JPH09189626A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH09189626A
JPH09189626A JP1804396A JP1804396A JPH09189626A JP H09189626 A JPH09189626 A JP H09189626A JP 1804396 A JP1804396 A JP 1804396A JP 1804396 A JP1804396 A JP 1804396A JP H09189626 A JPH09189626 A JP H09189626A
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torque
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Kazuo Chikaraishi
一穂 力石
Koichi Sato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成でコイルのインピーダンスの変化を
大きくしてセンサ感度を向上させる。 【解決手段】磁性材料からなる出力軸3に軸方向に長い
複数の溝3Aを形成するとともに、その溝3Aが形成さ
れた部分を包囲するように、導電性で且つ非磁性の材料
からなる肉薄の円筒部材8を、入力軸2と回転方向に一
体とする。なお、各溝3Aの側面3Cは、出力軸3の半
径方向に沿って立ち上がるようになっている。そして、
円筒部材8には、円筒部材8及び出力軸3間の相対回転
位置に応じて重なり具合が変化するように、複数の窓8
a,8bを形成する。円筒部材8の窓8aが形成された
部分をコイル10で包囲し、窓8bが形成された部分は
コイル11で包囲し、それらコイル10,11のインピ
ーダンス変化に基づいてトルクを求めるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転軸に発生す
るトルクを検出するトルクセンサに関し、特に、発生す
るトルクに応じてインピーダンスが変化するコイルを有
するトルクセンサにおいて、簡易な構成でコイルのイン
ピーダンスの変化を大きくしてセンサ感度が向上するよ
うにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトルクセンサとしては、例えば特
公昭63−45528号公報に開示されたものがある。
即ち、この従来のトルクセンサにあっては、軸に発生す
るトルクに応じて相対的に回転するように二つの円筒体
が同軸に嵌め合わされるとともに、内側の円筒体の外周
面には軸方向に長い溝と歯とが交互に形成され、外側の
円筒体にはそれら円筒体間の相対回転に応じて溝との重
なり具合が変化するように切欠きが形成され、さらに外
側の円筒体を包囲するようにコイルが配設されている。
そして、二つの円筒体の相対回転位置が変化して溝の切
欠きとの重なり具合が変化すると、コイルのインピーダ
ンスが変化することから、そのコイルのインピーダンス
を測定することにより軸に発生するトルクを検出でき
る、というものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記従来のト
ルクセンサであれば、コイルのインピーダンス変化に基
づいて軸に発生するトルクを検出することは可能である
が、そのインピーダンスの変化がそれほど急峻ではなか
ったため、センサ感度がそれほど高くないという不十分
な点を有していた。
【0004】本発明は、このような従来の技術が有する
未解決の課題に着目してなされたものであって、よりセ
ンサ感度を向上させることができるトルクセンサを提供
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係るトルクセンサは、同軸に配設された
第1及び第2の回転軸をトーションバーを介して連結す
るとともに、導電性で且つ非磁性の材料からなる円筒部
材を、前記第1の回転軸の外周面を包囲するように、前
記第2の回転軸と回転方向に一体とし、前記第1の回転
軸の少なくとも前記円筒部材に包囲された被包囲部を磁
性材料で形成し、前記被包囲部には軸方向に延びるとと
もに側面が前記第1の回転軸の半径方向に沿って立ち上
がる溝を形成し、前記円筒部材には前記第1の回転軸と
の相対回転位置に応じて前記溝との重なり具合が変化す
るように窓を形成し、そして、前記円筒部材の前記窓が
形成された部分を包囲するようにコイルを配設し、前記
コイルのインピーダンス変化に基づいて前記第1及び第
2の回転軸に発生するトルクを検出するようにした。
【0006】ここで、本発明における非磁性の材料と
は、常磁性体及び一部の反磁性体のことであり、磁性材
料とは、強磁性体のことである。そして、非磁性材料の
透磁率は、空気と同程度であり、磁性体の透磁率に比べ
て小さい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の形態の
全体構成を示す断面図であって、これは、本発明に係る
トルクセンサを、車両用の電動パワーステアリング装置
に適用した例である。
【0008】先ず、構成を説明すると、ハウジング1内
には、トーションバー4を介して連結された入力軸2及
び出力軸3が、軸受5a及び5bによって回転自在に支
持されている。これら入力軸2,出力軸3及びトーショ
ンバー4は、同軸に配置されていて、入力軸2及びトー
ションバー4間は、それら各端部がスプライン結合され
るスリーブ2Aを介して連結され、トーションバー4の
他端側は出力軸3内の深く入り込んだ位置にスプライン
結合されている。また、入力軸2及び出力軸3は、鉄等
の磁性材料から形成されている。
【0009】そして、入力軸2の図示しない図1右端側
には、ステアリングホイールが回転方向に一体に取り付
けられており、また、出力軸3の図示しない図1左端側
には、例えば公知のラックアンドピニオン式ステアリン
グ装置を構成するピニオン軸が連結されている。従っ
て、操縦者がステアリングホイールを操舵することによ
って発生した操舵力は、入力軸2,トーションバー4,
出力軸3及びラックアンドピニオン式ステアリング装置
を介して、図示しない転舵輪に伝達する。
【0010】入力軸2端部に固定されたスリーブ2A
は、出力軸3端部外周面を包囲するような長さを有して
いる。そして、そのスリーブ2Aの出力軸3端部外周面
を包囲する部分の内周面には軸方向に長い複数の凸部2
aが形成され、これら凸部2aに対向する出力軸3の外
周面には軸方向に長い複数(凸部2aと同数)の溝3a
が形成され、それら凸部2a及び溝3aは周方向に余裕
を持って嵌め合わされていて、これにより、入力軸2及
び出力軸3間の所定範囲(例えば±5度程度)以上の相
対回転を防止している。
【0011】そして、出力軸3には、これと同軸且つ一
体に回転するウォームホイール6が外嵌し、このウォー
ムホイール6の樹脂製の噛合部6aと、電動モータ7の
出力軸7a外周面に形成されたウォーム7bとが噛み合
っている。従って、電動モータ7の回転力は、その出力
軸7a,ウォーム7b及びウォームホイール6を介して
出力軸3に伝達されるようになっており、電動モータ7
の回転方向を適宜切り換えることにより、出力軸3に任
意の方向の操舵補助トルクが付与されるようになってい
る。
【0012】さらに、入力軸2と一体となっているスリ
ーブ2Aには、出力軸3の外周面に近接してこれを包囲
するように、肉薄の円筒部材8が回転方向に一体に固定
されている。即ち、円筒部材8は導電性で且つ非磁性の
材料(例えば、アルミニウム)から形成されていて、こ
の円筒部材8及びその周囲の斜視図である図2にも示す
ように、円筒部材8の出力軸3を包囲する部分のうち、
スリーブ2Aに近い側には、周方向に等間隔離隔した長
方形の複数(この実施例では、九つ)の窓8a,…,8
aが形成され、スリーブ2Aから遠い側には、窓8a,
…,8aと位相が180度ずれるように周方向に等間隔
離隔した長方形(窓8aと同形状)の複数(この実施例
では、九つ)の窓8b,…,8bが形成されている。
【0013】また、出力軸3の円筒部材8に包囲された
部分の外周面には、軸方向に延びる横断面略長方形の複
数(窓8a,8bと同数、従ってこの例では九つ)の溝
3Aが形成されている。より具体的には、図1のA−A
線における円筒部材8及び出力軸3の断面図である図3
及び図1のB−B線における円筒部材8及び出力軸3の
断面図である図4にそれぞれ示すように、円筒部材8の
周面を周方向にN(この例ではN=9)等分した角度を
一周期角度θ(=360/N、この例ではθ=40度)
とし、円筒部材8のスリーブ2Aに近い側の部分では一
周期角度θの一方の端からa度の部分が窓8a,…,8
aとなり、残りの(θ−a)度の部分が塞がっており、
また、窓8a,…,8aとの位相が半周期(θ/2)ず
れるように、円筒部材8のスリーブ2Aから遠い側の部
分では一周期角度θの他方の端からa度の部分が窓8
b,…,8bとなり、残りの(θ−a)度の部分が塞が
っている。なお、溝3A,…,3Aの間の横断面凸型の
凸部3Bの周方向幅をb度、円筒部材8及び出力軸3間
(入力軸2及び出力軸3間)の相対回転可能範囲をc度
としている。
【0014】ただし、トーションバー4に捩じれが生じ
ていないとき(操舵トルクが零のとき)に、図3に示す
ように、窓8aの周方向幅中央部と、溝3Aの周方向の
一方の端部(凸部3Bの一方のエッジ部)とが重なり、
図4に示すように、窓8bの周方向幅中央部と、溝3A
の周方向の他方の端部(凸部3Bの他方のエッジ部)と
が重なり合うようになっている。従って、窓8a及び溝
3Aの重なり状態と、窓8b及び溝3Aの重なり状態と
は、周方向で逆になっており、窓8a,8bの周方向幅
中央部と溝3Aの周方向幅中央部とはそれぞれθ/4ず
つずれている。そして、上記各角度の関係は、本実施の
形態では、 a=(θ−a)=b=(θ−b)=θ/2 ……(1) としている。
【0015】さらに、本実施の形態では、各溝3Aの側
面3Cは、横断面図である図3及び図4に示されるよう
に、出力軸3の半径方向に沿って立ち上がるようになっ
ている。具体的には、各側面3Cは、その横断面図にお
いて、出力軸3の軸心(トーションバー4の軸心と同
じ)を中心に放射状に延びる線に沿って径方向外側に立
ち上がるようになっている。
【0016】そして、円筒部材8は、同一規格のコイル
10及び11が巻き付けられたヨーク9で包囲されてい
る。即ち、コイル10及び11は、円筒部材8と同軸に
配置されていて、コイル10は窓8a,…,8aが形成
された部分を包囲するようにヨーク9に巻き付けられ、
コイル11は窓8b,…,8bが形成された部分を包囲
するようにヨーク9に巻き付けられていて、ヨーク9は
ハウジング1に固定されている。なお、ハウジング1内
のウォームホイール6が配設されている空間とヨーク9
が配設されている空間との間は、オイルシール12によ
って隔離されていて、これによりウォームホイール6及
びウォーム7の噛み合い部分に供給される潤滑油がヨー
ク9側に入り込まないようになっている。
【0017】そして、コイル10及び11は、センサケ
ース13内の制御基板14上に構成されているモータ制
御回路に接続されている。モータ制御回路は、例えば図
5に示すように、所定周波数の交流電流を定電流部20
を介してコイル10,11に供給する発振部21と、コ
イル10の自己誘導起電力を整流及び平滑して出力する
整流・平滑回路22と、コイル11の自己誘導起電力を
整流及び平滑して出力する整流・平滑回路23と、整流
・平滑回路22の出力及び整流平滑回路23の出力の差
を増幅して出力する差動アンプ24A,24Bと、差動
アンプ24Aの出力から高周波ノイズ成分を除去するノ
イズ除去フィルタ25Aと、差動アンプ24Bの出力か
ら高周波ノイズ成分を除去するノイズ除去フィルタ25
Bと、それらノイズ除去フィルタ25A,25Bの出力
の例えば平均値に基づいて入力軸2及び円筒部材8の相
対回転変位の方向及び大きさを演算しその結果に例えば
所定の比例定数を乗じて操舵系に発生している操舵トル
クを求めるトルク演算部26と、トルク演算部26の演
算結果に基づいて操舵トルクを軽減する操舵補助トルク
が発生するような駆動電流Iを電動モータ7に供給する
モータ駆動部27と、から構成されている。
【0018】次に、本実施の形態の動作を説明する。
今、操舵系が直進状態にあり、操舵トルクが零であるも
のとすると、入力軸2及び出力軸3間には相対回転は生
じない。従って、出力軸3と円筒部材8との間にも、相
対回転は生じない。一方、ステアリングホイールを操舵
して入力軸2に回転力が生じると、その回転力は、トー
ションバー4を介して出力軸3に伝達される。このと
き、出力軸3には、転舵輪及び路面間の摩擦力や出力軸
3の図示しない左端側に構成されたラックアンドピニオ
ン式ステアリング装置のギアの噛み合い等の摩擦力に応
じた抵抗力が生じるため、入力軸2及び出力軸3間に
は、トーションバー4が捩じれることによって出力軸3
が遅れる相対回転が発生し、出力軸3及び円筒部材8間
にも相対回転が生じる。
【0019】円筒部材8に窓がない状態では、円筒部材
8は導電性で且つ非磁性の材料からなるから、コイルに
交流電流を流してコイル内部に交番磁界を生じさせる
と、円筒部材8の外周面にコイル電流と反対方向の渦電
流が発生する。この渦電流による磁界とコイルによる磁
界とを重ね合わせると、円筒部材8の内側の磁界は相殺
される。
【0020】円筒部材8に窓8a,8bを設けた場合、
円筒部材8の外周面に生じた渦電流は、窓8a,8bに
よって外周面を周回できないため、窓8a,8bの端面
に沿って円筒部材8の内周面側に回り込み、内周面をコ
イル電流と同方向に流れ、また隣の窓8a,8bの端面
に沿って外周面側に戻り、ループを形成する。つまり、
コイルの内側に、渦電流のループを周方向に周期的に
(θ=360/N)に配置した状態となる。
【0021】コイル電流と渦電流の作る磁界は重ね合わ
され、円筒部材8の内外には、周方向に周期的な磁界の
強弱と、更に中心に向かうほど小さくなる勾配を持った
磁界が形成される。周方向の磁界の強弱は隣り合う渦電
流の影響を強く受ける窓8a,8bの中心部分で強く、
そこから半周期(θ/2)ずれたところが弱くなる。円
筒部材8の内側には、磁性材料からなる軸3が同軸に配
設され、その軸3には凸部3A,凹部3Bが窓8a,8
bと同じ周期を持って形成されている。
【0022】磁界中に置かれた磁性体は磁化して、自発
磁化(磁束)を発するがその量は飽和に至るまでは磁界
の強さに応じて大きくなる。このため、円筒部材8によ
って作られる周方向に周期的な強弱と半径方向に勾配を
持つ磁界によって、軸3の自発磁化は、円筒部材8との
相対的な位相によって増減する。
【0023】自発磁化が最大となる位相は、窓8a,8
bの中心と凸部の中心とが一致した状態である。自発磁
化の増減に応じて、コイルのインダクタンスも増減す
る。その変化は、ほぼ正弦波状となる。トルクが作用し
ない状態においては、自発磁化(インダクタンス)が最
大となる位相に対して1/4周期(θ/4)ずれた状態
となっており、更にスリーブ2Aに近い側の窓列と他方
の窓列との位相は前述のように1/2周期(θ/2)の
位相差としてある。
【0024】このため、トルクにより円筒部材8と軸3
に位相差が生じると、二つのコイル10,11のインダ
クタンスは一方は増加し、他方は同じ割合で減少する。
ここで、例えば、右操舵トルク発生時には、図3及び図
4において円筒部材8が反時計周りに回転することにな
るから、操舵トルク零の場合に比べて、図6に示すよう
に、右操舵トルクが増大するに従って、コイル10のイ
ンダクタンスL10は増大、コイル11のインダクタンス
11は減少する。逆に、左操舵トルクが増大するに従っ
て、コイル10のインダクタンスL10は減少、コイル1
1のインダクタンスL11は増大するのである。なお、図
6には、円筒部材8及び出力軸3間の相対回転角度と、
操舵トルクとの関係も合わせて図示していて、これによ
れば、操舵トルクが0の位置から右操舵トルク又は左操
舵トルクが増大する方向に角度(θ/4)だけ相対角度
が変化する範囲では、インダクタンスL10及びインダク
タンスL11は単調に増減するが、それを越えると、逆方
向に変化するようになる。そこで、上述のように、相対
回転範囲を±c度の範囲に限っているのである。
【0025】そして、インダクタンスL10及びL11が図
6に示すように変化すれば、発振部21から供給される
電流の周波数ωが一定という条件下では、コイル10及
び11のインピーダンスも図6のインダクタンスL10
びL11と同様の傾向で変化すし、コイル10及び11の
自己誘導起電力も同様の傾向で変化する。従って、コイ
ル10及び11の自己誘導起電力の差を求める差動アン
プ24A及び24Bの出力は、操舵トルクの方向及び大
きさに従ってリニアに変化するようになる。また、差動
アンプ24A及び24Bにおいて整流・平滑回路22,
23の差を求めているため、温度等による自己インダク
タンスの変化はキャンセルされる。
【0026】そして、トルク演算部26は、ノイズ除去
フィルタ25A,25Bを介して供給される差動アンプ
24A,24Bの出力の平均値を演算し、その値に例え
ば所定の比例定数を乗じて操舵トルクを求め、その結果
をモータ駆動部27に供給する。モータ駆動部27は、
操舵トルクの方向及び大きさに応じた駆動電流Iを電動
モータ7に供給する。
【0027】すると、電動モータ7には、操舵系に発生
している操舵トルクの方向及び大きさに応じた回転力が
発生し、その回転力がウォームギア等を介して出力軸3
に伝達されるから、出力軸3に操舵補助トルクが付与さ
れたことになり、操舵トルクが減少し、操縦者の負担が
軽減される。ここで、図3及び図4に示したような角度
の関係において、窓8a,8b、溝3A、凸部3Bの周
方向幅を全て等しくした場合を考えると、 a=(θ−a)=b=(θ−b)=θ/2 となり、N=9であるから、 θ/2=20度 である。
【0028】そこで、 b=(θ−b)=20度 に固定した状態で、窓8a,8bの周方向幅である角度
aを20〜8度の範囲で適宜変化させてインピーダンス
を測定してみたところ、図7に示すような結果が得られ
た。なお、図7では、横軸を角度a、縦軸をトルクセン
サの感度比(インピーダンス変化比)としており、図7
中の二本の折れ線は、図8に示すように溝3Aの側面3
Cを回転軸3の半径方向に沿って立ち上げた場合(つま
り、本実施の形態)の測定結果と、図9に示すように溝
3Aを断面角型のキー溝形状とした場合(つまり、上述
した公報記載の従来例)の測定結果とをそれぞれ示して
いる。ただし、図9の構成では、溝3Aの上端部幅の角
度を20度としている。
【0029】この測定結果によれば、本実施の形態のよ
うに、側面3Cを回転軸3の半径方向に沿って立ち上げ
た方が、従来のような断面角型のキー溝形状とした場合
よりも感度比が大きくなる(従来に比べて、約10%程
度感度が大きくなる)ことが判る。つまり、本実施の形
態であれば、側面3Cを回転軸3の半径方向に沿って立
ち上げているため、他の部材の材質や寸法はそのまま
で、インピーダンス変化比を大きくして、センサの感度
を高めることができるのである。
【0030】そして、巻数等はそのままでセンサの検出
感度を高めることができれば、逆に感度が従来と同じで
よければ、それだけコイル10,11の巻数を減らして
装置の小型化を図ったり、或いは、アンプのゲインを下
げて電子部品の温度特性を緩和したり、外乱ノイズに対
して強い電子回路とすることができる。特に、装置の小
型化が図られるという利点は、本実施の形態のようにス
ペース的な余裕が小さい車両に適用される装置にとって
は特に有益である。
【0031】なお、図7からは、窓8a,8bの幅を適
宜調整することにより、感度比をより向上できることも
判る。ちなみに、窓8a,8bの幅寸法の最適値は12
度(つまり、a=12度、(θ−a)=28度)である
ことが判る。ただし、この最適値は、トルクセンサを構
成する他の部材の材質や寸法等によって若干変化する可
能性もあるが、容易に測定できるものであるから、設計
段階で実験的に求め、その結果に応じて実際のトルクセ
ンサの製造を行えばよい。
【0032】また、本実施の形態のように、溝3Aを、
その側面3Cが回転軸3の半径方向に沿って立ち上げる
ような形状とすれば、溝3Aの断面形状はその底面側が
狭くなるから、その加工も容易に行える。つまり、図9
に示したような従来の溝形状では、切削により溝3Aを
加工せざるを得なかったが、図8に示したような形状で
あれば、切削以外にも、鍛造や鋳造により製造すること
も容易となり、製造手法の選択肢が増えたことよりコス
ト削減にも繋がる。例えば、本実施の形態の構成であれ
ば、回転方向のストッパーとして機能する溝3aもその
側面は回転軸3の半径方向に立ち上がるようになってい
ることから、溝3Aと溝3aとの両方を回転軸3の鍛造
(冷鍛)時や鋳造時に形成することができ、溝3Aの切
削加工が不要となった分、コストが削減されることにな
る。
【0033】ここで、本実施の形態では、入力軸2が第
2の回転軸に対応し、出力軸3が第1の回転軸に対応
し、凸部3Bが溝でない部分に対応し、出力軸3の円筒
部材8に包囲された部分が被包囲部に対応する。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の回転軸と一体に回転する導電性で且つ非磁性の材
料からなる円筒部材に窓を形成するとともに、第2の回
転軸の少なくとも円筒部材に包囲された被包囲部を磁性
材料で形成し、その被包囲部に軸方向に延びるとともに
側面が第1の回転軸の半径方向に沿って立ち上がる溝を
形成し、そして、それら窓と溝との重なり具合の変化を
コイルの起電力に基づいて測定し、その測定結果に基づ
いて第1及び第2の回転軸に発生するトルクを検出する
ようにしたため、コイルのインピーダンス変化比を大き
くして、センサ感度を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示す正断面図で
ある。
【図2】実施の形態の要部の斜視図である。
【図3】図1のA−A線における円筒部材及び出力軸の
断面図である。
【図4】図1のB−B線における円筒部材及び出力軸の
断面図である。
【図5】モータの制御回路の一例を示す回路図である。
【図6】操舵トルクとコイルのインダクタンスとの関係
を示すグラフである。
【図7】本実施の形態の感度比と従来例の感度比とを比
較して示すグラフである。
【図8】測定に用いた本実施の形態の溝の形状を示す図
である。
【図9】測定に用いた従来例の溝の形状を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 入力軸(第2の回転軸) 3 出力軸(第1の回転軸) 3A 溝 3B 凸部 3C 側面 4 トーションバー 8 円筒部材 8a,8b 窓 10,11 コイル 20 定電流部 21 発振部 22,23 整流・平滑回路 24A,24B 差動アンプ 25A,25B ノイズ除去フィルタ 26 トルク演算部 27 モータ駆動回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸に配設された第1及び第2の回転軸
    をトーションバーを介して連結するとともに、導電性で
    且つ非磁性の材料からなる円筒部材を、前記第1の回転
    軸の外周面を包囲するように、前記第2の回転軸と回転
    方向に一体とし、前記第1の回転軸の少なくとも前記円
    筒部材に包囲された被包囲部を磁性材料で形成し、前記
    被包囲部には軸方向に延びるとともに側面が前記第1の
    回転軸の半径方向に沿って立ち上がる溝を形成し、前記
    円筒部材には前記第1の回転軸との相対回転位置に応じ
    て前記溝との重なり具合が変化するように窓を形成し、
    そして、前記円筒部材の前記窓が形成された部分を包囲
    するようにコイルを配設し、前記コイルのインピーダン
    ス変化に基づいて前記第1及び第2の回転軸に発生する
    トルクを検出することを特徴とするトルクセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6456090B1 (en) 1999-09-27 2002-09-24 Nsk Ltd. Torque sensor
EP1249693A3 (en) * 2001-04-11 2006-01-18 Atsutoshi Goto Relative-rotational-position detection apparatus
CN1306254C (zh) * 2003-11-13 2007-03-21 株式会社万都 用于车辆的扭矩传感器

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