JPH09182742A - 放射線画像撮像方法および装置 - Google Patents

放射線画像撮像方法および装置

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JPH09182742A
JPH09182742A JP7354756A JP35475695A JPH09182742A JP H09182742 A JPH09182742 A JP H09182742A JP 7354756 A JP7354756 A JP 7354756A JP 35475695 A JP35475695 A JP 35475695A JP H09182742 A JPH09182742 A JP H09182742A
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JP
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radiation
image
ray
dimensional
radiation detector
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JP7354756A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Mihara
俊朗 三原
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Futec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鮮明な放射線画像を得ること、また大視野の放
射線画像を得ることにある。 【構成】放射線発生源が一次元あるいは二次元あるいは
三次元の形状をしていて、放射線発生源からの放射線の
一部を通過させ、他を遮断する一個または複数のピンホ
ール板3を有し、放射線発生源とピンホール板3の間に
被写体を配置させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工業用または医療用に使
用される放射線利用の画像撮像装置、または画像診断撮
像装置、または断層画像撮像装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線画像撮像方法および装置は
発散型放射線を利用した撮像、あるいは細いペンシルビ
ーム状の放射線を利用した撮像である。前者はX線管に
よるX線画像撮像方法が代表的で図18に示される。後
者はX線CTでかつて利用された技術で図19に示され
る。この他に最近、環状X線管をX線発生源としたX線
CT装置《たとえば公開特許公報(A)平4−2005
38など》が考案(図20参照)されている。図18は
従来技術であるX線管14から放射されたX線9が被写
体12を照射してX線検出装器101に入射する発散型
のX線撮像装置を示す。図19はいわゆるペンシルビー
ム状にX線9を絞りX線検出器101に入射させる方式
でありX線管14とX線検出器の組が平行移動して被写
体12を撮像する方式である。従来技術の図20に於て
は熱陰極1から放出される熱電子線92がドーナツ状真
空空間を進行し、多数配設された偏向電磁石(図20で
は見やすさのため2ケのみ図示されている)のいづれか
で偏向され環状ターゲットに衝突させられ、焦点を形成
してX線9を発生する。X線を発生する焦点は環状ター
ゲット上を高速移動(図20で焦点移動方向の矢印の方
向に移動)するので移動焦点型であり、従って図18に
示す発散型の一変型であり、即ちゼロ次元をめざすもの
であり、本発明に関する一次元、二次元、三次元のX線
発生とは根本的に異なる。即ち本発明は同時に一次元、
二次元、三次元の各部からX線ないしガンマ線が同時に
発生されるのに対し、従来技術図20では非同時(時系
列的)にゼロ次元をめざした焦点(但し移動する焦点)
からX線が発生される。従ってこの両者の相異は明白で
あり、全く異なる技術である。更に大規模なX線撮像装
置としては、いわゆるSOR(シンクロトロン放射光利
用)装置から発生するX線を線源とした撮像装置があ
る。SORは直径数mから数10mのドーナツ状真空空
器中で電子を周廻周期加速しその電子から放出されるX
線を取り出すものである。SORはその寸法規模、所要
電力、運転に要する人員、建設コストなどが本発明のめ
ざすものより2桁程度以上大なるものであり、ここでS
ORおよびSOR利用撮像装置は本発明とは次元の異な
るものとし、比較の対象外と本明細書では定義する。た
だしSORもペンシルビームあるいは点焦点(即ち発
散)型であり本発明とは異なる技術であることは変らな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は四項目あり、その第一項目は焦点寸法の小さ
な放射線画像撮像方法および装置を提供することであ
る。課題の第二項目は大視野の放射線面像撮像方法を提
供することである。課題の第三項目は鮮明な放射線画像
を得ることである。課題の第四項目は不要な散乱散がな
い鮮明な像が得られかつ装置が低コストな撮像方法及び
装置を提供することである。
【0004】まず課題の第一項目で問題となる焦点寸法
について説明する。本発明で放射線とはX線またはガン
マ線を意味するものとする。X線についてはX線管によ
ってX線が発生され、その焦点寸法を小さくすることは
即ち撮像画像の鮮明さを改善する為の条件の一つであ
る。
【0005】即ち焦点寸法が小さい程X線画像(また同
様にガンマ線画像)が鮮明になる。図4はこのことを説
明するものである。従来の技術であるX線画像は透過式
であり、X線の透過率の差により被写体の像を写し出す
ものである。言い換れば、被写体の各部の透過率の差が
陰影(濃い,薄い)を作り出す。
【0006】図4では一例として文字Aの形をした物体
のX線画像を示す。この文字AのX線画像の鮮明さがX
線の焦点寸法によって影響される様子を示したものが本
図であり焦点寸法が大きい程X線画像の不鮮明さ(言い
換れば輪郭部のボケ具合)が大である。
【0007】医療用の画像診断では前記物体Aの代り例
えばに人体胸部が被写体となり、例えば肺癌の病変部の
輪郭部が鮮明に撮像されることが重要である。また工業
用の非破壊検査では前記物体Aの代りに、例えばダイカ
スト鋳物品が被写体となり、例えば鋳物の代表的欠陥で
ある鋳物の巣の輪郭部が鮮明に撮像されることが重要で
ある。
【0008】このように放射線の焦点寸法が小さいこと
が必要であるので、放射線例をX線にとり、X線発生源
であるX線管の従来の技術の推移を説明し、本発明の内
容との比較判断を容易ならしめる。
【0009】 れて以来1995年の今日に到るまで、X線管の改良の
歴史は焦点寸法を小さくする技術の歴史と言っても過言
ではない。即ちX線の用途としてはX線画像用がほとん
どであり、X線画像用のX線管としての性能としては、
その焦点寸法が画像の鮮明さに直接対応しているので、
前記の改良の歴史は、焦点寸法を小さくする技術の歴史
であったのも、けだし当然である。
【0010】まずX線管の焦点寸法の、概念につき説明
する。X線管の焦点寸法とは、図6に示すように被写体
側から見たX線発生部分の大きさである。X線の発生原
理は図5に於て真空容器4内で熱陰極1を陰極11を介
して供給される電力で加熱して発生させた熱電子92を
陽極2のターゲット部分25に電気的に加速して衝突さ
せ、電子のもっていた運動エネルギーの一部をX線19
として発生させるものである。X線管の焦点寸法(図6
の17)とは被写体側から見た有効ターゲット部分(全
ターゲット面積のうち実際に熱電子が衝突してX線を発
生している部分)の大きさのことである。
【0011】X線管の焦点寸法を小さくする技術の歴史
は大別して固定陽極の時代(1920年代後半まで)と
回転陽極の時代(1920年代後半から1995年現在
まで)に区分される。1895年にレントゲンによって
X線が発見されて以来、関係者の努力は焦点寸法を小さ
くすることに集中された訳であるが、次の技術上の壁に
行き当った。即ちターゲットの高温限界である。図5に
於て熱陰極から出る熱電子を収束させ(即ち電界等適当
な手段によって熱電子の流れを細いビームに絞って)タ
ーゲットに衝突させれば良い訳であるが、収束させれば
させる程ターゲットの単位面積当りのエネルギー負荷が
増大し、その部分のターゲットが赤熱加熱され、逐には
溶融、破損してしまう。陽極物質の改良(タングステン
と銅の組み合わせなど)、陽極の冷却などの改良が行わ
れたが実用上の焦点寸法は数mmの程度が限界であっ
た。
【0012】上記固定陽極管の熱負荷の難点を解決した
のが1929年のBouwersによって実用化された
回転陽極式X線管である。
【0013】図7は回転陽極式X線管の模式図であり、
陽極2に張り合わされたターゲット25は真空容器4内
で回転する。この技術によって図8に示す如くターゲッ
トの熱負荷は著しく軽減され焦点寸法の微小化が進展
し、今日に至っている。現在最も焦点寸法の小さいもの
としては数ミクロンのものが実用になっている。但しこ
の焦点寸法が数ミクロンが大むね回転陽極式X線管の限
界で更に焦点寸法を小さくしようとすると再び、固定陽
極式X線管がかつてそうであったように、回転陽極式X
線管もターゲットの熱負荷の難点に遭遇した。
【0014】図8は回転陽極式X線管の熱負荷の限界で
ある焦点荒れも示すものであり、X線管に過大負荷が加
えられた場合、焦点温度はタングステンの融点以上に達
し、焦点は融解することになる。また繰り返し使用する
と焦点面はしだいにクラック(亀裂)が入り荒れてく
る。焦点面にクラックが入るような状態にまでになると
X線出力は低下し正常な場合の50%にも低下すると言
われ、そのまま使用すれば結局溶融破損してしまう。
【0015】前記に記述したように、焦点を小さくして
行くと単位面積当りの熱負荷は増大するので、いづれタ
ーゲットの熱負荷の限界に遭遇し、この熱負荷の限界を
避ける為には熱電子の衝突エネルギーを一定値以下に抑
えざるを得ない。(即ちX線管のX線出力を一定値以上
にはできない。)結局、固定陽極式X線管→回転陽極式
X線管→新方式X線管の様に新方式X線管が求められる
ゆえんである。
【0016】以上に述べたものはX線の技術に関するも
のである。ガンマ線については、実用的にはガンマ線を
発生させる線源としては放射性同位元素であり、通常ガ
ンマ線を遮断する容器内に入れられ密封され、密封線源
として設置され、使用時にシャッターを開く等の使い方
が一般的である。従って焦点大きさ(寸法)と言う概念
がもともとない。
【0017】本発明の第二の課題である大視野の撮像に
ついては、従来法では(イ)X線強度の難点,(ロ)視
野メクラ部分の難点,(ハ)X線検出器の寸法制限の難
点がある。これ等の事情は図17に前記(イ)につい
て,図16に前記(ロ)について、図18、図19に前
記(ハ)について示されている。
【0018】図17に示すように、X線管14から視野
153、154、155が遠ざかれば遠ざかる程、X線
9の強度は低下する。低下する強度は遠ざかる距離の二
乗に反比例して急激に低下する。従って図示されていな
いX線検出器101の高感度化が必要になる。
【0019】図16に示すように例えば視野152が視
野メクラとなってしまう部分であり、従来技術である発
散型のX線管では避けられないものである。
【0020】図18は従来技術の発散型のX線管14か
ら発生するX線9が、X線検出器101に入射する様子
を示したものである。図中、12は被写体であり、放射
線検出器の有効大きさ(有効視野)は被写体12の有効
視野の範囲よりも必ず大でなければならない。
【0021】図19に示すようなX線9を細いビームに
絞るペンシルビーム型撮像方式は実用性に乏しい。即ち
被写体12を包括する視野を得るためには、X線管14
と線検出器101を平行移動させてX線9が被写体の大
きさ以上に移動しなければならず、移動所要時間を必要
とすることが(即ちリアルタイム性を欠くことが)、実
用価値を低めている。
【0022】本発明が解決しようとする第三番目の課題
である画像の鮮明さについては、鮮明な放射線画像を得
るための構成要件が2項目ある。
【0023】その第一構成要件は焦点寸法の小さな放射
線発生源を撮像に使うことであり、この構成要件の必要
性については既に本発明が解決しようとする課題の第一
項目の所で詳述した。次に第二構成要件は、画像を形成
するのに不必要な散乱放射線が放射線検出器に入射しな
いようにすることである。なおここで本明細書において
はX線フィルムも放射線検出器のうちに入ると定義す
る。
【0024】図10に不必要な散乱放射線が画像の鮮明
さを損う事情を図示した。図10は一例として人体腹部
の例えば胃癌部のX線画像を得る場合を示す。この場合
胃癌病変部123の影がX線フィルム当該点161に写
る訳であるが、当該点には映像を形成するのには不必要
な不要散乱X線91(図では波線で略記されている)が
到達する。この不必要な散乱X線は例えば肋骨、背骨、
その他人体体組織などから散乱されてくるX線である。
この画像の鮮明さを損う有害な散乱X線がX線フィルム
に写る現象はかぶりと称されている。
【0025】即ち本発明が解決すべき課題のうちの一つ
はかぶりの少い画像を得ることでもあると言える。
【0026】なお図10に於てはX線検出器101をX
線フィルムとしたが、他の放射線検出器、例えばX線ビ
ジコン管、CCDイメージセンサ、イメージインテンシ
ファイアなどでもこのかぶりの事情は同じであることは
明らかである。
【0027】なお、このかぶりを多少なりとも防ぐ従来
技術として図11に示す散乱線除去用グリッド111の
使用がある。この方法はグリッド間隔を無限に小さく出
来ないのである程度の効果しかないとされており、その
事情は図11からも容易に推察される。
【0028】本発明が解決しようとする課題の第四番目
は低コストな散乱線のない撮像方法および装置を提供す
ることであるが、低コストとは前述のSOR利用の撮像
装置は論外として、二次元の検出エリア(通常数十cm
角)を持つ放射線検出器(たとえば人体胸部撮像用のイ
メージインテンシファイア…図13の136)のような
高コストのものに比べて低コストであるという意味であ
る。また散乱線については既に説明した通りである。
【0029】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明では下記4項目の手段を講じる。 (手段1)放射線同時発生源および放射線検出器の形状
が一次元あるいは二次元あるいは三次元の形状であり、
その放射線同時発生源から放射される放射線の一部を通
過させて放射線検出器に入射させ、残りの放射線は遮断
するピンホール板を具備したことを特徴とする放射線画
像撮像装置に於て、被写体を放射線発生源とピンホール
板の中間に配置する。 (手段2)前記手段1に於てピンホール板と放射線検出
器の組を複数組とする。 (手段3)前記手段1に於て放射線検出器をCCDイメ
ージセンサとする。 (手段4)前記手段1に於て放射線検出器が直射型CC
Dリニアイメージセンサとする。
【0030】解決すべき課題と解決する為の手段との対
応は次の通りであり、その理由を次項目
【作用】に於て記述する。 課題1 …手段1,手段3 課題2 …手段2 課題3 …手段1,手段3 課題4 …手段4
【0031】
【作用】手段1即ち請求項1による作用は図11により
明らかである。即ちピンホール板のピンホール径が焦点
寸法に相当するので、焦点寸法を小さくすることはピン
ホール径を小さくすれば良い。
【0032】但しピンホール径を小さくすると放射線検
出器に入射する放射線の強度が低下するので放射線の感
度を従来よりは高くしなければならない。この為、手段
3に於ては直射型CCDイメージセンサを用いる。ここ
でCCDイメージセンサを採用し、撮像管を採用しない
理由はCCDイメージセンサは固体式であり真空を使っ
ていないが、撮像管は真空式であり全面ガラスを取り外
せず直射型に出来ないという制約のためである。直射型
CCDイメージセンサを使うと付随して別の利点(即ち
ガラス面散乱がなくなる)がある。
【0033】直射型CCDイメージセンサとは、本明細
書では次のように定義する。 (定義)1.CCDイメージセンサの種類はCCDリニ
アイメージセンサまたはCCDエリアイメージセンサと
する。 2.CCDイメージセンサの前面ガラスを取り除く。 3.放射線を直接CCDイメージセンサ受光面に入射さ
せる。即ち蛍光体結合,レンズ結合,ファイバ結合,マ
ルチチャンネルプレート結合など間接的なる放射線とC
CDイメージセンサの結合は行わない。
【0034】CCDイメージセンサを使用した放射線検
出の従来方法の一例を図14に示す。この例は蛍光体結
合と硝子ファイバ結合の組合せである。
【0035】このような間接的な結合を行うと直射型に
比べて感度の低下、分解能の低下を来す。即ち放射線を
蛍光板によって可視光に変換する過程では分解能(即ち
寸法の細かさ〜空間周波数)の低下が、蛍光板の粒子荒
さにより、避けられない。また、図13のようにレンズ
133によるレンズ結合を行うとレンズによる光量損、
またレンズの分解能(〜空間周波数)の影響による感度
と分解能の低下および像歪みを来す。
【0036】いづれにせよ何らかの間接的手段を用いれ
ば、そのことによる性能低下は当該間接手段の挿入の影
響があるのでまぬがれない。しからば従来なぜ本発明に
おける直射型の技術が用いられなかったのかと言うと図
13にその理由を図示する。
【0037】固体式撮像素子であるCCDイメージセン
サはシリコンウェハを極端に大きくできないという製造
上の都合により、撮像視野は実用的な大きさは最大でも
40mm角位である。一方例えば人体胸部の放射線画像
を得ようとすれば少くとも400mm×400mm程度
以上の面積が必要になる。従って図13に示すようなレ
ンズ133によるレンズ結合、ファイバ結合など何らか
の手段が必要になってくる。なお同じく撮像素子で真空
管式ではビジコン管などがあるがこの場合も撮像視野は
小さく1インチ管での1インチ角(約25mm角)程度
が製造上の理由により最大である。即ちレンズ等と組合
せなければ大視野に適用できない。
【0038】ところが本発明に於ては放射線源が収束発
散型であり、かつ被写体をピンホール板と放射線発生源
の間に置くのでCCDイメージセンサの如く40mm角
の寸法ても良く400mm×400mmの被写体を撮像
することが出来る。この事情を図23に図示した。即ち
被写体12よりCCDイメージセンサ103の方が小さ
い。
【0039】一方従来技術でイメージインテンシファイ
ア(略称I.I.)撮像方式がある。このI.I.撮像
方式を図13に示す。この方式も前記直射型ではなく、
I.I.による各種性能(例えば寸法分解能,検出感
度,画像歪みなど)の低下を免がれ得ない。
【0040】従って以上の理由により直射型のCCDイ
メージセンサを用いることの作用として感度がよく、寸
法分解能が小さく、画像歪みのない鮮明な画像が得られ
る。
【0041】なお放射線検出器としてX線フィルムを用
いることが本発明に於ても最も寸法分解能、放射線感度
の良い結果が得られるのであるが、次の理由により本発
明に於てはX線フィルム以外にCCDイメージセンサも
本発明に好ましい放射線検出器であり、その理由を次に
述べる。
【0042】オンライン病理診断,オンライン医療用画
像処理,工業用インライン欠点画像撮像,工業用インラ
イン探傷,工業用インライン検品などリアルタイム性が
要求される分野での本発明の適用に於てはX線フィルム
の現象、定着などの作業の非リアルタイム性はX線フィ
ルムの諸性能の高さを相殺してしまうからである。
【0043】次に手段2即ち請求項2の作用について記
述する。本発明では図15に示す如く、必要な視野の大
きさ151(大視野)だけ、ピンホール板3と放射線検
出器101の組を並べれば理論上はいくらでも視野を大
にすることが出来る。
【0044】それでは従来技術に於てもX線管と放射線
検出器の組を並置すれば、いくらでも視野を大きく取れ
るのではないかとの疑問が出てくる訳であるが、図16
に示すようにメクラ部分152の理由、コストの理由で
無理である。
【0045】即ちX線管と放射線検出器の組を並置する
方式では図16に示すように画像を得ることができない
部分即ちメクラ部分152が避けられない、また、本発
明では1個のX線管およびX線管電源で済むのが従来法
ではX線管の数だけX線管およびX線管電源が必要にな
り高コストになる。。
【0046】次に前述の本発明が解決すべき課題3に対
する手段1と手段3の作用について説明する。図9に本
発明の手段1により、放射線画像の形成に不要な散乱放
射線91(図中で波線で示されている)が完全に除去さ
れる様子を示す。即ち従来法の図10に示すようなかぶ
りは原理上あり得ない。即ち放射線検出器(図9の10
1)に到達する放射線は必ずピンホール板(図9の3)
を通過しなければならないので不要な散乱放射線が放射
線検出器に到達できない。また特別な角度をなす散乱放
射線94(図中で波線で示されている)は病変部123
の輪郭を強調する働きをするのでかえって鮮明さが増
す。また手段3は放射線の直接的な検出であり間接的な
部分、例えばレンズ、蛍光板などを含まないので画像の
鮮明さを損うことがない。
【0047】次に手段4の作用により課題4が達成され
る様子を説明する。撮像すべき被写体は、被写体の動き
に関して2種類に大別される。即ち一方向に動いている
被写体と静止している被写体の2種類である。このうち
一方向に動いている被写体は例えば医療用ではCTスキ
ャナーに於ける人体、また工業用ではベルトコンベアに
て移送される工業製品などが代表的である。
【0048】被写体が一方向に動いている場合は高価な
二次元撮像装置(二次元用放射線検出器)を使わなくて
も済む。即ち一次元用放射線検出器(例えばCCDリニ
アイメージセンサ)の出力信号を順次半導体メモリに蓄
積し二次元像として再生できるからである。また被写体
が静止している場合は一次元放射線検出器を一方向に動
かしながら撮像してその一次元信号を前記半導体メモリ
に蓄積し二次元像として再生すれば良いので、高価な二
次元放射線検出器を使わなくて済む。
【0049】更に本発明ではピンホールを使っているの
で、不要な散乱線がない。このことは前記一次元放射線
検出器を使った場合も同様であるのは明らかである。
【0050】
【実施例】以下図1〜図3を参照して本発明の実施例を
説明する。図1は放射線発生源の形状が一次元で、放射
線検出器が、CCDリニアイメージセンサであり,ピン
ホール板と放射線検出器の組の数が1組の場合の一実施
例である。本実施例はたとえば人体胸部などの放射線画
像を得る為の装置である。
【0051】CCDリニアイメージセンサを移動させて
撮像すれば、CCDリニアイメージセンサは一次元であ
りながら、二次元の像が撮像できる。即ち一次元の像を
半導体メモリなどに蓄積して、二次元像を得ることが出
来る。従って高価複雑な二次元撮像管はもとより二次元
CCDエリアイメージセンサを使用しないでも、二次元
画像は撮像可能となり、低コスト化に寄与できる。
【0052】このように、被写体が静止している場合に
一次元視野であるCCDリニアイメージセンサを利用し
て二次元の像を得るには、前記説明の如くCCDリニア
イメージセンサを動かして(移動させながら)撮像すれ
ばよい。
【0053】図1に於て、真空容器4内に配設されてい
る熱陰極1は図示されていない。熱陰極加熱用電源から
の電力により加熱され熱電子を放出する。放出された熱
電子は図示されていない加速用電源にて加速され陽極2
に衝突させられX線を発生する。X線は窓部5、人体、
ピンホール板3のピンホールを通過しCCDイメージセ
ンサ105に入射し、画像信号を発生する。X線の一部
分はピンホールを通過しないでピンホール板により遮断
される。
【0054】図1に於て、放射線発生源部分14と放射
線検出器部分は図示されたアームにて機械的に一体化さ
れ、昇降機構により昇降し、必要な人体部分の撮像を行
う。
【0055】なおCCDリニアイメージセンサ(一次元
センサ)を放射線検出器とした場合に、面積画像(二次
元画像)を得るためには半導体メモリーにCCDからの
一次元画像信号を時系列的に順次蓄積し二次元価像とし
て再生する通常の方法で良いが、図2にこの画像信号の
流れをブロック図にて示す。
【0056】図2に於て、CCDリニアイメージセンサ
から昇降機構の昇降過程で時系列的に発生する一次元映
像信号はA/Dコンバータでデジタル信号に順次変換さ
れメモリに蓄積される。蓄積されたデジタル信号は必要
に応じてデータ処理回路にてアナログ二次元画像信号に
変換されてCRT表示モニタに出力されたりまたはデジ
タル信号のままパソコンに出力されたり、あるいは図示
されない、他の機械例えばネットワークであるLAN回
線,ファクシミリ,コピー機などに出力され有用な信号
の送信を行う。
【0057】なお図1に於ては、放射線発生源の形状が
一次元の場合を例示するが、放射線発生源の形状が二次
元の場合はそれに応じてCCDイメージセンサは二次元
即ちエリア型のCCDエリアイメージセンサとすれば,
昇降機構は不要になる。また図2のブロック図はそのま
ま適用される。
【0058】本発明の他の実施例を図3に於て説明す
る。図3は、放射線発生源が二次元、放射線検出器が一
次元で、ピンホール板と放射線検出器の組の数が12
組、被写体が一方向に移動する場合であり、医療用CT
装置の例である。
【0059】図3に於て、真空容器4内の陰極2から放
出された熱電子は加速されて陽極1に衝突させられX線
を発生する。X線は窓部5を透過し、被写体12、ピン
ホール301〜312を通過し、CCDリニアイメージ
センサ901〜912に入射し、画像信号を発生する。
画像信号は図示されていないコンピュータで画像処理さ
れ被写体12の断層画像など必要な画像を合成する。な
お本実施例ではCCDリニアイメージセンサ放射線検出
器としたが、CCDエリアイメージセンサを用いても良
いことは明らかである。
【0060】図24、図25を参照して本発明の他の実
施例について説明する。本発明に於ては放射線発生源の
次元は3通り(即ち一次元、二次元、三次元)、放射線
検出器の次元が3通り(即ち一次元、二次元、三次
元)、被写体の移動が2通り(即ち静止、一方方向移
動)、放射線発生源の移動が3通り(即ち静止、直線移
動、回転移動)、放射線検出器の移動が3通り(即ち静
止、直線移動、回転移動)であり、合計の組合せ数は3
×3×2×3×3=162の162通りの組合せがあ
る。
【0061】ここで回転移動とは図24に示すようにピ
ンホール3を回転中心とする回転移動であり記号Rと記
される。図24に於て放射線発生源61と放射線検出器
10とは次元の組合せによって連動する場合と連動しな
い場合がある。図中Pは一方向直線移動の記号である。
図25に於てSは静止の記号である。
【0062】図25は前記162通りの組合せのうち代
表的な実施例の組合せを記したもので、図中のDETは
放射線検出器、RADは放射線発生源を示し、1、2、
3は次元を表す。また例えばR/Sは放射線発生源がR
即ち回転移動、放射線検出器がS即ち静止を意味する。
【0063】図26は本発明に関係する次元図であり、
[放射線発生器の次元,放射線検出器の次元]のように
記号化されている。図26のあり得る組合せのうち本発
明に関する実施例はゼロ次元部分を除いた、図27の組
合せであり、図26、図27とも放射線発生器はRA
D、放射線検出器はDETと記されそれぞれ0、1、
2、3は次元を示す。図27の斜線(ハッチング)部が
本発明に関する。
【0064】
【発明の効果】以上詳記したように図12に示すように
一次元、二次元、三次元の各々放射線同時発生源,2
1,22,23とピンホール板3を組合せれば、微小焦
点が、容易に得られ、図12の焦点寸法大171,焦点
寸法中172,焦点寸法小173の歴史的な焦点微小化
の従来技術の目的が本発明で達成され、被写体の鮮明な
画像放射線画像を撮像でき、焦点寸法を小さくでき、ま
た大視野の撮像が可能になりローコストの放射線画像撮
像方法および装置を提供できるという効果を生ずる。ま
た本発明に付帯する別の効果として、被写体の大きさよ
りも、放射線検出器の視野を小さくできるという効果が
ある。即ち被写体より放射線検出冊の寸法が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例。
【図2】信号処理のブロック図。
【図3】他の一実施例。
【図4】放射線画像の鮮明さと焦点大きさの関係図。
【図5】X線管の模式図。
【図6】X線管の焦点寸法を示す図。
【図7】回転陽極式X線管の模式図。
【図8】回転陽極の図。
【図9】散乱線が除去される様子を示す。
【図10】散乱線の影響を示す図。
【図11】グリッドを示す図。
【図12】一次元〜三次元の放射線発生源とピンホール
板の図。
【図13】従来技術の放射線画像検出装置。
【図14】光学結合に関する従来技術。
【図15】本発明による大視野の撮像方式。
【図16】従来技術で大視野は困難なことを示す図。
【図17】従来技術で大視野はX線強度が低くなること
を示す図。
【図18】従来技術の発散型の撮像方式の模式図。
【図19】従来技術のペンシルビーム型の撮像方式の模
式図。
【図20】従来技術の環状X線管の模式図。
【図21】反射型ターゲットと透過型ターゲットの説明
図。
【図22】[2.2]型撮像方式の模式図。
【図23】放射線検出器10の寸法が小さくても良いこ
とを示す図。
【図24】[1,1]型の組合せの場合の放射線発生源
61の移動方向と放射線検出器10の移動方向を説明す
る図。
【図25】[ , ]内が各種の組合せの場合の放射線
発生源61の移動方向と放射線検出器10の移動方向の
組合せを示す図表。
【図26】本発明の放射線発生源61の次元と放射線検
出器10の次元の組合せを示す図表。
【図27】本発明を適用する放射線発生源61の次元と
放射線検出器10の次元の組合せを示す図表。
【符号の説明】
1 … 熱陰極 11… 陰極 2 … 陽極 21… 一次元放射線同時
発生源 3 … ピンホール板 22… 二次元放射線同時
発生源 4 … 真容容器 23… 三次元放射線同時
発生源 5 … 窓部 24… 回転陽極 61… 放射線発生源 25… ターゲット 9 … X線 91… 散乱X線 10… 放射線検出器 92 … 熱電子 111… 散乱線除去用グリッド 93… ガンマ線 12… 被写体 94… 特別な角
度をなす散乱線 131… 入力蛍光面 101 … X線
検出器 132… 出力蛍光面 102 … X線
フィルム 133… レンズ 103 … CC
Dイメージセンサ 135… テレビカメラ 105 … CC
Dリニアイメージセンサ 136…イメージインテンシアファイア 106…直射
型CCDイメージセンサ 14… X線菅 120 … 被写
体方向を示す被写体 17… 焦点寸法 122 … 人体
の胃 151… 大視野 123 … 胃病
変部 152… メクラ部分 140 … 移動
式X線管 153… 視野 141 … 回転
陽極式X線管 154… 視野 142… 二次元
ターゲット 155… 視野 301〜312…
ピンホール… 161… P点 901〜912… CC
Dリニアイメージセンサ 171… 焦点寸法大 172…焦点寸法中 173…焦点寸法小

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線同時発生源および放射線検出器の形
    状が一次元あるいは二次元あるいは三次元の形状であ
    り、その放射線同時発生源から放射される放射線の一部
    を通過させて放射線検出器に入射させ、残りの放射線は
    遮断するピンホール板を具備したことを特徴とする放射
    線画像撮像装置に於て、被写体を放射線同時発生源とピ
    ンホール板の中間に配置したことを特徴とする放射線画
    像撮像方法。
  2. 【請求項2】前記の請求項1に於て、ピンホール板と放
    射線検出器の組が複数組であることを特徴とする放射線
    画像撮像方法。
  3. 【請求項3】前記の請求項1に於て放射線検出器がCC
    Dイメージセンサであることを特徴とする放射線画像撮
    像装置。
  4. 【請求項4】前記の請求項1に於て放射線検出器が直射
    型CCDリニアイメージセンサであることを特徴とする
    放射線画像撮像装置。
  5. 【請求項5】前記の請求項1に於て、放射線検出器が被
    写体の視野面積より、小さい視野面積であることを特徴
    とする、放射線画像撮像方法および装置。
  6. 【請求項6】前記の請求項1に於て、放射線同時発生源
    の次元3通りと、放射線同時発生源の移動3通りと、放
    射線検出器の次元3通りと、、放射線検出器の移動3通
    りと、被写体の移動2通りの、合計162通りの組合せ
    のうちのいずれか1つの組合せであることを特徴とす
    る、放射線画像撮像方法および装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005177469A (ja) * 2003-11-26 2005-07-07 General Electric Co <Ge> 静止型コンピュータ断層撮影システム及び方法
JP2005345184A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Shimadzu Corp X線撮影装置
CN105982686A (zh) * 2015-01-30 2016-10-05 合肥美亚光电技术股份有限公司 计算机断层成像设备及通过其拍摄断层图像的方法
CN105982691A (zh) * 2015-01-30 2016-10-05 合肥美亚光电技术股份有限公司 拍摄局部ct图像的方法及装置

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