JPH09194484A - アルキニルシラン類の製造方法 - Google Patents

アルキニルシラン類の製造方法

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JPH09194484A
JPH09194484A JP8005348A JP534896A JPH09194484A JP H09194484 A JPH09194484 A JP H09194484A JP 8005348 A JP8005348 A JP 8005348A JP 534896 A JP534896 A JP 534896A JP H09194484 A JPH09194484 A JP H09194484A
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JP8005348A
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Sei Kondo
聖 近藤
Hikari Sugita
光 杉田
Tamejirou Hiyama
為次郎 檜山
Yasuo Hatanaka
康夫 畠中
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Sagami Chemical Research Institute
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Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1−アルキニルシラン類の簡便かつ効率的な
製造方法を提供する。 【解決手段】 ハロシラン類を金属サマリウムおよび亜
鉛塩の共存下、1−アルキン類と反応させることからな
る、下記一般式 【化1】 (式中、R1、R4は水素原子、アルキル基、アリ−ル
基、アルケニル基またはアルキニル基を表し、R2はア
ルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、アルケニル
基、アルキニル基、アルコキシ基、シリル基またはアシ
ル基を表し、R3は単結合または二価の有機基を表す。
5は単結合または二価の連結基を表す。mおよびkは
独立に0から2までの整数を表し、nは0から3までの
整数を表す)で表されるアルキニルシラン類の製造方
法。 【効果】 保護基やアルキニル化剤などの有機合成反応
剤として広い用途を有するアルキニルシラン類を一段階
かつ高収率で合成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属サマリウムを用
いる1−アルキニルシラン類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】1−アルキニルシラン類は末端アルキン
の保護基["Silicon Reagents in Organic Synthesis",
p. 45, Academic Press, New York(1988)]やカルボ
ニル化合物の位置選択的なアルキニル化剤[Synthesis,
761 (1979); ibid. 991 (1984)]をはじめとして有機
合成において広く用いられている反応剤であり[J. Org
anomet. Chem., 422, 62(1992); ibid. 416, 63 (19
91); ibid. 374, 106 (1989); ibid. 360, 113 (198
9); ibid. 337, 273 (1987)]、その簡便かつ効率的な
合成法は重要である。
【0003】1−アルキニルシラン類の従来の合成法と
しては、1−アルキンをブチルリチウムやエチルグリニ
ャ−ル反応剤と処理しアルキニルメタルとした後、これ
をハロシランによりシリル化する方法[J. Organomet.
Chem., 422, 62(1992); ibid. 416, 63 (1991); ibi
d. 374, 106 (1989); ibid. 360, 113 (1989); ibid.33
7, 273 (1987)]が一般的に広く用いられている。
【0004】しかし、これらの方法は、官能基選択性が
低い上、調製が煩雑でありかつ高価な有機リチウム反応
剤やグリニャ−ル反応剤などを化学量論的に必要とする
点、アルキニルシランの簡便かつ安価な合成法としては
問題が多い。
【0005】本発明者等は最近、金属亜鉛を用いる1−
アルキニルシラン類の簡便な製造法を見い出した[Tetra
hedron Lett. 36, 2769 (1995)]。しかしながら、この
方法は簡便性および経済性の両面で従来法を凌駕する一
方、高い反応温度を必要とする点および副反応として1
−アルキンの還元がしばしば起こるという点で、必ずし
も満足すべきものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる欠点を
有しない、1−アルキニルシラン類の効率的な製造法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは1−アルキ
ニルシラン類の効率的かつ工業的に適用可能な製造法に
つき検討を加えた結果、1−アルキン類を、金属サマリ
ウムおよび亜鉛塩の共存下にクロロトリメチルシランを
はじめとするハロシラン類と加熱攪拌することにより、
1−アルキニルシラン類が、一段階かつ高収率で得られ
ることを見いだし本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は下記一般式[I]
【0009】
【化10】
【0010】(式中、R1は水素原子、アルキル基、ア
リ−ル基、アルケニル基またはアセチレン水素をもたな
いアルキニル基を表す。Xはハロゲン原子を表す。nは
0から3までの整数を表す。ただし、nが2以上の場
合、二つ以上のR1は互いに異なっていてもよい。)で
表されるハロシランを、金属サマリウムおよび亜鉛塩の
共存下に下記一般式[II]
【0011】
【化11】
【0012】(式中、R2はアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリ−ル基、アルケニル基、アセチレン水素をも
たないアルキニル基、アルコキシ基、シリル基またはア
シル基を表す。)で表される1−アルキンを反応させる
ことからなる、下記一般式[III]
【0013】
【化12】
【0014】(式中、R1、R2およびnは前記と同一の
意味を表す。)で表されるアルキニルシランの製造方法
に関する。
【0015】また、本発明は下記一般式[IV]
【0016】
【化13】
【0017】(式中、R1は水素原子、アルキル基、ア
リ−ル基、アルケニル基またはアセチレン水素をもたな
いアルキニル基を表す。ただし、R1は互いに異なって
いてもよい。Xはハロゲン原子を表す。)で表されるハ
ロシランと、下記一般式[V]
【0018】
【化14】
【0019】(式中、R3は単結合または二価の有機基
を表す。)で表されるジインを、金属サマリウムおよび
亜鉛塩の共存下に反応させることを特徴とする、下記一
般式[VI]
【0020】
【化15】
【0021】(式中、R1およびR3は前記と同一の意味
を表す。)で表されるアルキニルシランの製造方法に関
する。
【0022】さらに、本発明は下記一般式[VII]
【0023】
【化16】 (式中、R1およびR4は水素原子、アルキル基、アリ−
ル基、アルケニル基またはアセチレン水素をもたないア
ルキニル基を表す。R5は単結合または二価の連結基を
表す。Xはハロゲン原子を表す。mおよびkは独立に0
から2までの整数を表す。ただし、R1およびR4は各
々、互いに異なっていてもよい。)で表されるハロシラ
ンと、下記一般式[II]
【化17】 (式中、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アリ−
ル基、アルケニル基、アセチレン水素をもたないアルキ
ニル基、アルコキシ基、シリル基またはアシル基であ
る。)で表される1−アルキンを、金属サマリウムおよ
び亜鉛塩の共存下に反応させることを特徴とする、下記
一般式[VIII]
【化18】 (式中、R1、R2、R4、R5、mおよびkは前記と同一
の意味を表す。)で表されるアルキニルシランの製造方
法に関する。
【0024】本発明の特徴は、より低い反応温度で反応
が効率よく進行するという点および副反応の進行を抑え
ることができる点である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に用いる前記一般式
[I]、[IV]、または[VII]で表されるハロシ
ランは種々のものが工業的に入手容易である。これらの
一般式の式中のR1およびR4としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブ
チル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭
素数1〜6の低級アルキル基、エテニル基、1−プロペ
ニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、
1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル
基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセ
ニル基等の炭素数2〜6の低級アルケニル基、1−プロ
ピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、2−ペン
チニル基、3−ヘキシニル基等の炭素数3〜6のアセチ
レン水素を有しない低級アルキニル基、フェニル基、ナ
フチル基、フリル基、ピリジル基、チエニル基等のアリ
−ル基を例示することができる。R5は、単結合または
二価の連結基であり、後者としては、たとえばメチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘ
キサメチレン基などの炭素数1〜6の低級アルキレン
基、ビニレン基、エチニレン基などの二価の不飽和炭化
水素基、フェニレン基やナフチレン基等のアリ−ル基を
例示することができる。また、酸素原子やカルボニル基
あるいは−NR6−で示される基(ただし、R6は低級ア
ルキル基またはアリール基を表す)などの二価の連結基
をも例示することができる。
【0026】一般式[I]により表されるハロシランと
してはたとえば、ジクロロシラン、トリクロロシラン、
クロロトリメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、ト
リクロロメチルシラン、テトラクロロシラン、クロロト
リエチルシラン、ジクロロジエチルシラン、トリクロロ
エチルシラン、クロロトリプロピルシラン、ジクロロジ
プロピルシラン、トリクロロプロピルシラン、トリブチ
ルクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、ブチルトリ
クロロシラン、(t−ブチル)ジメチルクロロシラン、
クロロトリフェニルシラン、ジクロロジフェニルシラ
ン、トリクロロフェニルシラン、(クロロ)(フェニ
ル)ジメチルシラン、(クロロ)(フェニル)メチルシ
ラン、(ジクロロ)(フェニル)メチルシラン、クロロ
(ピリジル)ジメチルシラン、(ジクロロ)ジエテニル
シラン、クロロトリ(フェニルエチニル)シラン、ブロ
モトリメチルシラン、ヨ−ドトリメチルシラン、ジヨ−
ドジメチルシラン等を例示することができる。
【0027】また、一般式[IV]で表されるハロシラ
ンとしては、クロロトリメチルシラン、クロロトリエチ
ルシラン、クロロトリプロピルシラン、トリブチルクロ
ロシラン、(クロロ)(フェニル)ジメチルシラン、
(クロロ)(フェニル)メチルシラン、クロロトリフェ
ニルシラン、(t−ブチル)ジメチルクロロシラン、ク
ロロ(ピリジル)ジメチルシラン、クロロトリエテニル
シラン、クロロトリ(フェニルエチニル)シラン、ブロ
モトリメチルシラン、ヨ−ドトリメチルシラン等を例示
することができる。
【0028】さらに、一般式[VII]で表されるハロ
シランとしては、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テト
ラメチルジシラン、1,2−ジクロロ−1,2−ジメチル
−1,2−ジフェニルジシラン、1,2−ジクロロ−1,
2−ジメチルジシラン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2
−テトラ(フェニルエチニル)ジシラン、1,2−ジク
ロロ−1,1,2−トリメチル−2−エテニルジシラン、
1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラ
ン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトライソ
プロピルジシロキサン、1,3−ジクロロ−1,3−ジメ
チル−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジクロ
ロテトラフェニルジシロキサン、1,3−ジブロモ−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビス(クロロジ
メチルシリル)メタン、1,3−ビス(ブロモジメチル
シリル)プロパン、1,3−ビス(クロロジメチルシリ
ル)ベンゼン、2,6−ビス(クロロジメチルシリル)
ナフタレン等を例示することができる。
【0029】他方の原料である前記一般式[II]で表
される1−アルキンは容易に合成でき、かつ工業的に入
手容易な化合物である。一般式の式中のR2としてはア
ルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、アルケニル
基、アセチレン水素をもたないアルキニル基、アルコキ
シ基、シリル基またはアシル基を用いることができる。
アルキル基としては、上記の低級アルキル基の他、オク
チル基、デシル基、トリデシル基等の長鎖アルキル基を
挙げることができ、これらは分枝状であってもよい。ま
た、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることがで
き、アリ−ル基としては上記のものを挙げることができ
る。アルケニル基としては、上記の低級アルケニル基の
他、オクテニル基、デセニル基、トリデセニル基等の長
鎖アルケニル基を挙げることができ、これらは分枝状で
あってもよい。アセチレン水素をもたないアルキニル基
としては、上記のアセチレン水素をもたない低級アルキ
ニル基の他、1−オクチニル基、2−デシニル基、5−
トリデシニル基等の長鎖アルケニル基を挙げることがで
き、これらは分枝状であってもよい。アルコキシ基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘプチル
オキシ基等を例示することができ、これらは分枝状であ
ってもよい。シリル基としては、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリブチ
ルシリル基、(t−ブチル)ジメチルシリル基、トリフ
ェニルシリル基、フェニルメチルシリル基、トリ(フェ
ニルエチニル)シリル基、(フェニル)ジメチルシリル
基、(ピリジル)ジメチルシリル基、トリエテニルシリ
ル基等を例示することができる。アシル基としては、ア
セチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ヘキサノイ
ル基、デカノイル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、フ
ロイル基等を例示することができる。また、これらの基
はさらに、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アシル基、アミノ基、アルケニ
ル基、アリ−ル基、アシル基、アルコキシ基、シリル基
などで置換されていてもよい。具体的には、たとえばフ
ェニルエチン、トリメチルシリルエチン、2−プロピン
−1−オ−ル、3−ブチン−1−オ−ル、4−ペンチン
−1−オ−ル、4−ペンチン酸、4−ペンチン酸メチ
ル、1,4−ペンタデシン酸、1−デシン、1−ヘキシ
ン、1−ペンチン、1−オクチン、1−クロロ−4−ペ
ンチン、1−アミノ−4−ペンチン、3,3−ジメチル
−1−ブチン、エチルエチニルエ−テル、エチニルシク
ロヘキサン、1−エチニルシクロヘキセン、3−ブチニ
ルメチルエ−テル、1−アミノ−2−プロピン、1−ジ
メチルアミノ−2−プロピン、エチニルメチルケトン、
エチニルエチルケトン、1−エチニルベンゼン、1−エ
チニル−4−クロロベンゼン、1−エチニル−3−メチ
ルベンゼンなどを用いることができる。
【0030】また、前記一般式[V]におけるR3は単
結合または二価の有機基であり、後者の例として、メチ
レン基、エチレン基、プロピレン基、フェニレン基、ナ
フチレン基、エチニレン基、フェニレンメチレンフェニ
レン基、フェニレン(2,2−プロピリデン)フェニレ
ン基、フェニレン(ビストリフルオロメチルメチレン)
フェニレン基、ビフェニレン基、アントラセン−ジイル
基等の二価の炭化水素基の他、フェニレンオキシフェニ
レン基、フェニレンカルボニルフェニレン基、フェニレ
ンスルホニルフェニレン基、フェニレンフルフィニルフ
ェニレン基、フェニレン(ジメチルシリレン)フェニレ
ン基、フェニレン(ジフェニルシリレン)フェニレン
基、ピリジン−ジイル基等のヘテロ原子を含む二価の基
などを挙げることができる。具体的には1,3−ブタジ
イン、1,4−ペンタジイン、1,5−ヘキサジイン、
1,6−ヘプタジイン、1,2−ジエチニルベンゼン、
1,3−ジエチニルベンゼン、1,4−ジエチニルベンゼ
ン、1,4−ジエチニルナフタレン、1,5−ジエチニル
ナフタレン、1,6−ジエチニルナフタレン、4,4´−
ジエテニルビフェニル、ヘキサトリイン、ジ(4−エテ
ニルフェニル)スルフィド等を挙げられる。
【0031】本発明の方法は溶媒中で行う事が反応効率
の点から望ましい。例えば、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメ
チルリン酸トリアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、アセトニトリル、ジエチルエ−テル、ベンゼン、ト
ルエン等を単独あるいは混合して用いることができる
が、反応効率の点でアセトニトリルを用いることが望ま
しい。反応は0〜200℃の範囲でおこなうことができ
るが、反応の効率の点から室温〜150℃の間でおこな
うことが望ましい。
【0032】本発明の方法は金属サマリウムおよび亜鉛
塩の共存下で行なうことが必須であり、金属サマリウム
は粉末状、スポンジ状、粒状、ペレット状等いかなる形
態であってもよいが、反応効率の点で粉末状のもの(サ
マリウム粉末)を用いることが好ましい。金属サマリウ
ムは1−アルキンに対して当モル以上用いることが望ま
しい。また、亜鉛塩としては塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ
化亜鉛などを挙げることができる。亜鉛塩は1−アルキ
ンに対して当モル以上用いることが望ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例および参考例により本発明をさ
らに詳しく説明する。ただし、本発明はそれらに限定さ
れるものではない。
【0034】実施例1
【0035】
【化19】
【0036】フェニルエチン(51mg、0.50mm
ol)およびクロロトリメチルシラン(217mg、
2.0mmol)のアセトニトリル溶液(2.0ml、
カルシウムヒドリドより蒸留、以下同じ)にサマリウム
粉末(150mg、1.0mmol)および塩化亜鉛
(136mg、1.0mmol)を加え、ねじ付き試験
管中、80℃で、5時間攪拌した。不溶物を濾過した
後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン)で精製したところ、トリメ
チル(フェニルエチニル)シラン85mgを得た(0.
49mmol、収率98%)。
【0037】1H−NMR(CDCl3):δ0.26
(s,9H),7.26−7.49(m,5H) IR(neat):2950,、2150,1485,
1250,860,840,755,685cm-1
【0038】実施例2
【0039】
【化20】
【0040】1−オクチン(55mg、0.50mmo
l)およびクロロトリメチルシラン(217mg、2.
0mmol)のアセトニトリル溶液(2.0ml)にサ
マリウム粉末(150mg、1.0mmol)および塩
化亜鉛(136mg、1.0mmol)を加え、ねじ付
き試験管中、100℃で、10時間攪拌した。不溶物を
濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製したとこ
ろ、(1−オクチニル)トリメチルシラン79mgを得
た(0.43mmol、収率87%)。
【0041】1H−NMR(CDCl3):δ0.15
(s,9H),0.89(t,J=6.6Hz,3
H),1.26−1.57(m,12H),2.21
(t,J=7.0Hz,2H) IR(neat):2950,2925,2850,2
170,1250,840,755cm-1
【0042】実施例3
【0043】
【化21】
【0044】5−クロロ−1−ペンチン(51mg、
0.50mmol)およびクロロトリメチルシラン(2
17mg、2.0mmol)のアセトニトリル溶液
(2.0ml)にサマリウム粉末(150mg、1.0
mmol)および塩化亜鉛(136mg、1.0mmo
l)を加え、ねじ付き試験管中、100℃で、16時間
攪拌した。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去し、得
られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン)で精製したところ、5−クロロ−1−トリメチルシ
リル−1−ペンチン85mgを得た(0.49mmo
l、収率98%)。
【0045】1H−NMR(CDCl3):δ0.15
(s,9H),1.97(m,2H),2.41(t,
J=6.8Hz,2H),3.65(t,J=6.4H
z,2H) IR(neat):2950,2170,2124,8
40,755cm-1
【0046】実施例4
【0047】
【化22】
【0048】4−ペンチン酸メチル(56mg、0.5
0mmol)およびクロロトリメチルシラン(217m
g、2.0mmol)のアセトニトリル溶液(2.0m
l)にサマリウム粉末(150mg、1.0mmol)
および塩化亜鉛(136mg、1.0mmol)を加
え、ねじ付き試験管中、100℃で、16時間攪拌し
た。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた
粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=10:1)で精製したところ、5−(トリメチ
ルシリル)−4−ペンチン酸メチル45mgを得た
(0.24mmol、収率49%)。
【0049】1H−NMR(CDCl3):δ0.14
(s,9H),2.55(s,2H),2.56(s,
2H),3.70(s,3H) IR(neat):2970,2180,1759,1
445,1370,1255,1170,1030,8
50,770cm-1
【0050】実施例5
【0051】
【化23】
【0052】フェニルエチン(51mg、0.50mm
ol)およびクロロ(メチル)(フェニル)シラン(3
13mg、2.0mmol)のアセトニトリル溶液
(2.0ml、カルシウムヒドリドより蒸留、以下同
じ)にサマリウム粉末(150mg、1.0mmol)
および塩化亜鉛(136mg、1.0mmol)を加
え、ねじ付き試験管中、100℃で、12時間攪拌し
た。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた
粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精
製したところ、1−[メチル(フェニル)シリル]−2
−フェニルエチン89mgを得た(0.40mmol、
収率80%)。
【0053】1H−NMR(CDCl3):δ0.56
(d,J=1.9Hz,3H),4.78(q,J=
1.9Hz,1H),7.28−7.73(m,10
H) IR(neat):3080,2170,1495,1
435,1125,885,850,760,700c
-1 13 C−NMR(CDCl3,CHCl3):δ −3.
6,88.9,108.0,122.6,128.1,
128.3,128.4,128.9,129.2,1
29.8,132.1,133.7,134.4
【0054】実施例6
【0055】
【化24】
【0056】フェニルエチン(204mg、2.0mm
ol)およびジクロロジメチルシラン(108mg、
0.5mmol)のアセトニトリル溶液(2.0ml)
にサマリウム粉末(300mg、2.0mmol)およ
び塩化亜鉛(272mg、2.0mmol)を加え、ね
じ付き試験管中、100℃で、15時間攪拌した。不溶
物を濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物
をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製したと
ころ、ジメチルジ(フェニルエチニル)シラン127m
gを得た(0.49mmol、収率98%)。
【0057】1H−NMR(CDCl3):δ0.48
(s,6H),7.22−7.46(m,10H)13 C−NMR(CDCl3,CHCl3):δ0.5,9
0.5,105.9,122.7,128.2,12
8.8,132.1 IR(neat):2950,2150,1485,1
250,845,750,685cm-1
【0058】実施例7
【0059】
【化25】
【0060】フェニルエチン(204mg、2.0mm
ol)および1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テト
ラメチルジシラン(94mg、0.5mmol)のアセ
トニトリル溶液(2.0ml)にサマリウム粉末(30
0mg、2.0mmol)および塩化亜鉛(272m
g、2.0mmol)を加え、ねじ付き試験管中、10
0℃で、15時間攪拌した。不溶物を濾過した後、溶媒
を減圧留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン)で精製したところ、1,2−ビス
(トリメチルシリルエチニル)−1,1,2,2−テト
ラメチルジシラン150mgを得た(0.47mmo
l、収率94%)。
【0061】1H−NMR(CDCl3):δ0.39
(s,12H),7.26−7.48(m,10H) IR(neat):2950,2150,1485,1
240,840,790,750,685cm-1
【0062】実施例8
【0063】
【化26】
【0064】フェニルエチン(204mg、2.0mm
ol)および1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン(102mg、0.5mmol)
のアセトニトリル溶液(2.0ml)にサマリウム粉末
(300mg、2.0mmol)および塩化亜鉛(27
2mg、2.0mmol)を加え、ねじ付き試験管中、
100℃で、14時間攪拌した。不溶物を濾過した後、
溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をカラムクロマト
グラフィ−(ヘキサン)で精製したところ、1,3−ビ
ス(トリメチルシリルエチニル)−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン164mgを得た(0.49m
mol、収率98%)。
【0065】1H−NMR(CDCl3):δ0.39
(s,12H),7.26−7.49(m,10H) IR(neat):2,975,2,170,1495,
1260,1050,855,800,760,695
cm-1
【0066】実施例9
【0067】
【化27】
【0068】1,7−オクタジイン(53mg、0.5
mmol)およびクロロトリメチルシラン(434m
g、4.0mmol)のアセトニトリル溶液(2.0m
l)にサマリウム粉末(300mg、2.0mmol)
および塩化亜鉛(272mg、2.0mmol)を加
え、ねじ付き試験管中、100℃で、11時間攪拌し
た。不溶物を濾過した後、溶媒を減圧留去し、得られた
粗生成物をカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン)で精
製したところ、1,8−ビス(トリメチルシリル)−
1,7−オクタジイン97mgを得た(0.39mmo
l、収率78%)。
【0069】1H−NMR(CDCl3):δ0.15
(s,12H),1.63(m,4H),2.25
(m,4H)13 C−NMR(CDCl3,CHCl3):δ0.1,1
9.4,27.6,84.6,107.0 IR(neat):2970,2190,1435,1
255,850,765,645cm-1
【0070】比較例1
【0071】
【化28】
【0072】フェニルエチン(51mg、0.50mm
ol)およびクロロトリメチルシラン(217mg、
2.0mmol)のアセトニトリル溶液(2.0ml)
に亜鉛粉末(261mg、4.0mmol)を加え、ね
じ付き試験管中、80℃で、5時間攪拌した。目的物で
あるトリメチル(フェニルエチニル)シランは全く得ら
れなかった。
【0073】比較例2
【0074】
【化29】
【0075】フェニルエチン(51mg、0.50mm
ol)およびクロロトリメチルシラン(217mg、
2.0mmol)のアセトニトリル溶液(2.0ml)
に亜鉛粉末(261mg、4.0mmol)および塩化
鉛(5.6mg、0.02mmol)を加え、ねじ付き
試験管中、80℃で、5時間攪拌した。目的物であるト
リメチル(フェニルエチニル)シランは全く得られなか
った。
【0076】
【発明の効果】本発明の方法により、1−アルキニルシ
ラン類が、比較的温和な条件で、一段階かつ高収率で製
造される。本方法においては、1−アルキンの還元等の
副反応を抑えることができる。従って、本発明の方法
は、1−アルキンへの保護基の導入方法として有用であ
ると共に、得られる1−アルキニルシラン類は、アルキ
ニル化剤などの有機合成反応剤として有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/138 B01J 27/138 Z C07F 7/14 C07F 7/14 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I] 【化1】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、アリ−ル基、ア
    ルケニル基またはアセチレン水素をもたないアルキニル
    基を表す。Xはハロゲン原子を表す。nは0から3まで
    の整数を表す。ただし、nが2以上の場合、二つ以上の
    1は互いに異なっていてもよい。)で表されるハロシ
    ランと、下記一般式[II] 【化2】 (式中、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アリ−
    ル基、アルケニル基、アセチレン水素をもたないアルキ
    ニル基、アルコキシ基、シリル基またはアシル基を表
    す。)で表される1−アルキンを、金属サマリウムおよ
    び亜鉛塩の共存下に反応させることを特徴とする、下記
    一般式[III] 【化3】 (式中、R1、R2およびnは前記と同一の意味を表
    す。)で表されるアルキニルシランの製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式[IV] 【化4】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、アリ−ル基、ア
    ルケニル基またはアセチレン水素をもたないアルキニル
    基を表す。ただし、R1は互いに異なっていてもよい。
    Xはハロゲン原子を表す。)で表されるハロシランと、
    下記一般式[V] 【化5】 (式中、R3は単結合または二価の有機基を表す。)で
    表されるジインを、金属サマリウムおよび亜鉛塩の共存
    下に反応させることを特徴とする、下記一般式[VI] 【化6】 (式中、R1およびR3は前記と同一の意味を表す。)で
    表されるアルキニルシランの製造方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式[VII] 【化7】 (式中、R1およびR4は水素原子、アルキル基、アリ−
    ル基、アルケニル基またはアセチレン水素をもたないア
    ルキニル基を表す。R5は単結合または二価の連結基を
    表す。Xはハロゲン原子を表す。mおよびkは独立に0
    から2までの整数を表す。ただし、R1およびR4は各
    々、互いに異なっていてもよい。)で表されるハロシラ
    ンと、下記一般式[II] 【化8】 (式中、R2はアルキル基、シクロアルキル基、アリ−
    ル基、アルケニル基、アセチレン水素をもたないアルキ
    ニル基、アルコキシ基、シリル基またはアシル基であ
    る。)で表される1−アルキンを、金属サマリウムおよ
    び亜鉛塩の共存下に反応させることを特徴とする、下記
    一般式[VIII] 【化9】 (式中、R1、R2、R4、R5、mおよびkは前記と同一
    の意味を表す。)で表されるアルキニルシランの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2724877C1 (ru) * 2019-12-26 2020-06-26 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Кубанский государственный университет" (ФГБОУ ВО "КубГУ") Способ получения тетраалкинилсиланов

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