JPH09194768A - 金属めっき下地用導電性ペースト - Google Patents
金属めっき下地用導電性ペーストInfo
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- JPH09194768A JPH09194768A JP8032604A JP3260496A JPH09194768A JP H09194768 A JPH09194768 A JP H09194768A JP 8032604 A JP8032604 A JP 8032604A JP 3260496 A JP3260496 A JP 3260496A JP H09194768 A JPH09194768 A JP H09194768A
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Abstract
ることめできる金属めっき下地用導電性ペーストを提供
する。 【解決手段】 粒子径0.1〜5μmの銀の1次粒子が
3次元状につながって形成された粒子径1〜20μpm
の2次粒子を主体とする導電粉(A)と、ε−カプロラ
クトンが共重合された、ガラス転移点温度が−50〜2
0℃であり、還元粘度が0.3dl/g以上の共重合ポ
リエステル結合剤(B)と、結合剤(B)と反応し得る
イソシアネート硬化剤(C)と、溶剤(D)とを主成分
とする導電性ペースト。(A)/((B)+(C))は
60/40〜95/5(重量比)であり、(B)/
(C)は50/50〜99/1(重量比)である。
Description
し、さらに詳しくはフィルム等の絶縁基材上に印刷、硬
化して回路を形成し、この上に金属めっきを施して回路
を作成するために使用する金属めっき下地用導電性ペー
ストに関する。
張りポリイミドフィルム(FCL)をエッチングして回
路を形成したFPCが使用されている。このFPCは半
田付可能であり、さらに高度の耐屈曲性、信頼性、耐熱
性を併せもつ優れた材料である。ところが、基材である
ポリイミドフィルムが高価である上、エッチング工程を
含む多くの加工工程が必要であるため、FPCは非常に
高価であり、FPCに替わる安価な回路材料の開発が要
望されている。
を印刷したメンブレン回路は低コストで軽量であり、キ
ーボードやスイッチなどに広く使用されている。しかし
ながら、通常、導電性ペーストに銀またはカーボンペー
ストを使用しており半田付けができず、部品の実装が困
難である。また、回路抵抗も銅箔に比較してかなり高い
ためインピーダンス特性に劣り、用途が大輻に限定され
る欠点がある。
に導電性ペーストを印刷、硬化した上に金属めっきをす
ることにより、安価でFPC並みの性能を有する回路材
料を作成するアディティブ法が検討されている。たとえ
ば、特開平6−120643号公報、特開昭60−13
6394号公報、特開昭64−51691号公報などに
アデイテイブ法が記載されているが、これら公報で使用
されている導電性ペーストはいずれも市販のメンブレン
用導電性ペーストそのままのものであり、導電性ペース
トは充分検討されておらず、満足できるものはない。す
なわち、上記に記載の導電性ペーストは絶縁基材に印
刷、硬化した状態での基材に対する密着性は充分なもの
であるが、この上に金属めっきをすると基材に対する良
好な接着力が得られず、さらには耐湿性、耐熱性などの
耐久性にも劣るためほとんど実用化されていない。
特開昭57−15487号公報では、紫外線または電子
線硬化型の導電性ペーストを用いたアディティブ法が検
討されている。これらのものは導電性ペースト硬化時に
高温の熱処理を必要としないため、紙フェノール基板な
どの基板の変形は防げるものの、金属めっき後の接着力
が劣り、実用化されていない。とくに、ポリイミドフィ
ルム、PETフィルムなどのフレキシブルな基材に対し
ては著しく按着力が劣り使用できない。さらに、これら
のものは耐熱性、耐湿性も劣るためほとんど実用化され
ていない。
も導電性ペーストが記載されている。このものは、通常
のフレーク状または球状の銀粉とポリブタジエン系バイ
ンダーを使用したメンブレン回路用の銀ペーストである
が、通常の使用(金属めっきをしない用途)においては
比較的良好な特性が得られるものの、この上に金属めっ
きを施すと良好な按着強度が得られない。さらに特開平
1−159906号公報では、フレーク状(りん片状)
銀粉とバインダーとしての共重合ポリエステル樹脂を使
用した銀ペーストが記載されているが、この場合も通常
の使用においては優れた密着性、屈曲性、導電性を有す
るが、金属めっきの下地に使用すると良好な接着強度が
得られない。
従来技術の問題点を解決し、各種絶縁基材とくにPET
に代表される有機フィルムに対する金属めっき後の接着
性を大幅に向上でき、さらに耐熱性、耐湿性などの環境
特性が良好である、金属めっき下地用導電性ペーストを
提供することにある。本発明の金属めっき下地用導電性
ペーストによって、安価で且つ半田付け可能な回路材料
を作成することができる。
るために、本発明者らが鋭意検討した結果、特定構造の
銀粒子を主体とする導電粉と、特定の共重合ポリエステ
ル結合剤とを含む導電性ペーストは、絶縁基材とりわけ
PETに代表される有機フイルムに対するめっき後の接
着性が著しく高く、さらには耐熱性、耐湿性にも優れる
ことを見い出し、本発明に到達した。
性ペーストは、絶縁基材にこの導電ペーストを印刷した
後、金属めっきをして回路を形成する場合において使用
するものであり、導電粉(A)と、共重合ポリエステル
からなる結合剤(B)と、結合剤(B)と反応し得る硬
化剤(C)と、溶剤(D)とを主成分とする導電性ペー
ストにおいて、導電粉(A)は、粒子径0.1〜5μm
の銀の1次粒子が3次元状につながって形成された粒子
径1〜20μmの2次粒子を主体とし、前記共重合ポリ
エステルは、芳香族ジカルボン酸および脂環族ジカルボ
ン酸のうちから選ばれるジカルボン酸50〜100モル
%及びその他のジカルボン酸0〜50モル%からなる酸
成分単位と、主鎖の炭素数が5〜10のアルキレングリ
コール60〜100モル%及びその他のグリコール0〜
40モル%からなるグリコール成分単位と、全酸成分単
位に対して20〜200モル%のε−カプロラクトン単
位とを構成単位として、ガラス転移点温度が−50〜2
0℃であり、還元粘度が0.3dl/g以上であるもの
であり、導電粉(A)に対する結合剤(B)と硬化剤
(C)の合計量の割合(A)/((B)+(C))が6
0/40〜95/5(重量比)であり、かつ結合剤
(B)に対する硬化剤(C)の割合(B)/(C)が5
0/50〜99/1(重量比)であることを特徴とする
ものである。上記において、全酸成分単位と全グリコー
ル成分単位のモル比は、1:1である。
3に示したように、粒子径0.1〜5μmの銀の1次粒
子が3次元状に凝集することにより形成された粒子径1
〜20μmの2次粒子を主体とするものである。すなわ
ち、図1〜3は、本発明で用いる導電粉の主体をなす銀
粒子の電子顕微鏡写真であり、それぞれ図1は1200
倍、図2は3200倍、図3は8000倍の写真であ
る。この銀粉の形状は、前述の特開平1−159906
号公報などに記載された電解銀などに見られる公知の樹
枝状(デンドライト状)の形状とは全く異なるものであ
る。
2.5m2/g、さらに好ましくは1.3〜2.2m2
/gである。驚くべきことに、この形状の銀粉を使用す
ることにより、絶縁基材とくにPETに代表されるフレ
キシブルな有機フィルムに対する優れた金属めっき後の
接着性が得られる。公知のフレーク状銀粉では良好な比
抵抗は得られるが、金属めっき後の接着強度が低く実用
的でなく、球状銀粉では比抵抗が著しく高くなり使用で
きない。また、前述した公知の樹枝状(デンドライト
状)銀粉はペースト粘度が高くなり好ましくなく、金属
めっき後の接着強度も不良である。本発明に使用する導
電粉(A)としては、特性を低下しない範囲で公知のフ
レーク状銀粉、球状銀粉、樹枝状銀粉、グラファイト
粉、カーボン粉、ニッケル粉、銅粉、アルミ粉、インジ
ウム粉などを併用しても良いが、図1〜3に示したよう
な上記特定形状の銀の2次粒子を、全導電粉量の50重
量%以上、好ましくは70重量%以上使用することが必
要である。
開昭56−69309号公報などに記載の方法により、
硝酸銀を特定条件下で酸化、還元して得られる。
は、導電粉(A)に対する結合剤(B)と硬化剤(C)
の合計量の割合(A)/((B)+(C))として、6
0/40〜95/5(重量比)であり、好ましくは70
/30〜85/15である。(A)の配合量が60/4
0(重量比)未満では良好な導電性が得られず、一方、
95/5(重量比)を越えると有機フィルムに対する金
属めっき後の接着性が低下する。
ジカルボン酸および脂環族ジカルボン酸のうちから選ば
れるジカルボン酸50〜100モル%及びその他のジカ
ルボン酸0〜50モル%からなる酸成分単位と、主鎖の
炭素数が5〜10のアルキレングリコール60〜100
モル%及びその他のグリコール0〜40モル%からなる
グリコール成分単位と、全酸またはグリコール成分単位
に対して20〜200モル%のε−カプロラクトン単位
とを構成単位として、ガラス転移点温度が−50〜20
℃であり、還元粘度が0.3dl/g以上である共重合
ポリエステルからなる。この結合剤(B)を用いること
により、種々の基材とくにポリエステルフィルムに対す
る金属めっき後の接着性に優れ、さらには耐熱性、耐湿
性などの環境特性が非常に優れる導電性ペーストとな
る。
ス転移点温度が−50〜20℃、好ましくは−35〜0
℃、さらに好ましくは−35〜−15℃であり、還元粘
度が0.3dl/g以上、好ましくは0.5〜1.5d
l/gであるものである。ガラス転移点温度が−50℃
未満では良好な金属めっき後の接着性が得られず、また
耐湿性などの環境特性が悪化する。一方、20℃を越え
ると硬化後の良好な破断強度および破断伸度が得られ
ず、このため金属めっき後の良好な接着性が得られな
い。また、還元粘度が0.3dl/g未満では、硬化後
の良好な破断伸度が得られず、このため良好な金属めっ
き後の接着性が得られない。また、ペースト粘度が低下
し、好ましくない。
る酸成分単位は、芳香族ジカルボン酸および脂環族ジカ
ルボン酸のうちから選ばれるジカルボン酸50〜100
モル%、好ましくは70〜100モル%、及びその他の
ジカルボン酸0〜50モル%、好ましくは0〜30モル
%からなる。すなわち、ここにおけるその他のジカルボ
ン酸は、任意の成分である。芳香族ジカルボン酸および
/または脂環族ジカルボン酸が50モル%未満では、耐
熱性、耐湿性などの環境特性が不良となる。
えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。脂
環族ジカルボン酸としては、例えば、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
ジカルボキシ水素添加ビスフエノールA、ジカルボキシ
水素添加ビスフェノールS、水素添加ダイマー酸、水素
添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカル
ボン酸などが挙げられる。脂環族ジカルボン酸単独でも
良好な特性を得ることができるが、芳香族ジカルボン酸
を単独で用いるかまたは脂環族ジカルボン酸と併用する
ことがより好ましい。
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデ
カンジカルボン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボ
ン酸; SLB−12、ULB−20、SL−20、S
B−20、ST−2、PML−6CM、IPU−22
(いずれも岡村製油(株)製)などの炭素数12〜28
の二塩基酸; ダイマー酸、フマール酸などの不飽和ジ
カルボン酸等が挙げられる。その他のジカルボン酸のう
ち、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの炭素数9以上
の脂肪族ジカルボン酸、炭素数12以上の二塩基酸を3
0モル%以下で使用することが、とくに金属めっき後の
接着力、耐熱性、耐湿性などの環境特性の点から好まし
い。
などの酸無水物を後付加して酸価を付与してもよい。ま
た、発明の内容を損なわない範囲で、無水トリメリット
酸、無水ピロメリット酸などの多価カルボン酸、フマー
ル酸などの不飽和ジカルボン酸、さらに、5−スルホイ
ソフタル酸ナトリウム塩などのスルホン酸金属塩含有ジ
カルボン酸を併用してもよい。
るグリコール成分単位は、主鎖の炭素数が5〜10のア
ルキレングリコール60〜100モル%、好ましくは8
0〜100モル%、及びその他のグリコール0〜40モ
ル%、好ましくは0〜20モル%からなる。すなわち、
ここにおけるその他のグリコールは、任意の成分であ
る。
ングリコールとしては、例えば、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジ
オールなどが挙げられ、単独でまたは2種類以上を組み
合わせて使用する。これらの長鎖のグリコールを60モ
ル%以上使用することにより、良好な金属めっき後の接
着性と耐熱性が得られ、さらに驚くべきことに著しく耐
湿性が向上する。
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジ
エチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オールなどの主鎖の炭素数5未満のアルキレングリコー
ル; 1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−
シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサン
ジメタノール、TCDグリコールなどの脂環族グリコー
ル; ダイマージオールなどか挙げられる。これらのう
ち、耐湿性の面から、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジオールなどの脂環族グリコールを2
0モル%以下で使用することが好ましい。また、発明の
内容を損なわない範囲で、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ポリグリセリンなどの多価ポリオールを併用しても
よい。
た、前記全酸またはグリコール成分単位に対して20〜
200モル%、好ましくは50〜150モル%のε−カ
プロラクトン単位を構成単位とするものである。ε−カ
プロラクトンを共重合することにより、非常に優れた金
属めっき後の接着力が得られ、さらには良好な耐熱性、
耐湿性か得られる。ε−カプロラクトン単位が20モル
%未満では良好な接着性が得られず、一方、200モル
%を超えると耐熱性、湿性などの環境特性が悪化する。
ように構成されているが、これは公知の方法により減圧
下で重縮合して得ることができる。ε−カプロラクトン
については、ジカルボン酸とグリコールとを反応させて
エステエル化してからε−カプロラクトンを仕込み、減
圧下で重縮合したり、共重合ポリエステルを減圧下で重
合後、常圧下、180〜230℃でε−カプロラクトン
を後付加(開環付加)してブロック化して使用すること
もできる。
ル結合剤(B)に発明の内容を損なわない範囲で、エポ
キシ樹脂またはフエノール樹脂などを配合してもよい。
この場合の配合量は通常、共重合ポリエステル結合剤
(B)に対して5〜20重量%程度である。これらの樹
脂を適量配合することにより、金属めっき後の接着力が
増大する。
る硬化剤(C)は、その種類が限定されるものではない
が、接着性、耐屈曲性、硬化性などの点から、イソシア
ネート化合物が特に好ましい。さらに、これらのイソシ
アネート化合物はプロック化して使用することが貯蔵安
定性の点から好ましい。イソシアネート化合物以外の硬
化剤としては、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、
ベンゾグアナミン、尿素樹脂などのアミノ樹脂、酸無水
物、イミダゾール類、エポキシ樹脂、フェノール樹脂な
どの公知の化合物か挙げられる。
脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネ
ートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでも
よい。例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネート化合
物の3量体、及びこれらのイソシアネート化合物の過剰
量と、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトー
ル、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子活性水
素化合物または各種ポリエステルポリオール類、ポリエ
ーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化
合物などと反応させて得られる末端イソシアネート基含
有化合物等が挙げられる。
えば、フェノール、チオフェノール、メチルチオフェノ
ール、エチルチオフェノール、クレゾール、キシレノー
ル、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノ
ールなどのフェノール類;アセトキシム、メチルエチル
ケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシ
ム類; メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノールなどのアルコール類; エチレンクロルヒドリ
ン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどのハロゲ
ン置換アルコール類; t−ブタノール、t−ペンタノ
ールなどの第三級アルコール類; ε−カプロラクタ
ム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プ
ロピロラクタムなどのラクタム類が挙げられる。ぞの他
にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、ア
セト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなどの活性
メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、イミダゾ
ール類、尿素類、ジアリール化合物類、重亜硫酸ソーダ
等も挙げられる。これらのうち、硬化性よりオキシム
類、イミダゾール類、アミン類が特に好ましい。
択された公知の触媒あるいは促進剤を併用することもで
きる。
硬化剤(C)の割合(B)/(C)(重量比)は50/
50〜99/1である。(B)/(C)がこの範囲を外
れると、耐屈曲性および金属めっき後の接着性が不良と
なる。好ましくは(B)/(C)は70/30〜85/
15である。
限定されるものではなく、例えば、エステル系、ケトン
系、エーテルエステル系、塩素系、アルコール系、エー
テル系、炭化水素系などの溶剤が挙げられる。これらの
うち、スクリーン印刷する場合は、エチルカルビトール
アセテート、ブチルセロソルブアセテート、イソホロ
ン、シクロヘキサノンなどの高沸点溶剤が好ましい。溶
剤(D)の使用量は一般に、導電性ペースト100重量
部に対して45〜60重量部程度である。
粉(A)、結合剤(B)、硬化剤(C)および溶剤
(D)の他に、必要に応じて、消泡剤、レベリング剤、
分散剤などの各種添加剤を配合することができる。
接着力の面から、硬化後の破断伸度が高いことが好まし
く、破断伸度が好ましくは20%以上、さらに好ましく
は80%以上である。破断伸度が20%未満では、良好
な金属めっき後の接着性が得られない。
説明する。実施例中、単に部とあるものは重量部を示
す。また、各測定項目は以下の方法に従った。
で測定した。
pm/10rpmで粘度を測定し、次式で揺変度を算出
した: 揺変度=粘度(2.5rpm)/粘度(10rpm)
/40重量比)混合溶媒に0.400g/100mlの
濃度で溶解し、オストワルト粘度計を用いて、30℃で
測定した。
た。
速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム
押え蓋型容器に入れ、クリンプした。
した。ついで、0.0INの水酸化カリウム(エタノー
ル溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフ
タレイン溶液を用いた。
抗を、4深針抵抗測定器を用いて測定した。
ストを用いて1mm幅のラインをスクリーン印刷し、1
50℃で30分間加熱硬化した。ついで、5%NaOH
で洗浄し、50ボーメ度の硫酸で表面活性化を行った
後、硫酸銅系めっき浴(硫酸銅200g/l、硫酸50
g/l、塩素イオン50mg/l、及び光沢剤からな
る)を用いて、3A/dm2で銅の厚みが30〜35μ
mになるように銅めっきを行ったものをテストピースと
した。テストピース裏面に両面テープで補強板をはり、
引張り試験機で50mm/minで90゜剥離試験を行
なった。
布し、150℃/30分間加熱硬化した後、塗膜を剥離
し、これを引張り試験機で50mm/minで引張り、
破断伸度を測定した。尚、サンプル幅1cm、サンプル
長5cm、膜厚30〜40μmで測定した。
時間、熱風オーブン中で熱処理した後、剥離試験を行
い、剥離強度の保持率で評価した。
85%の条件下で500時間放置後、剥離試験を行い、
剥離強度の保持率で評価した。
プロピルアルコールを約60ml入れ、超音波ホモジナ
イザーで1分間分散した。これを光散乱法による粒度分
析計(マイクロトラック社製)で測定し、50%粒子径
を平均粒子径とした。
±2分の条件で前処理し、比表面積自動測定装置(マイ
クロメリテックス社製、BET法低温N2ガス吸着1点
法)にて総表面積を測定した。測定後サンプル重量を測
定し、総表面積をサンプル重量で除して1g当たりの比
表面積を算出した。
リュー精留塔を具備した四つ口フラスコに、ジメチルテ
レフタル酸58部、ジメチルイソフタル酸136部、ネ
オペンチルグリコール33部、1,5−ペンタンジオー
ル186部、及びテトラブチルチタネート0.068部
を仕込み、180℃で、3時間エスエル交換を行なっ
た。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、240℃
で、1時間重合した。ついで、窒素雰囲気下で200℃
に冷却し、ε−カプロラクトン114部を仕込み、1時
間かけて徐々に230℃まで加熱した。得られた共重合
ポリエステルは、その組成が、テレフタル酸/イソフタ
ル酸/ネオペンチルグリコール/1,5−ペンタンジオ
ール/ε−カプロラクトン=30/70/14/86/
100(モル比)であり、還元粘度0.70dl/g、
数平均分子量24000、酸価0.7mgKOH/g、
Tg=−28℃であった。
〜IV)]合成例1と同様な操作で、それぞれ所望のモ
ノマー原料からポリエステル樹脂II〜IVを合成し
た。得られた共重合ポリエステルの組成、還元粘度、数
平均分子量、酸価、およびTgを表1に示す。
樹脂V〜VI)]合成例1と同様な操作で、それぞれ所
望のモノマー原料から比較ポリエステル樹脂V〜VIを
合成した。得られた共重合ポリエステルの組成、還元粘
度、数平均分子量、酸価、およびTgを表2に示す。
VII)]グビリュー精留塔を具備した四つ口フラスコ
に、ジメチルテレフタル酸101部、ジメチルイソフタ
ル酸35部、エチレングリコール93部、ネオペンチル
グリコール73部、及びテトラプチルチタネート0.0
68部を仕込み、180℃で、3時間エスエル交換を行
なった。ついで、セバシン酸61部を仕込み、さらにエ
ステル化反応を行なった。次に、1mmHg以下まで徐
々に減圧し、240℃で、1時間重合した。得られた共
重合ポリエステルは、その組成が、テレフタル酸/イソ
フタル酸/セバシン酸/エチレングリコール/ネオペン
チルグリコール=52/18/30/55/45(モル
比)であり、還元粘度0.64dl/g、数平均分子量
22000、酸価1.5mgKOH/g、Tg=7℃で
あった。
樹脂VIII〜IX)]比較合成例3と同様な操作で、
それぞれ所望のモノマー原料から比較ボリエステル樹脂
VIII〜IXを合成した。得られた共重合ポリエステ
ルの組成、還元粘度、数平均分子量、酸価、およびTg
を表2に示す。
X)]四つ口フラスコに、脂肪族系ポリエステルジオー
ルOD−X−688(大日本インキ工業(株)製)10
0部、鎖延長剤としてのネオペンチルグリコール6部、
1,6−ヘキサンジオール2部、エチルカルビトールア
セテート157部、及びブチルセロソルブアセテート5
2部を仕込み、窒素気流下で60℃に加熱し、さらにジ
フェニルメタンジイソシアネート31部を仕込み、ゆる
やかに80℃まで加熱し、未反応イソシアネートが検出
されなくなるまで5時間反応した。得られたポリウレタ
ン樹脂は、還元粘度1.10dl/g、数平均分子量3
8000、Tg=−32℃であった。
部と濃度18%の水酸化ナトリウム水溶液220部とを
40〜50℃で撹拌下で反応させ、反応終了後に蒸留水
70部を添加した。ついで、これに濃度23%のホルマ
リン水溶液60部を加え、30〜40℃で反応させた。
反応終了後のpHは8であった。得られた銀粉を濾過
し、水洗、脱水を繰り返した後、メタノールで置換した
上で濾過し、80℃で24時間減圧乾燥した。得られた
銀粉は、図1〜3に示す形状を有し、1次粒子の平均粒
子径は走査型電子顕微鏡写真より0.5μmであり、2
次粒子の平均粒子径は光散乱法により測定したところ1
1μm、比表面積1.62m2/gであった。
粉(福田金属箔粉工業(株)製)をそのまま用いた。光
散乱法による平均粒子径は4.5μm、比表面積は0.
70m2/gであった。
粉(福田金属箔粉工業(株)製)をそのまま用いた。光
散乱法による平均粒子径は4.5μm)比表面積は0.
65m2/gであった。
溶剤(D)としてブチルセルソルブアセテートを用いて
溶解したポリエステル樹脂I:17.3固形部と、ブロ
ックイソシアネート化合物C−1(ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソシアヌレートアダクトのブタノオキ
シムブロック体、固形分80%):5.7固形部と、ポ
リアミド系分散剤:0.2固形部とを配合し、充分プレ
ミックスした後、チルド3本ロール混練り機で、3回通
して分散して、銀ペーストを得た。得られた銀ペースト
は、粘度34.1(pa・s)、揺変度1.47、比抵
抗9.0×10−5Ω・cm、破断伸度180%であ
り、銅めっき後の接着力は1600g/cmで良好であ
った。また、銅めっきを施した後に、85℃で1000
時間および85℃、相対湿度85%で500時間環境試
験をした後の接着力保持率は、それぞれ82%、95%
であり、非常に良好な環境特性を有した。銀ペーストの
配合組成と、各物性値の結果を表3に示す。
で、表3に示すような配合組成の銀ペーストをそれぞれ
作成し、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示
す。
で、表4〜5に示すような配合組成の銀ペーストをそれ
ぞれ作成し、実施例1と同様に評価した。結果を表4〜
5に示す。
ずれも、比抵抗、破断伸度に問題はなく、銅めっき後の
接着力も良好であり、さらに、この接着力は耐熱性試
験、耐湿性試験後においても高い保持率を示し、非常に
良好な環境特性を有することが明らかである。
れていない比較例1〜3、11の銀ペーストはいずれ
も、銅めっき後の接着力が劣っている。銀粉A−1が用
いられてはいるが、結合剤として比較ポリエステル樹脂
または比較ポリウレタン樹脂が用いられている比較例4
〜8の銀ペーストはいずれも、耐熱性、耐湿性に著しく
劣っている。特に比較例4、6、7の銀ペーストは、銅
めっき後の接着力も著しく劣っている。また、比較例9
の銀ペーストは、硬化剤が配合されていないために、銅
めっき後の接着力、耐熱性、耐湿性に著しく劣ってい
る。比較例10の銀ペーストは、硬化剤の配合量が多す
ぎるため、銅めっき後の接着力に著しく劣っている。
に構成されているので、各種絶縁基材とくにPETに代
表される有機フィルムに対する金属めっき後の接着性に
優れると共に、耐熱性、耐湿性などの環境特性も非常に
良好である。従って、本発明の金属めっき下地用導電性
ペーストによって、安価で且つ半田付け可能な回路材料
を作成することができる。
電子顕微鏡写真であり、1200倍の写真である。
電子顕微鏡写真であり、3200倍の写真である。
電子顕微鏡写真であり、8000倍の写真である。
Claims (2)
- 【請求項1】導電粉(A)と、共重合ポリエステルから
なる結合剤(B)と、結合剤(B)と反応し得る硬化剤
(C)と、溶剤(D)とを主成分とする導電性ペースト
において、 導電粉(A)は、粒子径0.1〜5μmの銀の1次粒子
が3次元状につながって形成された粒子径1〜20μm
の2次粒子を主体とし、 前記共重合ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸および
脂環族ジカルボン酸のうちから選ばれるジカルボン酸5
0〜100モル%及びその他のジカルボン酸0〜50モ
ル%からなる酸成分単位と、主鎖の炭素数が5〜10の
アルキレングリコール60〜100モル%及びその他の
グリコール0〜40モル%からなるグリコール成分単位
と、全酸成分単位に対して20〜200モル%のε−カ
プロラクトン単位とを構成単位として、ガラス転移点温
度が−50〜20℃であり、還元粘度が0.3dl/g
以上であるものであり、 導電粉(A)に対する結合剤(B)と硬化剤(C)の合
計量の割合(A)/((B)+(C))が60/40〜
95/5(重量比)であり、かつ結合剤(B)に対する
硬化剤(C)の割合(B)/(C)が50/50〜99
/1(重量比)であることを特徴とする、金属めっき下
地用導電性ペースト。 - 【請求項2】硬化剤(C)が、イソシアネート化合物で
あることを特徴とする、請求項1に記載の導電性ペース
ト。
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---|---|---|---|
JP03260496A JP3790869B2 (ja) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | 金属めっき下地用導電性ペースト |
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JPH09194768A true JPH09194768A (ja) | 1997-07-29 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3790869B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7220370B2 (en) | 2001-08-22 | 2007-05-22 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Plating and production methods for producing a fine metal component using a conductive paste |
JP2008130921A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Bridgestone Corp | めっき下地用導電性ペースト、電磁波シールド性光透過窓材及びその製造方法 |
US7935430B2 (en) | 2005-10-31 | 2011-05-03 | Alps Electric Co., Ltd. | Bonding structure of substrate and component and method of manufacturing the same |
WO2013129030A1 (ja) * | 2012-02-27 | 2013-09-06 | ナガセケムテックス株式会社 | 電解メッキ用プライマー組成物、メッキ物の製造方法及びメッキ物 |
US8986575B2 (en) | 2008-10-24 | 2015-03-24 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Low-temperature curable conductive paste for plating and electric wiring using the same |
-
1996
- 1996-01-11 JP JP03260496A patent/JP3790869B2/ja not_active Expired - Fee Related
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