JPH08191268A - 光同期回路 - Google Patents

光同期回路

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JPH08191268A
JPH08191268A JP7001510A JP151095A JPH08191268A JP H08191268 A JPH08191268 A JP H08191268A JP 7001510 A JP7001510 A JP 7001510A JP 151095 A JP151095 A JP 151095A JP H08191268 A JPH08191268 A JP H08191268A
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optical
light
signal
clock
wavelength
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JP7001510A
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Satoki Kawanishi
悟基 川西
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光の損失を生じることなく信号光に同期した
同期クロック信号を再生する光同期回路を実現する。 【構成】 所定の繰り返し周波数のクロック信号で駆動
され、第1の波長のクロック光を出力するクロック光源
と、クロック光と第2の波長の信号光とを入力し、信号
光を増幅するとともに第3の波長の光を発生させる光非
線形・増幅媒質と、光非線形・増幅媒質の出力から信号
光と第3の波長の光を分離する分離手段と、第3の波長
の光に応じて前記クロック信号の繰り返し周波数を制御
し、前記信号光のビットレートもしくはその整数分の1
の周波数に同期した同期クロック信号を再生する光タイ
ミング抽出回路とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高速光通信に用いら
れる光中継装置、光端局装置、あるいは光信号処理シス
テムにおいて、高速時分割多重ディジタル光信号の多重
分離に必要な同期クロック信号を再生する光同期回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の光受信回路の構成を示
す(参考文献: S.Kawanishi et al.,"100 Gbit/s, 200
km optical transmission experiment using extremel
y lowjitter PLL timing extraction and all-optica
l demultiplexing based onpolarisation insensitive
four-wave mixing", Electron. Lett., vol.30, pp.80
0-801,1994) 。
【0003】図において、入力端子91に入力された信
号光は、光増幅器92で増幅されたのちに光分岐手段9
3で2分岐され、一方はタイミング抽出回路94に、他
方は光多重分離回路95に入力される。従来の光同期回
路は、光分岐手段93とタイミング抽出回路94により
構成される。タイミング抽出回路94は、進行波型半導
体レーザ増幅器の利得をクロックで変調して信号光とク
ロックの相関を検出し、その位相誤差出力をクロックに
フィードバックしてクロックの周波数を信号光の繰り返
し周波数に同期させる位相同期ループ(PLL)を構成
している。光パルス発生器96は、この同期クロック信
号を制御光に変換して光多重分離回路95に与える。光
多重分離回路95は、例えば非線形ループミラースイッ
チ(非線形サニャック干渉計)で構成され、時分割多重
された信号光から制御光に同期したチャネルが分離され
る。ここで分離された信号光は受光回路97に入力され
て識別再生される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の光同期回路は、
信号光に同期した同期クロック信号を再生するタイミン
グ抽出回路94が独立した構成になっている。したがっ
て、信号光のパワーをタイミング抽出回路94と光多重
分離回路95に2分岐する必要があり、光の損失による
受光感度の低下が避けられなかった。
【0005】本発明は、光の損失を生じることなく信号
光に同期した同期クロック信号を再生することができる
光同期回路を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光同期回路は、
所定の繰り返し周波数のクロック信号で駆動され、第1
の波長のクロック光を出力するクロック光源と、クロッ
ク光と第2の波長の信号光とを入力し、信号光を増幅す
るとともに第3の波長の光を発生させる光非線形・増幅
媒質と、光非線形・増幅媒質の出力から信号光と第3の
波長の光を分離する分離手段と、第3の波長の光に応じ
て前記クロック信号の繰り返し周波数を制御し、前記信
号光のビットレートもしくはその整数分の1の周波数に
同期した同期クロック信号を再生する光タイミング抽出
回路とを備えた構成である(請求項1)。
【0007】また、光非線形・増幅媒質が半導体レーザ
増幅器であることを特徴とする(請求項2)。また、光
非線形・増幅媒質が希土類ドープ光ファイバ増幅器であ
ることを特徴とする(請求項3)。また、第3の波長の
光は、クロック光と信号光の4光波混合により発生する
4光波混合光であることを特徴とする(請求項4)。
【0008】
【作用】本発明の光同期回路では、光受信回路の光前置
増幅器に信号光とクロック光を入力し、信号光を増幅す
るとともに、信号光とクロック光の4光波混合によって
生じた相互相関成分である第3の波長の光を発生させ
る。この第3の波長の光を誤差信号として位相同期ルー
プを構成することにより、信号光の繰り返し周波数に同
期した同期クロック信号を生成することができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の光同期回路の実施例構成を
示す。図において、入力端子11に入力された信号光
(波長λs)は、光合波器12、光増幅器13、光分波器
14を介して出力端子15に出力される。光タイミング
抽出回路16から出力されたクロック光(波長λc)は、
光合波器12で信号光に合波されて光増幅器13に入力
される。光増幅器13で発生した第3の波長の光は、ク
ロック光とともに光分波器14で分波されて光バンドパ
スフィルタ(OBPF)17に入力され、第3の波長の
光のみが光タイミング抽出回路16に入力される。光タ
イミング抽出回路16から出力される同期クロック信号
はクロック出力端子18に取り出される。
【0010】本実施例の光増幅器13には、希土類ドー
プ光ファイバ増幅器あるいは半導体レーザ増幅器を用い
ることができる。以下、希土類ドープ光ファイバ増幅器
を用いる場合について説明する。希土類ドープ光ファイ
バ増幅器では、光ファイバの有する非線形光学効果によ
り、媒質中で信号光とクロック光の強度の積に比例した
第3の波長λFWM を有する4光波混合光が発生する。信
号光、クロック光、4光波混合光の各波長は、 1/λFWM=2/λs−1/λc …(1) の関係を有する。信号光の波長λs として1.55μm帯を
想定すると、希土類ドープ光ファイバ増幅器として一般
的にエルビウム(Er)ドープ光ファイバ増幅器、あるいは
イットリビウム(Yb)などを同時にドープした光ファイバ
増幅器が用いられる。なお、この希土類ドープ光ファイ
バ増幅器を用いるときには、図2に示すように信号光と
別の波長の励起光(波長λp が例えば1.48μm,0.98μ
m)を同時に入射して増幅器を励起する。
【0011】ここで、信号光の波長λs とクロック光の
波長λc を適当に選ぶことにより、例えば図2に示すよ
うに第3の波長λFWM の4光波混合光を発生させ、光バ
ンドパスフィルタ17で分離して取り出すことができ
る。実際に隣接する光の波長差が10nm以上あれば、現
在市販されている波長分離フィルタで容易に分離するこ
とができる。
【0012】図3は、光タイミング抽出回路16の構成
例を示す。(a) において、光バンドパスフィルタ17で
分離された4光波混合光(λFWM)は受光器21で電気信
号に変換されて位相比較器22に入力される。位相比較
器22の出力により制御される電圧制御発振器(VC
O)23の出力は、ミキサ24に入力されるとともに、
同期クロック信号としてクロック出力端子18に出力さ
れる。低周波発振器25の出力は、ミキサ24に入力さ
れるとともに、周波数逓倍器(×n)26を介して位相
比較器22に入力される。ミキサ24の出力は光パルス
発生器27に入力され、その出力光パルスがクロック光
として光タイミング抽出回路16から出力される。
【0013】以下、光タイミング抽出回路16の動作原
理について説明する。電圧制御発振器23の発振周波数
をf0とする。f0の値としては、入力される信号光のビッ
トレートがnf0(nは1以上の整数)となるように設定
する。電圧制御発振器23の出力はミキサ24で低周波
発振器25の周波数Δf だけシフトされて光パルス発生
器27を駆動し、繰り返し周波数がf0+Δf(またはf0
Δf,またはf0±Δf )の光パルスを発生させる。この光
パルスの波形は正弦波状ではなく、パルス幅が狭く高調
波成分を含んでいることが必要である。
【0014】いま、光パルス列の時間波形Pc(t)がガウ
ス状であるとすると、
【0015】
【数1】
【0016】と表すことができる。ここで、A,αは定
数、T=1/(f0+Δf)である。この時間波形Pc(t)をフ
ーリエ級数に展開すると、
【0017】
【数2】
【0018】となる。 (3)式の第2項には、n倍高調波
成分n(f0+Δf)が存在する。この第n次高調波成分はn
が大きくなるにつれて係数が小さくなるので減少する
が、パルス幅が狭い(αが小さい)ときには、係数が大
きくなって十分な強度の第n高調波を発生させることが
可能である。高ビットレートの信号光に対して十分なレ
ベルの相関信号(4光波混合光)を発生させるために
は、発生するクロック光のパルス幅が狭い必要がある。
現在の超短光パルス光源では、スイッチ半導体レーザや
モード同期レーザなどを用いれば、5ps以下のパルス
幅の光パルスを発生させることは比較的容易である。こ
の超短光パルス光源を用いれば、 100Gbit/s 以上の信
号光に対しても相関検出を行うことができる。
【0019】いま、簡単のために信号光のエンベロープ
を正弦波とすると、信号光Ps(t)とクロック光の第n高
調波Pc(t)は、 Ps(t)=Ps{1+sin n(2πf0t+φ(t))} …(4) Pc(t)=Pc{1+sin 2nπ(f0+Δf)t } …(5) と表される。ここで、Ps,Pc は定数である。また、φ
(t) は信号光とクロック光の位相差(パルス位置の相対
時間差)であり、これが位相同期ループによって0ある
いは一定値に制御する量である。
【0020】この信号光とクロック光によって生じた4
光波混合光が光バンドパスフィルタ17で分離されて受
光器21に入力されるが、受光器21として PINフォト
ダイオードを用いたときのフォトカレントOs(t)は、 Os(t)=(eη/hν)GPs〔1+m(Pc)sin{2nπ(f0+Δf)t+π} +{sin n(2πf0t+φ(t))} −(1/2)m(Pc)cos{2nπ(f0+Δf)t+nφ(t)+π} +(1/2)m(Pc)cos(2nπΔft−nφ(t)+π)〕 …(6) となる。ここで、eは電子の電荷、ηは PINフォトダイ
オードの量子効率、hνはフォトンのエネルギーであ
る。 (6)式の最後の項がクロック光との相関によって生
じたnΔf 成分であり、信号光とクロック光の位相差φ
(t) の相対的な変動が低周波のΔf 成分に含まれる位相
変動nφ(t) に置き換えられることがわかる。このΔf
成分と、もとの低周波発振器25の出力(Δf)を周波数
逓倍器26でn倍した信号との位相比較を位相比較器2
2を用いて行えば、位相差φ(t) の変動すなわち位相誤
差成分が検出される。これを電圧制御発振器23にフィ
ードバックすることにより位相同期ループ動作が達成さ
れる。
【0021】このようにしてタイミング抽出されたクロ
ックによって光パルス発生器27が駆動され、出力され
るクロック光によって生じた4光波混合光をフィードバ
ックする位相同期ループを構成することにより、信号光
のビットレートの1/nの周波数に同期した同期クロッ
ク信号を再生することができる。なお、n=1の場合、
すなわちクロック周波数と信号光のビットレートが同じ
場合には、周波数逓倍器26は不要である。
【0022】以上示した光タイミング抽出回路17は、
クロック光の高調波を利用して信号光との相関を検出す
る構成であるが、図3(b) に示すように光パルス発生器
27の後段に光パルス逓倍器28を配置し、クロック光
の繰り返し周波数を光学的にn倍しても同様に信号光と
の相関をとることができる。図4は、光パルス逓倍器2
8の構成例を示す。
【0023】図4(a) に示す光パルス逓倍器は、光ファ
イバを用いた2倍多重回路であり、光ファイバカプラ3
1−1,31−2間に光ファイバ遅延線32を配置した
構成である。光ファイバカプラ31−1に入力されたク
ロック光は2分岐され、その一方に光ファイバ遅延線3
2によってT/2+mT(Tは入力クロック光のタイム
スロット=1/f0、mは整数)の遅延が加えられたの
ち、光ファイバカプラ31−2で再び合波され、繰り返
し周波数が2倍のクロック光が生成される。このとき生
成されるクロック光の繰り返し周波数は2×(f0+Δf)
となる。クロックの多重度を2より大きくするには本多
重回路を多段に接続すればよい。k段の接続によりクロ
ックの多重度は2k となる。ただし、このとき入力側か
らk番目の多重回路に用いる光ファイバ遅延線の遅延量
は(T/2k+mT)である。
【0024】図4(b) に示す光パルス逓倍器は、光導波
路を用いた3段8多重の多重回路である。上述のk=3
の場合に対応する。光合分波器33−1〜33−4間に
それぞれ所定の光路長差を有する光導波路34−1〜3
4−6を配置した構成である。ただし、本構成は石英基
板上に集積化したものであり、機能は(a) に示すものと
同じであるが、モノリシック集積化により小型で温度等
の変動を受けない安定した動作が可能になっている(参
考文献:S.Kawanishi et al., " 100 Gbit/s,50km, and
Non-Repeated Optical Transmission Employing All-O
ptical Multi/Demultiplexing and PLL Timing",Electr
on. Lett.,vol.29,pp.1075-1076,1993)。
【0025】図5は、本発明の光同期回路と光多重分離
回路を組み合わせた光受信回路の第1の構成例を示す。
図において、10は図1に示す光同期回路であり、光合
波器14から出力される信号光が光多重分離回路41に
入力される。また、光タイミング抽出回路16から出力
される同期クロック信号は、光パルス発生器42で制御
光に変換されて光多重分離回路41に入力される。
【0026】光多重分離回路41に入力される制御光の
繰り返し周波数は、信号光のビットレートに相当する周
波数(f0) の整数分の1(f0/N)に設定されている。
ただし、Nは1以上の整数であり、本回路による時分割
多重分離数に相当する。図6は、光多重分離回路41の
第1の構成例を示す。図において、本光多重分離回路
は、光合波器51、光非線形媒質52、光フィルタ53
により構成される。信号光と制御光は、光合波器51で
合波器されて光非線形媒質52に入力される。このと
き、信号光と制御光には数nmから数十nm程度の波長
差が設けられる。光非線形媒質52では、その非線形光
学効果により、媒質中で信号光とクロック光の強度の積
に比例した第3の波長の光(4光波混合光あるいは和周
波光)を発生させる。この第3の波長の光を光フィルタ
53で分離して出力光とする。この光フィルタ53で分
離された第3の波長成分は、時分割多重された信号光か
ら所定のチャネルを分離した信号光である。
【0027】図7は、光多重分離回路41の第2の構成
例を示す。図において、本光多重分離回路は、光カプラ
54、光ファイバループ55、光合波器56を用いた非
線形ループミラー(非線形サニャック干渉計)により構
成される。信号光は光カプラ54で2等分され、それぞ
れ光ファイバループ55内を逆回りに伝搬し、再び光カ
プラ54で合流して元の入力ポートから出力される。一
方、制御光は光合波器56を介して光ファイバループ5
5に入力され、光ファイバループ55内を一方向に伝搬
する。このとき制御光と同一方向に伝搬する信号光が、
制御光による光カー効果によって位相シフトを受ける。
したがって、ループ中を互いに逆方向に伝搬した信号光
が再び光カプラ54に戻ってきたときの位相のバランス
が崩れ、位相差がπになったときに信号光が完全にスイ
ッチングされて他方のポートに出力される。すなわち、
図に示すように、制御光と一致した信号光のみが分離し
て出力光となる。
【0028】なお、本実施例では、光ファイバループ5
5における光非線形効果を利用した構成になっている
が、光ファイバループ中に進行波型半導体レーザ増幅器
などの光非線形媒質を挿入しても同様である。進行波型
半導体レーザ増幅器の非線形性は光ファイバよりも106
倍程度大きいので、長さ1mm程度の大きさで対応する
ことができる。これにより、光多重分離回路41を小型
化することができる。
【0029】図8は、光多重分離回路41の第3の構成
例を示す(参考文献:盛岡他,「全光処理を用いた超高
速光パルス分離技術」,NTT R&D, vol.42, pp.669-678,1
993)。図において、本光多重分離回路は、光合波器5
7、偏光子58−1,58−2、光カー媒質59により
構成される。光カー媒質59は、光強度に比例して媒質
の屈折率が変化する媒質である。この屈折率変化は偏波
方向が一致した制御光の下で、 Δn(t) =n2{Is(t)+2Ip(t)} …(7) となる。ここで、n2 は非線形屈折率、Is,Ipはそれぞ
れ信号光と制御光の強度波形である。したがって、信号
光が受ける位相シフト量Δφs(t)は、 Δφs(t)=kΔn(t) L …(8) と表される。ここで、k(=2π/λ)は波数、Lは非
線形媒質長である。Is,Ipによる効果はそれぞれ自己位
相変調、相互位相変調と呼ばれている。この自己位相変
調、相互位相変調によって信号光の位相を回転させて光
のスイッチングを行うことができる。
【0030】信号光のうち、制御光の偏波と平行および
垂直な成分の位相シフトをΔφ1(t)およびΔφ2(t)とす
ると、主な光非線形媒質である光ファイバなどの電子的
な非線形分極が寄与する等方媒質では、 Δφ2(t)=Δφ1(t)/3 …(9) となる。したがって、偏波成分間の位相差Δφk(t)は、 Δφk(t)=Δφ1(t)−Δφ2(t) =kn2BIp(t) L …(10) となる。n2B(=4n2/3)は光カー定数である。信号
光の両偏波成分が等しい場合は、偏波素子を透過する光
強度透過率Tは、 T= sin2(Δφk(t)/2) …(11) となり、Δφk(t)が0からπに変化するときに、Tが0
から1(100%)に変化して光のスイッチングが行われる。
【0031】図8に示す構成では、光合波器57で合波
された信号光および制御光が光カー媒質59に入力され
ると、上記の原理により光カー媒質59中で位相変化を
生じ、制御光によって偏波が90度回転された信号光のみ
が偏光子58−2を通過してスイッチング動作が行われ
る。なお、通常、偏光子58−1,58−2は主軸が直
交して配置されているので、制御光が存在しないときに
は信号光は出力されない。したがって、本構成によれば
消光比の良好なスイッチングが可能となる。
【0032】図9は、光多重分離回路41の第4の構成
例を示す(参考文献:盛岡他,「全光処理を用いた超高
速光パルス分離技術」,NTT R&D, vol.42, pp.669-678,1
993)。図において、本光多重分離回路は、光合波器5
7、偏光子58、光カー媒質59、光分波器60により
構成される。図8の第3の構成例で説明したように、信
号光が受ける位相シフト量Δφs(t)は制御光の強度波形
I(t)に比例する。位相シフト量Δφs(t)の時間微分は瞬
時光周波数シフトΔf(t)を与えるので、制御光と時間的
に重なる信号光パルス列が順次異なった瞬時光周波数シ
フトを受ける。したがって、光カー媒質59の出力端に
回折格子などの光分波器60を配置することにより、信
号光パルス列を一括して互いに分離することができる。
本構成例の特徴は、同時に多チャネルを分離できるとこ
ろにある。
【0033】図10は、本発明の光同期回路と光多重分
離回路を組み合わせた光受信回路の第2の構成例を示
す。図において、10は図1に示す光同期回路であり、
光合波器14から出力された信号光が光変調器を用いた
光多重分離回路43に入力される。また、光タイミング
抽出回路16から出力される同期クロック信号が光多重
分離回路43の制御端子に入力される。光変調器の制御
端子に同期クロック信号が入力されている間は、光変調
器の透過率がほぼ1になって信号光が透過し、同期クロ
ック信号が入力されないときは光変調器の透過率がほぼ
0になって信号光が透過しない。すなわち、同期クロッ
ク信号がゲートになって信号光の多重分離が行われる。
【0034】なお、光多重分離回路43を電子回路のデ
マルチプレクサ(直並列変換回路)で構成し、信号光を
電気信号に変換して入力する構成としても同様に多重分
離処理を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光同期回
路では信号光を増幅するとともに、信号光とクロック光
の4光波混合によって生じた第3の波長の光を誤差信号
とする位相同期ループを構成することにより、信号光の
ビットレートもしくはその整数分の1の周波数に同期し
た同期クロック信号を再生することができる。すなわ
ち、本発明の光同期回路は、簡単な構成で信号光の増幅
機能とタイミング抽出機能を同時に実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光同期回路の実施例構成を示すブロッ
ク図。
【図2】信号光、クロック光、4光波混合光、励起光の
各波長の関係を示す図。
【図3】光タイミング抽出回路16の構成例を示すブロ
ック図。
【図4】光パルス逓倍器28の構成例を示す図。
【図5】本発明の光同期回路と光多重分離回路を組み合
わせた光受信回路の第1の構成例を示すブロック図。
【図6】光多重分離回路41の第1の構成例を示すブロ
ック図。
【図7】光多重分離回路41の第2の構成例を示すブロ
ック図。
【図8】光多重分離回路41の第3の構成例を示すブロ
ック図。
【図9】光多重分離回路41の第4の構成例を示すブロ
ック図。
【図10】本発明の光同期回路と光多重分離回路を組み
合わせた光受信回路の第2の構成例を示すブロック図。
【図11】従来の光受信回路の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11 入力端子 12 光合波器 13 光増幅器 14 光分波器 15 出力端子 16 光タイミング抽出回路 17 光バンドパスフィルタ(OBPF) 18 クロック出力端子 21 受光器 22 位相比較器 23 電圧制御発振器(VCO) 24 ミキサ 25 低周波発振器 26 周波数逓倍器(×n) 27 光パルス発生器 28 光パルス逓倍器(×n) 31 光ファイバカプラ 32 光ファイバ遅延線 33 光合分波器 34 光導波路 41,43 光多重分離回路 42 光パルス発生器 51 光合波器 52 光非線形媒質 53 光フィルタ 54 光カプラ 55 光ファイバループ 56,57 光合波器 58 偏光子 59 光カー媒質 60 光分波器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の繰り返し周波数のクロック信号で
    駆動され、第1の波長のクロック光を出力するクロック
    光源と、 前記クロック光と第2の波長の信号光とを入力し、信号
    光を増幅するとともに第3の波長の光を発生させる光非
    線形・増幅媒質と、 前記光非線形・増幅媒質の出力から前記信号光と前記第
    3の波長の光を分離する分離手段と、 前記第3の波長の光に応じて前記クロック信号の繰り返
    し周波数を制御し、前記信号光のビットレートもしくは
    その整数分の1の周波数に同期した同期クロック信号を
    再生する光タイミング抽出回路とを備えたことを特徴と
    する光同期回路。
  2. 【請求項2】 光非線形・増幅媒質が半導体レーザ増幅
    器であることを特徴とする請求項1に記載の光同期回
    路。
  3. 【請求項3】 光非線形・増幅媒質が希土類ドープ光フ
    ァイバ増幅器であることを特徴とする請求項1に記載の
    光同期回路。
  4. 【請求項4】 第3の波長の光は、クロック光と信号光
    の4光波混合により発生する4光波混合光であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    光同期回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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