JPH09193492A - 静電吸着ドラム - Google Patents

静電吸着ドラム

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JPH09193492A
JPH09193492A JP634996A JP634996A JPH09193492A JP H09193492 A JPH09193492 A JP H09193492A JP 634996 A JP634996 A JP 634996A JP 634996 A JP634996 A JP 634996A JP H09193492 A JPH09193492 A JP H09193492A
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JP
Japan
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electrostatic attraction
drum
drum body
outer peripheral
peripheral surface
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JP634996A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Oki
宏行 沖
Hiroo Murai
宏朗 村井
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Panasonic System Solutions Japan Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Graphic Communication Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状の外周面に、紙、フィルム等を静電吸
着可能な静電吸着面を備えた静電吸着ドラムを提供す
る。 【解決手段】 ドラム本体の円筒部2aの外周面に、静
電吸着板3を貼り付けて静電吸着ドラムを構成する。静
電吸着板3の貼り付けに際しては、円筒部2aの外周面
の、静電吸着板貼り付け開始位置の両端部にそれぞれ固
定ピン23を設け、その固定ピン23に、静電吸着板3
の位置決め穴26を嵌合させることで静電吸着板3の一
端を円筒部2aに位置決めして固定し、且つその固定ピ
ン23に隣接して設けたリード線用穴25にリード線8
を通し、その後、静電吸着板3を円筒部2aの外周面に
沿って巻き付け、接着する。かくして、円筒部外周面の
所定位置に正確に静電吸着板3を貼り付けた構成の静電
吸着ドラムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置や読取装
置において、記録用の紙、フイルム等のシート、或いは
読取原稿である紙、フイルム等のシートを外周面に密着
保持するために使用する静電吸着ドラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ドラム表面に記録用のシート
を密着保持させ、そのドラムを回転させると共に、その
ドラムに近接して設けたレーザ照射式或いはインクジェ
ット式等の記録ヘッドをドラムに沿って移動させ、シー
ト面に記録を行う形式の記録装置が知られている。この
種の装置に用いるドラムとしては、通常、ドラムの外周
面に真空孔や真空溝を形成し、その真空孔や真空溝を利
用してシートを真空吸着保持する真空吸着ドラムが用い
られている。この真空吸着ドラムは、シートを単に外周
面に真空吸着することにより保持できるので、シートの
自動供給や排出が容易であるという利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空吸
着ドラムでは、外周面の真空孔或いは真空溝を形成して
いる領域に合ったサイズのシートしか真空吸着できず、
サイズ変更ができないという問題があった。また、真空
吸着ドラムでは当然真空源を必要とし、コスト高となる
という問題もあった。
【0004】そこで、真空吸着に代わるシートの密着保
持方式として、静電吸着方式を採用することが考えられ
る。この静電吸着方式は、X−Yプロッターのように、
記録用のシートを平坦面上に吸着保持する場合に使用さ
れている方式であり、吸着層と絶縁層との間に電極層を
配置した静電吸着板を、本体の平坦面上に貼り付けるこ
とにより静電吸着面を構成している。従って、この静電
吸着方式をドラムに適用する場合には、静電吸着板をド
ラム本体の円筒状の外周面に貼り付ければよいと考えら
れる。
【0005】ところが、静電吸着板をドラム本体の外周
面に貼り付けて静電吸着ドラムを形成しようとした場
合、以下に示す通り、種々の問題点のあることが判明し
た。
【0006】すなわち、静電吸着板は一般にかなり硬い
ため、これをドラム本体の外周面の所定位置に正確に貼
り付ける作業が困難であるという問題があった。
【0007】また、従来の静電吸着板は、それぞれシー
ト材で構成される吸着層と絶縁層との接合面の一方に、
カーボンとグラファイトを含有するカーボンインキを用
いて電極を印刷して電極層を形成し、その後、吸着層と
絶縁層とを重ね合わせて熱プレスし、両者を接合して一
体化し、平坦な板状としたものであるが、これをドラム
本体の外周面に巻き付けるために湾曲させた際、表面側
に位置する吸着層が電極層のところで絶縁層から剥がれ
ることがあり、良好な静電吸着面を形成できないとか、
使用中に剥がれてきて寿命が短い等の問題があった。
【0008】更に、静電吸着板の電極には高電圧(例え
ば、数kVの電圧)を印加する必要があるが、回転体で
あるドラムの外部からスリップリング等を用いて高電圧
をドラム外周の静電吸着板に供給する構成とすると、ス
リップリングでスパークしてしまい、高電圧を供給でき
ないという問題もあった。
【0009】本発明は、上述の問題点に鑑みて為された
もので、ドラム本体の外周面に対して静電吸着板を容易
に、正確な位置に貼り付けることを可能とする構成の静
電吸着ドラムを提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、静電吸着板の吸着層と絶
縁層とが剥がれないように、その静電吸着板をドラム本
体の外周面に良好に貼り付けた構成の静電吸着ドラムを
提供することを目的とする。
【0011】更に、本発明は、ドラム本体外周面に設け
た静電吸着板に対して高電圧を支障なく印加可能な構成
の静電吸着ドラムを提供することも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願の第一の発明は、ド
ラム本体の円筒状の外周面に静電吸着板を貼り付けるに
際し、ドラム本体の静電吸着板貼り付け開始位置の両端
部に固定ピンを設け、その固定ピンを利用して静電吸着
板の一端を位置決め固定可能とし、且つその際、一方の
固定ピンの取り付け位置近傍にリード線用穴を設けてお
き、静電吸着板のリード線をそのリード線用穴からドラ
ム本体内に通すことを可能とし、その状態でドラム本体
外周面に静電吸着板を巻き付けて貼り付け可能としたも
のであり、この構成によって、静電吸着板をドラム本体
の外周面の所定位置に容易に且つ正確に位置決めして貼
り付けることができる。
【0013】本願の第二の発明は、静電吸着板において
吸着層と絶縁層との間に配置される電極を、グラファイ
トを含有しないカーボンインキによる印刷で形成したも
のであり、この構成により、吸着層と絶縁層とを熱プレ
スして接合した時の接着強度を大きくし、この静電吸着
板をドラム本体に巻き付けた際或いはその後における吸
着層と絶縁層との間の剥離を防止することができる。
【0014】本願の第三の発明は、ドラム本体内に高圧
電源装置を固定配置し、ドラム本体と共に回転可能とし
たものであり、この構成により、ドラム本体の外部から
は低電圧を高圧電源装置に供給すればよく、このためス
リップリングを用いて支障なく電圧供給が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項1に示す第一の発明は、ド
ラム本体の外周面の、静電吸着板貼り付け開始位置の両
端部にそれぞれ固定ピン取付穴を設けると共に、一方の
固定ピン取付穴の近傍にリード線用穴を形成し、そのド
ラム本体の外周面に貼り付ける静電吸着板には、前記ド
ラム本体の固定ピン取付穴に対応する位置に、その固定
ピン取付穴に取り付けられた固定ピンに嵌合する位置決
め穴を形成すると共に、前記リード線用穴に対応する位
置にリード線接続部を形成したものである。
【0016】この発明は上記構成により、ドラム本体に
対して静電吸着板を貼り付けて静電吸着ドラムを組み立
てる際、ドラム本体の静電吸着板貼り付け開始位置の両
端部の固定ピン取付穴に固定ピンを取り付け、次いで、
その固定ピンに静電吸着板の位置決め穴を嵌合させるこ
とにより、静電吸着板の一端をドラム本体の外周面の所
定位置に位置決めして固定することができ、その際、リ
ード線接続部をドラム本体側のリード線用穴に正確に位
置決めし、そのリード線用穴にリード線を通すことがで
き、その後、静電吸着板をその状態でドラム本体外周面
に巻き付けることにより、静電吸着板をドラム本体の外
周面の所定位置に容易に且つ正確に位置決めして貼り付
けることができる。
【0017】請求項2に示す第二の発明は、ドラム本体
の円筒状の外周面に貼り付ける静電吸着板を、表面側に
位置する吸着層と、裏面側に位置し前記ドラム本体の外
周面に貼り付けられる絶縁層と、前記吸着層と絶縁層の
互いに接合する面の少なくとも一方に、グラファイトを
含有しないカーボンインキを印刷して形成された電極層
を有し、全体を熱プレスにより一体に接合した構造とし
たものである。
【0018】この発明では上述のように、静電吸着板の
吸着層と絶縁層との界面に位置する電極層から、吸着層
と絶縁層との熱融着を妨げるグラファイトを無くしたこ
とにより、吸着層と絶縁層との熱融着が確実で剥離強度
が大きくなっており、このため、この静電吸着板を湾曲
させてドラム本体の外周面に巻き付けても吸着層が剥が
れることがなく、長期間安定して使用することが可能と
なる。
【0019】請求項3に示す第三の発明は、ドラム本体
の円筒状の外周面に静電吸着板を貼り付けて静電吸着ド
ラムを構成し、更に、そのドラム本体内に、外部から供
給される低電圧を高電圧に変換して前記静電吸着板に印
加する高圧電源装置を一体に回転するように固定して設
けたものである。
【0020】この発明では、静電吸着板に高電圧を印加
する高圧電源装置がドラム本体内に一体に設けられるた
め、ドラム本体の外部からドラム本体内の高圧電源装置
に供給する電圧は低くなっており、スリップリングを利
用して容易に且つ支障なく電圧供給が可能である。
【0021】
【実施例】以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例になる静電吸着ドラム
を記録装置の所定位置に取り付けた状態で、且つ一部を
断面で示す概略側面図であり、1は静電吸着ドラムであ
る。静電吸着ドラム1は、円筒状の外周面を備えたドラ
ム本体2と、そのドラム本体2の外周面に貼り付けられ
た静電吸着板3を具備している。このドラム本体2は、
中空の円筒部2aと、その両端に取り付けられた取付円
板2bと、その中心に固定された軸2c等を備えてお
り、軸受4によって回転自在に保持されている。一方の
取付円板2bには貫通した穴5が形成され、その穴5内
に高圧電源装置6が挿入され、取付円板2bに固定され
ている。かくして、高圧電源装置6はドラム本体2と一
体に回転可能である。この高圧電源装置6は、入力した
低圧の直流電圧を高圧の直流電圧に変換して出力するD
C−DCコンバータであり、入力側にリード線7が、出
力側にリード線8が連結されている。高圧電源装置6を
取り付けた側の軸2cは、貫通した通路9を備えてお
り、その通路9内にリード線7が通されている。リード
線7の他端はスリップリング10を介して、外部のリー
ド線11に接続されており、そのリード線11は直流低
電圧電源に接続されている。なお、13は静電吸着ドラ
ム1を回転駆動するモータ、14は回転位置を検出する
ための中空エンコーダである。
【0022】図2は静電吸着ドラム1の外周部分の拡大
断面図である。同図において、ドラム本体2の円筒部2
aは通常アルミ等の金属で作られており、その外周面に
静電吸着板3が接着剤層16によって貼り付けられてい
る。この静電吸着板3は、表面側に位置する吸着層18
と、裏面側に位置し前記ドラム本体2の外周面に貼り付
けられる絶縁層19と、前記吸着層18と絶縁層19と
の間に設けられた電極層20を有している。吸着層18
は、ゴムを主成分とし、導電性粉末を少量混入して微少
な導電性(例えば、抵抗率1012Ωcm程度)を持たせ
たシート材で構成されており、絶縁層19はPVC等の
樹脂のシート材で構成されている。電極層20は、正負
の細長い電極を、小さい間隔を開けて平行に且つ交互に
多数配列したものであり、吸着層18と絶縁層19の互
いに接合する面の少なくとも一方にカーボンインキを用
いて印刷することにより形成されている。静電吸着板3
は、吸着層18、絶縁層19をそれぞれ構成するシート
材の少なくとも一方の面に電極層20を形成した後、両
者を電極層20を内側にして平坦な状態で積層し、全体
を熱プレスすることにより一体に接合して平坦な板状に
成形されており、平坦な板状に成形した後、ドラム本体
2の円筒部2aの外周に巻き付けられ、接着剤層16に
より貼り付けられる。なお、静電吸着板3を平坦な板状
に成形する代わりに、予め適当な円弧状に成形しておい
てもよい。
【0023】本実施例において、電極層20を形成する
カーボンインキとしては、従来の静電吸着板に使用され
ているものとは異なり、グラファイトを含有しないカー
ボンインキが使用されている。本発明者等が確認したと
ころ、従来のグラファイトを含有したカーボンインキで
電極層20を形成した場合、その電極層20をはさんで
吸着層18と絶縁層19を熱プレスした時、両者の熱融
着がグラファイトによって妨げられ、両者の接着強度が
きわめて低くなっていた。これに対し、本実施例ではグ
ラファイトを含有しないカーボンインキで電極層20を
形成した結果、その電極層20をはさんだ吸着層18と
絶縁層19との熱融着が確実で、きわめて大きい接着強
度が得られた。なお、従来の静電吸着板は平坦な状態で
使用していたため、吸着層18と絶縁層19との接着強
度が小さくても支障はなかったものである。
【0024】図3は、静電吸着ドラムのドラム本体2に
対して静電吸着板3を貼り付ける動作説明するために、
静電吸着ドラムの主要部品を分解して示す概略斜視図で
ある。同図において、ドラム本体2の円筒部2aの外周
面の、静電吸着板貼り付け開始位置の両端部には、固定
ピン23を取り付けるための固定ピン取付穴が形成さ
れ、その固定ピン取付穴に固定ピン23が挿入、保持さ
れている。また、一方の固定ピン取付穴の近傍にリード
線用穴25が形成されている。一方、ドラム本体2の外
周面に貼り付けられるべき静電吸着板3には、前記ドラ
ム本体に設けている前記固定ピン取付穴に対応する位置
に、その固定ピン取付穴に取り付けられた固定ピン23
に嵌合する位置決め穴26を有すると共に、リード線用
穴25に対応する位置にリード線接続部27を形成し、
その位置で電極層20(図2参照)にリード線8を接続
している。なお、このリード線接続部27は静電吸着板
3の裏面側に突出する円形部分を有しており、その円形
部分がリード線用穴25に挿入可能となっている。
【0025】次に、上記構成の静電吸着ドラム1におけ
る静電吸着板3の貼り付け方法を説明する。図3に示す
ように、ドラム本体2の円筒部2aの外周面の、静電吸
着板貼り付け開始位置の両端部の固定ピン取付穴に固定
ピン23を取り付ける。次いで、静電吸着板3の裏面或
いは円筒部2aの外周面に接着剤を塗布し、リード線8
をリード線用穴25に通した後、静電吸着板3の位置決
め穴26を固定ピン23に嵌合させ、静電吸着板3の一
端をドラム本体2の外周面に対して位置決めして固定す
る。この時、静電吸着板3のリード線接続部27は位置
決め穴26の近傍に位置しているので、その位置決め穴
26を固定ピン23に嵌合させて静電吸着板3をドラム
本体2に対して位置決めした時、リード線接続部27も
正確に位置決めされることとなり、従って、リード線接
続部27はリード線用穴25に支障なく挿入される。次
いで、加圧ローラ30を静電吸着板3の上から押し付け
た状態で、ドラム本体2を回転させることにより、静電
吸着板3をドラム本体2の円筒部2aの外周面に巻き付
けて行く。これにより、静電吸着板3をドラム本体2の
外周面上の正確な位置に容易に巻き付けることができ
る。巻き付け終わった後、静電吸着板3の上からゴム等
のテープを巻き付けて、静電吸着板3がスプリングバッ
クしないように保持し、その状態で接着剤が固まるのを
待つ。そして接着剤が固まった時点で巻き付けていたテ
ープを外し、且つ固定ピン23を引き抜き、除去する。
これにより、静電吸着板3のドラム本体2に対する貼り
付け作業が終了する。
【0026】ここで、使用した固定ピン23は、静電吸
着板3を貼り付けた後除去するものであるので、ドラム
本体2に貼り付けた静電吸着板3よりも外側に突出する
長さのものが使用される。このため、この固定ピン23
に静電吸着板3の位置決め穴26を嵌合させた後、その
静電吸着板3を巻き付けて行く際に、静電吸着板3の位
置決め穴26を形成している部分が自身の復元力によっ
てドラム本体2の外周面から多少浮き上がることがあっ
ても、固定ピン23から外れることはなく、巻き付け作
業が容易である。なお、固定ピン23として、ドラム本
体2に貼り付けた静電吸着板3よりほとんど突出しない
ような短いものを用い、そのまま埋め込んで使用しても
よい。また、以上の動作において、静電吸着板3をドラ
ム本体2の外周面に巻き付けて行く際、静電吸着板3を
湾曲させて行くため、吸着層18と絶縁層19との界面
を剥がすような力が作用する。しかしながら、この静電
吸着板3は、前記したように吸着層18と絶縁層19と
の界面に形成された電極層20を、グラファイトを含有
しないカーボンインキで形成したため、吸着層18と絶
縁層19との熱融着による接着強度がきわめて大きくな
っており、このため、静電吸着板3を湾曲させても吸着
層18が絶縁層19から剥がれるということはない。
【0027】ドラム本体2に対する静電吸着板3の貼り
付けが終了した後、ドラム本体2内に通したリード線8
を、取付円板2b(図1参照)に形成している高圧電源
装置6の取付用の穴5から引き出し、高圧電源装置6の
出力側端子に接続し、また入力側端子に接続されている
リード線7を軸2cに通し、その後、高圧電源装置6を
取付円板2bに対して取り付ける。以上のようにして静
電吸着ドラム1が組み立てられる。そして、この静電吸
着ドラム1は図1に示すように、記録装置内の所定位置
に組み込まれる。
【0028】次に、この静電吸着ドラム1を用いて記録
動作を行う場合には、リード線11からスリップリング
10を介して直流の低電圧が高圧発生装置6に供給さ
れ、高圧発生装置6は直流の高電圧をリード線8を介し
て静電吸着板3の電極層20に印加する。この状態で静
電吸着ドラム1の外周面に記録媒体である紙、フィルム
等のシートを供給すると、そのシートは静電吸着ドラム
1の外周面に静電吸着される。その後、静電吸着ドラム
1がシートを保持した状態で回転し、記録手段(図示せ
ず)がそのシートに対して情報記録を行う。この時、静
電吸着ドラム1は、高圧電源装置6に対する通電を保っ
た状態で回転するが、リード線11からスリップリング
10を介して供給される電圧は低電圧であるので、スパ
ーク等のトラブルは生じない。また、前記したように、
静電吸着板3の吸着層18と絶縁層19との熱融着によ
る接着強度がきわめて大きいため、使用中に吸着層18
が剥がれるということはなく、長期間に渡って安定して
使用できる。
【0029】なお、以上に本発明の静電吸着ドラムを記
録装置に設けた場合の実施例を説明したが、本発明の静
電吸着ドラムは記録装置に限らず、読取装置にも使用可
能である。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に示す
第一の発明は、ドラム本体の外周面の、静電吸着板貼り
付け開始位置の両端部にそれぞれ固定ピン取付穴を設け
ると共に、一方の固定ピン取付穴の近傍にリード線用穴
を形成し、そのドラム本体の外周面に貼り付ける静電吸
着板には、前記ドラム本体の固定ピン取付穴に対応する
位置に、その固定ピン取付穴に取り付けられた固定ピン
に嵌合する位置決め穴を形成すると共に、前記リード線
用穴に対応する位置にリード線接続部を形成したもので
あるので、ドラム本体に対して静電吸着板を貼り付けて
静電吸着ドラムを組み立てる際、ドラム本体の静電吸着
板貼り付け開始位置の両端部の固定ピン取付穴に固定ピ
ンを取り付け、次いで、その固定ピンに静電吸着板の位
置決め穴を嵌合させることにより、静電吸着板の一端を
ドラム本体の外周面の所定位置に位置決めして固定する
と共に、リード線接続部を正確にリード線用穴に挿入で
き、その後、静電吸着板をその状態でドラム本体外周面
に巻き付けることにより、静電吸着板をドラム本体の外
周面の所定位置に容易にかつ正確に位置決めして貼り付
けることができるという効果を有している。
【0031】請求項2に示す第二の発明は、ドラム本体
の円筒状の外周面に貼り付ける静電吸着板を、表面側に
位置する吸着層と、裏面側に位置し前記ドラム本体の外
周面に貼り付けられる絶縁層と、前記吸着層と絶縁層の
互いに接合する面の少なくとも一方に、グラファイトを
含有しないカーボンインキを印刷して形成された電極層
を有し、全体を熱プレスにより一体に接合した構造とし
たものであるので、吸着層と絶縁層との熱融着を確実と
して接着強度を大きくでき、このため、この静電吸着板
を湾曲させてドラム本体の外周面に巻き付けても吸着層
が剥がれることがなく、しかも長期間安定して使用でき
るという効果を有している。
【0032】請求項3に示す第三の発明は、ドラム本体
の円筒状の外周面に静電吸着板を貼り付けて静電吸着ド
ラムを構成し、更に、そのドラム本体内に、外部から供
給される低電圧を高電圧に変換して前記静電吸着板に印
加する高圧電源装置を一体に回転するように固定して設
けたものであるので、ドラム本体の外部からドラム本体
内の高圧電源装置に供給する電圧は低くなっており、ス
リップリングを利用して容易に且つ支障なく電圧供給が
でき、回転する静電吸着ドラムに設けた静電吸着板に対
して支障なく高電圧を印加して静電吸着を行うことがで
きるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる静電吸着ドラムを記録
装置の所定位置に取り付けた状態で且つ一部を断面で示
す概略側面図
【図2】図1に示す静電吸着ドラム1の外周部分の拡大
断面図
【図3】図1に示す静電吸着ドラムの主要部品を分解し
て示す概略斜視図
【符号の説明】
1 静電吸着ドラム 2 ドラム本体 2a 円筒部 2b 取付円板 2c 軸 3 静電吸着板 4 軸受 5 穴 6 高圧電源装置 7、8 リード線 9 通路 10 スリップリング 11 リード線 13 モータ 14 中空エンコーダ 16 接着剤層 18 吸着層 19 絶縁層 20 電極層 23 固定ピン 25 リード線用穴 26 位置決め穴 27 リード線接続部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の外周面を備えたドラム本体と、
    そのドラム本体の外周面に貼り付けられた静電吸着板と
    を具備し、前記ドラム本体は、静電吸着板貼り付け開始
    位置の両端部にそれぞれ形成された固定ピン取付穴と、
    一方の固定ピン取付穴の近傍に形成されたリード線用穴
    を備えており、前記静電吸着板は、表面側に位置する吸
    着層と、裏面側に位置し前記ドラム本体の外周面に貼り
    付けられる絶縁層と、前記吸着層と絶縁層の間に設けら
    れた電極層と、その電極層に接続されたリード線とを有
    しており、更に、その静電吸着板は、前記ドラム本体の
    前記固定ピン取付穴に対応する位置に、その固定ピン取
    付穴に取り付けられた固定ピンに嵌合する位置決め穴を
    有すると共に、前記リード線用穴に対応する位置にリー
    ド線接続部を形成していることを特徴とする静電吸着ド
    ラム。
  2. 【請求項2】 円筒状の外周面を備えたドラム本体と、
    そのドラム本体の外周面に貼り付けられた静電吸着板と
    を具備し、その静電吸着板が、表面側に位置する吸着層
    と、裏面側に位置し前記ドラム本体の外周面に貼り付け
    られる絶縁層と、前記吸着層と絶縁層の互いに接合する
    面の少なくとも一方に、グラファイトを含有しないカー
    ボンインキを印刷して形成された電極層を有し、全体が
    熱プレスにより一体に接合された構造であることを特徴
    とする静電吸着ドラム。
  3. 【請求項3】 円筒状の外周面を備えたドラム本体と、
    そのドラム本体の外周面に貼り付けられた静電吸着板
    と、前記ドラム本体内に一体に回転するように設けら
    れ、供給される低電圧を高電圧に変換して前記静電吸着
    板に印加する高圧電源装置とを有することを特徴とする
    静電吸着ドラム。
JP634996A 1996-01-18 1996-01-18 静電吸着ドラム Pending JPH09193492A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114719885A (zh) * 2022-03-29 2022-07-08 兰州空间技术物理研究所 一种长距离跨平面键合金线连接方法

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