JPH09188603A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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JPH09188603A
JPH09188603A JP1834196A JP1834196A JPH09188603A JP H09188603 A JPH09188603 A JP H09188603A JP 1834196 A JP1834196 A JP 1834196A JP 1834196 A JP1834196 A JP 1834196A JP H09188603 A JPH09188603 A JP H09188603A
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JP
Japan
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trehalose
skin cosmetic
acid ester
fatty acid
present
Prior art date
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JP1834196A
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English (en)
Inventor
Minoru Aoki
穣 青木
Yasushi Sumida
康史 炭田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用時のべたつき感がなく、保湿効果が高く、
その効果の持続性にすぐれた皮膚化粧料を提供するこ
と。 【解決手段】特定のα,α−トレハロース−6,6´ジ
脂肪酸エステル、特定のα,α−トレハロース−6,6
´ジ脂肪酸エステル、多価アルコールとを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用時のべたつき
感がなく、保湿効果が高く、その効果を長時間持続させ
ることができる優れた皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚における水分保持は皮膚を健やかに
保つために不可欠な要因であり、保湿を目的とした化粧
料、医薬品等が数多く市販されている。そして、保湿に
関する物質の研究も盛んに行われ、数々の保湿剤が提供
されている。中でも従来より保湿剤として用いられてき
たグリセリン、プロピレングリコールに代表される水溶
性多価アルコールは、保水性、吸湿性に優れることから
化粧料や医薬品等に汎用されている。
【0003】しかし、従来の保湿剤はある程度の効果は
有するものの、使用時のべたつき感が強く、官能面で好
ましくなかった。また、保湿効果も塗布後短時間持続す
るのみで、より高い保湿性を持続することのできる皮膚
化粧料が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用時のべ
たつき感がなく、高い保湿効果が長時間持続する、皮膚
化粧料の保湿剤を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の皮膚化粧料は次のような構成を取る。す
なわち、本発明は、α,α−トレハロース−6−モノ脂
肪酸エステルの少なくとも1種以上、α,α−トレハロ
ース−6,6´ジ脂肪酸エステルの少なくとも1種以
上、水溶性多価アルコールの少なくとも1種以上とを含
有することを特徴とする皮膚化粧料である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述する。本発明におけるα,α−トレハロース−6
−モノ脂肪酸エステルあるいはα,α−トレハロース−
6,6´ジ脂肪酸エステルは、公知物質である(特公昭
62−第59117号公報、Chem.Pharm.B
ull.,25,1717(1977))。しかし、本
物質が多価アルコールとの併用により、保湿効果を示す
ことは知られていなかった。なお、本発明で用いるα,
α−トレハロース−6−モノ脂肪酸エステルおよびα,
α−トレハロース−6,6´ジ脂肪酸エステルは、US
P第2893990号公報に示される通常のショ糖脂肪
酸エステルの製造方法によって得ることができる。構成
脂肪酸としては、直鎖または分岐鎖、飽和もしくは不飽
和のものが用いることができ、通常炭素数8〜22のも
のが好ましく、さらに好ましくは10〜18である。
【0007】本発明で用いるα,α−トレハロース−6
−モノ脂肪酸エステルおよびα,α−トレハロース−
6,6´ジ脂肪酸エステルは、それぞれ単独で、水もし
くは水および多価アルコールと混合することにより液晶
を形成する。さらに、両者を混合して液晶を形成させた
場合、単独で形成させた場合と比べて、より多くの水を
含有した液晶を形成する。液晶は両親媒性物質が高次に
会合、配列し、その構造中に多量の水を保持できる特徴
を持つことから、本発明の皮膚化粧料は優れた保湿性を
示すものである。
【0008】本発明におけるα,α−トレハロース−6
−モノ脂肪酸エステルとα,α−トレハロース−6,6
´ジ脂肪酸エステルの割合としては、特に限定されるも
のではないが、モノエステル:ジエステル=1:50〜
50:1が好ましく、さらに好ましくは1:10〜1
0:1である。また、本発明におけるα,α−トレハロ
ース−6−モノ脂肪酸エステルおよびα,α−トレハロ
ース−6,6´ジ脂肪酸エステルの合計量は、本発明の
目的である使用時のべたつき感がなく、高い保湿効果を
長時間持続させる範囲を検討した結果、本発明の皮膚化
粧料の総量を基準として、0.0001〜50重量%が
好ましく、さらに好ましくは0.001〜20%であ
る。
【0009】本発明で用いる水溶性多価アルコールは分
子内に水酸基を2個以上有する化合物であり、その具体
例としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリ
ン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ショ
糖、トレハロ−ス、フラクトース、マルチトール、キシ
リトール、ソルビトール、マルトース、マルトトリオー
ス等の化合物が挙げられ、これらのうち1種または2種
以上が用いられる。
【0010】本発明で用いられるα,α−トレハロース
−6−モノ脂肪酸エステルおよびα,α−トレハロース
−6,6´ジ脂肪酸エステルの合計量と、水溶性多価ア
ルコールの配合比は、本発明の効果を得るために、また
前記の液晶の形成を効率的にするためには大略1:10
00〜1:1が好ましい。
【0011】本発明の皮膚化粧料には上記成分のほかに
色素、香料、防腐剤、界面活性剤、アルコール、流動パ
ラフィン、顔料、抗酸化剤、水溶性高分子などを本発明
の目的を達成する範囲内で適宜配合することができる。
【0012】本発明の皮膚化粧料は、クリーム、乳液、
化粧水、ファンデーションなどに適用される。
【0013】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれに限定されない。実施例、
比較例中の%は重量%である。また、液晶形成性試験、
保湿性試験、実用特性試験の方法は下記の通りである。
【0014】(1)液晶形成性試験 室温にて、少量の試料をスライドグラス上に取り、直交
ニコル下、偏光顕微鏡組織像を観察し、液晶形成の有無
を判別した。
【0015】(2)保湿性試験 洗顔後、試料を塗布し、0,2,4,8,24時間後、
皮膚電気抵抗計にて電気伝導度(単位:マイクロモー)
を測定し、保湿性を評価した。
【0016】(3)実用特性試験 女性パネラー20人による実用テストを行い、「しっと
り感」、「べたつき感」、「しっとり感の持続」の項目
について「しっとり感がある」、「べたつき感がな
い」、「しっとり感が持続する」と答えた人数を示し
た。
【0017】実施例1および比較例1の化粧水を下記処
方で常法により調製し、(1)液晶形成性試験を実施し
た。
【0018】実施例1 α,α−トレハロース−6−モノラウリン酸エステル 5.0(%) α,α−トレハロース−6,6´ジラウリン酸エステル 5.0 グリセリン 10.0 精製水 80.0
【0019】比較例1 グリセリン 20.0(%) 精製水 80.0
【0020】液晶形成性試験の結果、実施例1の化粧水
は液晶構造特有の組織像が観察されたのに対して、比較
例1では何も観察されなかったことから、α,α−トレ
ハロース−6−モノラウリン酸エステルとα,α−トレ
ハロース−6,6´ジラウリン酸エステルの混合物が液
晶を形成することは明らかである。
【0021】実施例2および比較例2、3の化粧水を下
記処方で常法により調製し、(1)液晶形成性試験を実
施した。
【0022】実施例2 α,α−トレハロース−6−モノラウリン酸エステル 20.0(%) α,α−トレハロース−6,6´ジラウリン酸エステル 20.0 グリセリン 10.0 精製水 50.0
【0023】比較例2 α,α−トレハロース−6,6´ジラウリン酸エステル 40.0(%) グリセリン 10.0 精製水 50.0
【0024】比較例3 α,α−トレハロース−6−モノラウリン酸エステル 40.0(%) グリセリン 10.0 精製水 50.0
【0025】液晶形成性試験の結果、実施例2で液晶構
造特有の組織像のみが観察されたのに対して、比較例2
では液晶構造特有の組織像と共に水の分離が確認され
た。また、比較例3では全く液晶構造が確認されなかっ
たことから、モノエステルとジエステルの混合物が、そ
れぞれ単独の場合と比べて、より多くの水を含有できる
ことは明らかである。
【0026】実施例3および比較例4の化粧水を下記処
方で常法により調製し、(2)保湿性試験、(3)官能
試験を実施した。 実施例3 エタノール 10.0(%) α,α−トレハロース−6−モノラウリン酸エステル 0.1 α,α−トレハロース−6,6´ジラウリン酸エステル 0.1 グリセリン 20.0 精製水 69.8
【0027】比較例4 エタノール 10.0(%) グリセリン 20.0 精製水 70.0
【0028】図1に実施例3、比較例4の化粧水の保湿
性試験結果を、表1に実用特性試験結果を示す。
【0029】
【表1】
【0030】図1、表1の結果のごとく、実施例3の皮
膚化粧料は比較例4の皮膚化粧料に比べ、保湿性、官能
特性ともに優れ、特に「べたつき感がない」という点で
優れていた。以上の結果より、α,α−トレハロース−
6−モノラウリン酸エステルおよびα,α−トレハロー
ス−6,6´ジ脂肪酸エステルが、水溶性多価アルコー
ルのべたつきを抑え、保湿効果を持続させることは明ら
かである。
【0031】以下、実施例4〜6、比較例5、6の皮膚
化粧料を下記処方で常法により調製し、(3)官能試験
を実施した。
【0032】 実施例4 乳液 (1)ソルビタンセスキオレエート 0.15(%) ポリオキシエチレン(20E.O.) 0.5 ソルビタンモノオレエート セタノール 1.0 ワセリン 2.0 スクアラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 (2)α,α−トレハロース−6− 0.1 モノミリスチン酸エステル α,α−トレハロース−6,6´ 0.9 ジミリスチン酸エステル グリセリン 10.0 ジプロピレングリコール 8.0 メチルパラベン 0.1 キサンタンガム 0.2 セチル硫酸ナトリウム 0.3 精製水 71.65
【0033】 実施例5 ファンデーション (1)セタノール 3.0(%) ワセリン 5.0 グリセリルモノステアレート 2.5 ステアリン酸 3.0 ブチルパラベン 2.0 ポリオキシエチレン(10E.O.) 1.0 ステアリルエーテル (2)ソルビトール 10.0 1,3−ブチレングリコール 12.0 α,α−トレハロース−6− 0.5 モノパルミチン酸エステル α,α−トレハロース−6,6´ 0.5 ジパルミチン酸エステル 調合粉末 15.0 セチル硫酸ナトリウム 1.2 精製水 44.3
【0034】 実施例6 クリーム (1)セタノール 2.5(%) グリセリルモノステアレート 2.0 ステアリン酸 2.5 ラノリン 2.0 スクアラン 5.0 流動パラフィン 5.0 ブチルパラベン 0.2 (2)マルチトール 16.0 α,α−トレハロース−6− 0.1 モノステアリン酸エステル α,α−トレハロース−6,6´ 0.01 ジステアリン酸エステル カルボキシビニルポリマー 0.2 精製水 64.49
【0035】 比較例5 乳液 (1)セタノール 1.0(%) ワセリン 2.0 スクアラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 (2)セチル硫酸ナトリウム 0.5 ジプロピレングリコール 18.0 メチルパラベン 0.1 キサンタンガム 0.2 精製水 73.1
【0036】 比較例6 乳液 (1)ソルビタンセスキオレエート 0.15(%) ポリオキシエチレン(20E.O.) 0.5 ソルビタンモノオレエート セタノール 1.0 ワセリン 2.0 スクアラン 5.0 ブチルパラベン 0.1 (2)α,α−トレハロース−6− 0.1 モノミリスチン酸エステル α,α−トレハロース−6,6´ 0.9 ジミリスチン酸エステル メチルパラベン 0.1 キサンタンガム 0.2 セチル硫酸ナトリウム 0.3 精製水 89.65
【0037】
【表2】
【0038】表2に示した如く、本発明による乳液、フ
ァンデーション、クリームはいずれも、比較例の皮膚化
粧料と比べてすべての点において優れていた。一方、比
較例5の皮膚化粧料は、「しっとり感」はあるものの持
続性に劣り、十分な保湿効果を有するとは言い難く、ま
た「べたつき感」が強く、官能特性上好ましくなかっ
た。比較例4の皮膚化粧料は、「べたつき感」はないも
のの、「しっとり感」および「しっとり感の持続」に劣
っていた。
【0039】
【発明の効果】以上、記載の如く、本発明の皮膚化粧料
が、保湿効果に優れ、官能面でも多価アルコールによる
「べたつき感」を抑え、それらの効果が長時間持続する
優れたものであることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3及び比較例4の保湿性試験の結果を示
すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α,α−トレハロース−6−モノ脂肪酸
    エステルの少なくとも1種以上、α,α−トレハロース
    −6,6´ジ脂肪酸エステルの少なくとも1種以上、水
    溶性多価アルコールの少なくとも1種以上とを含有する
    ことを特徴とする皮膚化粧料。
JP1834196A 1996-01-08 1996-01-08 皮膚化粧料 Pending JPH09188603A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000290170A (ja) * 1999-03-31 2000-10-17 Kimigafuchi Gakuen 癌細胞増殖抑制性ハイブリッド型リポソーム製剤
US8741871B2 (en) 2008-10-31 2014-06-03 Glytech, Inc. Trehalose compound, method for producing same, and pharmaceutical product containing the compound

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