JPH09186554A - ディジタルフィルタ - Google Patents

ディジタルフィルタ

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Publication number
JPH09186554A
JPH09186554A JP7352351A JP35235195A JPH09186554A JP H09186554 A JPH09186554 A JP H09186554A JP 7352351 A JP7352351 A JP 7352351A JP 35235195 A JP35235195 A JP 35235195A JP H09186554 A JPH09186554 A JP H09186554A
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JP
Japan
Prior art keywords
cycle
adder
digital filter
multiplying
signal
Prior art date
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Pending
Application number
JP7352351A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Chiba
賀津彦 千葉
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New Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
New Japan Radio Co Ltd
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Publication date
Application filed by New Japan Radio Co Ltd filed Critical New Japan Radio Co Ltd
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Publication of JPH09186554A publication Critical patent/JPH09186554A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DSPを用いた、極低いカットオフ周波数の
IIRディジタルフィルタにおいて、遅延信号のフィー
ドバック演算の際の乗算処理による丸め誤差の累積によ
る出力信号の精度の低下を減少する。 【解決手段】 フィードバック係数が±2m に近い値の
場合には遅延信号を2mだけシフトした広ビット幅の信
号と、該フィードバック係数と2m との差の値を遅延信
号に乗じた積との和をフィードバック値とすることによ
り、従来と同一の演算ビット幅のDSPを用いて、出力
信号の精度を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタルフィル
タ、特にDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)を用
いたサンプリング周期に比べてカットオフ周波数の極低
いIIR(無限インパルス応答)ディジタルフィルタの
精度向上に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にIIRディジタルフィルタを構成
する場合、図3に示す2次の直接型I又は図4に示す2
次の直接型IIと呼ばれる構成のディジタルフィルタを
複数縦続接続若しくは並列接続することにより希望する
周波数特性を得る。例えば、図3に示す2次の直接型I
構成のディジタルフィルタでは、アナログ信号波をサン
プリング周期TでサンプリングしAD変換した入力信号
は乗算器220及び単位遅延器111に入力され、乗算
器220は入力信号をb0倍して加算器3に出力する。単
位遅延器111に入力された入力信号は1サンプル周期
であるTだけ遅延され乗算器221でb1倍され加算器3
に入力される。また単位遅延器111でT遅延された入
力信号は単位遅延器112でさらにT遅延された後、乗
算器222でb2倍され加算器3に出力される。加算器3
の出力は、単位遅延器121でT遅延され、乗算器21
1でa1倍された後再度加算器3にフィードバックされる
とともに、単位遅延器122でさらにT遅延され、乗算
器212でa2倍され加算器3にフィードバックされる。
加算器3は乗算器211、212、220、221及び
222の各出力を重畳しディジタルフィルタの出力信号
を合成する。
【0003】この2次の直接型I構成のディジタルフィ
ルタの伝達関数H(z)は、 H(z)=(b0+b1・z-1+b2・z-2)/(1−a1・z-1−a2・z-2) ・・・・(1) で与えられる。ここでz、z-1、z-2はそれぞれ、ある
周期の入力信号のサンプル値、この入力信号の1周期前
のサンプル値及びこの入力信号の2周期前のサンプル値
を示し、例えば、各乗算器の乗算係数a1、a2、b0、b1及
びb2の値を a1=−2(ω2 −4/T2 )/(ω2 +2√2ω/T+4/T2 ) ・・・(2) a2=−(ω2 −2√2ω/T+4/T2 )/(ω2 +2√2ω/T+4/T 2 )・・・・(3) b0=b2=ω2 /(ω2 +2√2ω/T+4/T2 ) b1=2b0 と設定することにより、カットオフ角周波数ωのパタワ
ース特性を持つローパスフィルタを得ることができる。
【0004】図4の2次直接型II構成は図3の直接型
I構成のフィードフォアワードとフィードバックループ
を転置し、加算器を2つ設けて単位遅延器を共用とした
もので、図3と同様に動作し、その伝達関数H(z)は
同じく(1)式となる。
【0005】これらのディジタルフィルタをDSPを用
いて構成する場合、各乗算器、単位遅延器、また加算器
はDSPのメモリに読み込まれたプログラムとデータに
より具現化され、DSPの入力ポートに入力信号を入力
することにより、この入力信号に上記伝達関数H(z)
を乗じた出力信号を出力ポートから得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固定小
数点DSPでは、これらの演算処理が一定の桁数の2進
数演算により行われるため、丸め処理による演算誤差が
発生する。例えば、よく用いられる次のような諸元のD
SPの丸め処理による演算誤差を考える。 ・パラレルIOポートビット幅:16ビット ・アキュムレータビット幅:32ビット ・Pレジスタビット幅:32ビット ・Tレジスタビット幅:16ビット ・内部データメモリビット幅:16ビット このようなDSPでは、内部の加減算処理は、設定値を
小数点位置として32ビット幅で行われるが、乗算処理
は、被乗数の上位16ビットを格納するTレジスタと内
部データメモリの16ビット幅の乗数とを乗算して得ら
れる32ビット幅の積をPレジスタに格納する事によっ
て演算される。乗算においては乗数、被乗数とも小数点
位置を任意に設定することができ、Pレジスタに格納す
る際にビット列をシフトすることにより、2n (n:整
数)倍して小数点位置の整合をとる。このため、IIR
ディジタルフィルタのように乗算のフィードバック演算
が行われる場合には、乗算時の下位16ビットの丸め処
理の誤差が累積し上位16ビットの出力値に影響してく
る。この丸め処理誤差は、乗数(又は被乗数)の値が±
m (m:整数)に近い場合に特に顕著となる。従来の
図3及び図4の構成のIIRディジタルフィルタでは、
(2)式及び(3)式に示すパタワース特性における例
に見られるように、カットオフ角周波数を低くするとa1
及びa2の値が、それぞれ2及び−1に近づくため、この
丸め誤差の影響を大きく受け、出力信号の精度が低下す
る問題点があった。
【0007】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、従来と同一のDSPを用いて、ハー
ドウェア規模を増大することなく、より精度の高い極低
周波のカットオフ周波数をもつIIRディジタルフィル
タを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明の実施形態の2
次直接型IIRディジタルフィルタは、ある周期の入力
信号に第1の係数を乗算した積、該周期の1周期前の前
記入力信号に第2の係数を乗算した積、該周期の2周期
前の前記入力信号に第3の係数を乗算した積、該周期の
1周期前の出力信号に第4の係数を乗算した積、該周期
の2周期前の前記出力信号に第5の係数を乗算した積及
び該周期の1周期前又は2周期前の前記出力信号のそれ
ぞれを、nをそれぞれ任意の整数として±2n 倍した値
の総和を該周期の前記出力信号とする演算手段を有す
る。
【0009】また、本願発明の他の実施形態の2次直接
型IIRディジタルフィルタは、ある周期の入力信号、
該周期の1周期前の中間出力信号に第1の係数を乗算し
た積、該周期の2周期前の前記中間出力信号に第2の係
数を乗算した積及び該周期の1周期前又は2周期前の前
記中間出力信号のそれぞれを、nをそれぞれ任意の整数
として±2n 倍した値の総和を該周期の前記中間出力信
号とする演算手段と、該周期の前記中間出力信号に第3
の係数を乗算した積、該周期の1周期前の前記中間出力
信号に第4の係数を乗算した積及び該周期の2周期前の
前記中間出力信号に第5の係数を乗算した積のそれぞれ
を、nをそれぞれ任意の整数として±2n 倍した値の総
和を該周期の出力信号とする演算手段とを有する。
【0010】このような演算手段により、1周期遅延信
号又は2周期遅延信号のフィードバック係数が±2m
近い場合に於いても、当該遅延信号を2m シフトした広
ビット幅の値と、このフィードバック係数と2m の差の
値を当該遅延信号に乗算した積との加算値をフィードバ
ック値とすることにより、遅延信号の下位ビットの値が
乗算処理により丸められることなくフィードバックされ
るため、累積演算の結果上位出力ビットに丸め誤差が影
響することによる出力信号の精度の低下を防止すること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、図3に示した従来
の直接型I構成のIIRディジタルフィルタに相当する
本発明の実施形態を示すブロック図であり、図3と同一
符号は同一又は相当部分を示す。なお各乗算器、単位遅
延器、また加算器の入出力線に記した数字は入出力ビッ
ト幅の一例を示す。
【0012】本実施例では、単位遅延器121でT遅延
された加算器3の出力を、乗算処理を経ないで、従って
加減算処理のビット幅のまま1ビットシフトすることに
より2倍して、加算器3にフィードバックするとともに
(上位ビットを)乗算器211でc1倍した信号を加算器
3にフィードバックする。但し、c1=a1−2であり、a1
は(1)式のa1と同じ値を用いる。加算器3は、各乗算
器211、212、220、221、222及び上記単
位遅延器121の出力をシフトした、それぞれ広ビット
幅のディジタル信号値を加算し出力信号として出力す
る。その他の動作は、図3に示す従来例とまったく同様
であり重複した説明は省略する。
【0013】このような演算処理を行うことにより、従
来乗算器211での乗算処理のため丸められていた1周
期遅延信号の下位ビットのデータを加算器3の広ビット
幅の加算値に反映することができるため、カットオフ周
波数が極低い場合にも十分に精度の高いIIRディジタ
ルフィルタを提供することができる。
【0014】図2は、図1の実施形態のフィードフォア
ワードとフィードバックループを転置した本発明の第2
の実施形態であり、図4に示す従来の直接型II構成と
呼ばれるディジタルフィルタに相当するが、動作原理及
び発明の効果は図1で説明したものと同様であるので、
詳細な説明は省略する。
【0015】これら実施形態では、1周期遅延信号のフ
ィードバック係数の乗算処理に伴う丸め誤差を減少する
演算処理の改良を行ったが、カットオフ周波数を極低く
する場合、前述のように、乗算器212で乗算される2
周期遅延信号のフィードバック係数a2も1に近づくため
同様の問題点が発生し、1周期遅延信号と同様の演算処
理により丸め誤差の減少を図ることができるが、2周期
遅延信号のフィードバック値の誤差の出力信号に対する
影響は1周期遅延信号に比較して小さいため、1周期遅
延信号の演算処理だけの改良により、演算処理を複雑化
することなく、十分に精度の高いIIRディジタルフィ
ルタを提供することができる。
【0016】さらに、本発明の演算処理の応用は、カッ
トオフ周波数を低くする場合に限られるわけではなく、
1周期遅延信号又は2周期遅延信号のフィードバック係
数が±2m に近い値となる伝達関数を必要とする任意の
IIRディジタルフィルタの丸め誤差の減少にも応用で
きることは言うまでもない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を実施する
ことにより、例えばカットオフ周波数の極低い場合に
も、従来と同様のDSPを用いて、ハードウェアを大規
模化することなく、また演算処理を特に複雑化すること
なく、高精度のIIRディジタルフィルタを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示すブロック図であ
る。
【図3】従来のIIRディジタルフィルタの一例を示す
ブロック図である。
【図4】従来のIIRディジタルフィルタの他の例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
3、31、32 加算器 101、102、111、112、121、122 単
位遅延器 211、212、220、221、222 乗算器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の単位ディジタルフィルタ、若しく
    は複数の単位ディジタルフィルタを縦続接続又は並列接
    続したディジタルフィルタにおいて、この単位ディジタ
    ルフィルタとして、 ある周期の入力信号に第1の係数を乗算した積、 該周期の1周期前の前記入力信号に第2の係数を乗算し
    た積、 該周期の2周期前の前記入力信号に第3の係数を乗算し
    た積、 該周期の1周期前の出力信号に第4の係数を乗算した
    積、 該周期の2周期前の前記出力信号に第5の係数を乗算し
    た積及び該周期の1周期前又は2周期前の前記出力信号
    のそれぞれを、nをそれぞれ任意の整数として±2n
    した値の総和を該周期の前記出力信号とする演算手段を
    有するIIR(無限インパルス応答)ディジタルフィル
    タを備えたことを特徴とするディジタルフィルタ。
  2. 【請求項2】 単一の単位ディジタルフィルタ、若しく
    は複数の単位ディジタルフィルタを縦続接続又は並列接
    続したディジタルフィルタにおいて、この単位ディジタ
    ルフィルタとして、 ある周期の入力信号、 該周期の1周期前の中間出力信号に第1の係数を乗算し
    た積、 該周期の2周期前の前記中間出力信号に第2の係数を乗
    算した積及び該周期の1周期前又は2周期前の前記中間
    出力信号のそれぞれを、nをそれぞれ任意の整数として
    ±2n 倍した値の総和を該周期の前記中間出力信号とす
    る演算手段と、 該周期の前記中間出力信号に第3の係数を乗算した積、 該周期の1周期前の前記中間出力信号に第4の係数を乗
    算した積及び該周期の2周期前の前記中間出力信号に第
    5の係数を乗算した積のそれぞれを、nをそれぞれ任意
    の整数として±2n 倍した値の総和を該周期の出力信号
    とする演算手段とを有するIIR(無限インパルス応
    答)ディジタルフィルタを備えたことを特徴とするディ
    ジタルフィルタ。
JP7352351A 1995-12-28 1995-12-28 ディジタルフィルタ Pending JPH09186554A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013508830A (ja) * 2009-11-30 2013-03-07 マルティン・ラウブッフ マイクロプロセッサおよびマイクロプロセッサ上での精度が改善された積の和計算のための方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013508830A (ja) * 2009-11-30 2013-03-07 マルティン・ラウブッフ マイクロプロセッサおよびマイクロプロセッサ上での精度が改善された積の和計算のための方法

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Effective date: 20040406