JPH08277285A - ピペリジン化合物、その製造法およびその用途 - Google Patents

ピペリジン化合物、その製造法およびその用途

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JPH08277285A
JPH08277285A JP8147695A JP8147695A JPH08277285A JP H08277285 A JPH08277285 A JP H08277285A JP 8147695 A JP8147695 A JP 8147695A JP 8147695 A JP8147695 A JP 8147695A JP H08277285 A JPH08277285 A JP H08277285A
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JP8147695A
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Mitsuru Okubo
充 大久保
Fumie Takahashi
史江 高橋
Masayuki Kato
眞行 加藤
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I): 【化1】 (式中、R1 は適当な置換基を1個以上有していてもよ
い、窒素原子を1〜4個含む不飽和複素環基、適当な置
換基を1個以上有していてもよいキヌクリジル基または
適当な置換基を1個以上有しているピペリジル基を、R
2 はカルボキシ基または保護されたカルボキシ基を、A
1 は低級アルキレン基、低級アルカニル−イリデン基ま
たは低級アルケニレン基を、およびA2 は適当な置換基
を有していてもよい低級アルキレン基を示す)で表され
る化合物またはその塩類。 【効果】 本発明の目的化合物(I)およびその塩は、
特にグリコプロテインIIb/IIIa拮抗剤、血小板
凝集阻害剤または細胞接着阻害剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の薬理作用を有す
るピペリジン化合物およびその塩、およびその製造法に
関する。より詳しくは、特にグリコプロテインIIb/
IIIa拮抗剤、血小板凝集阻害剤あるいは血小板への
フィブリノーゲン接着阻害剤として有用なピペリジン化
合物およびその塩、およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】欧州特許
出願第512,831 A1公報には、フィブリノーゲ
ンレセプター拮抗物質が開示されている。また欧州特許
出願第445,796 A2公報には、血小板凝集阻害
剤が開示されている。しかし、これらの公報に記載され
ているものは必ずしも充分な効果を与えるものではな
く、さらに優れた効果を示すグリコプロテインIIb/
IIIa拮抗剤、血小板凝集阻害剤あるいは血小板への
フィブリノーゲン接着阻害剤が求められている。
【0003】すなわち本発明の一つの目的は、前記した
薬剤として有用な新規な化合物またはその塩類を提供す
ることである。
【0004】本発明の他の目的は、このような新規なピ
ペリジン化合物またはその塩類の製造方法を提供するこ
とである。
【0005】本発明のさらなる目的は、有効成分として
上記ピペリジン化合物またはその塩類を含有する医薬組
成物(製剤)を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況下、本発
明者らは鋭意研究を重ねた結果、グリコプロテインII
b/IIIa拮抗剤、血小板凝集阻害剤あるいは血小板
へのフィブリノーゲン接着阻害剤として、優れた効果を
発揮する新規ピペリジン化合物を見出し、本発明を完成
させた。
【0007】本発明の目的化合物であるピペリジン化合
物は、以下の式(I)で表される。
【0008】
【化10】
【0009】(式中、R1 は適当な置換基を1個以上有
していてもよい、窒素原子を1〜4個含む不飽和複素環
基、適当な置換基を1個以上有していてもよいキヌクリ
ジル基または適当な置換基を1個以上有しているピペリ
ジル基を、R2 はカルボキシ基または保護されたカルボ
キシ基を、A1 は低級アルキレン基、低級アルカニル−
イリデン基または低級アルケニレン基を、およびA2
適当な置換基を有していてもよい低級アルキレン基を示
す)
【0010】目的化合物(I)またはその塩は以下の方
法によって製造することができる。 方法1
【0011】
【化11】
【0012】(式中、R1 、R2 、A1 およびA2 は前
記と同義)
【0013】方法2
【0014】
【化12】
【0015】(式中、R1 、R2 、A1 およびA2 は前
記と同義)
【0016】方法3
【0017】
【化13】
【0018】(式中、R1 、A1 およびA2 は前記と同
義、およびR3 は保護されたカルボキシ基を示す。)
【0019】出発化合物(III)またはその塩の中に
は新規な化合物も存在する。該化合物(III)は以下
の反応で製造できる。方法A
【0020】
【化14】
【0021】(式中、R2 およびA2 は前記と同義、お
よびBはアミノ基の保護基を示す。)
【0022】方法B
【0023】
【化15】
【0024】(式中、R2 、A2 およびBは前記と同
義)
【0025】出発化合物(IV)またはその塩の中には
新規な化合物も存在する。該化合物(IV)は以下の反
応で製造できる。方法C
【0026】
【化16】
【0027】(式中、R1 およびA1 は前記と同義、お
よびDはカルボキシ基の保護基を示す。)
【0028】方法D
【化17】
【0029】(式中、R1 、A1 およびDは前記と同
義)
【0030】上記に記載した方法のほか、出発化合物
(II)、(III)、(IV)、(V)は、公知の化
合物から当分野で従来から知られている方法で、あるい
は本明細書で後記する製造例および/または実施例と同
じような方法で製造することができる。
【0031】目的化合物(I)の好適で薬理学的に許容
しうる塩とは、従来からある非毒性の塩である。たとえ
ば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)
やアルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩
など)などの金属塩、アンモニア塩、有機塩基塩(トリ
メチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピ
コリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N−ジベン
ジルエチレンジアミン塩など)、有機酸付加塩(ギ酸
塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石
酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ト
ルエンスルホン酸塩など)、無機酸付加塩(塩酸塩、臭
化水素酸塩、ヨード水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩な
ど)、アミノ酸との塩(アルギン酸塩、アスパラギン酸
塩、グルタル酸塩など)などが挙げられる。
【0032】本明細書において使用されている、式中の
定義を説明し、適切な例を詳細に挙げる。「低級」と
は、断らない限り、炭素原子が1〜6個をいう。「高
級」とは、断らない限り、炭素原子が7〜20個をい
う。「適当な置換基を1個以上」という語の「1個以
上」の好ましい数字として、1〜4を挙げることができ
る。
【0033】適当な「窒素原子を1〜4個含む不飽和複
素環基」として、窒素原子を1〜4個含む不飽和モノ環
状あるいはポリ環状基が挙げられる。たとえば、1〜4
個の窒素を含有する不飽和3〜8員環(より好ましくは
5〜7員環)ヘテロモノ環状基、たとえば、アゼピニル
(1H−アゼピニルなど)〕、ピロールイル、ピロール
イニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルおよびそ
のN−酸化物、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、ピリ
ダジニル、トリアゾリル(4H−1,2,4−トリアゾ
リル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,
2,3−トリアゾリルなど)およびテトラゾリル(1H
−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)、1〜4個
の窒素を含有する不飽和縮合ヘテロ環状環、たとえば、
インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾト
リアゾリル、1または2個の酸素原子および1〜3個の
窒素原子を含有する不飽和3〜8員環(より好ましくは
5〜7員環)ヘテロモノ環状基、たとえば、オキサゾリ
ル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(1,2,4
−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリルな
ど)、1または2個の酸素原子および1〜3個の窒素原
子を含有する不飽和縮合ヘテロ環状環、たとえば、ベン
ゾキサゾリル、ベンゾキサジアゾリル、1または2個の
イオウ原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和
3〜8員環(より好ましくは5〜7員環)ヘテロモノ環
状基、たとえば、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジ
アゾリル(1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−
チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,
2,5−チアジアゾリルなど)、ジヒドロチアジニル、
1または2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を
含有する不飽和縮合ヘテロ環状環をもつ基、たとえば、
ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、などが挙げ
られる。
【0034】適当な「保護されたカルボキシ基」とし
て、エステル化されたカルボキシ基のように公知の保護
基をもつカルボキシ基が挙げられる。該エステル化され
たカルボキシ基中のエステル部分として、具体的には、
低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチル
エステル、イソブチルエステル、t-ブチルエステル、ペ
ンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエス
テル、イソヘキシルエステル、1−シクロプロピルエチ
ルエステルなど)が例示され、これらは適当な置換基で
置換されていてもよい。該適当な置換基として、たとえ
ば、低級アルカノイルオキシ(低級)アルキルエステル
(アセトキシメチルエステル、プロピオニルオキシメチ
ルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、バレリル
オキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステ
ル、1−アセトキシエチルエステル、1−プロピオニル
エチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル、2
−プロピオニルオキシエチルエステル、ヘキサノイルオ
キシメチルエステルなど)、低級アルカンスルホニル
(低級)アルキルエステル(2−メシルエチルエステル
など)、モノ(あるいはジあるいはトリ)ハロ(低級)
アルキルエステル(2−ヨードエチルエステル、2,
2,2−トリクロロエチルエステルなど)、高級アルキ
ルエステル(ヘプチルエステル、オクチルエステル、
3,5−ジメチルオクチルエステル、3,7−ジメチル
オクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、
ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエ
ステル、テトラデシルエステル、ペンタデシルエステ
ル、ヘキサデシルエステル、ヘプタデシルエステル、オ
クタデシルエステル、ノナデシルエステル、アダマンチ
ルエステルなど)、低級アルケニルエステル(たとえ
ば、(C2-6 )アルケニルエステル(ビニルエステル、
アリルエステルなど))、低級アルキニルエステル(た
とえば、(C2-6 )アルキニルエステル(エチニルエス
テル、プロピニルエステルなど))、適切な置換基を有
していてもよいアル(低級)アルキルエステル(たとえ
ば、1〜4個の低級アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、ヒ
ドロキシ、低級アルキル、フェニルあるいはハロ低級ア
ルキルなどを有してもよいフェニル(低級)アルキルエ
ステル(ベンジルエステル、4−メトキシベンジルエス
テル、4−クロロベンジルエステル、4−ニトロベンジ
ルエステル、フェネチルエステル、トリチルエステル、
ベンズヒドリルエステル、ビス(メトキシフェニル)メ
チルエステル、3,4−ジメトキシベンジルエステル、
4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t-ブチルベンジルエステ
ル、4−トリフルオロメチルベンジルエステルなど)、
適切な置換基を有していてもよいアリールエステル(1
〜4個の低級アルキルあるいはハロゲンを有してもよい
フェニルエステル(フェニルエステル、4−クロロフェ
ニルエステル、トリルエステル、4−t-ブチルフェニル
エステル、キシリルエステル、メシチルエステル、クメ
ニルエステル、インダニルエステルなど))、低級アル
キルを有してもよいシクロアルキルオキシカルボニルオ
キシ(低級)アルキルエステル(シクロペンチルオキシ
カルボニルオキシメチルエステル、シクロヘキシルオキ
シカルボニルオキシメチルエステル、シクロヘプチルオ
キシカルボニルオキシメチルエステル、1−メチルシク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシメチルエステル、1
−(または2−)〔シクロペンチルオキシカルボニルオ
キシ〕エチルエステル、1−(または2−)〔シクロヘ
プチルオキシカルボニルオキシ〕エチルエステルな
ど)、(5−(低級)アルキル−2−オキソ−1,3−
ジオキゾール−4−イル)(低級)アルキルエステル
((5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキゾール−
4−イル)メチルエステル、(5−エチル−2−オキソ
−1,3−ジオキゾール−4−イル)メチルエステル、
(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキゾール−
4−イル)メチルエステル、1−(または2−)(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキゾール−4−イ
ル)エチルエステル、1−(または2−)(5−エチル
−2−オキソ−1,3−ジオキゾール−4−イル)エチ
ルエステル、1−(または2−)(5−プロピル−2−
オキソ−1,3−ジオキゾール−4−イル)エチルエス
テルなど)などが挙げられる。
【0035】なかでも好ましいものとして、低級アルキ
ルエステル、低級アルカノイルオキシ(低級)アルキル
エステル、1個以上の適当な置換基を有してもよいアル
(低級)アルキルエステル、低級アルキルまたは高級ア
ルキルを有してもよいシクロアルキルオキシカルボニル
オキシ(低級)アルキルエステル、および(5−(低
級)アルキル−2−オキソ−1,3−ジオキゾール−4
−イル)(低級)アルキルエステルがあげられる。さら
に好ましいものとして、メチルエステル、エチルエステ
ル、イソブチルエステル、ブチルエステル、ペンチルエ
ステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、イ
ソヘキシルエステル、ベンジルエステル、4−トリフル
オロメチルベンジルエステル、4−クロロベンジルエス
テル、フェニルエステル、フェネチルエステル、インダ
ニルエステル、アダマンチルエステル、(5−メチル−
2−オキソ−1,3−ジオキゾール−4−イル)メチル
エステル、(1−シクロヘキシルオキシカルボニルオキ
シ)エチルエステル、およびピバロイルオキシメチルエ
ステルが挙げられる。
【0036】「低級アルキレン」は直鎖状または分枝状
のいずれでもよい。適当な「低級アルキレン」として、
たとえば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、メチルメ
チレン、1−エチルメチレン、2−プロピルメチレン、
イソプロピルメチレン、イソブチルメチレン、sec-ブチ
ルメチレン、n-ブチルメチレン、t-ブチルメチレンなど
が挙げられる。なかでも好ましいものとして(C1 −C
5 )アルキレンが挙げられ、より好ましいものとしてメ
チレン、エチレンおよびトリメチレンが挙げられる。
【0037】「低級アルカニル−イリデン基」は直鎖状
または分枝状のいずれでもよい。適当な「低級アルカニ
ル−イリデン基」として、たとえば、メチン、1−エタ
ニル−2−イリデン、1−プロパニル−2−イリデン、
2−メチル−1−プロパニル−3−イリデン、7−ペン
タニル−1−プロパニル−5−イリデン、1−ヘキサニ
ル−6−イリデン、などが挙げられる。なかでも好まし
いものとして(C1-4 )アルカニル−イリデン基が挙げ
られ、さらに好ましいものとしてメチンが挙げられる。
【0038】「低級アルケニレン基」は炭素数2〜6個
を有するもので、直鎖状または分枝状のいずれでもよ
い。適当な「低級アルケニレン基」として、たとえば、
ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、1、2または3
−ペンテニレン、1、2または3−ヘキセニレン、メチ
ルビニレン、エチルビニレン、1、2または3−メチル
プロペニレン、1、2または3−エチルプロペニレン、
1、2、3または4−メチル−1または2−ブテニレ
ン、などが挙げられる。
【0039】前記「窒素原子を1〜4個含む不飽和複素
環基」およびキヌクリジル基は、適当な置換基を1個以
上有していてもよい。適当な置換基として、たとえば、
アミノ保護基、オキソなどが挙げられる。
【0040】適当な「アミノ保護基」として、アシル
基、1〜3個の置換基を有してもよいアル(低級)アル
キル(ベンジル、フェネチル、1−フェニルエチル、ベ
ンズヒドリル、トリチルなど)、〔5−(低級)アルキ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキゾール−4−イル〕
(低級)アルキルエステル((5−メチル−2−オキソ
−1,3−ジオキゾール−4−イル)メチルなど)、な
どが挙げられる。
【0041】適当な「アシル基」として、カルボン酸、
炭酸、カルバミン酸、スルホン酸などから誘導される脂
肪族アシル、芳香族アシル、アリール−脂肪族アシル、
ヘテロ環状−脂肪族アシルが挙げられる。該アシル基の
適当な例として、以下のものが挙げられる。
【0042】脂肪族アシル:低級あるいは高級アルカノ
イル(ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブタノイ
ル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、2,2−
ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、
オクタノイル、ノナノイル、デンカノイル、ウンデカノ
イル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイ
ル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、ヘプタデカ
ノイル、オクタデカノイル、ノナデカノイル、イコサノ
イルなど) 低級あるいは高級アルコキシカルボニル(メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、
t-ペンチルオキシカルボニル、ヘプチルオキシカルボニ
ルなど) 低級あるいは高級アルキルスルフォニル(メチルスルフ
ォニル、エチルスルフォニルなど) 低級あるいは高級アルコキシスルフォニル(メトキシス
ルフォニル、エトキシスルフォニルなど) 芳香族アシル:アロイル(ベンゾイル、トルオイル、キ
シロイル、ナフトイルなど) アル(低級)アルカノイル(フェニル(C1-6 )アルカ
ノイル(フェニルアセチル、フェニルプロパノイル、フ
ェニルブタノイル、フェニルイソブタノイル、フェニル
ペンタノイル、フェニルヘキサノイルなど)、ナフチル
(C1-6 )アルカノイル(ナフチルアセチル、ナフチル
プロパノイルなど)など) アル(低級)アルケノイル(フェニル(C3-6 )アルケ
ノイル(フェニルプロペノイル、フェニルブテノイル、
フェニルメタクリロイル、フェニルペンテノイル、フェ
ニルヘキセノイルなど)、ナフチル(C3-6 )アルケノ
イル(ナフチルプロペノイル、ナフチルブテノイルな
ど)など) アル(低級)アルコキシカルボニル(フェニル
(C1-6 )アルコキシカルボニル(ベンジルオキシカル
ボニルなど)など) アリールオキシカルボニル(フェノキシカルボニル、ナ
フチルオキシカルボニルなど) アリールオキシ(低級)アルカノイル(フェノキシアセ
チル、フェノキシプロピオニルなど) アリールカルバモイル(フェニルカルバモイルなど) アリールチオカルバモイル(フェニルチオカルバモイル
など) アリールグリオキシロイル(フェニルグリオキシロイ
ル、ナフチルグリオキシロイルなど) 1〜4個の低級アルキルを有してもよいアリールスルフ
ォニル(フェニルスルフォニル、p−トルエンスルフォ
ニルなど)、 ヘテロ環状アシル:ヘテロ環状カルボニル ヘテロ環状(低級)アルカノイル(ヘテロ環状アセチ
ル、ヘテロ環状プロパノイル、ヘテロ環状ブタノイル、
ヘテロ環状ペンタノイル、ヘテロ環状ヘキサノイルな
ど) ヘテロ環状(低級)アルケノイル(ヘテロ環状プロペノ
イル、ヘテロ環状ブテノイル、ヘテロ環状ペンテノイ
ル、ヘテロ環状ヘキセノイルなど) ヘテロ環状グリオキシロイル、など
【0043】前記の「ヘテロ環状カルボニル」、「ヘテ
ロ環状(低級)アルカノイル」、「「ヘテロ環状(低
級)アルケノイル」および「ヘテロ環状グリオキシロイ
ル」における「ヘテロ環状部分」をより詳しく説明する
と、少なくとも1個の酸素、イオウ、窒素のようなヘテ
ロ原子を含む、飽和あるいは不飽和のモノ環状あるいは
ポリ環状ヘテロ環状基である。
【0044】特に好ましいヘテロ環状基として、以下の
ものが挙げられる。1〜4個の窒素原子を含有する不飽
和3〜8員環(より好ましくは5〜6員環)ヘテロ環状
基:たとえば、ピロールイル、ピロールイニル、イミダ
ゾリル、ピラゾールイル、ピリジル、ジヒドロピリジ
ル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾ
リル(4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,
2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリ
ルなど)、およびテトラゾリル(1H−テトラゾリル、
2H−テトラゾリルなど) 1〜4個の窒素原子を含有する飽和3〜8員環(より好
ましくは5〜6員環)ヘテロ環状基:たとえば、ピロー
リジニル、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニ
ルなど 1〜4個の窒素を含有する不飽和縮合ヘテロ環状環:た
とえば、インドリル、イソインドリル、インドリニル、
インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、ジヒ
ドロキノリル、イソキノリル、インダゾールイル、キノ
キサリニル、ジヒドロキノキサリニル、ベンゾトリアゾ
ールなど 1または2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含
有する不飽和3〜8員環(より好ましくは5〜6員環)
ヘテロモノ環状基:たとえば、オキサゾリル、イソオキ
サゾリル、オキサジアゾリル(1,2,4−オキサジア
ゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−
オキサジアゾリルなど) 1または2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含
有する飽和3〜8員環(より好ましくは5〜6員環)ヘ
テロモノ環状基:たとえば、モルホリニル、シドノニル
など 1または2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含
有する不飽和縮合ヘテロ環状環:たとえば、ベンゾキサ
ゾリル、ベンゾキサジアゾリルなど 1または2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を
含有する不飽和3〜8員環(より好ましくは5〜6員
環)ヘテロモノ環状基:たとえば、チアゾリル、イソチ
アゾリル、チアジアゾリル(1,2,3−チアジアゾリ
ル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジ
アゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)、ジヒド
ロチアジニルなど 1または2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を
含有する飽和3〜8員環(より好ましくは5〜6員環)
ヘテロモノ環状基:たとえば、チアゾリジニルなど 1または2個のイオウ原子を含有する不飽和3〜8員環
(より好ましくは5〜6員環)ヘテロモノ環状基:たと
えば、チエニル、ジヒドロジチエニル、ジヒドロジチオ
ニルなど 1または2個のイオウ原子および1〜3個の窒素原子を
含有する不飽和縮合ヘテロ環状環:たとえば、ベンゾチ
アゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど 1個の酸素原子を含有する不飽和3〜8員環(より好ま
しくは5〜6員環)ヘテロモノ環状基:たとえば、フリ
ルなど 1個の酸素原子および1または2個のイオウ原子を含有
する不飽和3〜8員環(より好ましくは5〜6員環)ヘ
テロモノ環状基:たとえば、ジヒドロオキザチイニルな
ど 1または2個のイオウ原子を含有する不飽和縮合ヘテロ
環状基:たとえば、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニル
など 1個の酸素原子および1または2個のイオウ原子を含有
する不飽和縮合ヘテロ環状基:たとえば、ベンゾオキサ
チイニルなど
【0045】上記したアシル部分は、同じか異なっても
よい、適当な置換基を有していてもよい。そのような置
換基として、以下のものが挙げられる。 低級アルキル(たとえば、メチル、エチル、プロピル) 低級アルコキシ(たとえば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ) 低級アルキルチオ(たとえば、メチルチオ、エチルチ
オ) 低級アルキルアミノ(たとえば、メチルアミノ、エチル
アミノ、プロピルアミノシクロ(低級)アルキル(たと
えば、シクロ(C3-6 )アルキル(シクロペンチル、シ
クロヘキシル) シクロ(低級)アルケニル(たとえば、シクロ
(C3-6 )アルケニル(シクロヘキセニル、シクロヘキ
サジエニル) ハロゲン(たとえば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素) アミノ、前記したアミノ保護基、ヒドロキシ、後記する
保護されたヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、
前記した保護されたカルボキシ、スルホ、スルファモイ
ル、イミノ、アミノ(低級)アルキル(たとえば、アミ
ノメチル、アミノエチル)、カルバモイル、ヒドロキシ
(低級)アルキル(たとえば、ヒドロキシメチル、1−
あるいは2−ヒドロキシエチル、1−、2−あるいは3
−ヒドロキシプロピル)など
【0046】適当な「保護されたヒドロキシ」として、
上記したアシル、1個以上の適当な置換基を有してもよ
いフェニル(低級)アルキル(たとえば、ベンジル、4
−メトキシベンジル、トリチル)、3−置換シリル(た
とえば、トリ(低級)アルキルシリル(たとえば、トリ
メチルシリル、t−ブチルジメチルシリルなど)な
ど)、テトラヒドロピラニルなどが挙げられる。
【0047】「アミノ保護基」のより好ましい例とし
て、低級アルコキシカルボニル、アル(低級)アルコキ
シカルボニルが挙げられ、最も好ましいものとして、t
−ブトキシカルボニルおよびベンジルオキシカルボニル
が挙げられる。
【0048】「ピペリジル基」が有している適当な置換
基として、オキソ、前記したアミノ保護基などが挙げら
れる。
【0049】A2 における「低級アルキレン」の適当な
置換基として以下のものが挙げられる。 低級アルキル(たとえば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペン
チル、ネオペンチル、t−ペンチル、ヘキシルなど) 低級アルコキシ(たとえば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、t−ブトキ
シ、ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、t−ペンチ
ルオキシ、ヘキシルオキシなど) 低級アルケニル〔たとえば、(C2-6 )アルケニル(た
とえば、ビニル、1−プロペニル、アリル、1−メチル
アリル、1または2または3−ブテニル、1または2ま
たは3または4−ペンテニル、1または2または3また
は4または5−ヘキセニルなど〕 低級アルキニル〔たとえば、(C2-6 )アルキニル(た
とえば、エチニル、1−プロピニル、プロパルギル、1
−メチルプロパルギル、1−エチルプロパルギル、1ま
たは2または3−ブチニル、1または2または3または
4−ペンチニル、1または2または3または4または5
−ヘキシニルなど〕 モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル(た
とえば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフル
オロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロ
ロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモ
メチル、1または2−フルオロエチル、1または2−ブ
ロモエチル、1または2−クロロエチル、1,1−ジフ
ルオロエチル、2,2−ジフルオロエチルなど) ハロゲン(たとえば、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素) カルボキシ;前記のような保護されたカルボキシ;ヒド
ロキシ;前記のような保護されたヒドロキシ アリール(たとえば、フェニル、ナフチルなど) 前記のような複素環基〔たとえば、1〜4個の窒素原子
を含む不飽和縮合複素環基(たとえば、インドリル、イ
ソインドリル、インドリニル、インドリジニル、ベンジ
ミダゾリル、キノリル、ジヒドロキノリル、イソキノリ
ル、インダゾリル、キノキサリニル、ジヒドロキノキサ
リニル、ベンゾトリアゾリルなど)〕 フェニル(低級)アルキルのようなアル(低級)アルキ
ル(たとえば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピ
ルなど) 1以上(好ましくは1〜4)の低級アルコキシ、ハロゲ
ン、シアノ、ハロ(低級)アルキル、低級アルキレンジ
オキシなどを有するアル(低級)アルキルのような1以
上の適当な置換基を有するアル(低級)アルキル カルボキシ(低級)アルキル;保護されたカルボキシ
(低級)アルキル;ニトロ;アミノ;保護されたアミ
ノ、即ち前述の「アミノ保護基」により保護されたアミ
ノ、好ましくは、アシル部分が前述した「アシル」であ
る脂肪族アシルアミノのようなアシルアミノ、具体的に
は低級または高級アルカノイルアミノ(たとえば、ホル
ミルアミノ、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブ
タノイルアミノ、2−メチルプロパノイルアミノ、ペン
タノイルアミノ、2,2−ジメチルプロパノイルアミ
ノ、ヘキサノイルアミノ、ヘプタノイルアミノ、オクタ
ノイルアミノ、ノナノイルアミノ、デカノイルアミノ、
ウンデカノイルアミノ、ドデカノイルアミノ、トリデカ
ノイルアミノ、テトラデカノイルアミノ、ペンタデカノ
イルアミノ、ヘキサデカノイルアミノ、ヘプタデカノイ
ルアミノ、オクタデカノイルアミノ、ノナデカノイルア
ミノ、イコサノイルアミノなど)、シクロ(低級)アル
キルカルボニルアミノ〔たとえば、シクロ(C3-6 )ア
ルキルカルボニルアミノ(たとえば、シクロプロピルカ
ルボニルアミノ、シクロブチルカルボニルアミノ、シク
ロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニ
ルアミノなど)〕、低級または高級アルコキシカルボニ
ルアミノ(たとえば、メトキシカルボニルアミノ、エト
キシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミ
ノ、ペンチルオキシカルボニルアミノ、ヘプチルオキシ
カルボニルアミノなど)、低級アルコキシ(低級)アル
カノイルアミノ(たとえば、メトキシアセチルアミノ、
2−または3−メトキシプロピオニルアミノ、エトキシ
アセチルアミノ、2−または3−エトキシプロピオニル
アミノなど)、低級アルキニルカルボニルアミノ〔たと
えば、(C2-6 )アルキニルカルボニルアミノ(たとえ
ば、プロパルギルカルボニルアミノ、1−メチルプロパ
ルギルカルボニルアミノ、1−または2−または3−ブ
チニルカルボニルアミノなど〕、低級または高級アルキ
ルスルホニルアミノ(たとえば、メチルスルホニルアミ
ノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミ
ノ、n−ブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスル
ホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミノ、n−ペン
チルスルホニルアミノ、neo−ペンチルスルホニルア
ミノ、ヘキシルスルホニルアミノなど)、低級または高
級アルコキシスルホニルアミノ(たとえば、メトキシス
ルホニルアミノ、エトキシスルホニルアミノなど)、1
以上(好ましくは1〜3)の適当な置換基を有していて
もよいアロイルアミノ(たとえば、ベンゾイルアミノ、
トルオイルアミノ、ナフトイルアミノ、2−または3−
または4−ヒドロキシベンゾイルアミノ、2−または3
−または4−メトキシベンゾイルアミノ、2−または3
−または4−クロロベンゾイルアミノ、フェニルベンゾ
イルアミノなど)、アル(低級)アルカノイルアミノ
〔たとえば、フェニル(C2-6 )アルカノイルアミノ
(たとえば、フェニルアセチルアミノ、フェニルプロパ
ノイルアミノ、フェニルブタノイルアミノ、フェニルイ
ソブタノイルアミノ、フェニルペンタノイルアミノ、フ
ェニルヘキサノイルアミノなど)、ナフチル(低級)ア
ルカノイルアミノ(たとえば、ナフチルアセチルアミ
ノ、ナフチルプロパノイルアミノ、ナフチルブタノイル
アミノなど)〕、アル(低級)アルケノイルアミノ〔た
とえば、フェニル(C3-6 )アルケノイルアミノ(たと
えば、フェニルプロペノイルアミノ、フェニルブテノイ
ルアミノ、フェニルメタクリロイルアミノ、フェニルペ
ンテノイルアミノ、フェニルヘキセノイルアミノな
ど)、ナフチル(C3-6 )アルケノイルアミノ(たとえ
ば、ナフチルプロペノイルアミノ、ナフチルブテノイル
アミノなど)など〕、アル(低級)アルコキシカルボニ
ルアミノ〔たとえば、フェニル(C1-6 )アルコキシカ
ルボニルアミノ(たとえば、ベンジルオキシカルボニル
アミノ、フェネチルオキシカルボニルアミノなど)な
ど〕、アリールオキシカルボニルアミノ(たとえば、フ
ェノキシカルボニルアミノ、ナフチルオキシカルボニル
アミノなど)、アリールオキシ(低級)アルカノイルア
ミノ(たとえば、フェノキシアセチルアミノ、フェノキ
シプロピオニルアミノなど)、アリールカルバモイルア
ミノ(たとえば、フェニルカルバモイルアミノなど)、
アリールチオカルバモイルアミノ(たとえば、フェニル
チオカルバモイルアミノなど)、アリールグリオキシロ
イルアミノ(たとえば、フェニルグリオキシロイルアミ
ノ、ナフチルグリオキシロイルアミノなど)、アリール
スルホニルアミノ(たとえば、フェニルスルホニルアミ
ノ、p−トリルスルホニルアミノなど)など ジ(低級)アルキルアミノ(たとえば、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、エチルメ
チルアミノ、イソプロピルメチルアミノ、エチルメチル
アミノ、エチルプロピルアミノなど) ヒドロキシ(低級)アルキル;保護されたヒドロキシ
(低級)アルキル;前記のようなアシル;シアノ;メル
カプト;オキソ;低級アルキルチオ(低級)アルキル
(たとえば、メチルチオメチル、エチルチオメチル、プ
ロピルチオメチル、イソプロピルチオメチル、ブチルチ
オメチル、メチルチオエチル、エチルチオエチルなど) アリールチオ(低級)アルキル(たとえば、フェニルチ
オメチル、フェニルチオエチルなど) アリールスルホニル(低級)アルキル(たとえば、フェ
ニルスルホニルメチル、フェニルスルホニルエチル、p
−トリルスルホニルメチル、p−トリルスルホニルエチ
ルなど) 低級アルキルスルホニル(低級)アルキル(たとえば、
メチルスルホニルメチル、エチルスルホニルメチル、プ
ロピルスルホニルメチルなど) アシル部分が前述の「アシル」であるアシルアミノ(低
級)アルキル〔たとえば、アリールスルホニルアミノ
(低級)アルキル(たとえば、フェニルスルホニル
【0050】本発明の化合物(I)のなかでも、R
1 が、
【0051】
【化18】
【0052】(式中、Rは低級アルキル基を示し、点線
は単結合、二重結合のどちらでもよい)で表される基を
もつ化合物が好ましい。
【0053】本発明の化合物(I)の製造方法を以下に
詳細に説明する。方法1 目的化合物(I)またはその塩は、化合物(II)、カ
ルボキシ基において反応性のある誘導体またはそれらの
塩を、化合物(III)、アミノ基において反応性のあ
る誘導体またはそれらの塩と反応させることによって製
造することができる。
【0054】適当な、カルボキシ基において反応性のあ
る化合物(II)の誘導体として、酸ハライド、酸無水
物、活性アミド、活性エステルなどが挙げられる。反応
性誘導体の適当な具体例としては、酸クロリド、酸アジ
ド、置換されたリン酸のような酸との混合酸無水物(ジ
アルキルリン酸、フェニルリン酸、ジフェニルリン酸、
ジベンジルリン酸、ハロゲン化リン酸など)、ジアルキ
ル亞リン酸、亞硫酸、チオ硫酸、硫酸、スルホン酸(メ
タンスルホン酸など)、脂肪族カルボン酸(酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、吉草酸、イソ吉
草酸、2−エチル酪酸、トリクロロ酢酸など)および芳
香族カルボン酸(安息香酸など)、対称性酸無水物、イ
ミダゾールで活性化されたアミド、4−置換イミダゾー
ル、ジメチルピラゾール、トリアゾール、テトラゾール
および1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール、お
よび活性エステル(シアノメチルエステル、メトキシメ
チルエステル、ジメチルイミノメチル〔(CH3 ) 2
+ =CH -〕エステル、ビニルエステル、プロパルギル
エステル、p-ニトロフェニルエステル、2,4−ジニト
ロフェニルエステル、トリクロロフェニルエステル、ペ
ンタクロロフェニルエステル、メシルフェニルエステ
ル、フェニルアゾフェニルエステル、フェニルチオエス
テル、p-ニトロフェニルチオエステル、p-クレシルチオ
エステル、カルボキシメチルチオエステル、ピラニルエ
ステル、ピリジルエステル、ピペリジルエステル、8−
キノリルチオエステルなど)、およびN−ヒドロキシ化
合物とのエステル(N,N−ジメチルヒドロキシアミ
ン、1−ヒドロキシ−2−(1H)−ピリドン、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタリルイミ
ド、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールなどが
挙げられる。適当な反応性誘導体は使用する化合物(I
I)の種類に応じて、上記した化合物の中から適宜選択
することができる。化合物(II)の適当な塩およびそ
の反応性誘導体についても、化合物(I)で挙げられた
ものが参照できる。
【0055】化合物(III)のアミノ基において反応
性のある誘導体として、化合物(III) とアルデヒドやケ
トンなどのカルボニル化合物との反応によって形成され
るシッフ塩型イミノあるいはそのエナミン型互変異性
体、化合物(III)とビス(トリメチルシリル)アセ
トアミド、モノ(トリメチルシリル)アデトアミド、ビ
ス(トリメチルシリル)尿素などシリル化合物との反応
によって形成されるシリル誘導体、化合物(III)と
亞リン酸トリクロリドやホスゲンとの反応によって形成
される誘導体などが挙げられる。化合物(III)およ
びその反応性誘導体の適当な塩として、化合物(I)で
例示されたものが参照できる。
【0056】反応は普通、水または通常の溶剤、たとえ
ば、アルコール(メタノール、エタノールなど)、アセ
トン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロフォルム、
塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢
酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンあ
るいはその他反応に悪影響を及ぼさない有機溶剤の中で
行われる。これらの通常の溶媒は、水と混合して用いて
もよい。
【0057】この反応において化合物(II)を遊離の
酸あるいは塩の形で用いるときは、反応は通常使用され
る縮合剤の存在下に行なうのが好ましい。縮合剤として
は、たとえば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、N−シクロヘキシル−N’−モルフォリノエチル
カルボジイミド、N−シクロヘキシル−N’−(4−ジ
エチルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド、N,
N’−ジエチルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロ
ピルカルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド、N,N’−カルボ
ニルビス(2−メチルイミダゾール)、ペンタメチレン
ケテン−N−シクロヘキシルイミン、ジフェニルケテン
−N−シクロヘキシルイミン、エトキシアセチレン、1
−アルコキシ−1−クロロエチレン、トリアルキル亞リ
ン酸エステル、ポリリン酸エチル、ポリリン酸イソプロ
ピル、亞リン酸オキシクロリド(ホスホリルクロリ
ド)、三塩化リン、チオニルクロリド、オキサリルクロ
リド、ハロギ酸の低級アルキルエステル(クロロギ酸エ
チル、クロロギ酸イソプロピルなど)、トリフェニルホ
スフィン、2−エチル−7−ヒドロキシベンズイソオキ
サゾリウム塩、2−エチル−5−(m-スルホフェニル)
イソオキサゾリウム水酸化物分子内塩、1−(p-クロロ
ベンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベン
ゾトリアゾール、所謂フィルスマイヤー試薬、これは、
N,N−ジメチルホルムアミドと塩化チオニル、ホスゲ
ン、クロロギ酸トリクロロメチル、オキシ塩化リンやメ
タンスルホニルクロリドとの反応によって得られる、な
どが挙げられる。
【0058】反応は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金
属重炭酸塩、トリ(低級)アルキルアミン、ピリジン、
N−(低級)アルキルモルフォリン、N,N−ジ(低
級)アルキルベンジルアミンなどの無機あるいは有機塩
基の存在下で行ってもよい。反応温度は特に限定されな
いが、通常、冷却下から加温下で行われる。
【0059】方法2 目的化合物(I)またはその塩は、化合物(IV)、カ
ルボキシ基において反応性のある誘導体、またはそれら
の塩を、化合物(V)、アミノ基において反応性のある
誘導体、またはそれらの塩と反応させることによって、
製造することがきる。この反応は前記方法1と同じよう
に行うことができる。従って、この反応の反応手順、反
応条件(塩基、酸、触媒、溶媒、反応温度など)は、方
法1での説明を参照されたい。
【0060】方法3 目的化合物(Ib)またはその塩は、化合物(Ia)ま
たはその塩のカルボキシ基の保護基の脱離反応によって
製造することができる。
【0061】この反応は、加水分解や還元のような従来
の方法に従って行われる。加水分解は、塩基やルイス酸
のような酸の存在下に行われるのが好ましい。適切な塩
基としては、無機塩基、有機塩基があり、具体的にはア
ルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土
類金属(マグネシウム、カルシウムなど)、水酸化物や
炭酸塩、その炭酸水素塩、トリアルキルアミン(トリメ
チルアミン、トリエチルアミンなど)、ピコリン、1,
5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン、
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセ−7−エン
などが挙げられる。
【0062】適切な酸としては、有機酸(ギ酸、酢酸、
プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸な
ど)、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭
化水素など)が挙げられる。トリハロ酢酸(トリクロロ
酢酸、トリフルオロ酢酸など)などのルイス酸を使用す
る脱離反応は、カチオン捕獲剤(アニソール、フェノー
ルなど)の存在下に行なうのが好ましい。
【0063】反応は通常、水または溶剤、たとえば、ア
ルコール(メタノール、エタノールなど)、塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、これらの混合物、あるいはこ
れらと反応に悪影響を及ぼさないその他の溶剤の中で行
われる。液状の塩基や酸は溶媒としても使用できる。反
応温度は特に限定されないが、通常、冷却下から加温下
で行われる。
【0064】本発明の脱離反応に適用しうる還元方法と
して、化学還元、接触還元が挙げられる。化学還元に使
用する適切な還元剤は、金属(スズ、亜鉛、鉄)や金属
化合物(塩化クロム、酢酸クロムなど)と、有機あるい
は無機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフロロ酢
酸、p-トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸など) と
の混合物である。接触還元において使用する適切な触媒
とは従来のもの、たとえば、白金触媒(白金板、白金海
綿、白金黒、コロイド状白金、酸化白金、白金耳な
ど)、パラジウム触媒(パラジウム海綿、パラジウム
黒、酸化パラジウム、パラジウム−炭素、コロイド状パ
ラジウム、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム−炭
酸バリウムなど)、ニッケル触媒(還元ニッケル、酸化
ニッケル、ラネーニッケルなど)、コバルト触媒(還元
コバルト、ラネーコバルトなど)、鉄触媒(還元鉄、ラ
ネー鉄など)、銅触媒(還元銅、ラネー銅、ウルマン銅
など)などが挙げられる。
【0065】反応は通常、水または反応に悪影響を及ぼ
さない通常の溶剤、たとえば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミド、あ
るいはこれらの混合物の中で行われる。また、化学還元
において使用される上記した酸が液状のばあいは、それ
らは溶媒としても使用できる。さらに、接触還元におい
て使用される適切な溶媒として上記した溶剤と、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの通
常の溶剤、およびこれらの混合物が挙げられる。この還
元の反応温度は特に限定されないが、通常、冷却下から
加温下で行われる。
【0066】上記した方法で得られた目的化合物(I)
は、遊離の状態であるが、それを従来の方法によって塩
に変換することができる。一方、このようにして得られ
た目的化合物(I)が塩の形のばあいも、従来の方法に
よって遊離の状態または塩に変換することができる。目
的化合物(I)は不斉炭素に起因する立体異性体も含
む。
【0067】出発化合物(III)、(IV)の製造法
を以下に説明する。方法A 化合物(IIIa)またはその塩は、化合物(1)、カ
ルボキシ基において反応性のある誘導体またはその塩を
化合物(V)、アミノ基において反応性のある誘導体ま
たはその塩を反応させることによって得られる。この反
応は前記方法1と同じように行うことができる。従っ
て、この反応の反応手順、反応条件(塩基、酸、触媒、
溶媒、反応温度など)は、方法1での説明を参照された
い。
【0068】方法B 化合物(III)またはその塩は、化合物(IIIa)
またはその塩のアミノ基の保護基の脱離反応によって製
造することができる。この反応は、前記方法3と同じよ
うに行なうことができる。したがって、この反応の反応
手順、反応条件(塩基、酸、触媒、溶媒、反応温度な
ど)は、方法3での説明を参照できる。
【0069】方法C 化合物(IVa)またはその塩は、化合物(II)、カ
ルボキシ基において反応性のある誘導体またはその塩を
化合物(1)、アミノ基において反応性のある誘導体ま
たはその塩を反応させることによって得られる。この反
応は、前記方法1と同じように行なうことができる。し
たがって、この反応の反応手順、反応条件(塩基、酸、
触媒、溶媒、反応温度など)は、方法1での説明を参照
されたい。
【0070】方法D 化合物(IV)またはその塩は、化合物(IVa)また
はその塩のカルボキシ基の保護基の脱離反応によって得
られる。この反応は、前記方法3と同じように行なうこ
とができる。したがって、この反応の反応手順、反応条
件(塩基、酸、触媒、溶媒、反応温度など)は、方法3
での説明を参照されたい。
【0071】目的化合物(I)の有用性を示すため、本
発明の代表化合物の薬理試験データを次に示す。
【0072】試験1(アデノシン二リン酸(ADP)に
よる血小板凝集に対する作用) 試験化合物:実施例5の化合物 試験方法 ヒト血液から3×108 個/mlの濃度で血小板を含有
する多血小板血漿(PRP)を調製した。225μlの
PRPに薬液(試験化合物をジメチルスルホキシドに溶
解した溶液)25μlを加えた後、37℃で2分間攪拌
した。この溶液に5μlのADP(2.5μM)を凝集
誘発剤として加えた。凝集計(NKKHEHA−TRA
CERO)を用いて凝集を測定した。阻害剤(試験化合
物)の活性はIC100 値、すなわち血小板凝集反応を1
00%抑制するのに要する投与量で表した。試験結果を
表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】本発明のピリジン化合物およびその塩類
は、血栓性疾患〔たとえば、動脈血栓、動脈硬化症、虚
血性心疾患、〔たとえば、狭心症(安定狭心症、切迫梗
塞を含む不安定狭心症など)、心筋梗塞(急性心筋梗塞
など)、冠動脈血栓など}、虚血性脳疾患{脳梗塞(脳
血栓(急性期の脳血栓など)、脳梗塞など)、一過性脳
虚血、出血後の脳血管れん縮(クモ膜下出血後の血管れ
ん縮など)}、肺血管性障害(肺血栓、肺梗塞など)、
抹消循環障害{たとえば閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓
血管炎(バージャー病)、レイノー病、糖尿病合併症
(たとえば糖尿病性血管症など)、静脈血栓症(たとえ
ば深部静脈血栓症など)など}など〕の予防剤および/
または治療剤として有用であり、再狭窄および/または
再閉塞(たとえば、PTCA(percutaneous translumi
nal coronary angioplasty)後の再狭窄および/または
再閉塞、および/またはTPA(組織プラスミノーゲン
活性化因子)投与後の再閉塞など)の予防剤および/ま
たは治療剤として有用であり、さらに、血栓溶解剤(た
とえばTPAなど)との併用剤、血液凝固阻止剤(たと
えばヘパリンなど)との併用剤、血管外科領域や弁置換
術などにおける血栓形成の予防剤および/または治療
剤、体外循環時(たとえば外科手術、血液透析など)の
血栓形成の予防剤および/または治療剤、移植時の血栓
形成の予防剤および/または治療剤、ハン種性血管凝固
(DIC)、血栓性血小板減少性紫斑病、本態性血小板
血症、炎症(たとえば腎炎など)の予防剤および/また
は治療剤、癌転移の抑制剤、免疫疾患の予防剤および/
または治療剤などとして有用である。
【0075】また本発明のピリジン化合物およびその塩
類は、細胞接着阻害剤としても有用性が期待され、炎症
(たとえば腎炎など)の予防剤および/または治療剤、
癌転移の抑制剤、免疫疾患の予防剤および/または治療
剤などとしても有用であると期待される。
【0076】本発明の医薬組成物は、目的化合物(I)
あるいはその薬理学的に許容しうる塩を有効成分とし
て、かつ直腸、肺(鼻から、あるいは舌下吸入)、鼻、
眼(局所)からの、あるいは経口あるいは非経口(たと
えば、皮下、静脈内、筋肉内)投薬あるいは吸入剤とし
て適切にするための有機あるいは無機担体あるいは賦形
剤とともに医薬製剤、たとえば、固体、半固体あるいは
液体の形で使用することができる。 有効成分は、たと
えば、通常の非毒性の薬理学的に許容しうる担体と混合
され、錠剤、ペッレト、トローチ、カプセル、坐剤、ク
リーム、軟膏、エアゾル剤、吸入剤用粉末、溶液、乳
液、懸濁液、その他使用に適した形にされる。もし必要
なら、補助剤、安定剤、糊料、着色剤、香料を付加的に
使用してもよい。
【0077】目的化合物(I)あるいはその薬理学的に
許容しうる塩はその医薬組成物中に、疾患の過程あるい
は状態において、望まれる効果を生み出すに充分な量含
まれる。 本発明の医薬組成物は、この業界における従
来からの方法で製造することができる。もし必要なら、
薬のバイオアベイラビリティを向上するため、この業界
で通常使用されている技術を本発明の医薬組成物に適用
することができる。ヒトあるいは動物に本発明の組成物
を適用するばあい、静脈内(たとえば静脈内浸剤)、筋
肉内あるいは経口投与が好ましい。特に経口投与は最も
好ましい。
【0078】目的化合物(I)の治療学的に有効な薬用
量は、治療を受けている患者の個々の年齢、状態によっ
て種々変わるが、静脈投与のばあいは、日にヒトあるい
は動物1kgに対して目的化合物(I)を0.001〜
100mgの薬用量、筋肉内投与のばあいは、日にヒト
あるいは動物1kgに対して目的化合物(I)を0.0
01〜100mgの薬用量、経口投与のばあいは、日に
ヒトあるいは動物1kgに対して目的化合物(I)を
0.001〜200mgの薬用量が、通常ヒトあるいは
動物の上記した疾患の予防および/または治療に与えら
れる。 アミノメチル、フェニルスルホニルアミノエチル、p−
トリルスルホニルアミノメチル、p−トリルスルホニル
アミノエチルなど)、低級アルキルスルホニルアミノ
(低級)アルキル(たとえば、メチルスルホニルアミノ
メチル、エチルスルホニルアミノメチル、プロピルスル
ホニルアミノメチル、ブチルスルホニルアミノメチル、
t−ブチルスルホニルアミノメチル、フェニルスルホニ
ルアミノエチルなど)など〕 低級アルキルカルボニル(低級)アルキル(たとえば、
メチルカルボニルメチル、エチルカルボニルメチル、プ
ロピルカルボニルメチルなど) アロイル(低級)アルキル(たとえば、ベンゾイルメチ
ル、ナフトイルメチル、トルオイルメチル、アニソイル
メチルなど) 上記例示したような複素環基を有する(低級)アルキル
のような複素環式(低級)アルキル〔たとえば、1〜4
個の窒素原子を含む不飽和縮合複素環基を有する(C
1-6 )アルキル(たとえば、インドリルエチル、イソイ
ンドリルエチル、インドリニルメチル、インドリジニル
エチル、ベンジミダゾリルメチル、キノリルエチル、ジ
ヒドロキノリルメチル、イソキノリルエチル、インダゾ
リルエチル、キノキサリニルエチル、ジヒドロキノキサ
リニルメチル、ベンゾトリアゾトリアゾリルエチルな
ど)〕 低級アルキルスルファモイル(低級)アルキル(たとえ
ば、メチルスルファモイルメチル、エチルスルファモイ
ルメチル、n−プロピルスルファモイルメチル、イソプ
ロピルスルファモイルメチル、n−ブチルスルファモイ
ルメチル、t−ブチルスルファモイルメチル、メチルス
ルファモイルエチルなど) アリールスルファモイル(低級)アルキル(たとえば、
フェニルスルファモイルメチル、トリルスルファモイル
メチル、フェニルスルファモイルエチル、ナフチルスル
ファモイルメチルなど) 低級アルキルカルバモイル(低級)アルキル(たとえ
ば、メチルカルバモイルメチル、エチルカルバモイルメ
チル、n−プロピルカルバモイルメチル、イソプロピル
カルバモイルメチル、n−ブチルカルバモイルメチル、
t−ブチルカルバモイルメチル、メチルカルバモイルエ
チルなど) アリールカルバモイル(低級)アルキル(たとえば、フ
ェニルカルバモイルメチル、トリルカルバモイルメチ
ル、フェニルカルバモイルエチル、ナフチルカルバモイ
ルメチルなど) 1以上の適当な置換基を有していてもよいアル(低級)
アルキルカルバモイル〔たとえば、1〜3の低級アルコ
キシを有していてもよいフェニル(C1-6 )アルキルカ
ルバモイル(たとえば、2−メトキシフェネチルカルバ
モイル、3−メトキシフェネチルカルバモイル、4−メ
トキシフェネチルカルバモイルなど)など より好ましくは(C1-6 )アルキル;(C2-6 )アルケ
ニル;(C2-6 )アルキニル;フェニル;フェニル(C
1-6 )アルキル;1〜4の(C1-6 )アルコキシ、ハロ
(C1-6 )アルキルまたは(C1-6 )アルキレンジオキ
シを有するフェニル(C1-6 )アルキル;1〜4個の窒
素原子を含む不飽和縮合複素環基を有する(C1-6 )ア
ルキル;シアノ;アミノ;(C1-6 )アルカノイルアミ
ノ;1〜3のヒドロキシ、(C1-6 )アルコキシ、ハロ
ゲンまたはフェニルを有していてもよいアロイルアミ
ノ;シクロ(C3-6 )アルキルカルボニルアミノ;(C
1-6)アルコキシ(C1-6 )アルキルカルバモイルアミ
ノ;(C2-6 )アルケニルカルボニルアミノ;
(C1-6 )アルキルスルホニルアミノ;フェニルスルホ
ニルアミノおよびフェニル(C1-6 )アルキルカルバモ
イル およびより好ましくはメチル、エチル、ビニル、エチニ
ル、シアノ、フェニル、フェネチル、2−メトキシフェ
ネチル、3−メトキシフェネチル、4−メトキシフェネ
チル、3,4−ジメトキシフェネチル、3−トリフルオ
ロメチルフェネチル、3,4−メチレンジオキシフェネ
チル、2−インドリルエチル、4−メトキシフェネチル
カルバモイル、フェニルスルホニルアミノ、n−ブチル
スルホニルアミノメチル、ベンゾイルアミノ、アミノ、
アセチルアミノ、p−ヒドロキシベンゾイルアミノ、p
−メトキベンゾイルアミノ、p−クロロベンゾイルアミ
ノ、n−ブタノイルアミノ、シクロプロピルカルボニル
アミノ、3−メトキシプロピオニルアミノ、ビフェニル
カルボニルアミノおよびプロパルギルカルボニルアミノ
【0079】
【実施例】以下、製造例および実施例をあげ、本発明を
詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施例には限
定されるものではない。 製造例1 (工程1)トリエチルアミン(0.69ml)と4−メ
トキシベンゾイルクロライド(0.42g)とを、3−
アジド−2(S)−アミノプロピオン酸エチル・塩酸塩
(0.44g)のジクロロメタン溶液に0℃で攪拌しな
がら加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を水に注
ぎ込み、ジクロロエタンで抽出した。抽出物を水、炭酸
水素ナトリウムの飽和水溶液、水および食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発さ
せた。残渣をジエチルエーテルで再結晶し、3−アジド
−2(S)−(4−メトキシベンゾイルアミノ)プロピ
オン酸エチル(0.61g)を得た。
【0080】融点: 49℃ IR(Nujol) 2110, 1725, 1630, 1615 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.34 (3H, t, J=7.1Hz), 3.79 -
4.00 (2H, m),3.86 (3H, s), 4.31 (2H, q, J=7.1Hz),
4.88 - 4.97 (1H, m),6.85 - 6.98 (1H, m), 6.95 (2H,
d, J=8.9Hz), 7.80 (2H, d, J=8.7Hz), Mass (m/z) 293 (M+ + 1)
【0081】(工程2)3−アジド−2(S)−(4−
メトキシベンゾイルアミノ)プロピオン酸エチル(0.
61g)と10%パラジウム−カーボン(0.12g)
との混合物をエタノール中で常圧下3時間攪拌し、水素
添加した。触媒を濾取した後、濾液を真空下濃縮し、3
−アミノ−2(S)−(4−メトキシベンゾイルアミ
ノ)プロピオン酸エチル(0.56g)を得た。
【0082】IR(Film) 2920, 1720, 1635, 1600 cm-1 NMR(DMSO-d6, δ) 1.19 (3H, t, J=7.1Hz), 3.13 -
3.32 (2H, m),3.83 (3H, s), 4.14 (2H, q, J=7.1Hz),
4.66 - 4.78 (1H, m),7.02 (2H, d, J=8.6Hz), 7.95
(2H, d, J=8.6Hz),8.93 (1H, d, J=7.3Hz) Mass (m/z) 267 (M+ + 1)
【0083】製造例2 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド(0.95ml)を、ジメチルホルムアミド
(12ml)中で、(R)−1−t−ブトキシカルボニ
ルヘキサヒドロニコチン酸(1.2g)、3(S)−エ
チニル−β−アラニンエチルエステル・塩酸塩(0.9
3g)および1−ヒドロキシベンズトリアゾール(0.
71g)の混合物に、0℃で加え、室温で一晩攪拌し
た。反応混合物を水に注ぎ入れ、全体を酢酸エチルで抽
出した。抽出物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液、水
および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶離液として、クロロホルム:メタノ
ール=99:1の混合物を使用)で精製し、N−〔(1
−t−ブトキシカルボニル−3(R)−ピペリジル)カ
ルボニル〕−3(S)−エチニル−β−アラニンエチル
エステル(1.84g)を得た。
【0084】IR(Film) 2980, 2930, 2960, 1730, 166
0, 1650 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.29 (3H, t, J=7.1Hz), 1.46 (9
H, s),1.40 - 2.00 (4H, m), 2.22 - 2.32 (1H, m), 2.
28 (1H, d, J=2.4Hz),2.59 - 2.82 (2H, m), 2.84 - 3.
14 (2H, m), 3.78 - 4.02 (2H, m),4.20 (2H, q, J=7.1
Hz), 5.05 - 5.16 (1H, m), 6.69 - 6.73 (1H, m) Mass (m/z) 353 (M+ + 1)
【0085】製造例3 製造例2と同様にして、(3,4−ジメトキシ)フェネ
チル−β−アラニンメチルエステル・塩酸塩から、N−
(1−t−ブトキシカルボニル−3(R)−ピペリジ
ル)カルボニル−3(S)−(3,4−ジメトキシ)フ
ェネチル−β−アラニンメチルエステルを得た。
【0086】IR(Film) 2920, 2850, 1730, 1655 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.47 (9H, s), 1.40 - 1.95 (7H,
m),2.20 - 2.64 (4H, m), 3.10 - 3.21 (2H, m), 3.68
(3H, s),3.85 (3H, s), 3.88 (3H, s), 3.85 - 4.02 (2
H, m),4.22 - 4.36 (1H, m), 6.30 - 6.42 (1H, m), 6.
69 - 6.81 (3H, m) Mass (m/z) 479 (M+ + 1)
【0087】製造例4 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド(0.38ml)を、ジメチルホルムアミド
(6ml)中で、製造例1で得た3−アミノ−2(S)
−(4−メトキシベンゾイルアミノ)プロピオン酸エチ
ル(0.56g)、(R)−1−t−ブトキシカルボニ
ルヘキサヒドロニコチン酸(0.48g)および1−ヒ
ドロキシベンズトリアゾール(0.28g)の混合物に
0℃で加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物を水に注
ぎ入れ、全体を酢酸エチルで抽出した。抽出物を炭酸水
素ナトリウムの飽和水溶液、水および食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を真空下で蒸発させ
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液として、クロロホルム:メタノール=99:1の混合
物を使用)で精製し、N−(1−t−ブトキシカルボニ
ル−3(R)−ピペリジル)カルボニル−2(S)−
(4−メトキシベンゾイルアミノ)−β−アラニンエチ
ルエステル(1.00g)を得た。
【0088】IR(Film) 2970, 2930, 2850, 1730, 164
0, 1600 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.30 (3H, t, J=7.1Hz), 1.34 -
1.66 (3H, m),1.44 (9H, s), 1.80 - 1.91 (2H, m), 2.
27 - 2.38 (1H, m),2.96 - 3.30 (2H, m), 3.63 - 3.88
(4H, m), 3.85 (3H, s),4.24 (2H, q, J=7.1Hz), 4.69
- 4.78 (1H, m), 6.90 - 6.96 (2H, m),7.56 - 7.66
(1H, m), 7.80 - 7.84 (2H, m) Mass (m/z) 478 (M+ + 1)
【0089】製造例5 4N塩酸の酢酸エチル(13.1ml)溶液を、製造例
2で得たN−〔(1−t−ブトキシカルボニル−3
(R)−ピペリジル)カルボニル〕−3(S)−エチニ
ル−β−アラニンエチルエステル(1.84g)の酢酸
エチル(18ml)溶液に、攪拌下0℃で加えた。室温
で2時間攪拌後、反応混合物を炭酸ナトリウムの飽和水
溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫
酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空下蒸発させ、N−
(3(R)−ピペリジル)カルボニル−3(S)−エチ
ニル−β−アラニンエチルエステル(1.24g)を得
た。
【0090】IR(Film) 2965, 2920, 1715, 1640 cm-1 NMR(DMSO-d6, δ) 1.17 (3H, t, J=7.1Hz), 1.24 -
1.60 (3H, m),1.65 - 1.76 (1H, m), 2.06 - 2.23 (1
H, m), 2.54 - 2.42 (2H, m),2.64 (2H, d, J=7.4Hz),
2.73 - 2.89 (2H, m), 3.21 (1H, d, J=2.4Hz),4.06 (2
H, q, J=7.1Hz), 4.79 - 4.91 (1H, m), 8.39 (1H, d,
J=8.2Hz) Mass (m/z) 253 (M+ + 1)
【0091】実施例1 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル) カル
ボジイミド(0.45ml)を、ジメチルホルムアミド
(6ml)中で、製造例5で得たN−(3(R)−ピペ
リジルカルボニル)−3(S)−エチニル−β−アラニ
ンエチルエステル(0.62g)、3−(4−ピリジ
ル)プロピオン酸(0.46g)および1−ヒドロキシ
ベンズトリアゾール(0.33g)の混合物に0℃で加
え、室温で一晩攪拌した。反応混合物を水に注ぎ込み、
全体を酢酸エチルで抽出した。抽出物を炭酸水素ナトリ
ウムの飽和水溶液、水および食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液として、
クロロホルム:メタノール=99:1の混合物を使用)
で精製し、N−〔(R)−1−〔3−(4ピリジル)プ
ロピオニル〕−3−ピペリジルカルボニル〕−3(S)
−エチニル−β−アラニンエチルエステル(0.95
g)を得た。
【0092】IR(Film) 2970, 2940, 2860, 1730, 165
5, 1630, 1610 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.28 (3H, t, J=7.1Hz), 1.37 -
1.54 (1H, m),1.62 - 1.81 (1H, m), 1.87 - 2.14 (2H,
m), 2.25 - 2.40 (1H, m),2.28 (1H, d, J=2.4Hz), 2.
59 - 2.85 (2H, m), 2.68 (2H, d, J=5.8Hz),2.88 - 3.
02 (2H, m), 3.16 - 3.52 (2H, m), 3.46 - 3.86 (1H,
m),4.06 - 4.44 (1H, m), 4.18 (2H, q, J=7.1Hz), 5.0
2 - 5.17 (1H, m),6.65, 6.96 (total 1H, d, J=7.9H
z), 7.16 (2H, d, J=5.3Hz),8.50 (2H, d, J=5.9Hz) Mass (m/z) 386 (M+ + 1)
【0093】実施例2 実施例1と同様にして、製造例5で得た3−(4−ピリ
ジル)アクリル酸からN−〔(R)−1−〔3−(4−
ピリジル)−(E)−アクリロイル〕−3−ピペリジル
カルボニル〕−3(S)−エチニル−β−アラニンエチ
ルエステルを得た。
【0094】IR(Film) 2995, 2940, 2860, 1725, 165
0, 1600 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.27 (3H, t, J=7.1Hz), 1.69 -
2.11 (5H, m),2.29 (1H, d, J=2.4Hz), 2.30 - 2.49 (1
H, m), 2.62 - 2.96 (2H, m),3.15 - 3.51, 3.71 - 3.8
7 (total 2H, m), 4.17 (2H, q, J=7.1Hz),4.07 - 4.53
(1H, m), 5.06 - 5.17 (1H, m), 6.69 - 7.19 (2H,
m),7.37 (2H, d, J=5.7Hz), 7.56 (1H, d, J=15.5Hz),
8.63 (2H, d, J=5.9Hz) Mass (m/z) 384 (M+ + 1)
【0095】実施例3 4N塩酸の酢酸エチル(5.23ml)溶液を、製造例
4で得たN−(1−t−ブトキシカルボニル−3(R)
−ピペリジル)カルボニル−2(S)−(4−メトキシ
ベンゾイルアミノ)−β−アラニンエチルエステル
(1.00g)の酢酸エチル(10ml)溶液に、攪拌
しながら0℃で加えた。室温で3時間攪拌した後、反応
混合物を炭酸ナトリウムの飽和水溶液で塩基性にし、酢
酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を真空下で蒸発させた。得られた残渣、3−
(4−ピリジル)プロピオン酸(0.39g)および1
−ヒドロキシベンズトリアゾール(0.28g)をジメ
チルホルムアミド(10ml)に溶解し、これに1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド(0.38ml)を0℃で加え、室温で一晩攪拌し
た。反応混合物を水に注ぎ入れ、全体を酢酸エチルで抽
出した。抽出物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液、水
および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒を真空下蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶離液として、クロロホルム:メタノー
ル=99:1の混合物を使用)で精製し、N−〔(R)
−1−〔3−(4−ピリジル)プロピオニル〕−3−ピ
ペリジルカルボニル〕−2(S)−(4−メトキシベン
ゾイルアミノ)−β−アラニンエチルエステル(0.4
3g)を得た。
【0096】IR(Film) 2930, 1730, 1635, 1605 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.30 (3H, t, J=7.1Hz), 1.39 -
1.98 (5H, m),2.30 - 2.75 (3H, m), 2.87 - 2.96 (2H,
m), 3.11 - 3.46 (2H, m),3.54 - 3.75 (1H, m), 3.83
(3H, s), 4.05 - 4.40 (4H, m),4.91 - 5.00 (1H, m),
6.91 (2H, d, J=8.9Hz), 7.07 (2H, d, J=5.9Hz),7.23
- 7.34 (1H, m), 7.73 - 7.80 (1H, m), 8.01 (2H, d,
J=8.9Hz),8.47 (2H, d, J=6.0Hz) Mass (m/z) 511 (M+ + 1)
【0097】実施例4 実施例3と同様にして、製造例3で得られたN−(1−
t−ブトキシカルボニル−3(R)−ピペリジル)カル
ボニル−3(S)−(3,4−ジメトキシ)フェネチル
−β−アラニンメチルエステルから、N−〔(R)−1
−〔3−(4−ピリジル)プロピオニル〕−3−ピペリ
ジルカルボニル〕−3(R)−(3,4−ジメトキシフ
ェネチル)−β−アラニンメチルエステルを得た。
【0098】IR(Film) 2930, 1725, 1625, 1600 cm-1 NMR(CDCl3, δ) 1.35 - 1.56 (1H, m), 1.60 - 2.1
9 (7H, m),2.17 - 2.70 (7H, m), 2.98 (2H, t, J=7.5H
z), 3.19 - 3.63 (2H, m),3.66 (3H, s), 3.85 (3H,
s), 3.88 (3H, s), 3.75 - 3.91 (2H, m),4.20 - 4.41
(1H, m), 6.72 - 6.81 (3H, m), 7.15 - 7.18 (2H, m),
8.46 - 8.54 (1H, br) Mass (m/z) 512 (M+ + 1)
【0099】実施例5 水酸化リチウム(0.12g)を水(5ml)に溶解し
た水溶液を、実施例1で得たN−〔(R)−1−〔3−
(4−ピリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジルカル
ボニル〕−3(S)−エチニル−β−アラニンエチルエ
ステル(0.95g)のテトラヒドロフラン(5ml)
−エタノール(5ml)溶液に0℃で加え、室温で2時
間攪拌し、溶媒を真空下で蒸発させた。残渣を水に溶か
し、1N塩酸で中和し、HP−20の樹脂(溶離液とし
て、イソプロピルアルコール:水=1:1の混合物を使
用)で脱塩し、凍結乾燥し、N−〔(R)−1−〔3−
(4−ピリジル)プロピオニル〕−3−ピペリジルカル
ボニル〕−3(S)−エチニル−β−アラニン(0.2
8g)を得た。
【0100】IR(KBr pellet) 2941, 2864, 1657, 163
0, 1612 cm-1 NMR(DMSO-d6, δ) 1.17 - 1.86 (4H, m), 2.05 -
2.37 (1H, m),2.44 - 2.48 (1H, m), 2.57 - 3.08 (6H,
m), 2.80 (2H, d, J=6.4Hz),3.74 - 3.86 (1H, m), 4.
09 - 4.38 (1H, m), 4.71 - 4.84 (1H, m),7.26 (2H,
d, J=5.7Hz), 8.43 (2H, d, J=5.7Hz), 8.44 - 8.56 (1
H, m) Mass (m/z) 358 (M+ + 1)
【0101】実施例6 実施例5と同様にして、実施例2で得たN−〔(R)−
1−〔3−(4−ピリジル)−(E)−アクリロイル〕
−3−ピペリジルカルボニル〕−3(S)−エチニル−
β−アラニンエチルエステルからN−〔(R)−1−
〔3−(4−ピリジル)−(E)−アクリロイル〕−3
−ピペリジルカルボニル〕−3(S)−エチニル−β−
アラニンを得た。
【0102】IR(Nujol) 1640 cm-1 NMR(DMSO-d6, δ) 1.23 - 1.91 (4H, m), 2.12 -
2.40 (1H, m),2.25 (2H, d, J=6.3Hz), 2.60 - 3.24 (2
H, m), 2.93 (1H, d, J=2.3Hz),4.09 - 4.50 (2H, m),
4.65 - 4.75 (1H, m), 7.40 (1H, d, J=15.5Hz),7.49 -
7.60 (1H, m), 7.68 - 7.74 (2H, m), 8.59 (2H, d, J
=5.7Hz),8.80 - 8.87 (1H, m) Mass (m/z) 356 (M+ + 1)
【0103】実施例7 実施例5と同様にして、実施例4で得たN−〔(R)−
1−〔3−(4−ピリジル)プロピオニル〕−3─ピペ
リジルカルボニル〕−3(R)−(3,4−ジメトキシ
フェネチル)−β−アラニンメチルエステルからN−
〔(R)−1−〔3−(4−ピリジル)プロピオニル〕
−3−ピペリジルカルボニル〕−3(R)−(3,4−
ジメトキシフェネチル)−β−アラニンを得た。
【0104】IR(KBr pellet) 3068, 3003, 2939, 286
0, 1645, 1606 cm-1 NMR(DMSO-d6, δ) 1.12 - 1.42 (1H, m), 1.55 -
1.93 (5H, m),2.07 - 2.34 (3H, m), 2.40 - 2.89 (7H,
m), 3.70 (3H, s),3.72 (3H, s), 3.66 - 4.45 (4H,
m), 6.67 - 6.80 (3H, m),7.23 - 7.26 (2H, m), 7.93
- 8.09 (1H, m), 8.41 - 8.48 (2H, m) Mass (m/z) 498 (M+ + 1) 〔α〕= -33.6°(c=1.0, MeOH)
【0105】実施例8 実施例5と同様にして、実施例3で得たN−〔(R)−
1−〔3−(4−ピリジル)プロピオニル〕−3−ピペ
リジルカルボニル〕−2(S)−(4−メトキシベンゾ
イルアミノ)−β−アラニンエチルエステルからN−
〔(R)−1−〔3−(4−ピリジル)プロピオニル〕
−3−ピペリジルカルボニル〕−2(S)−(4−メト
キシベンゾイルアミノ)−β−アラニンを得た。
【0106】IR(Nujol) 1650, 1620, 1600 cm-1 NMR(DMSO-d6, δ) 1.14 - 1.33 (1H, m), 1.29 -
1.69 (2H, m),1.73 - 1.88 (1H, m), 2.05 - 2.31 (1H,
m), 2.54 - 3.04 (6H, m),3.25 - 3.70 (2H, m), 3.80
(3H, d, J=2.5Hz), 4.03 - 4.42 (3H, m),5.94 - 6.01
(2H, m), 7.26 (2H, d, J=4.7Hz), 7.71 - 7.80 (2H,
m),7.85 - 7.94 (1H, m), 8.00 - 8.08 (1H, m), 8.43
(2H, d, J=4.8Hz) Mass (m/z) 483 (M+ + 1) 〔α〕= -43.5°(c=1.0, MeOH)
【0107】
【発明の効果】本発明の目的化合物(I)およびその塩
は、特にグリコプロテインIIb/IIIa拮抗剤、血
小板凝集阻害剤または細胞接着阻害剤として有用であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 453/02 C07D 453/02 //(C07D 401/06 211:60 213:16)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、R1 は適当な置換基を1個以上有していてもよ
    い、窒素原子を1〜4個含む不飽和複素環基、適当な置
    換基を1個以上有していてもよいキヌクリジル基または
    適当な置換基を1個以上有しているピペリジル基を、R
    2 はカルボキシ基または保護されたカルボキシ基を、A
    1 は低級アルキレン基、低級アルカニル−イリデン基ま
    たは低級アルケニレン基を、およびA2 は適当な置換基
    を有していてもよい低級アルキレン基を示す)で表され
    る化合物またはその塩類。
  2. 【請求項2】 R1 が、 【化2】 (式中、Rは低級アルキル基を示し、点線は単結合でも
    二重結合でもよい)で表される基である請求項1記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 下記する(i)〜(iii)のいずれか
    の工程による、式(I): 【化3】 〔式中、R1 は適当な置換基を1個以上有していてもよ
    い、窒素原子を1〜4個含む不飽和複素環基、適当な置
    換基を1個以上有していてもよいキヌクリジル基または
    適当な置換基を1個以上有しているピペリジル基を、R
    2 はカルボキシ基または保護されたカルボキシ基を、A
    1 は低級アルキレン基、低級アルカニル−イリデン基ま
    たは低級アルケニレン基を、およびA2 は適当な置換基
    を有していてもよい低級アルキレン基を示す〕で表され
    る化合物、またはその塩類の製造法。 (i) 式(II): 【化4】 (式中、R1 およびA1 は前記と同義)で表される化合
    物、カルボキシ基において反応性のあるその誘導体、ま
    たはそれらの塩と、式(III): 【化5】 (式中、R2 およびA2 は前記と同義)で表される化合
    物、アミノ基において反応性のあるその誘導体、または
    それらの塩とを反応させる方法、(ii) 式(I
    V): 【化6】 (式中、R1 およびA1 は前記と同義)で表される化合
    物、カルボキシ基において反応性のあるその誘導体、ま
    たはそれらの塩と、式(V): 【化7】 (式中、R2 およびA2 は前記と同義)で表される化合
    物、アミノ基において反応性のあるその誘導体、または
    それらの塩とを反応させる方法、(iii) 式(I
    a): 【化8】 (式中、R3 は、保護されたカルボキシ基を示し、
    1 、A1 およびA2 は前記と同義)で表される化合
    物、またはその塩のカルボキシ基の保護基を脱離反応さ
    せて式(Ib): 【化9】 (式中、R1 、A1 およびA2 は前記と同義)で表され
    る化合物、またはその塩類を得る方法。
  4. 【請求項4】 有効成分として、請求項1記載の化合物
    またはその塩類、および薬理学的に許容しうる担体また
    は賦形剤を含有する血栓性疾患、再狭窄および/または
    再閉塞、血管外科領域や弁置換術、体外循環時、移植時
    の血栓形成、ハン種性血管凝固(DIC)、血栓性血小
    板減少性紫斑病、本態性血小板血症、炎症、免疫疾患の
    予防および/または治療剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6020347A (en) * 1997-11-18 2000-02-01 Merck & Co., Inc. 4-substituted-4-piperidine carboxamide derivatives
WO2005016883A3 (en) * 2003-08-14 2005-04-14 Icos Corp Acrylamide derivatives as vla-1 integrin antagonists and uses thereof

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US6020347A (en) * 1997-11-18 2000-02-01 Merck & Co., Inc. 4-substituted-4-piperidine carboxamide derivatives
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