JPH09194995A - 高強度・高靱性溶接鋼管およびその製造方法 - Google Patents

高強度・高靱性溶接鋼管およびその製造方法

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JPH09194995A
JPH09194995A JP8001723A JP172396A JPH09194995A JP H09194995 A JPH09194995 A JP H09194995A JP 8001723 A JP8001723 A JP 8001723A JP 172396 A JP172396 A JP 172396A JP H09194995 A JPH09194995 A JP H09194995A
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JP8001723A
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Kenichi Iwasaki
謙一 岩崎
Yutaka Nagahama
裕 長浜
Akio Sato
昭夫 佐藤
Masaki Omura
雅紀 大村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

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  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高能率で製造できる電縫溶接法の有する長所
を維持しつつ、溶接部の機械的特性が母材部に比較し遜
色のない高強度・高靭性溶接鋼管を製造する。 【解決手段】 重量%で、C:0.01〜0.13%, Si:0.5%以
下, Mn:0.5〜2%, Al:0.1%以下, N:0.01% 以下, P:0.02%
以下, S:0.01% 以下からなる鋼板を管状体に成形し、
次いで、管状体の突き合わされたエッジ部をレーザービ
ームの照射により溶融すると共にアプセットして溶接
し、溶接部が溶融凝固組織を有している高強度・高靭性
溶接鋼管とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パイプライン用、機
械構造部材用、各種プラント用等に使用される高強度・
高靱性溶接鋼管およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼管の用途は、パイプライン用、機械構
造部材用、熱交換器用、自動車部品用、機械構造部材
用、各種プラント用等、多岐にわたっており、その用途
またはサイズに応じて、各種の方法により製造された継
目無鋼管や溶接鋼管が使用されている。その中で、鋼帯
を連続的に管状に成形して管状体(オープンパイプ)と
なし、その相対する両エッジ部を高周波加熱または抵抗
加熱によって加熱しそして溶接することにより製管され
る電縫溶接鋼管は、その寸法精度が高く、他の製管方法
に比較して高能率に製造することができ、且つ、比較的
安価であるために、従来から多量に製造されそして使用
されている。
【0003】しかしながら、電縫溶接鋼管を、高度の材
質特性や高い信頼性が要求される分野において使用する
場合には、その材質が問題とされることがある。他の溶
接鋼管と比較して電縫溶接鋼管の材質が劣る理由は、次
の通りである。 1)電縫溶接部の入熱は、アーク溶接に比較して少ない
ために、電縫溶接時における電縫溶接部およびその近傍
の冷却速度は速い。従って、電縫溶接部およびその近傍
が硬化しやすく、品質が劣化しやすい。 2)電縫溶接法によって溶接された溶接部は、アーク溶
接等の通常の溶融溶接と圧接との中間とも言える状態で
あり、その接合部に明瞭な溶融プールは形成されない。
従って、溶接時に酸化によって形成された介在物が、鋼
の内部から排出されにくく残存する。
【0004】上記理由のうち、1)に対しては、熱処理
を施すことによる対応が可能である。たとえば、電縫溶
接管に対し、オンラインで焼きならし、または、焼き入
れ焼き戻しの熱処理を施すことにより、硬化した溶接部
の材質を改善することができ、たとえば、特開昭62−
151509号公報には、硬化した溶接部に焼入れ焼き
戻しの熱処理を施す技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記理
由のうち、2)の介在物に起因する問題点の解決には、
別途の対策が必要であり、例えば、溶接時に鋼帯を管状
体にアプセットして、介在物等を可能な限り外部に排出
することが試みられている。ところが、その結果、溶接
部近傍のメタルフローが立ち上がり、言わば鋼の圧延時
の断面が管の内外表面に現れることになる。このような
メタルフローを有する鋼管には、疲労強度が劣ること
や、内圧がかかった場合の耐久性に問題が生ずる可能性
が危惧される。勿論アプセットを行なっても、介在物が
完全に排出されるわけではなく、相当量の介在物が残留
する結果、鋼管の機械的特性が劣化する問題が生ずる。
【0006】上記問題を解決するための対策も検討され
ており、入熱を制御したり、または、特開昭63−24
1116号公報に開示されているような、非酸化性ガス
で電縫部をシールドして電縫溶接を行い、電縫部の酸化
物等を減少させる方法が知られている。しかしながら、
現実的には入熱の制御による改善には限界があり、ま
た、シールド性に優れ、かつ連続操業に耐え得るシール
ド装置も開発されていない。
【0007】このようなことから、溶接部の強度や靱性
が母材部と遜色ない電縫溶接鋼管は、従来は製造し得な
いものとされていた。上述したように、従来の技術で製
造した電縫溶接鋼管の溶接部の強度や靱性は母材部に比
較して劣っており、このことが電縫溶接鋼管の用途を制
限する大きな原因となっていた。
【0008】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、高能率で製造できる電縫溶接法の有する長所
を維持しつつ、溶接部の機械的特性が母材部に比較して
遜色のない高強度・高靭性溶接鋼管およびその製造方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは電縫溶接部
の機械的特性が母材部に比較して劣る原因は、 1)溶接部の熱履歴、 2)溶接部の介在物、および、 3)溶接部近傍のメタルフロー にあり、特に1)および2)の影響が大きいことを見出
して、研究を重ねた結果、本発明を完成させた。
【0010】この発明の基本は、適切な化学成分組成を
有する鋼帯を、多段ロールによって管状体に成形し、管
状体の突き合わされたエッジ部を適当な温度で予熱し、
ついで、予熱されたエッジ部にレーザービームを照射し
てこれを溶融すると共にアプセットして溶接することに
より、高強度・高靭性溶接鋼管とするものである。
【0011】従って、従来の電縫溶接鋼管の製造方法に
よる場合と異なり、溶接部は、溶融凝固組織を有してい
る。勿論、凝固の過程で管状体がアプセットされるため
に、上記溶融凝固組織は、若干の加工が施された状態に
なる。
【0012】なお、本発明の高強度・高靱性溶接鋼管に
おいて、高強度とは、引張強さが50kgf/mm2
上をいい、また、高靱性とは、シャルピー衝撃試験にお
ける破面遷移温度(V rs)が−50℃以下をいう。
【0013】請求項1に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0014】請求項2に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、さらに、下記からなる群から選んだ少なくと
も1つの元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
〜0.2% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0015】請求項3に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、さらに、下記からなる群から選んだ少なくと
も1つの元素を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1% Cu:0.03
〜1% Cr:0.03〜3% Mo:0.03
〜1.5% W:0.03〜1.5% B:0.000
3〜0.003% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0016】請求項4に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、さらに、下記からなる群から選んだ少なくと
も1つの元素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0017】請求項5に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
〜0.2% さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
素を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
3〜0.003% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0018】請求項6に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
〜0.2% さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1%、 そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0019】請求項7に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
元素を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
3〜0.003%、 さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1%、 そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0020】請求項8に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
〜0.2% 、 下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元素を下記
の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
3〜0.003%、 さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1%、 そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
いる高強度・高靱性溶接鋼管。
【0021】請求項9に記載の発明は、下記を特徴とす
るものである。 (a)請求項1〜8の何れか1の請求項に記載された化
学成分組成の鋼板を用意する工程、(b)前記鋼板を管
状体に成形する工程、および、(c)前記管状体の突き
合わされたエッジ部をレーザービームの照射により溶融
すると共にアプセットして溶接する工程からなる、高強
度・高靱性溶接鋼管の製造方法。
【0022】請求項10に記載の発明は、下記を特徴と
するものである。 (a)請求項1〜8の何れか1の請求項に記載された化
学成分組成の鋼板を用意する工程、(b)前記鋼板を管
状体に成形する工程、(c)前記管状体の突き合わされ
たエッジ部を予熱する工程、(d)前記管状体の前記予
熱されたエッジ部をレーザービームの照射により溶融す
ると共にアプセットして溶接する工程からなる、高強度
・高靱性溶接鋼管の製造方法。
【0023】請求項11に記載の発明は、下記を特徴と
するものである。 (a)請求項1〜8の何れか1の請求項に記載された化
学成分組成の鋼板を用意する工程、(b)前記鋼板を管
状体に成形する工程、(c)前記管状体の突き合わされ
たエッジ部を、600〜1300℃の範囲内の温度に予
熱する工程、(d)前記管状体の前記予熱されたエッジ
部を、レーザービームの照射により溶融すると共にアプ
セットして溶接する工程、および、(e)前記溶接部を
Ac3+20℃〜1000℃の温度域に加熱し次いで冷却
する工程からなる、高強度・高靱性溶接鋼管の製造方
法。
【0024】請求項12に記載の発明は、下記を特徴と
するものである。 (a)請求項1〜8の何れか1の請求項に記載された化
学成分組成の鋼板を用意する工程、(b)前記鋼板を管
状体に成形する工程、(c)前記管状体の突き合わされ
たエッジ部を、600〜1300℃の範囲内の温度に予
熱する工程、(d)前記管状体の前記予熱されたエッジ
部を、レーザービームの照射により溶融すると共にアプ
セットして溶接する工程、(e)前記溶接部をAc3+2
0℃〜1000℃の温度域に加熱する工程、および、
(f)次いで、500℃〜AC1の範囲内の温度で焼き戻
す工程からなる、高強度・高靱性溶接鋼管の製造方法。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明の溶接鋼管の化学成分組
成を、上述したように限定した理由について以下に説明
する。
【0026】Cは、鋼の強度を高める作用を有してい
る。しかしながら、C含有量が0.01wt.%未満では強
度の確保が困難である。一方、C含有量が0.13wt.%
を超えると、溶接性および靱性が劣化する。従って、C
含有量は、0.01〜0.13wt.%の範囲内に限定すべ
きである。
【0027】Siは脱酸元素である。しかしながら、S
i含有量が0.5wt.%を超えると、靱性が劣化する等の
悪影響が生ずる。従って、Si含有量は、0.5wt.%以
下に限定すべきである。
【0028】Mnも、鋼の強度を高める作用を有してい
る。しかしながら、Mn含有量が0.5wt.%未満では十
分な強度が得られない。一方、Mn含有量が2wt.%を超
えると、溶接性および靱性が劣化する。従って、Mn含
有量は、0.5〜2wt.%の範囲内に限定すべきである。
【0029】Alも脱酸元素である。しかしながら、A
l含有量が0.1wt.%を超えると、靱性が劣化する等の
悪影響が生ずる。従って、Al含有量は、0.1wt.%以
下に限定すべきである。
【0030】Nは、溶解時に大気中から不純物として鋼
中に混入する元素であるが、Cと同様に鋼の強度を高め
る作用も有している。しかしながら、N含有量が0.0
1wt.%を超えると、溶接性および靱性に悪影響が生ず
る。従って、N含有量は、0.01wt.%以下に限定すべ
きである。
【0031】Ti,Zr,NbおよびVは、鋼の強度を
高める作用を有しており、また、炭化物および窒化物を
形成してオーステナイト粒を微細化し、強度および靱性
を向上させる作用がある。従って、必要に応じて、上記
群から選ばれた少なくとも1つの元素を含有させる。し
かしながら、その含有量が0.005wt.%未満では、所
望の効果が得られない。一方、その含有量が0.2wt.%
を超えると靱性が劣化する。従って、Ti、Zr、Nb
およびVからなる群から選んだ少なくとも1つの元素の
含有量は、0.005〜0.2wt.%の範囲内に限定すべ
きである。
【0032】Cr,Cu,Ni,Mo,WおよびBは、
鋼の強度を高める作用を有している。従って、必要に応
じて、上記群から選ばれた少なくとも1つの元素を含有
させる。
【0033】しかしながら、Crの含有量が0.03w
t.%未満では、所望の効果が得られない。一方、その含
有量が3wt.%を超えると、溶接性および靱性が劣化す
る。従って、Cr含有量は、0.03〜3wt.%の範囲内
に限定すべきである。
【0034】Cuの含有量が0.03wt.%未満では、所
望の効果が得られない。一方、その含有量が1wt.%を超
えると、熱間加工性が劣化する。したがって、Cuの含
有量は、03〜1wt.%の範囲内に限定すべきである。
【0035】Niは、鋼の強度を高めるほか、Cuの熱
間加工性に対する悪影響を低下させる作用も有してい
る。しかしながら、Niの含有量が0.03wt.%未満で
は、所望の効果が得られない。一方、その含有量が1w
t.%を超えると、添加効果が飽和する。したがって、N
iの含有量は、0.03〜1wt.%の範囲内に限定すべき
である。
【0036】Moの含有量が0.03wt.%未満では、所
望の効果が得られない。一方、その含有量が1.5wt.%
を超えると、添加効果が飽和する。したがって、Moの
含有量は、0.03〜1.5wt.%の範囲内に限定すべき
である。
【0037】Wの含有量が0.03wt.%未満では、所望
の効果が得られない。一方、その含有量が1.5%を超
えると、添加効果が飽和する。したがって、Wの含有量
は、0.03〜1.5wt.%の範囲内に限定すべきであ
る。
【0038】Bの含有量が0.0003wt.%未満では、
所望の効果が得られない。一方、その含有量が0.00
3wt.%を超えると、溶接部の靱性が劣化する。したがっ
て、Bの含有量は、0.0003〜0.003wt.%の範
囲内に限定すべきである。
【0039】Ca,MgおよびREMは、Sと結びつい
て介在物を粒状化し、形態制御を通じて各種の腐食環境
における耐食性を向上させ、且つ、靱性値を高める作用
を有している。従って、必要に応じて、上記群から選ば
れた少なくとも1つの元素を含有させる。しかしなが
ら、Ca,MgおよびREMの少なくとも1つの元素の
含有量が0.0005wt.%未満では、所望の効果が得ら
れない。一方、CaおよびMgの含有量が各々0.01
wt.%を超え、また、REMの含有量が0.1wt.%を超え
ると、鋼の靱性が劣化する。従って、CaおよびMgの
各含有量は0.005〜0.01wt.%の範囲内に限定
し、そして、REMの含有量は0.0005〜0.1w
t.%の範囲内に限定すべきである。
【0040】不可避的不純物のPおよびSは、靱性に有
害である。従って、P含有量は0.02wt.%以下に限定
し、そして、S含有量は0.01wt.%以下に限定すべき
である。特に、S量を0.005wt.%以下に限定する
と、一段と優れた靱性が得られる。
【0041】次に、この発明の溶接鋼管の製造方法につ
いて説明する。図1は、この発明を実施するための製管
設備の一例を示す概略説明図、図2は、図1のA−A線
矢視図である。図面に示すように、管状体1の移動方向
に沿って、コンタクトチップ2、トップロール4および
サイドロール5、第1高周波加熱装置6、水冷ゾーン7
および第2高周波加熱装置8が、この順序で配置されて
いる。
【0042】鋼帯を、図示しない多段ロールによって管
状体1に成形し、次いで、コンタクトチップ2または高
周波誘導加熱により、管状体1の突き合わされたエッジ
部を予熱する。エッジ部の好ましい予熱温度は、600
〜1300℃の範囲内である。予熱温度が600℃未満
では、予熱が不十分でありレーザービームの照射に対す
る負担が過大になる。一方、予熱温度が1300℃を超
えて高くなると、レーザービームの照射に対する負担は
軽くなるが、鋼の酸化が進行し介在物量が増加する問題
が生ずる。なお、溶接部の清浄度を高く保つために、予
熱温度を1000℃以下に制限することが好ましい。
【0043】上記のようにして予熱された、管状体1の
突き合わされたエッジ部に対し、レーザービーム3を照
射してこれを溶融しそして溶接する。溶接時にトップロ
ール4によって突き合わされたエッジ部の形状をI型に
形成し、サイドロール5によってアプセットする。な
お、図1に示したように、複数個のトップロール4は、
斜め上方から管状体1を抑え、トップロール4間をレー
ザービーム3が通過するように配置されており、トップ
ロール4間を通過するレーザービーム3により溶接部は
加熱されて溶融する。なお、予熱は必須の条件ではな
く、レーザービームの照射のみによって電縫溶接するこ
とも可能である。
【0044】このようにして、レーザービーム3により
溶融溶接が行なわれるために、溶接部が溶融凝固組織を
有しており、予熱時にエッジ部に形成された酸化物の大
部分は溶融プール外に排出され、清浄度の高い溶接部が
形成される。予熱時に形成される酸化物の量は、溶融直
下の温度にまで加熱する従来の電縫溶接鋼管の製造方法
に比較して大幅に少ないことは言うまでもない。
【0045】なお、従来の電縫溶接鋼管の製造時には、
大量に生成する酸化物を溶接部から排出するために強度
のアプセットをかけることが必要であったが、本発明の
方法による場合は、従来法に比較して極めて低いアプセ
ット量でよい。このことは、メタルフローの立ち上がり
による機械特性の劣化を少なくできるだけでなく、アプ
セット時に発生するバリの除去も容易であることを意味
している。 溶接が終了した鋼管の溶接部に対して、必
要に応じ、焼きならし、焼入れ焼き戻し等の後熱処理を
施す。もちろん、鋼の成分組成や、使用目的によって
は、このような後熱処理を施す必要のない場合もある。
【0046】焼きならしを施す場合には、例えば第1高
周波加熱装置6において、Ac3+20℃〜1000℃の
温度域に加熱した後、冷却する。溶接部近傍の局部加熱
の場合は、鋼管の非加熱部に熱が吸収されるので、特別
な冷却は要しない場合もあるが、必要に応じて空冷を行
なう。もちろん、溶接部の近傍に限定せず、管全体に対
して熱処理を施してもよい。この場合は焼きならし部と
の境がなくなるので、より均一な材質の鋼管が得られ
る。加熱温度の下限は熱処理効果を挙げるために、Ac3
+20℃とし、その上限はオーステナイト結晶粒が粗大
化しない1000℃とする。
【0047】焼入れ焼き戻し処理を施す場合も、先ず第
1高周波加熱装置6により、Ac3+20℃〜1000℃
の範囲内の温度に加熱し、冷却ゾーン7において、水
冷、ミスト冷却等により焼入れを行なう。このときの冷
却速度は30℃/sec.以上とし、十分に焼きの入っ
た組織とする。冷却停止温度は400℃以下にする必要
があり、水量や冷却ゾーンの長さを十分なものとする。
【0048】焼入れ後、第2高周波加熱装置8において
行う焼き戻しは、500℃〜AC1の温度範囲で行なう。
焼き戻し温度が500℃未満では、焼き戻し効果が十分
に得られない。焼き戻し上限温度はAc1とするが、おお
よその目安は760℃である。
【0049】
【実施例】次に、この発明を、実施例に基づいて比較例
と共に説明する。表1および表2に示す本発明の範囲内
の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明鋼という)お
よび表3に示す本発明の範囲外の化学成分組成を有する
鋼(以下、比較鋼という)を溶製した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表1に示す本発明鋼No.1〜No.5、
No.12、No.17、表2に示す本発明鋼No.2
1〜No.26、及び、表3に示す比較鋼No.6〜N
o.8を使用し、本発明の方法により表4に示した条件
で溶接し、次いで、表5に示した条件で焼入れおよび焼
戻し処理を施し、かくして、内径76.3mmφ、厚さ
7.5mmの溶接鋼管を製造した。製造能率は従来の電
縫溶接法に比較して同等またはそれ以上であった。
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】本発明鋼No.1〜No.5を使用し、本
発明方法およびレーザービームを照射しない従来の電縫
溶接法によって溶接鋼管を製造し、その溶接部における
V rsを調べ、これを図3にグラフにより比較して示
す。なお、本発明法の場合も従来法の場合も、QT(焼
入れ焼戻し)処理(焼戻し温度 650℃、冷却速度50℃/s
ec) を施した。
【0057】図3から明らかなように、本発明の製造方
法による場合で、焼入れ温度が1000℃以下の場合の
Vrsは十分に低いが、従来法により製造した場合の V
rsは、鋼の成分組成が本発明の成分範囲内である場合
においても高かった。
【0058】本発明鋼No.1〜No.5からなる本発
明方法により製造した溶接鋼管に対し、QT処理(焼入
れ温度950℃、焼戻し温度650℃)を施したときに
おける、溶接部の Vrsに対する冷却速度の影響を図4
に示す。また、同じく本発明鋼No.1〜No.5から
なる本発明方法により製造した溶接鋼管に対し、QT処
理(焼入れ温度950℃、冷却速度50℃/sec)を
施したときにおける、溶接部の Vrsに対する焼戻し温
度の影響を図5に示す。図4および図5から明らかなよ
うに、冷却速度が30℃/sec以上で、焼き戻し温度
が500〜750℃の範囲の場合には、十分に低い V
rsが得られた。
【0059】本発明鋼No.1〜No.5、および、比
較鋼No. 6〜No. 8を使用した溶接鋼管の Vrsを図6
に示す。なお、溶接鋼管には、何れも焼入れおよび焼き
戻し処理(焼入れ温度 900〜1050℃、焼戻し温度 650
℃、冷却速度50℃/sec)を施した。図6から明らかなよ
うに、本発明鋼No.1〜No. 5を使用したる鋼管の V
rsは、焼入れ温度が1000℃以下の場合には十分に
低かった。これに対して比較鋼No. 6〜No. 8を使用し
たる鋼管の Vrsは、かなり高かった。
【0060】本発明鋼No.21〜No.26を使用
し、本発明の方法により溶接鋼管とし、第1高周波加熱
装置により焼きならし処理を施した場合と、従来の電縫
溶接方法により電縫溶接鋼管とし、同様に焼きならし処
理を施した場合における Vrsを図7に示す。図7か
ら、本発明方法の場合には、焼きならし温度が1000
℃以下のときに Vrsの低下することがわかる。なお、
焼きならし温度が1000℃を超えると Vrsは上昇す
るが、本発明方法と従来方法との差は、焼きならし温度
が1000℃以下の場合と同様である。
【0061】本発明鋼No. 1〜No. 5、No. 21〜No.
26、および、比較鋼No. 6〜8に対し、焼入れおよび
焼き戻し処理(焼入れ温度 950℃、焼戻し温度 650℃、
冷却速度50℃/sec) を施したときの Vrsを表6に示
す。なお、表6には、後述する実験溶解材の Vrsも併
記されている。
【0062】
【表6】
【0063】次に、本発明鋼No.9〜No.11、N
o.13〜No.16、No.18〜No.20、およ
び、比較鋼No.27〜No.28を、実験室で真空溶
解により溶製し、50kgのインゴットに鋳造した。
【0064】次いで、これらのインゴットを1200℃
に加熱し、板厚50mmに圧延して鋼板とした後、空冷
した。空冷後の鋼板から50×150×400mmの板
を切り出し、加熱温度1200℃、圧延終了温度820
℃で厚さ12mmまで圧延した。圧延終了直後にミスト
スプレーで、冷却速度約10℃/sec.で550℃ま
で冷却した後、予め550℃に加熱されている電気炉に
装入し炉冷した。これらの工程は、熱間圧延による鋼帯
の製造条件をシミュレートしたものである。
【0065】室温まで冷却された鋼板から、6×35×
1000mmの試験片を切り出し、電縫溶接シミュレー
タを用いて電縫溶接した。電縫溶接シミュレータ装置
は、図8に概略斜視図で示すように、ガイドロール10
により2枚の試験鋼帯9を送り込み、相対する鋼帯9の
エッジ部をコンタクトチップ2から供給される高周波電
流で加熱した後、スクイズロール11で圧接するもの
で、エッジ接合部には炭酸ガスレーザービーム3が、鋼
帯9の垂直上方から突き合わされたエッジ部に焦点を合
わせて照射されるようになっている。
【0066】溶接条件は下記の通りであり、焼入れ、焼
き戻しの熱処理は、表5に示した範囲の条件で実施し
た。 溶接速度 :10m/min.、 コンタクトチップからの投入電力:200kw、 レーザー出力 :5kw、 焦点位置でのビーム径 :0.5mm 上述した方法で製造した溶接鋼管の溶接部から、5mm
tのシャルピー衝撃試験片を採取し、その Vrsを求め
た。その結果を表6に併せて示す。表6から明らかなよ
うに、工場で製管した場合、および、実験溶解材を電縫
シミュレータを用いて溶接した場合のいずれにおいて
も、本発明鋼を使用し本発明の方法により製造した場合
Vrsは−70℃以下であり、極めて良好な靱性を示
した。なお、S量が低く且つ強化元素が比較的少ない鋼
の靱性はさらに優れていた。一方、比較鋼を使用した場
合には、本発明方法により製造しても、 Vrsは−40
℃以上であり、成分組成が Vrsに大きな影響を与える
ことが分かる。なお、比較鋼No.27は、C量が低
く、引張強度が50kgf/mm2以下であったが、他の鋼の
引張強度は50kgf/mm2以上であった。
【0067】本発明鋼No.1〜No.5、No.1
2、No.17、No.21〜No.26、及び、比較
鋼No.6〜No.8およびNo.27を使用し、従来
の電縫溶接法によって電縫溶接鋼管を製造し、電縫溶接
後に上記と同様の条件で焼入れ焼き戻し処理を施したと
ころ、その Vrsは何れも−50℃を超えていた。
【0068】本発明鋼No. 21〜No. 26に対し、溶接
後に焼きならし処理を施したときの Vrsを表7に示
す。表7から明らかなように、溶接後に焼きならし処理
を施した場合においても良好な靱性が得られた。
【0069】
【表7】
【0070】一般に、焼きならし処理を施した場合の V
rsは、焼入れ焼き戻し処理を施した場合に比較して高
くなるが、本発明鋼を使用した場合の溶接部の Vrs
−50℃以下であった。これに対して、従来法により製
管した場合の Vrsは、−30℃程度であった。
【0071】なお、表1中の本発明鋼No.11〜N
o.12、No.14〜No.15、No.17および
No.19は、一定量のCaおよび/またはMgを含有
しており、高強度・高靱性であると同時に、耐HIC
(水素誘起割れ)性、耐SSCC性(硫化物応力腐食割
れ)性も兼ね備えている。
【0072】本発明鋼を使用し、本発明の方法により溶
接鋼管とした場合と、従来方法により電縫溶接鋼管とし
た場合における、溶接部の酸素濃度の比較を図9に示
す。図9から明らかなように、本発明の方法により製造
した場合の溶接部の酸素量は、従来法により製造した場
合に比較して、大幅に低かった。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
高能率で製造できる電縫溶接法の有する長所を維持しつ
つ、溶接部の機械的特性が母材部に比較して遜色がな
く、母材および溶接部が共に高強度・高靱性である、機
械構造用、各種プラント用、ラインパイプ用等として最
適の溶接鋼管が得られる。なお、各種の腐食環境に使用
する場合には、必要に応じて成分組成を選択することに
より、耐食性を有する高強度・高靱性鋼管が得られるこ
とは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するための製管設備の一例を示
す概略説明図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】本発明方法および従来方法により製造した溶接
鋼管に対し焼入れ焼き戻し処理を施した後の溶接部の V
rsの比較を示す図である。
【図4】本発明方法におけるQT処理時の冷却速度と溶
接部の Vrsとの関係を示す図である。
【図5】本発明方法におけるQT処理時の焼戻し温度と
溶接部の Vrsとの関係を示す図である。
【図6】本発明鋼および比較鋼の Vrsを示す図であ
る。
【図7】本発明方法および従来方法により製造した溶接
鋼管に対し焼きならし処理を施した後の溶接部の Vrs
の比較を示す図である。
【図8】電縫溶接シミュレータ装置を示す概略斜視図で
ある。
【図9】本発明鋼を使用し、本発明方法により溶接鋼管
とした場合と、従来法により電縫溶接鋼管とした場合に
おける、溶接部の酸素濃度の比較を示す図である。
【符号の説明】
1 管状体 2 コンタクトチップ 3 レーザービーム 4 トップロール 5 サイドロール 6 第1高周波加熱装置 7 水冷ゾーン 8 第2高周波加熱装置 9 鋼帯 10 ガイドロール 11 スクイズロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/08 C21D 9/08 F 9/50 101 9/50 101A C22C 38/04 C22C 38/04 38/38 38/38 (72)発明者 大村 雅紀 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  2. 【請求項2】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、さらに、下記からなる群から選んだ少なくと
    も1つの元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
    5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
    〜0.2% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  3. 【請求項3】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、さらに、下記からなる群から選んだ少なくと
    も1つの元素を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
    〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
    〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
    3〜0.003% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  4. 【請求項4】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、さらに、下記からなる群から選んだ少なくと
    も1つの元素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
    05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部に溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  5. 【請求項5】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
    元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
    5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
    〜0.2%、 さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
    素を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
    〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
    〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
    3〜0.003% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  6. 【請求項6】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
    元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
    5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
    〜0.2% さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
    素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
    05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  7. 【請求項7】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
    元素を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
    〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
    〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
    3〜0.003%、 さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
    素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
    05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  8. 【請求項8】重量%で、 C:0.01〜0.13%、 Si:0.5%
    以下、 Mn:0.5〜2%、 Al:0.1%
    以下、 N:0.01%以下 を含有し、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの
    元素を下記の範囲で含有し、 Ti:0.005〜0.2%、 Zr:0.00
    5〜0.2%、 Nb:0.005〜0.2%、 V:0.005
    〜0.2%、 且つ、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元素
    を下記の範囲で含有し、 Ni:0.03〜1%、 Cu:0.03
    〜1%、 Cr:0.03〜3%、 Mo:0.03
    〜1.5%、 W:0.03〜1.5%、 B:0.000
    3〜0.003% さらに、下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元
    素を下記の範囲で含有し、 Ca:0.0005〜0.01%、 Mg:0.00
    05〜0.01%、 REM:0.0005〜0.1% そして、不可避的不純物のPおよびSの含有量を、 P:0.02%以下、 S:0.01%
    以下、 に限定した鋼よりなり、溶接部が溶融凝固組織を有して
    いることを特徴とする、高強度・高靱性溶接鋼管。
  9. 【請求項9】 下記工程からなることを特徴とする、高
    強度・高靱性溶接鋼管の製造方法。 (a)請求項1〜8のうちの何れか1つの請求項に記載
    された化学成分組成の鋼板を用意する工程、 (b)前記鋼板を管状体に成形する工程、および、 (c)前記管状体の突き合わされたエッジ部を、レーザ
    ービームの照射により溶融すると共にアプセットして溶
    接する工程。
  10. 【請求項10】 下記工程からなることを特徴とする、
    高強度・高靱性溶接鋼管の製造方法。 (a)請求項1〜8のうちの何れか1つの請求項に記載
    された化学成分組成の鋼板を用意する工程、 (b)前記鋼板を管状体に成形する工程、 (c)前記管状体の突き合わされたエッジ部を予熱する
    工程、および、 (d)前記管状体の予熱されたエッジ部を、レーザービ
    ームの照射により溶融すると共にアプセットして溶接す
    る工程。
  11. 【請求項11】 下記工程からなることを特徴とする、
    高強度・高靱性溶接鋼管の製造方法。 (a)請求項1〜8のうちの何れか1つの請求項に記載
    された化学成分組成の鋼板を用意する工程、 (b)前記鋼板を管状体に成形する工程、 (c)前記管状体の突き合わされたエッジ部を、600
    〜1300℃の範囲内の温度に予熱する工程、 (d)前記管状体の前記予熱されたエッジ部を、レーザ
    ービームの照射により溶融すると共にアプセットして溶
    接する工程、および、 (e)前記溶接部を、Ac3+20℃〜1000℃の温度
    域に加熱し次いで冷却する工程。
  12. 【請求項12】 下記工程からなることを特徴とする、
    高強度・高靱性溶接鋼管の製造方法。 (a)請求項1〜8のうちの何れか1つの請求項に記載
    された化学成分組成の鋼板を用意する工程、 (b)前記鋼板を管状体に成形する工程、 (c)前記管状体の突き合わされたエッジ部を、600
    〜1300℃の範囲内の温度に予熱する工程、 (d)前記管状体の前記予熱されたエッジ部を、レーザ
    ービームの照射により溶融すると共にアプセットして溶
    接する工程、 (e)前記溶接部を、Ac3+20℃〜1000℃の温度
    域に加熱する工程、および、 (f)次いで、500℃〜AC1の範囲内の温度で焼き戻
    す工程。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2803741A4 (en) * 2012-01-12 2015-12-02 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp ALLOY STEEL

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2803741A4 (en) * 2012-01-12 2015-12-02 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp ALLOY STEEL

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