JPH09187339A - 昇降可能な座椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、立ち上がり・座り動作を楽にする為
の昇降可能な座椅子を、持ち運びが楽に出来るよう軽い
構造とした。と同時に、座椅子としては低い位置では背
凭れが倒して使われる場合が多いのを考慮し、コンパク
トであって且つ倒れへの安定性が高い構造を可能とし
た。 【構成】その構造は、座面の昇降をリンク構造にて行
い、負荷トルクの大半を捩じりばねにて支持する事によ
り、モーターを小さくて軽い物で済むようにした。又、
リンク構造を用いる事により、低い位置では、重心が前
に移動するので、下枠は後ろに大きく出っ張っていなく
ても、背凭れを倒した際の安定性を得る事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、一般家庭等の通常使
用に供せられる。

【０００２】

【従来の技術】昇降可能な座椅子としては、従来、モー
ターにて昇降させるものは、背凭れ後部に昇降のための
機構部を備えていた。単なる椅子では、座面の下にモー
ターが配されてもいるが、モーターの力のみで昇降して
いる為大きなモーターを必要とした。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明では、座椅子の
必要特性としての移動のし易さ・背凭れの傾斜に対し
て、如何に軽い物を提供するかを課題とした。

【０００４】

【課題を解決するための手段】軽い物を提供する手段と
して体重等重量の主要な支えに捩じりばねを用い、細部
釣り合わせ及び移動途中位置でのロックに、モーター及
び円弧状ギヤ（以下ホイールと略す）・螺旋体（以下ウ
オームと略す）を利用した。

【０００５】

【作用】上記した如く、重量の主要な支えに捩じりばね
を用いれば、モーターは小さくて可能となるし、捩じり
ばねはばねとしてもコンパクトである。その捩じりばね
を活用する昇降手段として、両端に回転支点を持つ梁
（以下リンクと略す）を配し、リンクにホイールを形成
する事によって、ウオームとの間で昇降及びロックを行
わせる事が出来る。

【０００６】

【実施例】図１に上昇した座椅子の側面図を示す。後リ
ンク１．前リンク２は、座面枠３及び下枠４と回転可能
に連結されている。各リンクと座面枠３の間には捩じり
ばね５が、一端をリンクに（図２に示す）・他端を調節
板６の突起部６ａに係止されている。座椅子を下降させ
た時は、図３に示す様になり、重量による負荷トルクが
増したのに対抗して、捩じりばねのトルクも増大し、図
５に示す特性図の関係となる。モーター７は、このトル
クの差を補間する分だけの動力を持てば、即ち負荷トル
クの約２割の動力を持てば、ウオーム８と後リンク１に
設けられたホイール１ａの関係で座椅子は昇降する。図
２は背面から見た図で、背凭れも座面と同様に、捩じり
ばね９が背凭れ枠１０と肘掛けリンク１１の間に差し渡
され、モーター７からの動力をクラッチ１２を介したウ
オーム１３と背凭れ枠１０に形成されたホイール１０ａ
との関係で傾斜させられる。尚、モーターは別個に設け
ても良く、背凭れの反対側に設ければ、重量配分も良く
・傾斜も大きく出来る。図４は、背凭れが倒れた図で、
背凭れ枠１０を座面枠３及び肘掛けリンク１１に対して
回転自由とし、前肘掛けリンク１７を設ける事により、
肘掛け１８を水平に保つ事が出来る。又、肘掛け１８は
この構造により、肘掛けリンク１１に対して回転自由と
するだけで、後方へ跳ね上げる事も可能となる。スイッ
チ１４は座面下限用、スイッチ１５は背凭れ倒れ限界
用、スイッチ１６は体重感知用で、モーターへの過電流
を防止する。

【０００７】

【発明の効果】以上述べた構造により、座面の昇降は、
リンクとリンクの１部に設けたホイール等で回転移動さ
せるので、例えば上下へ平行移動させるのに比べれば、
大きな曲げを支える部材は不用で、その分軽くする事が
出来る。又、一般的な座椅子の使用では、座面が低い位
置で背凭れを倒すのに対して、本発明品では下枠が後部
に相対移動するので、後方への安定性を増す効果も有
る。更には、ばねとしては重量効率の良い捩じりばね
は、１部を回転軸としても使う事が出来、低強度材より
も細くて済む分も合わせ、２重の重量軽減効果を持つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】上昇位置での側面図

【図２】上記の背面図

【図３】下降位置での側面図

【図４】上記の背凭れが倒れた図

【図５】負荷トルクと捩じりばねトルクの特性図

【符号の説明】

１ 後リンク １ａ ホイール
ギヤ ２ 前リンク ３ 座面枠 ４ 下枠 ５ 捩じりば
ね ６ 調節板 ６ａ 調節板の
突起 ７ モーター ８ ウオーム
ギヤ ９ 背凭れ用捩じりばね １０ 背凭れ枠 １０ａ 背凭れ用ホイールギヤ １１ 肘掛けリ
ンク １２ クラッチ １３ 背凭れ用
ウオームギヤ １４、１５ マイクロスイッチ １６ シート状
圧力スイッチ １７ 前肘掛けリンク １８ 肘掛け １８’ 跳ね上げ後の肘掛け １９ 昇降スイ
ッチ ２０ カバー ２１ 体重調整
ノブ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】座面を構成する枠に対して、回転可能に梁
   を設け、その梁を下枠に対しても回転可能とする事によ
   って、座面を昇降させる座椅子に於いて、上記した座面
   を構成する枠と梁の回転軸自身として又は回転軸近傍に
   捩じりばねを設けると共に、上記梁に一体的に形成され
   た円弧状ギヤと、前記ギヤに係合する螺旋体と螺旋体を
   駆動するモーターにて構成された昇降可能な座椅子。
2. 【請求項２】上記座椅子に於いて、背凭れ枠にも捩じり
   ばねを設け、背凭れ枠に一体的に形成された円弧状ギヤ
   と、ギヤに係合する螺旋体、及び螺旋体を上記モーター
   からクラッチを介して駆動するようにされた背凭れ枠が
   傾斜可能な座椅子。