JPH09183808A - ジアシルペルオキシド組成物、その水性エマルション及びそれらを用いる塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

ジアシルペルオキシド組成物、その水性エマルション及びそれらを用いる塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH09183808A
JPH09183808A JP34276095A JP34276095A JPH09183808A JP H09183808 A JPH09183808 A JP H09183808A JP 34276095 A JP34276095 A JP 34276095A JP 34276095 A JP34276095 A JP 34276095A JP H09183808 A JPH09183808 A JP H09183808A
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peroxide
diacyl peroxide
vinyl chloride
trimethylhexanoyl
diacyl
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JP34276095A
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Hideyo Ishigaki
秀世 石垣
Katsuki Taura
克樹 田浦
Hiroyuki Nagai
浩幸 長井
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 冷却下において結晶の析出を抑制でき、経日
劣化することなく、長期にわたって安定的に貯蔵できる
ジアシルペルオキシド組成物及びその水性エマルション
を提供する。また、塩化ビニル系重合体の製造方法を提
供する。 【解決手段】 ジアシルペルオキシド組成物は、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシドと、下記
一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシドと、 (但し、式中のRは、炭素数3から17の第1級脂肪族
系アルキル基を示す。)一般式(2)の対称ジアシルペ
ルオキシドとよりなる。 (但し、式中のRは、一般式(1)のRと同様。)塩化
ビニル系重合体は、ジアシルペルオキシド組成物又はそ
の水性エマルションを重合開始剤とし、塩化ビニル系単
量体を重合することにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビニル系単量体
の重合などに使用されるジアシルペルオキシド組成物、
その水性エマルション及びそれらを用いる塩化ビニル系
重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、3,5,5−トリメチルヘキ
サノイルペルオキシドが塩化ビニル系単量体の重合開始
剤として用いられることはすでに知られている。この
3,5,5,−トリメチルヘキサノイルペルオキシド
は、10時間半減期温度(ベンゼン中の0.05モル/
l濃度液における半減期が10時間となる温度)が5
9.5℃と比較的高温活性であるため、一般には他の低
温活性重合開始剤、例えばt−ブチルペルオキシネオデ
カノエート(10時間半減期温度46℃)や2−エチル
ヘキシルペルオキシジカーボネート(10時間半減期温
度43℃)などと併用される。このことによって、塩化
ビニルの重合は初期から後期にかけて常に一定の発熱を
維持しながらスムーズに進行する。
【0003】すなわち、3,5,5,−トリメチルヘキ
サノイルペルオキシドは、実用化されている液状ペルオ
キシドの中で最も重合後期において有用な役割を果たし
ているものである。しかし、この3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルペルオキシドは常温で貯蔵すると劣化す
るため、有効成分の経日劣化を防ぐために0℃以下の冷
却下で貯蔵する必要がある。ところが、99%純度のも
ので融点が13℃と比較的高く、冷却下では結晶化しや
すいため、取扱いや作業性が悪いという問題があった。
【0004】そこで、この問題を解決するためにトルエ
ンやパラフィン系の有機溶剤などの有機溶剤溶液として
用いられているが、トルエンは毒性が強いため作業環境
が悪化するという問題があった。
【0005】一方、パラフィン系溶剤では、毒性問題は
ないが、冷却下における3,5,5−トリメチルヘキサ
ノイルペルオキシドの溶解性が小さく、貯蔵或いは輸送
上で結晶が析出するという問題が依然としてあった。
【0006】また、冷却下におけるこの結晶析出問題
は、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド
を水性エマルション化しても同様である。水性エマルシ
ョンの形態は、水中に、単に3,5,5−トリメチルヘ
キサノイルペルオキシドをミクロに分散したにすぎず、
結晶化温度は水性エマルション化する前と大差ないから
である。
【0007】また、水性エマルションでの結晶析出は、
相分離などの水性エマルションとしての安定性を損なう
致命的な原因となる。その場合、水性エマルション本来
の目的である取扱い上の容易性を確保することができな
いという問題がある。
【0008】ところで、従来いくつかの非対称型ジアシ
ルペルオキシドが知られている。特開昭60−1041
04号公報には、ラウロイル−2−エチルヘキサノイル
ペルオキシドなどのような第1級脂肪酸或いは芳香族酸
と第2級脂肪酸との非対称ジアシルペルオキシド組成物
が開示されている。また、米国特許第3502701号
には、酢酸と炭素数6〜9の脂肪酸からなる第1級脂肪
酸の非対称ジアシルペルオキシド或いは酢酸と第2級脂
肪酸の非対称ジアシルペルオキシドが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記非対称
型ジアシルペルオキシド組成物は、以下のような欠点を
有し、特に塩化ビニル単量体の重合における重合開始剤
として不適当である。
【0010】すなわち、前述の第1級脂肪酸或いは芳香
族酸と第2級脂肪酸との非対称ジアシルペルオキシド組
成物は、結晶析出性や融点を改善したものではないた
め、依然として冷却時に結晶が析出するという問題があ
る。しかも、10時間半減期温度が14〜32℃と35
℃以下の範囲に入る低温系の重合触媒として記されてい
る。このため、通常の重合温度では3,5,5,−トリ
メチルヘキサノイルペルオキシドよりずっと低温で分解
するため、重合を完結させることが困難であるという問
題があった。
【0011】また、酢酸と炭素数6〜9の第1級または
第2級の脂肪酸との非対称ジアシルペルオキシドの場合
でも、結晶析出性や融点を改善したものではないため、
依然として冷却時に結晶が析出するという問題がある。
その上、酢酸と第1級脂肪酸のジアシルペルオキシドは
10時間半減期温度が高く重合が完結せず、逆に酢酸と
第2級脂肪酸とのジアシルペルオキシドは分解温度が低
すぎるため重合が完結せず、いずれもこれを用いて重合
した塩化ビニル重合体は熱安定性が劣るという問題があ
る。加えて、アセチル基を有するジアシルペルオキシド
は安定性が悪いため、長期にわたる貯蔵に適さないとい
う問題がある。
【0012】この発明は、以上のような従来技術の問題
に着目してなされたものである。その目的とするところ
は、冷却下において結晶の析出を抑制でき、経日劣化す
ることなく、長期にわたって安定的に貯蔵でき、しかも
3,5,5,−トリメチルヘキサノイルペルオキシドと
同等の活性を有するジアシルペルオキシド組成物及びそ
の水性エマルションを提供することにある。他の目的と
するところは、塩化ビニル系単量体を重合して得られる
重合体の着色性、フィッシュアイ及び熱安定性を改善で
き、かつ重合体を高収率で得ることができる塩化ビニル
系重合体の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の第1の発明のジアシルペルオキシド組成物は、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシドと、下記
一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシドと、一般式
(2)の対称ジアシルペルオキシドとよりなるものであ
る。
【0014】
【化3】
【0015】(但し、式中のRは、炭素数3から17の
第1級脂肪族系アルキル基を示す。)
【0016】
【化4】
【0017】(但し、式中のRは、炭素数3から17の
第1級脂肪族系アルキル基を示す。) 第2の発明は、第1の発明において、3,5,5−トリ
メチルヘキサノイルペルオキシドの含有量が25〜95
重量%、一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシドの
含有量が4.9〜50重量%、一般式(2)の対称ジア
シルペルオキシドの含有量が0.1〜25重量%であ
る。
【0018】第3の発明のジアシルペルオキシド組成物
の水性エマルションは、第1又は第2の発明のジアシル
ペルオキシド組成物、水及び乳化安定剤を含有するもの
である。
【0019】第4の発明の塩化ビニル系重合体の製造方
法は、第1、第2又は第3の発明のジアシルペルオキシ
ド組成物又はその水性エマルションを重合開始剤とし、
塩化ビニル単独又は塩化ビニル及びこれと共重合可能な
単量体とを重合するものである。
【0020】
【発明の実施形態】以下に、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。非対称ジアシルペルオキシドは、前
記の一般式(1)で示され、一般式(1)中のRは炭素
数が3〜17の第1級脂肪族アルキル基の構造を有する
ものである。この非対称ジアシルペルオキシドは、3,
5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシドの融点よ
りも低い融点を有している。非対称ジアシルペルオキシ
ドとしては、具体的には例えば、3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイル−n−ブタノイルペルオキシド、3,
5,5−トリメチルヘキサノイル−n−ヘキサノイルペ
ルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n
−オクタノイルペルオキシド、3,5,5−トリメチル
ヘキサノイル−n−デカノイルペルオキシド、3,5,
5−トリメチルヘキサノイル−n−ラウロイルペルオキ
シド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−ステ
アロイルペルオキシド等が挙げられる。
【0021】非対称ジアシルペルオキシドとしては、一
般式(1)中のRが炭素数5〜9の第1級脂肪族系アル
キル基が、結晶温度を低下させる効果と結晶の析出時間
を長くする効果が大きいため好ましい。そのような非対
称ジアシルペルオキシドの例としては、3,5,5−ト
リメチルヘキサノイル−n−ヘキサノイルペルオキシ
ド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−オクタ
ノイルペルオキシド及び3,5,5−トリメチルヘキサ
ノイル−n−デカノイルペルオキシドが挙げられる。
【0022】前記一般式(1)のRの炭素数が3よりも
小さい場合、取扱い性が悪く、かつ塩化ビニル単量体の
重合に有用な重合開始剤とはならない。また、Rの炭素
数が17よりも大きい場合、冷却下での貯蔵において結
晶が析出し、取扱い、作業性に問題が生ずる。
【0023】また、対称ジアシルペルオキシドは、前記
の一般式(2)で示され、一般式(2)中のRは、炭素
数が3〜17の第1級脂肪族アルキル基の構造を有する
ものである。この対称ジアシルペルオキシドは、前記非
対称ジアシルペルオキシドを製造する際に副生するもの
で、その融点は3,5,5−トリメチルヘキサノイルペ
ルオキシドの融点よりも低いものと高いものとがある。
対称ジアシルペルオキシドとしては、具体的には例え
ば、ジ−n−ブタノイルペルオキシド、ジ−n−ヘキサ
ノイルペルオキシド、ジ−n−オクタノイルペルオキシ
ド、ジ−n−デカノイルペルオキシド、ジ−n−ラウロ
イルペルオキシド、ジ−n−ステアロイルペルオキシド
等が挙げられる。
【0024】対称ジアシルペルオキシドとしては、一般
式(2)中のRは炭素数5〜9の第1級脂肪族系アルキ
ル基が、結晶温度を低下させる効果と結晶の析出時間を
長くする効果が大きいため好ましい。そのような対称ジ
アシルペルオキシドの例としては、ジ−n−ヘキサノイ
ルペルオキシド、ジ−n−オクタノイルペルオキシド及
びジ−n−デカノイルペルオキシドが挙げられる。
【0025】前記一般式(2)のRの炭素数が3よりも
小さい場合、取扱い性が悪く、かつ塩化ビニル単量体の
重合に有用な重合開始剤とはならない。また、Rの炭素
数が17よりも大きい場合、冷却下での貯蔵において結
晶が析出し、取扱い、作業性に問題が生ずる。
【0026】さらに、前記目的を達成するため、ジアシ
ルペルオキシド組成物の各成分の割合は、3,5,5,
−トリメチルヘキサノイルペルオキシド25〜95重量
%、一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシド4.9
〜50重量%、一般式(2)の対称ジアシルペルオキシ
ド0.1〜25重量%が好ましい。さらに、3,5,
5,−トリメチルヘキサノイルペルオキシド80〜95
重量%、一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシド
4.9〜18重量%、一般式(2)の対称ジアシルペル
オキシド0.1〜2重量%が好ましい。
【0027】なぜならば、3,5,5−トリメチルヘキ
サノイルペルオキシドが25重量%より少なくなるか、
一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシドシドが50
重量%を越える場合、或いは一般式(2)のジアシルペ
ルオキシドが25重量重量%を越える場合は、実用上冷
却時の結晶析出が多くなり、また貯蔵及び輸送上に問題
が生じ、ジアシルペルオキシド組成物の目的を達成でき
ないからである。
【0028】また、3,5,5,−トリメチルヘキサノ
イルペルオキシドが95重量%を越えるか、一般式
(1)の非対称ジアシルペルオキシドが4.9重量%よ
り少なくなる場合、或いは一般式(2)のジアシルペル
オキシドが0.1重量%より少なくなる場合もまた、実
用上冷却時の結晶析出が多く、貯蔵及び輸送上に問題が
生じ、ジアシルペルオキシド組成物の目的を達成できな
い。
【0029】ジアシルペルオキシド組成物は、有機溶剤
との混合物とすることにより、さらにその結晶析出を抑
えることができる。有機溶剤の使用量は特に限定されな
いが、好ましくはジアシルペルオキシド組成物が10重
量%以上となる量とすべきである。ジアシルペルオキシ
ド組成物が10重量%未満では、希薄すぎて運搬上の不
便を招き、実用的ではない。
【0030】前記有機溶剤は、−5℃で液体のもので、
かつ工業的に用いられているものが好ましい。このよう
な有機溶剤としては、例えば飽和系炭化水素、芳香族系
炭化水素、塩素系炭化水素、エーテル類、ケトン類、エ
ステル類やエチレングリコールジエチルエーテル等の塗
料用に用いられている溶剤類が挙げられる。これらの溶
剤は1種又は2種以上の混合物で使用することも可能で
ある。
【0031】ジアシルペルオキシド組成物は、水性エマ
ルションとしても好適に用いることができる。ジアシル
ペルオキシド組成物の水性エマルションは、ジアシルペ
ルオキシド組成物の他に、一般的に用いられるメタノー
ル等の水の凝固防止剤、乳化安定剤を含有する2次的な
組成物である。ここで云う乳化安定剤とは、界面活性剤
或いは保護コロイド剤の様な水性エマルションの貯蔵安
定性向上のため用いられる添加剤の総称をいう。
【0032】水性エマルション中のジアシルペルオキシ
ド組成物の含有量は通常5〜60重量%であるが、特に
10〜50重量%が好ましい。10重量%未満では希薄
すぎて実用的ではない。また、50重量%を越えると水
性エマルションの貯蔵安定性が悪くなる傾向にある。ま
た、乳化安定剤としての界面活性剤は、一般に乳化剤に
使用されているものであれば全て使用可能であるが、好
ましくはノニオン系界面活性剤である。保護コロイド剤
も、一般的に分散助剤に使用されているものであれば良
いが、好ましくはポリビニルアルコールである。これら
のノニオン系界面活性剤又はポリビニルアルコールを用
いることにより、水性エマルションの貯蔵安定性を向上
させることができる。
【0033】ジアシルペルオキシド組成物を製造するに
は、ジアシルペルオキシド成分をそれぞれ公知の方法で
合成し、得られたそれぞれのジアシルペルオキシド成分
を所定の割合で混合してもよいが、一般には、イソノナ
ン酸クロライド50〜97モル%と第1級の脂肪酸クロ
ライド3〜50モル%の割合で混合して、アルカリ存在
下に過酸化水素水と反応させることにより製造できる。
有機溶剤を添加する場合は、製造後に添加しても良い
が、あらかじめ反応系に有機溶剤を存在させることも可
能である。用いられる第1級の脂肪酸クロライドとして
は、n−酪酸クロライド、n−カプロン酸クロライド、
n−カプリル酸クロライド、n−カプリン酸クロライ
ド、ラウリン酸クロライド、ステアリン酸クロライドな
どが挙げられる。
【0034】また、アルカリとしては、無機系でも有機
系でも良く、無機系では水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが、有機系で
はピリジンなどが用いられる。無機系のアルカリを用い
る場合、反応系は水系が、また有機系を用いる場合は反
応は非水系が好ましい。また、反応温度は、通常0〜3
0℃、好ましくは0〜25℃である。
【0035】また、水性エマルションは、常法に従って
製造される。一般には、水相に予め乳化安定剤を溶解或
いは分散させておき、これにペルオキシドを混合し、均
質分散機でエマルション化する。均質分散化は、通常の
撹拌機でも良いが、製造時間短縮のためホモミキサー等
の高速せん断装置が好適に使用される。
【0036】次に、前述したジアシルペルオキシド組成
物又はその水性エマルションを用いる塩化ビニル系重合
体の製造方法について説明する。塩化ビニル系重合体を
製造するための原料となる塩化ビニル系単量体は、塩化
ビニル単独又は塩化ビニル及びそれと共重合可能なビニ
ル系単量体である。塩化ビニルと共重合可能なビニル系
単量体としては、例えば塩化ビニリデン、酢酸ビニル等
が挙げられる。
【0037】また、塩化ビニルの重合法については、塊
状重合法、溶液重合法、懸濁重合法或いは乳化重合法な
どがあり何れの方法でもよいが、水性エマルションに関
しては懸濁重合法或いは乳化重合法が好ましい。重合温
度は、通常25〜75℃、好ましくは40℃〜70℃で
行われる。
【0038】また、ジアシルペルオキシド組成物は、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシドと熱
的活性に大差がないため、3,5,5−トリメチルヘキ
サノイルペルオキシドを用いた塩化ビニルの重合と同
様、他の低温活性のペルオキシドと併用することによ
り、重合初期から重合後期にかけて常に一定の発熱をし
ながらスムーズに進行させることができる。併用できる
ペルオキシドとしては、10時間半減期温度が30℃〜
50℃のものであり、例えば前記したt−ブチルペルオ
キシネオデカノエートや2−エチルヘキシルペルオキシ
ジカーボネート、さらにはクミルペルオキシネオデカノ
エート、t−オクチルペルオキシネオデカノエートなど
が挙げられる。
【0039】以上のように、この発明の実施形態によれ
ば、次のような効果が得られる。 (1)ジアシルペルオキシド組成物又はその水性エマル
ションは、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシドに一般式(1)の非対称ジアシルペルオキシド
と、一般式(2)の対称ジアシルペルオキシドとが加え
られることにより、3成分の相乗効果に基づいて融点を
加重平均よりも降下させることができるとともに、過冷
却現象をも発現できる。このため、ジアシルペルオキシ
ドの融点より低い温度においても結晶の析出を抑制する
ことができる。 (2)従って、ジアシルペルオキシド組成物又はその水
性エマルションは、経日劣化することなく、長期にわた
って安定的に貯蔵ができる。 (3)しかも、冷却下における貯蔵或いは輸送時に結晶
が析出するのを避けることができるとともに、作業性や
取扱い性に優れる。 (4)ジアシルペルオキシド組成物又はその水性エマル
ションは、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシドと同等の活性を有するペルオキシドとして機能
し、さらに他の低温活性な重合開始剤と併用することに
より、塩化ビニル単量体の重合を円滑に行うことができ
る。 (5)ジアシルペルオキシド組成物或いはその水性エマ
ルションを、塩化ビニル系単量体の重合開始剤として用
いた場合、重合が円滑に進行し、完結することから、得
られる塩化ビニル系重合体の着色性(色相)を改善で
き、フィッシュアイを減少させることができるととも
に、熱安定性を向上させることができる。 (6)塩化ビニル系単量体の重合を効率良く行うことが
でき、塩化ビニル重合体を高収率で得ることができる。
【0040】
【実施例】以下、この発明を実施例及び比較例によりさ
らに具体的に説明するが、この発明はこれらの例に限定
されるものではない。なお、各例中の略号は以下のジア
シルペルオキシドを示す。
【0041】MNBP:3,5,5−トリメチルヘキサ
ノイルペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノ
イル−n−ブタノイルペルオキシド、n−ブタノイルペ
ルオキシド MNHP:3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−ヘ
キサノイルペルオキシド、n−ヘキサノイルペルオキシ
ド MNOP:3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−オ
クタノイルペルオキシド、n−オクタノイルペルオキシ
ド MNLP:3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−ラ
ウロイルペルオキシド、n−ラウロイルペルオキシド MNSP:3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−ス
テアロイルペルオキシド、n−ステアロイルペルオキシ
ド MSNP:3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル−n−ス
テアロイルペルオキシド、n−ステアロイルペルオキシ
ド MNAP:アセチル−3,5,5−トリメチルヘキサノ
イルペルオキシド INPO:3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシド 実施例及び比較例で製造したジアシルペルオキシド組成
物について、以下に示す試験を行った。 <組成比の分析>ジアシルペルオキシド組成物の組成比
を調べるためを高速液体クロマトグラフ(以下、LCと
略記する)による分析を行った。その結果を表1に示
す。 <結晶の析出性>冷却下における結晶の析出性を調べる
ため、100mlのガラス容器に約70gの試料と結晶
化したINPOを0.5g入れて密栓し、−5,−1
0,−15℃の各温度に保った恒温器に入れて結晶の析
出状況を次の基準で調べた。
【0042】 ○:変化なし、△:僅かに結晶析出、×:結晶化 それらの結果を表2に示す。 <融 点>ジアシルペルオキシド組成物の融点を調べる
ため、試料をキャピラリ管に入れ、−70℃以下に冷却
して結晶を析出または一部析出させ、その後徐々に温度
を上げ、完全に溶解する温度を調べた。その結果を表2
に示す。 (実施例1、MNBPの合成)撹拌機を備えた1000
mlの4つ口フラスコに10%水酸化ナトリウム水溶液
550gを入れ、撹拌下、液温を5℃に保ちながら、5
0%過酸化水素水46gを添加した。その後、同じ温度
でイソノナン酸クロライド(別名3,5,5−トリメチ
ルヘキサン酸クロライドという)199gとn−酪酸1
3gを混合(モル比9:1)し、その混合物を30分間
で滴下した。その後、液温を5℃に維持しながら撹拌を
30分間続けた。
【0043】撹拌後、分液して油層を採取し、中性にな
るまで水で洗浄した。その後、無水硫酸マグネシウムで
脱水し、濾過した。その結果、無色透明液体として17
3gを得た。得た生成物をLCにより分取し、それぞれ
の組成物を赤外線吸収スペクトル(IR)分析および核
磁気共鳴スペクトル(NMR)分析した結果から、この
ものがMNBPであることを確認した。また活性酸素の
測定結果から純度99%のMNBPを収率91%で得
た。
【0044】また、MNBPのT10をベンゼン中の0.
05モル/l濃度液で測定したところ59.8℃であっ
た。 (実施例2、MNHPの合成)実施例1においてイソノ
ナン酸クロライド199g、n−酪酸クロライド13g
の混合物の代わりにイソノナン酸クロライド110gと
n−カプロン酸クロライド84gとの混合物(モル比
5:5)を用いた他は実施例1に準じて実施した。その
結果、無色透明液体として、155gを得た。得られた
生成物をLCにより分取し、それぞれの組成物をIRお
よびNMR分析した結果から、このものがMNHPであ
ることを確認した。また、活性酸素の測定結果から純度
99%のMNHPを収率90%で得た。
【0045】さらに、MNHPのT10をベンゼン中の
0.05モル/l濃度液で測定したところ60.8℃で
あった。 (実施例3、MNOPの合成)実施例1の反応装置に2
0%水酸化カリウム水溶液488gを入れ、撹拌下、液
温を10℃に保ちながら、50%過酸化水素水59gを
添加した。その後、同じ温度でイソノナン酸クロライド
179gとn−カプリル酸クロライド71gを混合(モ
ル比7:3)し、その混合物を30分間で滴下した。そ
の後、液温を10℃に維持しながら撹拌を45分間続け
た。撹拌後、実施例1と同じ処理を行った。
【0046】その結果、無色透明液体として202gを
得た。得た生成物をLCにより分取し、それぞれの組成
物をIRおよびNMR分析した結果から、このものがM
NOPであることを確認した。また、活性酸素の測定結
果から純度98%のMNOPを収率89%で得た。ま
た、MNOPのT10をベンゼン中の0.05モル/l濃
度液で測定したところ、60.3℃であった。 (実施例4、MNLPの合成)実施例3においてイソノ
ナン酸クロライド179g、n−カプリル酸クロライド
71gの混合物の代わりに、イソノナン酸クロライド2
43gとラウリン酸クロライド16gとの混合物(モル
比95:5)を用いた他は実施例1に準じて実施した。
その結果、無色透明液体として、203gを得た。得た
生成物をLCにより分取し、それぞれの組成物をIRお
よびNMR分析した結果から、このものがMNLPであ
ることを確認した。また、活性酸素の測定結果から純度
98%のMNLPを収率86%で得た。さらに、MNL
PのT10をベンゼン中の0.05モル/l濃度液で測定
したところ59.6℃であった。 (実施例5、MNSPの合成)実施例1の反応装置に2
0%水酸化カリウム水溶液477gを入れ、撹拌下、液
温を10℃に保ちながら、50%過酸化水素水48gを
添加した。その後、同じ温度でイソノナン酸クロライド
171gとステアリン酸クロライド9gを混合(モル比
97:3)し、その混合物を30分間で滴下した。その
後、液温を10℃に維持しながら撹拌を60分間続け
た。撹拌後、実施例1と同じ処理を行った。
【0047】その結果、無色透明液体として140gを
得た。得られた生成物をLCにより分取し、それぞれの
組成物をIRおよびNMR分析した結果から、このもの
がMNSPであることを確認した。また、活性酸素の測
定結果から純度98%のMNSPを収率85%で得た。
さらに、MNSPのT10をベンゼン中の0.05モル/
l濃度液で測定したところ59.5℃であった。 (実施例6、MSNPの合成)実施例1の反応装置に2
0%水酸化カリウム水溶液477gを入れ、撹拌下、液
温を10℃に保ちながら、50%過酸化水素水48gを
添加した。その後、同じ温度でイソノナン酸クロライド
53gとステアリン酸クロライド212gを混合(モル
比3:7)し、その混合物を30分間で滴下した。その
後、液温を10℃に維持しながら撹拌を60分間続け
た。撹拌後、実施例1と同じ処理を行った。
【0048】その結果、無色透明液体として200gを
得た。得られた生成物をLCにより分取し、それぞれの
組成物をIRおよびNMR分析した結果から、このもの
がMSNPであることを確認した。また、活性酸素の測
定結果から純度96%のMSNPを収率78%で得た。
さらに、このときのMNSPのT10をベンゼン中の0.
05モル/l濃度液で測定したところ61.6℃であっ
た。 (比較例1、MNAPの合成)実施例1の反応装置に3
0%過酢酸アセトン溶液306gを入れ、撹拌下、液温
を0℃に保ちながら、イソノナン酸クロライド177g
を添加した。その後、同じ液温でピリジン91gを30
分間で滴下し、このまま液温を0℃に維持しながら撹拌
を90分間続けた。その後、反応混合液に7%塩酸水溶
液300gを加えて反応を終了した。混合液は分離して
有機層を採取し、その有機層を5%重炭酸ナトリウム水
溶液で1回洗浄し、さらに中性になるまで水で洗浄し
た。その後、無水硫酸マグネシウムで脱水濾過し、そし
て氷浴で冷却しながら減圧処理した。
【0049】その結果、無色透明液体として171gを
得た。得られた生成物をIRおよびNMR分析した結果
から、このものがMNAPであることを確認した。ま
た、活性酸素の測定結果から純度86%のMNAPを収
率68%で得た。さらに、このときのMNAPのT10を
ベンゼン中の0.05モル/l濃度液で測定したところ
63.7℃であった。 (比較例2、INPOの合成)実施例1に準ずる方法に
て製造した。INPOのT10をベンゼン中の0.05モ
ル/l濃度液で測定したところ59.5℃であった。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】(実施例7)内容量600mlのステンレ
ス製オートクレーブに、イオン交換水240mlとポリ
ビニルアルコール0.3gとを入れ溶解させた。次に、
実施例1で得たMNBPを純品換算で0.1gとジ(2
−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート0.1を
添加した後、−70℃以下に冷却し、塩化ビニル単量体
100gを加えた。オートクレーブの空間部分を窒素ガ
スで置換した後密栓した。
【0053】オートクレーブを温水で保温して、内部温
度を65℃に保ちながら5.5時間重合を行った。撹拌
は、オートクレーブを水槽中で32r.p.m.で回転させる
ことにより行った。重合を行った後、冷却し未反応塩化
ビニル単量体を除き、得られた白色粉末を2回100m
lの水で洗浄した後、真空で乾燥した。得られた塩化ビ
ニル重合体の乾燥重量から算出した重合転化率は82%
であった。
【0054】得られた塩化ビニル重合体の熱安定性試験
として下記に示す着色性試験を行い、さらにフィッシュ
アイ(以下、FEと略記する)を下記に示す方法により
測定した。それぞれの結果を表3に示す。 <初期着色性試験>塩化ビニル重合体100重量部、ジ
オクチルフタレート50重量部とジブチル錫マレート
2.5重量部を混合し、160℃のロール上で10分間
混練りし、1mm厚みのシートを取り出し、そのシートの
着色度合いを目視にて観察した。 <FE>塩化ビニル重合体100重量部、ジオクチルフ
タレート50重量部、ジブチル錫マレート2.5重量部
を混合し、160℃のロール上で混練りし、0.1mm厚
みのシートを取り出し、そのシート10cm×10cmの面
積に存在するFEの数を判読した。 (実施例8〜11)重合開始剤としてMNBPの代わり
に、表3に示すペルオキシドを添加した以外は、実施例
7に準じて塩化ビニルの重合を行った。表3に示すよう
に、それぞれ80〜84%の重合転化率であった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体の着色性及びFEの結果
を表3に示す。 (実施例12)重合開始剤としてMNBPの代わりに、
MNOPを50重量%含む水性エマルションを添加した
以外は、実施例7に準じて塩化ビニルの重合を行った。
表4に示すように、82%の重合転化率であった。ま
た、得られた塩化ビニル重合体の着色性及びFEの結果
を表4に示す。 (実施例13)重合開始剤としてMNBPの代わりに、
MSNPを添加した以外は実施例7に準じて塩化ビニル
の重合を行った。表4に示すように、78%の重合転化
率であった。また,得られた塩化ビニル重合体の着色性
及びFEの結果を表4に示す。 (比較例3)重合開始剤としてMNBPの代わりに、表
4に示されるMNAPを用いた以外は、実施例7に準じ
て塩化ビニルの重合を行った。その結果を表4に示す。
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】以上のように、表2に示す実施例1〜6
と、比較例1、2とを対比すると、各実施例の方法は、
従来のINPOに比較し、冷却時の結晶析出性が大幅に
改善されたことがわかる。なお、実施例6では、貯蔵安
定性が実施例1〜5よりも低いが、これはジアシルペル
オキシド組成物中の各成分の組成比が好適な範囲を外れ
ているからである。
【0058】さらに、各実施例のジアシルペルオキシド
組成物は、融点より低い温度で貯蔵しても結晶の析出が
長期にわたり抑制されることがわかる。また、表3及び
表4に示すように、実施例7〜13と比較例3の重合結
果から各実施例では、重合開始剤MNAPと比較して着
色性が小さく、FEの少ない重合物が収率良く得られる
ことが分かる。なお、実施例13で重合転化率がやや低
いのは、ジアシルペルオキシド組成物中の各成分の組成
比が好適な範囲を外れているためと考えられる。
【0059】なお、前記実施形態より把握される技術的
思想について以下に記載する。 (a)一般式(1)で示される非対称ジアシルペルオキ
シドは、Rが炭素数5〜9の第1級脂肪族系アルキル基
である請求項1に記載のジアシルペルオキシド組成物。
このように構成すれば、塩化ビニル系単量体の重合を円
滑に進めることができるとともに、冷却下での結晶の析
出を効果的に抑制でき、取扱い性をより容易にすること
ができる。 (b)一般式(2)で示される対称ジアシルペルオキシ
ドは、Rが炭素数5〜9の第1級脂肪族系アルキル基で
ある請求項1に記載のジアシルペルオキシド組成物。こ
の構成によれば、塩化ビニル系単量体の重合を効率的に
進めることができるとともに、冷却下での結晶の析出を
有効に抑制でき、取扱い性をより容易にすることができ
る。 (c)ジアシルペルオキシド組成物の含有量が5〜60
重量%である請求項3に記載のジアシルペルオキシド組
成物の水性エマルション。この構成により、塩化ビニル
系単量体の重合を効率良く行うことができるとともに、
水性エマルションの貯蔵安定性を維持することができ
る。 (d)乳化安定剤は、ノニオン系界面活性剤又は保護コ
ロイド剤としてのポリビニルアルコールである請求項3
に記載のジアシルペルオキシド組成物の水性エマルショ
ン。このように構成すれば、水性エマルションの貯蔵安
定性を長期にわたって維持することができる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果が得られる。第1の発明のジアシル
ペルオキシド組成物によれば、冷却下においてジアシル
ペルオキシド組成物から結晶が析出するのを抑制するこ
とができ、経日劣化を防止でき、長期にわたる貯蔵安定
性を維持することができる。しかも、3,5,5,−ト
リメチルヘキサノイルペルオキシドと同等の活性を発揮
することができる。
【0061】第2の発明によれば、第1の発明の効果を
より高めることができる。第3の発明の水性エマルショ
ンによれば、冷却下において水性エマルションから結晶
が析出するのを抑制することができ、経日劣化を防止で
き、長期にわたる貯蔵安定性を保持することができる。
さらに、3,5,5,−トリメチルヘキサノイルペルオ
キシドと同等の活性を発現することができる。
【0062】第4の発明の塩化ビニル系重合体の製造方
法によれば、得られる重合体の着色性、フィッシュアイ
及び耐熱性を改善することができるとともに、重合体を
高収率で得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3,5,5−トリメチルヘキサノイルペ
    ルオキシドと、下記一般式(1)の非対称ジアシルペル
    オキシドと、一般式(2)の対称ジアシルペルオキシド
    とよりなるジアシルペルオキシド組成物。 【化1】 (但し、式中のRは、炭素数3から17の第1級脂肪族
    系アルキル基を示す。) 【化2】 (但し、式中のRは、炭素数3から17の第1級脂肪族
    系アルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 3,5,5−トリメチルヘキサノイルペ
    ルオキシドの含有量が25〜95重量%、一般式(1)
    の非対称ジアシルペルオキシドの含有量が4.9〜50
    重量%、一般式(2)の対称ジアシルペルオキシドの含
    有量が0.1〜25重量%である請求項1に記載のペル
    オキシド組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のジアシル
    ペルオキシド組成物、水及び乳化安定剤を含有するジア
    シルペルオキシド組成物の水性エマルション。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    のジアシルペルオキシド組成物又はその水性エマルショ
    ンを重合開始剤とし、塩化ビニル単独又は塩化ビニル及
    びこれと共重合可能な単量体とを重合する塩化ビニル系
    重合体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005519154A (ja) * 2002-03-01 2005-06-30 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ ジアシルパーオキサイドを含む重合化方法
WO2018210712A1 (en) * 2017-05-16 2018-11-22 Akzo Nobel Chemicals International B.V. Process for manufacturing polyethylene

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