JPH09189454A - 熱交換用流体回路システム - Google Patents

熱交換用流体回路システム

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JPH09189454A
JPH09189454A JP205796A JP205796A JPH09189454A JP H09189454 A JPH09189454 A JP H09189454A JP 205796 A JP205796 A JP 205796A JP 205796 A JP205796 A JP 205796A JP H09189454 A JPH09189454 A JP H09189454A
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circuit
fluid
volume change
fluid circuit
heat exchange
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JP205796A
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Shin Honda
伸 本田
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の熱交換用の流体回路を備えるものにあ
って、リザーブタンクの削減を図る。 【解決手段】 エンジン4、ラジエータ5、リザーブタ
ンク6、ポンプ7を、管路8によりループ状に接続し
て、不凍液が循環するエンジン冷却液の循環回路2を構
成する。冷凍機9、室内熱交換器10、ポンプ11を管
路12によりループ状に接続して、不凍液が循環するエ
アコンのブライン回路3を構成する。循環回路2の管路
8とブライン回路3の管路12とをつなぐ短絡管14を
設けると共に、この短絡管14内に小孔を有する閉鎖部
材を設けることにより、体積変化逃し部13を構成す
る。ブライン回路3における不凍液の体積変化は、体積
変化逃し部13の小孔を介して循環回路2のリザーブタ
ンク6により吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車に搭
載されるエンジン冷却液の循環回路やカーエアコンのブ
ライン回路等、複数の熱交換用の流体回路を備える熱交
換用流体回路システムに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば自動車において
は、エンジンを冷却するための不凍液が循環する循環回
路が設けられる。この循環回路は、エンジンのシリンダ
ヘッド、ラジエータ、ポンプ、リザーブタンクを、管路
により閉ループに接続して構成されている。また、近年
では、カーエアコン(空調装置)として、冷凍機と室内
熱交換器との間をブライン回路でつなぎ、内部を循環す
る不凍液により冷却能力を取出すようにしたものが考え
られている。このブライン回路は、冷凍機の蒸発器、室
内熱交換器、ポンプ、リザーブタンクを管路により閉ル
ープに接続して構成されている。
【0003】ところで、この種の熱交換用の流体回路に
あっては、流体(不凍液)の熱膨張,熱収縮を吸収する
ためのリザーブタンクを設けることが行われる。このリ
ザーブタンクが存在しないと、熱膨張により回路を構成
する管が破損したり、あるいは発生した気泡が排除され
ずに熱交換性能を低下させてしまうといった不都合が生
ずることになる。
【0004】しかしながら、上述したエンジン冷却液の
循環回路やカーエアコンのブライン回路のように、個々
の流体回路毎に夫々リザーブタンクを設ける構成では、
リザーブタンクの個数が多くなってコスト高となる不具
合があった。
【0005】従って、本発明の目的は、複数の熱交換用
の流体回路を備えるものにあって、リザーブタンクの削
減を図ることができる熱交換用流体回路システムを提供
するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の熱交
換用流体回路システムは、一の流体回路における流体の
体積変化を、他の流体回路に吸収させるための体積変化
逃し部を設けたところに特徴を有するものである。これ
によれば、一の流体回路における流体の体積変化は、体
積変化逃し部を介して他の流体回路に吸収されるように
なる。このとき、他の流体回路側では、自らの回路を流
れる流体の体積変化の吸収に加えて、一の流体回路にお
ける流体の体積変化の吸収をも行う必要があるが、その
ためには、他の流体回路に1個のリザーブタンクを設け
れば済む。
【0007】従って、1個のリザーブタンクを複数の流
体回路にいわば共用することができ、一の流体回路側に
おけるリザーブタンクが不要となる。この結果、個々の
流体回路に夫々リザーブタンクを設ける場合と比べてリ
ザーブタンクの個数を削減することができ、ひいては、
コストダウンを図ることができるという優れた実用的効
果を奏するものである。
【0008】この場合、前記体積変化逃し部を、一の流
体回路と他の流体回路とを小孔を介して連通させるよう
に構成することができる(請求項2の熱交換用流体回路
システム)。これによれば、一の流体回路における流体
の膨張は、その流体の一部が体積変化逃し部の小孔を介
して他の流体回路に流れ込むことにより吸収され、一の
流体回路における流体の収縮は、他の流体回路の流体の
一部が体積変化逃し部の小孔を介してその一の流体回路
に流れ込むことにより吸収される。
【0009】従って、一の流体回路と他の流体回路とを
小孔を介して連通させるという極めて簡単な構成で、体
積変化逃し部を構成することができる。また、一の流体
回路内に発生した気泡を、小孔を介して他の流体回路側
に排出することができる。尚、この場合、上記体積変化
や流体回路間の流速の相違に起因する流体回路間の流体
の移動は、小孔を通して極く僅か行われるに過ぎないの
で、熱移動等の不具合は問題とならない程度のもので済
む。
【0010】さらにこのとき、体積変化逃し部の連通部
分をベンチュリ構造とすることもできる(請求項3の熱
交換用流体回路システム)。これによれば、小孔の両側
に生ずる圧力差によって一の流体回路内に発生した気泡
を他の流体回路側に確実且つ迅速に排出することができ
るようになる。
【0011】また、前記体積変化逃し部を、一の流体回
路と他の流体回路との間に配置されたゴム膜やベローズ
等の伸縮部材により、流体の体積変化を吸収するように
構成することもできる(請求項4の熱交換用流体回路シ
ステム)。これによれば、一の流体回路における流体の
膨張は、伸縮部材が他の流体回路側に膨らむことにより
吸収され、一の流体回路における流体の収縮は、伸縮部
材が一流体回路側に収縮することにより吸収される。こ
のとき、一の流体回路の流体と他の流体回路の流体とが
混り合うことがなくなるので、異なる種類の流体を有す
る流体回路間にも適用することが可能となる。
【0012】そして、上記した各熱交換用流体回路シス
テムを、車両に搭載される複数の流体回路に適用するこ
とができ、このとき熱交換用の流体回路としては、エン
ジン冷却液の循環回路を含むようにすることができる
(請求項5の熱交換用流体回路システム)。これによれ
ば、エンジン冷却液の循環回路に本来的に設けられるリ
ザーブタンクを、エアコン用の流体回路等に共用するこ
とができるようになり、構成が簡単となって車載性の向
上を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、車両(自動車)
用のエンジン冷却液の循環回路とエアコンのブライン回
路とを含むシステムに適用したいくつかの実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。 (1)第1,第2の実施例 まず、図1ないし図3を参照して、本発明の第1の実施
例(請求項1,2,5に対応)について述べる。
【0014】図1は、本実施例に係る熱交換流体回路シ
ステム1の構成を概略的に示しており、この熱交換流体
回路システム1は、エンジン冷却液の循環回路2と、エ
アコンのブライン回路3との2つの流体回路を備えて構
成されている。この場合、エアコンのブライン回路3
が、本発明にいう一の流体回路とされ、エンジン冷却液
の循環回路2が、本発明にいう他の流体回路とされてい
る。
【0015】このうちエンジン冷却液の循環回路2は、
エンジン(シリンダヘッド部)4、ラジエータ5、リザ
ーブタンク6、ポンプ7を、管路(配管)8により順に
ループ状に接続して構成されている。そして、内部に
は、熱交換用の流体として、不凍液(エンジン冷却液)
L1 (図2参照)が収容されている。
【0016】これにて、前記ポンプ7の駆動により、不
凍液C1 は矢印Aで示すように循環し、低温状態でエン
ジン4に至り熱交換によりエンジン4を冷却した後、ラ
ジエータ5に至って外部との熱交換により冷却され、再
びエンジン4に向けて供給されるという循環を行う。こ
の際、余分な不凍液C1 は、リザーブタンク6に貯留さ
れ、また、循環回路2内にて発生した気泡はこのリザー
ブタンク6から排出されるようになっている。
【0017】一方、前記エアコンのブライン回路3は、
冷凍機9、室内熱交換器10、ポンプ11を管路(配
管)12により順にループ状に接続して構成されてい
る。そして、内部には、熱交換用の流体として、上記不
凍液C1 と同種の不凍液C2 (図2参照)が収容されて
いる。この場合、詳しい図示及び説明は省略するが、前
記冷凍機9は、例えば真空容器内に2個の吸着器並びに
蒸発器及び凝縮器を備えて構成される吸着式の冷凍機と
されている。前記管路12は、そのうち蒸発器から外部
に導出されており、蒸発器で得られた冷却(冷凍)能力
を不凍液C2 により外部に取出すように構成されてい
る。これにて、前記ポンプ11の駆動により、不凍液C
2 は矢印Bで示すように循環し、低温状態で冷凍機9
(蒸発器)から取出されて室内熱交換器10に至り、こ
こで熱交換により冷風を生成した後、再び冷凍機9に戻
るという循環を行う。
【0018】さて、このシステム1には、図2,3にも
示すように、ブライン回路3における不凍液C2 の体積
変化を、エンジン冷却液の循環回路2に吸収させるため
の体積変化逃し部13が設けられる。本実施例では、こ
の体積変化逃し部13は、図1に示すように、循環回路
2の管路8のうちリザーブタンク6とポンプ7との途中
部位と、ブライン回路3の管路12のうち冷凍機9と室
内熱交換器10との途中部位との間をつなぐように短絡
管14を設けると共に、図2,3に示すように、この短
絡管14内に、中心部に小孔15を有する円柱状の閉鎖
部材16を例えば圧入により設けて構成されている。
【0019】これにて、ブライン回路3と循環回路2と
は、短絡管14内の小孔15を介して連通するようにな
っているのである。さらに、本実施例では、図3に示す
ように、短絡管14部分は、循環回路2の管路8が上
側、ブライン回路3の管路12の下側に来て、短絡管1
4が上下方向に延びてそれらをつなぐように配設されて
いる。
【0020】尚、前記体積変化逃し部13(短絡管1
4)の設置場所は、図1のものに限定されるものではな
く、例えば管路8のうちエンジン4とラジエータ5との
途中部位と、管路12のうち室内熱交換器10とポンプ
11との途中部位とをつなぐように設ける等、様々な位
置に設けることが可能である。
【0021】次に、上記構成の作用について述べる。前
記エンジン冷却液の循環回路2においては、上述のよう
にポンプ7の駆動により不凍液C1 が循環してエンジン
4の冷却が図られる。このとき、エンジン4のオン,オ
フや気温の変動等により不凍液C1 の温度が変動し、膨
張,収縮といった体積変化が生ずるが、この体積変化
は、リザーブタンク6への不凍液C1 の出入りにより吸
収される。これにより、循環回路2において不凍液C1
の体積変化に起因する管路8の破損等の不具合が未然に
防止されるのである。
【0022】一方、前記エアコンのブライン回路3にお
いても、冷凍機9及びポンプ11の駆動により、不凍液
C2 が循環して室内熱交換器10に冷却能力が供給され
る。このとき、やはり、冷凍機9のオン,オフや気温の
変動等により不凍液C2 の温度が変動し、膨張,収縮と
いった体積変化が生ずる。
【0023】このブライン回路3において不凍液C2 の
膨張が生ずると、その不凍液C2 の一部(膨張分)が体
積変化逃し部13の小孔15を介して前記循環回路2に
流れ込み、もってブライン回路3における不凍液C2 の
膨張が吸収される。そして、この際、循環回路2では流
れ込んだ分だけ不凍液C1 の体積が増加するが、その体
積変化はリザーブタンク6により吸収される。
【0024】また、ブライン回路3における不凍液C2
の収縮についても、同様に、循環回路2の不凍液C1 の
一部が体積変化逃し部13の小孔15を介してブライン
回路3に流れ込むことにより吸収される。そして、この
際の、循環回路2の不凍液C1 の体積変化(減少)は、
リザーブタンク6により吸収されるようになる。従っ
て、ブライン回路3においても、不凍液C2 の体積変化
に起因する管路12の破損等の不具合が未然に防止され
るのである。
【0025】尚、この場合、循環回路2を流れる不凍液
C1 の温度と、ブライン回路3を流れる不凍液C2 の温
度が相違する(ブライン回路3においては低温となる)
事情があるが、上記体積変化や回路2,3間の流速の相
違に起因する不凍液C1 ,C2 の回路2,3間の相互の
移動は、小孔15を通して極く僅か行われるに過ぎない
ので、熱移動等の不具合は問題とならない程度のもので
済むのである。
【0026】ところで、上記のような循環回路2やブラ
イン回路3にあっては、例えば不凍液C1 ,C2 の経年
劣化等の要因で、極くまれにではあるが、内部に気泡が
混入することがある。本実施例においては、体積変化逃
し部13部分において、循環回路2が上側、ブライン回
路3が下側に配置されているので、図3に示すように、
ブライン回路3内に発生した気泡が、小孔15を通って
循環回路2側に容易に排出されるようになるのである。
【0027】このように本実施例によれば、エンジン冷
却液の循環回路2とエアコンのブライン回路3とを、体
積変化逃し部13により接続した構成としたので、循環
回路2側に設けられた1個のリザーブタンク6を、ブラ
イン回路3にもいわば共用することができるようになっ
た。従って、従来必要であったブライン回路3側のリザ
ーブタンクが不要となり、システム1全体としてリザー
ブタンクの個数を削減することができる。この結果、コ
ストダウンを図ることができることに加え、省スペース
化、軽量化を図ることができて車載性の向上を図ること
ができるものである。
【0028】また、特に本実施例では、体積変化逃し部
13を、短絡管14内に小孔15を設けて構成したの
で、極めて簡単な構成で済ませることができる。さらに
は、小孔15を介して気泡を容易に排出できる構成とし
たので、ブライン回路3内の気泡の発生に伴う冷却性能
の悪化等の不具合を未然に防止することができるといっ
た利点も得ることができるものである。
【0029】図4は、本発明の第2の実施例(請求項3
に対応)を示すものであり、この実施例が上記第1の実
施例と異なる点は、体積変化逃し部21の構成にある。
即ち、本実施例においては、体積変化逃し部21は、循
環回路2の管路8と、ブライン回路3の管路12との間
をつなぐように短絡管14を設けると共に、その短絡管
14の上端部に、小孔22を有する閉鎖部材23を設け
て構成されている。
【0030】このとき、前記閉鎖部材23は、上方に凸
となる凸面状をなし、管路8側に膨出した状態、つまり
管路8の一部の内径を狭くするような形態に設けられて
いる。また、小孔22は、その閉鎖部材23の中央部に
形成されている。これにて、体積変化逃し部21部分が
ベンチュリ構造とされているのである。
【0031】かかる構成においては、上記第1の実施例
と同様に、ブライン回路3における不凍液C2 の体積変
化を、体積変化逃し部21の小孔22を介して循環回路
2ひいてはリザーブタンク6により吸収することができ
る。そして、ブライン回路3内に発生した気泡を、小孔
22を介して排出させることができるのであるが、この
とき、小孔22部分がベンチュリ構造とされているの
で、小孔22の上下両側に生ずる圧力差によってブライ
ン回路3側の気泡を確実且つ迅速に排出することができ
るようになるものである。
【0032】(2)第3,第4の実施例 図5及び図6は、本発明の第3の実施例(請求項4に対
応)を示すものであり、上記第1の実施例と異なる点
は、体積変化逃し部31の構成にある。即ち、図5に示
すように、本実施例においては、体積変化逃し部31
は、循環回路2の管路8と、ブライン回路3の管路12
との間をつなぐように短絡管14を設けると共に、その
短絡管14内に伸縮部材32を配設するようにしてい
る。
【0033】この伸縮部材32は、図6にも示すよう
に、リング33の内周部にゴム膜34を張渡した状態に
取付けて構成され、前記リング33が短絡管14の内周
部に圧入固定されることにより、短絡管14の内部を図
で上下に仕切るように設けられている。
【0034】かかる構成において、ブライン回路3にお
いて不凍液C2 の膨張が生ずると、体積変化逃し部31
に設けられたゴム膜34がその膨張分だけ図で上方に膨
らむことにより、不凍液C2 の膨張が吸収される。この
際、循環回路2においては、膨らんだゴム膜34の分だ
け容積が減少するが、その分だけ内部の不凍液C1 がリ
ザーブタンク6に流れ込むことにより体積変化が吸収さ
れる。
【0035】また、ブライン回路3における不凍液C2
の収縮についても、同様に、ゴム膜34がその膨張分だ
け図で上方に膨らむことにより吸収される。この際の循
環回路2の容積の増加は、やはり、リザーブタンク6に
より吸収されるようになり、ブライン回路3における不
凍液C2 の体積変化に起因する管路12の破損等の不具
合が未然に防止されるのである。
【0036】このような実施例によれば、上記第1の実
施例と同様に、体積変化逃し部31によってブライン回
路3の不凍液C2 の体積変化を循環回路2側で吸収する
ことができ、全体としてリザーブタンクの個数を削減す
ることができ、ひいてはコストダウン等をを図ることが
できる。そして、本実施例では、両流体回路2,3はゴ
ム膜34により隔てられているので、2個の流体回路に
おける流体が混り合うことがなくなり、異なる種類の流
体を有する流体回路間にも適用することが可能となると
いう効果を併せて得ることができるものである。
【0037】図7及び図8は、本発明の第4の実施例
(請求項4に対応)を示すものである。この実施例にお
ける体積変化逃し部41は、短絡管14内に、リング4
2にベローズ43を取付けてなる伸縮部材44を設けて
構成されている。かかる構成でも、上記第3の実施例と
同様に、体積変化逃し部41(ベローズ43の収縮)に
よってブライン回路3の不凍液C2 の体積変化を吸収す
ることができ、異なる種類の流体を有する流体回路間に
も適用することが可能となるという効果を得ることがで
きるものである。
【0038】(3)第5,第6の実施例 図9は、本発明の第5の実施例に係る熱交換用流体回路
システム51の構成を示している。この実施例が上記第
1の実施例と異なる点は、3個の流体回路を備える点に
ある。即ち、エンジン冷却液の循環回路2は、エンジン
4、ラジエータ5、リザーブタンク6、ポンプ7を、管
路8により順にループ状に接続して構成され、エアコン
のブライン回路3は、冷凍機9、室内熱交換器10、ポ
ンプ11を管路12により順にループ状に接続して構成
されている。
【0039】そして、本実施例では、冷凍機9(凝縮
器)の熱を外部に放出するための熱交換用の流体回路と
しての放熱回路52が設けられている。この放熱回路5
2は、冷凍機9(凝縮器)、室外放熱器53、ポンプ5
4を、管路55により順にループ状に接続して構成され
ている。また、その内部には、やはり熱交換用の流体と
しての不凍液が封入されている。
【0040】このとき、上記第1の実施例と同様に、循
環回路2の管路8とブライン回路3の管路12とをつな
ぐようにして、短絡管14内に小孔15を設けた体積変
化逃し部13が設けられている。そして、これと共に、
前記放熱回路52における不凍液の体積変化を、循環回
路2に吸収させるための体積変化逃し部56が設けられ
る。この体積変化逃し部56は、循環回路2の管路8の
うちラジエータ5とリザーブタンク6との途中部位と、
放熱回路52の管路55のうち室外放熱器53とポンプ
54との途中部位とをつなぐように短絡管57を設け、
この短絡管57内に、小孔を有する閉鎖部材(図示せ
ず)を設けて構成されている。尚、この場合において
も、体積変化逃し部13及び56を設ける位置として
は、様々な変形が可能である。
【0041】かかる構成においては、上記第1の実施例
と同様に、ブライン回路3における不凍液の体積変化を
体積変化逃し部13により吸収することができることに
加え、放熱回路52における不凍液の体積変化をも、体
積変化逃し部56を介して循環回路2ひいてはリザーブ
タンク6に吸収させることができる。従って、1個のリ
ザーブタンク6を3個の流体回路2,3,52に共用す
ることができ、個々の流体回路2,3,52に夫々リザ
ーブタンクを設ける場合と比べて、リザーブタンクの個
数を大幅に削減することができるものである。
【0042】図10は、本発明の第6の実施例に係る熱
交換用流体回路システム61の構成を示すものである。
この実施例においても、上記第5の実施例と同様に、循
環回路2、ブライン回路3、放熱回路52の3個の流体
回路を備える。そして、本実施例では、循環回路2とブ
ライン回路3とをつなぐ第1の体積変化逃し部62及
び、循環回路2と放熱回路52とをつなぐ第2の体積変
化逃し部63を、共に冷凍機64のケース内に配設する
ようにしている。
【0043】かかる構成によれば、上記第5の実施例と
同様の効果が得られることに加え、体積変化逃し部62
及び63が、冷凍機64に組込まれるので、配管のうち
面倒な部分を予め冷凍機64に組込んだ後、各回路2,
3,52を車両に組付けることができ、組付け作業の簡
単化を図ることができるものである。
【0044】尚、上記各実施例では、冷凍機9,64と
して吸着式の冷凍機を例に上げたが、吸収式の冷凍機
(吸収器、発生器、蒸発器及び凝縮器を備えるもの)
や、蒸気圧縮式の冷凍機(圧縮機、膨張手段、蒸発器及
び凝縮器を備えるもの)であっても良い。また、車両用
に限らず、各種の熱交換用の流体回路に適用することが
できる。その他、例えば流体回路を4個以上備えるシス
テムにも適用できるなど、本発明は上記した各実施例に
限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、熱交換用
流体回路システムの全体構成を概略的に示す図
【図2】体積変化逃し部を拡大して示す縦断面図
【図3】気泡排出の様子を示す図2相当図
【図4】本発明の第2の実施例を示す図2相当図
【図5】本発明の第3の実施例を示す図2相当図
【図6】伸縮部材の斜視図
【図7】本発明の第4の実施例を示す図2相当図
【図8】図6相当図
【図9】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第6の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、1,51,61は熱交換用流体回路システム、
2は循環回路(流体回路)、3はブライン回路(流体回
路)、8,12,55は管路、9,64は冷凍機、1
3,21,31,41,56,62,63は体積変化逃
し部、14,57は短絡管、15,22は小孔、32,
44は伸縮部材、34はゴム膜、43はベローズ、52
は放熱回路(流体回路)、C1 ,C2 は不凍液(流体)
を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の熱交換用の流体回路を備えるシス
    テムにおいて、一の流体回路における流体の体積変化
    を、他の流体回路に吸収させるための体積変化逃し部を
    設けたことを特徴とする熱交換用流体回路システム。
  2. 【請求項2】 前記体積変化逃し部は、一の流体回路と
    他の流体回路とを小孔を介して連通させるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の熱交換用流体
    回路システム。
  3. 【請求項3】 前記体積変化逃し部の連通部分はベンチ
    ュリ構造とされていることを特徴とする請求項2記載の
    熱交換用流体回路システム。
  4. 【請求項4】 前記体積変化逃し部は、一の流体回路と
    他の流体回路との間に配置されたゴム膜やベローズ等の
    伸縮部材により、流体の体積変化を吸収するように構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の熱交換用流
    体回路システム。
  5. 【請求項5】 車両に搭載されるものであって、熱交換
    用の流体回路としてエンジン冷却液の循環回路を含むこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の熱
    交換用流体回路システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5614757B2 (ja) * 2009-10-22 2014-10-29 三菱電機株式会社 空気調和装置

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JP5614757B2 (ja) * 2009-10-22 2014-10-29 三菱電機株式会社 空気調和装置

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