JPH09192086A - トラカール - Google Patents

トラカール

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JPH09192086A
JPH09192086A JP8026279A JP2627996A JPH09192086A JP H09192086 A JPH09192086 A JP H09192086A JP 8026279 A JP8026279 A JP 8026279A JP 2627996 A JP2627996 A JP 2627996A JP H09192086 A JPH09192086 A JP H09192086A
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JP
Japan
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tip
outer tube
inner needle
soft
guide tube
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Application number
JP8026279A
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English (en)
Inventor
Hirotomo Itoi
啓友 糸井
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外套管の少なくとも先端部分を軟性の部材で
形成して、挿入部におけるアングル部等の軟質部を湾曲
させた状態で引き出されたとして、この軟質部の外皮層
が削り取られる等による損傷の発生を確実に防止する。 【構成】 トラカール20の外套管21は、ガイドチュ
ーブ23の基端部にホルダブロック24を着脱可能に連
結してなるものであり、ガイドチューブ23は滑りの良
い軟性の樹脂で形成されて、ホルダブロック24に対し
て着脱可能に連結され、その長さ方向における大半の部
分はある程度厚肉となり、所定の腰、即ち耐潰性を持た
せている。ガイドチューブ23の先端部23aは、所定
の長さ範囲が連続的に内向きに肉厚が減じられてテーパ
状となり、可撓性が増す構造となっている。しかも、ガ
イドチューブ23の先端部23aはその内径が先端に向
かうに応じて縮径されて、その最先端の位置の内径は内
針22の連設部22cの外径より僅かに小さくなり、内
針22を挿通させると、この先端部23aは拡開状態に
なって、連設部22cに密着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば腹腔鏡,関
節鏡等の内視鏡や、超音波検査装置、超音波内視鏡等と
いった検査機構、さらには鉗子等の処置具を含めた体腔
内挿入型医療機器を、体表皮から直接体腔内に導いて、
所定の検査や治療等を行うものにおいて、この体腔内挿
入型医療機器の挿入部の体表皮から体腔内への挿入経路
を確保するために用いられるトラカールに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】体腔内の検査や診断、さらには治療等を
行うための挿入部を備えた体腔内挿入型医療機器として
は、内視鏡や超音波検査装置等の検査機器や鉗子等の処
置具その他のものがあるが、例えば内視鏡は、口腔等か
ら挿入されるものの他、体表皮から直接体腔内に挿入す
るように構成したものもある。その代表的なものとして
腹腔鏡があるが、この腹腔鏡を体腔内に導くためのガイ
ド手段としてトラカールが用いられる。
【0003】トラカールは、メス等により部分的に切開
して、この切開された部位から体腔内に刺し込むタイプ
のものと、格別の切開を行わず、また切開するにしろ極
僅かな切開を行った上で、直接体表皮から体腔内に向け
て刺し込むタイプのものとがある。前者の場合はともか
く、後者の場合には、トラカール自体で体腔内に刺し込
む関係から、トラカールは中実な状態となし、しかも鋭
利な尖端を持ったものでなければならない。ただし、体
腔内にまで刺し込まれると、内視鏡を挿入するための通
路を確保するために中空な状態にしなければならない。
【0004】従来技術における腹腔鏡及びその体腔内へ
のガイド手段としてのトラカールの構成を図6に示す。
図中において、1は内視鏡、10はトラカールである。
内視鏡1は、本体操作部2に体腔内への挿入部3を連設
し、かつライトガイド軟性部4を引き出す構成としたも
のである。挿入部3は、本体操作部2への連設部分から
所定の長さ分は硬質パイプからなる硬性部3aとなって
おり、この硬性部3aにはアングル部3bが、またアン
グル部3bには先端部本体3cが連設されている。先端
部本体3cには照明窓や観察窓等が設けられており、ア
ングル部3bはこの先端部本体3cを所望の方向に向け
るためのもので、本体操作部2に設けたアングルノブ5
を操作することにより、遠隔操作で湾曲される。なお、
硬性部3aとアングル部3bとの間に軟性部を設けるよ
うに構成したものもある。
【0005】次に、トラカール10は外套管11と内針
12とから構成される。外套管11は硬質パイプからな
り、内針12はその内部に挿入されるものである。内針
12は、その先端が鋭利に尖った尖端部12aとなって
おり、その軸部12bは、その外径が外套管11の内径
より僅かに小さくしている。外套管11の先端部は刃状
のエッジ部11aとなっており、内針12を外套管11
に組み込むと、尖端部12aから外套管11にかけて、
ほぼ段差がない形状となる。従って、外套管11と内針
12とを組み込んだ状態で、直接腹部から腹腔内に刺し
込む操作は引っかかり等がなく円滑に行われる。この状
態で、内針12を抜き取ることにより、内視鏡1の挿入
部3を腹腔内に挿入するための経路が確保される。
【0006】外套管11をガイドとして挿入される内視
鏡1は、その挿入部3の硬性部3aは外套管11の全長
以上の長さを有し、この部位は硬質パイプから構成され
ている。硬性部3aに連設したアングル部3bは、先端
部本体3cを所望の方向に向けるために、本体操作部2
のアングルノブ5を回動させることにより、所望の方向
に湾曲操作可能なものである。従って、アングル部3b
の構造体としては、複数のアングルリングを枢着するこ
とによって、節輪構造としている。前後に位置するアン
グルリングの左右の部位を順次枢着するか、または交互
に左右及び上下に枢着する構成とするが、左右を枢着し
たものは、上下方向に湾曲可能であり、左右及び上下に
枢着すると、上下及び左右に湾曲可能となる。そして、
アングルリングには金属線等からなるネットを被着さ
せ、さらにその外周には、例えばウレタン樹脂等の軟性
樹脂からなる外皮層が積層される。
【0007】以上のように、アングル部3bは体腔内で
先端部本体3cを所望の方向に向けるためのものである
から、少なくともアングル部3bは外套管11の先端か
ら突出した状態にして検査等が行われる。ここで、腹部
における傷を最小限のものとし、また腹腔内に予め気腹
ガスを充填することにより、腹腔を膨出させる場合に
は、この気腹ガスが漏れないようにするために、外套管
11の内径と内視鏡1の挿入部3の外径との径差をでき
るだけ小さくしている。このために、挿入部3は外套管
11の内面とほぼ密着状態となる。
【0008】検査等が行われる際には、刃状のエッジ部
となった外套管11の先端部分は挿入部3のうちの硬性
部3aが対面しているので、その間で摺動しても、格別
問題とはならない。しかしながら、挿入部3を引き抜く
時において、アングル部3bがこのエッジ部に対して摺
動すると、軟性樹脂からなる外皮層が削り取られるおそ
れがある。特に、アングル部3bが僅かでも湾曲した状
態になっていると、外皮層が大きく削り取られてしま
う。このように外皮層が削り取られると、挿入部3を損
傷させ、かつ削り屑が体内に残存するという不都合が生
じる。とりわけ、観察窓が汚損されると、挿入部3を外
套管11から抜き出して、その先端部本体3cの表面を
拭き取る作業を行わなければならない等、挿入部3は外
套管11にかなりの頻度で抜き差しされる。挿入部3を
体腔内に挿入しての操作中は、当然、観察視野を適宜の
方向に向けるために、アングル部3bが湾曲操作される
から、外套管11から挿入部3を引き抜く際に、アング
ル部3bが湾曲した状態となっている場合が多く、従っ
てそれだけ外皮層の損傷の度合いが大きくなる。
【0009】以上の不都合を解消するために、外套管の
先端部を曲面形状にしてエッジができないように構成し
たものもあるが、内針と外套管との移行部に段差をなく
すには、外套管を薄肉に形成する必要があり、従ってあ
る程度は鈍くできるが、その薄さのために完全にエッジ
のない状態にはない。また、挿入部の軟質部材を有効に
保護する機構として、例えば特公平6−51119号公
報に示されているものが知られている。この公知の内視
鏡の挿入部の保護手段は、トラカールと内視鏡との間
に、外径がトラカールの内径より僅かに小さく、内径が
内視鏡の外径より僅かに大きな筒状のガイド管を挿通さ
せ、このガイド管の先端をトラカールにおける刃状とな
った先端部より前方に突出させる構成となし、かつガイ
ド管の先端に丸みを付けるようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ガイド
管を用いれば、たとえ挿入部におけるアングル部が曲が
った状態で引き出されようとしても、このアングル部の
外皮層がトラカールの先端のエッジ部と摺接して削り取
られるおそれはなくなる。しかしながら、このような従
来技術の構成には、なお問題がない訳ではない。まず、
ガイド管は剛体から構成され、しかもある程度の厚みが
必要となる。トラカールは、内視鏡の挿入部だけでな
く、ガイド管も挿入できる内径を持たせなければならな
いから、それが大径化し、従って患者の腹部における開
口部もそれだけ大きくなってしまう。また、外套管と内
針とからなるトラカールに加えて、ガイド管を用いると
いうことは、部品点数が多くなり、しかもこのガイド管
は常にトラカールから突出する状態で安定した状態に保
持する必要があり、このためにガイド管とトラカールと
の間の相対位置を固定するための機構を備えなければな
らない等、構成が複雑になるという問題もある。特に、
近年においては、衛生上の観点から、トラカールを1症
例にのみ用い、1回だけ使用した後に廃棄する、所謂使
い捨てとして用いられる傾向にあるが、この場合には、
部品点数が増加し、構造が複雑化することは極めて不利
である。
【0011】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、構成が極めて簡単
で、安価に製造でき、しかも挿入部のアングル部等の軟
質部を確実に保護できるようにしたトラカールを提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、鋭利な尖端を有する内針を挿通させ
る外套管を、その少なくとも先端部分を軟性の部材で形
成する構成としたことをその特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】トラカールをガイド手段として体
腔内に挿入される体腔内挿入型医療機器としての内視鏡
の挿入部等については、先端部本体を所望の方向に向け
るために、アングル部が設けられ、通常はこのアングル
部は直接硬性部に連結する構成としているが、アングル
部の基端部に軟性部を接続して、この軟性部に硬性部を
連設する構成としたものもある。また、内視鏡の挿入部
以外にも、鉗子等の処置具において、硬性部の先端にア
ングル部等の軟質部を備えるものもある。内視鏡等の検
査装置の挿入部であれ、また処置具であれ、アングル
部、またこのアングル部と硬性部との間に設けられる軟
性部はいずれも外皮層は軟性樹脂で形成した軟質部であ
る。これら外皮層を軟性樹脂で形成した軟質部の外皮層
がトラカールの先端のエッジ部により傷が付けられるの
を防止するために、トラカールの外套管を、少なくとも
その先端側の部位を軟性の部材で形成している。
【0014】トラカールを体腔内に刺し込む際には、外
套管内に内針が挿入される。従って、外套管を軟性部材
で形成しても、内針が組み込まれている限りは、その形
状が安定し、体腔内に刺し込む際に変形したり、折れ曲
がったり、さらには押し潰される等のおそれはない。ま
た、外套管の先端部分を軟性部材で形成すると、体表皮
から体内に入り込む際に、この先端部分がめくれ上がる
おそれがある。しかしながら、先端部分にある程度の肉
厚を持たせておけば、内針の外周面から浮き上がること
はない。また、内針から外套管への移行部に段差が生じ
るのを防止するためには、外套管の先端部分を連続的に
薄肉化させるが、この場合には、薄肉化させた部位の内
径を縮径させて、内針の外周面に密着するように構成し
ておけば良い。これによって、たとえ外套管の先端部を
軟性部材で形成しても、体腔内に刺し込む操作に支障を
来すようなことはない。
【0015】一方、トラカール全体が体腔内の所定の位
置にまで送り込まれて、内針を外套管から抜き取ると、
外套管には体腔壁からの圧迫力が作用する。従って、外
套管全体を軟性部材で形成すると、外套管がこの圧迫力
により押し潰されて扁平な状態になるおそれがある。た
だし、外套管内に挿入部が挿入されるから、外套管が多
少扁平な状態になったとしても、この挿入部の挿入時に
おける抵抗が大きくなるが、挿入部の挿入自体は可能で
ある。しかしながら、挿入部の外套管内への挿入を円滑
にするために、外套管が圧迫力で変形しない構成とする
方が好ましい。そこで、外套管の体腔壁が囲繞される部
位はできるだけ強度乃至耐潰性を持たせる。この部位の
強度を向上させるには、肉厚を大きくするか、あるいは
化学的,物理的処理により硬質化させるか、さらには硬
質の部材を用いれば良い。
【0016】外套管において、少なくともその先端側の
所定の長さ分は軟性部材で形成しているから、挿入部に
おけるアングル部が湾曲した状態等のように、外皮層が
軟性樹脂で形成されている軟質部分が外套管の先端部分
と摺接しても、その外皮層が削り取られたり、損傷を来
したりするおそれはない。そして、外套管の先端部より
内側にまで引き込まれると、腰が強くなるか、または剛
性が高くなるから、挿入部のアングル部が湾曲していた
としても、引き抜くに応じてこのアングル部は真直ぐな
状態に矯正されることになる。
【0017】ところで、外套管は、前述した軟性部材で
あるのが必須の要件であるが、さらに内部には挿入部が
挿入される関係から、挿入部の挿入操作性を向上させる
には、滑りの良い部材となし、また使い捨てのものとし
て構成する場合には、安価なものとするのが好ましく、
繰り返し使用するものであれば、洗浄消毒性等の観点か
ら、耐薬品性や耐熱性等に優れたものとする必要があ
る。従って、外套管の材質としては、塩化ビニル,ポリ
エチレン,ポリプロピレン,ニトリルゴム,フッ素樹
脂,シリコンゴム,フッ素ゴム等が好適である。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1乃至図3は本発明の第1の実施例、図4は第
2の実施例、図5は第3の実施例をそれぞれ示す。な
お、以下に示す各実施例においては、体腔内挿入型医療
機器として内視鏡を示すが、本発明における体腔内挿入
型医療機器としては、これ以外にも、例えば超音波検査
装置等や処置具等も含む。また、以下の説明において、
内視鏡は従来技術のものと実質的に変わらないので、そ
れと同一または均等な部材には同一の符号を付して、そ
の詳細な説明を省略する。
【0019】まず、図1において、20はトラカールを
示し、このトラカール20は外套管21と内針22とか
ら構成される。内針22は、前述した従来技術のものと
同様に、その先端が鋭利に尖った尖端部22aとなって
おり、軸部22bは、その外径は外套管21の内径より
僅かに小さくなっている。
【0020】一方、外套管21は、ガイドチューブ23
の基端部にホルダブロック24を着脱可能に連結してな
るものである。ホルダブロック24は硬質プラスチック
等の成形品であって、その内部には通路24aが形成さ
れており、この通路24aには逆止弁25が設けられ、
また逆止弁25を設けた部位より基端側にはシール部材
26が装着されている。逆止弁25は、ガイドチューブ
22側への流体は流れるが、その逆流を防止する機能を
発揮するものである。また、シール部材26は内視鏡1
の挿入部3や内針22を通路24a内に挿入した時に、
挿入部3の外周面と通路24aとの間の隙間をシールす
るためのものである。
【0021】ガイドチューブ23は滑りの良い軟性の樹
脂、例えば軟質ポリエチレンで形成されて、ホルダブロ
ック24に対して着脱可能に連結される。このために、
ガイドチューブ23の基端部の外周面に連結用の円環状
突条27が形成されており、この円環状突条27はホル
ダブロック24における通路24aの先端部分の内面に
形成した円環状の凹溝28に着脱可能に嵌合するもので
ある。そして、ガイドチューブ23は所定の長さを有
し、その長さ方向における大半の部分はある程度厚肉と
なり、所定の腰、即ち耐潰性を持たせている。ガイドチ
ューブ23の先端部23aは、所定の長さ範囲が連続的
に内向きに肉厚が減じられてテーパ状となり、従って先
端部に向かうに応じて、可撓性が増す構造となってい
る。しかも、ガイドチューブ23の先端部23aはその
内径が先端に向かうに応じて縮径されている。そして、
先端部23aの最先端の位置では、その内径が、内針2
2の尖端部22aより基端側の軸部22bへの連設部2
2cの外径より僅かに小さくなり、従って内針22を挿
通させると、この先端部23aは拡開状態になる。
【0022】本実施例は以上のように構成されるもので
あって、このトラカール20によって、内視鏡1の挿入
部3を体表皮から体腔内、例えば腹部から腹腔の内部に
挿入するための経路が確保される。即ち、図1に示した
ように、外套管21に内針22を組み込んで、内針22
を外套管21におけるガイドチューブ23の先端部分か
ら所定の長さ突出させる。ここで、外套管21は、その
ガイドチューブ23の大半の長さ分は体表皮から体内に
刺し込まれる。ガイドチューブ23は軟性部材ではある
が、内部には内針22が挿入されており、この内針22
は硬質部材からなるので、このトラカール20を体表皮
から腹腔に向けて刺し込んだ時に、抵抗により折れ曲が
ったり、押し潰されたり、変形したりすることなく、内
針22の尖端部22aにまで確実に押し込み推力が伝わ
る。
【0023】内針22の尖端部22aが体表皮から腹壁
に刺し込まれると、内針22が露出した部位から外套管
21の嵌合部が体内に入り込むが、外套管21における
ガイドチューブ23の先端部23aはテーパ状となっ
て、その間に実質的な段差がない状態になっているか
ら、この移行部も円滑に体内に入り込む。しかも、ガイ
ドチューブ23の先端部23aの内径が縮径されている
から、この先端部23aは内針22の連設部22cに密
着した状態に保持される。従って、極薄い先端部23a
が体内に刺し込まれる際にめくれ上がる等の不都合を生
じない。
【0024】トラカール20における外套管21を構成
するガイドチューブ23が所定の深さまで体内に刺し込
まれて、少なくともその先端部分が腹腔内に位置する
と、内針22を外套管21から抜き取る。ここで、トラ
カール20を安全に刺し込むために、腹腔内には予め気
腹ガスを供給して、この腹腔を膨出させておくが、外套
管21におけるホルダブロック24には逆止弁25が設
けられているから、この逆止弁25の作用によって、腹
腔内の気腹ガスが外部に漏れ出すことはない。
【0025】外套管21のうち、腹壁に囲繞される部位
は軟性のガイドチューブ23であり、内針22が挿入さ
れている状態では、圧縮方向に対しての強度は優れてい
るものの、内針22を取り出すと、中空の状態になるか
ら、強い圧迫力が加わると押し潰されてしまう。しかし
ながら、ガイドチューブ23は先端部23aを除いて、
ある程度の厚みを持たせて、比較的腰のある状態となっ
ており、腹壁による圧迫力もそれほど強力なものではな
いから、圧迫により多少扁平な状態に変形するにして
も、押し潰されることはない。従って、内視鏡1の挿入
部3を挿入するための経路を十分確保できる。
【0026】内針22を抜き取った後には、外套管21
内に内視鏡1の挿入部3が挿入されるが、図2に示した
ように、外套管21内には、少なくともアングル部3b
が体腔内に突出した状態にまで挿入される。従って、ア
ングル部3bを適宜の方向に湾曲させると、先端部本体
3cを所望の方向に向けることができ、これによって観
察視野が変わる。
【0027】挿入部3を外套管21から脱着する際に
は、アングル部3bが湾曲した状態のまま外套管21か
ら引き出すと、アングル部3bはガイドチューブ23の
先端部23aと摺動する。しかしながら、ガイドチュー
ブ23は軟性の部材で形成されており、しかも先端部2
3aは薄肉化されて、可撓性に極めて富むようになって
いるから、アングル部3bの外皮層がガイドチューブ2
3により削り取られたり、損傷したりするおそれはな
い。しかも、ガイドチューブ23は、その先端部23a
以外はある程度の腰を持っているから、アングル部3b
がこのガイドチューブ23内に入り込むと、図3に示し
たように、ガイドチューブ23に規制されて、湾曲した
状態のアングル部3bが真直ぐな状態に矯正される。
【0028】さらに、外套管21を構成するガイドチュ
ーブ23はその基端部に形成した円環状突条27がホル
ダブロック24の凹溝28に嵌合させることにより連結
した状態に保持されているから、この円環状突条27を
凹溝28から脱出させれば、ガイドチューブ23をホル
ダブロック24から分離できる。従って、トラカール2
0を1回使用する毎にガイドチューブ23のみを廃棄す
ることが可能になる。なお、繰り返し使用する場合に
は、ガイドチューブ23とホルダブロック24とは固定
リング等を用いて固着状態にする。
【0029】次に、図4は本発明の第2の実施例を示す
ものであって、この実施例においては、トラカールの外
套管30は、基端側が硬性部31となり、この硬性部3
1の先端に軟性部32を連設する構成としている。ここ
で、硬性部31は、外套管30を体腔内に刺し込んだ時
に、腹壁により囲繞される部位に形成されている。そし
て、先端側の軟性部32における先端部32aは丸みを
帯びた非エッジ形状となっている。ここで、硬性部31
と軟性部32との連結部は、接着剤により固着される
が、より安定した固着状態を持たせるために、硬性部3
1の先端部には薄肉部31aを形成すると共に、軟性部
32の連結部には円周溝32bを形成して、薄肉部31
aを円周溝32bに挿入することによって、接着面積を
広くするようにしている。さらに、硬性部31の基端部
には、逆止弁33及びシール部材34が設けられてい
る。
【0030】以上のように構成することによっても、前
述した第1の実施例と同様の構成を有する内針22を外
套管30内に挿入した状態で、体表皮から体腔内に刺し
込んで、内針22を取り外すことにより、内視鏡1の挿
入部3を体腔内に挿入する経路が確保される。
【0031】内針22が体内に刺入されると、まず軟性
部32の先端部32aが体内に入り込む。ここで、軟性
部32の先端部32aは丸みを持たせているので、多少
の段差はあるが、この軟性部32をある程度薄くしてお
くことにより、この先端部32aが体内に入り込むのに
支障を来さない。しかも、軟性部32の先端部32aの
内側には内針22が位置しており、この内針22の外周
面にほぼ密着する状態とすることにより、軟性部32が
めくれたり、圧縮されたりすることなく、円滑に体腔内
にまで導かれる。また、内針22を取り出して、内視鏡
1の挿入部3を挿入する際に、腹壁により囲繞されて圧
迫力が加わるのは硬性部31であり、十分な保形性を有
するから、この部位は変形することがなく、従って挿入
部3をより円滑に外套管30内に挿入できる。また、挿
入部3を引き出す際には、この挿入部3のアングル部3
bが湾曲状態となっていると、軟性部32の先端部32
aと摺動するものの、硬性部31のエッジ部分とは非接
触状態に保持されるから、アングル部3bの外皮層に傷
が付くおそれはない。
【0032】さらに、図5は本発明の第3の実施例を示
したものであって、この実施例においては、外套管40
を軟性の樹脂材で形成して、その内面における基端側か
ら所定の長さ分にわたって、即ち体腔内に刺し込んだ時
に、腹壁により囲繞される部位に、硬質樹脂または金属
からなる補強パイプ41を一体的に設けるように構成し
たものである。ここで、軟性の樹脂材からなる外套管4
0と補強パイプ41とは、例えばインサート成形等、一
体成形等の手段で行うことができる。そして、軟性の外
套管40の先端部40aは内向きに連続的に肉厚を薄く
したテーパ状となし、この先端部40aの内径を縮径し
て、内針22が挿入された時に、その外周面に密着する
構成となっている。そして、外套管40の基端部には、
内針または内視鏡の挿入部が導入可能な逆止弁42が一
体に設けられている。
【0033】以上のように構成することによっても、第
1及び第2の実施例と同様、トラカールを体腔内に円滑
に刺し込むことができ、かつ内針を抜き取っても腹壁等
により圧迫されて、変形する等といった不都合が生じる
ことがなく、さらに外套管40内に挿入部3を挿入し、
アングル部3bが湾曲した状態で引き出されたとして
も、アングル部3bの外皮層に傷が付く等のおそれはな
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、外套管
の少なくとも先端部分を軟性の部材で形成する構成とし
たので、この外套管をガイドとして挿入部が体腔内に挿
入され、この挿入部におけるアングル部等の軟質部を湾
曲させた状態で引き出されたとして、この軟質部の外皮
層が削り取られる等による損傷の発生を確実に防止でき
る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるトラカールを示
す断面図である。
【図2】トラカールの外套管をガイドとして腹腔鏡を体
腔内に挿入した状態を示す作用説明図である。
【図3】腹腔鏡を外套管から引き抜く状態を示す作用説
明図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示すトラカールの外套
管の半断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示すトラカールの外套
管の半断面図である。
【図6】従来技術によるトラカールと、体腔内挿入型医
療機器の一例としての腹腔鏡との構成説明図である。
【符号の説明】
1 内視鏡 3 挿入部 3a 硬性部 3b アングル部 3c 先端部本体 20 トラカール 21,30,40 外套管 22 内針 23 ガイドチューブ 23a 先端部 24 ガイドブロック 27 円環状突条 28 凹溝 31 硬性部 32 軟性部 41 補強パイプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋭利な尖端を有する内針と、この内針を
    挿通させる外套管とからなり、内針の尖端部を外套管か
    ら突出させた状態に組み込んで、挿入対象部に刺し込む
    ことにより挿入経路を穿設して、内針を外套管から脱出
    させて、この外套管を体腔内挿入型医療機器の挿入部の
    挿入経路とするものにおいて、前記外套管の少なくとも
    先端部分を軟性部材で形成する構成としたことを特徴と
    するトラカール。
  2. 【請求項2】 前記軟性部材は弾性部材で形成し、その
    先端部は内向きに傾斜するように連続的に薄肉化する構
    成としたことを特徴とする請求項1記載のトラカール。
  3. 【請求項3】 前記軟性部材は軟性樹脂またはゴムであ
    ることを特徴とする請求項2記載のトラカール。
  4. 【請求項4】 前記薄肉化された先端部分は、内径が縮
    径した状態になっていることを特徴とする請求項2記載
    のトラカール。
  5. 【請求項5】 前記軟性部材は、少なくとも挿入対象部
    に挿入される長さ分をホルダ部材に着脱可能に連結する
    構成としたことを特徴とする請求項1記載のトラカー
    ル。
  6. 【請求項6】 前記外套管の体腔壁に囲繞される部位を
    硬性部となし、この硬性部の先端側を軟性部とする構成
    としたことを特徴とする請求項1記載のトラカール。
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