JPH09189177A - 全天候型バースのシャッター - Google Patents

全天候型バースのシャッター

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JPH09189177A
JPH09189177A JP8018297A JP1829796A JPH09189177A JP H09189177 A JPH09189177 A JP H09189177A JP 8018297 A JP8018297 A JP 8018297A JP 1829796 A JP1829796 A JP 1829796A JP H09189177 A JPH09189177 A JP H09189177A
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JP
Japan
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shutter
box beam
ship
hoisting
link chains
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Application number
JP8018297A
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English (en)
Inventor
Takeshi Shitaya
武 下谷
Takahiko Ito
高彦 伊藤
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャッターを収縮した際の前後方向の寸法を
小さくして、クレーンの有効作業範囲を広くする。 【解決手段】 全天候型バース1の出入口3の上部に配
設した固定フレーム5に、幅方向に所要間隔で複数のリ
ンクチェーン30が懸吊される。全てのリンクチェーン
30が連結された複数の中間フレーム20が、リンクチ
ェーン30の上下方に所定間隔離間して配設される。全
てのリンクチェーン30の下端に、ボックスビーム12
が共通的に連結される。全てのリンクチェーン30の全
面に亘って防風用ネット35が配設される。ボックスビ
ーム12に連結した吊上げ具42を巻上げる巻上げ装置
40が、固定フレーム5の上方に配設される。巻上げ装
置40により吊上げ具42を介してボックスビーム12
を吊上げることにより、中間フレーム20を下方から順
次重ねた状態で吊上げて出入口3を開放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、全天候型バース
のシャッターに関し、更に詳細には、収納幅を小さくす
ることにより、船舶への荷物の積込みまたは積降ろし作
業を行なうクレーンの有効作業範囲を広くし得るシャッ
ターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型の機械類や肉,魚,果物等の食量品を
大量に輸送する手段として、船舶が好適に利用されてい
る。この場合において、港に係留されている船舶への前
記各種の荷物の積込み,積降ろし作業を露天で行なう
と、該荷物が風や雨あるいは直射日光に晒される不都合
があり、また作業者にとっても劣悪な作業環境となって
いた。また、荷物の積込み,積降ろし作業に使用される
クレーンは、常にバランスを保持する必要から、強風に
よる吊上げ移動中の荷物の揺動等を防止しなければなら
ない。そこで、降雨や強風時、あるいは冬の厳寒や夏の
酷暑の中にあっても安全で良好な作業環境での荷物の積
込み,積降ろし作業を可能とするために、船舶が進入可
能で内部にクレーンを設備した屋根付き建家形状の「バ
ース」を港の岸壁に建設して、このバース内で夫々の作
業を行なう方法が採られている。
【0003】前記バースにおける船舶用の出入口は、幅
20m,高さ16m程度とされ、内部への風の進入を防
止するシャッターを備えている。このシャッターは、図
10および図11に示すように、出入口3より内側の上
方に配設されて幅方向に延在する固定フレーム(図示せ
ず)の前後に、複数のワイヤ45が幅方向に所定間隔で
懸吊されて、これらワイヤ群が出入口3の全幅に亘って
臨んでいる。また、前面側(外側)のワイヤ群と後面側
(内側)のワイヤ群との間には、固定フレームと平行な中
間フレーム20が上下方向に所要間隔離間して複数配置
されており、各中間フレーム20は幅方向に並ぶ全ての
ワイヤ45に共通的に連結されている。更に、全てのワ
イヤ45の下端部に、中間フレーム20と平行に延在す
るボックスビーム12が連結されて懸吊されている。前
記後面側のワイヤ群には、出入口3の略全面を覆う防風
用ネット35が配設され、該ネット35により出入口3
から内部への風の進入を防止するよう構成している。
【0004】前記シャッターは、前記固定フレームの上
方に複数(例えば2基)の巻上げ装置(図示せず)を幅方に
離間して備え、各巻上げ装置から垂下した吊上げチェー
ン42の下端を前記ボックスビーム12に連結してい
る。すなわち、各巻上げ装置を同期的に作動して吊上げ
チェーン42を巻上げることにより、ボックスビーム1
2が吊上げられて直ぐ上の中間フレーム20Fに当接し
て該フレーム20Fと一体に吊上げられる。このように
して、ボックスビーム12を介して順次中間フレーム2
0F〜20Bを重ねた状態で吊上げることにより、シャ
ッターが上部に収縮して出入口3を開放するようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記バースでは、シャ
ッターを上部に収縮させて出入口3を全開した状態で、
船舶の船首側を所定長さだけ内側に進入させた後、シャ
ッターのボックスビーム12を所要位置まで下降させる
ことにより、船体上部の出入口3を閉成して風の進入を
防止するよう構成される。この場合において、ボックス
ビーム12および各中間フレーム20を連結するワイヤ
45は、ある程度は湾曲するものの折れ曲がらないた
め、ボックスビーム12と各中間フレーム20とを重ね
た状態では、図11に示すようにワイヤ45が前後に大
きく延出(図中Wで示した長さ分)して垂れ下がることと
なる。すなわち、シャッターの後面から前記クレーンに
よる作業領域側(船首側)に大きくワイヤ45が延出し、
荷物の積込み,積降ろし作業での前記クレーンの有効作
業範囲が狭くなる不都合を生じていた。
【0006】また、前記シャッターによる出入口3の開
閉度合は、作業者がボックスビーム12と船舶との間隔
を目視により確認して行なっている。しかるに、潮の干
満や荷物の積込み,積降ろし作業による船舶の重量が変
化することに起因して、係留されている船舶が上昇して
ボックスビーム12に衝突し、両者が損傷する問題があ
る。すなわち、作業者は船舶の位置を監視しながら、該
船舶の位置の変化に応じてボックスビーム12の位置を
調整する煩雑な作業が必要であった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、前述した従来技術に内在して
いる課題を好適に解決するべく提案されたものであっ
て、シャッターを収縮した際の前後方向の寸法を小さく
して、クレーンの有効作業範囲を広くすることができ、
また荷物の積込み,積降ろし作業中に生ずる船舶の上昇
に対応してシャッターを自動で上昇させ得るようにした
全天候型バースのシャッターを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を好適に達成するために、本発明は、船舶への荷
物の積込みや積降ろし作業をする屋根付きの全天候型バ
ースにおける船舶用の出入口に配設されたシャッターで
あって、前記出入口より上部に配設されて幅方向に延在
する固定フレームと、この固定フレームに、幅方向に所
要間隔で懸吊された複数のリンクチェーンと、前記リン
クチェーンの上下方に所定間隔離間すると共に、幅方向
に並ぶ全てのリンクチェーンが連結された複数の中間フ
レームと、前記全てのリンクチェーンの下端が共通的に
連結されたボックスビームと、前記全てのリンクチェー
ンの全面に亘って配設され、前記出入口から内側への風
の進入を防止する防風用ネットと、前記固定フレームの
上方に配設され、前記ボックスビームに連結した吊上げ
具を巻上げる巻上げ装置とからなり、前記巻上げ装置に
より吊上げ具を介してボックスビームを吊上げることに
より、前記リンクチェーンを上下の連結部間で垂れ下げ
ると共に前記中間フレームを下方から順次重ねた状態で
吊上げて前記出入口を開放するよう構成したことを特徴
とする。
【0009】また、前記ボックスビームの下部に、船舶
や海面を検出するガードスイッチを設け、該スイッチが
船舶や海面を検出した際には、ガードスイッチが非検出
状態となるまでボックスビームを上昇させるよう前記巻
上げ装置を作動制御するようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る全天候型バー
スのシャッターにつき、好適な実施例を挙げて、添付図
面を参照しながら、以下説明する。なお、従来技術にお
いて説明した部材と同一の部材は、同じ符号を付して説
明することとする。
【0011】図1は、本発明の実施例に係るシャッター
を全天候型バースの内部から観た概略背面図、図2は、
図1のA−A線におけるシャッターの概略側断面図、図
3は、全天候型バースの外観を示す正面図である。この
バース1は、屋根付き建家形状をなし、片側前後の各柱
2,2が岸より所定距離離間した海上に立設されて、略
半分が陸上、略半分が海上に位置して建てられている。
なお、陸上部分には図示しないクレーン等の諸設備が設
置される。バース1の海上に位置する前壁には、所要の
大きさで開口する出入口3が形成され、該出入口3を介
して船舶が内部に進入するようになっている。そして、
小型の船舶の場合は、出入口3からバース1内に完全に
進入させて荷物の積込みや積降ろし作業を行なうが、大
型の船舶の場合は、図4に示すように、出入口3から船
舶の船首および船体のみを進入させて作業が行なわれ
る。
【0012】前記出入口3には、該口3を開閉し得るシ
ャッター10が配設されている。このシャッター10
は、図1,図2および図8に示すように、バース1の出
入口3より内側上方において該出入口3の幅方向に延在
して水平に配設された固定フレーム5と、この固定フレ
ーム5の前後端下部に対向して懸吊されて長手方向に所
要間隔毎に配列される折曲可能なリンクチェーン30,
30と、出入口3の略全幅に亘って水平に延在し、上下
方向に所要間隔離間して各リンクチェーン30が連結さ
れる複数の中間フレーム20と、出入口3の略全幅に亘
って水平に延在し、前記各リンクチェーン30の下端に
懸架されるボックスビーム12と、固定フレーム5の上
方に配設され、ボックスビーム12に連結した吊上げチ
ェーン42を巻上げる複数(実施例では2基)の巻上げ装
置40と、ボックスビーム12の下部に配設したガード
スイッチ19と、後面側(内側面)のリンクチェーン群の
全面に亘って配設される防風用ネット35とから基本的
に構成される。
【0013】すなわち、前記バース1における出入口3
が形成される前壁の上部内側には、出入口3の全幅に亘
って固定フレーム5が水平に配設されており、この固定
フレーム5の前後端下部における対向位置には、所要長
さ寸法の折曲可能なリンクチェーン30,30が懸吊さ
れ、かつ出入口3の幅方向に所要間隔毎に複数配列され
ている。なお実施例では、図1に示すように、固定フレ
ーム5の前後に各13本で合計26本のリンクチェーン
30が懸吊してあり、任意位置で容易に折り曲げ可能で
あると共に錆等を考慮してステンレス製のものが好適に
用いられる。
【0014】前後のリンクチェーン群の間には、前記固
定フレーム5と平行で出入口3の略全幅に亘って延在す
る複数(実施例では6基)の中間フレーム20が、上下方
向に所要間隔で臨んでおり、各フレーム20は幅方向に
並んでいる全てのリンクチェーン30に連結されてい
る。この中間フレーム20は、出入口3の略全幅に亘っ
て水平に延在して前後方向に所要間隔離間する2本の平
行な中空材21a,21aと、両中空材21a,21aの
長手方向の両端間に配設される中空材21b,21bに
より長方形の枠状に形成され、その枠内に配設した複数
のリブ21cにより補強されている。前後に位置する中
空材21a,21aの相互に離間する端部には、長手方
向に所要間隔毎に掛止片22が配設され、各掛止片22
が対応するリンクチェーン30に掛止されるようになっ
ている。また各中空材21bにローラ15が配設され、
図1に示す如く、該ローラ15は出入口3の対応する側
端部に上下方向に延在するよう配設した断面H形のガイ
ドレール4の凹部4aに係合して、中間フレーム20の
上下移動時に幅方向(長手方向)および前後への揺動を防
止するよう構成している。更に、各中空材21aの上面
所要位置には、複数の合成ゴム製の緩衝材16が配設さ
れ、直ぐ上に位置する中間フレーム20の下端に当接す
る際の衝撃や騒音の発生を抑えるようになっている。な
お、6基の中間フレーム20について、上方から順にA
〜Fの符号を付して示すと共に、リンクチェーン30に
おける各フレーム間に位置するリンクチェーン部につい
ても、上方から順にA〜Gの符号を付して示すものとす
る。
【0015】前記ボックスビーム12は、図1および図
6に示すように、出入口3の略全幅に亘って水平かつ平
行に延在する上下2本ずつの中空材13a,13a,13
b,13bを、縦,横,斜めに配設した複数のリブ13c
により所要間隔に保持することにより、全体がトラス構
造をなす骨組み体に構成されている。両上部中空材13
a,13aの相互に離間する端部には、複数の掛止片2
2が長手方向に所要間隔毎に配設され、各掛止片22が
対応のリンクチェーン30の下端部に掛止されることに
より、ボックスビーム12は水平状態で懸架される。ま
た、ボックスビーム12の長手方向に所定距離離間した
位置には、前記巻上げ装置40から垂下する吊上げチェ
ーン42の下端部が掛止されるチェーン掛止具14が夫
々配設されている。更に、ボックスビーム12の両端部
に配設したローラ15,15が、前述の各ガイドレール
4の凹部4aに係合され、ボックスビーム12の上下移
動時に幅方向(長手方向)および前後への揺動を防止する
よう作用する。また各上部中空材13aの上面所要位置
には、複数の合成ゴム製の緩衝材16が配設され、直ぐ
上の中間フレーム20Fの下端に当接する際の衝撃を吸
収すると共に騒音の発生を抑えるようになっている。
【0016】前記リンクチェーン30における各中間フ
レーム20の間および、ボックスビーム12と中間フレ
ーム20Fとの間に、幅方向に並ぶ全てのチェーン30
にワイヤ31が共通的に挿通されている。このワイヤ3
1は、シャッター10を収縮(開放)させる際に、各リン
クチェーン30を絡ませることなく折曲するべく機能す
る。
【0017】前記固定フレーム5の上部には、出入口3
の幅方向に離間して2基の巻上げ装置40,40が配設
されている。各巻上げ装置40は、バース1の内部に水
平固定された横棒6に懸吊状態で配設され、該巻上げ装
置40のモータ41を作動することにより巻上げられる
吊上げチェーン42は、固定フレーム5に開口した孔5
aに挿通されて、その先端を前記ボックスビーム12の
チェーン掛止具14に掛止している。なお図1は、ボッ
クスビーム12が最下降位置(シャッター10の全閉状
態)に懸架された状態を示し、該ボックスビーム12お
よび中間フレーム20の重量により、全てのリンクチェ
ーン30は均等に引張られている。前記吊上げチェーン
42,42の長さは、ボックスビーム12を最下降位置
まで下降させる長さより長く設定されており、シャッタ
ー10の全閉状態では巻上げ装置40,40に負荷が加
わらないようになっている。
【0018】そして、前記巻上げ装置40,40のモー
タ41,41を同期的に作動させて吊上げチェーン42,
42の巻上げを開始すると、まず吊上げチェーン42,
42にボックスビーム12の重量が加わるようになると
共に、該ボックスビーム12とその直ぐ上に配設された
中間フレーム20Fとを連結していたリンクチェーン部
30Gが弛むようになる。モータ41,41の作動を継
続すると、図7に示すように、ボックスビーム12と直
ぐ上の中間フレーム20Fとが緩衝材16を介して当接
する。このとき、ボックスビーム12と中間フレーム2
0Fとを連結している全てのリンクチェーン部30G
は、略中間部に挿通したワイヤ31を支点とした折曲状
態で垂れ下がる。
【0019】更にモータ41を作動してボックスビーム
12の吊上げを継続すると、ボックスビーム12は上部
に中間フレーム20Fを載置した状態で上昇して中間フ
レーム20Eに当接する。そして更に吊上げを継続する
と、中間フレーム20Eの上に中間フレーム20D、中
間フレーム20Dの上に中間フレーム20Cというよう
に順次整合状態で載置され、ボックスビーム12が略最
上昇位置まで上昇すると、図8に示すように、全ての中
間フレーム20A,20B,20C,20D,20E,20
Fが、ボックスビーム12の上部に整合状態で載置され
る。このとき、夫々の中間フレーム20を連結するリン
クチェーン部30A,30B,30C,30D,30E,3
0F,30Gは、中間フレーム同志の当接と共に順次折
曲状態で前後に垂れ下がるが、その突出量Wは最小限に
抑えられる。なお、前記ガイドレール4に、上下に離間
して一対のリミットスイッチ(図示せず)が配設され、該
スイッチがボックスビーム12のローラ15または最上
部の中間フレーム20のローラ15を検出した際に、前
記巻上げ装置40,40を停止させて、シャッター10
を全閉または全開状態に保持するよう設定されている。
【0020】前記シャッター10の後面におけるリンク
チェーン群側には、細かい格子状の防風用ネット35
が、各中間フレーム20とボックスビーム12に掛止状
態で取付けられている。この防風用ネット35は、図1
および図6に示すようなシャッター10の全閉状態で張
設状態になると共に、全開状態(ボックスビーム12の
最上昇位置)では、図8に示すように、垂れ下がった各
リンクチェーン部30A,30B,30C,30D,30
E,30F,30Gと共に折曲されるようになっている。
【0021】前記ボックスビーム12の下端部には、長
手方向に所要距離離間した位置に回動可能でかつ昇降可
能に配設された複数の作動片17と、複数の作動片17
の下端部間に配設された当接棒18とにより構成される
ガードスイッチ19が、ビーム12の長手方向に所要間
隔離間して2基直列に配設されている。このガードスイ
ッチ19は、図5(a)に示すように、常には作動片17
がボックスビーム12の下方に突出量X(実施例では約
30cm)だけ垂直に突出して、この状態でスイッチ1
9がOFFとなるよう設定されている。そして図5(b)
に示すように、当接棒18が船舶や海面に接触して作動
片17が垂直上方に所要量Y(実施例では5cm)移動し
た場合や、図5(c)に示すように、支点を中心として前
後方向に所要量Z(実施例では各20度)回動した場合
に、スイッチ19がONとなるよう設定されている。
【0022】また、前記ボックスビーム12の下降途中
にガードスイッチ19の当接棒18が船舶等に接触して
スイッチ19がONした場合に、前記巻上げ装置40を
一端停止した後、所定量(実施例では約30cm)だけビ
ーム12を上昇させて停止させるよう設定している。更
に、ボックスビーム12が停止中に、前述した如く潮の
干満や荷物の積降ろしにより船舶が上昇してスイッチ1
9がONした場合や、シャッター10の全閉状態での海
水の上昇によりスイッチ19がONした場合も、同じく
所定量だけボックスビーム12を上昇させるように巻上
げ装置40が運転制御されるよう構成されている。
【0023】
【実施例の作用】次に、本発明に係る全天候型バースの
シャッターの作用につき、図4に示すような大型の船舶
が船首および船体部のみを進入する場合を例として説明
する。
【0024】先ず、図1,図2,図6に示すように出入口
3をシャッター10で全閉した状態から、該出入口3を
介して船舶を全天候型バース1内に進入させるために、
出入口3のシャッター10を最上昇位置または任意位置
まで上昇させる。すなわち、出入口3の上部に配設した
2基の巻上げ装置40,40のモータ41,41を同期的
に作動させ、吊上げチェーン42,42を巻上げること
によりボックスビーム12を水平姿勢で吊上げる。これ
によりボックスビーム12は、図7に示すように、直ぐ
上に位置する中間フレーム20Fの下部に当接する。こ
の状態にあっては、ボックスビーム12と中間フレーム
20Fを連結している前後のリンクチェーン部30G,
30Gは、ワイヤ31が挿通された略中間部で折曲され
て前後に垂れ下がる。なお、後面側のリンクチェーン部
30Gに配設されている防風用ネット35も折曲され
る。
【0025】前記各巻上げ装置40のモータ41を継続
して作動させると、ボックスビーム12の上部に中間フ
レーム20Fが載置された状態で該ビーム12が吊上げ
られ、中間フレーム20Fの上部に中間フレーム20E
の下端が当接するに至る。この過程で、中間フレーム2
0Fと中間フレーム20Eとを連結しているリンクチェ
ーン部30F,30Fは、ワイヤ31が挿通された略中
間部で折曲されて前後に垂れ下がる。そして、ボックス
ビーム12が最上昇位置まで吊上げられると、図8に示
すように、該ボックスビーム12の上部に全ての中間フ
レーム20A,20B,20C,20D,20E,20Fが
整合状態で順次載置され、夫々の中間フレーム20およ
びボックスビーム12を連結している前後のリンクチェ
ーン部30A,30B,30C,30D,30E,30F,3
0Gは、ワイヤ31が挿通された略中間部で折曲されて
垂れ下がると共に、防風用ネット35も各リンクチェー
ン部30A,30B,30C,30D,30E,30F,30
Gと共に折曲される。
【0026】このように全てのリンクチェーン30は、
ワイヤ31が挿通された略中間部で折曲されて垂れ下が
るので、シャッター10の前後方向への突出量Wは、図
8に示すように小さく抑えることができ、例えシャッタ
ー10の全開状態にあったとしても、前記クレーンの作
業範囲を狭めることはない。
【0027】次に、開放した出入口3から船舶を岸と平
行にバース1内に進入させ、所定位置で停止,係留した
後、巻上げ装置40のモータ41を逆転させてシャッタ
ー10のボックスビーム12を下降させる。そして図4
に示すように、ボックスビーム12の下端に配設したガ
ードスイッチ19の当接棒18が係留されている船舶の
マストロープや船体等に接触し、該スイッチ19がNO
すると、前記巻上げ装置40のモータ41を停止させ、
ボックスビーム12の下降を一端停止させる。次いで、
モータ41を逆転してボックスビーム12を所定量だけ
上昇させた位置で停止させる。これにより、船舶の上方
の出入口3はシャッター10で閉成され、該出入口3か
らの風の進入は防止される。また前述した如く、シャッ
ター10の前後に垂れ下がるリンクチェーン30の突出
量は小さいので、船舶への荷物の積込みまたは積降ろし
作業におけるクレーンの有効作業範囲を狭めることはな
い。
【0028】船舶への荷物の積込みまたは積降ろし作業
中に、潮の干満または荷物の積降ろしにより船体が上昇
することが考えられる。すなわち図9に示すように、係
留した時よりも潮が満ちて海面が上昇したり、荷物を積
降ろした場合には船体が上昇する。このように船体が上
昇すると、船体の一部がシャッター10のガードスイッ
チ19に接触し、該スイッチ19がNOすることによ
り、前記巻上げ装置40,40が作動制御されて、ボッ
クスビーム12を所定量だけ上昇して再び停止する。従
って、船体がボックスビーム12に衝突して両者が損傷
する事態を未然に防止することができる。
【0029】なお、前記ガードスイッチ19は、シャッ
ター10の全閉状態における海面の上昇も検出可能であ
るので、ボックスビーム12が海に没して該ビーム12
の錆びを招くのを有効に防止し得るものである。
【0030】なお実施例では、一本のリンクチェーン3
0に各中間フレーム20およびボックスビーム12を連
結した例を示したが、図8で符号30A,30B,30
C,30D,30E,30F,30Gで示すリンクチェーン
部を夫々独立したものとし、各中間フレーム20および
ボックスビーム12の掛止片22に順次連結する形態で
あってもよい。また、チェーンを構成するリングは楕円
形以外に円形であってもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る全天候
型バースのシャッターによれば、ボックスビームおよび
中間フレームに連結されるリンクチェーンは、シャッタ
ーの収縮時における前後方向の突出量は小さく、荷物の
積込みおよび積降ろし作業に使用されるクレーンの有効
作業範囲を狭くするのを抑えることができる。また、ボ
ックスビームの下部にガイドスイッチを配設し、該スイ
ッチにより巻上げ装置を運転制御することにより、ボッ
クスビームと船舶とが衝突して両者が損傷するのを未然
に防止し得ると共に、作業者が常に監視する必要もな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るシャッターを全天候型バ
ースの内部から観た概略背面図である。
【図2】図1のA−A線におけるシャッターの概略側断
面図である。
【図3】全天候型バースの外観を示す正面図である。
【図4】全天候型バースの内部に船舶が進入して、シャ
ッターが下降した状態を示す説明図である。
【図5】ガードスイッチの作動状態を示す説明図であ
る。
【図6】全閉状態のシャッターの下部を拡大して示す側
断面図である。
【図7】ボックスビームと中間フレームが当接した状態
を拡大して示す側断面図である。
【図8】シャッターの全開状態を拡大して示す側断面図
である。
【図9】各条件における船舶の位置関係を示す説明図で
ある。
【図10】従来のシャッターにより出入口を略全閉した
状態を示す正面図である。
【図11】従来のシャッターを途中まで上昇させた状態
における下部を拡大して示す側面図である。
【符号の説明】
1 全天候型バース 3 出入口 5 固定フレーム 12 ボックスビーム 19 ガードスイッチ 20 中間フレーム 30 リンクチェーン 35 防風用ネット 40 巻上げ装置 42 吊上げチェーン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶への荷物の積込みや積降ろし作業を
    する屋根付きの全天候型バース(1)における船舶用の出
    入口(3)に配設されたシャッターであって、 前記出入口(3)より上部に配設されて幅方向に延在する
    固定フレーム(5)と、 この固定フレーム(5)に、幅方向に所要間隔で懸吊され
    た複数のリンクチェーン(30)と、 前記リンクチェーン(30)の上下方に所定間隔離間すると
    共に、幅方向に並ぶ全てのリンクチェーン(30)が連結さ
    れた複数の中間フレーム(20)と、 前記全てのリンクチェーン(30)の下端が共通的に連結さ
    れたボックスビーム(12)と、 前記全てのリンクチェーン(30)の全面に亘って配設さ
    れ、前記出入口(3)から内側への風の進入を防止する防
    風用ネット(35)と、 前記固定フレーム(5)の上方に配設され、前記ボックス
    ビーム(12)に連結した吊上げ具(42)を巻上げる巻上げ装
    置(40)とからなり、 前記巻上げ装置(40)により吊上げ具(42)を介してボック
    スビーム(12)を吊上げることにより、前記リンクチェー
    ン(30)を上下の連結部間で垂れ下げると共に前記中間フ
    レーム(20)を下方から順次重ねた状態で吊上げて前記出
    入口(3)を開放するよう構成したことを特徴とする全天
    候型バースのシャッター。
  2. 【請求項2】 前記ボックスビーム(12)の下部に、船舶
    や海面を検出するガードスイッチ(19)を設け、該スイッ
    チ(19)が船舶や海面を検出した際には、ガードスイッチ
    (19)が非検出状態となるまでボックスビーム(12)を上昇
    させるよう前記巻上げ装置(40)を作動制御するようにし
    た請求項1記載の全天候型バースのシャッター。
JP8018297A 1996-01-08 1996-01-08 全天候型バースのシャッター Pending JPH09189177A (ja)

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