより、上下方向におけるネット18の
位置決めを行う。また、ネット18の両側には、複数箇
所において一対の回転自在なサイドガイドポール28
(図3中には、1つのサイドガイドポール28のみを示
す)が配設されており、かかるサイドガイドポール28
はネット18の両側を支持することにより、左右方向に
おけるネット18の位置決めを行う。このようにネット
支持ローラ27及びサイドガイドポール28を配設する
のは、ネット18自体はフレキシブルであり、ネット1
8がその移動中に上下方向や左右方向に撓むと、支持レ
ール20に支持された給電電極29と放熱板Pの上端部
との位置関係が変化することから、給電電極29を確実
に放熱板Pの上端部に接触させてメッキ処理を円滑に進
行させるためである。
在なネット支持ローラ27が配設されており、各支持ネ
ット支持ローラ27は、ネット18の下端部を上下方向
に支持することにより、上下方向におけるネット18の
位置決めを行う。また、ネット18の両側には、複数箇
所において一対の回転自在なサイドガイドポール28
(図3中には、1つのサイドガイドポール28のみを示
す)が配設されており、かかるサイドガイドポール28
はネット18の両側を支持することにより、左右方向に
おけるネット18の位置決めを行う。このようにネット
支持ローラ27及びサイドガイドポール28を配設する
のは、ネット18自体はフレキシブルであり、ネット1
8がその移動中に上下方向や左右方向に撓むと、支持レ
ール20に支持された給電電極29と放熱板Pの上端部
との位置関係が変化することから、給電電極29を確実
に放熱板Pの上端部に接触させてメッキ処理を円滑に進
行させるためである。
【0019】また、ネット18の上方において、後述す
る電源Vのマイナス極に接続される導電性の支持レール
20が配設されており、この支持レール20には複数個
の給電電極29が支持ピン30を介して揺動可能に支持
されている。各給電電極29はネット18により放熱板
Pが移送されてきた際に、揺動しながら放熱板Pの上端
部に接触して電源Vから支持レール20に流れる電流を
放熱板Pに供給する作用を行う。ここに、各給電電極2
9は、ネット18により移送される放熱板Pに対して、
少なくともその1つが常時接触するように所定間隔をも
って支持レール20に支持されている。
る電源Vのマイナス極に接続される導電性の支持レール
20が配設されており、この支持レール20には複数個
の給電電極29が支持ピン30を介して揺動可能に支持
されている。各給電電極29はネット18により放熱板
Pが移送されてきた際に、揺動しながら放熱板Pの上端
部に接触して電源Vから支持レール20に流れる電流を
放熱板Pに供給する作用を行う。ここに、各給電電極2
9は、ネット18により移送される放熱板Pに対して、
少なくともその1つが常時接触するように所定間隔をも
って支持レール20に支持されている。
【0020】更に、ネット18の上端部(開放部)の近
傍位置にはロッド部材31が上下動可能に配設されてお
り、このロッド部材31は、適宜の駆動機構を介してネ
ット18の上端部内に対して間欠的に進入及び退出され
る。ここに、ロッド部材31は、その進入時に放熱板P
の上端部に当接してネット18に対する放熱板Pの位置
を変化させる作用を行い、これによりメッキ槽15内で
のメッキ中に、ネット18と放熱板Pとの接触位置が移
動されることとなって、後述するメッキ処理時に放熱板
Pの表面にネット18の網跡に起因してメッキ被膜の未
着部が残存されることは全くない。従って、放熱板Pの
全面に渡って均一にメッキ被膜を形成することが可能と
なり、また、電気メッキの特性上、メッキ被膜の析出速
度を低下させることなく低いコストで連続的に放熱板P
のメッキを行うことが可能となるものである。
傍位置にはロッド部材31が上下動可能に配設されてお
り、このロッド部材31は、適宜の駆動機構を介してネ
ット18の上端部内に対して間欠的に進入及び退出され
る。ここに、ロッド部材31は、その進入時に放熱板P
の上端部に当接してネット18に対する放熱板Pの位置
を変化させる作用を行い、これによりメッキ槽15内で
のメッキ中に、ネット18と放熱板Pとの接触位置が移
動されることとなって、後述するメッキ処理時に放熱板
Pの表面にネット18の網跡に起因してメッキ被膜の未
着部が残存されることは全くない。従って、放熱板Pの
全面に渡って均一にメッキ被膜を形成することが可能と
なり、また、電気メッキの特性上、メッキ被膜の析出速
度を低下させることなく低いコストで連続的に放熱板P
のメッキを行うことが可能となるものである。
【0021】続いて、メッキ槽15内で放熱板Pの表面
全体に渡って電気ニッケルメッキを行う方法について図
4に基づき説明する。図4は放熱板Pに電気ニッケルメ
ッキを行っている状態を模式的に示す説明図である。先
ず、メッキ槽15の構成について説明すると、メッキ液
Lが充填されたメッキ槽15内には、前記のように駆動
モータ19、各プーリ17により移動されるネット18
を介して搬送される放熱板Pの搬送経路に沿って、その
両側には一対のニッケル板32が配置されており、各ニ
ッケル板32は配線33を介して電源Vのプラス極に接
続されている。これより各ニッケル板32は、電気メッ
キに際して陽極として作用する。また、支持レール20
は配線34を介して電源Vのマイナス極に接続されてい
る。ここに、支持レール20、支持ピン30、及び、給
電電極29は、全て導電性材料から形成されており、従
って、給電電極29に接触される放熱板Pは、電気メッ
キに際して陰極として作用する。更に、ネット支持ロー
ラ27下方でメッキ槽15の底壁には、発泡管35が配
置されており、かかる発泡管35はそのエア孔36から
エアを噴出してメッキ液Lの攪拌を行うものである。ま
た、メッキ液Lの液面上方には、遮蔽板37が配置され
ており、遮蔽板37を介して放熱板Pの電気メッキ時や
メッキ液Lの攪拌時にメッキ液Lがメッキ槽15の外部
に漏出することを防止している。
全体に渡って電気ニッケルメッキを行う方法について図
4に基づき説明する。図4は放熱板Pに電気ニッケルメ
ッキを行っている状態を模式的に示す説明図である。先
ず、メッキ槽15の構成について説明すると、メッキ液
Lが充填されたメッキ槽15内には、前記のように駆動
モータ19、各プーリ17により移動されるネット18
を介して搬送される放熱板Pの搬送経路に沿って、その
両側には一対のニッケル板32が配置されており、各ニ
ッケル板32は配線33を介して電源Vのプラス極に接
続されている。これより各ニッケル板32は、電気メッ
キに際して陽極として作用する。また、支持レール20
は配線34を介して電源Vのマイナス極に接続されてい
る。ここに、支持レール20、支持ピン30、及び、給
電電極29は、全て導電性材料から形成されており、従
って、給電電極29に接触される放熱板Pは、電気メッ
キに際して陰極として作用する。更に、ネット支持ロー
ラ27下方でメッキ槽15の底壁には、発泡管35が配
置されており、かかる発泡管35はそのエア孔36から
エアを噴出してメッキ液Lの攪拌を行うものである。ま
た、メッキ液Lの液面上方には、遮蔽板37が配置され
ており、遮蔽板37を介して放熱板Pの電気メッキ時や
メッキ液Lの攪拌時にメッキ液Lがメッキ槽15の外部
に漏出することを防止している。
【0022】前記のように構成されたメッキ装置1によ
り放熱板Pのニッケル電気メッキを行う動作について説
明すると、先ず、操作盤24を介して操作開始が指令さ
れ、これに基づき駆動モータ19の回転駆動が開始され
る。駆動モータ19の回転駆動が行われると、放熱板P
は、放熱板投入部7にてロボットを介して、一対の各プ
ーリ17により移動されているネット18に対して順次
連続して投入される。このようにネット18内に投入さ
れた放熱板Pは、図3に示すように、その上端部をネッ
ト18の上縁から露出しながら、ネット18の移動に伴
って順次下流側に搬送されていく。
り放熱板Pのニッケル電気メッキを行う動作について説
明すると、先ず、操作盤24を介して操作開始が指令さ
れ、これに基づき駆動モータ19の回転駆動が開始され
る。駆動モータ19の回転駆動が行われると、放熱板P
は、放熱板投入部7にてロボットを介して、一対の各プ
ーリ17により移動されているネット18に対して順次
連続して投入される。このようにネット18内に投入さ
れた放熱板Pは、図3に示すように、その上端部をネッ
ト18の上縁から露出しながら、ネット18の移動に伴
って順次下流側に搬送されていく。
【0023】この後、ネット18内に保持された放熱板
Pは、第1前処理部8の前処理槽13において、電解脱
脂処理、湯洗処理、水洗処理の各処理が順次施された
後、第2前処理部9に移動される。第2前処理部9で
は、前処理槽14において中和処理、湯洗処理、水洗処
理の各処理が行われる、この後、ネット18に保持され
た放熱板Pは、メッキ処理部10に移動される。メッキ
処理部10においては、ネット18の移動に伴ない放熱
板Pは、メッキ槽15のメッキ液L中に浸漬された状態
(図4参照)で、図3中の矢印方向に移動されていく。
そして、このようにメッキ液Lに浸漬されつつ移動され
る際に、各ニッケル板32は前記のように陽極となり、
また、放熱板Pは前記のように陰極となり、これにより
放熱板Pの表面全体にはニッケル電気メッキが行われて
ニッケル被膜が形成される。このとき、放熱板Pは、そ
の上端部が給電電極29に接触されつつ移動されるが、
ロッド部材31がネット18の上端部(開放部)に対し
て間欠的に進入及び退出されることに基づき、放熱板P
とネット18との接触位置が変化されることとなる。
Pは、第1前処理部8の前処理槽13において、電解脱
脂処理、湯洗処理、水洗処理の各処理が順次施された
後、第2前処理部9に移動される。第2前処理部9で
は、前処理槽14において中和処理、湯洗処理、水洗処
理の各処理が行われる、この後、ネット18に保持され
た放熱板Pは、メッキ処理部10に移動される。メッキ
処理部10においては、ネット18の移動に伴ない放熱
板Pは、メッキ槽15のメッキ液L中に浸漬された状態
(図4参照)で、図3中の矢印方向に移動されていく。
そして、このようにメッキ液Lに浸漬されつつ移動され
る際に、各ニッケル板32は前記のように陽極となり、
また、放熱板Pは前記のように陰極となり、これにより
放熱板Pの表面全体にはニッケル電気メッキが行われて
ニッケル被膜が形成される。このとき、放熱板Pは、そ
の上端部が給電電極29に接触されつつ移動されるが、
ロッド部材31がネット18の上端部(開放部)に対し
て間欠的に進入及び退出されることに基づき、放熱板P
とネット18との接触位置が変化されることとなる。
【0024】従って、放熱板Pの表面全体にニッケル電
気メッキを行う際に、ネット18と放熱板Pとの接触位
置はロッド部材31を介して間欠的に変化されることか
ら、メッキ槽15内でのメッキ中に放熱板Pの表面に対
してメッキ被膜の未着部が残存されることは全くない。
従って、放熱板Pの表面全体に渡ってメッキ被膜を均一
に形成することが可能となり、また、電気メッキの特性
上、メッキ被膜の析出速度を低下させることなく低いコ
ストで連続的に被メッキ物のメッキを行うことなうこと
が可能となる。
気メッキを行う際に、ネット18と放熱板Pとの接触位
置はロッド部材31を介して間欠的に変化されることか
ら、メッキ槽15内でのメッキ中に放熱板Pの表面に対
してメッキ被膜の未着部が残存されることは全くない。
従って、放熱板Pの表面全体に渡ってメッキ被膜を均一
に形成することが可能となり、また、電気メッキの特性
上、メッキ被膜の析出速度を低下させることなく低いコ
ストで連続的に被メッキ物のメッキを行うことなうこと
が可能となる。
【0025】前記のように放熱板Pにニッケル電気メッ
キが施された後、水洗処理が行われてメッキ処理部10
における処理が終了する。更に、放熱板Pはネット18
と共に後処理部11に移動され、後処理部11において
は、後処理槽16にて湯洗処理、水切り処理、乾燥処理
が行われる。これにより一連のメッキ処理は終了する
が、更にネット18は放熱板取出部12まで移動され、
この放熱板取出部12においてネット18を180度捩
ることによりネット18の上端部を下方に向けて放熱板
Pが受け皿等に落下されて取り出される。
キが施された後、水洗処理が行われてメッキ処理部10
における処理が終了する。更に、放熱板Pはネット18
と共に後処理部11に移動され、後処理部11において
は、後処理槽16にて湯洗処理、水切り処理、乾燥処理
が行われる。これにより一連のメッキ処理は終了する
が、更にネット18は放熱板取出部12まで移動され、
この放熱板取出部12においてネット18を180度捩
ることによりネット18の上端部を下方に向けて放熱板
Pが受け皿等に落下されて取り出される。
【0026】以上詳細に説明した通り本実施の形態に係
るメッキ装置1では、電源Vのプラス極に接続されて陽
極として作用するニッケル板32が配置されるとともに
メッキ液Lが充填されたメッキ槽15内で、駆動モータ
19、各プーリ17を介してエンドレス状態で移動され
るネット18を介して放熱板Pの上端部を露出しつつ搬
送するとともに、その搬送中に電源Vのマイナス極に接
続された給電電極29と放熱板Pの上端部との接触位置
を変化しながら給電を行うことにより、放熱板Pにニッ
ケルメッキ処理を行うように構成したので、メッキ中に
放熱板Pの表面に対してメッキ被膜の未着部が残存され
ることは全くなく、従って、放熱板Pの表面全体に渡っ
てメッキ被膜を均一に形成することができ、また、電気
メッキの特性上、メッキ被膜の析出速度を低下させるこ
となく低いコストで連続的に放熱板Pのメッキを行うこ
となうことができる。
るメッキ装置1では、電源Vのプラス極に接続されて陽
極として作用するニッケル板32が配置されるとともに
メッキ液Lが充填されたメッキ槽15内で、駆動モータ
19、各プーリ17を介してエンドレス状態で移動され
るネット18を介して放熱板Pの上端部を露出しつつ搬
送するとともに、その搬送中に電源Vのマイナス極に接
続された給電電極29と放熱板Pの上端部との接触位置
を変化しながら給電を行うことにより、放熱板Pにニッ
ケルメッキ処理を行うように構成したので、メッキ中に
放熱板Pの表面に対してメッキ被膜の未着部が残存され
ることは全くなく、従って、放熱板Pの表面全体に渡っ
てメッキ被膜を均一に形成することができ、また、電気
メッキの特性上、メッキ被膜の析出速度を低下させるこ
となく低いコストで連続的に放熱板Pのメッキを行うこ
となうことができる。
【0027】また、本実施の形態に係る連続電気メッキ
装置1では、支持レール20に対して給電電極29が支
持ピン30を介して揺動可能に支持されているので、放
熱板Pがネット18を介して搬送されて、その上端部が
給電電極29と当接した際、給電電極29は揺動しなが
ら放熱板Pの上端部と接触することとなり、これにより
支持レール20に対して給電電極29を支持ピン30に
より揺動可能に支持するという簡単な構成により給電電
極29と放熱板Pの端縁部との接触を保持したまま接触
位置を容易に変化させることができる。
装置1では、支持レール20に対して給電電極29が支
持ピン30を介して揺動可能に支持されているので、放
熱板Pがネット18を介して搬送されて、その上端部が
給電電極29と当接した際、給電電極29は揺動しなが
ら放熱板Pの上端部と接触することとなり、これにより
支持レール20に対して給電電極29を支持ピン30に
より揺動可能に支持するという簡単な構成により給電電
極29と放熱板Pの端縁部との接触を保持したまま接触
位置を容易に変化させることができる。
【0028】更に、連続電気メッキ装置1では、放熱板
Pを搬送するについて、上端部が開放され下端部がルー
プ状に形成されたネット18内に放熱板Pを収納した状
態で駆動モータ19、各プーリ19を介して搬送するよ
うに構成したので、ネット18の上端部はフレキシブル
に開放可能であることに基づき、ネット18に対して放
熱板Pを投入する投入作業を容易に行うことができ、ま
た、ネット18から放熱板Pを取り出す際にもネット1
8のフレキシビリティを利用して容易に取り出すことが
できる。
Pを搬送するについて、上端部が開放され下端部がルー
プ状に形成されたネット18内に放熱板Pを収納した状
態で駆動モータ19、各プーリ19を介して搬送するよ
うに構成したので、ネット18の上端部はフレキシブル
に開放可能であることに基づき、ネット18に対して放
熱板Pを投入する投入作業を容易に行うことができ、ま
た、ネット18から放熱板Pを取り出す際にもネット1
8のフレキシビリティを利用して容易に取り出すことが
できる。
【0029】また、連続電気メッキ装置1では、放熱板
Pのメッキ中に、ネット18の上端部に対して進入及び
退出可能に配設されたロッド部材31を有し、ロッド部
材31はその進入時にネット18内における放熱板Pに
当接してネット18に対する放熱板Pの位置を変化させ
るように構成したので、適当な時間間隔でネット18の
上端部に対するロッド部材31の進入及び退出を行うこ
とにより、ロッド部材31を介して放熱板Pのネット1
8に対する接触位置を変化させることができる。これに
より放熱板Pの全体に渡って均一にメッキ被膜を形成す
ることができるものである。尚、本発明は前記実施の形
態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論で
ある。
Pのメッキ中に、ネット18の上端部に対して進入及び
退出可能に配設されたロッド部材31を有し、ロッド部
材31はその進入時にネット18内における放熱板Pに
当接してネット18に対する放熱板Pの位置を変化させ
るように構成したので、適当な時間間隔でネット18の
上端部に対するロッド部材31の進入及び退出を行うこ
とにより、ロッド部材31を介して放熱板Pのネット1
8に対する接触位置を変化させることができる。これに
より放熱板Pの全体に渡って均一にメッキ被膜を形成す
ることができるものである。尚、本発明は前記実施の形
態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論で
ある。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り請求項1に係る連続電
解装置では、電源の一方の極に接続される金属が配置さ
れるとともに電解液が充填された電解槽内で、被処理物
が、ネット内でその端縁部が露出された状態で保持され
つつ搬送装置を介して搬送され、その搬送中、電源の他
方の極に接続された給電電極が被処理物の端縁部との接
触位置を変化しながら給電を行って被処理物の表面に電
解処理が行われるので、電解処理中に被処理物の表面に
対して未処理部が残存されることは全くなく、従って、
被処理物の表面全体に渡って均一に電解処理を行うこと
ができ、また、電解処理の特性上、電解処理速度を低下
させることなく低いコストで連続的に被処理物の電解を
行うことができる。
解装置では、電源の一方の極に接続される金属が配置さ
れるとともに電解液が充填された電解槽内で、被処理物
が、ネット内でその端縁部が露出された状態で保持され
つつ搬送装置を介して搬送され、その搬送中、電源の他
方の極に接続された給電電極が被処理物の端縁部との接
触位置を変化しながら給電を行って被処理物の表面に電
解処理が行われるので、電解処理中に被処理物の表面に
対して未処理部が残存されることは全くなく、従って、
被処理物の表面全体に渡って均一に電解処理を行うこと
ができ、また、電解処理の特性上、電解処理速度を低下
させることなく低いコストで連続的に被処理物の電解を
行うことができる。
【0031】また、前記のように被処理物を保持すべく
ネットを使用した場合、ネットの上端部はフレキシブル
に開放可能であることから、ネットに対して被処理物を
投入する投入作業を容易に行うことができ、また、ネッ
トから被処理物を取り出す際にもネットのフレキシビリ
ティを利用して容易に取り出すことができる。更に、請
求項2に係る連続電解装置では、ネットの上端部に対し
て進入及び退出可能に配設されたロッド部材を有し、ロ
ッド部材はその進入時にネット内における被処理物に当
接してネットに対する被処理物の位置を変化させるよう
に構成されているので、適当な時間間隔でネットの上端
部に対するロッド部材の進入及び退出を行うことによ
り、ロッド部材を介して被処理物のネットに対する接触
位置を変化させることができ、これにより被処理物の全
体に渡って均一に電解処理を行うことができる。
ネットを使用した場合、ネットの上端部はフレキシブル
に開放可能であることから、ネットに対して被処理物を
投入する投入作業を容易に行うことができ、また、ネッ
トから被処理物を取り出す際にもネットのフレキシビリ
ティを利用して容易に取り出すことができる。更に、請
求項2に係る連続電解装置では、ネットの上端部に対し
て進入及び退出可能に配設されたロッド部材を有し、ロ
ッド部材はその進入時にネット内における被処理物に当
接してネットに対する被処理物の位置を変化させるよう
に構成されているので、適当な時間間隔でネットの上端
部に対するロッド部材の進入及び退出を行うことによ
り、ロッド部材を介して被処理物のネットに対する接触
位置を変化させることができ、これにより被処理物の全
体に渡って均一に電解処理を行うことができる。
【図1】メッキ装置の平面図である。
【図2】メッキ装置の側面図である。
【図3】ネット及びその周辺構造を示す斜視図である。
【図4】放熱板に電気ニッケルメッキを行っている状態
を模式的に示す説明図である。
を模式的に示す説明図である。
1 メッキ装置 10 メッキ処理部 15 メッキ槽 17 プーリ 18 ネット 19 駆動モータ 20 支持レール 27 ネット支持ローラ 28 サイドガイドポール 29 給電電極 30 支持ピン 31 ロッド部材 32 ニッケル板 33、34 配線 L メッキ液 P 放熱板 V 電源
Claims (2)
- 【請求項1】 電源と、電解液を充填した電解槽内に配
置されるとともに電源の一方の極に接続される金属と、
上端部が開放され下端部がループ状に形成されて電解槽
内で被処理物の上端部を露出させながら被処理物を保持
するネットと、そのネットを搬送する搬送装置と、電源
の他方の極に接続されるとともにネットを介して被処理
物が搬送されている間に被処理物の端縁部との接触位置
を変化させつつ給電を行う給電電極とを備えたことを特
徴とする連続電解装置。 - 【請求項2】 前記ネットの上端部に対して進入及び退
出可能に配設されたロッド部材を有し、ロッド部材はそ
の進入時にネット内における被処理物に当接してネット
に対する被処理物の位置を変化させることを特徴とする
請求項1記載の連続電解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1947896A JPH09195093A (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 連続電解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1947896A JPH09195093A (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 連続電解装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09195093A true JPH09195093A (ja) | 1997-07-29 |
Family
ID=12000456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1947896A Pending JPH09195093A (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | 連続電解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09195093A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010043340A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 電解めっき治具及び電解めっき方法 |
KR102224884B1 (ko) * | 2019-10-01 | 2021-03-09 | 엔티피 주식회사 | 기판 도금장치 |
-
1996
- 1996-01-09 JP JP1947896A patent/JPH09195093A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010043340A (ja) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Fuji Electric Holdings Co Ltd | 電解めっき治具及び電解めっき方法 |
KR102224884B1 (ko) * | 2019-10-01 | 2021-03-09 | 엔티피 주식회사 | 기판 도금장치 |
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