JPH09184199A - リサイクルビル架構及びその施工方法並びに解体方法 - Google Patents

リサイクルビル架構及びその施工方法並びに解体方法

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JPH09184199A
JPH09184199A JP34424395A JP34424395A JPH09184199A JP H09184199 A JPH09184199 A JP H09184199A JP 34424395 A JP34424395 A JP 34424395A JP 34424395 A JP34424395 A JP 34424395A JP H09184199 A JPH09184199 A JP H09184199A
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JP
Japan
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girder
pillar
ring panel
column
shaped
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Application number
JP34424395A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Tawara
靖彦 田原
Hideyo Shiokawa
英世 塩川
Yutaka Saito
豊 斉藤
Hidemitsu Tanaka
秀光 田中
Toshio Oyama
俊雄 大山
Takamasa Kikuchi
孝真 菊地
Tsutomu Yamamoto
力 山本
Fumito Takagi
史人 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主要構造部材のリサイクルを可能にする。 【解決手段】 リサイクルビル架構において、柱2の外
周との間に隙間を確保した状態でリングパネル51が嵌
挿され、且つ隙間に充填材100が充填されることでリ
ングパネル51が柱2に接合され、リングパネル51に
水平方向に張り出した断面視U字状のU型ブラケット5
3が設けられ、このU型ブラケット53の凹部56に大
梁6の端部が収容され、且つその凹部56内に充填材が
充填されることで大梁6が柱に接合され、大梁6に、両
端に小梁受用の凹部を有した鞍形の接続金物が跨がり状
態で載せられ、その鞍形の接続金物の小梁受用の凹部に
小梁の端部が収容され、且つその凹部内に充填材が充填
されることで小梁が大梁に接合され、小梁と大梁の上部
に、多数のPC床版が敷設されることで架構が構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リサイクルビル架
構及びその施工方法並びに解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保全の立場から、工業製
品のリサイクルに対する社会的関心が高まっており、建
物の構造体のリサイクルについても、その要請が高まっ
てきている。
【0003】建物のリサイクルを考えた場合、その形態
としては「再部材化」、「再資源化」、「転用」といっ
た形態がとられる。「再部材化」とは、部材の形を保持
して元の部材と同じ使途に再利用することを意味する。
「再資源化」とは、一度素材(原材料)に戻して再利用
することを意味する。「転用」とは、元の部材とは全く
異なった使途に再利用することを意味する。「再資源
化」の代表例には、鉄やアルミニウムの電炉による再生
がある。また、「転用」の代表例には、コンクリートガ
ラの道路舗装や埋め立てへの利用等がある。
【0004】従来、建物の構造体のリサイクルとして
は、次のような実績がある。例えば、鉄筋コンクリート
構造について言えば、躯体解体後のコンクリートを、コ
ンクリートガラとして埋め立てや道路舗装等に用いてい
る(転用)。また、鉄骨造について言えば、解体後の鉄
骨をスクラップとして電炉に戻すことで、鋼材として再
生している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のリサ
イクルは、コンクリートガラとしての転用やスクラップ
としての再資源化に止まり、再部材化への対応が十分考
慮されていなかった。
【0006】本発明は、柱、梁、スラブ等の主要構成部
材の再部材化、並びに残る部材を極力再資源化あるいは
転用により再利用できるようにしたリサイクルビル架構
及びその施工方法並びに解体方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】再部材化を図るために重
要な点は、第1に、解体した主要構成部材の品質及び耐
久性を保証することである。言い換えると、主要構成部
材の無損傷解体を可能にすることである。第2に、再利
用時の階高や柱スパンの変更に対応できるようにするこ
とである。本発明は、このような点を考慮し次の構成を
採用した。
【0008】まず、請求項1の発明のリサイクルビル架
構は、基礎上に間隔的に立設された複数の柱と、柱と柱
の間に架設された大梁と、大梁と大梁との間に架設され
た小梁と、大梁および小梁の上に敷設されたスラブとか
らなる架構において、柱の各階高さに、柱の外周との間
に隙間を確保した状態でリングパネルが嵌挿され、且つ
前記隙間に充填材が充填されることでリングパネルが柱
に接合されている。リングパネルには、水平方向に張り
出した断面視U字状のU型ブラケットが設けられ、この
U型ブラケットの凹部に大梁の端部が収容され、且つそ
の凹部内に充填材が充填されることで大梁が柱に接合さ
れている。大梁には、両端に小梁受用の凹部を有した鞍
形の接続金物が跨がり状態で載せられ、その鞍形の接続
金物の小梁受用の凹部に小梁の端部が収容され、且つそ
の凹部内に充填材が充填されることで小梁が大梁に接合
されている。そして、小梁と大梁の上部に、スラブを構
成する多数のPC床版が敷設されている。
【0009】この架構では、柱と大梁の接合は、U型ブ
ラケット付きリングパネルと充填材によって行われてい
る。従って、リングパネルを切断し、内部の充填材を破
砕することで、柱からU型ブラケット付きリングパネル
を取り外すことができる。また、柱から取り外したU型
ブラケット付きリングパネルのU型ブラケットを切断
し、内部の充填材を破砕することで、大梁からU型ブラ
ケットを取り外すことができる。従って、柱と大梁をほ
とんど無損傷の状態で解体することができる。同様に、
大梁と小梁の接合は、鞍形の接続金物と充填材によって
行われている。従って、鞍形の接続金物を切断し、内部
の充填材を破砕することで、大梁と小梁を殆ど無損傷で
分離することができる。
【0010】また、大梁を柱に接合する手段としてリン
グパネルを用いているので、再利用の際にリングパネル
の取付け高さを階高の変更に応じて調整することができ
る。また、U型ブラケットの凹部に大梁の端部を収容
し、凹部内に充填材を充填することで大梁を柱に固定し
ているので、凹部内での大梁の位置を調整することがで
きる。同様に小梁の端部も、鞍形の接続金物の小梁受用
の凹部に収容し、凹部内に充填材を充填することで小梁
を大梁に固定しているので、凹部内での小梁の位置を調
整することができる。従って、柱スパンの変更にも対応
できる。
【0011】請求項2の発明は、柱が継手を介して上下
方向に連結され、該継手が、下方柱の上端および上方柱
の下端に嵌挿するリングパネルと、リングパネルと上下
柱の外周間に確保された隙間に充填されることでリング
パネルを柱に接合する充填材とからなることを特徴とす
る。
【0012】この場合も、柱と柱の接合がリングパネル
と充填材によって行われている。従って、リングパネル
を切断し、内部の充填材を破砕することで、上方柱を分
離して取り外すことができる。
【0013】請求項3の発明のリサイクルビル架構の施
工方法は、請求項2記載のリサイクルビル架構の施工方
法であって、基礎上に間隔的に複数の柱を立設する第1
の工程と、柱の所定高さに、柱の外周との間に隙間を確
保した状態でU型ブラケット付きリングパネルを嵌挿
し、前記隙間に充填材を充填することでリングパネルを
柱に接合する第2の工程と、リングパネルより水平方向
に張り出した断面視U字状のU型ブラケットの凹部に、
大梁の端部を落とし込み、その凹部内に充填材を充填す
ることで大梁を柱に接合する第3の工程と、大梁に跨が
り状態で載せられた鞍形の接続金物の両端の小梁受用の
凹部に、小梁の端部を落とし込み、その凹部内に充填材
を充填することで、小梁を大梁に接合する第4の工程
と、小梁と大梁の上部に、多数のPC床版を敷設してス
ラブを構成する第5の工程と、第5の工程の後、柱の上
端にリングパネルを位置決めして嵌挿し、このリングパ
ネル内上部に、上方から上方柱の下端を吊り下ろしなが
ら納めて、その状態で上下柱の外周とリングパネルとの
間の隙間に充填材を充填することで上下柱を連結する第
6の工程とを備え、第6の工程の実施に応じて、第2〜
第5の工程を順次繰り返すことで架構を構築することを
特徴とする。
【0014】請求項4の発明のリサイクルビルの解体方
法は、請求項2記載のリサイクルビル架構の解体方法で
あって、小梁と大梁の上部に敷設された多数のPC床版
を取り外す第1の工程と、鞍形の接続金物を切断して小
梁を大梁から分離し、小梁を取り外す第2の工程と、U
型ブラケット付きリングパネルを切断して、内部の充填
材を破砕し、それにより大梁を柱から分離して大梁を取
り外す第3の工程と、柱と柱の継手部分に設けたリング
パネルを切断し、内部の充填材を破砕して、上方柱を取
り外す第4の工程と、建物階数に応じて第1〜第4の工
程を繰り返した後に最下階の柱を取り外す第5の工程と
を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず、本発明の実施形態のビル架構
の主要構造部材について述べる。このビル架構を構成す
る主要構造部材としての柱、梁、床スラブは、以下のよ
うな材料によって構成され、その全てが再部材化の形
で、新規の建物に使用することができるものである。
【0016】ここで用いる柱は、図8(a)に示すよう
に、円形鋼管25の内部にコンクリート26を充填した
CFT(Concrete Filled steel Tube)柱21である。
CFT柱21は、構造強度、靱性に優れるとともに耐火
性能が高く、―般鉄骨部材の場合に必要な耐火被覆を省
略できるという大きなメリットをもつ(耐火被覆はリサ
イクル上の重大な阻害要因)。
【0017】なお、条件次第では、CFT柱21の代わ
りに、図8(b)に示すようなPC柱22、図8(c)
に示すようなSC柱23を用いることもできる。PC柱
22は、プレキャストコンクリート管27の内部にコン
クリート26を充填したものである。SC柱23は、プ
レキャストコンクリート管27の外側を更に鋼管25で
覆ったものである。PC柱22の場合は、強度上の理由
から主として低層建物への適用に限定され、SC柱23
の場合は、耐火性能の確認が必要となる。
【0018】また、梁(大梁及び小梁)は、コンクリー
ト充填H形鋼梁である。コンクリートの充填は、耐火性
を高めて耐火被覆を省略するために行う。なお、このタ
イプの梁に代えて、PC梁を用いることも可能である。
また、スラブは、鉄筋入りのプレキャストコンクリート
版、即ちいわゆるPC床版である。
【0019】次に細部の説明は後に回して、施工手順の
全体の流れについて、図1〜図6を参照して説明する。
このビル架構を構築する場合は、次の順に工程を進め
る。
【0020】(1)第1の工程では、図1に示すよう
に、最下階の柱2を立てる。即ち、柱2をクレーンで吊
り上げて、基礎1の所定位置に立てる。この際、柱建方
用仮設サポート3を取り付ける。
【0021】(2)第2の工程では、図2に示すよう
に、柱2の所定位置にU型ブラケット付きリングパネル
5を取り付ける。即ち、事前に位置決め用仮設金物(リ
ングパネルを受ける部材)4を柱2に取り付けておき、
U型ブラケット付きリングパネル5をクレーンで吊り上
げて、柱2に落とし込み、位置決め用仮設金物4の上に
載せる。そして、柱2とリングパネル51の間に確保さ
れる隙間に、充填材として無収縮モルタル100を充填
し、モルタル100と柱2及びリングパネル51とのフ
リクションで、柱2とリングパネル51との間に接合力
を発生させ、モルタル100の所要強度の発現を待っ
て、位置決め用仮設金物4を取り外す。
【0022】(3)第3の工程では、図3に示すよう
に、柱2に取付けたU型ブラケット付きリングパネル
5、5のU型ブラケット53、53間に、大梁6を架け
渡す。即ち、大梁6をクレーンで吊り上げて、両方の端
部をU型ブラケット53、53の凹部の中に落とし込
む。そして、大梁6とU型ブラケット53の間の間隙に
コンクリート101を充填して、大梁6を柱2に接合
し、コンクリート101の所要強度の発現を待って、柱
建方サポート3を取り外す。
【0023】(4)第4の工程では、図4に示すよう
に、大梁6、6間に小梁8を取り付ける。即ち、事前に
小梁受用の凹部74を有した鞍形の接続金物7を、大梁
6を跨ぐようにして取り付けておき、小梁8の端部を、
接続金物7の凹部74に落とし込み、凹部74内にコン
クリート101を充填して、小梁8を大梁6に接合す
る。なお、ガス爆発時等の上向き荷重に対処するため
に、大梁6の下側から小梁浮上がり防止用底板79を接
続金物7の底部にボルトで結合する。
【0024】(5)第5の工程では、図5に示すよう
に、スラブを施工する。即ち、敷設面積を多数に小分け
した大きさの短冊形状のPC床版10を、大梁6や小梁
8の上部の所定位置に順次並べて敷設する。当架構で
は、PC床版10の標準寸法を、当初からある程度の端
部調整部分を考慮しながら、建物の標準的なスパン割
り、施工性、搬送性等に基づいて決定している。その
際、PC床版10の届かない端部には、スラブの端部調
整のために端部調整用コンクリート11を現場打ちす
る。
【0025】(6)第6の工程では、図6に示すように
上部の柱を継ぐ。即ち、事前に下方柱2Aの上端近くに
位置決め用仮設金物4を取り付けておき、この下方柱2
Aの上端に、上方から継手を構成するためのリングパネ
ル9を嵌挿する。次いで、上方柱2Bをクレーンで吊り
上げて、下方柱2Aの上端のリングパネル9の内部に納
める。上方柱2Bは、垂直度を出すための調整ワイヤ
(柱建方用仮設サポート)3Bで支える。そして、柱2
A、2Bとリングパネル9の隙間に無収縮モルタル10
0を充填し、無溶接継手によって上下の柱2A、2Bを
結合する。位置決め用仮設金物4は、モルタル100の
所要強度の発現を待って取り外す。
【0026】以降、建物階数に応じて第2〜第5の工程
の手順を繰り返すことで、ビル架構を構築する。地下階
のある場合の架構の完成状態を図7に示す。
【0027】次に解体の手順を説明する。上記の施工手
順で施工し、完成したビル架構を解体する場合は、大ま
かに言って、工程を前述の施工手順と逆に進める。
【0028】(1)第1の工程では、スラブを解体す
る。この場合、図5に示す端部調整用コンクリート11
を破砕して取り出し、次いでPC床版10を取り外し、
クレーンで吊り降ろす。建物解体時には、PC床版を無
損傷の形で取り出して再部材化し、端部処理に用いた現
場打ちのRC床は粉砕して埋立用等に転用する。
【0029】(2)第2の工程では、小梁8を取り外
す。即ち、図4に示した小梁浮上がり防止用の底板79
を取り外すと共に、鞍形の接続金物7を切断して小梁8
を大梁6から分離して、小梁8をクレーンで吊り降ろ
す。なお、破断した接続金物7の一部と小梁6の分離は
地上で行う。
【0030】(3)第3の工程では、大梁6を取り外
す。即ち、U型ブラケット付きリングパネル5のリング
パネル51部分を切断して、大梁6と柱2を分離し、U
型ブラケット53の付いた大梁6をクレーンで吊り降ろ
す。大梁6とU型ブラケット53間のコンクリート10
1の破砕を含む大梁6の分離は地上で行う。
【0031】(4)第4の工程では、大梁6を除去した
上方の柱2を取り外す。この場合も、無溶接継手として
のリングパネル9を切断し、柱2とリングパネル9の間
のモルタル100を破砕して取り出す。この際、上方柱
2Bの落下を防止するため、事前に上方柱2Bをクレー
ンで吊って保持しておく。上方柱2Bを下方柱2Aから
分離したら、上方柱2Bをクレーンで吊り降ろす。
【0032】(5)第5の工程では、建物階数に応じ
て、第1〜第4の工程を繰り返した後に、最下階の柱を
取り外す。最下階の柱は、クレーンで吊って安全を確保
した上で、柱周辺の基礎部コンクリートを破砕して取り
出す。図7に示すような地下階250がある場合は、地
下の外壁252と底盤251を残して、その他の部材は
すべて再部材化して再利用する。
【0033】以上の作業の結果、解体した部材は次の形
で再利用される。柱2、大梁6、小梁8、PC床板10
等の無損傷解体物は、「再部材化」される。また、鞍形
の接続金物7やリングパネル9、51、U型ブラケット
53等の金具類は、切断解体したものであるから、「再
資源化」される。また、端部調整用コンクリート11、
モルタル100、コンクリート101等の破砕解体物は
コンクリートガラとして埋め立て用等に転用される。
【0034】次に、主要構成部材の接合部分の詳細につ
いて説明する。このビル架構では、有効なリサイクル化
を実現するため、柱と大梁の接合部、大梁と小梁の接合
部、柱と柱の接合部の構造が特に重要となっている。以
下、順に説明する。
【0035】<柱2と大梁6の接合部>図2、図3に示
した柱2と大梁6の接合工程では、まず、図9に示すよ
うに、位置決め用仮設金物4を柱2の所定位置の外周に
取付ける。位置決め用仮設金物4は、図9に示すよう
に、柱2の外周に巻き付けるバンドプレート41と、柱
2の外周面と直交する関係でバンドプレート41に固定
されたリング状受板42とを有するもので、直径位置で
半割りされている。半割りされた部分の先端にはフラン
ジ43、43が設けられ、これらフランジ43、43を
合わせて、ボルト・ナット45で締め付けることによ
り、柱2の外周に巻き付けられるようになっている。ま
た、図10に示すように、バンドプレート41にはネジ
46を通せるようになっており、このネジ46を柱2に
形成したネジ孔46aに螺合することにより、位置決め
用仮設金物4を所定位置に固定できるようになってい
る。フランジ43は、受板42を支えるリブを兼ねてお
り、その他にも適当に補強リブ44が設けられている。
大梁6の接合に当たっては、この位置決め用仮設金物4
を、まず柱2の梁接合予定位置に取付けて置く。
【0036】次いで、柱(ここではCFT柱)2に無溶
接継手と同様の原理に基づくリングパネル51を取り付
ける。リングパネル51には、予めU型ブラケット53
が溶接によって接合されており、全体がユニット化され
ている。ここでは、全体のユニット、つまりU型ブラケ
ット付きリングパネルを符号5で示している。
【0037】U型ブラケット付きリングパネル5は、図
9に示すように、内径が柱2の外径より若干大きい円形
鋼管よりなるリングパネル51と、上下の外スチフナー
リング52と、リングパネル51の外面より、リングパ
ネル51の径方向外方に延出する断面視U字状のU型ブ
ラケット53とからなる。U型ブラケット53は、使用
する位置によって、直交する2方向、3方向、4方向に
設けられている。
【0038】U型ブラケット53は、ウェブを縦にした
H形鋼からなる互いに平行な一対の側板54、54と、
側板54、54の底部間に渡された底板55とからなる
U字状をなし、内部に、大梁6を落とし込むための凹部
56を有している。
【0039】U型ブラケット53を用いて大梁6を柱2
に接合するには、U型ブラケット付きリングパネル5
を、クレーンで一旦吊り上げた後、徐々に下降させてい
き、柱2の上端からリングパネル51を柱2に嵌挿させ
る。そして、U型ブラケット付きリングパネル5を位量
決め用仮設金物4の受板42上に載せる。その場合、受
板42の上面、あるいは柱2の外面に、円周方向に等配
して図10(a)に示すような三角形のガイドピース4
7を複数設けておくと、ガイドピース47の斜面の案内
作用により、リングパネル51を適正な位置に案内する
ことができ、リングパネル51と柱2間の隙間を全周に
均等に確保することができる。また、図10(b)に示
すように、リングパネル51の下端に、ガイドピース4
7の嵌まる切欠溝47aを設けておけば、リングパネル
51を嵌挿した時点で、周方向の位置決めを行うことが
できる。
【0040】リングパネル51を位置決め用仮設金物4
上に載置したら、リングパネル51と柱2との間の隙間
に、無収縮モルタル100を充填し、リングパネル51
を柱2に接合する。その後、モルタル100が所定強度
を発現したら、仮設金物4を取り除き、図11に示すよ
うに、U型ブラケット53の凹部56に、クレーンで吊
った状態で大梁6の端部を落とし込み、大梁6を底板5
5上に載せる。凹部56と大梁6間には、十分な隙間が
あるので、大梁6の長手方向の位置調整や左右方向の位
置調整ができる。
【0041】大梁6は、H形鋼61の凹所にコンクリー
ト62を充填したもので、上下フランジ61a、61b
とウェブ61cとで3方を囲まれる側面凹所にコンクリ
ート62が充填されている。コンクリート62は端部に
は充填されておらず、この充填されていない端部をU型
ブラケット53の凹部56に挿入する。そして、U型ブ
ラケット53の凹部56内にコンクリート101を充填
することで、図12、13に示すように、大梁6を、U
型ブラケット53およびリングパネル51を介して、柱
2に接合させる。なお、図12の符号63で示すのは、
火災時に備えた用心鉄筋である。
【0042】この柱2と大梁6の接合部では、大梁6に
加わる荷重により、図12中の矢印S1、S3で示すよ
うに応力が発生する。また、U型ブラケット53の断面
で見た場合、図14に示すように、下向き荷重に対して
は実線矢印のごとく応力が発生し、ガス爆発等による上
向き荷重に対しては一点鎖線矢印のごとく応力が発生す
る。いずれの場合も、U型ブラケット53や大梁6を構
成するH形鋼のフランジが有効な応力伝達機能を果た
す。
【0043】このようにU型ブラケット53とリングパ
ネル51を用いて大梁6を柱2に接合した場合、寸法誤
差の調整が容易で、施工が早くなる。また、溶接やボル
ト締めが不要であり、且つ大梁6をU型ブラケット53
に落とし込むだけで建て方が終了するので、熟練を要す
る鍛冶工がいらなくなり、現場作業の省力化になる。ま
た、コンクリートを充填したH形鋼よりなる大梁6を用
いたので、柱2との接続部を含めて耐火被覆が不要とな
り、耐火被覆工事がいらなくなる分、労務の省力化や工
期短縮ができる。
【0044】また、同じ理由で解体が容易になる。解体
時には、リングパネル51とU型ブラケット53を切断
して、充填されたモルタル100を破砕するだけで、柱
2と大梁6の双方をほぼ無損傷で再部材化することがで
きる。そして、柱2と大梁6の再利用が可能となるの
で、建設廃棄物が少なくなると共に、地球環境維持保全
に役立つ。また、耐火被覆がなくなるので、解体時に耐
火被覆に伴う工事、産業廃棄物がなくなる。
【0045】<大梁6と小梁8の接合部>図4に示した
大梁6と小梁8の接合工程では、まず、大梁6に鞍形の
接続金物7を取付ける。大梁6に予め取付けておくこと
もできる。鞍形の接続金物7は、図15に示すように、
大梁6を跨ぐ形で載置されるもので、大梁6の上フラン
ジ61a上に載る上板71を有している。上板71は、
大梁6の上面幅と等しい小幅部71aと、その両端の大
幅部71b、71bとを有する平面視H形状のものであ
る。一対の大幅部71bは、幅方向両端が大梁6から外
に突出しており、大梁6から突出した部分の下面中央に
垂直板72が垂下され、大梁6の両側において、それぞ
れ一対の垂直板72が対向している。
【0046】また、大梁6の両側の垂直板72は、大梁
6を挟んで対称位置にある。大梁6の各側の垂直板7
2、72の下端間には、水平な受板73が渡されてお
り、一対の垂直板72、72と、垂直板72、72の下
端に接合された受板73とで、小梁8を受けるための凹
部74が形成されている。この凹部74の上方は、H形
の上板71の小幅部71aに対応しているため、開放し
ている。
【0047】また、受板73の両端は、垂直板72の位
置よりも食み出しており、その食み出した部分がフラン
ジ76とされ、フランジ76にはボルト通し孔76cが
開けられている。これらフランジ76には、大梁6の下
側から小梁浮き上がり防止用の底板79のフランジ79
bが合わせられるようになっている。底板79は、一対
のフランジ79b、79b間に、大梁6の下部に嵌まる
コ字形部79aを有しており、重ねたフランジ76、7
9bのボルト通し孔76c、79cに、ボルトを通して
締め付けることにより、大梁6を上下から接続金物7と
底板79とで挟み込むようになっている。
【0048】小梁8は、H形鋼81の凹所にコンクリー
ト82を充填したもので、上下フランジ81a、81b
とウェブ81cとで3方を囲まれる側面凹所にコンクリ
ート82が充填されている。コンクリート82は端部に
は充填されていず、この充填されていない端部を鞍形の
接続金物7の凹部74に挿入する。そして、鞍形の接続
金物7の凹部74内にコンクリート101を充填するこ
とで、図16、17、19に示すように、小梁8を、鞍
形の接続金物7を介して、大梁6に接合させる。なお、
図15、図17の符号83で示すのは、火災時に備えた
用心鉄筋である。図16、図17は大梁6の両側に小梁
8を接合する場合を示すが、図18に示すように片側の
みに小梁8を接合してもよい。その場合は、反対側の凹
部74にもコンクリートを充填するのがよい。
【0049】この大梁6と小梁8の接合部では、小梁8
に加わる荷重により、図20、図21中矢印で示すよう
に応力伝達が行われる。図20は下向き荷重の場合の応
力、図21はガス爆発時等の上向き荷重の場合の応力を
示す。上向き荷重がかかる場合、底板79を設けたこと
により、力は有効に大梁6に伝わることになる。いずれ
の場合も、受板73や上板71、および小梁8を構成す
るH形鋼のフランジが有効な応力伝達機能を果たす。
【0050】このような鞍形の接続金物7を用いて小梁
8を大梁6に接合した場合、凹部74にて小梁8を位置
調整できるから、寸法誤差の調整が容易で、施工が早く
できる。また、溶接やボルト締めが不要であり、且つ小
梁8を鞍形の接続金物7の凹部74に落とし込むだけで
建て方が終了するので、熟練を要する鍛冶工がいらなく
なり、現場作業の省力化になる。また、コンクリートを
充填したH形鋼よりなる小梁8を用いたので、大梁6と
の接合部を含めて耐火被覆が不要となり、耐火被覆工事
がいらなくなる分、労務の省力化や工期短縮ができる。
【0051】また、同じ理由で解体が容易になる。解体
時には、鞍形の接続金物7を切断して、充填されたモル
タル100を破砕するだけで、小梁8と大梁6の双方を
ほぼ無損傷で再部材化することができる。そして、小梁
8と大梁6の再利用が可能となるので、建設廃棄物が少
なくなるとともに、地球環境維持保全に役立つ。さら
に、耐火被覆がなくなるので、解体時に耐火被覆に伴う
工事や産業廃棄物がなくなる。
【0052】<柱2Aと柱2Bの接合部>図6に示した
柱2Aと柱2Bの接合工程では、まず、図22に示すよ
うに、位置決め用仮設金物4を下方柱2Aの上端近傍の
外周所定位置に取付ける。位置決め用仮設金物4は、図
9に示したものと同じものである。位置決め用仮設金物
4を固定したら、下方柱2Aの上端に、クレーンで上方
から吊り下ろして、継手を構成するリングパネル9を嵌
挿する。
【0053】そして、リングパネル9を位量決め用仮設
金物4の受板42上に載せる。その場合、受板42の上
面、あるいは下方柱2Aの外面に、円周方向に等配して
図23(a)に示すような三角形のガイドピース47を
複数設けておくと、ガイドピース47の斜面の案内作用
により、リングパネル9を適正な位置に案内することが
でき、リングパネル9と柱2A間の隙間95を、全周に
均等に確保することができる。また、図23(b)に示
すように、リングパネル9の下端に、ガイドピース47
の嵌まる切欠溝47aを設けておけば、リングパネル9
を嵌挿した時点で、周方向の位置決めを行うことができ
る。
【0054】次いで、上方柱2Bをクレーンで吊り下げ
て、下方柱2Aの上端のリングパネル9の内部に、上方
柱2Bの下端を納める。このとき、上方柱2Bは、垂直
度を出すための調整ワイヤ(柱建方用仮設サポート)3
Bで支える。また、下方柱2Aの上端面と上方柱2Bの
下端面には、図24に示すように、互いに嵌合する凹凸
嵌合プレート91、92が埋設されており、両柱2A、
2Bの突き合わせ時にこれらが互いに嵌合することで、
両柱2A、2Bの端面間に所定の隙間96が確保され、
且つ両柱2A、2Bが互いに位置決め(芯出し)される
ようになっている。
【0055】また、図23に示すように、上方柱2Bの
外周面には、円周方向に等配して複数の三角形のガイド
ピース48が設けられ、上方柱2Bがリングパネル9内
に納まる際に、ガイドピース48の斜面がリングパネル
9の上端縁に摺接することにより、ガイドピース48の
案内作用で、上方柱2Bの位置決めが行われるようにな
っている。この場合も、図23(b)に示すように、リ
ングパネル9の上端にガイドピース48の嵌まる切欠溝
48aを設けておけば、上方柱2Bがリングパネル9に
納まった時点で、周方向に位置決めされる。
【0056】そして、柱2A、2Bとリングパネル9の
隙間95に無収縮モルタル100を充填し、無溶接継手
によって上下の柱2A、2Bを結合する。位置決め用仮
設金物4および調整ワイヤ3Bは、モルタル100の所
要強度の発現を待って取り外す。なお、柱2として、C
FT柱の代わりに、PC柱やSC柱を用いても、同様の
接合手法を採用することができる。
【0057】このように、上下柱の接合に、無溶接継手
方式を用いることにより、解体時にはリングパネル9を
切断して、モルタル100を剥離させるだけで、柱2の
接合部を無損傷で原状復帰することができる。
【0058】なお、ガス爆発等の上向きの外力に対して
十分な引張応力の伝達を果たすためには、図25に示す
ように、リングパネル9の内周面と上下柱2A、2Bの
外周面に、引張力が柱2A、2Bに作用したとき向かい
合う位置関係で、それぞれ鉄筋の溶接等で形成した凸部
99、98を設けるのが望ましい。そうすると、両方の
凸部99、98間にて矢印で示す応力の伝達が行われ、
上下柱2A、2B間で引張力の伝達が行われる。
【0059】以上のように、この実施形態のビル架構で
は、柱2と大梁6の接合部、柱2と柱2の接合部に、そ
れぞれモルタルの充填で接合力を得る形式のリングパネ
ル51、9を用いたので、接合位置をある程度自由に設
定することができ、階高の変化に対応可能である。従っ
て、施工性、搬送性、製作コスト等に基づいて柱の標準
寸法を設定しながら、多種の階高の建物に対応すること
ができる。
【0060】また、リングパネル51と一体のU型ブラ
ケット53を用いて大梁6を柱2に接合し、鞍形の接続
金物7を用いて大梁6に小梁8を接合するようにしたの
で、U型ブラケット53や鞍形の接続金物7の凹部5
6、74内に確保できる間隙により、柱スパンの変化に
対応して梁長さを調整することができる。例えば、リサ
イクル効率、構造強度等を勘案しても、梁寸法の10%
程度の現打コンクリート充填部分をとることができるの
で、これによって10%程度のスパン変化を吸収するこ
とが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、架構を構成する主要構造部材のリサイクル利用
が可能であり、しかも、それらの大部分を、地球資源を
最も節減し且つエネルギー消費の最も少ない「再部材
化」の形で再利用することができる。また、階高、柱ス
パンの違いに対応するための調整機能を備えていること
から、元の建物とは異なった階高や柱スパンをもつ建物
にも再生部材を使用することができる。
【0062】請求項2の発明によれば、柱を上に継ぎ足
すことで、低層ビルばかりでなく、中層ビルに対して請
求項1の発明を適用できるようになる。
【0063】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
のビル架構を、再部材化を考慮しながら短工期で構築す
ることができる。
【0064】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
のビル架構を、再部材化を考慮しながら短工期で解体す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のビル架構の施工工程の説明
図で、柱を立設した状態を示す側面図である。
【図2】図1の工程の次に、U型ブラケット付きリング
パネルを柱に固定した状態を示す側面図である。
【図3】図2の工程の次に、大梁をU型ブラケットに落
とし込もうとしている状態を示す側面図である。
【図4】図3の工程の次に、大梁と大梁との間に小梁を
架設した状態を示す要部断面図である。
【図5】図4の工程の次に、大梁と小梁の上にPC床版
を敷設し、残る部分に現場打コンクリートの床を設けた
状態を示す平面図である。
【図6】図5の工程の後に、柱を上に連結した状態を示
す断面図である。
【図7】本発明のビル架構の完成状態の一例を示す側面
図である。
【図8】本発明の実施形態で用いることのできる柱の種
類を示す断面図である。
【図9】図2の工程の詳細説明に用いる斜視図である。
【図10】図2の工程の詳細説明に用いる部分図で、
(a)は縦断面図、(b)は正面図である。
【図11】図3の工程の詳細説明に用いる斜視図であ
る。
【図12】図3の工程と図6の工程の詳細説明に用いる
断面図(図13のC−C矢視断面図)である。
【図13】図12のA−A矢視断面図である。
【図14】図12のB−B矢視断面図である。
【図15】図4の工程の詳細説明に用いる要部斜視図で
ある。
【図16】図4の工程の詳細説明に用いる要部平面図で
ある。
【図17】図16のD−D矢視断面図である。
【図18】図17の片側に小梁がない場合の断面図であ
る。
【図19】図16のE−E矢視断面図である。
【図20】図15に示す大梁と小梁の接合部に下向き荷
重が作用した際の応力の伝達の仕方を示す図19相当の
断面図である。
【図21】図15に示す大梁と小梁の接合部に上向き荷
重が作用した際の応力の伝達の仕方を示す図19相当の
断面図である。
【図22】図6の工程の詳細説明に用いる斜視図であ
る。
【図23】図6の工程の詳細説明に用いる部分図で、
(a)は縦断面図、(b)は正面図である。
【図24】図6の工程の詳細説明に用いる断面図であ
る。
【図25】図24に示した部分に、引張荷重に対する補
強を付加した構造および引張荷重に対する応力の伝達の
仕方を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基礎 2 柱 2A 下方柱 2B 上方柱 5 U型ブラケット付きリングパネル 51 リングパネル 53 U型ブラケット 56 凹部 6 大梁 7 鞍形の接続金物 74 凹部 8 小梁 9 リングパネル 10 PC床版 100 無収縮モルタル(充填材) 101 コンクリート(充填材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 秀光 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 大山 俊雄 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 菊地 孝真 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 山本 力 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 高木 史人 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎上に間隔的に立設された複数の柱
    と、柱と柱の間に架設された大梁と、大梁と大梁との間
    に架設された小梁と、大梁および小梁の上に敷設された
    スラブとからなるリサイクルビル架構において、 柱の各階高さに、柱の外周との間に隙間を確保した状態
    でリングパネルが嵌挿され、 且つ前記隙間に充填材が充填されることでリングパネル
    が柱に接合され、 リングパネルに水平方向に張り出した断面視U字状のU
    型ブラケットが設けられ、 このU型ブラケットの凹部に大梁の端部が収容され、且
    つその凹部内に充填材が充填されることで大梁が柱に接
    合され、 大梁に、両端に小梁受用の凹部を有した鞍形の接続金物
    が跨がり状態で載せられ、 その鞍形の接続金物の小梁受用の凹部に小梁の端部が収
    容され、且つその凹部内に充填材が充填されることで小
    梁が大梁に接合され、 小梁と大梁の上部に、前記スラブを構成する多数のPC
    床版が敷設されていることを特徴とするリサイクルビル
    架構。
  2. 【請求項2】 前記柱が継手を介して上下方向に連結さ
    れ、該継手が、下方柱の上端および上方柱の下端に嵌挿
    するリングパネルと、リングパネルと上下柱の外周間に
    確保された隙間に充填されることでリングパネルを柱に
    接合する充填材とからなることを特徴とする請求項1記
    載のリサイクルビル架構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のリサイクルビル架構の施
    工方法であって、 基礎上に間隔的に複数の柱を立設する第1の工程と、 柱の所定高さに、柱の外周との間に隙間を確保した状態
    でU型ブラケット付きリングパネルを嵌挿し、前記隙間
    に充填材を充填することでリングパネルを柱に接合する
    第2の工程と、 リングパネルより水平方向に張り出した断面視U字状の
    U型ブラケットの凹部に、大梁の端部を落とし込み、そ
    の凹部内に充填材を充填することで大梁を柱に接合する
    第3の工程と、 大梁に跨がり状態で載せられた鞍形の接続金物の両端の
    小梁受用の凹部に、小梁の端部を落とし込み、その凹部
    内に充填材を充填することで、小梁を大梁に接合する第
    4の工程と、 小梁と大梁の上部に、多数のPC床版を敷設してスラブ
    を構成する第5の工程と、 第5の工程の後、柱の上端にリングパネルを位置決めし
    て嵌挿し、このリングパネル内上部に、上方から上方柱
    の下端を吊り下ろしながら納めて、その状態で上下柱の
    外周とリングパネルとの間の隙間に充填材を充填するこ
    とで上下柱を連結する第6の工程とを備え、 第6の工程の実施に応じて、第2〜第5の工程を順次繰
    り返すことで架構を構築することを特徴とするリサイク
    ルビル架構の施工方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のリサイクルビル架構の解
    体方法であって、 小梁と大梁の上部に敷設された多数のPC床版を取り外
    す第1の工程と、 鞍形の接続金物を切断して小梁を大梁から分離し、小梁
    を取り外す第2の工程と、 U型ブラケット付きリングパネルを切断して、内部の充
    填材を破砕し、それにより大梁を柱から分離して、大梁
    を取り外す第3の工程と、 柱と柱の継手部分に設けたリングパネルを切断し、内部
    の充填材を破砕して、上方柱を取り外す第4の工程と、 建物階数に応じて第1〜第4の工程を繰り返した後に最
    下階の柱を取り外す第5の工程とを備えたことを特徴と
    するリサイクルビル架構の解体方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100360377B1 (ko) * 1998-12-17 2002-12-18 재단법인 포항산업과학연구원 댐퍼 접합부를 구비한 철골구조
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