JPH09185607A - ハイパーテキストレイアウト装置 - Google Patents

ハイパーテキストレイアウト装置

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Publication number
JPH09185607A
JPH09185607A JP7343451A JP34345195A JPH09185607A JP H09185607 A JPH09185607 A JP H09185607A JP 7343451 A JP7343451 A JP 7343451A JP 34345195 A JP34345195 A JP 34345195A JP H09185607 A JPH09185607 A JP H09185607A
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JP
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Pending
Application number
JP7343451A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nakayama
寛 中山
通 ▲高▼澤
Toru Takazawa
Hideaki Kitamura
秀明 北村
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのハイパーテキストを構成する一群の文
書を、印刷物などの二次元的な表示媒体への出力のため
にリンク関係が分かりやすい形式でレイアウトする。 【解決手段】 分岐解析部10は、ハイパーテキストを
構成する一群のHTML文書を読み取り、各HTML文
書のタグから論理構造やリンク関係などの情報を抽出
し、当該ハイパーテキストの分岐構造を解析する。編集
処理部12は、分岐解析部10の解析結果に基づき、ハ
イパーテキストを構成する全HTML文書を1つの編集
データにまとめる。スタイル割当て部14は、その編集
データに対してスタイルを割り当てる。そして、レイア
ウト処理部16は、スタイル割当て部14によって割当
てられたスタイルに従って、編集データをレイアウトす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイパーテキスト
(HyperText)の情報を表示出力する装置に関
し、特にハイパーテキストを構成する一群の文書を二次
元的な表示媒体上にレイアウト出力する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの機能を活用した新しい情
報の形態としてハイパーテキストが注目を集めている。
ハイパーテキストは、複数の情報(例えば文書)がリン
クによって関連付けられてできた高次の情報であり、読
み手はリンクの選択によって各情報の間を自由に行き来
し、望む順序で情報を得ることができる。ハイパーテキ
ストにおいては、個々の情報は例えば別々のファイルと
して作成され、それら情報間の関連はリンクとして各フ
ァイルに記述される。
【0003】これまでにも、既存の書物を電子化や、C
AIシステム、エキスパートシステムなどの用途で様々
なハイパーテキストが作成されているが、最近では、イ
ンターネットのホームページがその代表的な例である。
ホームページは、HTML(HyperText Markup Languag
e )と呼ばれる言語によって記述される。HTMLは、
ハイパーテキスト用のマークアップ言語の一種であり、
文書の論理的な構造などの制御情報をマークアップする
規則を定めている。HTMLでは、文書の階層構造や他
文書へのリンク関係などの制御情報が、タグと呼ばれる
構造記述子によって記述される。なお、HTMLで記述
された個々の文書は、HTML文書と呼ばれる。そし
て、ホームページを読むための手段としては、ブラウザ
と呼ばれるツールが提供されている。ブラウザは、HT
ML文書をタグの指定に従って解釈し、一つの表示画面
を形成する。文書のある部分に、関連文書に対するリン
クが設定されている場合には、表示画面においては、そ
の単語に例えば下線が付されるなどしてリンク設定の存
在が示される。そして、読み手がマウスなどを用いて下
線の付された部分を選択すると、リンクされた関連文書
に移ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、ハイパー
テキストは、コンピュータによる表示を前提とした情報
であるが、ハイパーテキストの情報を紙などに印刷して
出力したい場合もある。このような場合、従来は、コン
ピュータの表示画面のイメージをそのままハードコピー
するか、あるいはハイパーテキストを構成する各情報を
ユーザ自身がエディタなどを用いて印刷文書用に編集
し、これを印刷するしかなかった。
【0005】しかしながら、前者では、コンピュータの
表示画面をそのまま印刷したものは、例えばリンク付け
された関連文書を見たいときにはページを繰ってその関
連文書を探す必要があり、印刷文書としては必ずしも読
みやすいものとは言えない。また、後者では、ユーザの
負担が大きくなるという問題があった。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、1つのハイパーテキストを構成
する一群の情報(文書)を、印刷物などの二次元的な表
示媒体への出力のために、各情報のリンク関係が分かり
やすい形式でレイアウトするハイパーテキストレイアウ
ト装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明に係るハイパーテキストレイアウト装置
は、リンクによって関連付けられた一群の文書によって
構成されるハイパーテキストであって、前記各文書はリ
ンク先の文書を指定するリンク記述を含むことができ、
このリンク記述により各文書間のリンク関係が規定され
るハイパーテキストを、二次元的な表示媒体上にレイア
ウトするハイパーテキストレイアウト装置において、前
記各文書のリンク記述に基づいて前記ハイパーテキスト
の分岐構造を解析し、この解析の結果得られた分岐構造
に従って前記一群の文書を編集して1つの編集データを
生成すると共に、編集データの各データ要素に対して前
記解析の結果得られた分岐構造情報を付加する解析編集
手段と、前記編集データの各データ要素に付加された分
岐構造情報を検出し、この分岐構造情報に対応するスタ
イル情報を当該データ要素に対して割り当てるスタイル
割当て手段と、スタイル割当てされた編集データを、各
データ要素に対応するスタイル情報に従ってレイアウト
するレイアウト実行手段とを含むことを特徴とする。
【0008】この構成では、まず解析編集手段にて、ハ
イパーテキストの分岐構造が求められ、ハイパーテキス
トを構成する全文書のデータが、この分岐構造を反映し
た形で1つの編集データに編集される。この編集に際し
て、各データ要素には分岐構造情報が付加される。そし
て、この分岐構造情報に基づき各データ要素に割当てる
スタイル情報が決定され、このスタイル情報に従って各
データ要素がレイアウトされる。この構成によれば、ハ
イパーテキストを構成する複数の文書の情報をハイパー
テキストの分岐構造を反映した1つの編集データにまと
め、この編集データに基づいてレイアウト処理を行うの
で、ハイパーテキストの情報を前記分岐構造を明示した
形で紙などの二次元的な表示媒体上にレイアウトするこ
とができる。
【0009】また、本発明は、前記解析編集手段が、リ
ンク記述が階層的リンク及び参照的リンクのいずれを示
すかを判定する判定手段を有し、当該リンク記述によっ
て指定されるリンク先の文書に対応する各データ要素
に、前記判定手段の判定結果に応じた所定の分岐構造情
報を付加することを特徴とする。
【0010】この構成では、ハイパーテキストの分岐構
造を階層的リンクと参照的リンクという2種類に分類
し、リンク先文書の各データ要素に対してリンクの種類
に応じた分岐構造情報を付与する。従って、この構成に
よれば、階層的リンクに関係する部分と参照的リンクに
関係する部分とにそれぞれ別々のスタイルを割り当てて
レイアウトを行うことが可能になる。例えば、参照的リ
ンクに関係する部分には印刷文書における脚注などのよ
うなスタイルを割り当てるなどということも可能にな
る。
【0011】また、本発明は、前記解析編集手段が、各
文書の階層レベルを求める階層レベル算出手段を有し、
前記リンク記述が階層リンクを示す場合は、当該リンク
記述によって指定されるリンク先の文書に対応する各デ
ータ要素に対し、分岐構造情報として当該文書の階層レ
ベルを付加することを特徴とする。
【0012】この構成によれば、編集データの各データ
要素に、分岐構造情報の一つとして階層レベルを付与す
ることにより、各階層レベルに応じた章・節番号や書
体、文字サイズなどのスタイル情報を割り当てることが
可能となり、論理的な階層構造が把握しやすいレイアウ
トが可能となる。
【0013】また、本発明は、さらに前記レイアウト実
行手段によるレイアウト結果が所定のレイアウト条件を
満足するか否かを評価するレイアウト評価手段を有し、
レイアウト評価手段にて前記レイアウト条件を満足しな
いと評価された場合には、前記スタイル割当て手段にお
いてスタイルの再割当てを行うことを特徴とする。
【0014】この構成によれば、所定のレイアウト条件
を満たすレイアウト結果を自動的に得ることが可能とな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るハイパーテキ
ストレイアウト装置の実施形態を図面に基づいて説明す
る。なお、以下では、HTMLで記述されたハイパーテ
キストを例にとって説明する。
【0016】図1は、本発明に係るハイパーテキストレ
イアウト装置(以下、レイアウト装置と略す)の概略的
な構成を示す機能ブロック図である。本実施形態のレイ
アウト装置は、分岐解析部10、編集処理部12、スタ
イル割当て部14及びレイアウト処理部16から構成さ
れる。分岐解析部10は、ハイパーテキストを構成する
一群のHTML文書を読み取り、各HTML文書のタグ
から論理構造やリンク関係などの情報を抽出し、当該ハ
イパーテキストの分岐構造を解析する。編集処理部12
は、分岐解析部10の解析結果に基づき、ハイパーテキ
ストを構成する複数のHTML文書を1つの編集データ
にまとめる。スタイル割当て部14は、その編集データ
に対してスタイルを割り当てる。ここで、スタイルと
は、文字サイズや書体、1行の文字詰数など、印刷ある
いは表示する際における文書の見え方を規定する情報を
指す。そして、レイアウト処理部16は、DTP(デス
クトップパブリッシング)システムに相当するものであ
り、スタイル割当て部14によって割当てられたスタイ
ルに従って、編集データをレイアウトする。このレイア
ウト処理部16の出力がプリンタなどの出力装置に入力
され、出力文書が得られる。
【0017】次に、本実施形態のレイアウト装置の処理
動作について説明する。以下では、図2〜図8に示され
る表示画面からなるハイパーテキストを例にとって説明
するが、説明の便宜上、まず本実施形態の装置の対象と
なるハイパーテキストの構成及びHTML文書の構造に
ついて簡単に説明した後、本実施形態の装置の処理動作
を説明する。
【0018】ここで処理対象としているハイパーテキス
トにおいては、図2に示される表示画面がルート画面で
あり、このルート画面からリンクを辿って関連文書の画
面を順次表示することができる。なお、図2〜図8にお
いて、「○○○…」や「△△△…」など部分は、具体的
なテキストの部分を省略表記したものである。この表示
画面例では、リンクの存在は下線によって示されてい
る。例えば、図2の表示画面において、下線が付された
見出し「XXXの概要」をマウスなどによって選択する
と、ディスプレイ上には「XXXの概要」の詳細な内容
を示す図3の画面が表示される。
【0019】コンピュータ内部では、これら図2〜図8
の表示画面のデータは、ぞれぞれ図9〜図15に示すH
TML文書の形で格納されている。図9〜図15におい
て、文書の先頭に示されているのは当該HTML文書の
ファイル名である。また、各行の先頭に示されている数
字は参照の便宜のために付した行番号であり、HTML
文書には含まれない。
【0020】HTMLは、文書を複数の要素に分け、そ
れら各要素に対してその要素の属性などを示すタグを付
す。図9などのHTML文書において、“<H1>”な
どのように区切り子“<”と“>”とで囲まれた部分が
タグである。タグには開始タグ“<…>”と終了タグ
“</…>”とがあり、開始タグと終了タグとで囲まれ
た部分が、そのタグによって支配される要素である。要
素同士の階層関係は、要素の入れ子構造として表現され
る。すなわち、ある要素の開始タグから終了タグまでの
間に別の要素が記述されている場合は、後者は前者の子
の要素ということになる。
【0021】ここで、HTML文書の一般的な構成につ
いて簡単に説明する。HTML文書は、大きく分けて
「HEAD」と「BODY」の2つの要素からなる。
「HEAD」はタイトルなど当該HTML文書に関する
書誌的情報を記述する要素であり、一方「BODY」は
表示画面の本体部分について記述する要素である。「B
ODY」内において、<H1>,<H2>は、主として
見出しを示すために用いられるタグであり、数字が小さ
いほど高いレベルに対応する。表示画面においては、一
般に<H1>の見出しは<H2>の見出しよりも大きな
文字で表示される。また、タグから開始していない部分
(例えば、図9の行番号7を参照)は、見出し以外の通
常の文章の部分(ノーマルテキストと呼ぶ)を表す。ま
た、“<A”から始まるタグ(例えば、図9の行番号1
0を参照)は、他文書とのリンクを記述するために用い
られるタグであり、「アンカー」と呼ばれる。例えば、
他のファイルに示されたHTML文書にリンクする場合
は、アンカーの中にリンク先のファイル名が記述され
る。</A>はアンカーの終了を示すタグであり、<A
…>と</A>で囲まれた部分が、リンクが設定された
要素である。例えば、図9の行番号10においては、
「XXXの概要」に対してファイル“branch1.html”に
対するリンクが設定されている。従って、図9のHTM
L文書を表示した場合には、「XXXの概要」という見
出しに対してリンクを示す下線が付され(図2参照)、
その見出しをマウスでクリックすると、ファイル“bran
ch1.html”が呼び出されて図3のような画面が表示され
る。
【0022】この図2〜図8(ソースファイル:図9〜
図15)の表示画面から構成されるハイパーテキスト
は、図16に示すようなツリー構造のリンク関係を有し
ている。
【0023】一般に、ハイパーテキストのリンクは、階
層的リンクと参照的リンクの2種類に分けられる。階層
的リンクは、ハイパーテキスト内における各文書の論理
的な親子関係を示すものであり、印刷文書における、章
からその章の下の節へ、節から小節への階層的な論理構
造に対応するものである。従って、階層的リンクは、表
示画面において、見出し的な部分に対して設定されるの
が一般的である。そして、リンク先には、その見出しの
下の詳細な内容が記述される。一方、参照的リンクは、
印刷文書における、本文中の単語とその単語に対して付
された注釈との関係に対応する。従って、参照的リンク
は、一般に見出しやノーマルテキストの一部に対して設
定される。例えば、図2(及び図9)では、「YYY」
に設定されたリンクが参照的リンクであり、「XXXの
概要」に対して設定されたリンクが階層的リンクであ
る。
【0024】また、HTMLには、列挙型のリストを記
述することができる。HTML文書内において、列挙型
リストは、<OL>や<UL>などのタグによって示さ
れる。<OL>は順序付きのリスト構造を示し、<UL
>は順序なしのリスト構造を示す。リストに含まれる各
要素はタグ<LI>によりマークアップされる。例え
ば、図13の行番号7〜12は、2つの要素からなる順
序付きのリストを示している。表示画面では、順序付き
のリストは、各要素に番号が付された形で列挙して表示
される。これら列挙型リストは入れ子構造にすることが
できる。なお、HTMLの規定によれば、タグ<LI>
に対応する終了タグは記載を省略することができる。
【0025】以上、処理対象となるハイパーテキストの
構成について説明した。次に、このハイパーテキストに
対する本実施形態の装置によるレイアウト処理について
説明する。
【0026】まず、分岐解析部10は、ハイパーテキス
トを構成するHTML文書群を、ルート文書から順に呼
び出し、順次解析していく。分岐解析部10では、HT
ML文書からテキスト部分(タグ以外の部分)を検出
し、そのテキスト部分を示すデータ(テキスト自体又は
テキスト部分に対するポインタなど)を、そのテキスト
部分に対して作用するタグから求められる様々な制御情
報と対応付けて記憶していく。この制御情報には、当該
テキスト部分に付加されているタグの種類、当該テキス
ト部分が記述されている文書のルート文書からのリンク
の深さ、当該テキスト部分にリンクが設定されている
(すなわち、アンカータグが掛かっている)場合はその
リンクに関する情報、などが含まれる。分岐解析部10
は、これらの制御情報を、タグなどの記述から抽出し、
テキスト部分と対応づけて記憶する。
【0027】分岐解析部10は、HTML文書の先頭か
ら上記処理を開始する。そして、リンク記述(すなわち
アンカー)を検出すると、当該文書の処理を中断し、リ
ンク記述に指定されたリンク先の文書について上記の処
理を行う。そして、リンク先の文書についての処理が終
了すると、リンク元文書に戻り、先ほどの処理を中断し
た位置から改めて処理を再開する。以上のような手順を
ルート文書の先頭から開始し、ルート文書の末尾まで到
達すると、ハイパーテキストの全HTML文書の処理が
完了したことになる。以上の処理の結果、テキスト部分
を示すデータとこれに対応する制御情報との対が、ハイ
パーテキストを構成する全HTML文書について得られ
ることになる。この処理結果は、リンクによる呼び出し
順序を反映した順序性を有しているとともに、リンクの
情報自体も制御情報の一部として含んでいる。
【0028】以下、上記処理を実現する具体的な分岐解
析部10の具体的な構成の一例について説明する。図1
7は分岐解析部10の詳細な構成の一例を示す機能ブロ
ック図である。図17に示すように、分岐解析部10
は、解析処理部102と解析用スタック部104(以
下、スタック部と呼ぶ)と解析結果格納部106を含
む。解析処理部102は、HTML文書を先頭行から順
に読み取って行き、タグを検出していく。解析処理部1
02は、開始タグを検出すると、その開始タグをスタッ
ク部104にスタックする。また、解析処理部102
は、テキスト部分(すなわちタグでない部分)を検出す
ると、そのテキストを指すポインタをスタック部104
にスタックし、前記スタック部104にスタックされた
最新の開始タグに対応した終了タグを検出すると、その
開始タグ及びその開始タグの次にスタックされたテキス
トポインタをスタック部104から削除するとともに、
そのスタックから削除した開始タグの情報及びテキスト
ポインタを解析結果格納部106に格納する。解析結果
格納部106は、例えばキューのような順序関係を保持
できるデータ構造を有する記憶手段であり、解析処理部
102から入力されるタグ情報及びテキストポインタ
が、その入力順序と対応づけて格納される。もちろん、
スタック部104及び解析結果格納部106の容量や解
析処理部102の処理速度が十分大きい場合には、ポイ
ンタの代わりにテキストデータ自体を扱うことも可能で
ある。なお、スタック部104から開始タグを削除する
際に、当該開始タグの後にテキストポインタがスタック
されていなかった場合は、解析結果格納部106へのデ
ータの追加は行われない。
【0029】解析結果格納部106には、前記タグ情報
及びテキストポインタに対応付けて、当該テキストが含
まれる文書(すなわち現在解析中の文書)のルート文書
から見たリンク深さの値が格納される。このリンク深さ
としては、前記スタック部104にスタックされている
タグ<HTML>の数を用いることができる。すなわ
ち、前述したように、本実施形態の分岐解析部10で
は、リンク記述を検出するとリンク先の文書に処理を移
行し、まずそのリンク先文書の先頭の<HTML>をス
タック部104に格納する。そして、当該リンク先文書
の末尾の</HTML>が検出されると、先頭の<HT
ML>がスタック部104から削除される。このような
構成によれば、ルート文書の解析中にはスタック部10
4には<HTML>が1個スタックされ、ルート文書か
ら分岐した文書(例えば図13)の解析中にはスタック
部104には<HTML>が2個スタックされているこ
とになる。従って、このスタック部104にスタックさ
れたタグ<HTML>の数をリンクの深さの値として用
いることができる。このリンク深さの値は、後述の論理
階層値を求めるためなどに用いられる。
【0030】また、解析結果格納部106には、テキス
ト部分に掛かっているタグがアンカーである場合には、
当該アンカーの情報(リンク先のファイル名など)も上
記各情報に対応づけて格納される。解析処理部102
は、アンカーの付いたテキストを解析結果格納部106
に格納すると、そのアンカーの示すリンク先のファイル
を呼び出し、そのリンク先のファイルの解析処理に移行
する。なお、本実施形態では、図9の行番号8のよう
に、リンク先がネットワークを介した外部システムのフ
ァイルの場合は、テキストと共にリンク先のアドレス・
ファイル名を解析結果格納部106に登録するだけで、
当該ファイルの解析処理は行わない。ただし、ネットワ
ークを介して当該ファイルを呼び出し、解析処理を行う
構成とすることももちろん可能である。
【0031】なお、HTMLでは、ノーマルテキスト
(図9の行番号7のテキストなど)は、直前の要素の終
了タグの後に、開始タグなしで記述される。解析処理部
102は、このようなノーマルテキストを検出した場合
には、スタック部104にノーマルテキストを示す値を
スタックし、さらに当該ノーマルテキスト自体のポイン
タをスタックする。そして、次の開始タグを検出したと
きに、スタック部104から前記ノーマルテキストを示
す値及びポインタを削除し、それらを解析結果格納部1
06に登録する。
【0032】また、列挙型リストの処理の場合は、解析
処理部102は、前記リンクの深さのほかに、リストの
深さや同一リスト内における各要素の順番をも検出し、
これら情報をテキストに対応づけて解析結果格納部10
6に格納する。リストの深さは、スタック部104にス
タックされているタグ<OL>または<UL>の数から
求めることができる。また、解析処理部102は、同一
リスト内における各要素の順番を求めるためのカウンタ
を有しており、タグ<OL>が検出される度に新たなカ
ウンタを設定し、タグ<LI>の出現回数をカウント
し、このカウント値を元に各リスト要素の順番を求め
る。
【0033】以上のような解析処理の結果、解析結果格
納部106内に形成される解析結果は、例えば図18に
示すようなものとなる。この図は、解析結果を概念的に
示したものである。この解析結果は、図9〜図15のH
TML文書をリンクにしたがって解析した結果である。
図において、各データは、タグ種類、テキスト(ポイン
タ)、リンク深さの情報を有している。そして、リンク
記述に対応するデータには、さらにリンク先のファイル
名などの情報が付加され(例えば行番号6)、列挙型リ
ストの各要素のデータには、さらにリスト深さ、リスト
内順序の情報が付加される(例えば行番号23、2
4)。なお、タグ種類における「A」はアンカー、「N
T」はノーマルテキストである旨を示し、その他の表記
はタグ名自体を示している。また、HTML文書におい
て<H1>や<H2>などのタグに支配された見出し部
分に対して全体にアンカーが設定される場合がある(例
えば図9の行番号10、11参照)が、このような場
合、解析結果のタグ情報としては、見出しである旨の情
報(H1,H2など)とアンカーである旨の情報(A)
の両方が登録される(図18の行番号6などを参照)。
【0034】なお、ハイパーテキストにおいては、同一
の文書に対して複数の異なった場所からリンクが設定さ
れる場合がある。このような場合、本実施形態では、解
析処理の重複を避けるために、同一文書に対する2回目
以降のリンク記述に対してはリンク先文書に移行しての
解析処理は行わない。すなわち、分岐解析部10は、解
析が完了したリンク先文書を管理するテーブルを有して
おり、リンク記述に従ってリンク先文書に解析処理を移
行すると、当該リンク先文書を示す情報(例えばファイ
ル名)を当該管理テーブルに登録する。そして、分岐解
析部10は、各HTML文書の解析中にリンク記述を検
出すると、当該リンク記述のリンク先文書が管理テーブ
ルに登録されているか否かを調べ、もし登録されている
場合にはリンク先文書の呼び出し及び解析は行わずに、
すでに解析済みである旨の情報とその解析データの所在
位置の情報とを解析結果に付け加えるのみとする。
【0035】次に、編集処理部12は、例えば図18に
示したような分岐解析部10の解析結果を受けとり、各
データに含まれるタグ情報、テキスト情報(ポインタな
ど)、リンク深さなどの情報を用いて編集データを生成
する。編集処理部12は、例えば図18に示したような
解析結果を先頭から順に読み出し、各行ごとについて次
のような処理を行う。
【0036】すなわち、編集処理部12は、読み出した
行のテキスト内容がポインタで指示されている場合は、
そのポインタに基づき当該テキストデータを読み出すと
ともに、当該テキストの文書構造上の属性データを求
め、このテキストデータ及び属性データを前記解析結果
の当該行のデータに付加して格納する。編集処理部12
は、このような編集結果を格納する記憶手段を有する。
この記憶手段は、前記分岐解析部10の解析結果格納部
106と同様、順序関係を保持できるデータ構造を有す
る記憶手段である。
【0037】編集処理部12によって求められる文書構
造上の属性データは、テキストが文書の階層的な論理構
造に沿った本文であるのか、単なる参照(注釈)である
のかを示すデータや、階層的な論理構造に沿った本文で
ある場合にはその階層レベルを示すデータなどである。
これら属性データは、次のようにして求める。
【0038】まず、本文か参照かの判定は、リンク情報
に基づいて行う。すなわち、編集処理部12は、分岐解
析結果からタグ情報としてアンカーが含まれている行を
読み出した時に、次の2つの基準に基づき当該アンカー
で指定されるリンクが階層的リンクか参照的リンクかの
判定を行う。第1の基準は、見出し要素(すなわち、見
出しを示すタグ<H1>や<H2>などに支配される要
素)やリスト要素(すなわち、タグ<LI>により支配
される要素)のテキスト全体にアンカーが設定されてい
る場合(例えば、図9の行番号10、11)は、当該ア
ンカーによるリンクは階層的リンクであると判定すると
いうものである。図18の解析結果でいえば、行番号6
のデータはタグ情報として見出し及びアンカーの両方の
タグ情報を持っているので、このリンクは階層的リンク
であると判定する。第2の基準は、見出し要素の一部に
アンカーが設定されている場合であって同一レベル(す
なわち、同一リンク深さで見出しタグ名が同一)の見出
し同士が同じ構造をしている場合、又は列挙型リスト内
の各リスト要素の一部にアンカーが設定されている場合
であって各リスト要素同士が同一の構造をしている場合
(例えば、図13の行番号8〜9と行番号10〜11と
の関係)には、このアンカーで示されるリンクは階層的
リンクと判定するというものである。図18の解析結果
でいえば、行番号23〜24と行番号28〜29とを比
較した場合、両者は同じ列挙型リストの要素同士であり
(このことは両要素のリンク深さ及びリスト深さが同一
であることから分かる)、テキストの後に改行してリン
クが来るという同一の構造をしているので、これら両者
は階層的リンクを示していると判定する。そして、アン
カーの付いた要素が前記2つの判定基準のいずれも満た
さない場合は、そのアンカーは参照的リンクを示してい
ると判定する。例えば、図18の行番号10のアンカー
は、上記2つの基準のいずれをも満たさないので参照的
リンクと判定される。
【0039】そして、このリンク種類の判定に応じて、
次のように属性が決定される。
【0040】リンクが参照的リンクと判定された場合
は、そのリンクが設定されたテキストの属性データに
は、「参照元」であることを示すデータが設定される。
そして、この後に続くリンク先文書の各データには「参
照先」であることを示すデータが属性データとして設定
される。リンク先文書のデータは、リンク深さの値から
求めることができる。例えば、参照的リンクと判定され
た図18の行番号10は属性データが「参照元」と設定
される。そして、それに続く行番号11〜13は、リン
ク深さが前記「参照元」よりも1つ深い値となってお
り、前記「参照元」のリンク先のデータであると判定で
きる。従って、それら行番号11〜13の属性データは
「参照先」と設定される。図18の例では、参照元と参
照先とは連続しているので、互いの対応関係を明示しな
くても参照元と参照先との対応関係を解釈することがで
きるが、属性データの設定において「参照元」と「参照
先」とに同一の識別番号を付すなどして両者の対応関係
を明示する構成とすることもできる。
【0041】また、リンクが階層的リンクと判定された
場合には、そのリンクが設定されたテキストの論理的な
階層レベルを求め、その値を属性データとして設定す
る。論理階層レベルは、例えば数字で示すことができ
る。すなわち、最も高い階層のレベル値を0とし、階層
が1つ下がる度にレベル値を1大きくするなどの方法を
用いればよい。論理的な階層は、基本的には階層的リン
クが設定されているところで下がる。例えば、図18に
おいて行番号6のデータは、階層的リンクと判定される
ので、その前の行よりも階層が1つ下がり、論理階層レ
ベル値が1となる。
【0042】そして、階層的リンクの行の次に続くリン
ク先文書の各データには、リンク元と同じ論理階層レベ
ル値が設定される。リンク先文書のデータは、参照的リ
ンクの場合と同様、リンク深さの値から求めることがで
きる。図18の例では、行番号7〜19は、論理階層レ
ベル値が1となる(ただし、参照的リンクのリンク先で
ある行番号11〜13,行番号16〜18については、
必ずしも階層レベル値を設定する必要はない)。
【0043】なお、論理的な階層レベルは、前述した階
層的リンクがある場合のほか、同一HTML文書内の見
出しのレベルによっても変化する。すなわち、同一HT
ML文書内においてリンク記述がない場合でも、例えば
タグが<H1>の見出しと<H2>の見出しとでは論理
的な階層が異なるので、このような場合にはタグ<H2
>の見出しにはタグ<H1>の見出しよりも下の階層レ
ベル値が設定される。また、例えば図18の行番号6と
8のように、階層的リンクのリンク元の見出しとリンク
先の最上位の見出しとが同一内容なる場合があるが、こ
のような場合編集処理部12は、一方に対して印刷(あ
るいは表示)しない旨の属性データを付加し、重複して
印刷(あるいは表示)されないようにする。
【0044】以上のような処理の結果、図18の各行に
対して、テキストデータと属性データとが付加される。
このようにしてできたデータを編集データと呼ぶ。編集
データは、ハイパーテキストに含まれる全テキストデー
タを論理的な階層レベルを反映した形で整理したものと
なっており、さらに参照元・参照先の情報をも含んだも
のとなっている。この編集データは、ハイパーテキスト
の論理的な構造を忠実に反映している。
【0045】なお、本実施形態においては、さらに参照
的リンクの場合における参照先文書の長さに応じて印刷
・表示の方法を変える。参照先文書は例えば脚注や欄外
注のような形式で印刷・表示されることになるが、この
参照先文書が長いと、脚注などの領域に書ききれなくな
る場合がある。このため、本実施形態では、参照先文書
の長さが所定のしきい値より大きい場合には、当該参照
先文書の先頭の所定文字数分だけを脚注欄などに書き込
み、当該参照先文書全体を別の頁(例えば巻末など)に
展開する。このような参照の仕方を2段階参照と呼ぶ。
このとき、脚注欄には、参照先文書の先頭部分と、参照
先文書全体が示される場所を示す情報(例えば、「巻末
の注(A)参照」など)とを書き込むようにする。ここ
で、参照先文書全体の場所情報だけでなく、当該参照先
文書の先頭部分をも書き込むのは、読者に対して参照先
文書全体の情報をわざわざ読む必要があるのかどうかを
判断する手掛かりを提供するためである。
【0046】2段階参照を実現するために、編集処理部
12は、前記分岐解析結果において参照先文書の行につ
いての編集処理を行う際に、当該参照先文書の長さを逐
次調べ、この長さが所定のしきい値より大きい場合に
は、当該文書の先頭の所定文字数分の文字列と参照先文
書全体の場所を示す文字列とを合成し、これを当該参照
先文書全体の代わりにその行に対応するテキストデータ
として設定する。そして、当該参照先文書全体のテキス
トデータは、編集データの末尾に追加する。例えば、図
18の行番号18は参照先文書であり、かつ内容が長い
ので、「…;巻末の(A)参照」(「…」の部分は行番
号18のテキストの先頭の一部)という文字列を行番号
18のテキストデータとして設定する。そして、編集デ
ータの末尾に「(A)BBBとは、…(長いテキスト)
…」というように参照先文書全体のテキストデータを追
加する。
【0047】なお、参照先文書が長い場合のほかにも、
例えば参照先文書の中にさらにリンクが設定されている
場合には、2段階参照を採用し、リンク先の文書は巻末
など別ページに展開する。
【0048】また、参照先文書の表示の仕方としては、
前述の脚注や欄外注のような形式のほかにも、参照先文
書を章や節の最後にまとめて表示するという形式も考え
られる。この方法を採用する場合には、編集処理部12
の処理の段階においてデータ要素の順番を入れ替え、参
照先文書の順番を章や節の最後に移動させる。章や節の
末尾の位置は、論理階層レベル値の変化から求めること
ができる。
【0049】また、本実施形態では、図13の行番号8
〜11のように、列挙型リストにおいてノーマルテキス
トの後に階層的リンクのアンカーが設定されている場合
には、通常の場合とは印刷・表示の順序を変える。すな
わち、そのようなノーマルテキストは、リンク先文書の
トップの見出しとは異なった内容であり、リンク先文書
の要約的な説明を表すものとして書かれるのが一般的で
ある。このような要約説明は、離れた場所にばらばらに
表示するよりも並べて表示したほうが文書の構成がつか
みやすい。このため、編集処理部12は、図18の行番
号23〜32の処理において、行番号23と28とが連
続するようにデータの順序を入れ替え、このあとに「詳
細:次の通り」(図18に示す編集データ以外の場合に
は、「詳細」の部分には、アンカーの設定された部分の
テキストデータが入る)というデータを新たな行として
挿入し、そのあとにリンク先文書のデータを並べる。こ
のような並べ換えを行うことにより、後述するレイアウ
トの段階で編集データを上から順番に並べていくだけ
で、読みやすい流れの文書を得ることができる。
【0050】以上のような編集処理により得られた編集
データは、ハイパーテキストに含まれる各文書のテキス
トデータが、ハイパーテキストの階層的な論理構造を反
映した形式で配列されたものとなっている。
【0051】次に、スタイル割当て部14では、編集処
理部12で得られた編集データに対して、書体や文字サ
イズなどといったスタイルを割り当てる。スタイル割当
て部14は、編集データを先頭行から読み込んでいき、
各行のテキストデータに対して割り当てるスタイルを、
当該行に対して設定された論理階層レベルや参照元・参
照先などの属性データに応じて決定する。
【0052】スタイル割当て部14は、見出しに対して
章・節などの番号をスタイル情報として割り当てること
ができる。章・節などの番号は論理階層レベルのデータ
から求める。例えば、編集データを先頭行から順次処理
していく際に、ある論理階層レベルの見出しに対して章
番号「1」を割当てた場合、同一論理階層レベルの次の
見出しを発見すると、それには章番号「2」を割当て
る。そして、編集データにおいて章番号「1」の見出し
から章番号「2」の見出しまでの間に論理階層レベルが
1つ下の見出しがあった場合には、それらには「1.
1」,「1.2」…といった具合に順次節番号を付して
いく。以下、同様にして、さらに下のレベルの見出しに
も、そのレベルに見合った番号を付していく。このよう
に見出しに対して論理階層レベルに応じた番号を付すこ
とにより、読者にとって構成の把握がしやすい文書を得
ることができる。
【0053】また、スタイル割当て部14のスタイル割
当てによって、論理階層レベルに応じて書体や文字サイ
ズ、1行の字詰め数を変えることもできる。すなわち、
例えば、論理階層レベルが低くなるほど文字サイズを小
さくするなどと言うことも可能である。
【0054】また、スタイル割当て部14は、参照元・
参照先を示す属性データを検出した場合には、参照元の
テキストと参照先のテキストとに、互いの対応関係を示
す記号を付け加える。例えば、参照元のテキストには肩
付きの数字を付し、これに対応する参照先のテキストの
先頭に同じ数字を付すなどの方法がある。そして、スタ
イル割当て部14は、参照先のテキストには参照先の印
刷・表示形式に合ったスタイルを割当てる。例えば、参
照先のテキストを脚注形式で印刷・表示する場合には、
脚注形式に合った書体、文字サイズなどを割当てる。
【0055】以上のようなスタイル情報は、例えばマー
クアップなどの手法により前記編集データに付け加えら
れる。
【0056】レイアウト処理部16は、スタイル割当て
部14から出力されるスタイル付けされた編集データ
を、そのスタイル及び前記属性データに従ってレイアウ
トし、印刷・表示のためのデータを生成する。スタイル
付き編集データは、本文テキスト(「参照先」という属
性データが付されていない部分)については先頭行から
順に割当てられたスタイルに従ってレイアウトされ、
「参照先」という属性データの付いたテキストについて
は、例えばページ下部に確保されている脚注欄に順次レ
イアウトされる。参照関係の表示の仕方はこれに限ら
ず、参照元と参照先とを破線で結ぶなどの方法を採るこ
ともできる。
【0057】なお、本実施形態においては、HTML文
書の<TITLE>要素など書誌的な情報は印刷・表示
しないので、レイアウト処理部16は、編集データの各
行のタグ情報をモニタし、そのようなタグに対応するテ
キストについてはレイアウト処理は行わない。
【0058】このようなレイアウト処理の結果は、ハイ
パーテキストを構成する全文書の表示内容が、従来の印
刷文書における論理的階層構造、参照元・参照先関係の
表現形式でレイアウトされたものとなっている。
【0059】なお、レイアウト処理部16において、レ
イアウト結果の評価を行い、この評価結果に応じてレイ
アウトを変更する構成とすることもできる。例えば、レ
イアウト処理の結果、本文1ページ中に多くの参照元が
出現し、それに対する参照先のテキストがそのページの
欄外注領域に書き切れなくなった場合には、欄外注の文
字サイズを小さくして文字詰数を増やすなどして欄外注
領域に書き込める項目の数を増やす。このためには、レ
イアウト処理部16は、レイアウト結果における参照元
の単語と参照先の欄外注との配置ページの関係を検出
し、それらが同一ページに配置されないケースを発見す
ると、この旨をスタイル割当て部14に対して通知す
る。スタイル割当て部14は、この通知を受けて参照先
テキストのスタイルを変更する。ここで、スタイル割当
て部14は、欄外注についてのスタイルを複数有し、そ
れら各スタイルに優先順位を与えている。従って、スタ
イル割当て部14は、レイアウト処理部16から返って
くるレイアウト結果の評価が良くない場合は、順次1つ
下の優先順位のスタイルを割当てていく。そして、レイ
アウト処理部16は、変更されたスタイルにしたがって
再びレイアウト処理を行い、その処理結果の評価を行
う。そして、レイアウト結果に良好な評価が得られるま
で以上の手順を繰り返す。
【0060】また、同様の場合には、欄外注1項目当り
の文字数を少なくして1ページの欄外注欄に書き込める
項目数を増やしたり、欄外注形式自体を止めて参照先を
章の最後や節の最後などの位置にまとめて表示する形式
に変えたりするなどの方法を採ることもできる。この場
合、レイアウト処理部16は、編集処理部12に対して
レイアウト評価結果を通知し、編集処理部12は、この
通知に応じて参照先テキストの展開形式を変更する。こ
こで、編集処理部12は、参照先テキストの展開形式と
して複数の形式を有しており、各展開形式に対して優先
順位を決めている。例えば、第1位が欄外注方式で1項
目当り30文字以内という形式(この軽視では、参照先
が30文字以上の場合は2段階参照形式とする)、第2
位が欄外注方式で1項目当り20文字以内という形式、
第3位が章の最後などにまとめて展開するという形式と
いった具合に優先順位が設定されている。そして、編集
処理部12は、最初優先順位第1位の形式で編集データ
を生成し、レイアウト処理部16の評価が良くなかった
場合には、順次1つ下の優先順位の形式で編集データを
生成しなおす。そして、レイアウト結果に良好な評価が
得られるまで以上の手順を繰り返す。
【0061】以上のようにして得られたレイアウト処理
部16によるレイアウト結果データが、プリンタやディ
スプレイなどに供給され、印刷または表示される。図1
9は、図9〜図15に示す一群のHTML文書を対象と
した場合の最終的なレイアウト出力結果を示す。
【0062】このように、本実施形態によれば、ハイパ
ーテキストを構成する一群の文書を自動的に印刷文書的
な論理構造表現形式に適合した形にレイアウトすること
ができる。
【0063】なお、上記実施形態においては、各HTM
L文書においてリンク記述を検出するとそのリンク先の
解析に移るといったように、いわば深さ優先探索の方式
により解析を行うものであったが、これに限らず、1つ
のHTML文書の解析をすべて終了させてから次のHT
ML文書の解析に移るという方式で分岐解析を行うこと
もできる。この場合には、編集処理の段階で分岐解析の
結果データを用いて上記実施形態と同様の形式の編集デ
ータを生成する構成とすればよい。
【0064】また、本実施形態では、HTMLで記述さ
れたハイパーテキストを対象として説明したが、本発明
は、HTML以外の記述言語で記述されたハイパーテキ
ストに対しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るハイパーテキストレイアウト装
置の全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図3】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図4】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図5】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図6】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図7】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図8】 ハイパーテキストの表示画面例を示す図であ
る。
【図9】 図2の表示画面を記述したHTML文書を示
す図である。
【図10】 図3の表示画面を記述したHTML文書を
示す図である。
【図11】 図4の表示画面を記述したHTML文書を
示す図である。
【図12】 図5の表示画面を記述したHTML文書を
示す図である。
【図13】 図6の表示画面を記述したHTML文書を
示す図である。
【図14】 図7の表示画面を記述したHTML文書を
示す図である。
【図15】 図8の表示画面を記述したHTML文書を
示す図である。
【図16】 図9〜図15に示したHTML文書のリン
ク関係を示す図である。
【図17】 分岐解析部10の内部構成の一例を示す機
能ブロック図である。
【図18】 解析結果格納部106に形成された解析結
果を示す図である。
【図19】 本実施形態の装置によって図9〜図15に
示すHTML文書を処理した場合におけるレイアウト結
果を示す図である。
【符号の説明】
10 分岐解析部、12 編集処理部、14 スタイル
割当て部、16 レイアウト処理部、102 解析処理
部、104 解析用スタック部、106 解析結果格納
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 秀明 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リンクによって関連付けられた一群の文
    書によって構成されるハイパーテキストであって、前記
    各文書はリンク先の文書を指定するリンク記述を含むこ
    とができ、このリンク記述により各文書間のリンク関係
    が規定されるハイパーテキストを、二次元的な表示媒体
    上にレイアウトするハイパーテキストレイアウト装置に
    おいて、 前記各文書のリンク記述に基づいて前記ハイパーテキス
    トの分岐構造を解析し、この解析の結果得られた分岐構
    造に従って前記一群の文書を編集して1つの編集データ
    を生成すると共に、編集データの各データ要素に対して
    前記解析の結果得られた分岐構造情報を付加する解析編
    集手段と、 前記編集データの各データ要素に付加された分岐構造情
    報を検出し、この分岐構造情報に対応するスタイル情報
    を当該データ要素に対して割り当てるスタイル割当て手
    段と、 スタイル割当てされた編集データを、各データ要素に対
    応するスタイル情報に従ってレイアウトするレイアウト
    実行手段と、 を含むことを特徴とするハイパーテキストレイアウト装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のハイパーテキストレイア
    ウト装置において、 前記解析編集手段は、リンク記述が階層的リンク及び参
    照的リンクのいずれを示すかを判定する判定手段を有
    し、当該リンク記述によって指定されるリンク先の文書
    に対応する各データ要素に、前記判定手段の判定結果に
    応じた所定の分岐構造情報を付加することを特徴とする
    ハイパーテキストレイアウト装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のハイパーテキストレイア
    ウト装置であって、 前記解析編集手段は、各文書の階層レベルを求める階層
    レベル算出手段を有し、前記リンク記述が階層リンクを
    示す場合は、当該リンク記述によって指定されるリンク
    先の文書に対応する各データ要素に対し、分岐構造情報
    として当該文書の階層レベルを付加することを特徴とす
    るハイパーテキストレイアウト装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のハイパーテキストレイア
    ウト装置であって、 さらに、前記レイアウト実行手段によるレイアウト結果
    が所定のレイアウト条件を満足するか否かを評価するレ
    イアウト評価手段を有し、 レイアウト評価手段にて前記レイアウト条件を満足しな
    いと評価された場合には、前記スタイル割当て手段にお
    いてスタイルの再割当てを行うことを特徴とするハイパ
    ーテキストレイアウト装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のハイパ
    ーテキストレイアウト装置であって、 前記ハイパーテキストを構成する各文書は、HTMLで
    記述されることを特徴とするハイパーテキストレイアウ
    ト装置。
JP7343451A 1995-12-28 1995-12-28 ハイパーテキストレイアウト装置 Pending JPH09185607A (ja)

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