JPH0918409A - 光タイミングジッタ補償回路 - Google Patents

光タイミングジッタ補償回路

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JPH0918409A
JPH0918409A JP7162498A JP16249895A JPH0918409A JP H0918409 A JPH0918409 A JP H0918409A JP 7162498 A JP7162498 A JP 7162498A JP 16249895 A JP16249895 A JP 16249895A JP H0918409 A JPH0918409 A JP H0918409A
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JP
Japan
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optical
pulse train
timing jitter
signal
input
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JP7162498A
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Inventor
Atsushi Takada
篤 高田
Shigeto Nishi
成人 西
Yoshimasa Katagiri
祥雅 片桐
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部から入力される光信号を電気信号に変換
することなく、光信号のままで遅延を制御することによ
りタイミングジッタを補償することができる光タイミン
グジッタ補償回路を実現する。 【構成】 光分岐部11は、入力光パルス列を分岐す
る。位相比較部12は、光分岐部11で分岐された一方
の入力光パルス列と入力光パルス列のクロック信号を入
力し、その位相を比較して位相差に比例した差分信号を
出力する。光可変遅延部13は、光分岐部11で分岐さ
れた他方の入力光パルス列と位相比較部12から出力さ
れる差分信号を入力し、差分信号に応じて入力光パルス
列に対する時間遅延を変化させ、タイミングジッタを低
減させた光パルス列を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光伝送路あるいは光信
号処理の過程で生じる光パルス列のタイミングジッタを
補償する光タイミングジッタ補償回路に関する。
【0002】
【従来の技術】長距離超大容量光伝送システムや光信号
処理システムにおいて符号化された光パルス列にタイミ
ングジッタがあると、伝送あるいは信号処理された後に
復号化するとタイミングジッタの大きさに応じて符号誤
りが生ずる。この符号誤り率を最小限に抑圧するため
に、タイミングジッタが小さいパルス光源の開発が進め
られている。
【0003】ところが、光源のタイミングジッタが小さ
く抑圧されたとしても、伝送速度または光信号処理の速
度が数十Gbit/s を越えると、光伝送路におけるタイミ
ングジッタの生成および蓄積、あるいは信号処理の過程
で増加したタイミングジッタが無視できなくなる。タイ
ミングジッタ補償回路は、このようなタイミングジッタ
を補償するために用いられる。
【0004】従来のタイミングジッタ補償回路は、光信
号を一旦電気信号に変換した後に電気的に識別・再生
し、再びタイミングジッタが小さい光信号に変換する構
成になっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のタイ
ミングジッタ補償回路のように、外部から入力される光
信号を電気信号に変換し、所定の電気的処理を行った後
に再度光信号に変換して送出する構成では、システム全
体が複雑になり経済性が劣る問題点があった。また、電
気信号で処理できないような高速な光信号についてはタ
イミングジッタの補償が困難になるので、伝送距離また
は信号処理段数が制限される問題点があった。
【0006】本発明は、外部から入力される光信号を電
気信号に変換することなく、光信号のままで遅延を制御
することによりタイミングジッタを補償することができ
る光タイミングジッタ補償回路を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1の光タ
イミングジッタ補償回路の基本構成を示す。図1(a) は
フィードフォワード構成にしたものである。光分岐部1
1は、入力光パルス列を分岐する。位相比較部12は、
光分岐部11で分岐された一方の入力光パルス列と入力
光パルス列のクロック信号を入力し、その位相を比較し
て位相差に比例した差分信号を出力する。光可変遅延部
13は、光分岐部11で分岐された他方の入力光パルス
列と位相比較部12から出力される差分信号を入力し、
差分信号に応じて入力光パルス列に対する時間遅延を変
化させ、タイミングジッタを低減させた光パルス列を出
力する。
【0008】図1(b) は、光可変遅延部13を光分岐部
11の手前に配置し、光分岐部11から出力される光パ
ルス列のタイミングジッタが最小になるようにフィード
バックループを構成したものである。図2は、請求項2
の光タイミングジッタ補償回路の基本構成を示す。図2
(a) はフィードフォワード構成にしたものである。光分
岐部11は、入力光パルス列を分岐する。光干渉部21
は、光分岐部11で分岐された一方の入力光パルス列を
入力し、2以上の分岐光路と少なくともその1つの分岐
光路に挿入された光可変遅延線22とを有するマッハツ
ェンダ干渉計で生じた干渉光を出力する。光高調波発生
部23は、光干渉部21から出力された干渉光を入力
し、その高調波光を出力する。受光部24は、光高調波
発生部23から出力された高調波光を入力し、その光パ
ワーに比例した電気信号を出力する。制御回路25は、
光干渉部21内の光可変遅延線22を制御し、マッハツ
ェンダ干渉計の相対遅延量を変調する変調信号を出力す
る。位相比較部26は、受光部24から出力された電気
信号と制御回路25から出力された変調信号を入力し、
その位相を比較して入力光パルス列のタイミングジッタ
に応じて変化する信号を出力する。光可変遅延部13
は、光分岐部11で分岐された他方の入力光パルス列と
位相比較部26の出力信号を入力し、その出力信号に応
じて入力光パルス列に対する時間遅延を変化させ、タイ
ミングジッタを低減させた光パルス列を出力する。
【0009】図2(b) は、光可変遅延部13を光分岐部
11の手前に配置し、光分岐部11から出力される光パ
ルス列のタイミングジッタが最小になるようにフィード
バックループを構成したものである。請求項3の光タイ
ミングジッタ補償回路は、請求項2の光タイミングジッ
タ補償回路において、光分岐部と光干渉部との間に、入
力光パルスのパルス圧縮を行う光パルス圧縮部を挿入す
る。
【0010】
【作用】図1に示す請求項1の光タイミングジッタ補償
回路では、入力光パルス列の光パワーの一部が光分岐部
11で分岐されて位相比較部12に入力される。一方、
位相比較部12には入力光パルス列のクロック信号が入
力され、入力光パルス列との位相が比較される。位相の
比較は、光信号のままでも電気信号に変換して行うこと
も可能である。
【0011】電気信号で比較する場合は、入力光パルス
列は受光器により電気信号に変換される。クロック信号
は、外部から与えられる場合はそのまま利用できる。外
部から与えられない場合には、入力光パルス列の一部を
用いて別途用意されるクロック抽出回路により抽出され
たクロック信号を用いる。クロック信号が光信号で与え
られる場合は電気信号に変換する。2系統の電気信号は
高周波ミキサを用いた位相比較器により位相が比較さ
れ、位相差に比例した差分信号が出力される。
【0012】入力光パルス列が高速で受光器や位相比較
器の帯域を越える場合には、光クロックを用いて光のま
まで位相を比較する。この場合には、光非線形媒質を用
いた位相比較を行う。例えば、信号光(周波数ωs)とク
ロック光(周波数ωc)の和周波光(周波数ωs+ωc) を
発生する光非線形結晶(SHG結晶)を利用すれば、信
号光とクロック光の位相が揃っているときは和周波光の
光強度が強く、位相がずれているときは和周波光の光強
度は弱い。したがって、和周波光の光強度を観測するこ
とにより、入力光パルス列と光クロックの位相比較を行
うことができる。このとき、位相のずれの向き(位相進
みか位相遅れか)の判定は、公知のディザリングをかけ
る方法その他を用いることができる。
【0013】光可変遅延部13は、位相比較部12から
出力される差分信号(タイミングジッタ情報)に応じ
て、入力光パルス列に時間遅延を与えることによりタイ
ミングジッタを低減した光パルス列を出力する。すなわ
ち、ある時点で入力光パルスの時間位置がクロック信号
により与えられる規定の時間位置よりも進んでいる場合
は対応する時間遅延を与え、逆に規定の時間位置よりも
遅れている場合は時間遅延を小さくすることによりタイ
ミングジッタを吸収する。位相比較部12で位相差φ[r
ad] が検出された場合には、クロック周波数をf[Hz]と
すると、遅延量τ[秒] が、 τ=φ/2πf となるように光可変遅延部13が駆動される。
【0014】以上の動作原理は、図1(a) に示すフィー
ドフォワード構成および図1(b) に示すフィードバック
ループを用いた構成のいずれにおいても同様である。図
2に示す請求項2の光タイミングジッタ補償回路は、入
力光パルス列のクロック信号が外部から与えられない場
合や、タイミングジッタ補償回路内でクロック信号が抽
出できない場合に対応するものである。
【0015】入力光パルス列の光パワーの一部が光分岐
部11で分岐されて光干渉部21に入力される。光干渉
部21はマッハツェンダ干渉計を構成しており、2つの
光路の相対遅延量τ [秒] は、入力光パルス列の繰り返
し周期の長時間平均をT[秒]とすると、 τ=n・T+τd に設定される。ここで、nは自然数、τd は光干渉部2
1の光可変遅延線22により与えられる時間遅延量であ
る。なお、入力光パルス列のクロック周波数をR[Hz]と
すると、T=1/Rである。
【0016】光高調波発生部23は、光干渉部21から
出力される干渉光から2次以上の高調波光を発生し、受
光部24はその高調波光を電気信号に変換して出力す
る。この高調波光の平均パワーは、図3に示すように、
光干渉部21における2系列の光パルス列,の時間
的な重なり状態に応じて増減し、完全に重なったときに
最大となる。
【0017】一方、制御回路25は、変調信号により光
干渉部21の光可変遅延線22を駆動し、光干渉部21
の相対遅延量をn・Tの回りで変調し、その結果生ずる
高調波光に対応する電気信号が受光部24から出力され
る。位相比較部26では、受光部24から出力された電
気信号の位相と制御回路25から出力された変調信号の
位相を比較することにより、入力光パルス列のタイミン
グジッタによる位相の進みまたは遅れとその量を判別す
ることができる。したがって、光可変遅延部13は、位
相比較部26の出力信号に応じて位相のずれ(タイミン
グジッタ)を相殺するように入力光パルスの遅延量を調
整することにより、タイミングジッタが低減した光パル
ス列を出力することができる。
【0018】本構成のジッタ補償の帯域幅Δfは、おお
よそ Δf<1/(2n・T) により制限されている。したがって、補償する帯域を分
割し、光干渉計を複数個用意し、その相互時間遅延量を
帯域別に設定することも可能である。以上の動作原理
は、図2(a) に示すフィードフォワード構成および図2
(b) に示すフィードバックループを用いた構成のいずれ
においても同様である。
【0019】また、光干渉部に入力する光パルス列をパ
ルス圧縮することにより、タイミングジッタに対する高
調波光の変化が大きくなり、タイミングジッタ検出感度
を高めることができる。
【0020】
【実施例】
(請求項1の光タイミングジッタ補償回路の第1実施
例)図4は、請求項1の光タイミングジッタ補償回路の
第1実施例の構成を示す。本実施例は、図1(a) に示す
フィードフォワード構成に対応するが、図1(b)に示す
フィードバックループを用いた構成にも同様に適用でき
る。
【0021】ここで、図1との対応関係を示す。ハーフ
ミラー31は、光分岐部11に対応する。受光器41、
増幅器42および位相比較器43は、位相比較部12に
対応する。ミラー51、ピエゾ素子52、LiNbO3
相変調器53、駆動回路54,55、ローパスフィルタ
(LPF)56およびハイパスフィルタ(HPF)57
は、光可変遅延部13に対応する。
【0022】入力光パルス列は、ハーフミラー31で10
%から1%程度の分岐比で分岐され、大部分は直進して
光可変遅延部13に入力される。なお、ハーフミラー3
1の代わりにファイバカプラを用いてもよい。ハーフミ
ラー31で分岐された入力光パルス列は、フォトダイオ
ード等を用いた受光器41で電気信号に変換され、さら
に増幅器42で増幅される。位相比較器43には、増幅
された電気信号と外部から与えられる入力光パルス列の
クロック信号が入力され、その位相差に比例した差分信
号を光可変遅延部13に送出する。この位相比較器43
は、クロック周波数付近で所定の帯域幅を有する高周波
ミキサを用いることができる。
【0023】光可変遅延部13の駆動回路54は、ロー
パスフィルタ56を介して入力される差分信号を電圧に
変換し、ミラー51にマウントしたピエゾ素子52を駆
動する。クロック信号の位相に対して入力光パルス列に
対応する電気信号の位相が進んでいる場合には、ピエゾ
素子52が縮んでミラー51により形成される光路長が
伸び、入力光パルス列に与える遅延量が大きくなる。一
方、クロック信号の位相に対して入力光パルス列に対応
する電気信号の位相が遅れている場合には、ピエゾ素子
52が伸びてミラー51により形成される光路長が短く
なり、入力光パルス列に与える遅延量が小さくなる。こ
のようなミラー51の移動により入力光パルス列の大ま
かなタイミングジッタが補償される。タイミングジッタ
が補償される帯域幅は、駆動回路54により駆動制御さ
れるピエゾ素子52およびピエゾ素子52により移動す
るミラー51の応答速度により制限される。ただし、ミ
ラー51をマイクロマシン技術等により十分小さく作成
することにより質量を小さく抑えれば、 100kHz程度ま
での補償帯域幅を確保することができる。
【0024】100kHz以上の帯域では、通常タイミング
ジッタの変移量は小さく数μmの範囲で遅延量を制御す
ればよいので、LiNbO3 位相変調器53を用いること
ができる。駆動回路55は、ハイパスフィルタ57を介
して入力される差分信号に応じてLiNbO3 位相変調器
53を駆動する。LiNbO3 位相変調器53の帯域幅は
数十GHzに及ぶので、タイミングジッタの全帯域幅(R
/2,Rはクロック周波数)にわたる補償が可能とな
る。
【0025】(請求項1の光タイミングジッタ補償回路
の第2実施例)図5は、請求項1の光タイミングジッタ
補償回路の第2実施例の構成を示す。本実施例は、図1
(a) に示すフィードフォワード構成に対応するが、図1
(b)に示すフィードバックループを用いた構成にも同様
に適用できる。本実施例の特徴は位相比較部12の構成
にあり、クロック信号が電気信号ではなく光信号で与え
られる場合に、入力光パルス列との位相比較を光のまま
で行うものである。これにより、入力光パルス列が高速
でフォトダイオードや位相比較器の帯域を越える場合に
もタイミングジッタの補償が可能となる。なお、光可変
遅延部13の構成は第1実施例と同様であり、説明は省
略する。
【0026】本実施例の位相比較部12は、SHG(第
2高調波発生)結晶44,45、受光器46,47およ
び差動増幅器48により構成される。ハーフミラー31
で分岐された入力光パルス列は、光クロックとともに位
相比較部12のSHG結晶44,45に入力される。S
HG結晶44,45は、信号光(周波数ωs)とクロック
光(周波数ωc)の和周波光(周波数ωs+ωc) を発生す
る。この和周波光は、両者が同時にSHG結晶に同時に
入射したときに発生し、一方のみが入射したときには発
生しない。したがって、和周波光の光強度は、両者が時
間的に重なっている割合が多いほど強く、タイミングジ
ッタにより時間的にずれると弱くなるので、和周波光の
光強度を受光器46,47で観測することにより、両者
の相関信号を得ることができる。
【0027】なお、電気の位相比較器では、クロック信
号に対して光信号の位相が進んでいるか否かは、差分信
号の極性(+/−)により判定可能である。しかし、和
周波光による相関検出では、和周波光の光強度が減少し
たときに、光信号が光クロックに対して位相が進んで減
少したのか、遅れて減少したのか判別できない。したが
って、本実施例では両者を2系列に分岐し、一方は光信
号が光クロックに対して位相が進んでSHG結晶44に
入射するようにし、他方は光信号が光クロックに対して
位相が遅れてSHG結晶45に入射するように遅延時間
を調整する。このSHG結晶44,45から出力される
和周波光をそれぞれ受光器46,47で検波し、差動増
幅器48で差分信号を取り出すことにより、第1実施例
の場合と同様に光信号の進み/遅れを差分信号の極性に
反映させることができる。
【0028】(請求項2の光タイミングジッタ補償回路
の実施例)図6は、請求項2の光タイミングジッタ補償
回路の実施例構成を示す。本実施例は、図2(a) に示す
フィードフォワード構成に対応するが、図2(b)に示す
フィードバックループを用いた構成にも同様に適用でき
る。ここで、図2との対応関係を示す。ハーフミラー3
1は、光分岐部11に対応する。光干渉部21、光可変
遅延線22、位相比較部26はそのまま対応する。SH
G結晶61および光バンドパスフィルタ62は、光高調
波発生部23に対応する。受光器71およびバンドパス
フィルタ72は、受光部24に対応する。発振器81お
よびバイアス回路82は、制御回路25に対応する。な
お、本実施例における光可変遅延部13の構成は図4に
示す実施例と同様であり、説明は省略する。
【0029】また、本実施例では、タイミングジッタ検
出感度を高めるために、光増幅器91、チャーピング用
光ファイバ92およびチャープ圧縮用光ファイバ93に
より構成される光パルス圧縮部が設けられる。さらに、
光干渉部21における相対遅延量を安定化させるため
に、バンドパスフィルタ72からバイアス制御回路82
に至るフィードバックループが形成される。
【0030】ハーフミラー31で分岐された入力光パル
ス列は、光パルス圧縮部の光増幅器91を介して、非線
形屈折率を有するチャーピング用光ファイバ92に入力
される。チャーピング用光ファイバ92で周波数チャー
ピングが生じた光は、群速度分散を有するチャープ圧縮
用光ファイバ93を通過してチャープ圧縮される。この
ような光パルス圧縮により、 100fs(100×10-15 秒)
程度のパルス幅を有する光パルス列を得ることができ
る。パルス圧縮効果については後述する。
【0031】圧縮された入力光パルス列は、マッハツェ
ンダ干渉計を用いた光干渉部21に入力される。マッハ
ツェンダ干渉計は、2つの光路の相対遅延量n・Tを設
定する光ファイバおよび光カプラと、一方の光路に遅延
量τd を付加する光可変遅延線22により構成される。
光可変遅延線22は、外部電圧に応じて遅延量を変化で
きるように、図4に示す光可変遅延部13と同様の構成
またはヒータ等を用いて実現できる。この光可変遅延線
22の遅延量τd は、発振器81から出力される周波数
fm(Hz) の変調信号で変調される。
【0032】光干渉部21から出力された干渉光はSH
G結晶61に入力され、発生したSHG光(第2高調波
光)のみが光バンドパスフィルタ62を介して出力され
る。入力光パルス列の波長が 1.5μm帯であれば、SH
G結晶61としてLiNbO3やKTP(KTiOPO4
を用いることができる。このとき、光バンドパスフィル
タ62の通過波長域は0.75μm帯に設定される。SHG
光は、フォトダイオード等を用いた受光器71で電気信
号に変換され、さらに周波数fm のバンドパスフィルタ
72を介して位相比較部26に入力される。位相比較部
26では、発振器81から出力される変調信号を参照信
号として、受光器71からバンドパスフィルタ72を介
して入力される周波数fm の信号を位相検波する。この
位相検波信号は、入力光パルス列のタイミングジッタの
方向と量を反映している。したがって、光可変遅延部1
3は、位相比較部26の出力信号に応じて入力光パルス
の遅延量を調整することにより、タイミングジッタが低
減した光パルス列を出力することができる。
【0033】なお、タイミングジッタ補償帯域幅を 100
MHzとするには、光干渉部21の平均遅延量n・Tを5
nsとすればよい。このときの光路差は約1mとすれば
よい。また、発振器81の周波数fm はタイミングジッ
タ補償帯域幅の2倍の 200MHzとすればよい。ところ
で、光干渉部21では、光路差が10m以上に及ぶことが
あるので、環境温度等の変動によって光路差の変動が不
均一に影響を与えて相対遅延量がn・Tからずれる場合
がある。長時間平均して相対遅延量をn・Tに直流的に
安定化させるためには、例えばバンドパスフィルタ72
の出力信号をバイアス制御回路82にフィードバックす
る。バイアス制御回路82は、周波数fm の成分の時間
平均パワーが最小となるように、低域(数Hz以下)の帯
域で光可変遅延線22の変調信号を制御する。
【0034】タイミングジッタ検出感度は、タイミング
ジッタに対する光高調波出力の変化分に比例して大きく
なる。光高調波成分は、光高調波発生部23(SHG結
晶61)へ入射するパルス幅が狭いほどタイミングジッ
タに対する変化分が大きくなるので、光干渉部21の手
前に光パルス圧縮部が設けられる。圧縮されたパルス幅
のほぼ1/10程度までタイミングジッタが低減されるの
で、タイミングジッタ補償帯域幅内で10fs程度のタイ
ミングジッタの光パルス列を生成することができる。
【0035】また、本光タイミングジッタ補償回路から
出力される光パルスを光電変換してクロック信号とすれ
ば、従来電気の標準信号発生器では到達できなかった非
常に低い位相雑音の標準信号源を実現することができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光タイミ
ングジッタ補償回路は、外部から入力される光信号のタ
イミングジッタを光信号のままで補償することができ
る。したがって、高速な光信号のタイミングジッタにつ
いても容易かつ簡単な構成で補償することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の光タイミングジッタ補償回路の基本
構成を示すブロック図。
【図2】請求項2の光タイミングジッタ補償回路の基本
構成を示すブロック図。
【図3】請求項2の光タイミングジッタ補償回路におけ
る高調波光の発生原理を説明する図。
【図4】請求項1の光タイミングジッタ補償回路の第1
実施例の構成を示すブロック図。
【図5】請求項1の光タイミングジッタ補償回路の第2
実施例の構成を示すブロック図。
【図6】請求項2の光タイミングジッタ補償回路の実施
例構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11 光分岐部 12 位相比較部 13 光可変遅延部 21 光干渉部 22 光可変遅延線 23 光高調波発生部 24 受光部 25 制御回路 26 位相比較部 31 ハーフミラー 41,46,47,71 受光器 42 増幅器 43 位相比較器 44,45,61 SHG結晶 48 差動増幅器 51 ミラー 52 ピエゾ素子 53 LiNbO3 位相変調器 54,55 駆動回路 56 ローパスフィルタ(LPF) 57 ハイパスフィルタ(HPF) 62 光フィルタ 72 バンドパスフィルタ 81 発振器 82 バイアス制御回路 91 光増幅器 92 チャーピング用光ファイバ 93 チャープ圧縮用光ファイバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力光パルス列を分岐する光分岐部と、 前記光分岐部で分岐された入力光パルス列と入力光パル
    ス列のクロック信号を入力し、その位相を比較して位相
    差に比例した差分信号を出力する位相比較部と、 前記入力光パルス列と前記差分信号を入力し、差分信号
    に応じて入力光パルス列に対する時間遅延を変化させ、
    タイミングジッタを低減させた光パルス列を出力する光
    可変遅延部とを備えたことを特徴とする光タイミングジ
    ッタ補償回路。
  2. 【請求項2】 入力光パルス列を分岐する光分岐部と、 2以上の分岐光路と少なくともその1つの分岐光路に挿
    入された光可変遅延線とを有するマッハツェンダ干渉計
    を有し、前記光分岐部で分岐された入力光パルス列を入
    力し、マッハツェンダ干渉計で生じた干渉光を出力する
    光干渉部と、 前記干渉光を入力し、その高調波光を出力する光高調波
    発生部と、 前記高調波光を入力し、その光パワーに比例した電気信
    号を出力する受光部と、 前記光干渉部内の光可変遅延線を制御し、マッハツェン
    ダ干渉計の相対遅延量を変調する変調信号を出力する制
    御回路と、 前記受光部から出力された電気信号と前記制御回路から
    出力された変調信号を入力し、その位相を比較して入力
    光パルス列のタイミングジッタに応じて変化する信号を
    出力する位相比較部と、 前記入力光パルス列と前記位相比較部の出力信号を入力
    し、その出力信号に応じて入力光パルス列に対する時間
    遅延を変化させ、タイミングジッタを低減させた光パル
    ス列を出力する光可変遅延部とを備えたことを特徴とす
    る光タイミングジッタ補償回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光タイミングジッタ補
    償回路において、 光分岐部と光干渉部との間に、入力光パルスのパルス圧
    縮を行う光パルス圧縮部を挿入した構成であることを特
    徴とする光タイミングジッタ補償回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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