JP2560648B2 - クロック光発生装置 - Google Patents

クロック光発生装置

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JP2560648B2
JP2560648B2 JP6222749A JP22274994A JP2560648B2 JP 2560648 B2 JP2560648 B2 JP 2560648B2 JP 6222749 A JP6222749 A JP 6222749A JP 22274994 A JP22274994 A JP 22274994A JP 2560648 B2 JP2560648 B2 JP 2560648B2
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clock
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optical
polarization
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朝樹 斉藤
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は信号光に同期したクロッ
ク光を発生する装置に関し、特に光通信において信号光
からクロック光を抽出し、或いは光信号処理において光
分周や光逓倍を行う光PLL構成のクロック光発生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における光通信の発展に伴い、送信
装置と受信装置の同期をとるためや、等化した波形の正
しい識別を行うために、信号光からクロック成分を抽出
することが要求されている。現在、光ファイバ通信シス
テムでは、クロック抽出方法として、光電変換器を用い
て信号光を電気信号に変換した後、微分折り返し回路で
クロック成分を強調し、高いQ値を有する帯域通過フィ
ルタを用いて不要な周波数成分を取り除くことによって
クロックを得る、自己タイミング抽出法が用いられてい
る。例えば、「PCM通信の技術」産報出版、1976
年8月、P85〜86。この技術においては、得られた
クロックを再び光に変換することでクロック光を得るこ
とが可能である。しかしながら、光信号を直接電気信号
に変換した上でクロックを得るものであるため、クロッ
ク抽出の精度が光電変換器の特性に依るところが大き
く、光電変換器に高精度のものが要求されることにな
る。
【0003】このため、光信号の状態で位相比較成分を
得てクロック光を得るものとして、例えば特願平5−8
3179号(平成5年4月9日出願)に提案されたもの
がある。この技術は、図8に示すように、パルス符号化
された信号光101と、VCO(電圧制御発振器)6の
出力に基づいてクロック光発生器7から発生されるクロ
ック光104とを光カプラ1で合波し、この合波を光非
線形媒質2を通すことにより4光波混合103を生じさ
せる。この4光波混合光103は、信号光101とクロ
ック光104の論理積となっているためその時間平均出
力は位相比較特性となる。そこで、この4光波混合光1
03を光フィルタ3で選択した上で光電変換器4で電気
信号に変換し、更に制御回路5において時間平均出力を
求め、この値をVCO6の制御信号とすることでVCO
6から位相制御されたクロック105を出力させること
ができる。これにより、クロック光発生器7から発生さ
れるクロック光104は信号光101に同期されたもの
となる。
【0004】なお、この技術では、信号光101とクロ
ック光104の偏光関係によって4光波混合光103の
時間平均出力が変動されるという偏光依存性がある。こ
れを解消するために、VCO6の後段に位相変調器11
を設け、また制御回路5の前段にミキサ10を設け、こ
れらを発振器9の出力で駆動させる構成を採用してい
る。即ち、位相変調器11によりVCO6の出力に微小
の位相変調を与えることによってクロック光104にそ
の位相変調信号を重畳し、かつ4光波混合光103に重
畳された位相変調信号をVCO6に与えた位相変調周波
数と同一の周波数を用いて同期検波することによって、
4光波混合光103の最大値制御または最小値制御を行
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな位相変調と同期検波による4光波混合光103の最
大値制御または最小値制御では、信号光101とクロッ
ク光104の偏光状態の変動により、得られる4光波混
合光103の時間平均出力が変動されるため、VCO6
に帰還される制御信号(誤差信号)のS/N比が変化さ
れてしまい、VCO6を含む回路ループのジッタ特性が
劣化されてしまうという問題がある。特に、信号光10
1とクロック光104の偏光状態が直交に近い状態とな
ったときには、4光波混合光103の時間平均出力は微
小なものになるため、前記したS/N比は極めて低下さ
れ、大きなジッタが発生することになる。また、信号光
101とクロック光104の偏光状態が直交状態とされ
たときには、4光波混合光103が全く発生されなくな
るため、前記したクロック105の発生自体が不能にな
るという問題もある。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、VCOを制御してクロ
ックを発生させる信号のS/N比を改善し、かつジッタ
を抑制して安定したクロック光を発生することを可能に
したクロック光発生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のクロック光発生
装置は、クロック信号を出力するVCOと、このVCO
の出力に基づいてクロック光を発生するクロック光発生
器と、信号光と前記クロック光とを合波する光合波器
と、この合光された光を入射して3次の非線形光学効果
を生じさせ、前記信号光、クロック光、および信号光と
クロック光との4光波混合光を出力する光非線形媒質
と、これらの光を選択して出力する光分波器と、この光
分波器の出力を電気信号に変換する光電変換器と、この
光源変換器の出力により前記選択された光の時間平均出
力を検出し、この検出値を制御信号として前記VCOに
帰還させる制御回路と、前記信号光とクロック光の少な
くとも一方の光路に介挿されて信号光とクロック光の少
なくとも一方の偏光状態をスクランブルする偏光スクラ
ンブラとを備えることを特徴とする。
【0008】ここで、光分波器は、信号光とクロック光
との4光波混合光を選択し、光電変換器においてこの4
光波混合光を光電変換し、制御回路ではこの4光波混合
光の時間平均出力を検出することが好ましい。
【0009】また、偏光スクランブルの周期を、光非線
形媒質における信号光とクロック光の伝播時間よりも短
く設定することが好ましい。
【0010】更に、VCOの後段に位相変調器を介挿
し、この位相変調器を発振器により駆動してVCOの出
力を位相変調し、かつこの位相変調成分を前記発振器の
出力により同期検波する構成を備えた場合に、前記発振
器の発振周期と前記偏光スクランブルの周期とを異なっ
た周期とすることが肝要である。
【0011】
【作用】信号光とクロック光の一方を偏光スクランブル
することにより、光非線形媒質中において信号光とクロ
ック光が経時的に異なる偏光状態で合波されることにな
り、その出力の時間平均出力が一定化される。このた
め、信号光に偏光状態の変動が生じている場合にも一定
化された時間平均出力によりVCOを制御してクロック
を発生させる信号のS/N比を改善し、かつジッタを抑
制して安定したクロック光を発生することを可能にす
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1実施例のブロック構成図であ
る。光カプラ1は信号光101と後述するクロック光1
02を合波する。これらの光信号は、シリカ系のシング
ルモード光ファイバ等のように3次の非線形光学効果を
生じる光非線形媒質2に通される。光フィルタ3は、前
記非線形光学媒質2において生じた4光波混合光のみを
透過でき、光電変換器4は透過された4光波混合光を電
気信号に変換する。制御回路5は前記4光波混合光の出
力を時間的に平均化し、この平均値は位相比較結果の誤
差信号としてVCO6に出力する。VCO6はこの誤差
信号により所要の周波数で発振し、クロックを出力す
る。クロック発生器7は、例えばクロックにより駆動さ
れるモードロック半導体レーザで構成され、前記クロッ
ク105を光信号に変換してクロック光104を発生さ
せる。そして、偏光スクランブラ8はクロック光104
の偏光方向を経時的に変化させ、この偏光スクランブル
されたクロック光102を前記光カプラ1に入力させ
る。
【0013】ここで、前記偏光スクランブラ8は、図2
に示すように、LiNbO3 の光位相変調器21、偏光
保持光ファイバ22、発振器23、及び駆動回路24で
構成されている。発振器23からは例えば200〔KH
z〕の信号が駆動回路24に入力されており、この駆動
回路24の出力により直線偏光状態のクロック光は光位
相変調器において光周波数領域で位相変調される。この
位相変調されたクロック光は偏光保持光ファイバのfa
st軸とslow軸に対して45°傾斜された状態で偏
光保持光ファイバに入射され、偏光保持光ファイバの偏
波分散により偏光状態が乱され、その結果図3に示すよ
うに、経時的に偏光方向が変化された(偏光スクランブ
ル)されたクロック光として出力される。
【0014】このような構成において、今、前記信号光
101は、例えば図外の短パルスを発生する光源の出力
(繰り返し10〔GHz〕、パルス幅10〔ps〕)が
LiNbO3 光強度変調器によりデータレート10〔G
b/s〕、マーク率1/2でパルス変調されたものを、
光時分割多重により4多重して、データレートとして4
0〔Gb/s〕とされた波長λsが1.552〔μm〕
のものが使用される。
【0015】また、クロック光発生器7から出力される
クロック光104の周波数は40〔KHz〕、パルス幅
は10〔ps〕、波長λcは1.550〔μm〕とす
る。そして、このクロック光は偏光スクランブラ8にお
いて偏光スクランブルされた状態で光カプラ1に入力さ
れ、ここで信号光101と合波され、かつ各光は光非線
形媒質2を通される。この光非線形媒質2は、長さ10
Km、零分散波長1.552〔μm〕のシリカ系シング
ルモード光ファイバで構成されており、かつこの光非線
形媒質2に入力される各光パルスのピーク出力は+40
〔mW〕に設定される。このため、この光非線形媒質2
内では、信号光101と偏光スクランブルされたクロッ
ク光102により4光波混合が生じ、光非線形媒質2の
出力には、新たな波長(2λc−λs=1.550〔μ
m〕、2λs−λc=1.556〔μm〕)である4光
波混合光103が発生される。
【0016】このとき、前記したようにクロック光10
2は偏光スクランブルされているために、発生される4
光波混合光103の出力が経時的に変化される。そし
て、光フィルタ3では、この4光波混合光103のみが
透過され、かつこの4波混合光103が光電変換器4で
受光され、電気信号に変換される。更に、制御回路5に
おいて、経時的に変化される前記4光波混合光103の
出力が時間的に平均化される。
【0017】図4は4光波混合光103の時間平均化出
力を示す図であり、仮に信号光とクロック光との偏光関
係が平行である場合には同図のAの特性となり、これが
直交の関係にあるときには同図Bの特性となる。これら
の特性は信号光101とクロック光102との位相差φ
にも依存するが、両者の偏光関係が直交の場合には、時
間平均出力が殆ど零となる。したがって、信号光の偏光
状態によっては特性Bの特性となることもあり、これが
従来における問題点となっていることが判る。この点、
この実施例ではクロック光102を偏光スクランブルし
ていることにより、信号光の偏光状態の如何にかかわら
ず、常に前記Aの特性とBの特性の中間である同図Cの
特性(50%)となることが判る。
【0018】但し、この場合、クロック光の偏光状態が
一の状態から順次変化されて行き、再び一の状態に戻っ
たときまでの時間を偏光スクランブル周期とした場合、
この偏光スクランブル周期は前記光非線形媒質2におけ
る光の伝播時間より短くすることが肝要である。この実
施例の場合には、光非線形媒質2の光ファイバ長が10
〔Km〕であり、信号光101とクロック光102の伝
播時間が約50〔μs〕であることから、偏光スクラン
ブル周期がその1/10の5〔μs〕となるように、偏
光スクランブラ8の駆動周波数を200〔KHz〕に設
定している。この理由は、信号光101が光非線形媒質
2を伝播中に、偏光スクランブルされたクロック光10
2の偏光スクランブル周期の間の瞬時の偏光状態の全て
を少なくとも1回は遭遇するようにするためである。仮
に、この遭遇する状態が存在しない場合には、4光波混
合光103が信号光101の偏光状態に依存される状態
が発生することになり、その結果、時間平均出力は図4
に破線で示すように、不定の状態となり、安定した特性
を得ることができなくなる。
【0019】このため、制御回路5から出力される時間
平均パワー、即ちVCO6に入力されるVCO制御電圧
としての位相比較特性は、信号光101の偏光状態の如
何にかかわらず常に一定のS/N比となる。したがっ
て、ジッタが抑制されてVCO6は信号光の偏光状態に
かかわらず安定した発振動作が行われ、信号光101の
位相に同期した位相のクロック105を出力する。この
クロック105によりクロック光発生部7からクロック
光104が発生されることは前記した通りである。な
お、実際に第1実施例の動作を確認したところ、信号光
101の偏光の揺らぎに対して、本実施例で得られたク
ロック光104は常に一定の位相を保ち、動作不能にな
ることもなく、良好な特性を得ることができた。
【0020】図5は本発明の第2実施例のブロック構成
図であり、図1に示した第1実施例と等価な部分には同
一符号を付してある。この実施例では、偏光スクランブ
ラ8を信号光101の光路に介挿し、信号光101を偏
光スクランブルしている。即ち、クロック光発生器7か
ら出力されるクロック光104の偏光状態はそのままと
し、信号光101の偏光状態をスクランブルして偏光ス
クランブルされた信号光106を入力している。
【0021】図6は信号光101に対する偏光スクラン
ブルを行うための偏光スクランブラ8の構成を示す図で
あり、文献「Conference on Optical Fiber Communicat
ion(OFC) '93, paper ThH5」に記載された光ファイバ
スクィーザを用いている。この偏光スクランブラは、光
ファイバ31に対してスクィーザ32,33,34を直
列に配置し、これらのスクィーザを制御回路36により
制御される駆動回路35によって駆動させるように構成
したものである。この偏光スクランブラ8を用いた理由
は、前記図2に示したものは、入力偏光依存性があり、
伝送路の揺らぎ等により偏光状態が変化される信号光に
対しては良好なスクランブル特性が得られないためであ
る。この図6の偏光スクランブラによれば、元の偏光状
態にかかわらず任意の偏光状態を形成することができる
ために、偏光状態が変化される信号光に対しても好適な
偏光スクランブルを行うことができる。但し、信号光の
偏光の変動が小さい場合には、図2に示したものを利用
してもよい。
【0022】この第2実施例においても、光非線形媒質
2において信号光106とクロック光104とで発生す
る4光波混合光103の時間平均出力を信号光の偏光状
態の如何にかかわらず常の一定にでき、そのS/N比を
一定にしてジッタを抑制し、一定の位相を保ったクロッ
ク光104を得ることができる。実際に第2実施例の動
作を確認したところ、信号光101の偏光の揺らぎに対
して、得られたクロック光104は常に一定の位相を保
ち、かつ動作不能になることがなく良好な特性を得るこ
とができた。
【0023】図7は本発明の第3実施例のブロック構成
図であり、この実施例では図8に示した従来のクロック
光発生装置に本発明を適用した例を示している。なお、
図8と同一部分に同一符号を付してある。この実施例で
は、第1実施例と同様にクロック光発生器7の出力側に
偏光スクランブラ8を配設し、偏光スクランブルされた
クロック光102を光カプラ1に入力させ、信号光10
1と合波させている。また、従来技術の欄において説明
したように、VCO6の後段に位相変調器11を介挿
し、制御回路5の前段にミキサ10を介挿し、それぞれ
を発振器9の出力により駆動している。なお、ここでは
発振器9の発振周波数は100〔KHz〕に設定してい
る。
【0024】この構成では、偏光スクランブラ8が設け
られていない場合には、光非線形媒質2内で生じる4光
波混合光103の時間平均出力の最大値制御或いは最小
値制御を行うことにより、信号光101とクロック光1
04の偏光状態の変動による時間平均出力の変化の影響
を低減している。しかしながら、この時間平均出力の変
化によりミキサ10の出力である位相誤差信号のS/N
比と、位相特性の傾きが変化することによる特性劣化は
回避できない。
【0025】これに対し、第3実施例では偏光スクラン
ブラ8を設けてクロック光104を偏光スクランブルし
たクロック光102とすることにより、第1実施例と同
等の4光波混合光103の時間平均出力を得ることがで
き、これは信号光のいかなる偏光状態においても同一で
あるため、本実施例のように4光波混合光103の時間
平均出力の最大値制御或いは最小値制御を行う場合で
も、S/N比の低下等による特性劣化が生じることはな
い。なお、光スクランブラ8は第2実施例のように信号
光101の光路に介挿して信号光101を偏光スクラン
ブルしてもよい。
【0026】なお、この実施例の場合には、偏光スクラ
ンブル周期と発振器9の周期とを相違させている。これ
は、両者が同一周波数であると、ミキサ10の出力に偏
光スクランブル周波数(周期の逆数)と位相変調器11
によって重畳された位相変調周波数とが一致されること
になるため、両者を分離することができなくなるためで
ある。
【0027】実際に第3実施例の動作を確認したとこ
ろ、信号光101の偏光の揺らぎに対して、得られたク
ロック光104は常に一定の位相を保ち、かつ動作不能
になることがなく良好な特性を得ることができた。
【0028】ここで、本発明の特徴とされる偏光スクラ
ンブラとしては、前記した以外のものを用いてもよい。
例えば、外部から電界を印加することによって偏光を制
御する結晶を利用した偏光制御器が利用できる。また、
この偏光スクランブラは、信号光とクロック光の各光路
に介挿し、各光をそれぞれ偏光スクランブルするように
構成してもよい。
【0029】なお、光カプラは光ファイバ型のものに限
らず、反射膜型のものでもよい。また、光非線形媒質と
しては、前記したシリカ系のシングルモード光ファイバ
に限られず、半導体光増幅器、或いはその他の無機物や
有機物等、3次の非線形光学効果を生じる媒質であれば
採用できる。また、光非線形媒質としての光ファイバ
は、偏波保持型の光ファイバやその他の光ファイバでも
採用できる。更に、光電変換器はPINダイオードやア
バランシェダイオード等が利用できる。
【0030】一方、光フィルタは、光非線形媒質を透過
した4光波混合光を選択してその時間平均出力を求めて
いるが、4光波混合により信号光とクロック光の出力も
その時間平均出力が変化されるため、これら信号光やク
ロック光を光フィルタで選択して光電変換し、時間平均
出力を求めるようにしてもよい。この場合、第3実施例
の場合には、信号光の光パルスとクロック光の光パルス
の重なりを最大にするために制御回路で最小値制御を行
えばよい。なお、この光フィルタは干渉膜型のものやフ
ァブリペロー型のものが適用できる。
【0031】クロック光発生器の構成要素としてのパル
ス光源には、前記したモードロック半導体レーザ以外に
も、モードロックを用いたリングレーザでもよい。パル
ス光源から繰り返し周波数やパルス幅が直接得られない
場合には、繰り返し周波数に関しては光カプラを用いて
分岐し、適切な遅延を加えた後、再び足し合わせる方法
が利用できる。また、パルス幅に関してはグレーティン
グペアを用いてパルス圧縮技術や、高次のソリトンを利
用したパルス圧縮技術を用いてもよい。
【0032】クロック光としては、短パルス光に限定さ
れるものではなく、所望の周波数が得られればLiNb
3 光変調器や電界吸収型の半導体光変調器等の外部変
調器により通常得られる強度変調光を利用することがで
き、その強度変調度も非線形光学効果が十分に得られる
ものであれば、特に限定されるものではない。
【0033】ここで、前記各実施例において記載した数
値は適宜に変更することが可能である。例えば、光ファ
イバの零分散波長を1.56〔μm〕や1.3〔μm〕
とし、クロック光のピーク出力を+20〔mW〕とし、
信号光やクロック光の波長を1.555〔μm〕や1.
3〔μm〕とし、発振器の発振周波数を1〔MHz〕や
10〔KHz〕としてもよい。また、信号光について、
そのデータレートを10〔Gb/s〕や100〔Gb/
s〕とし、マーク率を3/8や1/8とし、パルス幅は
信号のクロック周波数の1タイムスロット以下であれば
100〔ps〕或いは5〔ps〕とし、時分割多重数は
16や2としてもよい。パルスの形状は、デューティ比
が小さい短パルス或いは正弦波状等任意の形状でよい。
【0034】また、前記各実施例においては、例えばV
COの出力側に1/Nの分周器やNの逓倍器を介挿する
ことで、1/N倍或いはN倍のクロック光を得ることが
でき、本発明装置をクロック抽出回路として構成するこ
とはもとより、光分周回路や光逓倍回路として構成する
ことも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、合波して
光非線形媒質を透過させる信号光とクロック光の一方を
偏光スクランブルし、その出力の時間平均出力に基づい
てVCOを制御してクロック光を発生しているので、光
非線形媒質中において信号光とクロック光が経時的に異
なる偏光状態で合波されることになり、その出力の時間
平均出力が一定化され、信号光に偏光状態の変動が生じ
ている場合にも一定化された時間平均出力によりVCO
を制御してクロックを発生させる信号のS/N比を改善
し、かつジッタを抑制して安定したクロック光を発生す
ることができる。
【0036】ここで、光非線形媒質からの出力を選択す
るための光分波器で信号光とクロック光との4光波混合
光を選択し、光電変換器においてこの4光波混合光を光
電変換し、制御回路でこの4光波混合光の時間平均出力
を検出することで、信号光とクロック光の位相比較特性
を得ることができ、この出力によりVCOを制御するこ
とで信号光に位相同期したクロック光を得ることができ
る。
【0037】また、偏光スクランブルの周期を、光非線
形媒質における信号光とクロック光の伝播時間よりも短
く設定することで、信号光とクロック光とは経時的に異
なる偏光状態で合波されることになり、信号光の偏光状
態の変化にかかわらず一定の位相比較特性を得ることが
でき、一定の時間平均出力を得ることができ、VCOを
安定して動作させることができる。
【0038】更に、VCOの後段に位相変調器を介挿
し、この位相変調器を発振器により駆動してVCOの出
力を位相変調し、かつこの位相変調成分を発振器の出力
により同期検波する構成を備えた場合に、発振器の発振
周期と前記偏光スクランブルの周期とを異なった周期と
することにより、時間平均出力の最大値制御或いは最小
値制御を行う場合でも、S/N比の低下が防止でき、か
つ偏光スクランブル周波数(周期の逆数)と位相変調器
によって重畳された位相変調周波数とが一致されて両者
が分離できなくなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクロック光発生装置の第1実施例のブ
ロック構成図である。
【図2】偏光スクランブラの一例を示すブロック構成図
である。
【図3】偏光スクランブル状態を示す模式図である。
【図4】時間平均出力を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施例のブロック構成図である。
【図6】偏光スクランブラの他の例を示す概念構成図で
ある。
【図7】本発明の第3実施例のブロック構成図である。
【図8】従来提案されているクロック抽出装置の一例の
ブロック構成図である。
【符号の説明】
1 光カプラ 2 光非線形媒質 3 光フィルタ 4 光電変換器 5 制御回路 6 VCO 7 クロック光発生器 8 偏光スクランブラ 9 発振器 10 ミキサ 11 位相変調器 101 信号光 102 偏光スクランブルされたクロック光 103 4光波混合光 104 クロック光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/06 H04L 7/02 B 10/14 10/28 H04L 7/033

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック信号を出力するVCO(電圧制
    御発振器)と、このVCOの出力に基づいてクロック光
    を発生するクロック光発生器と、信号光と前記クロック
    光とを合波する光合波器と、この合光された光を入射し
    て3次の非線形光学効果を生じさせ、前記信号光、クロ
    ック光、および信号光とクロック光との4光波混合光を
    出力する光非線形媒質と、これらの光を選択して出力す
    る光分波器と、この光分波器の出力を電気信号に変換す
    る光電変換器と、この光源変換器の出力により前記選択
    された光の時間平均出力を検出し、この検出値を制御信
    号として前記VCOに帰還させる制御回路と、前記信号
    光とクロック光の少なくとも一方の光路に介挿されて信
    号光とクロック光の少なくとも一方の偏光状態をスクラ
    ンブルする偏光スクランブラとを備えることを特徴とす
    るクロック光発生装置。
  2. 【請求項2】 光分波器は、信号光とクロック光との4
    光波混合光を選択し、光電変換器においてこの4光波混
    合光を光電変換し、制御回路ではこの4光波混合光の時
    間平均出力を検出する請求項1のクロック光発生装置。
  3. 【請求項3】 偏光スクランブルの周期を、光非線形媒
    質における信号光とクロック光の伝播時間よりも短く設
    定する請求項1または2のクロック光発生装置。
  4. 【請求項4】 VCOの後段に位相変調器を介挿し、こ
    の位相変調器を発振器により駆動してVCOの出力を位
    相変調し、かつこの位相変調成分を前記発振器の出力に
    より同期検波する構成を備え、前記発振器の発振周期と
    前記偏光スクランブルの周期とを異なった周期としてな
    る請求項1ないし3のいずれかのクロック光発生装置。
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