JP2749514B2 - 直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ - Google Patents
直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータInfo
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- JP2749514B2 JP2749514B2 JP6086224A JP8622494A JP2749514B2 JP 2749514 B2 JP2749514 B2 JP 2749514B2 JP 6086224 A JP6086224 A JP 6086224A JP 8622494 A JP8622494 A JP 8622494A JP 2749514 B2 JP2749514 B2 JP 2749514B2
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- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Description
の駆動装置及び直流ブラシレスモータに係り、詳しく
は、レーザープリンター、デジタル複写機、レーザーF
AX等に用いられる高速ポリゴンスキャナ等の駆動装置
に適用することができ、特に、高周波スイッチングされ
たモータ駆動電流を平滑・直流化することなく、逆方向
電流を電源側に流れないようにすることができ、新たに
チョークコイル、コンデンサ及びダイオードを設けない
で済ませることができ、駆動装置の小型化、低コスト化
及び安定化を実現することができる直流ブラシレスモー
タの駆動装置及び直流ブラシレスモータに関する。
には、駆動コイルの電流を位置検出信号の周期よりも短
い周期でオン・オフ動作させて回転速度を制御するもの
が知られている。この従来の電流ブラシレスモータの駆
動装置では、原理的に駆動効率を高くできるという利点
を有する。なお、この従来の直流ブラシレスモータの駆
動装置の欠点については、特開昭58−99289号公
報に開示されている。ここでは、駆動コイル電流の高周
波スイッチングによる障害電磁波が発生したり、比較的
低周波でスイッチングした場合の駆動コイルから、うな
り音が発生したりする等の問題が記載されている。ま
た、開示はされていないが、駆動コイルの通電用スイッ
チング素子に一般的なバイポーラトランジスタを用いる
と、高周波スイッチングによるスイッチング素子の損失
が大きくなるため、効率を上げるために設けたはずの高
周波スイッチングが実際には効率を下げることになると
いう問題が生じる。
駆動コイルの電流を高周波スイッチング動作すると、オ
フの時に逆起電圧Vが生じる。この逆起電圧Vは、次の
(1)式で示される。
はコイルのインダクタンス、tは時間である。前述の如
く駆動コイルの電流を高周波スイッチング動作させてオ
フした時に生じる逆方向電圧Vは、スイッチングが高速
になる程大きくなり、その結果、スイッチング素子を保
護するために入っているダイオードを通って逆方向電流
が電源側に流れてしまい、駆動装置が正常に動作しなく
なるという問題がある。この逆方向電流が電源側に流れ
て駆動装置が正常に動作しなくなるという問題を解消す
る従来の直流ブラシレスモータの駆動装置については、
例えば特開昭58−99289号公報で報告されたもの
がある。ここでは、チョークコイル、コンデンサ、ダイ
オード等を用いて、高周波スイッチングされたモータ駆
動電流を平滑・直流化することにより、逆電流を電源側
に流れ難くすることができ、駆動装置を正常に動作する
ことができるという利点を有する。
うな従来の直流ブラシレスモータの駆動装置では、モー
タ駆動電流を平滑・直流化するために新たにチョークコ
イル、コンデンサ、ダイオード等を設けなければならな
いため、その分駆動装置のコストが増加してしまうとい
う問題があった。また、モータ駆動電流を平滑・直流化
するためには、前述の如く、新たにチョークコイル、コ
ンデンサ、ダイオード等を設けなければならないうえ、
特にチョークコイルやコンデンサは、大型素子からなる
ため、その分駆動装置が大型化してしまうという問題が
あった。
れたモータ駆動電流を平滑・直流化することなく、逆方
向電流を電源側に流れないようにすることができ、新た
にチョークコイル、コンデンサ及びダイオードを設けな
いで済ませることができるとともに、駆動効率が低下す
ることなく、MOSFET自体の発熱を抑えて駆動装 置
としての信頼性を確保することができるようにして、駆
動装置の小型化、低コスト化及び安定化を実現すること
ができる直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラ
シレスモータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、目標速度信号と回転子の回
転速度信号とを比較して速度制御電圧信号を出力する速
度制御回路と、該速度制御回路から出力した速度制御電
圧信号を、該速度制御電圧信号に対応したパルス幅に変
換して速度制御パルス信号を出力するパルス幅変調回路
と、モータから出力した位置検出信号によって駆動コイ
ルの通電を切り換える通電切換信号を出力する通電切換
回路と、該通電切換回路から出力した通電切換信号と前
記パルス幅変調回路から出力した速度制御パルス信号と
を合わせて、駆動コイルの通電を前記パルス幅変調回路
の出力パルス幅で行うスイッチング回路とを有する直流
ブラシレスモータの駆動装置において、前記スイッチン
グ回路の駆動コイル通電用スイッチング素子をMOSF
ET(Metal Oxide Semiconduc
tor Field Effect Transist
or)で構成するとともに、駆動コイルの駆動用電源と
接地の間にハイリップル電流型コンデンサを接続し、か
つ、前記MOSFETの入力部に蓄積電荷を充電または
放電する充・放電回路を設けたことを特徴とするもので
ある。
来、電流駆動型のバイポーラトランジスタは、スイッチ
ング速度が遅く、特にターンオフでは、電荷の蓄積によ
る遅れが大きくなる。この遅れは、電荷蓄積による電荷
の蓄積が多くなる大電流程大きくなる傾向にあり、素子
の発熱を生じて効率が低下してしまう。このため、バイ
ポーラトランジスタは、大電流の高速スイッチングにあ
まり適していない。これに対して、電動駆動型MOSF
ETは、バイポーラトランジスタの約10倍以上のスイ
ッチング速度を有するため、大電流の高速スイッチング
に適している。即ち、MOSFETを用いると、スイッ
チング素子の損失を小さくすることができるので、効率
を向上させることができる。しかしながら、インダクダ
ンス素子で構成される駆動コイルの電流を高周波スイッ
チング動作させると、オフのときに生じる逆起電圧が大
きくなり、この逆起電圧は、前述した(1)式から判る
ように、スイッチングが高速になる程大きくなってしま
う。このため、スイッチング素子を保護するために設け
られるダイオードを通って逆電流が電源側に流れてしま
い、駆動装置が正常に作動しなくなるという問題が生じ
る。
ップル電流型のコンデンサを駆動コイルの駆動用電源と
接地(GND)の間に接続して構成するため、駆動コイ
ル電流の高周波スイッチングに対してコンデンサが放電
と充電を繰り返して調節タンクとして機能させることが
できる。このため、逆方向電流を駆動コイル電流の高周
波スイッチングに対してコンデンサが放電と充電を繰り
返して調節タンクとして機能させることにより、高周波
スイッチングされたモータ駆動電流を平滑・直流化する
ことなく、電源側に流れないようにすることができるの
で、駆動装置を正常に作動させてその信頼性を向上させ
ることができるとともに、新たにチョークコイル、コン
デンサ及びダイオード等を設けないで済ませることがで
きるので、駆動装置の小型化及び低コスト化を実現する
ことができる。
Tの駆動回路の最適化を行なわないと、高速回転になる
と、MOSFETでのスイッチング損失が比較的大きく
なるので、MOSFETの発熱が大きくなり、信頼性が
低下することがある。ここで、MOSFETの動作を説
明すると、MOSFETはゲート・ソース間に数ボルト
の電位差を与えることで動作する電圧駆動型の半導体素
子であるが、入力部と出力部に絶縁膜を形成しているた
めに、300〜1000pFの入力容量が存在する。O
N/OFF時には、この入力容量に対して充・放電を短
時間で行わないと、駆動効率が低下して、MOSFET
自体が発熱してしまい、駆動装置として信頼性が低下し
てしまう。
FETの入力部に蓄積電荷を充電また放電する充.放電
回路を有するように構成するため、このゲート・ソース
間に設けた蓄積電荷を充・放電する回路により、MOS
FETの入力容量に対する充・放電を短時間で行うこと
ができるので、駆動効率が低下することなく、MOSF
ET自体の発熱を抑えて駆動装置としての信頼性を確保
することができる。
るために、上記請求項1記載の発明において、前記充・
放電回路は、ゲートとソース間またはゲートと接地間、
若しくはゲートと電源間に接続した固定抵抗からなるこ
とを特徴とするものである。この場合、充・放電回路
を、ゲートとソース間またはゲートと接地間若しくはゲ
ートと+電源間に接続した固定抵抗からなるように構成
するため、充・放電回路を簡単に構成することができる
ので、駆動装置が大型化することなく、低コストで信頼
性が高い構成の駆動装置を提供することができる。
るために、請求項2記載の発明において、前記固定抵抗
の抵抗値は、200Ω以上1KΩ以下であることを特徴
とするものである。この場合、固定抵抗の抵抗値を、2
00Ω以上1kΩ以下になるように構成するため、OA
機器等で需要の高い数ワット〜30ワット程度の電力で
動作する直流ブラシレスモータの駆動装置で小型化、低
コスト化及び高信頼性を実現することができる。
るために、請求項1乃至3の駆動装置をモータと一体的
若しくは一体的に構成してなることを特徴とするもので
ある。この場合、請求項1乃至3の駆動装置をモータと
一体的若しくは略一体的に構成するため、駆動コイルへ
の電流供給配線を最小限にすることで、大電流の高周波
スイッチングによる障害電磁波の発生を抑えることがで
きる他、MOSFETの発熱を抑えることができるの
で、互いに発熱体である駆動装置とモータを略一体的に
構成してコンパクト化を図った直流ブラシレスモータに
用いても、信頼性の低下を抑えることができる。特に、
駆動装置を一体にして小型化を図った高速回転型の動圧
空気軸受型ポリゴンスキャナの信頼性を向上することが
できる。
従来、電流駆動型のバイポーラトランジスタは、スイッ
チング速度が遅く、特にターンオフでは、電荷の蓄積に
よる遅れが大きくなる。この遅れは、電荷蓄積による電
荷の蓄積が多くなる大電流程大きくなる傾向にあり、素
子の発熱を生じて効率が低下してしまう。このため、バ
イポーラトランジスタは、大電流の高速スイッチングに
あまり適していない。これに対して、電動駆動型MOS
FETは、バイポーラトランジスタの約10倍以上のス
イッチング速度を有するため、大電流の高速スイッチン
グに適している。即ち、MOSFETを用いると、スイ
ッチング素子の損失を小さくすることができるので、効
率を向上させることができる。しかしながら、インダク
ダンス素子で構成される駆動コイルの電流を高周波スイ
ッチング動作させると、オフのときに生じる逆起電圧が
大きくなり、この逆起電圧は、前述した(1)式から判
るように、スイッチングが高速になる程大きくなってし
まう。このため、スイッチング素子を保護するために設
けられるダイオードを通って逆電流が電源側に流れてし
まい、駆動装置が正常に作動しなくなるという問題が生
じる。
ップル電流型のコンデンサを駆動コイルの駆動用電源と
接地(GND)の間に接続して構成するため、駆動コイ
ル電流の高周波スイッチングに対してコンデンサが放電
と充電を繰り返して調節タンクとして機能させることが
できる。このため、逆方向電流を駆動コイル電流の高周
波スイッチングに対してコンデンサが放電と充電を繰り
返して調節タンクとして機能させることにより、高周波
スイッチングされたモータ駆動電流を平滑・直流化する
ことなく、電源側に流れないようにすることができるの
で、駆動装置を正常に作動させてその信頼性を向上させ
ることができるとともに、新たにチョークコイル、コン
デンサ及びダイオード等を設けないで済ませることがで
きるので、駆動装置の小型化及び低コスト化を実現する
ことができる。
Tの駆動回路の最適化を行なわないと、高速回転になる
と、MOSFETでのスイッチング損失が比較的大きく
なるので、MOSFETの発熱が大きくなり、信頼性が
低下することがある。ここで、MOSFETの動作を説
明すると、MOSFETはゲート・ソース間に数ボルト
の電位差を与えることで動作する電圧駆動型の半導体素
子であるが、入力部と出力部に絶縁膜を形成しているた
めに、300〜1000pFの入力容量が存在する。O
N/OFF時には、この入力容量に対して充・放電を短
時間で行わないと、駆動効率が低下して、MOSFET
自体が発熱してしまい、駆動装置として信頼性が低下し
てしまう。
FETの入力部に蓄積電荷を充電また放電する充.放電
回路を有するように構成するため、このゲート・ソース
間に設けた蓄積電荷を充・放電する回路により、MOS
FETの入力容量に対する充・放電を短時間で行うこと
ができるので、駆動効率が低下することなく、MOSF
ET自体の発熱を抑えて駆動装置としての信頼性を確保
することができる。
を、ゲートとソース間またはゲートと接地間若しくはゲ
ートと+電源間に接続した固定抵抗からなるように構成
するため、充・放電回路を簡単に構成することができる
ので、駆動装置が大型化することなく、低コストで信頼
性が高い構成の駆動装置を提供することができる。 請求
項3記載の発明では、固定抵抗の抵抗値を、200Ω以
上1kΩ以下になるように構成するため、OA機器等で
需要の高い数ワット〜30ワット程度の電力で動作する
直流ブラシレスモータの駆動装置で小型化、低コスト化
及び高信頼性を実現することができる。
の駆動装置をモータと一体的若しくは略一体的に構成す
るため、駆動コイルへの電流供給配線を最小限にするこ
とで、大電流の高周波スイッチングによる障害電磁波の
発生を抑えることができる他、MOSFETの発熱を抑
えることができるので、互いに発熱体である駆動装置 と
モータを略一体的に構成してコンパクト化を図った直流
ブラシレスモータに用いても、信頼性の低下を抑えるこ
とができる。特に、駆動装置を一体にして小型化を図っ
た高速回転型の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの信頼
性を向上することができる。
する。 (実施例1) 図1は本発明に係る直流ブラシレスモータの駆動装置の
第1実施例を示すブロック図であり、請求項1記載の発
明に対応している。図示例は、3相のブラシレスモータ
に適用する場合である。本発明の直流ブラシレスモータ
の駆動装置は、図1に示す如く、モータの目標速度信号
1aと回転子の回転速度信号1bとを比較して速度制御
電圧信号1cを出力する速度制御回路1と、この速度制
御回路1から出力した速度制御電圧信号1cを、この速
度制御電圧信号1cに対応したパルス幅に変換して速度
制御パルス信号2aを出力するパルス幅変調回路2と、
モータ5から出力した位置検出信号3aによってモータ
5の駆動コイルの通電を切換える通電切換信号3bを出
力する通電切換回路3と、この通電切換回路3から出力
した通電切換信号3bとパルス幅変調回路2から出力し
た速度制御パルス信号2aとを合わせて、駆動コイルの
通電をパルス幅変調回路2の出力パルス幅で行うスイッ
チング回路4とから構成されている。
構成を示すブロック図であり、この速度制御回路1は、
速度及び位相の2のループからなる速度−位相制御回路
である。図2に示す如く、水晶発振回線等で作り出され
た精度の高い基準クロック信号である目標速度信号1a
と周波数発電機やホール素子信号等の回転数に比例した
出力を増幅、波形成形した回転子の回転速度信号1bが
周波数比較回路11及び位相比較回路12に入力され
る。各比較回路11,12は、目標速度信号1aと回転
速度信号1bの周波数の比較及び位相の比較を行い、目
標速度との誤差信号1d,1eを出力する。各比較回路
11,12のこの誤差信号1d,1eは、加算回路13
で加算された後、平滑回路14及び位相補償回路15で
低減補償されて速度制御電圧信号1cが出力される。
2の構成を示すブロック図である。図3に示す如く、速
度制御電圧信号1cは、発振回路21の三角波信号21
aと比較回路22によって比較されてパルス波形に変調
される。この時、発振回路21の発振周波数が変調周波
数となるが、この変調周波数は位置検出信号の周期より
も短い周期になる。
構成を示すブロック図である。図4に示す如く、3相直
流ブラシレスモータの場合の位置検出回路31には、モ
ータ5に配置されたホール素子等からの位置検出信号3
aが入力され、ロジック回路32で作り出される通電切
換信号3bがスイッチング回路4に出力される。次に、
図5は図1に示すスイッチング回路4の構成を示す回路
図、図6は図5に示すスイッチング回路5の駆動コイル
通電用スイッチング素子の構成を示す回路図である。図
5では、3相全波駆動型のスイッチング回路を示してい
る。ここでは、通電切換信号3bで選択された駆動コイ
ル通電用スイッチング素子41がオンになり、さらに、
駆動コイル通電用スイッチング素子41の入力は、全て
速度制御パルス信号2aが入力されているので、駆動コ
イル51に速度制御パルス信号2aのパルス幅で通電が
行われる。なお、図5,6において、42はダイオード
であり、52〜55は各々電源、電流検出素子、接地、
コンデンサである。
イッチング波形を示す図、図8はバイポーラトランジス
タとMOSFETとのスイッチング時間の比較を示す図
である。図7,8から判るように、電流駆動型のバイポ
ーラトランジスタは、スイッチングが遅く、特にターン
オフでは、電荷の蓄積による遅れが大きくなる。この電
荷蓄積による遅れは、電荷の蓄積が多くなる大電流程大
きくなる傾向にあり、素子の発熱を生じて、効率の低下
に繋がる。このため、バイポーラトランジスタは、大電
流の高速スイッチングにあまり適していない。これに対
し、電圧駆動型のMOSFETは、バイポーラトランジ
スタの約10倍以上のスイッチング速度を有し、大電流
の高速スイッチングに適している。このため、MOSF
ETを用いると、スイッチング素子の損失を小さくする
ことができるので、効率を上げることができる。
駆動コイルの電流を高周波スイッチング動作させると、
オフの時に生じる逆起電圧Vは大きくなる。この逆起電
圧Vは、前述した(1)式に示す如く、スイッチングが
高速になる程大きくなり、その結果、スイッチング素子
41を保護するために入っているダイオード42を通っ
て逆電流が駆動用電源52側に流れてしまい、駆動装置
が正常に動作しなくなるという問題がある。
電流型のコンデンサ55を駆動コイルの駆動用電源52
と接地54の間に接続して構成するため、駆動コイル電
流の高周波スイッチングに対してコンデンサ55が放電
と充電を繰り返して調節タンクとして機能させることが
できる。このため、逆方向電流を駆動コイル電流の高周
波スイッチングに対してコンデンサ55が放電と充電と
を繰り返して調節タンクとして機能させることにより、
高周波スイッチングされたモータ駆動用電源52を平滑
・直流化することなく、電源52側に流れないようにす
ることができるので、駆動装置を正常に作動させてその
信頼性を向上させることができるとともに、新たにチョ
ークコイル、コンデンサ及びダイオード等を設けないで
済ませることができるので、駆動装置の小型化及び低コ
スト化を実現することができる。更に、駆動コイル通電
用スイッチング素子41を、MOSFETで構成するた
め、スイッチング素子の損失を抑えて効率を高くするこ
とができる。
Tの駆動回路の最適化を行なわないと、高速回転になる
と、MOSFETでのスイッチング損失が比較的大きく
なるので、MOSFETの発熱が大きくなり、信頼性が
低下することがある。 ここで、MOSFETの動作を説
明すると、MOSFETは、ゲート411と ソース41
2間に数ボルトの電位差を与えることで動作する電圧駆
動型の半導体素子であるが、入力部と出力部に絶縁膜を
形成しているために、300〜1000pFの入力容量
が存在する。ON/OFF時には、この入力容量に対し
て充・放電を短時間で行わないと、駆動効率が低下して
MOSFET自体が発熱してしまい、駆動装置として信
頼性が低下してしまう。
力部に蓄積電荷を充電また放電する充.放電回路43を
有するように構成したため、ゲート・ソース間に蓄積電
荷を充・放電する充放電回路43を設けることで、MO
SFETの入力容量に対する充・放電を短時間で行うこ
とができるので、駆動効率が低下することなく、MOS
FET自体の発熱を抑えて駆動装置としての信頼性を確
保することができるようにした。
の駆動装置の第2実施例を示す図であり、その駆動装置
のスイッチング回路の構成を示す回路図である。なお、
本実施例は、請求項2記載の発明に対応している。本実
施例では、充・放電回路43を、ゲート411とソース
412間またはゲート411と接地(GND)54間若
しくはゲート411と+電源52間に接続した固定抵抗
44で構成する。この接続された固定抵抗44は、通電
時には、MOSFETのゲート411とソース412間
に数ボルトの電位差を生じ、MOSFETを駆動させる
ことができる他、非通電時は、入力容量の蓄積電荷を接
地54または+電源52に対して充・放電することがで
きる。このため、MOSFETの駆動電圧を発生する回
路と入力容量の蓄積電荷の充・放電回路を同一の回路で
構成することができる。従って、充・放電回路を簡単に
構成することができるので、駆動装置が大型化すること
なく、低コストで信頼性が高い構成の駆動装置を提供す
ることができる。
の駆動装置の第3実施例を構成を示す回路図である。な
お、本実施例は請求項3記載の発明に対応している。小
型直流ブラシレスモータは、主に数ワット〜30ワット
程度の電力が必要なので、信号処理系101とコイル通
電系102の駆動電圧を変えて構成するのが一般的であ
り、小型・低コスト化が容易である。例えば、信号処理
系101は、4〜5V前後、コイル通電系102は、1
2Vあるいは24Vで構成することで、信号処理系10
1の半導体や抵抗を小型化し、駆動装置全体の小型・低
コスト化を図ることができる。MOSFET41を含む
スイッチング回路4は、信号処理系101とコイル通電
系102を接続する回路であり、MOSFETは、信号
処理系101の駆動電圧で動作させることで、回路構成
が簡単になる。即ち、MOSFETのゲートとソース間
電圧VGSを4〜5V前後で駆動する。一方、抵抗で消費
される電力Wは、次の(2)式で与えられ、抵抗値Rが
小さくなる程電力Wが大きくなり、大型の素子が必要に
なる。
MOSFETのゲート・ソース間電圧、Rは固定抵抗の
抵抗値である。小型・低コスト化には、固定抵抗44の
電力Wを標準的なチップ抵抗の許容電力である。1/8
ワットあるいは1/10ワット以下にすることで、実装
面積も小さくなり、駆動装置の小型・低コスト化するこ
とができる。即ち、次の(3)式を満足するように抵抗
値Rを設定すると良い。
R≧200Ωとなる。一方、入力容量Cの充・放電時間
tは、次の(4)式で与えられ、抵抗値が小さい程充・
放電時間は短くなる。MOSFETが略20kHz(1
周期=50μsec)でスイッチング駆動される時、充
・放電時間を50μsecの1/50〜1/100程度
に抑えれば、駆動効率が低下することなく、MOSFE
T自体の発熱を抑えて信頼性を確保することができる。
即ち、(5)式を満足するように抵抗値Rを設定すると
良い。
-6/C、R≦1×10-6/1000×10-12 (但し、
C:MOSFETの入力容量(300〜1000pF)
となり、R≦1000となる。このように、本実施例で
は、前記固定抵抗の抵抗値は、2000Ω以上1kΩ以
下になるように構成するため、OA機器等で需要の高い
数ワット〜30ワット程度の電力で動作する直流ブラシ
レスモータの駆動装置で小型化、低コスト化及び高信頼
性を実現することができる。
タの一実施例を示す断面図であり、請求項4記載の発明
に対応している。図示例では、上記各実施例の駆動回路
とブラシレスモータをポリゴンスキャナーに一体的に設
けた例を示している。図11において、110はハウジ
ングであり、このハウジング110の底部中央部には固
定軸111が垂直に嵌入・固定されている。この固定軸
111の外周にはラジアル軸受面112(動圧空気軸
受)が設けられており、ラジアル軸受面112にはそれ
ぞれ動圧発生用のヘリングボーン溝113、114が周
方向等間隔に各一対形成されている。また、ラジアル軸
受面112は円筒状の回転軸115の内周 面に対向して
おり、ラジアル軸受面112の内周面とが所定間隔を隔
てることにより、固定軸111に対して回転軸115が
回転可能になっている。回転軸115の上部には、ミラ
ー受けフランジ116が形成されるとともに、ミラー押
え117及びポリゴンミラー118が取付けられてい
る。また、ミラー押え117はその中心部にアキシャル
磁気軸受119を構成するマグネット121を保持して
いる。アキシャル軸受119は固定軸111の軸線上で
互いに反発し合う3つマグネット120、121、12
2からなり、マグネット120がマグネット121の上
方で上ケース123に装着され、マグネット122が固
定軸111の上端に固定されることによって、回転軸1
15、ミラー押え117、ポリゴンミラー118及びマ
グネット121からなる回転体が固定軸111から上方
に浮上するように付勢され、非接触で支持されている。
一方、124はポリゴンミラー118を駆動するアキシ
ャルギャップ型の面対向型のブラシレスモータである。
このモータ124は、回転軸115に固定されたロータ
マグネット組立体125と、その下面に対向し、ロータ
マグネット組立体125とアキシャル方向に所定間隔離
隔して配設された駆動コイル51と、図示しないホール
素子とを有しており、ロータマグネット組立体125は
界磁用マグネット125aをヨーク125bによって回
転軸115に一体的に実装したモータ構成部となってい
る。駆動コイル51は駆動装置のコイル基板126に装
着されており、このコイル基板126は配線127を介
してハウジング110に取付けられている。
例の駆動装置をモータと一体的若しくは略一体的に設け
てなるように構成する。このため、駆動コイル51への
電流供給配線を最小限にすることで、大電流の高周波ス
イッチングによる障害電磁波の発生を抑えることができ
る他、MOSFETの発熱を抑えることができるので、
互いに発熱体である駆動装置とモータを略一体的に構成
してコンパクト化を図った直流ブラシレスモータに用い
ても、信頼性の低下を抑えることができる。特に、駆動
装置を一体にして小型化を図った高速回転型の動圧空気
軸受型ポリゴンスキャナの信頼性を向上することができ
る。
イッチングされたモータ駆動電流を平滑・直流化するこ
となく、逆方向電流を電源側に流れないようにすること
ができ、新たにチョークコイル、コンデンサ及びダイオ
ードを設けないで済ませることができるとともに、駆動
効率が低下することなく、MOSFET自体の発熱を抑
えて駆動装置としての信頼性を確保することができるよ
うにして、駆動装置の小型化、低コスト化及び安定化を
実現することができる。
路を、ゲートとソース間またはゲートと接地間若しくは
ゲートと+電源間に接続した固定抵抗からなるように構
成するため、充・放電回路を簡単に構成することができ
るので、駆動装置が大型化することなく、低コストで信
頼性が高い構成の駆動装置を提供することができる。請
求項3記載の発明によれば、固定抵抗の抵抗値を、20
0Ω以上1kΩ以下になるように構成するため、OA機
器等で需要の高い数ワット〜30ワット程度の電力で動
作する直流ブラシレスモータの駆動装置で小型化、低コ
スト化及び高信頼性を実現することができる。
至3の駆動装置をモータと一体的若しくは略一体的に構
成するため、駆動コイルへの電流供給配線を最小限にす
ることで、大電流の高周波スイッチングによる障害電磁
波の発生を抑えることができる他、MOSFETの発熱
を抑えることができるので、互いに発熱体である駆動装
置とモータを略一体的に構成してコンパクト化を図った
直流ブラシレスモータに用いても、信頼性の低下を抑え
ることができる。特に、駆動装置を一体にして小型化を
図った高速回転型の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの
信頼性を向上することができる。
の第1実施例の構成を示すブロック図である。
ク図である。
ロック図である。
ク図である。
路図である。
素子の構成を示す回路図である。
チング波形を示す図である。
FETとのスイッチング時間の比較を示す図である。
の第2実施例を示すスイッチング回路の構成を示す回路
図である。
施例の駆動装置の構成を示す回路図である。
例の構造を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】目標速度信号と回転子の回転速度信号とを
比較して速度制御電圧信号を出力する速度制御回路と、
該速度制御回路から出力した速度制御電圧信号を、該速
度制御電圧信号に対応したパルス幅に変換して速度制御
パルス信号を出力するパルス幅変調回路と、モータから
出力した位置検出信号によって駆動コイルの通電を切り
換える通電切換信号を出力する通電切換回路と、該通電
切換回路から出力した通電切換信号と前記パルス幅変調
回路から出力した速度制御パルス信号とを合わせて、駆
動コイルの通電を前記パルス幅変調回路の出力パルス幅
で行うスイッチング回路とを有する直流ブラシレスモー
タの駆動装置において、前記スイッチング回路の駆動コ
イル通電用スイッチング素子をMOSFET(Meta
l Oxide Semiconductor Fie
ld Effect Transistor)で構成す
るとともに、駆動コイルの駆動用電源と接地の間にハイ
リップル電流型コンデンサを接続し、かつ、前記MOS
FETの入力部に蓄積電荷を充電または放電する充・放
電回路を設けたことを特徴とする直流ブラシレスモータ
の駆動装置。 - 【請求項2】前記充・放電回路は、ゲートとソース間ま
たはゲートと接地間、若しくはゲートと電源間に接続し
た固定抵抗からなることを特徴とする請求項1記載の直
流ブラシレスモータの駆動装置。 - 【請求項3】前記固定抵抗の抵抗値は、200Ω以上1
KΩ以下であることを特徴とする請求項2記載の直流ブ
ラシレスモータの駆動装置。 - 【請求項4】請求項1乃至3の駆動装置をモータと一体
的若しくは略一体的に構成してなることを特徴とする直
流ブラシレスモータ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6086224A JP2749514B2 (ja) | 1993-04-26 | 1994-04-25 | 直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ |
US08/427,021 US5612599A (en) | 1994-04-25 | 1995-04-24 | DC brushless motor driving device, DC brushless motor, and image forming device using the driving device and brushless motor |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9825493 | 1993-04-26 | ||
JP5-98254 | 1993-04-26 | ||
JP6086224A JP2749514B2 (ja) | 1993-04-26 | 1994-04-25 | 直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9274896A Division JPH1098893A (ja) | 1993-04-26 | 1997-10-08 | 直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0795792A JPH0795792A (ja) | 1995-04-07 |
JP2749514B2 true JP2749514B2 (ja) | 1998-05-13 |
Family
ID=26427380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6086224A Expired - Lifetime JP2749514B2 (ja) | 1993-04-26 | 1994-04-25 | 直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2749514B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6219260B1 (en) | 1999-06-08 | 2001-04-17 | Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho | Motor driving circuit with filter condensers |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007066625A1 (ja) | 2005-12-06 | 2007-06-14 | Rohm Co., Ltd. | モータ駆動回路、方法およびそれを用いた冷却装置 |
JP4860998B2 (ja) * | 2005-12-15 | 2012-01-25 | ローム株式会社 | モータ駆動回路、方法およびそれを用いた冷却装置 |
JP4885549B2 (ja) | 2006-01-23 | 2012-02-29 | ローム株式会社 | モータ駆動回路、駆動方法およびそれを用いた冷却装置 |
JP2008271694A (ja) | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Rohm Co Ltd | モータ駆動回路、駆動方法およびそれを用いた冷却装置、電子計算機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2700429B2 (ja) * | 1991-10-31 | 1998-01-21 | 株式会社日立製作所 | 3相ブラシレスモータの駆動回路及び空調室外機装置 |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP6086224A patent/JP2749514B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6219260B1 (en) | 1999-06-08 | 2001-04-17 | Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho | Motor driving circuit with filter condensers |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0795792A (ja) | 1995-04-07 |
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