JPH09182380A

JPH09182380A - インバータ内蔵モータ

Info

Publication number: JPH09182380A
Application number: JP7353603A
Authority: JP
Inventors: Makoto Yamamoto; 山本　　誠
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-12-27
Filing date: 1995-12-27
Publication date: 1997-07-11

Abstract

(57)【要約】【課題】インバータユニットをモータに一体的に装着
して、電波障害の減少と製造コストの低減を図る。【解決手段】モータ本体１１とインバータユニット１
２が、ケース体１３内に配設され、一台のモータ１０と
してユニット化される。インバータユニット１２は、そ
の入力端子が外部交流電源１７に接続されると共に出力
端子が前記モータ本体１１の端子と略直結状態で接続さ
れ、また制御機器１６が電気的に接続される。この制御
機器１６から所定の制御信号によりインバータユニット
１２が制御され、モータ本体１１のシャフト１４が所定
速度で回転制御される。またシャフト１４に配設したフ
ァン１５により、インバータユニット１２が冷却され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、インバータ内蔵
モータに関し、更に詳しくは、回転速度を制御するイン
バータユニットを内部に装備したインバータ内蔵モータ
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】エアコン等の電化製品や電動フォークリ
フト,コンベヤ等の駆動源として、交流モータが好適に
実施されている。この交流モータは、該モータの固定子
巻線に交流を加えることにより回転磁界が生じ、回転す
るようになっている。この回転磁界は、加えた交流の周
波数によって移動速度が決まるので、交流の周波数を変
えることにより、モータの回転速度を変化させることが
できる。しかし日本における交流電源は、地域毎に差は
あるものの５０Hzまたは６０Hzに固定されており、前記
交流モータを所望の回転数(回転速度)に設定するため
に、周波数を可変し得る回転速度制御用の電源が別途必
要となる。

【０００３】前記回転速度制御電源には、一般に「イン
バータ」または「インバータユニット」と呼ばれる周波数
可変装置が具備され、交流モータの回転数を制御するた
めに、先ず交流から一定電圧の直流への変換(順変換)を
行ない、次に直流から交流への変換(逆変換)を行なって
任意のパルス状の交流電圧にするようになっている。そ
して交流モータの回転数制御は、周波数と電圧の比を常
に一定とする必要があるので、回転速度制御電源は、低
回転とするために周波数を低くしたときは出力パルスの
間隔を拡げて等価電圧を下げ、高回転とするために周波
数を高くしたときは出力パルスの間隔を狭くして等価電
圧を上げるようになっている。なお、前記インバータユ
ニットは、例えばトランジスタインバータや電圧形イン
バータ,電流形インバータ等、構成機器や制御方法によ
り種類が多岐にわたっており、制御する交流モータの使
用用途や特性によって最適のものが選択される。なお、
前述の逆変換のみを行なう装置をインバータと呼ぶ場合
もある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで前述したイン
バータユニットは、開発当初は各構成部品が大きいため
に装置自体が大型化し、それ自体が単体の装置として取
扱われていた。従って、機械や機器等の設置にあって
は、交流モータとインバータユニットとを別々に設置
し、これらを電線で接続していた。しかし、この電線か
ら電波障害の原因となる電磁ノイズが発生するため、ノ
イズ吸収器等を別途設置して対処しなければならない欠
点があった。また、モータとインバータユニットとを別
々に設置するため、組付け作業や配線作業,前記ノイズ
対策等に時間を要し、製作の合理化や製造コスト低減の
障害となっていた。しかし今日、インバータユニットを
小型でコンパクトに構成し得るようになったにも拘ら
ず、制御するモータに内蔵したり一体化したユニットモ
ータとするという発想や提案は今までなかった。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、前述した課題を解決するべく
新規に提案されたもので、インバータユニットを制御す
るモータに一体的に装着することにより、電波障害を極
短に小さくすると共に製造コストの低減を可能とするイ
ンバータ内蔵モータを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前述した課題を克服し、
所期の目的を好適に達成するために、本発明に係るイン
バータ内蔵モータは、外部制御機器からの制御信号を受
け、外部交流電源の交流電圧を所定のパルス状の交流電
圧として出力するインバータユニットにより、所定の回
転速度に制御される交流モータにおいて、前記インバー
タユニットは、その出力端子をモータ本体の入力端子に
直結した状態でケース体内に装着されることを特徴とす
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明に係るインバータ内
蔵モータにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参
照しながら以下説明する。

【０００８】図１は、実施例に係るインバータ内蔵モー
タを概略で示す説明図であって、モータ本体１１とイン
バータユニット１２がケース体１３内に配設され、一台
のモータ１０としてユニット化されている。前記モータ
本体１１は、例えばかご型誘導電動機や誘導電動機,同
期電動機等、使用用途に適したモータを装着して構成さ
れる。

【０００９】インバータユニット１２は、前記ケース体
１３内の所定位置に設置されており、入力端子が外部交
流電源１７に接続されると共に、出力端子が前記モータ
本体１１の端子に接続されている。またインバータユニ
ット１２には、パソコンやマイコン等の制御機器１６が
電気的に接続されている。このインバータユニット１２
は、前述したように、トランジスタインバータや電圧形
インバータ,電流形インバータ等であり、前記モータ本
体１１の型式や特性,使用用途等により、最適な形式の
ものを装備するようになっている。そして、前記制御機
器１６から所定の制御信号が入力されると、外部電源１
７からの交流を所定電圧の直流に変換した後、所定のパ
ルス状の交流電圧として出力し、前記モータ本体１１に
入力するようになっている。

【００１０】また、前記インバータユニット１２は、そ
の構造上多量の熱を発生するので冷却ファンを必要とす
る。しかし、本実施例のインバータ内蔵モータでは、モ
ータ本体１１のシャフト１４に連繋するファン１５を配
設し、該シャフト１４の回転に連動してファン１５を回
転させることにより、インバータユニット１２が冷却さ
れるようになっている。従って、インバータユニットを
単独で設置した場合のように、該インバータユニットを
冷却するためのファンを回転させる専用のモータを別途
設ける必要がない。

【００１１】

【実施例の作用】次に、前述の如く構成した本実施例の
インバータ内蔵モータの作用につき説明する。モータ１
０は、その製造工程においてインバータユニット１２を
組付けられ、インバータユニット１２を内蔵したユニッ
トモータとして取扱われる。従って、機械や機器等の設
計にあっては、インバータユニット１２の設置スペース
を考慮する必要がないので、装置の小型化が可能とな
る。また、機械や機器等の製造過程にあっては、モータ
１０を装着してインバータユニット１２の入力端子を外
部電源１７に接続するだけでよく、インバータユニット
１２の組付け作業、および該インバータユニット１２と
モータ本体１１との配線作業等を省略することができ
る。

【００１２】そしてモータ１０の運転に関しては、電気
的に接続されたパソコンやマイコン等の前記制御機器１
６から所要の制御信号を送信することにより、インバー
タユニット１２が制御される。すなわちインバータユニ
ット１２では、先ず外部電源１７である交流を一定電圧
の直流へ変換し、前記制御機器１６からの制御信号に基
いて、直流から交流への変換を行なって所定のパルス状
の交流電圧をモータ本体１１に出力するようになる。こ
の交流電圧がモータ本体１１の図示しない固定子巻線に
加えられることにより、所定速度で移動する回転磁界が
生じ、これに伴ってモータ１０のシャフト１４が回転す
るようになる。

【００１３】このとき、モータ本体１１とインバータユ
ニット１２とが直結されているので電磁ノイズ等が発生
することはなく、周囲の電気機器等に電波障害を及ぼす
ことはない。

【００１４】また、モータ１０のシャフト１４に連繋し
たファン１５が該シャフト１４の回転に連動して回転す
るので、インバータユニット１２において発生した熱
は、該ファン１５によりモータ１０外へ放出される。

【００１５】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るインバ
ータ内蔵モータによれば、インバータユニットをモータ
に内蔵して直結したことにより、該インバータユニット
とモータのコイルとの間の配線が不要となり、従来方式
によって起こったインバータユニットとモータ間の電線
から発生する電磁ノイズによる電波障害を極力小さくす
ることができる。また、機器の設計においては、インバ
ータユニットの設置スペースを考慮する必要がないので
機器の小型化が可能になると共に、機器の製造において
は、インバータユニットの組付け作業と該インバータユ
ニットとモータとの配線作業を省略し得るので、組立時
間の短縮による製造コストの低減および合理化がなされ
る。更に、モータ本体のシャフトに装着したファンでイ
ンバータユニットを冷却するので、別の冷却ファンを不
要として更にコスト低減が可能となる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るインバータ内蔵モータを
概略で示す説明図である。

【符号の説明】

１１モータ本体１２インバータユニット１３ケース体１４シャフト１５ファン１６制御機器１７外部交流電源

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外部制御機器(16)からの制御信号を受
け、外部交流電源(17)の交流電圧を所定のパルス状の交
流電圧として出力するインバータユニット(12)により、
所定の回転速度に制御される交流モータにおいて、前記インバータユニット(12)は、その出力端子をモータ
本体(11)の入力端子に直結した状態でケース体(13)内に
装着されることを特徴とするインバータ内蔵モータ。
【請求項２】前記モータ本体(11)のシャフト(14)にフ
ァン(15)が配設され、前記インバータユニット(12)が該
ファン(15)の回転により冷却されるよう構成した請求項
１記載のインバータ内蔵モータ。