JPH09187136A - マルチング芝刈機 - Google Patents

マルチング芝刈機

Info

Publication number
JPH09187136A
JPH09187136A JP8017146A JP1714696A JPH09187136A JP H09187136 A JPH09187136 A JP H09187136A JP 8017146 A JP8017146 A JP 8017146A JP 1714696 A JP1714696 A JP 1714696A JP H09187136 A JPH09187136 A JP H09187136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutter
cutter blades
blades
lawn mower
blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8017146A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3800354B2 (ja
Inventor
Kenji Azuma
健次 東
Yutaka Tabata
豊 田端
Tadashi Yamashita
忠志 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP01714696A priority Critical patent/JP3800354B2/ja
Priority to US08/775,933 priority patent/US5894717A/en
Publication of JPH09187136A publication Critical patent/JPH09187136A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3800354B2 publication Critical patent/JP3800354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カッタブレードの先端近接部分の芝の刈り残
しをなくし、刈り芝をカッタハウジングの下方に均一に
分散させて排出することができる。 【解決手段】 2組のカッタブレード19a、19bを左右
に並設し、その先端回転軌跡25a、25bに僅かな間隔を
隔てて沿い、該左右の先端回転軌跡を連ねた外周部分を
瓢箪形に包囲する包囲壁26a、27、26b、28をカッタハ
ウジング5の上壁14下面に垂設し、該包囲壁により左右
のカッタブレードの周囲に、左右の先端回転軌跡が近接
する中央部分31で互いに連通する円形のカッタ室30a、
30b をそれぞれ形成する。左右のカッタブレードの回転
方向を矢印aで示すように互いに逆にするとともに、カ
ッタブレードの回転軸17a、17b近傍まで延び、かつカ
ッタハウジング上壁14とカッタブレード19a、19bとの
間にほぼ垂直に延在する板状のセパレータ部片39、39を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッタハウジング
内に略水平に回転する2組のカッタブレードを配置した
回転式芝刈機に関し、特に、カッタブレードの先端近接
部分の芝の刈り残しをなくし、カッタブレードにより刈
り取られた刈り芝を細かに切断して刈り跡に排出し、該
刈り跡の芝の表面下に沈めて根を覆うようにしたマルチ
ング芝刈機に関する。
【0002】
【従来技術】マルチング芝刈機においては、カッタブレ
ードにより細断された刈り芝がカッタハウジング直下の
刈り跡に上方から比較的均一に排出され、該刈り跡の芝
の表面下に沈むので、刈り芝を適当な場所に捨てる作業
が不必要であり、しかも刈り跡の外観も良好である。
【0003】かかるマルチング芝刈機として、米国特許
第 5,133,176号明細書に、下方に向かって開放したカッ
タハウジング内に略水平に回転する複数のカッタブレー
ドを左右に並設し、かつ隣接する左右のカッタブレード
をそれぞれの回転軌跡が前後方向に見て僅かに重なり合
うよう前後方向に位置をずらして配置したものが開示さ
れている。
【0004】このマルチング芝刈機においては、周縁に
沿って側壁を垂設したカッタハウジング内に、さらに、
並設された3個のカッタブレードをそれぞれ囲んで円形
のカッティングチャンバーを形成するシュラウドが垂設
されており、これらのシュラウドが前記各円形のカッテ
ィングチャンバーが連通するよう開口部を介して互いに
接続されて、前記3個のカッタブレードを一括してその
外周部分を完全に囲む囲壁を形成している。
【0005】そしてこの囲壁内で、並設された3個のカ
ッタブレードがいずれも同じ方向に回転するようになさ
れており、かつ前記各カッティングチャンバー内におい
て、カッタハウジングの上壁下面にキッカーが突設され
ており、カッタブレードにより刈り取られてカッティン
グチャンバー内を循環する刈り芝がこのキッカーにより
下方へ向かい、直下の刈り跡に排出されるようになって
いる。
【0006】
【解決しようとする課題】マルチング芝刈機において
は、カッタハウジングの側壁部に放出口がないので、刈
り取られた芝はカッタブレードの外周部を包囲する囲壁
の内面に沿って循環することにより周方向に均一に分散
されるとともに、カッタブレードの回転により該外周部
に生ずる下向きの風により、カッタハウジングの下方へ
排出される。
【0007】しかし、隣接する各カッタブレードの先端
回転軌跡が互いに近接する部分には上記のような囲壁を
設けることができず、前述のようにこの部分は連通開口
部となっており、囲壁によって刈り芝が案内されないの
で、この部分に特に多量の刈り芝が落下することとな
り、刈り跡へ刈り芝が均一に分散して落下せず、美観が
損なわれる。
【0008】また、上記部分においては風は下向きに排
出され、刈り取る前の芝を倒して、その上をカッタブレ
ードが通過する為、刈り残しが発生し易い。
【0009】従って本発明は、隣接するカッタブレード
の先端回転軌跡が互いに近接する部分における均一な刈
り芝排出および芝刈り性能の向上を図ったマルチング芝
刈機を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、下方に向かって開放したカッタハウジング内に、
略水平に回転する2組のカッタブレードを左右に並設
し、該左右のカッタブレードの前記先端回転軌跡に僅か
な間隔を隔てて沿い、該左右の先端回転軌跡を連ねた外
周部分を瓢箪形に包囲する包囲壁を前記カッタハウジン
グの上壁下面に垂設し、該包囲壁により前記左右のカッ
タブレードの周囲に、前記左右の先端回転軌跡が近接す
る中央部分で互いに連通する円形のカッタ室をそれぞれ
形成して成るマルチング芝刈機において、前記左右のカ
ッタブレードを、先端が芝刈機の左右方向外側において
前方から後方へ移動するよう、互いに逆方向に回転させ
るとともに、前記各カッタ室内にそれぞれ、前記包囲壁
の後壁部分の前記左右の先端回転軌跡が近接する中央部
分に臨む位置付近から前記カッタブレードの回転方向を
横切って該カッタブレードの回転軸近傍まで延び、かつ
前記カッタブレードとの間にほぼ垂直に延在する板状の
セパレータ部片を設ける。
【0011】上記各カッタ室内には、カッタブレードの
回転により生起した風が該カッタブレードの回転方向に
旋回しており、両カッタ室内のこの風が、前記左右の先
端回転軌跡が近接する中央部分(以下ブレード近接部分
と称する)にそれぞれ後方から流入し合流する。
【0012】本発明によれば、各カッタ室内の、風が上
記ブレード近接部分に流入する箇所に板状のセパレータ
部片が設けられており、このセパレータ部片は、上記流
入箇所の上方部分すなわちカッタハウジングの上壁下面
とカッタブレードとの間において、カッタブレードの回
転方向すなわち風の方向を横切って、ほぼ垂直に延在し
ているので、ブレード近接部分に流入しようとする風
は、その上方部分を前記セパレータ部片により遮られ、
該セパレータ部片の下方を通ってのみブレード近接部分
に流入する。
【0013】風を遮っているセパレータ部片の下流側は
低圧状態となるので、下方からブレード近接部分に流入
した風は上方の低圧部分へ向かって流れ、かくしてブレ
ード近接部分に上向きの風が生ずる。この上向きの風に
よりブレード近接部分における刈り取る前の芝が起立
し、次いで通過するカッタブレードにより切断されるの
で、刈り残しなくかつ良好な仕上がりで該芝を刈ること
ができる。
【0014】また、ブレード近接部分に上記のように上
向きの風が生ずることにより、該部分から落下する芝の
量も減じ、従来のようにこの部分で特に多量の芝が刈り
跡に落下することがなくなる。さらにセパレータ部片が
風を遮る結果その上流側に高圧部分が生じ、これによっ
て生ずる下向きの風によっても刈り芝が排出されるの
で、カッタハウジング下方の刈り跡に刈り芝が、局部的
に片寄ることなく良好に分散して排出され、刈り跡の美
観が向上する。
【0015】他の本発明によれば、前記マルチング芝刈
機において、さらに、前記包囲壁の前壁部分および後壁
部分をそれぞれ、左右のカッタブレードの先端回転軌跡
に僅かな間隔を隔てて沿う左右の円弧状部分を小曲率の
中央部を介して接続して形成し、かつ前記前壁部分の中
央部の曲率半径を前記後壁部分の中央部の曲率半径より
も小さく設定する。
【0016】従来、前述したように前記ブレード近接部
分において特に多量の刈り芝が落下、排出された原因と
して、さらに、該ブレード近接部分に後方から浸入して
来た刈り芝が包囲壁の前壁部分に直接衝突して下方に落
下することが挙げられる。
【0017】しかし、上記本発明によれば、刈り芝が衝
突する前壁部分中央部が小曲率半径部分となっているの
で、刈り芝はこの小曲率半径部分によって左右の円弧状
部分に沿って流れるようにそらされ、さらに後壁部分中
央部の曲率半径は比較的大きくしてあるので、後壁部分
に沿ってブレード近接部分に流入して来る刈り芝は左右
方向に適当に分散されて前壁部分中央部に衝突する刈り
芝の量が減少する。従って包囲壁の前壁部分に直接衝突
して下方に落下する刈り芝の量は著しく減少し、刈り芝
の良好な分散性が確保される。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した乗用マル
チング芝刈機の一例を示す側面図である。この芝刈機1
はそれぞれ左右1対の前輪2、2および後輪3、3によ
って支持された車体フレーム4の中心下部にカッタハウ
ジング5を昇降可能に懸吊支持している。
【0019】車体フレーム4上には、前部にエンジン6
が搭載されるとともに後部に座席7が設けられ、両者の
間にハンドル8が配置されている。そして後輪3がエン
ジン6によって駆動され、前輪2がハンドル8によって
操舵される。
【0020】カッタハウジング5は互いに平行な前後の
リンク9a、9bを介して車体フレーム4に懸吊支持さ
れており、リンク9bの後端に昇降ロッド10を介して連
結された昇降レバー11を枢軸11aを中心として上下に揺
動させれば、カッタハウジング5は車体フレーム4との
平行関係を維持しながら上下する。
【0021】カッタハウジング5の前部左右両側にそれ
ぞれローラ12、12がブラケット13を介して回転自在に軸
支されている。ローラ12はブラケット13に高さを調節可
能に取付けられており、ローラ12の高さを調節すること
により、カッタハウジング5の最下降位置すなわち芝の
刈り高さを適切に設定することができる。
【0022】図2はカッタハウジング5の内部を下方か
ら見た平面図で、図3および図4はそれぞれ図2のIII
−III 線およびIV−IV線に沿うカッタハウジング5の部
分的横断面図である。
【0023】図1ないし図4に示すように、カッタハウ
ジング5は、平らな上壁14と、その周縁に沿って垂設さ
れた側壁15とを有し、下方に向かって開放している。な
お、本実施形態においては、カッタハウジング5内部は
側壁15の後端面部分に形成された開口16を通じて後方に
向けても開放されている。
【0024】カッタハウジング5内には左右2個の回転
軸17a、17bが垂直に配置されている。これらの回転軸
17a、17bは上壁14に装着された軸受部材18a、18bを
介して回転自在に上壁14を貫通し、カッタハウジング5
内の下端部にカッタブレード19a、19bが固着され、上
壁14から上方へ突出した上端部には被駆動プーリ20a、
20bが固着されている。各カッタブレード19a、19bは
それぞれ同形の2枚のブレード211 、212 を上下に配置
して構成されている。
【0025】回転軸17a、17bは前記エンジン6によっ
て駆動される。このため、図1に示すように、車体フレ
ーム4の前部下方にエンジン6の動力取出軸22が延出
し、その下端に駆動プーリ23が設けられ、該駆動プーリ
23と前記被駆動プーリ20とが巻掛伝動装置24により連結
されている。そして左右のカッタブレード19a、19bは
図2において矢印aで示すように、すなわち芝刈機の進
行方向前方の半回転の間はそれぞれ左右方向内側から外
側へ向かって移動するように、換言すれば各カッタブレ
ード19a、19bの先端部が左右方向外側においては進行
方向前方から後方へ向かって移動するように、互いに反
対方向に回転する。
【0026】図2における2点鎖線の円25a、25bはそ
れぞれカッタブレード19a、19bの先端の回転軌跡であ
る。図示のようにこれらの先端回転軌跡25a、25bは互
いに接しているが、回転軸17a、回転軸17bは前後方向
にxだけずれており、従って先端回転軌跡25aと先端回
転軌跡25bとは前後方向に見た時yだけ重なり合ってい
る。先端回転軌跡25a、25bのこのような配置により、
芝刈機1の前進に伴い左右のカッタブレード19a、19b
により、その中間に刈り残しを生ずることなく、カッタ
ハウジング5の巾全体にわたって芝刈りを進めていくこ
とができる。なお、左右の先端回転軌跡25a、25bが平
面的に重なり合い、左右のカッタブレード19a、19bが
一定の位相差を持ち同期して回転するようにしても良
い。
【0027】カッタハウジング5の前記側壁15の左右方
向外側の両側壁部分26a、26bは、前記先端回転軌跡25
a、25bに僅かな間隔を隔ててその外側にほぼ半周近く
にわたって沿っている。そしてこれらの側壁部分26a、
26bの先端回転軌跡25a、25bの外周部から離脱し始め
る前端部26af、26bfどうしが前壁部分27によって連
結されている。前壁部分27は、側壁部分26aの前端部26
afから先端回転軌跡25aに僅かな間隔を隔てて沿いな
がら内側へ延びる円弧状部分27aと、側壁部分26bの前
端部26bfから先端回転軌跡25bに僅かな間隔を隔てて
沿いながら内側へ延びる円弧状部分27bとを、両者が接
近する内側すなわち中央部27cにおいて小さな曲率でな
めらかに接続して形成されたかもめ状の部片から成り
(図5参照)、上端面27dをカッタハウジング5の上壁
14の下面に溶着され、該下面から垂下している。なお、
前壁部分27をカッタハウジング5に対してボルト、ナッ
ト等で着脱自在としてもよく、このようにすればカッタ
ハウジング5の前下部の清掃が容易になる。
【0028】側壁部分26a、26bの、先端回転軌跡25
a、25bの外周部から離脱し始める後端部26ar、26b
rどうしは、後壁部分28によって連結されている。後壁
部分28も前記前壁部分27と同様に両側の円弧状部分28
a、28bを中央部28cにおいて接続して形成されたかも
め状の部片から成っているが(図6)、この後壁部分28
はカッタハウジング5の上壁14に取付片29を介して着脱
自在に取付けられている。従って後壁部分28を取り外す
ことにより、この芝刈機を、刈り芝を後方に放出あるい
は後方に設けたグラスバッグに収納するタイプの乗用芝
刈機として使用することもできる。
【0029】上記両側の側壁部分26a、26b、前壁部分
27および後壁部分28は、左右のカッタブレード19a、19
bの外周部分を完全に包囲する連続した包囲壁を形成
し、それぞれ該包囲壁の側壁部分、前壁部分および後壁
部分を構成している。この包囲壁は、前後の壁部分27、
28の各中央部27c、28cを除いた大部分においてカッタ
ブレード19a、19bの先端回転軌跡25a、25bに近接し
て沿い、中央部27c、28cにおいてくびれた瓢箪形をな
している。すなわち、該包囲壁により左右のカッタブレ
ード19a、19bの周囲にそれぞれ円形のカッタ室30a、
30bが形成され、これらのカッタ室30a、30bが、左右
の先端回転軌跡25a、25bが互いに近接する中央部分
(ブレード近接部分)31で互いに連通している。
【0030】前記のように各カッタブレード19a、19b
はそれぞれ2枚のブレード211 、212 を上下に配置して
構成されている。ブレード211 、212 はそれぞれ半径方
向外方部の回転方向前縁部に刄部32を有し、後縁部に斜
め上方へ起立した羽根部33を有する同一形状のものであ
るが、上方のブレード211 を下方のブレード212 よりも
回転方向へ角度αだけずらして回転軸17に装着してあ
る。従って、図8に示すように、カッタブレード19が回
転するとその前方の芝34は先ず上方のブレード211 によ
って比較的長く刈られた後、下方のブレード212 により
短く刈られ、このように2段に刈られるため短く細断さ
れた刈り芝35が得られる。カッタブレード19の周囲は前
記包囲壁に包囲されているので、この刈り芝35はしばら
く該包囲壁内に滞留し、この間にブレード211 、212
刄部32に当たるとさらに細断される。
【0031】前記包囲壁で囲まれた各カッタ室30a、30
bの内部には、回転するブレード211 、212 の羽根部33
によつて風が生起し、この風が一部において下方の開放
部から下向きに吹き出す排出風となるので、前記刈り芝
35は包囲壁内に閉じ込められて飛散しているうちにこの
排出風によって下方の刈り跡に落下し、芝の表面下に沈
む。
【0032】図9は、前記のように左右のカッタ室30
a、30bを中央のブレード近接部分31で連通させた形状
の包囲壁内部における上記排出風の分布状態を示す。た
だしこれは後述する本発明によるセパレータを設置しな
い場合の状態であり、図中、斜線を施した部分36が下向
きの排出風が生ずる箇所(排出部)である。排出部36は
カッタブレード19a、19bの先端回転軌跡25a、25bに
沿い該軌跡の全域にわたって形成されている。
【0033】排出部36が包囲壁の内面に沿っている部分
においては、刈り芝35は該内面に沿って循環することに
より周方向に均一に分散され、下向きの排出風により、
先端回転軌跡25の接線方向に下方へ排出される。しか
し、カッタ室30a側の刈り芝とカッタ室30b側の刈り芝
が後方から合流するブレード近接部分31には包囲壁が存
在せず、刈り芝が包囲壁によって所定方向に案内されな
いので、この部分に特に多量の刈り芝が落下することと
なり、刈り跡に刈り芝が均一に分散して落下せず、美観
が損なわれる。
【0034】また、ブレード近接部分31において下方へ
吹出す排出風により刈り取る前の芝が倒され、その上を
カッタブレード19が通過するので、刈り残しが発生し易
い。
【0035】このような不具合を解消するために、本実
施形態においては、カッタハウジング上壁14の回転軸17
貫通部分に形成された左右の凹部37の下面側に、それぞ
れ回転軸17を包囲してリング38が垂設され、該リング38
の外周面から接線方向に延出したセパレータ部片39の先
端が後壁部分28の前記中央部28cの近傍にまで達してい
る。図4および図7に示すように、セパレータ部片39は
長方形の板状をなし、それぞれ対応するカッタ室30内に
おいて、後壁部分中央部28cの近辺からカッタブレード
19の回転方向を横切って延び、回転軸17を包囲するリン
グ38の周面に固定されている。そしてカッタハウジング
5の上壁14とカッタブレード19との間において垂直に延
在している。なお、包囲したリング38が矩形でもよい。
さらにリング38の代りに回転軸17a,17bをシールする
部材をブレード上方に設け、セパレータ部片39と連結し
てもよい。またセパレータ部片39内端をリング38から離
して、セパレータ部片39はカッタハウジング上壁下面に
取付けてもよい。
【0036】このようなセパレータ部片39が、各カッタ
室30内の、ブレード回転方向の風が前記ブレード近接部
分31に流入する箇所に設けられているので、ブレード近
接部分31に流入し、下方へ排出しようとする風は、その
上方部分をセパレータ部片39により遮られ、該セパレー
タ部片39の下方を通ってのみブレード近接部分31に流入
する。従って風を遮っているセパレータ部片39の下流側
は低圧状態となるので、下方からブレード近接部分31に
流入した風は上方の低圧部分へ向かって流れ、ブレード
近接部分31に上向きの風が生ずる。
【0037】図10はセパレータ部片39を設けた場合の包
囲壁内における排出部36の分布状態を示す。セパレータ
部片39を有しない図9においてはブレード近接部分31に
存在していた排出部36aが、セパレータ部片39を有する
図10においては消滅している。ブレード近接部分31にお
けるこのような排出部分布状態の変化により、該部分か
ら落下する芝の量も減じ、従来のようにこの部分で特に
多量の芝が刈り跡に落下することがなくなる。さらに、
セパレータ部片39が風を遮る結果その上流側に高圧部分
が生じ、これによって下向きの風が生ずるが、セパレー
タ部片39は後壁部分28からカッタブレード回転方向へ向
けて斜めに延出し、半径方向内方において前記リング38
に接線状に接続しているので、図10に示すように、セパ
レータ部片39の上流側かつカッタ室30の半径方向内方部
分すなわちカッタブレード回転方向に対して後方内側に
も排出部36bが生ずる。かくして、カッタハウジング下
方の刈り跡に刈り芝が、局部的に片寄ることなく良好に
分散して排出され、刈り跡の美観が向上する。
【0038】また、前記のようにしてブレード近接部分
31に生ずる上向きの風により該部分における刈り取る前
の芝が起立し、次いで通過するカッタブレード19により
切断されているので、刈り残しなくかつ良好な仕上がり
で該芝を刈ることができる。前記リング38はセパレータ
部片を支持するとともに刈り芝が回転軸17の軸受部分に
進入するのを防止し、またカッタ室内に生じる風を整流
する作用を有する。
【0039】セパレータ部片39の高さh1 、はカッタハ
ウジングの高さh2 の約半分程度、例えばh2 が100
mmの時h1 は約50mmとするのがよい(図4)。な
お、カッタハウジング5の前方下部には隙間40が形成さ
れ、前方の刈り取り前の芝がカッタハウジング5内に入
り込み易くしてある(図3)。
【0040】ブレード近接部分31に後方から進入して来
る刈り芝はまた、前壁部分27の中央部27cに直接衝突す
ることによっても落下して、該部分における刈芝排出量
を多くするので、前記中央部は小さな曲率半径R1 を有
するように形成してある。このように中央部27cの曲率
半径R1 を小さくすることにより、図11に示すように、
刈り芝はこの小曲率半径部分によって左右の円弧状部分
27a、27bに沿って流れるようにそらされ、前壁部分に
対する刈り芝の直撃面積Aが小さくなるので、衝突して
落下する刈り芝の量が減少する。
【0041】一方、後壁部分28の中央部28cの曲率半径
2 は前記中央部27cの曲率半径R 1 よりも大きく設定
してある。曲率半径R2 を大きくすることにより、図11
に矢印Bで示すように、後壁部分28の左右の円弧状部分
28a、28bに沿ってブレード近接部分31に進入して来る
刈り芝の進入方向が、前記直撃面積A部分へ向かう方向
から大きく外れることとなるので、ブレード近接部分31
において前壁部分に衝突して落下する刈り芝の量はさら
に一層減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した乗用マルチング芝刈機の一例
を示す側面図である。
【図2】カッタハウジングの内部を下方から見た平面図
である。
【図3】図2のIII −III 線に沿うカッタハウジングの
部分的横断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿うカッタハウジングの部分
的横断面図である。
【図5】前壁部分の斜視図である。
【図6】後壁部分の斜視図である。
【図7】リングおよびセパレータ部片の斜視図である。
【図8】カッタブレードによる芝刈り時の状態を示す概
略斜視図である。
【図9】セパレータ部片設置前の風の排出部の分布状態
を示す図2と同様な図である。
【図10】セパレータ部片設置後の風の排出部の分布状
態を示す図2と同様な図である。
【図11】前壁部分および後壁部分の中央部の形状を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…芝刈機、2…前輪、3…後輪、4…車体フレーム、
5…カッタハウジング6…エンジン、7…座席、8…ハ
ンドル、9…リンク、10…昇降ロッド、11…昇降レバ
ー、12…ローラ、13…ブラケット、14…上壁、15…側
壁、16…開口、17…回転軸、18…軸受部材、19…カッタ
ブレード、20…被駆動プーリ、21…ブレード、22…動力
取出軸、23…駆動プーリ、24…巻掛伝動装置、25…先端
回転軌跡、26…側壁部分、27…前壁部分、28…後壁部
分、29…取付片、30…カッタ室、31…ブレード近接部
分、32…刄部、33…羽根部、34…芝、35…刈り芝、36…
排出部、37凹部、38…リング、39…セパレータ部片、40
…隙間。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方に向かって開放したカッタハウジン
    グ内に、略水平に回転する2組のカッタブレードを左右
    に並設し、該左右のカッタブレードの前記先端回転軌跡
    に僅かな間隔を隔てて沿い、該左右の先端回転軌跡を連
    ねた外周部分を瓢箪形に包囲する包囲壁を前記カッタハ
    ウジングの上壁下面に垂設し、該包囲壁により前記左右
    のカッタブレードの周囲に、前記左右の先端回転軌跡が
    近接する中央部分で互いに連通する円形のカッタ室をそ
    れぞれ形成して成るマルチング芝刈機において、前記左
    右のカッタブレードを、先端が芝刈機の左右方向外側に
    おいて前方から後方へ移動するよう、互いに逆方向に回
    転させるとともに、前記各カッタ室内にそれぞれ、前記
    包囲壁の後壁部分の前記左右の先端回転軌跡が近接する
    中央部分に臨む位置付近から前記カッタブレードの回転
    方向を横切って該カッタブレードの回転軸近傍まで延
    び、かつ前記カッタハウジングの上壁下面と前記カッタ
    ブレードとの間にほぼ垂直に延在する板状のセパレータ
    部片を設けたことを特徴とするマルチング芝刈機。
  2. 【請求項2】 前記包囲壁の前壁部分および後壁部分を
    それぞれ、左右のカッタブレードの先端回転軌跡に僅か
    な間隔を隔てて沿う左右の円弧状部分を小曲率半径の中
    央部を介して接続して形成し、かつ前記前壁部分の中央
    部の曲率半径を前記後壁部分の中央部の曲率半径よりも
    小さく設定した請求項1のマルチング芝刈機。
  3. 【請求項3】 前記各組のカッタブレードが、上下に配
    置した2枚のブレードによって構成されている請求項1
    のマルチング芝刈機。
  4. 【請求項4】 前記セパレータ部片の前記カッタブレー
    ド回転軸近傍における端部が、該回転軸を同心状に包囲
    するリング部片の外周面に固着されている請求項1のマ
    ルチング芝刈機。
  5. 【請求項5】 前記セパレータ部片を、該部片の前記カ
    ッタブレード回転方向に対して後方内側に刈芝が落ちる
    ように構成した請求項1のマルチング芝刈機。
JP01714696A 1996-01-05 1996-01-05 マルチング芝刈機 Expired - Fee Related JP3800354B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01714696A JP3800354B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 マルチング芝刈機
US08/775,933 US5894717A (en) 1996-01-05 1997-01-02 Mulching mower

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01714696A JP3800354B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 マルチング芝刈機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09187136A true JPH09187136A (ja) 1997-07-22
JP3800354B2 JP3800354B2 (ja) 2006-07-26

Family

ID=11935865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01714696A Expired - Fee Related JP3800354B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 マルチング芝刈機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3800354B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112956325A (zh) * 2021-01-29 2021-06-15 重庆工程职业技术学院 一种园林用割草避免灰尘飞扬的修剪设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112956325A (zh) * 2021-01-29 2021-06-15 重庆工程职业技术学院 一种园林用割草避免灰尘飞扬的修剪设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3800354B2 (ja) 2006-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7617665B2 (en) Mower having cutting chambers
US7685799B2 (en) Mulching mower unit
US7735306B2 (en) Rear discharge type mower apparatus
EP1609348B1 (en) Mower deck with blower
US6073430A (en) Rotary mower up-flow cutting deck
AU6880301A (en) Mower cutting chamber
US8091332B2 (en) Mower deck with air inlets
JP2004041058A (ja) 草刈り機
CA2295677A1 (en) Brush mower with deflection plate
US8117813B2 (en) Riding type grass mower having a rear-discharge type mower unit
JPH09187136A (ja) マルチング芝刈機
US3818687A (en) Rotary lawn mower discharge chute safety deflector
JP2001251924A (ja) ブレードモーアのモーアデッキ
JP3612630B2 (ja) モアのデッキカバー
JP2859039B2 (ja) モーア
JPH08228553A (ja) モーア
JPH09327223A (ja) モーア
JP5022243B2 (ja) モーア
JP4104139B2 (ja) モーア
JP3859561B2 (ja) モーア
JP3800353B2 (ja) マルチング芝草刈機
JP3783460B2 (ja) リヤディスチャージモーアの刈草排出装置
JP3900738B2 (ja) リヤディスチャージモーアの刈草搬送装置
JP3754137B2 (ja) ロータリーモアのモアデッキ
JPH01112913A (ja) 草刈機

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees