JPH09187448A - X線画像診断装置 - Google Patents
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- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
Abstract
となる物体の奥行き分の変動を考慮した精度の高い計測
値を得ることができるX線画像診断装置を提供するこ
と。 【解決手段】複数方向からX線画像を撮影する撮影手段
と、この撮影手段により撮影したX線画像から被検体の
診断部位の定量解析を行う定量解析手段と、前記複数方
向から撮影したX線画像において対応する位置を指定す
る対応点指定手段と、この対応点指定手段により指定し
た対応点における幾何学的拡大率を算出する算出手段
と、この算出手段により算出した幾何学的拡大率を用い
て前記定量解析手段による定量解析の結果を補正する補
正手段とを備える。
Description
係り、特に被検体の診断部位の定量解析を行う技術に関
する。
したカテーテルによって造影剤を目的部位に注入した時
のX線画像を用いる方法がある。この方法で用いられる
X線画像診断装置は、形態診断だけでなく疾患程度を定
量的に把握するために定量解析手法を備えているものが
ある。この定量解析手法には、例えば、血管の狭窄疾患
の程度を把握するため、血管径計測や血管狭窄率計測な
どの血管定量解析がある。また、心機能定量解析とし
て、心容積計測や心駆出率計測などが知られている。こ
れらの定量解析では、幾何学的拡大率などの情報に基づ
いて、計測値の補正を行っている。図13に、幾何学的
拡大率による補正方法を示す。X線管1と検出器である
イメージインテンシファイア(I.I.)3の間に存在
する物体Aを撮影した場合を考える。この物体Aの長さ
を1、I.I.3前面上に投影された物体Aの投影像
A’の長さを1’、X線管1とI.I.の距離をSI
D、物体AとI.I.の距離をPIDとすると、1’は
以下の式で求められる。
の長さ1’をMで割るという補正により、実際の長さ1
を求めることができる。
め、複数の撮影角度から被験体を同時にX線撮影する手
法がある。一般に用いられているのは、2対のX線管と
検出器によるバイプレーン構成の撮影システムである。
このシステムで得られる2種類のX線画像を各々正面
像、側面像と呼ぶ。一般に、正面像と側面像それぞれに
ついて、定量解析手法を実施すると、計測精度は向上す
る。例えば、血管狭窄率計測における血管断面積の算出
では、図14に示すように、1枚のX線画像の場合、そ
の部位で算出した血管径を用いて円形近似して求める
が、バイプレーン画像の場合は、血管径が2種類算出さ
れるので、楕円近似して求められ、より実際の断面積に
近い値が得られる。
置で得られるX線画像は、投影像である。このため、対
象物体が撮影方向と垂直な平面内に存在する場合は、問
題ないが、対象物体が撮影方向と同方向に変動して存在
する場合、すなわち奥行き方向に変動を持つ場合は、こ
の奥行き方向の変動により、奥行き分の誤差を含んだ計
測値を得ることになる。例えば、図15に示すように、
同じ長さ1を持つ物体A,Bの位置が奥行き方向で異な
る場合、幾何学的拡大率が異なるため、I.I.前面上
に投影される長さは各々1’、1”と異なる。ここで、
物体A、Bとともに撮影方向と垂直な平面内に存在して
いるとみなすと、同じ幾何学的拡大率で補正されるた
め、実際の長さとして算出される値は、物体A,Bでは
異なってしまう。このような誤差を補正するための情報
を1枚の投影像(シングルプレーン像)から得ることは
難しい。
的には奥行き方向の変動を検出することは容易ではな
く、シングルプレーン画像の場合と同様に奥行き分の誤
差を含んだ計測値を得ることになる。
量解析において、対象となる物体の奥行き分の変動を考
慮した精度の高い計測値を得ることができるX線画像診
断装置を提供することにある。
め、請求項1記載の本発明は、複数方向からX線画像を
撮影する撮影手段と、この撮影手段により撮影したX線
画像から被検体の診断部位の定量解析を行う定量解析手
段と、前記複数方向から撮影したX線画像において対応
する位置を指定する対応点指定手段と、この対応点指定
手段により指定した対応点における幾何学的拡大率を算
出する算出手段と、この算出手段により算出した幾何学
的拡大率を用いて前記定量解析手段による定量解析の結
果を補正する補正手段とを備える。
X線画像を利用して、対象物体の各位置において局所的
な幾何学的拡大率を算出し、これを利用して定量解析結
果を補正することができ、奥行き分の変動を考慮した精
度の高い計測値が得られる。
置の実施例に関わる装置構成を示す。図1のX線画像診
断装置は、バイプレーン構成のシステムであり、X線管
1、テーブル2、I.I.(イメージインテンシファイ
ア)3、TVカメラ4、A/D変換器5、フレームメモ
リ6、画像処理メモリ7、グラフィック描画メモリ8、
CPU(中央処理装置)9、入力器10、画像合成器1
1、D/A変換器12、モニタ13、および撮影支持器
駆動制御部14から構成されている。本システムにて、
撮影した正面像(F像)と側面像(L像)の画像は、そ
れぞれA/D変換器5を介して、フレームメモリ6に格
納され、さらに画像合成器11、D/A変換器12を介
して、モニタ13に表示される。定量解析処理は、CP
U9が行う画像処理メモリ7に格納された画像に対する
画像処理によって実現される。解析結果は、グラフィッ
ク描画メモリ8に描画され、画像合成器11、D/A変
換器12を介して、モニタ13に表示される。
れを示す。まず、「バイプレーン画像の収集」(STE
P1)では、被験体をF/L両側からX線撮影して、こ
のとき得たF像とL像を各々フレームメモリ6に格納す
る。次に、「F/L像の選定」(STEP2)では、定
量解析を行うための対象となる画像一組(F像とL像)
を操作者に選定させる。さらに、「定量解析処理」(S
TEP3)にて、所望の定量解析を行う。このとき得た
解析結果を「補正処理」(STEP4)にて補正し、
「解析結果表示」(STEP5)にてこの補正結果をモ
ニタ13を用いて操作者に呈示する。
ついて詳しく説明する。補正処理は、「対応点の指
定」、「幾何学的拡大率の算出」および「解析結果の補
正」の3つの処理に分けられる。以下に、2つの補正処
理の実施例を説明する。
明のX線画像診断装置における補正処理例を説明する。
図3に、「定量解析処理」(STEP2)にて実行され
た血管狭窄率計測結果の例を示す。(a)は血管の長さ
方向各位置における血管径を示し、(b)は血管の長さ
方向各位置における血管狭窄率を示している。すなわ
ち、対象血管の血管径および血管狭窄率の変化の様子を
示す曲線である。ここで血管狭窄率とは、血管の長さ方
向各位置における血管径の値と、正常血管径の値の比率
で与えられる血管の狭窄度合いを示すものであり、次の
通りである。
き、これにより血管の疾患状態を把握できる。
側の血管造影像を示す。この一組の画像に対して、「対
応点の指定」を行う。ここでは、対応点はマニュアルで
指定することとし、対象血管の両端と最も狭窄している
点の計3点を指定することとする。なお、本指定操作
は、操作者による入力器10による入力操作に連動する
グラフィック描画メモリ7上のカーソルを、画像合成器
11、D/A変換器12、およびモニタ13を用いて、
血管造影像と合成して表示することで実現する。図5
に、F/L両側の血管造影像上に指定したそれぞれの対
応点pF1、pF2、pF3、pL1、pL2、pL3を示す。
る処理の手順を示す。「セグメント分割」では、3組の
対応点に基づいて、対象血管を3つに分割する。隣合う
対応点の中間点で、分割を行い、分割されたセグメント
をそれぞれA,B,Cと呼ぶ。このセグメント毎に、
「セグメント毎の局所的幾何学的拡大率の算出」を行
う。すなわち、セグメントAでは対応点の組(pF1、p
L1)、セグメントBでは対応点の組(pF2、pL2)、セ
グメントCでは対応点の組(pF3、pL3)を用いて算出
する。ここで、一組の対応点に基づく、F/L像上の対
応点各々の幾何学的拡大率の算出は、後述する公知の手
法を用いて行う。
または血管狭窄率を、それらの属するセグメントで算出
した局所的幾何学的拡大率を用いて補正する。上述の本
発明のX線画像診断装置の処理により、セグメント毎の
局所的幾何学的拡大率を用いて定量解析結果の補正を行
うため、精度の高い計測値が得られる。
明のX線画像診断装置における補正処理例を説明する。
「定量解析処理」(STEP3)にて行われる心機能解
析では、拡張末期と収縮末期の左心室造影像の心容積計
測結果に基づいて、心駆出率計測や心内壁の収縮度合い
を求める局所壁運動解析を行う。
概略を示す。シンプソン法では、大動脈弁pV1、pV2の
中点と心尖部pA を結ぶ線(以下、長軸と呼ぶ)と直交
する直線と、心輪郭とが交わる2点を結ぶ線分1iを用
いて、下式のように心容積Vを求める。すなわち、数2
により局所心容積△Viを算出し、この局所心容積△V
iを数3のように足し合わせてV0 を求める。これを数
4を用いて、心外形などから補正をすることにより心容
積Vを算出する。
の左心室造影像を示す。この一組の画像に対して、「対
応点の指定」を行う。ここでは、対応点はマニュアルで
指定することとし、長軸の両端点の計2点を指定するこ
ととする。図9に、F/L両側の左心室造影像上に指定
したそれぞれの対応点pF1、pF2、pL1、pL2を示す。
図10に、「幾何学的拡大率の算出」における処理の手
順を示す。
では、対応点毎に局所的幾何学的拡大率を算出する。こ
こで、一組の対応点に基づく、F/L像上の対応点各々
の幾何学的拡大率の算出は、後述する公知の手法を用い
て行う。「対応点以外の局所的幾何学的拡大率の算出」
では、先に求めた2つの対応点での局所的幾何学的拡大
率M1、M2を用いて、その間に存在する長軸上の点の
局所的幾何学的拡大率Miを、数5によって求める。こ
の数5は、長軸上の点をN等分したときの位置iにおけ
る局所的幾何学的拡大率Miを、線形補間により算出す
るということを示している。
iを数5で算出した局所的幾何学的拡大率Miを用いて
補正する。上述の本発明のX線画像診断装置の処理によ
り、指定した対応点間の局所的幾何学的拡大率を線形補
間により算出し、これを用いて定量解析結果の補正を行
うため、精度の高い計測値が得られる。
説明する。図11に、バイプレーン撮影システムにおけ
る本算出方法を説明する模式図を示す。直交するF/L
両側のX線軸の交点(以下、アイソセンターと呼ぶ)O
を空間座標の原点(0,0,0)とする。ただし、被検
体15の背から腹の方向をX方向、左右方向をY方向、
足頭方向をZ方向とする。
Oとの距離を1xとし、この焦点座標を(−1x,0,
0)とする。同様に、L側のX線管球焦点Fyとアイソ
センターOとの距離を1yとし、この焦点座標を(0,
−1y,0)とする。
I.I.3a,b前面の中心座標は各々(px,0,
0)(0,qy,0)となる。また、空間のある一点の
I.I.3a,b入力面上の対応点の座標は、各々P
(px,py,pz)、Q(qx,qy,qz)とな
る。
ることにする。Fx、FyからそれぞれP、Qへのベク
トルを方向ベクトル[1x]=(px,py,pz)、
[1y]=(qx,qy,qz)とする。
クトル[1x]=(px,py,pz)を持つ直線の方
程式はLx=(px+1x,py,pz)である。この
とき、点Fxを通り、ベクトル[1x]の動点をm1と
し、sを任意の実数とするとき、m1の座標は以下の通
り。
y]=(qx,qy,qz)を持つ直線の方程式は[1
y]=(qx,qy+1y,qz)である。
y]の動点をm2とし、tを任意の実数とするとき、m
2の座標は以下の通り。 x=t×qx y=−1y+t×(qy+1y) z=t×qz (ただし、−∞<t<∞) 図12に示すように、計測点に誤差を生じた場合を考え
る。
とベクトル[1y]上の動点m2の間にベクトル[m]
が存在する。このベクトル[m]の座標は以下の通り。 x=−1x+s×(px+1x)−t×qx y=s×py+1y−t×(qy+1y) z=s×pz−t×qz ベクトル[1x]とベクトル[1y]に交点が存在しな
い場合、動点m1と動点m2が最も近づく点は、ベクト
ル[m]がベクトル[1x]とベクトル[1y]の共通
垂線となるときである。対象物体の位置をこの点に近似
する。一般に、2つのベクトル[a],[b]があると
き、
0、t=t0とすると、ベクトル[m10]、[m2
0]は、 [m10]=(−1x+s0×(px+1x)、s0×
py、s0×pz) [m20]=(t0×qx、−1y+t0×(qx+1
y)、t0×qz) となり、ベクトル[m]の中点の座標は、 x={−1x+s0×(px+1x)+t0×qx}/
2 y={s0×py−1y+t0×(qy+1y)}/2 z=(s0×pz+t0×qz)/2 となる。従って、PからFxまでのX座標での距離をS
ID、Pから[m]の中点までのX座標での距離をPI
Dとおくと、F側像の幾何学的拡大率は、
やI.I.等の位置情報は撮影支持器駆動制御装置14
より得る。
画像による定量解析において、対象となる物体の奥行き
分の変動を考慮した精度の高い計測値を得ることができ
る。
方法
Claims (8)
- 【請求項1】複数方向からX線画像を撮影する撮影手段
と、この撮影手段により撮影したX線画像から被検体の
診断部位の定量解析を行う定量解析手段と、前記複数方
向から撮影したX線画像において対応する位置を指定す
る対応点指定手段と、この対応点指定手段により指定し
た対応点における幾何学的拡大率を算出する算出手段
と、この算出手段により算出した幾何学的拡大率を用い
て前記定量解析手段による定量解析の結果を補正する補
正手段とを備えるX線画像診断装置。 - 【請求項2】前記撮影手段が、同時に2方向からX線画
像を撮影することができるよう設けられることを特徴と
する請求項1記載のX線画像診断装置。 - 【請求項3】前記定量解析手段が、互いに直角な方向か
ら撮影した少なくとも2枚の画像から被検体の診断部位
の定量解析を行うことを特徴とする請求項1記載のX線
画像診断装置。 - 【請求項4】前記対応点指定手段が、互いに直角な方向
から撮影した少なくとも2枚の画像上で対応点の指定を
行うことを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装
置。 - 【請求項5】前記補正手段が、前記対応点指定手段によ
り指定した対応点以外における幾何学的拡大率を線形補
間により算出した算出結果を用いて補正を行うことを特
徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。 - 【請求項6】前記算出手段が、前記対応点指定手段によ
り指定した対応点に応じて対象物体を分割したセグメン
ト毎に幾何学的拡大率を算出することを特徴とする請求
項1記載のX線画像診断装置。 - 【請求項7】前記定量解析手段が、血管定量解析を行う
ことを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。 - 【請求項8】前記定量解析手段が、心機能定量解析を行
うことを特徴とする請求項1記載のX線画像診断装置。
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JP00344796A JP3630812B2 (ja) | 1996-01-12 | 1996-01-12 | X線画像診断装置 |
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- 1996-01-12 JP JP00344796A patent/JP3630812B2/ja not_active Expired - Fee Related
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