JPH09188674A - α−トコフェロールの製造方法 - Google Patents
α−トコフェロールの製造方法Info
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- JPH09188674A JPH09188674A JP1537297A JP1537297A JPH09188674A JP H09188674 A JPH09188674 A JP H09188674A JP 1537297 A JP1537297 A JP 1537297A JP 1537297 A JP1537297 A JP 1537297A JP H09188674 A JPH09188674 A JP H09188674A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 抗不妊ビタミン、血中脂質低下剤、血流促進
剤、活性酸素消去剤、細胞老化防止剤、抗酸化剤などと
して有用なα−トコフェロール誘導体の新規な製造法を
提供する。 【解決手段】下記式(I)のトリメチルヒドロキノンと、
下記式(II)のフィトール誘導体または下記式(III)のイ
ソフィトールとの縮合反応において、低級脂肪酸エステ
ルの存在下に行うことを特徴とするα−トコフェロール
の製造方法。 [式中、Lは水酸基、ハロゲン原子、アセトキシ基、メ
タンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、
ベンゼンスルホニルオキシ基またはトルエンスルホニル
オキシ基を意味する。]
剤、活性酸素消去剤、細胞老化防止剤、抗酸化剤などと
して有用なα−トコフェロール誘導体の新規な製造法を
提供する。 【解決手段】下記式(I)のトリメチルヒドロキノンと、
下記式(II)のフィトール誘導体または下記式(III)のイ
ソフィトールとの縮合反応において、低級脂肪酸エステ
ルの存在下に行うことを特徴とするα−トコフェロール
の製造方法。 [式中、Lは水酸基、ハロゲン原子、アセトキシ基、メ
タンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、
ベンゼンスルホニルオキシ基またはトルエンスルホニル
オキシ基を意味する。]
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗不妊ビタミン、血
中脂質低下剤、血流促進剤、活性酸素消去剤、細胞老化
防止剤、抗酸化剤などとして有用なα−トコフェロール
の新規な製造方法に関する。
中脂質低下剤、血流促進剤、活性酸素消去剤、細胞老化
防止剤、抗酸化剤などとして有用なα−トコフェロール
の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来α−トコフェロールは、下記化学式
で表されるトリメチルヒドロキノン(I)と、
で表されるトリメチルヒドロキノン(I)と、
【0003】
【化4】
【0004】下記化学式で表されるフィトール類のいず
れか
れか
【0005】
【化5】
【0006】をフリーデルクラフツ反応により縮合させ
て製造されてきた。(下記化学反応式参照)
て製造されてきた。(下記化学反応式参照)
【0007】
【化6】
【0008】本反応においては、反応熱コントロールあ
るいは反応液粘度の低下等を目的として溶媒を用いるこ
とが好ましく、具体的には酢酸エチル、ヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、塩化メチレン等が利用されており、中
でも酢酸エチルが多用されている。
るいは反応液粘度の低下等を目的として溶媒を用いるこ
とが好ましく、具体的には酢酸エチル、ヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、塩化メチレン等が利用されており、中
でも酢酸エチルが多用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来α−トコフェロー
ルの製造において溶媒として利用されている酢酸エチル
は、トリメチルヒドロキノン(I)に対する適度な溶解度
を有しており、また工業的に安価かつ大量に入手可能な
ため多用されてきた。
ルの製造において溶媒として利用されている酢酸エチル
は、トリメチルヒドロキノン(I)に対する適度な溶解度
を有しており、また工業的に安価かつ大量に入手可能な
ため多用されてきた。
【0010】しかし酢酸エチルは、反応後の水洗時に水
層への移行度が高く、回収率が低い、水洗廃液の処理が
困難などの問題点を有していた。
層への移行度が高く、回収率が低い、水洗廃液の処理が
困難などの問題点を有していた。
【0011】また酢酸エチルは、中性条件以外、特に塩
基性条件下では極めて加水分解しやすく、エステル交換
反応もおこしやすい性質を有している。このため、α−
トコフェロールの製造に用いた場合には、酢酸α−トコ
フェロールの副生が避けられない問題点があった。
基性条件下では極めて加水分解しやすく、エステル交換
反応もおこしやすい性質を有している。このため、α−
トコフェロールの製造に用いた場合には、酢酸α−トコ
フェロールの副生が避けられない問題点があった。
【0012】α−トコフェロールと酢酸α−トコフェロ
ールの物理化学的性質は、極めて近似しているため、分
子蒸留等の工業的な精製法では分離精製することはでき
ない。しかし、α−トコフェロールを医薬品、粧材品あ
るいは食品等として利用する際には、極めて高純度品が
求められ、溶媒として酢酸エチルを利用したα−トコフ
ェロールの製造法では、対応が難しい問題点があった。
ールの物理化学的性質は、極めて近似しているため、分
子蒸留等の工業的な精製法では分離精製することはでき
ない。しかし、α−トコフェロールを医薬品、粧材品あ
るいは食品等として利用する際には、極めて高純度品が
求められ、溶媒として酢酸エチルを利用したα−トコフ
ェロールの製造法では、対応が難しい問題点があった。
【0013】さらに、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等
の非極性溶媒単独使用では、冬季などの乾燥時期には溶
媒投入時・パイプ移送中などに静電気が発生しやすく、
引火・爆発しやすい危険性もあった。
の非極性溶媒単独使用では、冬季などの乾燥時期には溶
媒投入時・パイプ移送中などに静電気が発生しやすく、
引火・爆発しやすい危険性もあった。
【0014】このように、酢酸エチルあるいは非極性溶
媒単独を用いる従来のα−トコフェロール誘導体製造法
では、製品純度、経済性、廃棄物処理、安全性等の観点
において多くの問題点があり、これらに代わる工業的に
優れた溶媒が望まれていた。
媒単独を用いる従来のα−トコフェロール誘導体製造法
では、製品純度、経済性、廃棄物処理、安全性等の観点
において多くの問題点があり、これらに代わる工業的に
優れた溶媒が望まれていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記従来溶媒の問題点の改善を目指して鋭意研究を重ねて
きた。その結果、溶媒として低級脂肪酸エステル(IV)を
用いることにより、所期の目的を達成してα−トコフェ
ロールを工業的に製造できることを見い出し本発明を完
成した。
記従来溶媒の問題点の改善を目指して鋭意研究を重ねて
きた。その結果、溶媒として低級脂肪酸エステル(IV)を
用いることにより、所期の目的を達成してα−トコフェ
ロールを工業的に製造できることを見い出し本発明を完
成した。
【0016】従って本発明の目的は、抗不妊ビタミン、
血中脂質低下剤、血流促進剤、活性酸素消去剤、細胞老
化防止剤、抗酸化剤などとして有用なα−トコフェロー
ルの工業的に優れた製造方法を提供することにある。
血中脂質低下剤、血流促進剤、活性酸素消去剤、細胞老
化防止剤、抗酸化剤などとして有用なα−トコフェロー
ルの工業的に優れた製造方法を提供することにある。
【0017】ここで、本発明にかかるトリメチルヒドロ
キノン(I)とは、2,3,5−トリメチル−1,4−ヒ
ドロキノンであり、下記化学式で表される。
キノン(I)とは、2,3,5−トリメチル−1,4−ヒ
ドロキノンであり、下記化学式で表される。
【0018】
【化7】
【0019】また、フィトール誘導体(II)は、下記一般
式で表される。
式で表される。
【0020】
【化8】
【0021】式中、Lは水酸基、ハロゲン原子、アセト
キシ基、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニル
オキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基またはトルエン
スルホニルオキシ基を意味する。
キシ基、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニル
オキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基またはトルエン
スルホニルオキシ基を意味する。
【0022】フィトール誘導体(II)としてさらに具体的
には、例えば以下の化合物を挙げることができるが、こ
れらに限定されない。 (1) フィトール (2) 塩化フィチル (3) 臭化フィチル (4) ヨウ化フィチル (5) 酢酸フィチル (6) メタンスルホン酸フィチル (7) エタンスルホン酸フィチル (8) ベンゼンスルホン酸フィチル (9) トルエンスルホン酸フィチル
には、例えば以下の化合物を挙げることができるが、こ
れらに限定されない。 (1) フィトール (2) 塩化フィチル (3) 臭化フィチル (4) ヨウ化フィチル (5) 酢酸フィチル (6) メタンスルホン酸フィチル (7) エタンスルホン酸フィチル (8) ベンゼンスルホン酸フィチル (9) トルエンスルホン酸フィチル
【0023】次に、イソフィトール(III)は下記化学式
で表される。
で表される。
【0024】
【化9】
【0025】さらに、本発明にかかる低級脂肪酸エステ
ル(IV)は、一般式R1COOR2 (IV)で表される。式
中、R1は炭素数1〜4の低級アルキル基を、R2は炭素
数1〜5の低級アルキル基を意味する。ただし酢酸メチ
ルおよび酢酸エチルは除く。低級脂肪酸エステル(IV)と
して、さらに具体的には、例えば以下の化合物を挙げる
ことができるが、これらに限定されない。
ル(IV)は、一般式R1COOR2 (IV)で表される。式
中、R1は炭素数1〜4の低級アルキル基を、R2は炭素
数1〜5の低級アルキル基を意味する。ただし酢酸メチ
ルおよび酢酸エチルは除く。低級脂肪酸エステル(IV)と
して、さらに具体的には、例えば以下の化合物を挙げる
ことができるが、これらに限定されない。
【0026】(1) 酢酸n-プロピル (2) 酢酸i-プロピル (3) 酢酸n-ブチル (4) 酢酸i-ブチル (5) 酢酸t-ブチル (6) 酢酸n-アミル (7) 酢酸i-アミル[CH3COOCH2CH2CH(CH3)2] (8) 酢酸sec-アミル[CH3COOCH(CH3)CH2CH2CH3] (9) 酢酸t-アミル[CH3COOC(CH3)2CH2CH3] (10) 酢酸2,2-ジメチルプロピル[CH3COOCH2C(CH3)3] (11) 酢酸2-メチルブチル[CH3COOCH2CH(CH3)CH2CH3] (12) プロピオン酸メチル (13) プロピオン酸n-ブチル (14) 酪酸エチル (15) 酪酸i-プロピル (16) イソ酪酸メチル (17) イソ酪酸エチル (18) イソ酪酸i-ブチル (19) 吉草酸メチル (20) 吉草酸エチル (21) イソ吉草酸メチル (22) イソ吉草酸エチル (23) ピバル酸メチル (24) ピバル酸エチル これらの中でも、酢酸n-プロピル、酢酸i-プロピル、酢
酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、プロピオン酸n-ブチル、酪
酸エチル、酪酸i-プロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸
エチル、吉草酸メチル、イソ吉草酸エチルまたはピバル
酸エチルがより好ましい。
酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、プロピオン酸n-ブチル、酪
酸エチル、酪酸i-プロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸
エチル、吉草酸メチル、イソ吉草酸エチルまたはピバル
酸エチルがより好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる製法につい
て、以下に詳しく述べる。本発明は、トリメチルヒドロ
キノン(I)と、フィトール誘導体(II)またはイソフィト
ール(III)との縮合反応において、低級脂肪酸エステル
(IV)の存在下に行うことを特徴とするα−トコフェロー
ルの製造方法である。
て、以下に詳しく述べる。本発明は、トリメチルヒドロ
キノン(I)と、フィトール誘導体(II)またはイソフィト
ール(III)との縮合反応において、低級脂肪酸エステル
(IV)の存在下に行うことを特徴とするα−トコフェロー
ルの製造方法である。
【0028】また溶媒の使用量も限定されないが、通常
はトリメチルヒドロキノン(I)の1gに対して約0.5〜100m
lを、好ましくは約0.7〜50mlを、さらに好ましくは約1
〜20mlを用いる。なお溶媒は上記溶媒単独でも、さらに
他の溶媒を加えた混合物を用いてもいずれでもよい。
はトリメチルヒドロキノン(I)の1gに対して約0.5〜100m
lを、好ましくは約0.7〜50mlを、さらに好ましくは約1
〜20mlを用いる。なお溶媒は上記溶媒単独でも、さらに
他の溶媒を加えた混合物を用いてもいずれでもよい。
【0029】さらに他の溶媒を加えて用いる場合には、
トリメチルヒドロキノン(I)、フィトール誘導体(II)、
イソフィトール(III)または触媒に対して不活性な溶媒
であれば限定されない。具体的には例えば以下の溶媒を
挙げることができる。
トリメチルヒドロキノン(I)、フィトール誘導体(II)、
イソフィトール(III)または触媒に対して不活性な溶媒
であれば限定されない。具体的には例えば以下の溶媒を
挙げることができる。
【0030】ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベ
ンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロメ
タン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、2−ブタノン
(メチルエチルケトン)、3−ペンタノン(ジエチルケ
トン)、4−メチル−2−ペンタノン(メチルイソブチ
ルケトン)、3−ヘキサノン(エチルプロピルケト
ン)、4−ヘプタノン(ジプロピルケトン)、2,4−
ジメチル−3−ペンタノン(ジイソプロピルケトン)、
プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンタノー
ル、t-アミルアルコール、ヘキサン、オクタン、デカ
ン、デカリン、シクロヘキサン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1,1-トリ
クロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクレン、
1,1,1,2-テトラクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエ
タン、1-クロロプロパン、2-クロロプロパン、1,1-ジク
ロロプロパン、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロプ
ロパン、2,2-ジクロロプロパン、1,4-ジオキサン、1,3-
ジオキソラン。
ンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロメ
タン、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、2−ブタノン
(メチルエチルケトン)、3−ペンタノン(ジエチルケ
トン)、4−メチル−2−ペンタノン(メチルイソブチ
ルケトン)、3−ヘキサノン(エチルプロピルケト
ン)、4−ヘプタノン(ジプロピルケトン)、2,4−
ジメチル−3−ペンタノン(ジイソプロピルケトン)、
プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンタノー
ル、t-アミルアルコール、ヘキサン、オクタン、デカ
ン、デカリン、シクロヘキサン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1,1-トリ
クロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクレン、
1,1,1,2-テトラクロロエタン、1,1,2,2-テトラクロロエ
タン、1-クロロプロパン、2-クロロプロパン、1,1-ジク
ロロプロパン、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロプ
ロパン、2,2-ジクロロプロパン、1,4-ジオキサン、1,3-
ジオキソラン。
【0031】本製造方法は、フリーデルクラフツ反応の
常法に従って行うことができるが、通常はトリメチルヒ
ドロキノン(I)と触媒と溶媒を混合し、ここにトリメチ
ルヒドロキノン(I)に対して約0.9〜1.1当量のフィトー
ル誘導体(II)またはイソフィトール(III)を加える。ま
た反応にあたっては窒素、アルゴン等の不活性気流下に
行うことが好ましいが、なくてもよく限定されない。
常法に従って行うことができるが、通常はトリメチルヒ
ドロキノン(I)と触媒と溶媒を混合し、ここにトリメチ
ルヒドロキノン(I)に対して約0.9〜1.1当量のフィトー
ル誘導体(II)またはイソフィトール(III)を加える。ま
た反応にあたっては窒素、アルゴン等の不活性気流下に
行うことが好ましいが、なくてもよく限定されない。
【0032】ここで触媒とは、通常フリーデルクラフツ
反応に利用される鉱酸、ルイス酸、酸性イオン交換樹
脂、スカンジウム・イットリウム・ランタニド元素のト
リフラート・硝酸塩・硫酸塩等を意味する。また、触媒
の使用量は限定されないが、通常はトリメチルヒドロキ
ノン(I)に対して約0.001〜1.5当量を、好ましくは約0.0
05〜1.0当量を、さらに好ましくは約0.01〜0.5当量を使
用する。なお触媒は単独でも2種類以上の混合物を用い
てもいずれでもよい。さらに塩酸、硫酸、リン酸、p-ト
ルエンスルホン酸等の補触媒を加えてもよい。
反応に利用される鉱酸、ルイス酸、酸性イオン交換樹
脂、スカンジウム・イットリウム・ランタニド元素のト
リフラート・硝酸塩・硫酸塩等を意味する。また、触媒
の使用量は限定されないが、通常はトリメチルヒドロキ
ノン(I)に対して約0.001〜1.5当量を、好ましくは約0.0
05〜1.0当量を、さらに好ましくは約0.01〜0.5当量を使
用する。なお触媒は単独でも2種類以上の混合物を用い
てもいずれでもよい。さらに塩酸、硫酸、リン酸、p-ト
ルエンスルホン酸等の補触媒を加えてもよい。
【0033】本発明における反応温度は氷冷〜溶媒還流
温度において行うことができ、室温では通常1〜12時間
程度で終了する。また、100℃程度の加熱下または加熱
還流下に行い反応時間を短縮することもできる。さらに
溶媒によっては、共沸脱水することにより、さらに反応
時間を短縮することもできる。
温度において行うことができ、室温では通常1〜12時間
程度で終了する。また、100℃程度の加熱下または加熱
還流下に行い反応時間を短縮することもできる。さらに
溶媒によっては、共沸脱水することにより、さらに反応
時間を短縮することもできる。
【0034】なお生成したα−トコフェロールは、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー、HPLC、分子蒸留等の
常法により精製することができる。
カゲルカラムクロマトグラフィー、HPLC、分子蒸留等の
常法により精製することができる。
【0035】次に本発明を具体的に説明するため以下に
比較例および実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定
されないことは言うまでもない。
比較例および実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定
されないことは言うまでもない。
【比較例】比較例1 α−トコフェロールの合成(溶媒;酢酸エチ
ル)
ル)
【0036】
【化10】
【0037】2,3,5−トリメチルヒドロキノン 23.
3g(0.153mol)、塩化亜鉛 17.5g(0.128mol)、酢酸エチル
54mlおよび濃塩酸 2.5gの混合物に、攪拌下、25〜30℃
でイソフィトール(純度98.3%) 46.1g(0.153mol)を3時
間を要して滴下した。さらに同温度で2時間攪拌した。
反応液を水 10mlで洗浄した後、溶媒を留去した。残渣
にトルエン 100mlを加えて溶解し、水、アルカリ水、飽
和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧濃縮して褐色油状の標題化合物 66.0gを得た。(収
率;95.2%、GLC純度;95.1%、酢酸α−トコフェロール
含有率;2.0%、酢酸エチル回収率;50%)
3g(0.153mol)、塩化亜鉛 17.5g(0.128mol)、酢酸エチル
54mlおよび濃塩酸 2.5gの混合物に、攪拌下、25〜30℃
でイソフィトール(純度98.3%) 46.1g(0.153mol)を3時
間を要して滴下した。さらに同温度で2時間攪拌した。
反応液を水 10mlで洗浄した後、溶媒を留去した。残渣
にトルエン 100mlを加えて溶解し、水、アルカリ水、飽
和食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧濃縮して褐色油状の標題化合物 66.0gを得た。(収
率;95.2%、GLC純度;95.1%、酢酸α−トコフェロール
含有率;2.0%、酢酸エチル回収率;50%)
【0038】比較例2〜8 α−トコフェロールの合成
(従来溶媒) 比較例1と同様にし、溶媒を代えて以下の結果を得た。
(従来溶媒) 比較例1と同様にし、溶媒を代えて以下の結果を得た。
【0039】
【表1】
【0040】
【実施例】実施例1 α−トコフェロールの合成(溶媒;酢酸イソ
ブチル) 2,3,5−トリメチルヒドロキノン 23.3g(0.153mo
l)、塩化亜鉛 17.5g(0.128mol)、酢酸イソブチル 50ml
および濃塩酸 2.5gの混合物に、攪拌下、30〜40℃でイ
ソフィトール(純度98.3%) 46.1g(0.153mol)を3時間を
要して滴下した。さらに同温度で2時間攪拌した。反応
液を水 10mlで洗浄した後、溶媒を留去した。残渣にト
ルエン 100mlを加えて溶解し、水、アルカリ水、飽和食
塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃
縮して褐色油状の標題化合物 67.0gを得た。(収率;98.
6%、GLC純度;98.6%、酢酸α−トコフェロール含有率;
0.2%、酢酸イソブチル回収率;92%)
ブチル) 2,3,5−トリメチルヒドロキノン 23.3g(0.153mo
l)、塩化亜鉛 17.5g(0.128mol)、酢酸イソブチル 50ml
および濃塩酸 2.5gの混合物に、攪拌下、30〜40℃でイ
ソフィトール(純度98.3%) 46.1g(0.153mol)を3時間を
要して滴下した。さらに同温度で2時間攪拌した。反応
液を水 10mlで洗浄した後、溶媒を留去した。残渣にト
ルエン 100mlを加えて溶解し、水、アルカリ水、飽和食
塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃
縮して褐色油状の標題化合物 67.0gを得た。(収率;98.
6%、GLC純度;98.6%、酢酸α−トコフェロール含有率;
0.2%、酢酸イソブチル回収率;92%)
【0041】実施例2 α−トコフェロールの合成(溶
媒;酢酸イソブチル) 2,3,5−トリメチルヒドロキノン 69.9g(0.460mo
l)、塩化亜鉛 52.5g(0.386mol)、酢酸イソブチル 150ml
および濃塩酸 7.5gの混合物に、攪拌下、30〜40℃でイ
ソフィトール(純度98.3%) 138.3g(0.459mol)を3時間を
要して滴下した。さらに同温度で2時間攪拌した。反応
液を水 30mlで洗浄した後、溶媒を留去した。残渣にト
ルエン 300mlを加えて溶解し、水、アルカリ水、飽和食
塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃
縮して褐色油状の標題化合物 202.0gを得た。(収率;9
9.6%、GLC純度;97.5%)
媒;酢酸イソブチル) 2,3,5−トリメチルヒドロキノン 69.9g(0.460mo
l)、塩化亜鉛 52.5g(0.386mol)、酢酸イソブチル 150ml
および濃塩酸 7.5gの混合物に、攪拌下、30〜40℃でイ
ソフィトール(純度98.3%) 138.3g(0.459mol)を3時間を
要して滴下した。さらに同温度で2時間攪拌した。反応
液を水 30mlで洗浄した後、溶媒を留去した。残渣にト
ルエン 300mlを加えて溶解し、水、アルカリ水、飽和食
塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃
縮して褐色油状の標題化合物 202.0gを得た。(収率;9
9.6%、GLC純度;97.5%)
【0042】実施例3〜5 α−トコフェロールの合成
(溶媒;酢酸エステル) 実施例1と同様にし、溶媒を代えて以下の結果を得た。
(溶媒;酢酸エステル) 実施例1と同様にし、溶媒を代えて以下の結果を得た。
【0043】
【表2】
【0044】実施例6〜13 α−トコフェロールの合
成(溶媒;その他の低級脂肪酸エステル) 実施例1と同様にし、溶媒を代えて以下の結果を得た。
成(溶媒;その他の低級脂肪酸エステル) 実施例1と同様にし、溶媒を代えて以下の結果を得た。
【0045】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 浩三 愛知県葉栗郡木曽川町大字黒田字山口67− 205 (72)発明者 堀川 有 岐阜県羽島郡川島町竹早町2 (72)発明者 岩田 倫佳 岐阜県羽島郡川島町竹早町2 (72)発明者 南 法夫 茨城県つくば市下広岡702−59 (72)発明者 林 憲司 茨城県つくば市松代4−6−33 (72)発明者 関 千秋 愛知県小牧市久保一色216−150
Claims (2)
- 【請求項1】 下記化学式で表されるトリメチルヒドロ
キノン(I)と、 【化1】 下記一般式で表されるフィトール誘導体(II) 【化2】 [式中、Lは水酸基、ハロゲン原子、アセトキシ基、メ
タンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、
ベンゼンスルホニルオキシ基またはトルエンスルホニル
オキシ基を意味する。] または下記化学式で表されるイソフィトール(III) 【化3】 との縮合反応において、 一般式R1COOR2 (IV) (式中、R1は炭素数1〜4の低級アルキル基を、R2は
炭素数1〜5の低級アルキル基を意味する。ただし酢酸
メチルおよび酢酸エチルを除く。)で表される低級脂肪
酸エステル(IV)の存在下に行うことを特徴とするα−ト
コフェロールの製造方法。 - 【請求項2】 低級脂肪酸エステル(IV)が酢酸n-プロピ
ル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、酢
酸t-ブチル、酢酸n-アミル、酢酸i-アミル、酢酸sec-ア
ミル、酢酸t-アミル、プロピオン酸n-ブチル、酪酸エチ
ル、酪酸i-プロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチ
ル、吉草酸メチル、イソ吉草酸エチルまたはピバル酸エ
チルから選ばれた1種以上である請求項1記載のα−ト
コフェロールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1537297A JPH09188674A (ja) | 1994-07-27 | 1997-01-29 | α−トコフェロールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17516794 | 1994-07-27 | ||
JP6-175167 | 1994-07-27 | ||
JP28230994 | 1994-11-16 | ||
JP6-282309 | 1994-11-16 | ||
JP1537297A JPH09188674A (ja) | 1994-07-27 | 1997-01-29 | α−トコフェロールの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7191719A Division JP2644460B2 (ja) | 1994-07-27 | 1995-07-27 | α−トコフェロールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09188674A true JPH09188674A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=27280983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1537297A Pending JPH09188674A (ja) | 1994-07-27 | 1997-01-29 | α−トコフェロールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09188674A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100413373B1 (ko) * | 2000-03-23 | 2003-12-31 | 에스케이 주식회사 | DL-α-토코페롤 아세테이트의 제조방법 |
-
1997
- 1997-01-29 JP JP1537297A patent/JPH09188674A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100413373B1 (ko) * | 2000-03-23 | 2003-12-31 | 에스케이 주식회사 | DL-α-토코페롤 아세테이트의 제조방법 |
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