JPH09194460A - 窒素含有複素環化合物、その製造法およびその用途 - Google Patents

窒素含有複素環化合物、その製造法およびその用途

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JPH09194460A
JPH09194460A JP30277896A JP30277896A JPH09194460A JP H09194460 A JPH09194460 A JP H09194460A JP 30277896 A JP30277896 A JP 30277896A JP 30277896 A JP30277896 A JP 30277896A JP H09194460 A JPH09194460 A JP H09194460A
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JP
Japan
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piperidyl
nitrogen
group
butoxycarbonyl
methyl
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Pending
Application number
JP30277896A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Okubo
充 大久保
Fumie Takahashi
史江 高橋
Masayuki Kato
眞行 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 血栓形成によって引き起こされる病気、例え
ば、再狭窄、再閉塞、体外循環時や移植時における血栓
性血小板減少性紫斑病等の予防又は治療に優れた効果を
発揮する化合物を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表される窒素含有複素環
化合物、またはその塩。 〔式中、Rはピペリジル基などの窒素含有シクロ低級
アルキル(又はアルケニル)基を、Rは(保護され
た)カルボキシル基を、Aは低級アルキル基又は低級
アルケニレン基をあるいは基−X(O)−(A
−(但し、X:アリール基;A:低級アルキレン基;
m,n:O)を、それぞれ示し

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の薬理作用を
有する窒素含有複素環化合物およびその塩、およびその
用途に関する。より詳しくは、血栓形成によって引き起
こされる病気、再狭窄や再閉塞、血管外科手術、弁置換
手術、体外循環時や移植時における血栓形成、播種性血
管内凝固(DIC)、血栓性血小板減少性紫斑病、本態
性血小板血症、炎症、免疫疾患、あるいは癌転移の予防
および/または治療薬、あるいは血栓溶解薬または抗凝
血薬を使用する補助治療に有用な窒素含有複素環化合物
およびその塩、ならびにその用途に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】現在まで
に血栓形成によって引き起こされる種々の病気の治療や
予防薬、手術等における血栓形成の予防や治療薬とし
て、種々の化合物が提案されている。例えば、欧州特許
出願第512,831 A1公報にはフィブリノーゲン
レセプター拮抗物質が開示されている。また欧州特許出
願第445,796 A2公報には血小板凝集阻害剤が
開示されている。しかし、現在まで提案されている化合
物は必ずしも充分な効果を与えるものではなく、さらに
優れた効果を示す化合物の開発が求められている。
【0003】すなわち本発明の一つの目的は、前記した
薬剤として有用な新規化合物を提供することである。
【0004】本発明の他の目的は、上記新規化合物を含
む医薬組成物を提供することである。
【0005】さらに、本発明の他の目的は、上記した新
規化合物の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の窒素含有複素環
化合物は新規であり、下記一般式(I)で示される。
【0007】一般式(I):
【0008】
【化22】
【0009】〔式中、R1 は適当な置換基を1個以上有
してもよい窒素含有シクロ低級アルキル基もしくは窒素
含有シクロ低級アルケニル基を、R2 はカルボキシ基ま
たは保護されたカルボキシ基を、A1 は適当な置換基を
1個以上有してもよい低級アルキレンもしくは低級アル
ケニレンを、A2 は適当な置換基を1個以上有してもよ
い低級アルキレンもしくは低級アルケニレン、または
式:−X−(O)m −(A3 n −(式中、Xはアリー
ル基を、A3 は適当な置換基を有してもよい低級アルキ
レンを、mおよびnは各々0または1を示す)を、およ
【0010】
【化23】
【0011】は適当な置換基を1個以上有してもよい窒
素含有複素環基を示す〕で表される窒素含有複素環化合
物、またはその塩。
【0012】本発明によれば、化合物(I)は以下のよ
うにして製造できる。方法1
【0013】
【化24】
【0014】(式中の各記号は前記と同義)
【0015】方法2
【0016】
【化25】
【0017】(式中の各記号は前記と同義)方法3
【0018】
【化26】
【0019】(式中の各記号は前記と同義)方法4
【0020】
【化27】
【0021】(式中の各記号は前記と同義)
【0022】本明細書において使用されている、式中の
定義を説明し、適切な例を詳細に挙げる。「低級」と
は、断らない限り炭素原子が1〜6個を、好ましくは1
〜4個をいう。「高級」とは、断らない限り炭素原子が
7個以上を、好ましくは7〜20個をいう。「適当な置
換基を1個以上」という語の「1個以上」の好ましい数
字として1〜4を挙げることができる。
【0023】「窒素含有シクロ低級アルキル基」は、少
なくとも1個の窒素原子を含有するシクロ低級アルキル
基であって、たとえば、アジリジニル、アゼチジニル、
ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリ
ジニル、ピラゾリジニルなどが挙げられ、好ましくはピ
ペラジニル、ピペリジルである。
【0024】「窒素含有シクロ低級アルケニル基」は、
窒素原子を少なくとも1個有するシクロ低級アルケニル
基であって、たとえば、ピロリニル、ピラゾリニル、イ
ミダゾリニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル
などが挙げられる。
【0025】「窒素含有複素環基」は、窒素原子を少な
くとも1個有するまたは窒素原子に加えて酸素原子また
は硫黄原子を含むものであってもよく、飽和または不飽
和の単環式または多環式複素環を包含する。好ましい窒
素含有複素環基としては、以下のものが挙げられる。1
〜4個の窒素原子を含有する3〜6員不飽和複素単環
基、たとえばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリ
ダジニル、トリアゾリル(たとえば4H−1,2,4−
トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H
−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(た
とえば1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)
など;1〜4個の窒素原子を含有する3〜7員飽和複素
単環基、たとえばピロリジニル、イミダゾリルジニル、
ピペリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニルなど;1
〜4個の窒素原子を含有する飽和複素多環基、たとえば
キヌクリジニル;1〜5個の窒素原子を含有する不飽和
複素多環基、たとえばインドリル、イソインドリル、イ
ンドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキ
ノリル、イミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾ
ロピリジダジニル(たとえばテトラゾロ[ 1,5−b]
ピリジダジニルなど) ;1〜3個の窒素原子と1〜2個
の硫黄原子を含有する3〜6員不飽和複素単環基、たと
えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリ
ル(たとえば1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,
4−オキサジアゾリルなど)など;1〜3個の窒素原子
と1〜2個の酸素原子とを含有する3〜6員飽和複素単
環基、たとえばモルホリニルなど;1〜3個の窒素原子
と1〜2個の酸素原子とを含有する不飽和縮合複素環
基、たとえばベンゾフラザニル、ベンゾオキサゾリル、
ベンゾオキサジアゾリルなど;1〜3個の窒素原子と1
〜2個の硫黄原子とを含有する3〜6員不飽和複素単環
基、たとえばチアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾ
リル(たとえば1,2,4−チアジアゾリル、1,3,
4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルな
ど)など;1〜3個の窒素原子と1〜2個の硫黄原子と
を含有する3〜6員飽和複素単環基(たとえばチアゾリ
ジニルなど);1〜3個の窒素原子と1〜2個の硫黄原
子とを含有する不飽和縮合複素環基(たとえばベンゾチ
アゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど)。
【0026】なかでも好ましいものとしては、1〜2個
の窒素原子を有する5または6員飽和複素単環基であ
り、たとえばピペリジル、ピペラジニルが挙げられる。
【0027】「低級アルキレン」としては、メチレン、
エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン、メチルメチレン、1−エチルメ
チレン、2−プロピルメチレンなどの直鎖状または分枝
鎖状C1 〜C6 アルキレンが挙げられ、好ましくは、C
2 〜C4 アルキレンであり、より好ましくはエチレン、
トリメチレン、テトラメチレンである。
【0028】「低級アルケニレン」としては、ビニレン
(エテニレン)、1−プロペニレン、2−プロペニレ
ン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、1または2また
は3−ペンテニレン、1または2または3−ヘキセニレ
ン、メチルビニレン、エチルビニレン、1または2また
は3−メチルプロペニレン、1または2または3−エチ
ルプロペニレン、1または2または3または4−メチル
−1または2−ブテニレン、−CH=CH−CH=CH
−のように二重結合を2つ、あるいは−CH=CH−C
H=CH−CH=CH−のように二重結合を3つ有する
アルカジエニレン、アルカトリエニレンをも含む直鎖状
または分枝鎖状C2 〜C6 アルケニレンが挙げられ、好
ましくは、C2 〜C4 アルケニレンであり、より好まし
くはビニレン、1−ブテニレン、2−ブテニレン、1,
3−ブタジエニレンである。
【0029】「低級アルキレン」および「低級アルケニ
レン」の適当な置換基としては、たとえば、低級アルキ
ル(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシルなど)、低級アルコキシ
(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキ
シ、ネオペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシなど)、低級アルケニル(ビニル、1−プロペ
ニル、アリル、1−メチルアリル、1または2または3
−ブテニル、1または2または3または4−ペンテニ
ル、1または2または3または4または5−ヘキセニル
など)、低級アルキニル(エチニル、1−プロペニル、
プロパルギル、1−メチルプロパルギル、1−エチルプ
ロパルギル、1または2または3−ブチニル、1または
2または3または4−ペンチニル、1または2または3
または4または5−ヘキセニルなど)、モノまたはジま
たはトリ−ハロ低級アルキル(フルオロメチル、ジフル
オロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジク
ロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロ
モメチル、トリブロモメチル、1または2−フルオロエ
チル、1または2−ブロモエチル、1または2−クロロ
エチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオ
ロエチルなど)、ハロゲン(フッ素、塩素、ヨウ素、臭
素)、カルボキシ、ヒドロキシ、アリール(フェニル、
ナフチル、アントリルなど)、カルボキシ低級アルキル
(カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプ
ロピルなど)、ニトロ、アミノ、ジ低級アルキルアミノ
(ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルア
ミノ、エチルメチルアミノ、イソプロピルメチルアミ
ノ、エチルメチルアミノ、エチルプロピルアミノな
ど)、アシルアミノ、例えば、低級または高級アルカノ
イルアミノ(ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロパ
ノイルアミノ、ブタノイルアミノ、2−メチルプロパノ
イルアミノ、ペンタノイルアミノ、2,2−ジメチルプ
ロパノイルアミノ、ヘキサノイルアミノ、ヘプタノイル
アミノ、オクタノイルアミノ、ノナノイルアミノ、デカ
ノイルアミノ、ウンデカノイルアミノ、ドデカノイルア
ミノ、トリデカノイルアミノ、テトラデカノイルアミ
ノ、ペンタデカノイルアミノ、ヘキサデカノイルアミ
ノ、ヘプタデカノイルアミノ、オクタデカノイルアミ
ノ、ノナデカノイルアミノ、イコサノイルアミノなど、
シクロ低級アルキルカルボニルアミノ、例えば、シクロ
(C3 〜C6 )アルキルカルボニルアミノ(シクロプロ
ピルカルボニルアミノ、シクロブチルカルボニルアミ
ノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシル
カルボニルアミノなど)、低級または高級アルコキシカ
ルボニルアミノ(メトキシカルボニルアミノ、エトキシ
カルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、ペ
ンチルオキシカルボニルアミノ、ヘプチルオキシカルボ
ニルアミノなど)、低級アルコキシ低級アルカノイルア
ミノ(メトキシアセチルアミノ、2−または3−メトキ
シプロピオニルアミノ、エトキシアセチルアミノ、2−
または3−エトキシプロピオニルアミノなど)、低級ア
ルキニルカルボニルアミノ、例えば、C2 〜C6 アルキ
ニルカルボニルアミノ(プロパルギルカルボニルアミ
ノ、1−メチルプロパルギルカルボニルアミノ、1−ま
たは2−または3−ブチニルカルボニルアミノなど)、
低級または高級アルキルスルホニルアミノ(メチルスル
ホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスル
ホニルアミノ、n−ブチルスルホニルアミノ、sec−
ブチルスルホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミ
ノ、n−ペンチルスルホニルアミノ、ネオペンチルスル
ホニルアミノ、ヘキシルスルホニルアミノなど)、低級
または高級アルコキシスルホニルアミノ(メトキシスル
ホニルアミノ、エトキシスルホニルアミノなど)、1個
以上(好ましくは1〜3個)の適当な置換基を有してい
てもよいアロイルアミノ(ベンゾイルアミノ、トルオイ
ルアミノ、ナフトイルアミノ、2−または3−または4
−ヒドロキシベンゾイルアミノ、2−または3−または
4−メトキシベンゾイルアミノ、2−または3−または
4−クロロベンゾイルアミノ、フェニルベンゾイルアミ
ノなど)、アル低級アルカノイルアミノ、例えば、フェ
ニル(C1 〜C6 )アルカノイルアミノ(フェニルアセ
チルアミノ、フェニルプロパノイルアミノ、フェニルブ
タノイルアミノ、フェニルイソブタノイルアミノ、フェ
ニルペンタノイルアミノ、フェニルヘキサノイルアミノ
など)、例えば、ナフチル低級アルカノイルアミノ(ナ
フチルアセチルアミノ、ナフチルプロパノイルアミノ、
ナフチルブタノイルアミノなど)、アル低級アルケノイ
ルアミノ、例えば、フェニル(C3 〜C6 )アルケノイ
ルアミノ(フェニルプロペノイルアミノ、フェニルブテ
ノイルアミノ、フェニルメタクリロイルアミノ、フェニ
ルペンテノイルアミノ、フェニルヘキセノイルアミノな
ど)、例えば、ナフチル(C3 〜C6 )アルケノイルア
ミノ(ナフチルプロペノイルアミノ、ナフチルブテノイ
ルアミノなど)、アル低級アルコキシカルボニルアミ
ノ、例えば、フェニル(C1 〜C6 )アルコキシカルボ
ニルアミノ(ベンジルオキシカルボニルアミノ、フェネ
チルオキシカルボニルアミノなど)、アリールオキシカ
ルボニルアミノ(フェノキシカルボニルアミノ、ナフチ
ルオキシカルボニルアミノなど)、アリールオキシ低級
アルカノイルアミノ(フェノキシアセチルアミノ、フェ
ノキシプロピオニルアミノなど)、アリールカルバモイ
ルアミノ(フェニルカルバモイルアミノなど)、アリー
ルチオカルバモイルアミノ(フェニルチオカルバモイル
アミノなど)、アリールグリオキシロイルアミノ(フェ
ニルグリオキシロイルアミノ、ナフチルグリオキシロイ
ルアミノなど)などの脂肪族アシルアミノ;ジ低級アル
キルアミノ(ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソ
プロピルアミノ、エチルメチルアミノ、イソプロピルメ
チルアミノ、エチルプロピルアミノなど);ヒドロキシ
低級アルキル;保護されたヒドロキシ低級アルキル;後
述のアシル;シアノ;メルカプト;オキソ;低級アルキ
ルチオ低級アルキル(メチルチオメチル、エチルチオメ
チル、プロピルチオメチル、イソプロピルチオメチル、
ブチルチオメチル、エチルチオエチルなど);アリール
チオ低級アルキル(フェニルチオメチル、フェニルチオ
エチルなど);アリールスルホニル低級アルキル(フェ
ニルスルホニルメチル、フェニルスルホニルエチル、p
−トリルスルホニルメチル、p−トリルスルホニルエチ
ルなど);低級アルキルスルホニル低級アルキル(メチ
ルスルホニルメチル、エチルスルホニルメチル、プロピ
ルスルホニルメチルなど);アシルアミノ低級アルキル
(アシル部分は後述の「アシル」であってよい)、例え
ば、アリールスルホニルアミノ低級アルキル(フェニル
スルホニルアミノメチル、フェニルスルホニルアミノエ
チル、p−トリルスルホニルアミノメチル、p−トリル
スルホニルアミノエチルなど)、例えば、低級アルキル
スルホニルアミノ低級アルキル(メチルスルホニルアミ
ノメチル、エチルスルホニルアミノメチル、プロピルス
ルホニルアミノメチル、ブチルスルホニルアミノメチ
ル、t−ブチルスルホニルアミノメチル、ペンチルスル
ホニルアミノエチルなど);低級アルキルカルボニル低
級アルキル(メチルカルボニルメチル、エチルカルボニ
ルメチル、プロピルカルボニルメチルなど);アロイル
低級アルキル(ベンゾイルメチル、ナフトイルメチル、
トルオイルメチル、アニソイルメチルなど);複素環低
級アルキル、上に例示した複素環基を有する低級アルキ
ル、例えば、1〜4個の窒素原子を含む不飽和縮合複素
環基を有するC1 〜C6 アルキル(インドリルエチル、
イソインドリルエチル、インドリニルメチル、インドリ
ジニルエチル、ベンゾイミダゾリルメチル、キノリルエ
チル、ジヒドロキノリルメチル、イソキノリルエチル、
インダゾリルエチル、キノキサリニルエチル、ジヒドロ
キノキサリニルメチル、ベンゾトリアゾリルエチルな
ど);低級アルキルスルファモイル低級アルキル(メチ
ルスルファモイルメチル、エチルスルファモイルメチ
ル、n−プロピルスルファモイルメチル、イソプロピル
スルファモイルメチル、n−ブチルスルファモイルメチ
ル、t−ブチルスルファモイルメチル、メチルスルファ
モイルエチルなど);アリールスルファモイル低級アル
キル(フェニルスルファモイルメチル、トリルスルファ
モイルメチル、フェニルスルファモイルエチル、ナフチ
ルスルファモイルメチルなど);低級アルキルカルバモ
イル低級アルキル(メチルカルバモイルメチル、エチル
カルバモイルメチル、n−プロピルカルバモイルメチ
ル、イソプロピルカルバモイルメチル、n−ブチルカル
バモイルメチル、t−ブチルカルバモイルメチル、メチ
ルカルバモイルエチルなど);アリールカルバモイル低
級アルキル(フェニルカルバモイルメチル、トリルカル
バモイルメチル、フェニルカルバモイルエチル、ナフチ
ルカルバモイルメチルなど);1個以上の適当な置換基
を有していてもよいアル低級アルキルカルバモイル、例
えば、1〜3個の低級アルコキシを有していてもよいフ
ェニル(C1 〜C6 )アルキルカルバモイル(2−メト
キシフェネチルカルバモイル、3−メトキシフェネチル
カルバモイル、4−メトキシフェネチルカルバモイルな
ど);ヒドロキシ低級アルキル(ヒドロキシメチル、ヒ
ドロキシエチル、ヒドロキシプロピルなど)、ヒドロキ
シ低級アルキルアルキル(ヒドロキシメチル、ヒドロキ
シエチル、ヒドロキシプロピルなど)、低級アルキルチ
オ(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロ
ピルチオ、ブチルチオなど)、シアノ、メルカプト、イ
ミノなどが挙げられる。
【0030】なかでも好ましいものとして、低級アルキ
ル、低級アルコキシ、ハロゲン、トリハロ低級アルキ
ル、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、1個以上の適当な置
換基を有していてもよいアロイルアミノ、低級アルカノ
イルアミノが挙げられる。
【0031】さらに好ましいものとして、メチル、アセ
チルアミノ、ペンタノイルアミノ、ベンゾイルアミノ、
メトキシベンゾイルアミノが挙げられる。
【0032】「窒素含有シクロ低級アルキル基」および
「窒素含有シクロ低級アルケニル基」の適当な置換基と
して、アミノ保護基などが挙げられる。好適な「アミノ
保護基」としては、以下で説明するアシル基、1〜3個
の適当な置換基を有していてもよいアル低級アルキル
(ベンジル、フェネチル、1−フェニルエチル、ベンズ
ヒドリル、トリチルなど)、(5−低級アルキル−2−
オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)低級アルキ
ル〔(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール
−4−イル)メチルなど〕などの慣用の保護基が挙げら
れる。
【0033】好適な「アシル基」および「アシル」とし
ては、カルボン酸、炭酸、カルバミン酸、スルホン酸な
どから導かれた脂肪族アシル、芳香族アシル、芳香脂肪
族アシルおよび複素環−脂肪族アシルが挙げられる。
【0034】該「アシル基」の好適な例を以下に具体的
に示す。
【0035】脂肪族アシルとしては、例えば、低級また
は高級アルカノイル(ホルミル、アセチル、プロパノイ
ル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイ
ル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘ
プタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、
ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テト
ラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、
ヘプタデカノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイ
ル、イコサノイルなど);低級または高級アルコキシカ
ルボニル(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、
t−ブトキシカルボニル、t−ペンチルオキシカルボニ
ル、ヘプチルオキシカルボニル;低級または高級アルキ
ルスルホニル(メチルスルホニル、エチルスルホニルな
ど);低級または高級アルコキシスルホニル(メトキシ
スルホニル、エトキシスルホニルなど);
【0036】芳香族アシルとしては、例えば、アロイル
(ベンゾイル、トルオイル、ナフトイルなど);アル低
級アルカノイル、例えば、フェニル (C1 〜C6)アルカ
ノイル(フェルアセチル、フェニルプロパノイル、フェ
ニルブタノイル、フェニルイソブタノイル、フェニルペ
ンタノイル、フェニルヘキサノイルなど)、例えば、ナ
フチル (C1 〜C6)アルカノイル(ナフチルアセチル、
ナフチルプロパノイル、ナフルブタノイルなど)など;
アル低級アルケノイル、例えば、フェニル (C3 〜C6)
アルケノイル(フェルプロペノイル、フェニルブテノイ
ル、フェニルメタクリロイル、フェニルペンテノイル、
フェニルヘキセノイルなど)、例えば、ナフチル (C3
〜C6)アルノイル(ナフチルプロペノイル、ナフチルブ
テノイルなど)など;アル低級アルコキシカルボニル、
例えば、フェニル (C1 〜C6)アルコキシルボニル(ベ
ンジルオキシカルボニルなど)など;アリールオキシカ
ルボニル(フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカル
ボニルなど);アリールオキシ低級アルカノイル(フェ
ノキシアセチル、フェノキシプロピオニルなど);アリ
ールカルバモイル(フェニルカルバモイルなど);アリ
ールチオカルバモイル(フェニルチオカルバモイルな
ど);アリールグリオキシロイル(フェニルグリオキシ
ロイル、ナフチルグリオキシロイルなど);1〜4個の
低級アルキルを有していてもよいアリールスルホニル
(フェニルスルホニル、p−トリルスルホニルなど);
など;
【0037】複素環アシルとしては、例えば、複素環カ
ルボニル;複素環低級アルカノイル(複素環アセチル、
複素環プロパノイル、複素環ブタノイル、複素環ペンタ
ノイル、複素環ヘキサノイルなど);複素環低級アルケ
ノイル(複素環プロペノイル、複素環ブテノイル、複素
環ペンテノイル、複素環ヘキセノイルなど);複素環グ
リオキシロイル;など;ここに、上記「複素環カルボニ
ル」、「複素環低級アルカノイル」、「複素環低級アル
ケノイル」および「複素環グリオキシロイル」なる表現
における好適な「複素環部分」は、より詳細には、酸素
原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を少なくと
も1個含有する飽和または不飽和の単環式または多環式
複素環基を意味する。
【0038】そして、とくに好ましい複素環基として
は、1〜4個の窒素原子を含有する不飽和3〜8員(よ
り好ましくは5または6員)複素単環基、例えば、ピロ
リル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジ
ル、ジヒドロピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリ
ダジニル、トリアゾリル(4H−1,2,4−トリアゾ
リル、1H−1,2,4−トリアゾリル、2H−1,
2,4−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(1H−テ
トラゾリル、2H−テトラゾリルなど)など;1〜4個
の窒素原子を含有する飽和3〜8員(より好ましくは5
または6員)複素単環基、例えば、ピロリジニル、イミ
ダゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニルなど;1〜4
個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、例えば、
インドリル、イソインドリル、インドリニル、インドリ
ジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、ジヒドロキノ
リル、イソキノリル、インダゾリル、キノキサリニル、
ジヒドロキノキサリニル、ベンゾトリアゾリルなど;1
〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不
飽和3〜8員(より好ましくは5または6員)複素単環
基、例えば、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサ
ジアゾリル(1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,
4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル
など)など;1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子
とを含有する飽和3〜8員(より好ましくは5または6
員)複素単環基、例えば、モルホリニル、シドノリルな
ど;1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有
する不飽和縮合複素環基、例えば、ベンゾオキサゾリ
ル、ベンゾオキサジアゾリルなど;1〜2個の硫黄原子
と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和3〜8員(よ
り好ましくは5または6員)複素単環基、例えば、チア
ゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル(1,2,3
−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,
3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル
など)、ジヒドロチアジアゾリルなど;1〜2個の硫黄
原子と1〜3個の窒素原子とを含有する飽和3〜8員
(より好ましくは5または6員)複素単環基、例えば、
チアゾリニジルなど;1〜2個の硫黄原子を含有する不
飽和3〜8員(より好ましくは5または6員)複素単環
基、例えば、チエニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロジ
チイニルなど;1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原
子とを含有する不飽和縮合複素環基、例えば、ベンゾチ
アゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど;1個の酸素原子
を含有する不飽和3〜8員(より好ましくは5または6
員)複素単環基、例えば、フリルなど;1個の酸素原子
と1〜2個の硫黄原子とを含有する不飽和3〜8員(よ
り好ましくは5または6員)複素単環基、例えば、ジヒ
ドロオキサチイニルなど;1〜2個の硫黄原子を含有す
る不飽和縮合複素環基、例えば、ベンゾチエニル、ベン
ゾジチイニルなど;1個の酸素原子と1〜2個の硫黄原
子とを含有する不飽和縮合複素環基、例えば、ベンゾオ
キサチイニルなど;など;の複素環基が挙げられる。
【0039】上記のアシル部分は、同一または異なる1
〜10個の適当な置換基、例えば、低級アルキル(メチ
ル、エチル、プロピルなど);低級アルコキシ(メトキ
シ、エトキシ、プロポキシなど);低級アルキルチオ
(メチルチオ、エチルチオなど);低級アルキルアミノ
(メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノな
ど);シクロ低級アルキル、例えば、シクロ (C3 〜C
6)アルキル(シクロペンチ、シクロヘキシルなど);シ
クロ低級アルケニル、例えば、シクロ (C3 〜C6)アル
ケニル(シクロヘセニル、シクロヘキサジエニルな
ど);ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);アミ
ノ;前述のアミノ保護基;ヒドロキシ;後述の保護され
たヒドロキシ;シアノ;ニトロ;カルボキシ;後述の保
護されたカルボキシ;スルホ;スルファモイル;イミ
ノ;オキソ;アミノ低級アルキル(アミノメチル、アミ
ノエチルなど);カルバモイルオキシ;ヒドロキシ低級
アルキル(ヒドロキシメチル、1−または2−ヒドロキ
シエチル、1−または2−または3−ヒドロキシプロピ
ルなど)などを有していてもよい。
【0040】好適な「保護されたヒドロキシ」の保護基
としては、前述のアシル、1個以上の適当な置換基を有
していてもよいフェニル低級アルキル(ベンジル、4−
メトキシベンジル、トリチルなど)、三置換シリル、例
えば、トリ低級アルキルシリル(トリメチルシリル、t
−ブチルジメチルシリルなど)など、テトラヒドロピラ
ニルなどが挙げられる。
【0041】「アミノ保護基」のより好ましい例として
は、低級アルコキシカルボニルまたはアル低級アルコキ
シカルボニルが挙げられ、とくに好ましいのはt−ブト
キシカルボニルまたはベンジルオキシカルボニルであ
る。
【0042】「窒素含有複素環基」の適当な置換基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシルなどの低級アルキルおよび
フェニル、ナフチル、アントリルなどのアリール基が挙
げられる。
【0043】好適な「保護されたカルボキシ基」は、エ
ステル化されたカルボキシ基などの慣用のものであって
よく、該エステル化されたカルボキシ基におけるエステ
ル部分の具体例としては、低級アルキルエステル、例え
ば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチ
ルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、
ヘキシルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル
など、適当な置換基を有する低級アルキルエステル、例
えば、低級アルカノイルオキシ低級アルキルエステル
(アセトキシメチルエステル、プロピオニルオキシメチ
ルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、バレリル
オキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステ
ル、1−アセトキシエチルエステル、1−プロピオニル
オキシエチルエステル、ピバロイルオキシエチルエステ
ル、2−プロピオニルオキシエチルエステル、ヘキサノ
イルオキシメチルエステルなど)、低級アルカンスルホ
ニル低級アルキルエステル(2−メシルエチルエステル
など)またはモノ(またはジまたはトリ)ハロ低級アル
キルエステル(2−ヨードエチルエステル、2,2,2
−トリクロロエチルエステルなど);高級アルキルエス
テル(ヘプチルエステル、オクチルエステル、3,5−
ジメチルオクチルエステル、3,7−ジメチルオクチル
エステル、ノニルエステル、デシルエステル、ウンデシ
ルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、
テトラデシルエステル、ペンタデシルエステル、ヘキサ
デシルエステル、ヘプタデシルエステル、オクタデシル
エステル、ノナデシルエステル、アダマンチルエステル
など);低級アルケニルエステル、例えば、C2 〜C6
アルケニルエステル(ビニルエステル、アリルエステル
など);低級アルキニルエステル、例えば、C2 〜C6
アルキニルエステル(ビニルエステル、プロピニルエス
テルなど);1個以上の適当な置換基を有していてもよ
いアル低級アルキルエステル、例えば、1〜4個の低級
アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、低級アル
キル、フェニルまたはハロ低級アルキルを有していても
よいフェニル低級アルキルエステル(ベンジルエステ
ル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチル
エステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル、ビス(メトキシフェニル)メチルエステル、3,4
−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ−3,
5−ジ−t−ブチルベンジルエステル、4-トリフルオロ
メチルベンジルエステルなど);1個以上の適当な置換
基を有していてもよいアリールエステル、例えば、1〜
4個の低級アルキルまたはハロゲンを有していてもよい
アリールエステル(フェニルエステル、4−クロロフェ
ニルエステル、トリルエステル、4−t−ブチルフェニ
ルエステル、キシリルエステル、メシチルエステル、ク
メニルエステルなど);低級アルキルを有していてもよ
いシクロアルキルオキシカルボニルオキシ低級アルキル
エステル(たとえばシクロペンチルオキシカルボニルオ
キシメチルエステル、シクロヘキシルオキシカルボニル
オキシメチルエステル、シクロヘプチルオキシカルボニ
ルオキシメチルエステル、1−メチルシクロヘキシルオ
キシカルボニルオキシメチルエステル、1−(または2
−)〔シクロペンチルオキシカルボニルオキシ〕エチル
エステル、1−(または2−)〔シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシ〕エチルエステル、1−(または2
−)〔シクロヘプチルオキシカルボニルオキシ〕エチル
エステルなど)など;(5−低級アルキル−2−オキソ
−1,3−ジオキソール−4−イル)低級アルキルエス
テル〔(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソー
ル−4−イル)メチルエステル、(5−エチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエステ
ル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソー
ル−4−イル)メチルエステル、1−(または2−)
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4
−イル)エチルエステル、1−(または2−)(5−エ
チル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)
エチルエステル、1−(または2−)(5−プロピル−
2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)エチル
エステルなど〕などのものが挙げられ、これらのうちで
も好ましいものは、低級アルキルエステル、低級アルカ
ノイルオキシ低級アルキルエステル、1個以上の適当な
置換基を有していてもよいアル低級アルキルエステル、
低級アルキルを有していてもよいシクロアルキルオキシ
カルボニルオキシ低級アルキルエステル、高級アルキル
エステルおよび(5−低級アルキル−2−オキソ−1,
3−ジオキソール−4−イル)低級アルキルエステルで
あり、より好ましいものは、メチルエステル、エチルエ
ステル、イソブチルエステル、ブチルエステル、ペンチ
ルエステル、ヘキシルエステル、ベンジルエステル、4
−トリフルオロメチルベンジルエステル、4−クロロベ
ンジルエステル、アダマンチルエステル、(5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチ
ルエステル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシ)エチルエステルおよびピバロイルオキシメチルエ
ステルである。
【0044】「アリール基」としては、たとえば、フェ
ニル、ナフチル、アントリルなどが挙げられる。
【0045】本発明の目的化合物(I)の好ましい
1 、R2 、A1 およびA2 として下記のものが挙げら
れる。 R1 :ピペリジルおよび1,2,3,6−テトラヒドロ
ピリジル R2 :カルボキシ基および保護されたカルボキシ基 A1 :エチレンおよびビニレン A2 :3−ブテニレン、ベンゾイルアミノを有する1−
ブテニレンおよびベンゾイルアミノを有する1,3−ブ
タジエニレン
【0046】目的化合物(I)の好適な塩とはその医薬
上許容しうる塩であり、たとえば、無機酸付加塩(塩酸
塩、臭化水素酸塩、ヨード水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩
など)や有機酸付加塩(ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ
酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸
塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩な
ど)などの酸付加塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、
カリウム塩など)やアルカリ土類金属塩(カルシウム
塩、マグネシウム塩など)などの金属塩、アンモニア
塩、有機塩基塩(トリメチルアミン塩、トリエチルアミ
ン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミ
ン塩、N,N−ジベンジルエチレンジアミン塩など)、
アミノ酸との塩(アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グ
ルタル酸塩など)などが挙げられ、なかでも非毒性の塩
が好ましい。
【0047】本発明の目的化合物(I)の製造方法を以
下詳細に説明する。方法1 目的化合物(I)またはその塩は、化合物(II)また
はその塩を化合物(III)またはそのカルボキシ基に
おける反応性誘導体あるいはそれらの塩と反応させるこ
とにより製造できる。化合物(I)、(II)ならびに
(III)およびそれらの塩としては、化合物(I)に
ついて例示したものと同じものを挙げることができる。
【0048】化合物(III)のカルボキシ基における
好適な反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物、分子内
酸無水物、分子間酸無水物および混合酸無水物を含めて
の酸無水物、活性アミド、活性エステルなどが挙げられ
る。該反応性誘導体の好適な例としては、酸塩化物;酸
アジド;置換燐酸(ジアルキル燐酸、フェニル燐酸、ジ
フェニル燐酸、ジベンジル燐酸、ハロゲン化燐酸な
ど)、ジアルキル亜燐酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、ス
ルホン酸(メタンスルホン酸など)、脂肪族カルボン酸
(酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、ペ
ンタン酸、イソペンタン酸、2−エチル酪酸、トリクロ
ロ酢酸など)、芳香族カルボン酸(安息香酸など)など
の酸との混合酸無水物;対称酸無水物;イミダゾール、
4−置換イミダゾール、ジメチルピラゾール、トリアゾ
ールもしくはテトラゾールとの活性アミド;活性エステ
ル(シアノメチルエステル、メトキシメチルエステル、
ジメチルイミノメチル[(CH3 2 + =CH−] エス
テル、ビニルエステル、プロパルギルエステル、p−ニ
トロフェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエス
テル、トリクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェ
ニルエステル、メシルフェニルエステル、フェニルアゾ
フェニルエステル、フェニルチオエステル、p−ニトロ
フェニルチオエステル、p−クレジルチオエステル、カ
ルボキシメチルチオエステル、ピラニルエステル、ピリ
ジルエステル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオ
エステルなど)もしくはN−ヒドロキシ化合物(N,N
−ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ−2−
(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、
1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールなど)との
エステルなどが挙げられる。これらの反応性誘導体は使
用する化合物(III)の種類に応じて、それらの中か
ら適宜選択することができる。
【0049】反応は、通常、慣用の溶媒、たとえば水、
アルコール(メタノール、エタノールなど)、アセト
ン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化
メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エ
チル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、反応
に悪影響を及ぼさないその他の任意の溶媒の中で実施す
る。これらの慣用の溶媒は、水との混合物として用いて
もよい。
【0050】この反応において、化合物(III)を遊
離酸の形で、またはその塩の形で、使用するときには、
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−シク
ロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド、
N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシク
ロヘキシル)カルボジイミド、N,N’−ジエチルカル
ボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミ
ド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド、N,N’−カルボニルビス(2−
メチルイミダゾール)、ペンタメチレンケテン−N−シ
クロヘキシルイミン、ジフェニルケテン−N−シクロヘ
キシルイミン、エトキシアセチレン、1−アルコキシ−
1−クロロエチレン、亜燐酸トリアルキル、ポリ燐酸エ
チル、ポリ燐酸イソプロピル、オキシ塩化燐(塩化ホス
ホリル)、三塩化燐、ジフェニルホスホリルアジド、ク
ロロ燐酸ジフェニル、ジフェニルホスフィン酸クロリ
ド、塩化チオニル、塩化オキサリル、ハロギ酸低級アル
キル(クロロギ酸エチル、クロロギ酸イロプロピルな
ど)、トリフェニルホスフィン、2−エチル−7−ヒド
ロキシベンゾイソオキサゾリウム塩、水酸化2−エチル
−5−(m−スルホフェニル)イソオキサゾリウム分子
内塩、1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−
6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール、いわゆるヴィ
ルスマイヤー試薬(N,N−ジメチルホルムアミドと塩
化チオニル、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、
オキシ塩化燐などとの反応により調製される)などの慣
用の縮合剤の存在下に反応を実施するのが好ましい。
【0051】重炭酸アルカリ金属、トリ低級アルキルア
ミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−低
級アルキルモルホリン、N,N−ジ低級アルキルアニリ
ン(N,N−ジメチルアニリンなど)、N,N−ジ低級
アルキルベンジルアミンなどの無機もしくは有機塩基の
存在下に反応を実施することもできる。反応温度はとく
に限定されず、通常、冷却下ないし加熱下に反応を実施
する。
【0052】方法2 目的化合物(Ib)またはその塩は、化合物(Ia)ま
たはその塩をアミノ保護基脱離反応に付すことにより製
造できる。化合物(Ia)および(Ib)の好適な塩と
しては、化合物(I)について例示したものと同じもの
を挙げることができる。この反応は、加水分解などの常
法に従って実施する。加水分解は、塩基あるいはルイス
酸を含めての酸の存在下に実施するのが好ましい。好適
な塩基としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウ
ム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(マグネシウ
ム、カルシウムなど)、これらの水酸化物もしくは炭酸
塩もしくは重炭酸塩、トリアルキルアミン(トリメチル
アミン、トリエチルアミンなど)、ピコリン、1,5−
ジアザビシクロ [4.3.0] ノン−5−エン、1,4
−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン、1,8−ジ
アザビシクロ [5.4.0] ウンデク−7−エンなどの
無機塩基および有機塩基が挙げられる。好適な酸として
は、有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢
酸、トリフルオロ酢酸など)、無機酸(塩酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸、硫酸など)およびルイス酸(三臭化
ホウ素など)が挙げられる。反応は、通常、水、アルコ
ール(メタノール、エタノールなど)、キシレン、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、塩化メチレン、
テトラヒドロフラン、これらの混合物などの溶媒または
反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の溶媒中で実施
する。液状の塩基もしくは酸は、溶媒としても使用でき
る。反応温度はとくに限定されず、通常、冷却下ないし
加熱下に反応を実施する。
【0053】方法3 化合物(Id)またはその塩は、化合物(Ic)または
その塩をカルボキシ保護基脱離反応に付すことにより製
造できる。化合物(Ic)および(Id)の好適な塩と
しては、化合物(I)について例示したものと同じもの
を挙げることができる。この反応は、方法2と実質的に
同様にして実施でき、従って、この反応の反応方式およ
び反応条件(溶媒、反応温度など)については、方法2
のところでの説明を参照すればよい。
【0054】方法4 目的化合物(If)またはその塩は、化合物(Ie)ま
たはその塩を還元に付することにより製造できる。化合
物(Ie)および(If)の好適な塩としては、化合物
(I)について例示したものと同じものを挙げることが
できる。還元は化学還元でも接触還元でも行うことがで
き、常法に従って実施する。化学還元に使用すべき好適
な還元剤は、金属(スズ、亜鉛、鉄など)、そのような
金属および/または金属化合物(塩化クロム、酢酸クロ
ムなど)と有機酸もしくは無機酸(ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、
塩酸、臭化水素酸など)との組合せ、上記のごとき金属
および/または金属化合物と塩基(アンモニア、塩化ア
ンモニウム、水酸化ナトリウムなど)との組合せ、水素
化アルミニウム化合物(水素化アルミニウムリチウム、
水素化アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウム、
水素化トリメトキシアルミニウムリチウム、水素化トリ
−t−ブトキシアルミニウムなど)、水素化ホウ素化合
物(水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、
水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素テトラメ
チルアンモニウム、ボラン、ジボランなど)などの水素
化金属化合物、燐化合物(三塩化燐、三臭化燐、トリフ
ェニルホスフィン、トリエチルホスフィンなど)などで
ある。
【0055】接触還元に使用すべき好適な触媒は、白金
触媒(白金板、海綿状白金、白金黒、白金コロイド、酸
化白金、白金線など)、パラジウム触媒(海綿状パラジ
ウム、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム炭、
パラジウムコロイド、パラジウム/硫酸バリウム、パラ
ジウム/炭酸バリウムなど)、ニッケル触媒(還元ニッ
ケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど)、コバルト
触媒(還元コバルト、ラネーコバルトなど)、鉄触媒
(還元鉄、ラネー鉄など)、銅触媒(還元銅、ラネー
銅、ウルマン銅など)などの慣用のものである。還元は
通常溶媒中で実施する。使用すべき好適な溶媒として
は、水、アルコール(メタノール、エタノール、プロパ
ノールなど)、アセトニトリル、その他、ジエチルエー
テル、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、テ
トラヒドロフランなどの慣用の有機溶媒、これらの混合
物などが挙げられる。反応温度は特に限定されないが、
冷却下ないし加熱下に反応させるのが好ましい。
【0056】上記した目的化合物(I)は、方法1〜4
のうちの一つおよびそれらを組み合わせて製造すること
ができる。
【0057】出発化合物(II)またはその塩は新規の
ものを含むことがあり、それらは次の方法あるいは公知
の方法で調製される。
【0058】
【化28】
【0059】(式中、Xはアミノ保護基を示し、その他
の記号は前記と同義)
【0060】方法A 化合物(V)またはその塩は、化合物(IV)またはそ
の塩をホスホニウム化合物またはホスホナートと反応さ
せることにより製造できる。化合物(IV)および化合
物(V)の好適な塩としては、化合物(I)について例
示したものと同じものを挙げることができる。反応は通
常、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、例えば、
水、メタノール、エタノール、プロパノール、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ニトロ
メタン、テトラヒドロフラン、トルエン、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、クロロホルム、ジオキサン、ジエ
チルエーテルなどの慣用の他の溶媒、またはそれらの混
合物が挙げられる。反応温度は特に限定されないが通常
は、冷却下ないし加温下に反応を実施する。反応は通常
無機塩基および有機塩基の存在下で行われる。好適な塩
基としてはアルカリ金属(ナトリウム、カリウムな
ど)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、水素化ナトリウム、ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブトキシカリ
ウム、ピリジン、ルチジン、ピコリン、ジメチルアミノ
ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルベ
ンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルリチ
ウム、n−ブチルリチウム、フェニルリチウム、1,5
−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エンなどが
挙げられる。
【0061】方法B 得られた化合物(V)またはその塩をアミノ保護基脱離
反応に付すことにより化合物(II)またはその塩を製
造する。この反応は、方法2と実質的に同様にして実施
でき、従って、この反応の反応方式および反応条件(溶
媒、反応温度など)については、方法2のところでの説
明を参照すればよい。
【0062】あるいは以下の方法でも製造できる。
【0063】
【化29】
【0064】(式中の各記号は前記と同義) 方法C 化合物(V’)またはその塩は、化合物(V)またはそ
の塩を還元することにより製造できる。この反応は、方
法4と実質的に同様にして実施でき、従って、この反応
の反応方式および反応条件(溶媒、反応温度など)につ
いては、方法4のところでの説明を参照すればよい。
【0065】方法D 化合物(V’)またはその塩をアミノ保護基脱離反応に
付すことにより、化合物(IIb)またはその塩を得
る。この反応は、方法2と実質的に同様にして実施で
き、従って、この反応の反応方式および反応条件(溶
媒、反応温度など)については、方法2のところでの説
明を参照すればよい。
【0066】このようにして得た目的化合物(I)は、
常法、たとえば粉末化、再結晶、カラムクロマトグラフ
ィー、再沈殿などにより精製でき、必要により常法によ
って所望の塩に転換することができる。目的化合物
(I)およびその他の化合物には、不斉炭素および二重
結合による光学異性体、幾何異性体などの立体異性体が
存在しうるが、かかる異性体すべてならびにそれらの混
合物も本発明の範囲内に含まれる。目的化合物(I)ま
たはその塩には溶媒和化合物、例えば、包接化合物(水
和物など)なども本発明の範囲内に含まれる。目的化合
物(I)またはその塩には結晶性の化合物も非結晶性の
化合物もあるが、それら両方共、本発明の範囲内に含ま
れる。
【0067】目的化合物(I)およびその医薬上許容し
うる塩は、グリコプロテインIIb/IIIa拮抗作
用、血小板凝集抑制作用、フィブリノーゲン−血小板結
合抑制作用を有し、ヒトおよび動物における血栓性疾患
などの治療および/または予防剤として有用である。目
的化合物(I)の有用性を例証するため、本発明の代表
的化合物の薬理データを次に示す。
【0068】試験:アデノシン二燐酸(ADP)誘発血
小板凝集に対する作用 3×108 個の血小板を含有する多血小板血漿(PR
P)をヒトの血液から調製した。PRP225μlを薬
剤溶液(試験化合物を水中に溶解した)25μlに添加
し、次いで37℃にて2分間攪拌した。該溶液に凝集誘
発物質としてADP5μl(最終的には2.5μM)を
添加した。凝集をアグリゴメーター(NBSHEMA-TRACER 8
01)を用いて測定した。阻害剤(試験化合物)の活性
は、IC50値つまり血小板凝集の完全阻害に必要な用量
として表わす。試験化合物 5−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−
(3R)−ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2
Z)−ペンテン酸・塩酸塩(実施例28の化合物)
【0069】試験結果
【0070】
【表1】
【0071】本発明の医薬は、目的化合物(I)または
その塩を活性成分として、直腸投与、肺吸入(鼻または
口腔からの吸入)、点鼻、点眼、外用(局所投与)、経
口または非経口(皮下、静脈内および筋肉内を含む)投
与に適した有機または無機担体または賦形剤との混合物
として含有する。例えば、固体状、半固体状または液状
の医薬製剤の形で使用できる。
【0072】該活性成分は、例えば、錠剤、顆粒剤、ト
ローチ剤、カプセル剤、坐剤、クリーム剤、軟膏剤、エ
アゾール剤、吸入用散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、その他
使用に適した任意の形態用の通常の製薬上許容しうる担
体と混合できる。そして、必要ならば、さらに、補助
剤、安定剤、増粘剤、着色剤、香料などを用いることが
できる。
【0073】目的化合物(I)またはその塩は、疾患の
経過または症状に対して所望の効果を奏するのに充分な
量を該医薬組成物に含有させる。本発明の医薬は、この
技術分野における常法により製造できる。必要ならば、
この技術分野において常用されている薬物生体内利用率
向上手法を、本発明の医薬に適用できる。
【0074】該医薬をヒトまたは動物に適用するに当っ
ては、静脈内(点滴静注を含む)、筋肉内、経肺または
経口投与あるいは定量吸入器、噴霧器または乾燥粉末吸
入器からのエアゾールの吸入または吹込みにより適用す
るのが好ましい。
【0075】目的化合物(I)の薬効量は、処置すべき
各個の患者の年齢および症状により相異し、またそれら
にも依存するが、一般的には、静脈内投与の場合、ヒト
または動物の体重1kg当り目的化合物(I)0.00
1〜100mgという1日量を、筋肉内投与の場合、ヒ
トまたは動物の体重1kg当り目的化合物0.001〜
100mgという1日量を、経口投与の場合、ヒトまた
は動物の体重1kg当り0.001〜200mgという
1日量を、ヒトまたは動物における前記疾患の予防およ
び/または治療のために投与する。
【0076】
【実施例】以下の製造例および実施例によって、本発明
を説明する。
【0077】製造例1 (1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリジ
ル)カルボン酸エチル(30.0g)の溶液に、−78
℃で1.01M水素化ジイソプロピルアルミニウムのト
ルエン溶液(117.7ml)を添加し、該混合物を同
温度で1時間攪拌した。次いで、塩化アンモニウムの飽
和水溶液を滴加し、該混合物を室温にもどし、さらに3
0分攪拌した。沈殿を濾別し、濾液を真空下で蒸発させ
た。残渣を塩化メチレン(300ml)に溶解し、(ト
リフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル(39.4
g)を加えた。溶液を一晩攪拌し、真空下で蒸発させ
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、3−(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピ
ペリジル)−(2E)−プロペン酸メチル(20.0
g)を無色油状物として得た。
【0078】IR(Film) : 1700, 1650 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.14 - 1.59 (2H, m), 1.46 (9
H, s), 1.64 - 1.78 (1H, m),1.85 - 1.91 (1H, m), 2.
27 - 2.36 (1H, m), 2.75 - 2.92 (2H, m),3.74 (3H,
s), 3.86 - 3.94 (2H, m), 5.86 (1H, d, J=15.9Hz),6.
85 (1H, dd, J=6.8 and 15.9Hz).
【0079】製造例2 3−(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリ
ジル)−(2E)−プロペン酸メチル(15.5g)の
溶液に、−78℃で1.01M水素化ジイソプロピルア
ルミニウムのトルエン溶液(114ml)を添加し、混
合物を同温度で1時間攪拌した。次いで、塩化アンモニ
ウムの飽和水溶液を滴加し、混合物を室温にもどし、さ
らに30分攪拌した。沈殿を濾別し、濾液を真空下で蒸
発させ、3−(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)
−ピペリジル)−(2E)−プロペノール(14.0
g)を無色油状物として得た。
【0080】IR(Film) : 3350, 1660 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.22 - 1.35 (2H, m), 1.46 (9
H, s), 1.48 - 1.72 (2H, m),1.80 - 1.87 (1H, m), 2.
14 - 2.18 (1H, m), 2.36 - 2.80 (2H, m),3.93 - 3.99
(2H, m), 4.10 (1H, d, J=5.1Hz), 5.52 - 5.78 (2H,
m). Mass (m/z): 142 (M+ + 1 - Boc)
【0081】製造例3 塩化オキサリル(0.43ml)の塩化メチレン(5m
l)溶液を、−78℃でジメチルスルホキシド(0.4
7ml)−塩化メチレン(20ml)に添加し、同温度
で10分攪拌した。反応混合物に、3−〔1−(t−ブ
トキシカルボニル)−(3S)−ピペリジル〕−(2
E)−2−プロペノール(0.8g)の塩化メチレン
(5ml)溶液を、同条件で添加した。全体をさらに3
0分攪拌し、トリエチルアミン(2.46ml)を添加
し、室温にもどした。(トリフェニルホスホラニリデ
ン)酢酸メチル(1.21g)を添加し、室温で一晩攪
拌した。混合物を水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー〔溶離液=n−ヘキサン:酢酸
エチル(9:1)〕で精製し、5−〔(1−t−ブトキ
シカルボニル−(3S)−ピペリジル)−(2E,4
E)−2,4−ペンタジエン酸メチル(0.6g)を無
色油状物として得た。
【0082】IR(Film) : 1720, 1680, 1640, 1620
cm-1 NMR(CDCl3 ,d):1.14 - 1.40 (1H, m), 1.46 (3H,
s), 1.66 - 1.71 (2H, m),1.84 - 1.90 (1H, m), 2.26
- 2.30 (1H, m), 2.61 - 2.86 (2H, m),3.74 (3H, s),
3.89 - 3.95 (2H, s), 5.83 (1H, d, J=15.4Hz),5.98
(1H, dd, J=6.8 and 15.5Hz), 6.23 (1H, dd, J=10.7 a
nd 15.5Hz),7.24 (1H, dd, J=10.7 and 15.4Hz). Mass (m/z): 295 (M+ + 1)
【0083】製造例4 4N−塩酸/酢酸エチル(8.8ml)を、室温で5−
〔(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリジ
ル)〕−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸メチ
ル(1.1g)の酢酸エチル(10ml)溶液に添加し
た。混合物を2時間攪拌し、次いで真空下で蒸発させ
た。残渣をジエチルエーテルから再結晶し、(3S)−
ピペリジル−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸
メチル・塩酸塩(0.63g)を白色固体として得た。
【0084】融点:200−202℃ IR(Nujol) : 3380, 1710, 1640, 1615, 1595 cm-1 NMR(DMSO-d6 , d):1.73 - 1.37 (1H, m), 1.69 -
1.83 (3H, m), 2.65 - 2.83 (3H, m),3.19 - 3.23 (2H,
m), 3.66 (3H, s), 6.00 (1H, d, J=15.3Hz),6.15 (1
H, dd, J=5.4 and 15.5Hz), 6.36 (1H, dd, J=10.5 and
15.5Hz),7.21 (1H, dd, J=10.5 and 15.3Hz). Mass (m/z): 196 (M+ free + 1)
【0085】製造例5 製造例1と同様にして、5−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−(3R)−ピペリジル)プロパン酸メチルから5
−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリジ
ル)−(2E)−ペンテン酸メチルを得た。
【0086】IR(Film) : 1710, 1680 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.05 - 1.17 (1H, m), 1.25 -
1.45 (3H, m), 1.52 (3H, s),1.56 - 1.85 (3H, m), 2.
20 - 2.29 (2H, s), 2.43 - 2.54 (2H, m),2.72 - 2.85
(1H, m), 3.67 (3H, s), 3.85 - 3.94 (2H, m),5.83
(1H, d, J=15.7Hz), 6.88 - 7.02 (1H, m). Mass (m/z): 198 (M+ + 1 - Boc)
【0087】製造例6 製造例4と同様にして、5−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−(3R)−ピペリジル)−(2E)−ペンテン酸
メチルから5−((3R)−ピペリジル)−(2E)−
ペンテン酸メチル・塩酸塩を得た。
【0088】mp:128 - 130 ℃ IR(Nujol) : 1720, 1650, 1605, 1590 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.08 - 1.13 (1H, m), 1.30
- 1.43 (2H, m), 1.59 - 1.79 (4H, m),2.18 - 2.29 (2
H, m), 2.42 - 2.54 (1H, m), 2.66 - 2.76 (1H, m),3.
13 - 3.32 (2H, m), 3.67 (3H, s), 5.91 (1H, d, J=1
5.6Hz),6.81 - 6.95 (1H, m).
【0089】製造例7 製造例1と同様にして、5−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−(3R)−ピペリジル)プロパン酸メチルから、
(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチルの代わり
に2−アセチルアミノ−2−(ジメトキシホスフィニ
ル)酢酸メチルを使用して、5−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−(3R)−ピペリジル)−2−アセチルアミ
ノ−(2Z)−ペンテン酸メチルを得た。
【0090】IR(Film) : 2960, 2920, 2850, 1710,
1680, 1655 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.05 - 1.90 (6H, m), 1.45 (9
H, s), 2.15 (3H, s),2.20 - 2.31 (2H, m), 2.49 (2H,
m), 2.72 - 2.97 (2H, m),3.60 - 3.95 (2H, m), 3.77
(3H, s), 6.60 - 6.70 (1H, m). Mass (m/z): 355 (M+ + 1)
【0091】製造例8 3−(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリ
ジル)−(2E)−プロペン酸メチル(0.65g)と
10%パラジウム−炭素(0.13g)との混合物のメ
タノール(7ml)溶液を、室温、常圧で3時間、水素
添加した。不溶物を濾別し、濾液を真空下で蒸発させ
て、3−(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピ
ペリジル)アクリル酸メチル(0.59g)を無色油状
物として得た。
【0092】IR(Film) : 1730, 1690 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.01 - 1.20 (1H, m), 1.45 (9
H, s), 1.26 - 1.90 (6H, m),2.36 (2H, t, J=7.7Hz),
3.67 (3H, s), 3.85 - 3.94 (2H, m).
【0093】製造例9 ヨウ化銅(4.57g)のジエチルエーテル(100m
l)懸濁液に、−50℃で、窒素ガス下、メチルリチウ
ム(1.12Mジエチルエーテル溶液、43ml)を添
加し、該混合物を−40℃で30分攪拌した。5−(1
−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリジル)−
(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸メチル(1.
77g)のジエチルエーテル(20ml)溶液を滴加
し、0℃でさらに1時間攪拌した。全体を−20℃まで
冷却し、塩化アンモニウムの飽和水溶液を添加し、次い
で酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液=
酢酸エチル:n−ヘキサン(1:1)〕で精製し、5−
(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリジ
ル)−3−メチル−(4E)−4−ペンテン酸メチル
(1.1g)を無色油状物として得た。
【0094】IR(Film) : 2320, 1735, 1695cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.95 - 1.44 (4H, m), 0.98 (3
H, d, J=6.6Hz), 1.45 (9H, s),1.57 - 1.65 (1H, m),
1.76 - 1.83 (1H, m), 2.13 - 2.75 (2H, m),3.03 - 3.
10 (2H, m), 3.68 (3H, s), 3.95 - 4.05 (2H, m),5.32
- 5.62 (2H, m). Mass (m/z): 312 (M+ + 1)
【0095】製造例10 5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリ
ジル)−3−メチル−(4E)−4−ペンテン酸メチル
(0.9g)の溶液に、室温で4N−塩酸/酢酸エチル
(7.2ml)溶液を添加した。混合物を2時間攪拌
し、次いで真空下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル水溶
液に溶解し、炭酸カリウムの飽和水溶液でpH11に調
整した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、
真空下で蒸発させ、5−(3(S)−ピペリジル)−3
−メチル−(4E)−4−ペンテン酸メチル(0.6
g)を無色油状物として得た。
【0096】IR(Film) : 3300, 1735, 1620 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.90 - 1.06 (1H, m), 0.97 (3
H, d, J=6.2Hz), 1.36 - 1.49 (3H, m),1.61 - 1.77 (2
H, m), 1.99 - 2.18 (1H, m), 2.23 - 2.55 (1H, m),2.
96 - 3.09 (4H, m), 3.68 (3H, s), 5.33 - 5.61 (2H,
m).
【0097】製造例11 ジメチルスルホキシド(0.18ml)を、−78℃
で、塩化オキサリル(0.18ml)の塩化メチレン
(2ml)溶液に添加した。混合物を同温度で10分攪
拌し、次いで3−(1−t−ブトキシカルボニル−(3
S)−ピペリジル)−(2E)−プロペノール(0.3
6g)の塩化メチレン(2ml)溶液を添加した。混合
物をさらに30分攪拌し、次いでトリエチルアミン
(0.18ml)を添加した。全体を室温までもどし、
2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ込み、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出物を10%硫酸水素カリウム水溶
液、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、
真空下で蒸発させた。残渣を塩化メチレン(2ml)に
溶解し、−60℃で2−ベンゾイルアミノ−2−(ジメ
トキシホスフィニル)酢酸メチル(0.2g)とカリウ
ムt−ブトキシド(0.51g)の塩化メチレン(2m
l)溶液に添加した。混合物を室温にもどし、2時間攪
拌し、真空下で蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解
し、塩化アンモニウムの飽和水溶液、食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液=クロ
ロホルム:メタノール(99:1)〕で精製し、5−
(1−t−ブトキシカルボニル−(3S)−ピペリジ
ル)−2−ベンゾイルアミノ−(2Z,4E)−2,4
−ペンタジエン酸メチル(0.25g)を油状物として
得た。
【0098】IR(Film) : 3000, 2930, 2925, 2850,
1710, 1680, 1660cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.30 - 1.92 (3H, m), 1.43 (9
H, s), 2.26 - 2.38 (1H, m),2.59 - 2.81 (3H, m), 3.
81 (3H, s), 3.85 - 4.04 (3H, m),6.02 (1H, dd, J=1
5.9 and 6.9Hz), 6.33 (1H, dd, J=15.9 and 11.0Hz),
7.11 (1H, d, J=11.0Hz), 7.44 - 7.57 (3H, m), 7.87
- 7.92 (2H, m). Mass (m/z): 315 (M - Boc + 1)
【0099】製造例12 3−(1−t−ブトキシカルボニル−3(R)−ピペリ
ジル)プロピオン酸メチル(0.87g)のトルエン
(8ml)溶液に、攪拌下−78℃で、1.01N水素
化ジイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(3.2m
l)を添加した。−78℃で30分攪拌した後、反応混
合物を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ込み、沈殿
を濾別し、酢酸エチルで抽出した。析出した抽出物を
水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空
下で蒸発させた。残渣を塩化メチレン(5ml)に溶解
し、−60℃で2−ベンゾイルアミノ−2−(ジメトキ
シホスフィニル)酢酸メチル(1.3g)とカリウムt
−ブトキシド(0.48g)との塩化メチレン(10m
l)溶液に添加した。混合物を室温にもどし、2時間攪
拌し、真空下で蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶解
し、塩化アンモニウムの飽和水溶液、食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液=クロ
ロホルム)で精製し、5−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−(3R)−ピペリジル)−2−ベンゾイルアミノ−
(2Z)−ペンテン酸メチル(0.65g)を油状物と
して得た。
【0100】IR(Nujol) : 3000, 2925, 2850, 1720,
1660 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.05 - 1.67 (7H, m), 1.44 (9
H, s), 1.74 - 1.86 (1H, m),2.26 - 2.40 (2H, m), 2.
41 - 2.60 (1H, m), 2.76 - 2.91 (1H, m),3.79 (3H,
s), 3.80 - 3.99 (2H, m), 6.77 (1H, t, J=7.5Hz),7.4
3 - 7.55 (3H, m), 7.80 - 8.03 (2H, m). Mass (m/z): 417 (M + 1)
【0101】製造例13 製造例12と同様にして、3−(1−t−ブトキシカル
ボニル−(3R)−ピペリジル)プロピオン酸メチルか
ら、2−ベンゾイルアミノ−2−(ジメトキシホスフィ
ニル)酢酸メチルの代わりに2−(4−メトキシベンゾ
イル)アミノ−2−(ジメトキシホスフィニル)酢酸メ
チルを使用して、5−(1−t−ブトキシカルボニル−
(3R)−ピペリジル)−2−(4−メトキシベンゾイ
ル)アミノ−2(Z)−ペンテン酸メチルを得た。
【0102】IR(Nujol) : 3050, 2950, 1720, 1680,
1655, 1600 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.81 - 1.22 (2H, m), 1.44 (9
H, s), 1.32 - 1.65 (5H, m),1.73 - 1.86 (1H, m), 2.
22 - 2.36 (2H, m), 2.40 - 2.58 (1H, m),2.77 - 2.88
(1H, m), 3.78 (3H, s), 3.84 (3H, s),3.78 - 3.97
(2H, m), 6.74 (1H, t, J=7.5Hz), 6.90 - 7.00 (2H,
m),7.84 - 8.00 (2H, m). Mass (m/z): 447 (M + 1)
【0103】製造例14 製造例12と同様にして、3−(1−t−ブトキシカル
ボニル−(3R)−ピペリジル)プロピオン酸メチルか
ら、2−ベンゾイルアミノ−2−(ジメトキシホスフィ
ニル)酢酸メチルの代わりに2−ヘキサノイルアミノ−
2−(ジメトキシホスフィニル)酢酸メチルを使用し
て、5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピ
ペリジル)−2−ヘキサノイルアミノ−2(Z)−ペン
テン酸メチルを得た。
【0104】IR(Nujol) : 2980, 2910, 1745, 1710,
1685 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.90 (3H, t, J=6.8Hz), 1.25
- 1.89 (9H, m), 1.45 (9H, s),2.15 - 2.30 (3H, m),
2.36 (2H, t, J=7.6Hz), 2.46 - 2.60 (2H, m),2.75 -
2.92 (1H, m), 3.59 - 3.70 (1H, m), 3.76 (3H, s),3.
82 - 3.96 (4H, m), 6.60 - 6.70 (1H, m). Mass (m/z): 411 (M + 1)
【0105】製造例15 製造例8と同様にして、5−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−(3R)−ピペリジル)−2(Z)−アセチルア
ミノペンテン酸メチルから、5−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−(3R)−ピペリジル)−2−アセチルアミ
ノペンタン酸メチルを得た。
【0106】IR(Film) : 2930, 2850, 1740, 1655
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.00 - 1.90 (11H, m), 1.45
(9H, s), 2.03 (3H, s),2.35 - 2.55 (1H, m), 2.69 -
2.85 (1H, m), 3.75 (3H, s),3.83 - 3.96 (2H, m), 4.
56 - 4.67 (1H, m), 5.97 - 6.09 (1H, m). Mass (m/z): 357 (M+ + 1)
【0107】製造例16 ビニルマグネシウムブロマイド(1.06M テトラヒ
ドロフラン溶液、23ml)を(R)−1−(t−ブト
キシカルボニル)−3−ピペリジルカルボキシアルデヒ
ド(5.2g)のテトラヒドロフラン溶液に0℃で滴下
し、同条件下で1時間攪拌し、塩化アンモニウムの飽和
水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離
し、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、
真空下で蒸発させ、1−〔(R)−1−(t−ブトキシ
カルボニル)−3−ピペリジル〕−2−プロペノール
(4.1g)を油状物として得た。
【0108】IR(Film) : 3400, 1720, 1660 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.35 - 1.46 (2H, m), 1.55 (9
H, s), 1.60 - 1.72 (3H, m),2.61 - 2.80 (1H, m), 3.
02 (1H, br), 3.90 - 3.95 (3H, m),5.16 - 5.29 (2H,
m), 5.78 - 5.97 (1H, m). Mass(m/z) : 142 (M+ + 1 - Boc)
【0109】製造例17 ビニルマグネシウムブロマイドの代わりに2−ブテニル
マグネシウムを使用した以外は製造例16と同様にして
1−〔(R)−1−(t−ブトキシカルボニル)−3−
ピペリジル〕−2−ブテノールを得た。
【0110】IR(Film) : 3400, 1720, 1670 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.14 - 1.38 (3H, m), 1.45 -
1.47 (9H, s), 1.51 - 1.73 (6H, m),2.44 - 2.77 (1H,
br), 3.02 - 3.09 (1H, br), 3.68 - 3.88 (3H, m),5.
39 - 5.73 (2H, m). Mass(m/z) : 156 (M+ + 1 - Boc)
【0111】製造例18 製造例16で得た1−〔(R)−1−(t−ブトキシカ
ルボニル)−3−ピペリジル〕−2−プロペノール
(1.2g)、オルト酢酸トリメチル(6.3ml)、
プロピオン酸(37μl)とトルエン(15ml)の混
合物を3時間還流した。反応混合物を室温に戻し、酢酸
エチルを加え抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。濾液を真空下で蒸発さ
せ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液=酢
酸エチル:n−ヘキサン(1:10)〕で精製し、5−
〔(S)−1−(t−ブトキシカルボニル)−3−ピペ
リジル〕−4(E)−ペンテン酸メチル(0.8g)を
油状物として得た。
【0112】IR(Film) : 1740, 1690 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.33 - 1.45 (2H, m), 1.45 (9
H, s), 1.60 - 1.81 (2H, m),2.04 - 2.11 (1H, m), 2.
26 - 2.40 (4H, m), 2.50 - 2.76 (2H, m),3.67 (3H,
s), 3.90 - 3.97 (2H, m), 5.34 (1H, dd, J=6.1 およ
び15.6Hz), 5.41 - 5.52 (1H, m). Mass(m/z) : 198 (M+ + 1 - Boc)
【0113】製造例19 製造例17で得た1−〔(R)−1−(t−ブトキシカ
ルボニル)−3−ピペリジル〕−2−ブテノールから、
製造例18と同様にして5−〔(S)−1−(t−ブト
キシカルボニル)−3−ピペリジル〕−3−メチル−4
(E)−ペンテン酸メチルを油状物として得た。
【0114】IR(Film) : 1740, 1690 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.02 (3H, d, J=6.7Hz), 1.13 -
1.30 (2H, m), 1.45 (9H, s),1.55 - 1.82 (2H, m),
2.03 - 2.08 (1H, m), 2.25 - 2.29 (2H, m),2.55 - 2.
71 (3H, m), 3.65 (3H, s), 3.90 - 3.97 (2H, m),5.24
- 5.47 (2H, m). Mass(m/z) : 212 (M+ + 1 - Boc)
【0115】製造例20 製造例18で得た5−〔(S)−1−(t−ブトキシカ
ルボニル)−3−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸
メチル(0.8g)と酢酸エチル(10ml)の混合物
に4N−塩酸/酢酸エチル(5ml)を室温で加えた。
混合物を4時間攪拌し、エーテルを加え、析出物を濾取
し、真空乾燥し、5−〔3(S)−ピペリジル〕−4
(E)−ペンテン酸メチル 塩酸塩(0.8g)を得
た。
【0116】IR(Film) : 1730 cm-1 NMR(D2O , δ) :1.27 - 1.40 (1H, m), 1.67 - 1.9
7 (3H, m), 2.29 - 2.51 (4H, m),2.69 - 2.90 (2H,
m), 3.27 - 3.37 (2H, m), 3.68 (3H, s),5.40 (1H, d
d, J=6.5 および 15.6Hz), 5.66 (1H, m).
【0117】製造例21 製造例19で得た5−〔(S)−1−(t−ブトキシカ
ルボニル)−3−ピペリジル〕−3−メチル−4(E)
−ペンテン酸メチルから、製造例20と同様にして5−
〔3(S)−ピペリジル〕−3−メチル−4(E)−ペ
ンテン酸メチル塩酸塩を得た。 IR(Film) : 1730 cm-1 NMR(D2O , δ) :1.01 (3H, d, J=6.7Hz), 1.20 -
1.43 (1H, m), 1.60 - 1.97 (3H, m),2.27 - 2.94 (6H,
m), 3.27 - 3.39 (2H, m), 3.68 (3H, s),5.36 (1H, d
d, J=5.6 および 15.7Hz), 5.54 (1H, dd, J=7.1 およ
び15.7Hz).
【0118】実施例1 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
プロピオン酸(0.61g)、製造例1で得た(3S)
−ピペリジル−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン
酸メチル・塩酸塩(0.55g)および5−ヒドロキシ
ベンズトリアゾール(0.35g)のジメチルホルムア
ミド(DMF)溶液の混合物に、0℃で1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
(0.56ml)を添加した。混合物を室温で2時間攪
拌し、次いで酢酸エチル−炭酸水素ナトリウムの飽和水
溶液に注ぎ込んだ。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液=クロ
ロホルム:メタノール(97:3)〕で精製して、5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル〕−(3S)−ピペリジル〕−
(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸メチル(0.
8g)を無色油状物として得た。
【0119】IR(Film) : 1720, 1680, 1635 cm-1 NMR(DMSO-d6 , d):1.07 - 1.21 (2H, m), 1.45 (9
H, s), 1.38 - 1.71 (8H, m),1.91 - 1.96 (1H, m), 2.
31 - 2.39 (3H, m), 2.61 - 2.73 (3H, m),3.75 (3H,
s), 4.04 - 4.11 (2H, m), 4.45 (1H, br),5.85 (1H, d
d, J=6.9 および 15.4Hz), 5.93 (1H, dd, J=6.9 およ
び15.3Hz), 7.13 (1H, dd, J=10.5 および 15.3Hz), 7.
25 (1H, dd, J=10.5および 15.4Hz). Mass (m/z): 435 (M+ + 1)
【0120】実施例2 実施例1と同様にして、製造例5で得た5−((3R)
−ピペリジル))−(2E)−ペンテン酸メチル・塩酸
塩から、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペ
リジル〕−(2E)−2−ペンテン酸メチルを得た。
【0121】IR(Film) : 1720, 1680, 1630 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.02 - 1.39 (4H, m), 1.45 (9
H, s), 1.52 - 1.77 (10H, m),1.84 - 1.92 (2H, m),
2.24 - 2.38 (4H, m), 2.62 - 2.73 (2H, m),3.73 (3H,
s), 4.05 - 4.11 (2H, m), 5.84 (1H, d, J=15.5Hz),
6.87 - 7.01 (1H, m). Mass (m/z): 437 (M+ + 1)
【0122】実施例3 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
プロピオン酸の代わりに3−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−4−ピペリジル)プロペン酸を使用した以外は実
施例1と同様にして、5−〔1−〔3−(1−t−ブト
キシカルボニル−4−ピペリジル)−(2E)−アクリ
ロイル〕−(3S)−ピペリジル〕−(2E,4E)−
2,4−ペンタジエン酸メチルを得た。
【0123】IR(Film) : 3420, 1720, 1660, 1600
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.27 - 1.56 (5H, m), 1.46 (9
H, s), 1.71 - 1.76 (4H, m),1.92 - 1.97 (2H, m), 2.
24 - 2.38 (2H, m), 2.70 - 2.81 (3H, m),3.75 (3H,
s), 4.09 - 4.16 (2H, m), 5.85 (1H, d, J=15.3Hz),5.
98 (1H, dd, J=6.8 および 15.3Hz), 6.18 - 6.30 (2H,
m),7.24 (1H, dd, J=10.6 および 15.3Hz). Mass (m/z): 433 (M+ + 1)
【0124】実施例4 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
プロピオン酸の代わりに3−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−4−ピペリジル)プロペン酸を、(3S)−ピペ
リジル−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸メチ
ル・塩酸塩の代わりに製造例5で得た5−((3R)−
ピペリジル)−(2E)−ペンテン酸メチル・塩酸塩を
使用した以外は実施例1と同様にして、5−〔1−〔3
−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)−
(2E)−2−アクリロイル〕−(3R)−ピペリジ
ル〕−(2E)−2−ペンテン酸メチルを得た。
【0125】IR(Film) : 3440, 1715, 1680, 1660,
1605 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.14 - 1.56 (8H, m), 1.46 (9
H, s), 1.70 - 1.92 (6H, m),2.25 - 2.31 (3H, m), 2.
70 - 2.81 (3H, m), 3.71 (3H, s),4.09 - 4.16 (2H,
m), 5.83 (1H, d, J=15.7Hz),6.22 (1H, dd, J=15.2H
z), 6.79 (1H, dd, J=6.7 および 15.2Hz),6.87 - 7.0
1 (1H, m). Mass (m/z): 435 (M+ + 1)
【0126】実施例5 (3S)−ピペリジル−(2E,4E)−2,4−ペン
タジエン酸メチル・塩酸塩の代わりに製造例9で得た5
−(3(S)−ピペリジル)−3−メチル−(4E)−
4−ペンテン酸メチルを使用した以外は実施例1と同様
にして、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3S)−ピペ
リジル〕−3−メチル−(4E)−4−ペンテン酸メチ
ルを得た。
【0127】IR(Film) : 3450, 1730, 1680, 1640
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.01 (3H, d, J=6.7Hz), 1.03
- 1.40 (6H, m), 1.45 (9H, s),1.55 - 1.89 (7H, m),
2.30 - 2.37 (3H, m), 2.61 - 3.09 (5H, m),3.66 - 3.
77 (1H, m), 3.68 (3H, s), 4.05 (2H, m),4.53 - 4.62
(1H, m), 5.38 - 5.57 (2H, m).
【0128】実施例6 製造例12で得た5−(1−t−ブトキシカルボニル−
(3R)−ピペリジル)−2−ベンゾイルアミノ−(2
Z)−ペンテン酸メチル(0.65g)の酢酸エチル
(6ml)溶液に、0℃、攪拌下で、4N−塩酸/酢酸
エチル(3.9ml)溶液を添加した。室温で2時間攪
拌した後、得られた懸濁液に炭酸カリウムの飽和水溶液
を添加し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣をDMF(6
ml)に溶解した。これに、0℃、攪拌下で、3−(1
−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオ
ン酸(0.4g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(0.21g)および1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド(0.28ml)を添
加した。室温で一晩攪拌した後、反応混合物を水に注ぎ
込み、酢酸エチルで抽出した。抽出物を炭酸水素ナトリ
ウムの飽和水溶液、水および食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー〔溶離液=クロロホル
ム:メタノール(100:1)〕で精製し、5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ベ
ンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸メチル(0.5
7g)を油状物として得た。
【0129】IR(Film) : 2925, 2865, 1720, 1665,
1620 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.97 - 1.94 (14H, m), 1.45
(9H, s), 2.28 - 2.39 (4H, m),2.46 - 2.79 (3H, m),
2.96 - 3.14 (1H, m), 3.61 - 3.76 (1H, m),3.78 (3H,
s), 4.00 - 4.14 (2H, m), 4.25 - 4.45 (1H, m),6.70
- 6.79 (1H, m), 7.41 - 7.57 (3H, m), 7.85 - 8.02
(2H, m),8.26 (1H, s). Mass (m/z): 556 (M+ + 1)
【0130】実施例7 5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリ
ジル)−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸
メチルの代わりに、製造例11で得た5−(1−t−ブ
トキシカルボニル−(3S)−ピペリジル)−2−ベン
ゾイルアミノ−(2Z,4E)−2,4−ペンタジエン
酸メチルを使用した以外は実施例6と同様にして、5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル−(3S)−ピペリジル〕−2−
ベンゾイルアミノ−(2Z,4E)−2,4−ペンタジ
エン酸メチルを得た。
【0131】IR(Nujol) : 2920, 2850, 1715, 1660
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.00 - 1.20 (2H, m), 1.34 -
2.00 (13H, m), 1.45 (9H, s),2.29 - 2.37 (3H, m),
2.59 - 2.74 (3H, m), 3.82 (3H, s),4.00 - 4.12 (2H,
m), 6.02 (1H, dd, J=15.9 および 6.0Hz),6.35 (1H,
dd, J=15.9 および 11.0Hz), 7.10 (1H, d, J=11.0H
z),7.46 - 7.59 (3H, m), 7.88 - 7.91 (2H, m). Mass (m/z): 554 (M + 1)
【0132】実施例8 5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリ
ジル)−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸
メチルの代わりに、製造例13で得た5−(1−t−ブ
トキシカルボニル−(3R)−ピペリジル)−2−(4
−メトキシベンゾイル)アミノ−(2Z)−ペンテン酸
メチルを使用した以外は実施例6と同様にして、5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2
−(4−メトキシベンゾイル)アミノ−(2Z)−ペン
テン酸メチルを得た。
【0133】IR(Nujol) : 2980, 2920, 2850, 1715,
1660, 1600 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.96 - 1.27 (3H, m), 1.37 -
2.92 (11H, m), 1.45 (9H, s),2.26 - 2.39 (4H, m),
2.44 - 2.76 (3H, m), 2.89 - 3.06 (1H, m),3.61 - 3.
81 (1H, m), 3.78 および 3.81 (total 3H, s),3.86
および 3.88 (total 3H, s), 4.00 - 4.15 (2H, m),4.2
5 - 4.45 (1H, m), 6.69 - 6.76 (1H, m),6.92 - 6.99
(2H, m), 7.53 および 8.14 (total 1H, s),7.81 - 7.8
5 および 7.96 - 8.00 (total 2H, m). Mass (m/z): 586 (M + 1)
【0134】実施例9 5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリ
ジル)−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸
メチルの代わりに、製造例14で得た5−(1−t−ブ
トキシカルボニル−(3R)−ピペリジル)−2−ヘキ
サノイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸メチルを使用し
た以外は実施例6と同様にして、5−〔1−〔3−(1
−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオ
ニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ヘキサノイルア
ミノ−(2Z)−ペンテン酸メチルを得た。
【0135】IR(Nujol) : 2910, 2850, 1720, 1680,
1620 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):0.90 (3H, t, J=6.8Hz), 1.00
- 1.75 (22H, m), 1.45 (9H, s),2.20 - 2.41 (7H, m),
2.60 - 2.76 (3H, m), 3.77 (3H, s),4.03 - 4.14 (3
H, m), 6.58 - 6.67 (1H, m). Mass (m/z): 550 (M + 1)
【0136】実施例10 5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリ
ジル)−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸
メチルの代わりに、製造例7で得た5−(1−t−ブト
キシカルボニル−(3R)−ピペリジル)−2−アセチ
ルアミノ−(2Z)−ペンテン酸メチルを使用した以外
は実施例6と同様にして、5−〔1−〔3−(1−t−
ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕
−(3R)−ピペリジル〕−2−アセチルアミノ−(2
Z)−ペンテン酸メチルを得た。
【0137】IR(Film) : 2980, 2930, 2860, 1720,
1680, 1620 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.02 - 1.90 (18H, m), 1.45
(9H, s), 2.09 (3H, s),2.08 - 2.38 (3H, m), 2.51 -
2.73 (3H, m), 3.77 (3H, s),4.04 - 4.14 (2H, m), 6.
60 - 6.69 (1H, m), 7.75 - 7.88 (1H, m). Mass (m/z): 494 (M+ + 1)
【0138】実施例11 5−(1−t−ブトキシカルボニル−(3R)−ピペリ
ジル)−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸
メチルの代わりに、製造例15で得た5−(1−t−ブ
トキシカルボニル−(3R)−ピペリジル)−2−アセ
チルアミノペンタン酸メチルを使用した以外は実施例6
と同様にして、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)
−ピペリジル〕−2−アセチルアミノペンタン酸メチル
を得た。
【0139】IR(Film) : 2920, 2850, 1735, 1670,
1620 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.00 - 1.91 (22H, m), 1.45
(9H, m), 2.04 (3H, s),2.34 (2H, t, J=7.7Hz), 2.62
- 2.73 (2H, m), 3.75 (3H, s),4.03 - 4.13 (2H, m),
4.55 - 4.68 (1H, m), 6.00 - 6.12 (1H, m). Mass (m/z): 496 (M+ + 1)
【0140】実施例12 実施例6で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)
−ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペ
ンテン酸メチル(0.32g)と10%パラジウム−炭
素(0.06g)のメタノール(3ml)溶液を常圧下
で、2時間水素添加した。濾過して触媒を取り除いた
後、濾液を減圧濃縮し、5−〔1−〔3−(1−t−ブ
トキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−
(3R)−ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノペンタ
ン酸メチル(0.3g)を油状物として得た。
【0141】IR(Film) : 2930, 2850, 1740, 1680,
1660, 1630 cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.01 - 2.00 (17H, m), 1.45
(9H, s), 2.29 - 2.37 (3H, m),2.60 - 2.37 (3H, m),
2.93 - 3.05 (1H, m), 3.62 - 3.74 (1H, m),3.79 (3H,
S), 4.02 - 4.15 (2H, m), 4.30 - 4.48 (1H, m),4.77
- 4.90 (1H, m), 6.65 - 6.80 (1H, m), 7.40 - 7.56
(3H, m),7.80 - 7.86 (2H, m). Mass (m/z): 558 (M+ + 1)
【0142】実施例13 実施例1で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3S)
−ピペリジル〕−(2E,4E)−2,4−ペンタジエ
ン酸メチル(0.5g)と酸化白金(0.1g)とのメ
タノール(10ml)溶液を水素ガス中で常圧下、1時
間水素添加した。不溶触媒を濾過によって取り出し、次
いで濾液を真空下で蒸発させ、5−〔1−〔3−(1−
t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオニ
ル〕−(3R)−ピペリジル〕ペンタン酸メチル(0.
3g)を無色油状物として得た。
【0143】IR(Film) : 3480, 1730, 1680, 1635
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.08 - 1.45 (10H, m), 1.46
(9H, s), 1.56 - 1.83 (8H, m),1.63 (3H, s), 2.21 -
2.37 (5H, m), 2.61 - 2.73 (3H, m),3.67 - 3.80 (1H,
m), 4.05 - 4.10 (2H, m), 4.40 - 4.46 (1H, m).
【0144】実施例14 実施例6で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)
−ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペ
ンテン酸メチル(0.24g)のテトラヒドロフラン
(1ml)溶液およびエタノール(1ml)を、0℃、
攪拌下で水酸化リチウム(16mg)の水溶液(水:1
ml)に添加した。室温で2時間攪拌した後、混合物を
真空下で蒸発させた。残渣を10%硫酸水素カリウム水
溶液で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で
蒸発させて、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカル
ボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−
ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペン
テン酸(0.21g)を油状物として得た。
【0145】IR(Film) : 2980, 2930, 2780, 1720,
1640 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.80 - 1.47 (10H, m), 1.38
(9H, s), 1.51 - 1.85 (3H, m),2.12 - 2.43 (4H, m),
2.53 - 2.74 (5H, m), 3.63 - 3.76 (1H, m),3.82 -
3.97 (2H, m), 4.10 - 4.20 (1H, m), 6.55 - 6.65 (1
H, m),7.46 - 7.63 (3H, m), 7.90 - 7.96 (2H, m), 9.
52 (1H, s). Mass (m/z): 542 (M+ + 1)
【0146】実施例15 実施例14と同様にして、実施例7で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3S)−ピペリジル〕−2−ベ
ンゾイルアミノ−(2Z,4E)−2,4−ペンタジエ
ン酸メチルから、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシ
カルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3
S)−ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2Z,
4E)−2,4−ペンタジエン酸を得た。
【0147】IR(Nujol) : 2915, 1700, 1650 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.83 - 1.05 (2H, m), 1.23
- 1.47 (7H, m), 1.38 (9H, s),1.56 - 1.85 (4H, m),
2.11 - 2.35 (3H, m), 2.47 - 2.73 (2H, m),2.83 - 3.
09 (1H, m), 3.66 - 3.79 (1H, m), 3.85 - 3.96 (2H,
m),4.06 - 4.28 (1H, m), 6.04 - 6.20 (1H, m), 6.27
- 6.42 (1H, m),6.96 (1H, d, J=10.6Hz), 7.46 - 7.63
(3H, m), 7.93 - 7.96 (2H, m),9.73 (1H, s). Mass (m/z): 538 (M - 1)
【0148】実施例16 実施例14と同様にして、実施例8で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−
(4−メトキシベンゾイル)アミノ−(2Z)−ペンテ
ン酸メチルから、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシ
カルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3
R)−ピペリジル〕−2−(4−メトキシベンゾイル)
アミノ−(2Z)−ペンテン酸を得た。
【0149】IR(Nujol) : 2980, 2910, 2850, 1710,
1650, 1600 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.83 - 1.44 (12H, m), 1.38
(9H, s), 1.50 - 1.81 (4H, m),2.10 - 2.40 (4H, m),
2.52 - 2.72 (2H, m), 3.63 - 3.74 (1H, m),3.82 (3
H, s), 3.80 - 3.95 (2H, m), 4.09 - 4.20 (1H, m),6.
50 - 6.60 (1H, m), 7.00 - 7.04 (2H, m), 7.89 - 7.9
3 (2H, m),9.36 (1H, s), 12.35 - 12.48 (1H, br). Mass (m/z): 571 (M + 1)
【0150】実施例17 実施例14と同様にして、実施例9で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ヘ
キサノイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸メチルから、
5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕
−2−ヘキサノイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸を得
た。
【0151】IR(Nujol) : 2920, 1660, 1620 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.86 (3H, t, J=6.8Hz), 1.3
8 (9H, s), 0.96 - 1.83 (20H, m),2.02 - 2.36 (7H,
m), 2.56 - 2.74 (2H, m), 2.89 - 3.09 (1H, m),3.65
- 3.75 (1H, m), 3.05 - 3.96 (2H, m), 4.11 - 4.23
(1H, m),6.32 - 6.45 (1H, m), 8.96 (1H, s). Mass (m/z): 536 (M + 1)
【0152】実施例18 実施例14と同様にして、実施例10で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ア
セチルアミノ−(2Z)−ペンテン酸メチルから、5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2
−アセチルアミノ−(2Z)−ペンテン酸を得た。
【0153】IR(Film) : 2950, 2900, 2830, 1700,
1650, 1620 cm-1 Mass (m/z): 478 (M - 1)-
【0154】実施例19 実施例14と同様にして、実施例12で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ベ
ンゾイルアミノペンタン酸メチルから、5−〔1−〔3
−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プ
ロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ベンゾイ
ルアミノペンタン酸を得た。
【0155】IR(Film) : 3000, 2930, 2860, 1715,
1660, 1640 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.82 - 1.49 (13H, m), 1.38
(9H, s), 1.49 - 1.69 (3H, m),1.74 - 1.84 (3H, m),
2.23 - 2.33 (2H, m), 2.51 - 2.73 (2H, m),2.83 -
3.09 (1H, m), 3.61 - 3.78 (1H, m), 3.83 - 3.95 (2
H, m),4.11 - 4.27 (1H, m), 4.34 - 4.42 (1H, m), 7.
43 - 7.60 (3H, m),7.88 (2H, d, J=6.4Hz), 8.58 (1H,
d, J=7.8Hz). Mass (m/z): 544 (M+ + 1)
【0156】実施例20 実施例14と同様にして、実施例11で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ア
セチルアミノペンタン酸メチルから、5−〔1−〔3−
(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロ
ピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−アセチルア
ミノペンタン酸を得た。
【0157】IR(Film) : 2970, 2920, 2850, 1720,
1660, 1620 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.86 - 1.44 (12H, m), 1.38
(9H, s), 1.54 - 1.79 (5H, m),1.84 (3H, s), 2.15 -
2.34 (3H, m), 2.56 - 2.73 (3H, m),2.85 - 3.02 (1
H, m), 3.65 - 3.80 (1H, m), 3.85 - 3.96 (2H, m),4.
11 - 4.28 (2H, m), 8.09 (1H, d, J=7.6Hz). Mass (m/z): 482 (M+ + 1)
【0158】実施例21 実施例1で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3S)
−ピペリジル〕−(2E,4E)−2,4−ペンタジエ
ン酸メチル(0.77g)の酢酸エチル(7ml)溶液
に、室温で、4N−塩酸/酢酸エチル(4.4ml)を
添加した。混合物を2時間攪拌し、真空下で蒸発させ
た。残渣を水に溶解し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶
液で中和した。溶液を脱塩し、HP−20樹脂カラムク
ロマトグラフィー〔溶離液=イソプロパノール:水
(1:1)〕で精製した。目的とする化合物を含んだフ
ラクションを集め、濃縮し、凍結乾燥し、5−〔1−
〔3−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3S)−
ピペリジル〕−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン
酸メチルを淡黄色固体として得た(0.39g)。
【0159】IR(KBr pellet) : 3388, 1716, 1639,
1616 cm -1 NMR(CDCl3 ,δ):1.36 - 1.79 (9H, m), 1.92 -
2.01 (3H, m), 2.46 - 2.52 (3H, m),2.24 - 2.38 (2H,
m), 2.91 - 3.03 (3H, m), 3.10 - 3.22 (1H, m),3.39
- 3.46 (2H, m), 3.78 (3H, s), 3.78 - 3.87 (1H,
m),4.05 - 4.11 (1H, m), 5.96 (1H, dd, J=3.4 およ
び 15.4Hz),6.13 - 6.48 (2H, m), 7.32 (1H, dd, J=1
0.4 および 15.4Hz). Mass (m/z): 335 (M+ + 1)
【0160】実施例22 1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.52ml)を、0
℃で、実施例1で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブト
キシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−
(3S)−ピペリジル〕−(2E,4E)−2,4−ペ
ンタジエン酸メチル(0.6g)のメタノール(8m
l)溶液に添加した。混合物を室温で一晩攪拌し、次い
で真空下で蒸発させた。残渣を酢酸−水に溶解し、10
%硫酸水素カリウム水溶液でpH2.5に調整した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させ
た。残渣を酢酸エチル(6ml)に溶解し、4N−塩酸
/酢酸エチル(3.5ml)を添加した。混合物を室温
で2時間攪拌し、次いで真空下で蒸発させた。得られた
残渣をジエチルエーテルから再結晶し、5−〔1−〔3
−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3S)−ピペ
リジル〕−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸・
塩酸塩を白色固体として得た(0.35g)。
【0161】IR(KBr pellet) : 3510, 2930, 2362,
2337, 1699, 1639, 1614 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.26 - 1.45 (6H, m), 1.67
- 1.83 (4H, m), 2.10 - 2.20 (1H, m),2.30 - 2.37 (2
H, m), 2.59 - 3.08 (3H, m), 3.17 - 3.24 (2H, m),3.
75 - 3.82 (2H, m), 4.18 - 4.21 (2H, m), 5.84 (1H,
d, J=15.3Hz),6.10 - 6.35 (2H, m), 7.13 (1H, dd, J=
10.5 および 15.5Hz). Mass (m/z): 321 (M+ free + 1)
【0162】実施例23 1N水酸化ナトリウム水溶液(2.7ml)を、0℃
で、実施例3で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブトキ
シカルボニル−4−ピペリジル)−(2E)−アクリロ
イル〕−(3S)−ピペリジル〕−(2E,4E)−
2,4−ペンタジエン酸メチル(0.8g)の溶液に添
加した。混合物を室温で一晩攪拌し、次いで真空下で蒸
発させた。残渣を酢酸エチル−水に溶解し、10%硫酸
水素カリウム水溶液でpH2.5に調整した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させた。残渣
を酢酸エチル(8ml)に溶解し、4N塩酸/酢酸エチ
ル(4.5ml)を添加した。全体を室温で2時間攪拌
し、真空下で蒸発させた。得られた残渣を水に溶解し、
次いで炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和した。溶液
を脱塩し、HP−20樹脂カラムクロマトグラフィー
〔溶離液=イソプロパノール:水(1:1)〕で精製し
た。目的とする化合物を含んだフラクションを集め、濃
縮し、凍結乾燥し、5−〔1−〔3−(4−ピペリジ
ル)−(2E)−アクリロイル〕−(3S)−ピペリジ
ル〕−(2E,4E)−2,4−ペンタジエン酸を淡黄
色固体状で得た(0.25g)。
【0163】IR(KBr pellet) : 3430, 2930, 1705,
1618, 1560 cm-1 NMR (D2 O,δ):1.28 - 1.73 (9H, m), 2.63 - 3.
04 (6H, m), 3.34 - 3.40 (2H, m),5.50 (1H, d, J=15.
3Hz), 5.64 (1H, dd, J=6.8 および 15.3Hz),5.88 - 6.
20 (3H, m), 6.51 - 6.66 (1H, m). Mass (m/z): 319 (M+ + 1)
【0164】実施例24 実施例23と同様にして、実施例2で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−(2
E)−2−ペンテン酸メチルから、5−〔1−〔3−
(4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリ
ジル〕−(2E)−2−ペンテン酸を得た。
【0165】IR(KBr pellet) : 1653, 1610, 1558
cm-1 NMR (D2 O,δ):1.08 - 1.78 (12H, m), 2.03 -
2.46 (4H, m), 2.56 - 2.80 (2H, m),2.96 - 3.02 (1H,
m), 3.12 - 3.22 (3H, m), 3.43 - 3.59 (2H, m),3.84
- 3.97 (2H, m), 5.35 - 5.68 (1H, m), 6.39 - 6.57
(1H, m). Mass (m/z): 323 (M+ + 1)
【0166】実施例25 実施例23と同様にして、実施例13で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3S)−ピペリジル〕ペンタン
酸メチルから、5−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プ
ロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕ペンタン酸を得
た。
【0167】NMR (D2 O,δ):1.31 - 2.02 (18H,
m), 2.15 - 2.23 (2H, m), 2.36 - 3.04 (6H, m),3.40
- 3.46 (2H, m), 3.78 - 3.84 (1H, m), 4.07 - 4.21
(1H, m). Mass (m/z): 325 (M+ + 1)
【0168】実施例26 実施例23と同様にして、実施例4で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)−(2E)−2−アクリロイル〕−(3R)−ピペ
リジル〕−(2E)−2−ペンテン酸メチルから、5−
〔1−〔3−(4−ピペリジル)−(2E)−2−アク
リロイル〕−(3R)−ピペリジル〕−(2E)−2−
ペンテン酸を得た。
【0169】IR(KBr pellet) : 1656, 1595 cm-1 NMR (D2 O,δ):1.36 - 2.55 (14H, m), 2.93 -
3.34 (4H, m), 3.65 - 4.18 (4H, m),5.84 (1H, d, J=1
5.6Hz), 6.38 - 6.67 (3H, m). Mass (m/z): 321 (M+ + 1)
【0170】実施例27 実施例23と同様にして、実施例5で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3S)−ピペリジル〕−3−メ
チル−(4E)−4−ペンテン酸メチルから、5−〔1
−〔3−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3S)
−ピペリジル〕−3−メチル−(4E)−4−ペンテン
酸を得た。
【0171】IR(KBr pellet) : 1612, 1597 cm-1 NMR (D2 O,δ):0.92 - 1.04 (3H, m), 1.32 - 1.
59 (7H, m), 1.72 - 2.17 (5H, m),2.39 - 2.85 (4H,
m), 2.92 - 3.21 (5H, m), 3.39 - 3.46 (2H, m),3.82
- 3.89 (1H, m), 4.24 - 4.32 (1H, m), 5.32 - 5.69
(2H, m). Mass (m/z): 337 (M+ + 1)
【0172】実施例28 実施例14で得た5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシ
カルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3
R)−ピペリジル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)
−ペンテン酸(0.21g)の酢酸エチル(2ml)溶
液に、0℃で攪拌下、4N−塩酸/酢酸エチル(0.9
7ml)溶液を添加した。室温で2時間攪拌した後、析
出した沈殿を濾過によって集め、5−〔1−〔3−(4
−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジ
ル〕−2−ベンゾイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸・
塩酸塩を得た(0.19g)。
【0173】IR(KBr pellet) : 2941, 2858, 1713,
1649, 1603 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.09 - 1.49 (11H, m), 1.71
- 1.84 (3H, m), 2.17 - 2.37 (4H, m),2.55 - 3.04
(4H, m), 3.14 - 3.28 (2H, m), 3.63 - 3.77 (1H, m),
4.11 - 4.23 (1H, m), 6.54 - 6.64 (1H, m), 7.50 -
7.58 (3H, m),7.92 - 7.95 (2H, m), 9.57 (1H, d, J=
8.7Hz). Mass (m/z): 442 (M+ free + 1)
【0174】実施例29 実施例28と同様にして、実施例19で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ベ
ンゾイルアミノペンタン酸から、5−〔1−〔3−(4
−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジ
ル〕−2−ベンゾイルアミノペンタン酸・塩酸塩を得
た。
【0175】IR(KBr pellet) : 2937, 2929, 2860,
1738, 1657, 1641, 1603 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.14 - 1.50 (14H, m), 1.72
- 1.83 (5H, m), 2.20 - 2.34 (2H, m),2.56 - 3.02
(3H, m), 3.14 - 3.25 (2H, m), 3.64 - 3.79 (1H, m),
4.12 - 4.28 (1H, m), 4.32 - 4.45 (1H, m), 7.44 -
7.55 (3H, m),7.90 (2H, d, J=6.8Hz), 8.59 - 8.67 (1
H, m), 8.68 - 8.80 (1H, m),8.93 - 9.09 (1H, m). Mass (m/z): 444 (M+ free + 1)
【0176】実施例30 実施例28と同様にして、実施例20で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−3(R)−ピペリジル〕−2−ア
セチルアミノ−(2Z)−ペンテン酸から、5−〔1−
〔3−(4−ピペリジル)−1−オキソプロピル〕−
(3R)−ピペリジル〕−2−アセチルアミノ−(2
Z)−ペンテン酸・塩酸塩を得た。
【0177】IR(KBr pellet) : 3392, 2941, 2862,
1738, 1657, 1612 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.08 - 1.87 (19H, m), 1.85
(3H, s), 2.28 - 2.35 (2H, m),2.55 - 3.03 (3H, m),
3.15 - 3.26 (2H, m), 3.63 - 3.80 (1H, m),4.10 -
4.27 (2H, m), 8.10 - 8.17 (1H, m), 8.72 - 8.86 (1
H, br),9.00 - 9.12 (1H, br). Mass (m/z): 382 (M+ free + 1)
【0178】実施例31 実施例28と同様にして、実施例18で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ア
セチルアミノ−(2Z)−ペンテン酸から、5−〔1−
〔3−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3R)−
ピペリジル〕−2−アセチルアミノ−(2Z)−ペンテ
ン酸・塩酸塩を得た。
【0179】IR(KBr pellet) : 3425, 3020, 2929,
2860, 1711, 1653 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.11 - 1.50 (9H, m), 1.73
- 1.91 (7H, m), 1.91 (3H, s),2.03 - 2.15 (1H, m),
2.26 - 2.35 (2H, m), 2.56 - 3.05 (3H, m),3.15 - 3.
28 (2H, m), 3.66 - 3.78 (1H, m), 4.12 - 4.25 (1H,
m),6.30 - 6.40 (1H, m), 8.66 - 8.80 (1H, br), 8.98
- 9.06 (1H, br),9.14 (1H, d, J=14.0Hz). Mass (m/z): 380 (M+ free + 1)
【0180】実施例32 実施例28と同様にして、実施例15で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3S)−ピペリジル〕−2−ベ
ンゾイルアミノ−(2Z,4E)−2,4−ペンタジエ
ン酸から、5−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピ
オニル〕−(3S)−ピペリジル〕−2−ベンゾイルア
ミノ−(2Z,4E)−2,4−ペンタジエン酸・塩酸
塩を得た。
【0181】IR(KBr pellet) : 2945, 2858, 2816,
1711, 1643, 1612 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.23 - 1.50 (7H, m), 1.64
- 1.83 (4H, m), 2.13 - 2.34 (3H, m),2.60 - 3.06 (4
H, m), 3.11 - 3.26 (2H, m), 3.66 - 4.27 (2H, m),6.
06 - 6.16 (1H, m), 6.26 - 6.45 (1H, m), 6.96 (1H,
d, J=10.8Hz),7.47 - 7.59 (3H, m), 7.94 - 7.97 (2H,
m), 8.58 - 8.70 (1H, br),8.88 - 8.98 (1H, br), 9.
76 (1H, d, J=6.0Hz). Mass (m/z): 440 (M free + 1)
【0182】実施例33 実施例28と同様にして、実施例17で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−ヘ
キサノイルアミノ−(2Z)−ペンテン酸から、5−
〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−(3
R)−ピペリジル〕−2−n−ヘキサノイルアミノ−
(2Z)−ペンテン酸・塩酸塩を得た。
【0183】IR(KBr pellet) : 2931, 2860, 1713,
1651, 1614 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):0.86 (3H, t, J=6.6Hz), 1.0
6 - 1.60 (19H, m), 1.76 - 1.88 (4H, m),2.06 - 2.32
(4H, m), 2.69 - 2.92 (4H, m), 3.16 - 3.29 (2H,
m),4.11 - 4.24 (1H, m), 6.34 - 6.43 (1H, m), 8.33
- 8.49 (1H, br),8.66 - 8.78 (1H, br), 8.99 (1H, d,
J=8.2Hz). Mass (m/z): 436 (M free + 1)
【0184】実施例34 実施例28と同様にして、実施例16で得た5−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−
(4−メトキシベンゾイル)アミノ−(2Z)−ペンテ
ン酸から、5−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピ
オニル〕−(3R)−ピペリジル〕−2−(4−メトキ
シベンゾイル)アミノ−(2Z)−ペンテン酸・塩酸塩
を得た。
【0185】IR(KBr pellet) : 2941, 2858, 1714,
1637, 1606 cm-1 NMR(DMSO-d6 , δ):1.06 - 1.60 (13H, m), 1.72
- 1.84 (3H, m), 2.09 - 2.40 (3H, m),2.51 - 3.03
(3H, m), 3.12 - 3.26 (2H, m), 3.63 - 3.76 (1H, m),
3.83 (3H, s), 4.12 - 4.23 (1H, m), 6.49 - 6.61 (1
H, m),7.01 - 7.05 (2H, m), 7.90 - 7.94 (2H, m), 8.
55 - 8.72 (1H, m),8.86 - 8.99 (1H, m), 9.40 (1H,
d, J=8.5Hz). Mass (m/z): 472 (M free + 1)
【0186】実施例35 製造例20で得た5−〔3(S)−ピペリジル〕−4
(E)−ペンテン酸メチル 塩酸塩(0.5g)、3−
(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロ
パン酸(0.55g)、1−ヒドロキシベンズトリアゾ
ール(0.29g)およびジメチルホルムアミド(5m
l)の混合物に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド(0.39ml)を0℃に
て加え、室温で一晩攪拌し、水に注ぎ込んだ。これを酢
酸エチルで抽出し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液、
水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空
下蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液=ヘキサン:酢酸エチル=5:3)で精製
し、5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−
4−ピペリジル)プロピオニル〕−3(S)−ピペリジ
ル〕−4(E)−ペンテン酸メチル(0.83g)を油
状物として得た。
【0187】IR(Film) : 2940,2870, 1740, 1695,
1650 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.00 - 1.22 (2H, m), 1.30 -
1.90 (10H, m), 1.45 (9H, s),2.01 - 2.17 (1H, m),
2.30 - 2.41 (6H, m), 2.60 - 3.01 (3H, m),3.67 (3H,
s), 3.61 - 3.81 (1H, m), 4.03 - 4.17 (2H, m),4.37
- 4.52 (1H, m), 5.30 - 5.60 (2H, m). Mass(m/z) : 437 (M+ + 1)
【0188】実施例36 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
プロパン酸の代わりに3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)プ
ロパン酸を使用した以外は実施例35と同様にして5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,2,
3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)プロピオニル〕
−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸メチ
ルを得た。 IR(Film) : 2950,1875, 1740, 1700, 1605 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.29 - 1.46 (2H, m), 1.46 (9
H, s), 1.59 - 1.90 (3H, m),2.04 - 2.13 (2H, m), 2.
26 - 2.48 (8H, m), 2.54 - 3.02 (2H, m),3.49 (2H,
t, J=5.7Hz), 3.67 (3H, s), 3.64 - 3.80 (1H, m),3.8
3 - 3.87 (2H, m), 4.37 - 4.52 (1H, m), 5.29 - 5.60
(3H, m). Mass(m/z) : 335 (M+ - Boc + 1)
【0189】実施例37 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
プロパン酸の代わりに3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−4−ピペリジル)アクリル酸を使用した以外は実施
例35と同様にして5−〔(S)−1−〔3−(1−t
−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)−(E)−ア
クリロイル〕−3−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン
酸メチルを得た。
【0190】IR(Film) : 1750,1680, 1650, 1610
cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.33 - 1.39 (5H, m), 1.45 (9
H, s), 1.69 - 1.88 (4H, m),2.04 - 2.11 (1H, m), 2.
31 - 2.35 (6H, m), 2.70 - 2.82 (3H, m),3.67 (3H,
s), 4.10 - 4.4 (2H, m), 4.47 (1H, br),5.32 (1H, d
d, J=6.4 および 15.5Hz), 5.41 - 5.48 (1H, m),6.22
(1H, dd, J=1.2 および 15.2Hz), 6.79 (1H, dd, J=6.7
および15.2Hz). Mass(m/z) : 435 (M+ + 1)
【0191】実施例38 製造例21で得た5−〔3(S)−ピペリジル〕−3−
メチル−4(E)−ペンテン酸メチル 塩酸塩から、実
施例37と同様にして5−〔(S)−1−〔3−(1−
t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3−ピペリジル〕−3−メチル−4
(E)−ペンテン酸メチルを得た。
【0192】IR(Film) : 1730,1680, 1650, 1610
cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.03 (3H, d, J=6.7Hz), 1.22 -
1.39 (4H, m), 1.46 (9H, s),1.69 - 1.77 (4H, m),
2.04 - 2.14 (1H, m), 2.28 - 2.30 (4H, m),2.56 - 2.
81 (4H, m), 3.66 (3H, s), 4.10 - 4.13 (2H, m),4.46
(1H, br), 5.26 - 5.37 (2H, m), 5.41 - 5.48 (1H,
m),6.22 (1H, dd, J=1.2 および 16.0Hz), 6.79 (1H, d
d, J=6.8 および15.2Hz). Mass(m/z) : 449 (M+ + 1)
【0193】実施例39 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
プロパン酸の代わりに3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)ア
クリル酸を使用した以外は実施例35と同様にして5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,2,
3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−アク
リロイル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペン
テン酸メチルを得た。
【0194】IR(Film) : 2960, 2925, 2850, 1730,
1685, 1640, 1620 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.26 - 1.55 (5H, m), 1.47 (9
H, s), 1.70 - 1.92 (2H, m),2.04 - 2.22 (1H, m), 2.
27 - 2.42 (7H, m), 3.57 (2H, t, J=5.7Hz),3.67 (3H,
s), 4.03 - 4.10 (2H, m), 5.31 - 5.59 (2H, m),5.97
- 6.03 (1H, m), 6.25 (1H, d, J=15.0Hz),7.27 (1H,
d, J=15.0Hz). Mass(m/z) : 433 (M+ + 1)
【0195】実施例40 4−(1−t−ブトキシカルボニル−3−ピペリジル)
フェニルオキシ酢酸メチル(0.39g)の酢酸エチル
(4ml)溶液に、4N−塩酸/酢酸エチル(2.79
ml)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。反応混合
物を真空下で濃縮した。残渣、トリエチルアミン(1.
56ml)、3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)−(E)−アクリル酸(0.28g)およ
び1−ヒドロキシベンズトリアゾール(0.15g)を
ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
(0.2ml)を攪拌下0℃で加えた。室温で一晩攪拌
した後、反応混合物を水に注ぎ込んだ。これを酢酸エチ
ルで抽出し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液、水、食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空
下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶離液=ヘキサン:酢酸エチル(1:1))で
精製して4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−4−ピペリジル)−(E)−アクリロイル〕−3−
ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸メチル(0.29g)
を油状物として得た。
【0196】IR(Film) : 2960, 2920, 2850, 1750,
1680, 1650, 1600 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.26 - 1.89 (11H, m), 1.46 (9
H, s), 2.00 - 2.10 (1H, m),2.20 - 2.35 (1H, m), 2.
20 - 2.35 (1H, m), 2.60 - 2.81 (3H, m)2.60 - 2.81
(3H, s), 4.05 - 4.19 (2H, m), 4.63 (2H, s),6.25 (1
H, d, J=14.4Hz), 6.77 - 6.89 (1H, m),6.87 (2H, d,
J=8.8Hz), 7.15 (2H, d, J=8.8Hz). Mass(m/z) : 487 (M+ + 1)
【0197】実施例41 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
−(E)−アクリル酸の代わりに3−(1−t−ブトキ
シカルボニル−4−ピペリジル)プロパン酸を使用した
以外は実施例40と同様にして3−〔1−〔3−(1−
t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオニ
ル−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸メチルを得
た。
【0198】実施例42 3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)
−(E)−アクリル酸の代わりに3−(1−t−ブトキ
シカルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピ
リジル)−(E)−アクリル酸を使用した以外は実施例
40と同様にして4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシ
カルボニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリ
ジル)−(E)−アクリロイル〕−3−ピペリジル〕フ
ェニルオキシ酢酸メチルを得た。
【0199】IR(Film) : 2970, 2925, 2850, 1755,
1680, 1640, 1620 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.47 (9H, s), 1.47 - 1.90 (7
H, m), 2.00 - 2.10 (1H, m), 2.24 - 2.34 (2H, m),
2.60 - 2.75 (1H, m), 3.53 - 3.60 (2H, m)3.81 (3H,
s), 4.06 - 4.10 (2H, m), 4.63 (2H, s),5.98 - 6.05
(1H, m), 6.27 (1H, d, J=15.3Hz), 6.87 (2H, d, J=
8.7Hz),7.16 (2H, d, J=8.7Hz), 7.30 (1H, d, J=15.3H
z). Mass(m/z) : 485 (M+ + 1)
【0200】実施例43 4−(1−ベンジル−3−ピペリジル)フェニルオキシ
酢酸メチル(0.19g)、10%パラジウム−炭素
(0.04g)、ギ酸アンモニウム(0.18g)およ
びメタノール(3ml)混合物を常圧で2時間水素添加
した。触媒を濾取し、濾液を真空で濃縮した。残渣、3
−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プ
ロパン酸(0.14g)と1−ヒドロキシベンズトリア
ゾール(76mg)をジメチルホルムアミド(2ml)
に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド(0.1ml)を攪拌下0℃にて
加えた。室温で一晩攪拌した後、反応混合物を水に注ぎ
込んだ。これを酢酸エチルで抽出し、炭酸水素ナトリウ
ムの飽和水溶液、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液=クロロホル
ム:メタノール(99:1))で精製し、4−〔1−
〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジ
ル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ
酢酸メチル(0.15g)を油状物として得た。
【0201】IR(Film) : 2920, 2850, 1755, 1660,
1610 cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.04 - 1.23 (2H, m), 1.54 (9
H, s), 1.50 - 1.93 (6H, m),2.00 - 2.12 (2H, m), 2.
28 - 2.44 (1H, m), 2.53 - 2.75 (4H, m),2.99 - 3.18
(2H, m), 3.59 - 3.70 (2H, m), 3.81 (3H, s),4.02 -
4.19 (1H, m), 4.40 - 4.51 (2H, m), 4.62 (2H, d, J
=1.0Hz),6.84 - 6.90 (2H, m), 7.13 - 7.18 (2H, m). Mass(m/z) : 389 (M+ - Boc + 1)
【0202】実施例44 4−(1−ベンジル−3−ピペリジル)フェニルオキシ
酢酸メチルの代わりに4−(1−ベンジル−1,2,
3,6−テトラヒドロ−3−ピリジル)フェニルプロパ
ン酸エチルを使用した以外は実施例43と同様にして3
−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−
4−ピペリジル)プロピオニル−3−ピペリジル〕フェ
ニル〕プロパン酸エチルを得た。
【0203】IR(Film) : 2910, 1720, 1650, 1635
cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :0.86 - 0.96 (1H, m), 1.04 -
1.26 (7H, m), 1.45 (9H, s),1.52 - 1.89 (7H, m), 2.
00 - 2.11 (1H, m), 2.30 - 2.74 (5H, m),2.89 - 3.09
(2H, m), 3.80 - 3.94 (1H, m), 4.02 - 4.52 (4H,
m),4.85 - 4.96 (1H, m), 7.15 - 7.20 (4H, m). Mass(m/z) : 401 (M+ - Boc + 1)
【0204】実施例45 4−(1−ベンジル−3−ピペリジル)フェニルオキシ
酢酸メチルの代わりに3−(1−ベンジル−1,2,
3,6−テトラヒドロ−3−ピリジル)フェニルブタン
酸エチルを使用した以外は実施例43と同様にして3−
〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4
−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェ
ニル〕ブタン酸エチルを得た。
【0205】IR(Film) : 2960, 2925, 2850, 1725,
1685, 1640 cm -1 NMR(CDCl3 , δ) :1.00 - 1.22 (6H, m), 1.29 (3
H, dd, J=6.9および 1.7Hz),1.39 (9H, s), 1.54 - 1.9
0 (7H, m), 2.00 - 2.10 (1H, m),2.30 - 2.42 (2H,
m), 2.52 - 2.74 (6H, m), 2.97 - 3.09 (1H, m),3.19
- 3.32 (1H, m), 3.81 - 3.92 (1H, m), 4.01 - 4.13
(4H, m),4.65 - 4.77 (1H, m), 7.12 - 7.25 (4H, m). Mass(m/z) : 415 (M+ - Boc + 1)
【0206】実施例46 3−(3−ピリジル)フェニルオキシ酢酸メチル(70
mg)、4N−塩酸/ジオキサン(0.08ml)およ
び酸化白金(7mg)を常圧で2時間水素添加した。触
媒を濾取し、濾液を真空濃縮した。残渣、3−(1−t
−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロパン酸
(75mg)および1−ヒドロキシベンズトリアゾール
(39mg)をジメチルホルムアミド(1ml)に溶解
し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド(53μl)を攪拌下0℃にて加えた。
室温で一晩攪拌した後、反応混合物を水に注ぎ込んだ。
これを酢酸エチルで抽出し、炭酸水素ナトリウムの飽和
水溶液、水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液=クロロフォルム:メタ
ノール(99:1))で精製して3−〔1−〔3−(1
−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオ
ニル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸メチル
(70mg)を油状物として得た。
【0207】IR(Film) : 2910, 2850, 1680, 1630
cm-1 NMR(CDCl3 , δ) :1.04 - 1.29 (2H, m), 1.54 (9
H, s), 1.53 - 1.88 (6H, m),2.01 - 2.13 (2H, m), 2.
33 - 2.43 (2H, m), 2.53 - 2.73 (4H, m),2.96 - 3.12
(2H, m), 3.82 (3H, s), 3.87 - 4.14 (3H, m),4.64
(2H, d, J=3.1Hz), 4.70 - 4.80 (1H, m), 6.71 - 6.90
(3H, m),7.17 - 7.26 (1H, m). Mass(m/z) : 389 (M+ - Boc + 1)
【0208】実施例47 水酸化リチウム(91mg)の水(4ml)溶液を5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル〕−3(S)−ピペリジル〕−4
(E)−ペンテン酸メチル(0.83g)のテトラヒド
ロフラン(4ml)−メタノール(4ml)溶液に0℃
で加え、室温で3時間攪拌し、溶媒を真空下蒸発させ
た。残渣を酢酸エチル−水に溶解し、10%硫酸水素カ
リウム水溶液で酸性にした。これを水、食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で蒸発させ、5
−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピ
ペリジル)プロピオニル〕−3(S)−ピペリジル〕−
4(E)−ペンテン酸(0.68g)を油状物として得
た。
【0209】IR(Film) : 2920, 2850, 1710, 1685,
1630 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.85 - 1.08 (2H, m), 1.21 - 1.
49 (6H, m), 1.38 (9H, s),1.59 - 1.79 (4H, m), 2.14
- 2.37 (7H, m), 2.53 - 3.00 (4H, m),3.61 - 3.80
(1H, m), 3.85 - 3.98 (2H, m), 4.13 - 4.25 (1H, m),
5.30 - 5.53 (2H, m). Mass(m/z) : 323 (M+ - Boc + 1)
【0210】実施例48 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)プロピオニ
ル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸
メチルから、実施例47と同様にして5−〔1−〔3−
(1−t−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テト
ラヒドロ−4−ピリジル)プロピオニル〕−3(S)−
ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸を得た。
【0211】IR(Film) : 2910, 2850, 1720, 1680,
1630 cm-1 NMR(DMSO-d6,δ) :1.17 - 1.44 (2H, m), 1.40 (9H,
s), 1.53 - 1.80 (2H, m),1.90 - 2.05 (4H, m), 2.12
- 2.31 (7H, m), 2.36 - 2.43 (2H, m),2.52 - 3.00
(2H, m), 3.38 (2H, t, J=5.7Hz), 3.66 - 3.83 (1H,
m),4.15 - 4.26 (1H, m), 5.30 - 5.60 (3H, m). Mass(m/z) : 321 (M+ - Boc + 1)
【0212】実施例49 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−
ペンテン酸エチルから、実施例47と同様にして5−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,2,
3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−アク
リロイル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペン
テン酸を得た。
【0213】IR(Film) : 2955, 2910, 2850, 1720,
1680, 1635, 1620 cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :1.24 - 1.41 (7H, m), 1.41 (9H,
s), 1.63 - 1.81 (2H, m),2.15 - 2.31 (6H, m), 3.46
(2H, t, J=5.7Hz), 3.95 - 4.00 (2H, m),5.40 - 5.50
(2H, m), 6.06 - 6.12 (1H, m), 6.45 (1H, d,J=15.1H
z), 7.10 (1H, d, J=15.1Hz), 12.01 - 12.09 (1H, b
r). Mass(m/z) : 419 (M+ + 1)
【0214】実施例50 4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピリジル)−(E)−アクリロイル〕−3−ピペリジ
ル〕フェニルオキシ酢酸メチルから、実施例47と同様
にして4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル
−4−ピリジル)−(E)−アクリロイル〕−3−ピペ
リジル〕フェニルオキシ酢酸を得た。 IR(Film) : 3350, 2925, 2860, 1730, 1680, 1650,
1610 cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :1.06 - 1.30 (2H, m), 1.39 (9H,
s), 1.50 - 1.85 (4H, m),2.30 - 2.40 (2H, m), 2.58
- 2.83 (3H, m), 2.99 - 3.15 (1H, m),3.89 - 4.16
(3H, m), 4.40 - 4.53 (1H, m), 4.63 (2H, s), 6.45
(1H, d, J=15.3Hz), 6.55 - 6.70 (1H, m),6.85 (2H,
d, J=9.1Hz), 7.15 - 7.25 (2H, m). Mass(m/z) : 473 (M+ + 1)
【0215】実施例51 3−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニ
ルオキシ酢酸メチルから、実施例47と同様にして3−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル−3−ピペリジル〕フェニルオキ
シ酢酸を得た。
【0216】IR(Film) : 3350, 2975, 2950, 2900,
2825, 1720, 1660, 1600 cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.85 - 1.06 (2H, m), 1.39 (9H,
s), 1.43 - 2.02 (9H, m),2.30 - 2.40 (1H, m), 2.54
- 2.72 (3H, m), 3.00 - 3.16 (3H, m),3.77 - 3.96
(3H, m), 4.36 - 4.52 (1H, m), 4.65 (2H, s), 6.74 -
6.91 (3H, m), 7.18 - 7.26 (1H, m). Mass(m/z) : 375 (M+ - Boc + 1)
【0217】実施例52 4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸
メチルから、実施例47と同様にして4−〔1−〔3−
(1−t−ブトキシカルボニル−1,2,3,6−テト
ラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−アクリロイル〕−
3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸を得た。
【0218】IR(Film) : 3000, 2980, 2930, 1720,
1680, 1640, 1620 cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :1.41 (9H, s), 1.55 - 1.91 (4H,
m), 2.20 - 2.32 (2H, m),2.40 - 2.72 (2H, m), 2.96
- 3.16 (2H, m), 3.40 - 3.50 (2H, m),3.93 - 4.23
(2H, m), 4.38 - 4.56 (1H, m), 4.63 (2H, s), 6.07 -
6.13 (1H, m), 6.49 (1H, d, J=14.5Hz), 6.85 (2H,
d, J=6.9Hz),7.89 - 8.22 (3H, m). Mass(m/z) : 471 (M+ + 1)
【0219】実施例53 4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニ
ルオキシ酢酸メチルから、実施例47と同様にして4−
〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペ
リジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニルオ
キシ酢酸を得た。
【0220】IR(Film) : 3000, 2925, 2855, 1730,
1660, 1620 cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.85 - 1.09 (2H, m), 1.32 - 1.
99 (6H, m), 1.33 (9H, s), 2.30 - 2.40 (1H, m), 2.5
4 - 2.72 (3H, m), 2.97 - 3.11 (3H, m),3.20 - 3.45
(1H, m), 3.61 - 3.73 (2H, m), 3.82 - 4.00 (1H, m),
4.12 - 4.29 (2H, m), 4.35 - 4.50 (1H, m), 4.63 (2
H, s), 6.86 (2H, d, J=8.2Hz), 7.17 - 7.23 (2H, m),
12.87 (1H, br). Mass(m/z) : 375 (M+ - Boc + 1)
【0221】実施例54 3−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル
−4−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕
フェニル〕プロパン酸エチルから、実施例47と同様に
して3−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボ
ニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジ
ル〕フェニル〕プロパン酸を得た。 IR(Film) : 2925, 2860, 1720, 1685, 1640, 1600
cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.82 - 1.10 (3H, m), 1.38 (9H,
s), 1.36 - 1.51 (4H, m),1.59 - 1.99 (7H, m), 2.27
- 2.40 (2H, m), 2.54 - 3.39 (6H, m),3.79 - 3.99
(3H, m), 4.35 - 4.53 (1H, m), 7.16 (2H, s), 7.19
(2H, s). Mass(m/z) : 373 (M+ - Boc + 1)
【0222】実施例55 3−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル
−4−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕
フェニル〕−3−メチルプロパン酸エチルから、実施例
47と同様にして3−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブ
トキシカルボニル−4−ピペリジル)プロピオニル〕−
3−ピペリジル〕フェニル〕−3−メチルプロパン酸を
得た。
【0223】IR(Film) : 2960, 2925, 2870, 1720,
1685, 1640, 1600 cm -1 NMR(DMSO-d6,δ) :0.85 - 1.14 (2H, m), 1.19 (3H,
d, J=7.1Hz), 1.38 (9H, s),1.35 - 1.50 (3H, m), 1.
58 - 1.80 (4H, m), 1.86 - 1.99 (2H, m),2.10 - 2.20
(2H, m), 2.52 - 2.71 (4H, m), 2.94 - 3.22 (4H,
m),3.76 - 3.98 (3H, m), 4.36 - 4.50 (1H, m), 7.18
(2H, s), 7.21 (2H, s), 11.97 (1H, br). Mass(m/z) : 387 (M+ - Boc + 1)
【0224】実施例56 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−
ペンテン酸メチル(105mg)の酢酸エチル(1m
l)溶液に、4N−塩酸/酢酸エチル(0.6ml)を
0℃で加え、室温で2時間攪拌した後、反応混合物を真
空下蒸発させた。残渣を分取HPLC(溶離液=0.1
%トリフルオロ酢酸溶液:アセトニトリル(7:3))
で精製し、凍結乾燥して5−〔1−〔3−(1,2,
3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−アク
リロイル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペン
テン酸メチル トリフルオロ酢酸塩(40mg)を得
た。
【0225】IR(Film) : 3360, 2830, 1760, 1720,
1620 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.39 - 1.50 (2H, m), 1.70 -
1.90 (2H, m), 2.18 - 2.34 (3H, m),2.41 - 2.51 (2H,
m), 2.55 - 2.66 (2H, m), 2.82 - 2.93 (1H, m),3.09
- 3.34 (2H, m), 3.44 (2H, t, J=6.1Hz), 3.67 (3H,
s),3.75 - 4.14 (3H, m), 5.40 - 5.65 (2H, m), 6.13
(1H, s),6.59 (1H, d, J=15.5Hz), 7.11 (2H, d, J=15.
5Hz). Mass(m/z) : 333 (M+ free + 1)
【0226】実施例57 3−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニ
ルオキシ酢酸(90mg)の酢酸エチル(1ml)溶液
に、4N−塩酸/酢酸エチル(0.47ml)を0℃で
加え、室温で2時間攪拌した。析出物を濾過し、エーテ
ルで洗浄して3−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロ
ピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸 塩
酸塩(70mg)を白色粉末として得た。
【0227】IR(KBr pellet) : 3365, 2943, 2864,
2827, 2729, 1740,1649, 1601 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.28 - 2.15 (11H, m), 2.41 -
2.55 (2H, m), 2.63 - 3.03 (4H, m),3.11 - 3.46 (3H,
m), 3.86 - 4.00 (1H, m), 4.30 - 4.42 (1H, m),4.86
(2H, s), 6.88 - 7.03 (3H, m), 7.31 - 7.39 (1H,
m). Mass(m/z) : 375 (M+ free + 1)
【0228】実施例58 4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕フェニ
ルオキシ酢酸から、実施例57と同様にして4−〔1−
〔3−(4−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリ
ジル〕フェニルオキシ酢酸 塩酸塩を得た。
【0229】IR(KBr pellet) : 2943, 1741, 1645,
1614 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.23 - 1.69 (6H, m), 1.75 -
2.08 (6H, m), 2.42 - 2.56 (1H, m),2.61 - 3.03 (2H,
m), 3.12 - 3.30 (1H, m), 3.35 - 3.49 (1H, m),3.67
- 3.78 (1H, m), 3.86 - 4.00 (2H, m), 4.16 - 4.27
(1H, m),4.33 - 4.39 (1H, m), 4.92 (2H, s), 6.99 (2
H, d, J=8.7Hz),7.31 (2H, d, J=8.6Hz). Mass(m/z) : 375 (M+ free + 1)
【0230】実施例59 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)プロピオニル〕−3(S)−ピペリジル〕
−4(E)−ペンテン酸(0.68g)の酢酸エチル
(7ml)溶液に、4N−塩酸/酢酸エチル(4.02
ml)を0℃で加え、室温で2時間攪拌した。析出物を
濾過し、エーテルで洗浄し、水に溶解し、炭酸水素ナト
リウムの水溶液で中和した。HP−20樹脂で(溶離液
=イソプロパノール:水(1:1))で脱塩し、凍結乾
燥して5−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピオニ
ル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸
(0.42g)を白色粉末として得た。
【0231】[α] 20 D = -47.3 (c=1.0, メタノール) IR(KBr pellet) : 3412, 3005, 2939, 2858, 2750,
2486, 1643 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.29 - 1.83 (7H, m), 1.75 -
2.02 (4H, m), 2.08 - 2.26 (5H, m),2.44 - 2.70 (2H,
m), 2.70 - 3.26 (2H, m), 3.40 - 3.46 (2H, m),3.72
- 3.82 (1H, m), 4.01 - 4.17 (1H, m), 5.39 - 5.68
(2H, m). Mass(m/z) : 323 (M+ + 1) 元素分析 C18302 3 ・0.5H2 O 計算値 C:65.23,H:9.43,N:8.43 実測値 C:65.05,H:9.52,N:8.41
【0232】実施例60 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)プロピオニ
ル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸
から、実施例59と同様にして5−〔1−〔3−(1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)プロピオニ
ル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸
を得た。
【0233】IR(KBr pellet) : 3427, 2939, 2916,
2852, 2605, 2360, 1649 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.37 - 1.53 (2H, m), 1.71 -
1.90 (2H, m), 2.10 - 2.37 (9H, m),2.50 - 3.25 (2H,
m), 3.34 (2H, t, J=6.2Hz), 3.63 - 3.70 (2H, m),3.
65 (2H, s), 3.74 - 3.85 (1H, m), 4.04 - 4.16 (1H,
m),5.38 - 5.68 (3H, m). Mass(m/z) : 321 (M+ + 1) 元素分析 C18282 3 ・0.7H2 O 計算値 C:64.92,H:8.90,N:8.41 実測値 C:64.82,H:9.07,N:8.39
【0234】実施例61 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3(S)−ピペリジル〕−4(E)−
ペンテン酸から、実施例59と同様にして5−〔1−
〔3−(1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジ
ル)−(E)−アクリロイル〕−3(S)−ピペリジ
ル〕−4(E)−ペンテン酸を得た。
【0235】IR(Nujol) : 3340, 1630, 1620 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.40 - 1.60 (2H, m), 1.71 -
1.94 (2H, m), 2.14 - 2.34 (6H, m),2.59 - 2.66 (2H,
m), 3.08 - 3.30 (2H, m), 3.44 (2H, t, J=6.1Hz),3.
81 - 4.20 (3H, m), 5.40 - 5.70 (2H, m), 6.12 - 6.1
8 (1H, m),6.53 (1H, d, J=15.5Hz), 7.12 (1H, d, J=1
5.5Hz). Mass(m/z) : 319 (M+ + 1)
【0236】実施例62 4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)−(E)−アクリロイル〕−3−ピペリジ
ル〕フェニルオキシ酢酸から、実施例59と同様にして
4−〔1−〔3−(4−ピペリジル)−(E)−アクリ
ロイル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸を得
た。
【0237】NMR(D2 O,δ) :1.45 - 2.09 (7H,
m), 2.36 - 2.59 (2H, m), 2.70 - 3.51 (8H, m),3.79
- 4.40 (1H, m), 4.48 (2H, s), 6.32 - 6.64 (2H, m),
6.95 (2H, d, J=7.6Hz), 7.29 (2H, d, J=7.7Hz). Mass(m/z) : 373 (M+ + 1)
【0238】実施例63 4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸
から、実施例59と同様にして4−〔1−〔3−(1,
2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジル)−(E)−
アクリロイル〕−3−ピペリジル〕フェニルオキシ酢酸
を得た。
【0239】NMR(D2 O,δ) :1.55 - 2.09 (7H,
m), 2.48 - 2.99 (3H, m), 3.39 - 3.49 (2H, m),3.82
- 3.90 (1H, m), 4.48 (2H, d, J=2.0Hz), 4.60 - 4.94
(2H, m),6.10 - 6.19 (1H, m), 6.38 - 6.60 (1H, m),
6.88 - 7.02 (2H, m),7.07 - 7.21 (1H, m), 7.27 -
7.35 (2H, m). Mass(m/z) : 371 (M+ + 1)
【0240】実施例64 3−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル
−4−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕
フェニル〕プロパン酸から、実施例59と同様にして3
−〔4−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピオニ
ル〕−3−ピペリジル〕フェニル〕プロパン酸を得た。
【0241】IR(Nujol) : 3300, 1630 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.21 - 1.51 (7H, m), 1.70 -
1.96 (4H, m), 2.37 - 2.49 (4H, m),2.61 - 2.97 (6H,
m), 3.03 - 3.20 (1H, m), 3.30 - 3.40 (2H, m),3.80
- 3.94 (1H, m), 4.23 - 4.37 (1H, m), 7.21 (2H,
s),7.22 (2H, s). Mass(m/z) : 373 (M+ + 1)
【0242】実施例65 3−〔4−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル
−4−ピペリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジル〕
フェニル〕−ブタン酸から、実施例59と同様にして3
−〔4−〔1−〔3−(4−ピペリジル)プロピオニ
ル〕−3−ピペリジル〕フェニル〕−3−メチルブタン
酸を得た。
【0243】IR(Nujol) : 3200, 1650, 1600 cm -1 NMR(D2 O,δ) :1.24 (3H, d, J=6.9Hz), 1.26 -
1.64 (2H, m), 1.50 - 1.68 (4H, m),1.75 - 2.06 (5
H, m), 2.35 - 2.53 (4H, m), 2.60 - 2.95 (4H, m),3.
09 - 3.41 (4H, m), 3.80 - 4.00 (1H, m), 4.38 - 4.5
5 (1H, m),7.15 - 7.24 (4H, m). Mass(m/z) : 387 (M+ + 1)
【0244】実施例66 5−〔(S)−1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−4−ピペリジル)−(E)−アクリロイル〕−3−
ピペリジル〕−4(E)−ペンテン酸メチル(0.8
g)とメタノール(8ml)の混合物に1N−水酸化ナ
トリウム水溶液(2.8ml)を加え、一晩攪拌し、真
空下蒸発させた。残渣を酢酸エチル水溶液に溶解し、1
0%硫酸水素カリウムでpH2に調整した。有機層を分
離し真空留去した。残渣を酢酸エチル(8ml)に溶解
し、4N−塩酸/酢酸エチル(4ml)を加え、4時間
攪拌した。析出物を濾過して水に溶解し、飽和NaHC
3水溶液で中性にした。混合液をHP−20樹脂(溶
離液=イソプロパノール:H 2 O(1:1))で脱塩
し、凍結乾燥し、5−〔(S)−1−〔3−(4−ピペ
リジル)−(E)−アクリロイル〕−3−ピペリジル〕
−4(E)−ペンテン酸(0.45g)を得た。
【0245】NMR(D2 O,δ) :1.50 - 1.86 (6H,
m), 2.02 - 2.17 (2H, m), 2.51 - 2.62 (1H, m),2.70
- 2.82 (1H, m), 3.01 - 3.24 (4H, m), 3.44 - 3.50
(2H, m),3.88 - 4.19 (2H, m), 5.40 (1H, dd, J=1.2お
よび 15.2Hz),4.10 - 4.40 (2H, m), 4.47 (1H, br),5.
32 (1H, dd, J=6.5 および16.3Hz), 5.58 - 5.66 (1H,
m),6.46 (1H, d, J=15.5Hz), 6.57 - 6.69 (1H, m). Mass(m/z) : 321 (M+ + 1)
【0246】実施例67 5−〔1−〔3−(1−t−ブトキシカルボニル−4−
ピペリジル)−(E)−アクリロイル〕−3(S)−ピ
ペリジル〕−3−メチル−4(E)−ペンテン酸メチル
から、実施例66と同様にして5−〔1−〔3−(4−
ピペリジル)−(E)−アクリロイル〕−3(S)−ピ
ペリジル〕−3−メチル−4(E)−ペンテン酸を得
た。
【0247】NMR(D2 O,δ) :1.00 (3H, d, J=6.
7Hz), 1.22 - 1.83 (6H, m), 2.01 - 2.24 (5H, m),2.4
5 - 2.59 (2H, m), 3.00 - 3.22 (4H, m), 3.42 - 3.49
(2H, m),3.79 - 4.16 (2H, m), 5.36 - 5.63 (2H, m),
6.43 - 6.67 (2H, m). Mass(m/z) : 335 (M+ + 1)
【0248】
【発明の効果】本発明の目的化合物(I)は、血栓形成
によって引き起こされる病気、再狭窄や再閉塞、血管外
科手術、弁置換手術、体外循環時や移植時における血栓
形成、播種性血管内凝固(DIC)、血栓性血小板減少
性紫斑病、本態性血小板血症、炎症、免疫疾患、あるい
は癌転移の予防および/または治療薬、あるいは血栓溶
解薬または抗凝血薬を使用する補助治療における薬剤を
提供しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 ADU A61K 31/445 ADU AED AED C07D 211/70 C07D 211/70

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 〔式中、R1 は適当な置換基を1個以上有してもよい窒
    素含有シクロ低級アルキル基もしくは窒素含有シクロ低
    級アルケニル基を、R2 はカルボキシ基または保護され
    たカルボキシ基を、A1 は適当な置換基を1個以上有し
    てもよい低級アルキレンもしくは低級アルケニレンを、
    2 は適当な置換基を1個以上有してもよい低級アルキ
    レンもしくは低級アルケニレン、または式:−X−
    (O)m −(A3 n −(式中、Xはアリール基を、A
    3 は適当な置換基を有してもよい低級アルキレンを、m
    およびnは各々0または1を示す)を、および 【化2】 は適当な置換基を1個以上有してもよい窒素含有複素環
    基を示す〕で表される窒素含有複素環化合物、またはそ
    の塩。
  2. 【請求項2】 窒素含有シクロ低級アルキル基が、ピペ
    リジル基またはテトラヒドロピリジル基である請求項1
    記載の窒素含有複素環化合物、またはその塩。
  3. 【請求項3】 下記(i)〜(iv)の工程からなる一
    般式(I): 【化3】 〔式中、R1 は適当な置換基を1個以上有してもよい窒
    素含有シクロ低級アルキル基もしくは窒素含有シクロ低
    級アルケニル基を、R2 はカルボキシ基または保護され
    たカルボキシ基を、A1 は適当な置換基を1個以上有し
    てもよい低級アルキレンもしくは低級アルケニレンを、
    2 は適当な置換基を1個以上有してもよい低級アルキ
    レンもしくは低級アルケニレン、または式:−X−
    (O)m −(A3 n −(式中、Xはアリール基を、A
    3 は適当な置換基を有してもよい低級アルキレンを、m
    およびnは各々0または1を示す)を、および 【化4】 は適当な置換基を1個以上有してもよい窒素含有複素環
    基を示す〕で表される窒素含有複素環化合物、またはそ
    の塩の製造方法。 (i)一般式(III): 【化5】 (式中、R1 およびA1 は前記と同義)で表される化合
    物、そのカルボキシ基における反応性誘導体または塩
    と、一般式(II): 【化6】 (式中、R2 、A2 および 【化7】 は前記と同義)で表される化合物、そのアミノ基におけ
    る反応性誘導体または塩とを反応させる、(ii)一般
    式(Ia): 【化8】 (式中、R1aはアミノ保護基を有する窒素含有シクロ低
    級アルキル基もしくは窒素含有シクロ低級アルケニル基
    を示し、R2 、A1 、A2 および 【化9】 は前記と同義)で表される化合物またはその塩を、アミ
    ノ保護基の脱離反応に供することによって、一般式(I
    b): 【化10】 (式中、R1bは適当な置換基を1個以上有してもよい窒
    素含有シクロ低級アルキル基もしくは窒素含有シクロ低
    級アルケニル基を示し、R2 、A1 、A2 および 【化11】 は前記と同義)で表される化合物を得る、(iii)
    一般式(Ic): 【化12】 (式中、R2aは保護されたカルボキシ基、R1 、A1
    2 および 【化13】 は前記と同義)で表される化合物またはその塩を、カル
    ボキシ保護基の脱離反応に供することによって、一般式
    (Id): 【化14】 (式中、R1 、A1 、A2 および 【化15】 は前記と同義)で表される化合物を得る、または(i
    v) 一般式(Ie): 【化16】 (式中、A2aは適当な置換基を1個以上有してもよい低
    級アルケニレン基を示し、R1 、R2 、A1 および 【化17】 は前記と同義)で表される化合物またはその塩を、還元
    に供することにより、一般式(If): 【化18】 (式中、A2bは適当な置換基を1個以上有してもよい低
    級アルキレンを示し、R 1 、R2 、A1 および 【化19】 は前記と同義)で表される化合物またはその塩を得る。
  4. 【請求項4】 有効成分として一般式(I): 【化20】 〔式中、R1 は適当な置換基を1個以上有してもよい窒
    素含有シクロ低級アルキル基もしくは窒素含有シクロ低
    級アルケニル基を、R2 はカルボキシ基または保護され
    たカルボキシ基を、A1 は適当な置換基を1個以上有し
    てもよい低級アルキレンもしくは低級アルケニレンを、
    2 は適当な置換基を1個以上有してもよい低級アルキ
    レンもしくは低級アルケニレン、または式:−X−
    (O)m −(A3 n −(式中、Xはアリール基を、A
    3 は適当な置換基を有してもよい低級アルキレンを、m
    およびnは各々0または1を示す)を、および 【化21】 は適当な置換基を1個以上有してもよい窒素含有複素環
    基を示す〕で表される窒素含有複素環化合物または医薬
    上許容しうる塩、および医薬上許容しうる担体または賦
    形剤を含有する医薬組成物。
  5. 【請求項5】 医薬組成物が、血栓形成によって引き起
    こされる病気、再狭窄や再閉塞、血管外科手術、弁置換
    手術、体外循環時や移植時における血栓形成、播種性血
    管内凝固(DIC)、血栓性血小板減少性紫斑病、本態
    性血小板血症、炎症、免疫疾患、あるいは癌転移の予防
    または治療薬、あるいは血栓溶解薬または抗凝血薬を使
    用する補助治療用の薬剤である請求項4記載の医薬組成
    物。
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