JPH0795792A - 直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ - Google Patents

直流ブラシレスモータの駆動装置及び直流ブラシレスモータ

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JPH0795792A
JPH0795792A JP6086224A JP8622494A JPH0795792A JP H0795792 A JPH0795792 A JP H0795792A JP 6086224 A JP6086224 A JP 6086224A JP 8622494 A JP8622494 A JP 8622494A JP H0795792 A JPH0795792 A JP H0795792A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波スイッチングされたモータ駆動電流を
平滑・直流化することなく、逆方向電流を電源側に流れ
ないようにすることができ、新たにチョークコイル、コ
ンデンサ及びダイオードを設けないで済ませることがで
き、駆動装置の小型化、低コスト化及び安定化を実現す
ることができる。 【構成】 スイッチング回路44が、駆動コイル通電用
のスイッチング素子としてMOSFET45〜50を有
し、駆動コイル51の駆動用電源52とアース54の間
にハイリップル電流型のコンデンサ55を接続してい
る。また、モータ124を収納するハウジング110に
配線127を介してコイル基板126が一体的に設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流ブラシレスモータ
の駆動装置及び直流ブラシレスモータに係り、詳しく
は、レーザープリンター、デジタル複写機、レーザーF
AX等に用いられる高速ポリゴンスキャナ等の駆動装置
に適用することができ、特に、高周波スイッチングされ
たモータ駆動電流を平滑・直流化することなく、逆方向
電流を電源側に流れないようにすることができ、新たに
チョークコイル、コンデンサ及びダイオードを設けない
で済ませることができ、駆動装置の小型化、低コスト化
及び安定化を実現することができる直流ブラシレスモー
タの駆動装置及び直流ブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直流ブラシレスモータの駆動装置
には、駆動コイルの電流を位置検出信号の周期よりも短
い周期でオン・オフ動作させて回転速度を制御するもの
が知られている。この従来の電流ブラシレスモータの駆
動装置では、原理的に駆動効率を高くできるという利点
を有する。なお、この従来の直流ブラシレスモータの駆
動装置の欠点については、特開昭58−99289号公
報に開示されている。ここでは、駆動コイル電流の高周
波スイッチングによる障害電磁波が発生したり、比較的
低周波でスイッチングした場合の駆動コイルから、うな
り音が発生したりする等の問題が記載されている。ま
た、開示はされていないが、駆動コイルの通電用スイッ
チング素子に一般的なバイポーラトランジスタを用いる
と、高周波スイッチングによるスイッチング素子の損失
が大きくなるため、効率を上げるために設けたはずの高
周波スイッチングが実際には効率を下げることになると
いう問題が生じる。
【0003】更に、インダクタンス素子から構成される
駆動コイルの電流を高周波スイッチング動作すると、オ
フの時に逆起電圧Vが生じる。この逆起電圧Vは、次の
(1)式で示される。
【0004】
【数1】
【0005】但し、Vは逆起電圧、iは駆動コイル、L
はコイルのインダクタンス、tは時間である。前述の如
く駆動コイルの電流を高周波スイッチング動作させてオ
フした時に生じる逆方向電圧Vは、スイッチングが高速
になる程大きくなり、その結果、スイッチング素子を保
護するために入っているダイオードを通って逆方向電流
が電源側に流れてしまい、駆動装置が正常に動作しなく
なるという問題がある。この逆方向電流が電源側に流れ
て駆動装置が正常に動作しなくなるという問題を解消す
る従来の直流ブラシレスモータの駆動装置については、
例えば特開昭58−99289号公報で報告されたもの
がある。ここでは、チョークコイル、コンデンサ、ダイ
オード等を用いて、高周波スイッチングされたモータ駆
動電流を平滑・直流化することにより、逆電流を電源側
に流れ難くすることができ、駆動装置を正常に動作する
ことができるという利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の直流ブラシレスモータの駆動装置では、モー
タ駆動電流を平滑・直流化するために新たにチョークコ
イル、コンデンサ、ダイオード等を設けなければならな
いため、その分駆動装置のコストが増加してしまうとい
う問題があった。また、モータ駆動電流を平滑・直流化
するためには、前述の如く、新たにチョークコイル、コ
ンデンサ、ダイオード等を設けなければならないうえ、
特にチョークコイルやコンデンサは、大型素子からなる
ため、その分駆動装置が大型化してしまうという問題が
あった。
【0007】そこで、本発明は、高周波スイッチングさ
れたモータ駆動電流を平滑・直流化することなく、逆方
向電流を電源側に流れないようにすることができ、新た
にチョークコイル、コンデンサ及びダイオードを設けな
いで済ませることができ、駆動装置の小型化、低コスト
化及び安定化を実現することができる直流ブラシレスモ
ータの駆動装置及び直流ブラシレスモータを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
目標速度信号と回転子の回転速度信号とを比較して速度
制御電圧信号を出力する速度制御回路と、該速度制御回
路から出力した速度制御電圧信号を、該速度制御電圧信
号に対応したパルス幅に変換して速度制御パルス信号を
出力するパルス幅変調回路と、モータから出力した位置
検出信号によって駆動コイルの通電を切り換える通電切
換信号を出力する通電切換回路と、該通電切換回路から
出力した通電切換信号と前記パルス幅変調回路から出力
した速度制御パルス信号とを合わせて、駆動コイルの通
電を前記パルス幅変調回路の出力パルス幅で行うスイッ
チング回路とを有する直流ブラシレスモータの駆動装置
において、前記スイッチング回路の駆動コイル通電用ス
イッチング素子をMOSFET(Metal Oxid
e Semiconductor Field Eff
ect Transistor)で構成し、かつ駆動コ
イルの駆動用電源と接地の間にハイリップル電流型コン
デンサを接続してなることを特徴とする直流ブラシレス
モータの駆動装置。
【0009】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記パルス幅変調回路の変調周波数
は、略20kHzであることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、上記請求項1,2記載の発明に
おいて、前記モータの駆動電流を検出してモータ駆動電
流検出電圧を出力するモータ駆動電流検出回路と、該モ
ータ駆動電流検出回路から出力したモータ駆動電流検出
電圧と電流制限基準電圧を比較して、電流制限基準電圧
よりもモータ駆動電流検出電圧が大きくなる場合に、前
記速度制御回路から出力した速度制御電圧信号を無効に
して前記パルス幅変調回路から出力した速度制御パルス
信号のパルス幅を制限することにより、モータ駆動電流
を制限する電流制限回路とを有することを特徴とするも
のである。
【0010】請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至
3記載の発明において、2値の電圧変化によって与えら
れるモータ起動信号を徐々に変化させる時定数回路と、
該時定数回路からの出力をパルス幅変調した信号と、前
記速度制御回路から出力した速度制御電圧信号をパルス
幅変調した速度制御パルス信号との論理積を演算する論
理積回路と、起動直後のパルス幅を徐々に変化させてモ
ータ駆動電流を徐々に増加させるソフトスタート回路と
を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
駆動装置をモータと一体的若しくは略一体的に構成して
なることを特徴とするものである。請求項6記載の発明
は、目標速度信号と回転子の回転速度信号とを比較して
速度制御電圧信号を出力する速度制御回路と、該速度制
御回路から出力した速度制御電圧信号を、該速度制御電
圧信号に対応したパルス幅に変換して速度制御パルス信
号を出力するパルス幅変調回路と、モータから出力した
位置検出信号によって駆動コイルの通電を切り換える通
電切換信号を出力する通電切換回路と、該通電切換回路
から出力した通電切換信号と前記パルス幅変調回路から
出力した速度制御パルス信号とを合わせて、駆動コイル
の通電を前記パルス幅変調回路の出力パルス幅で行うス
イッチング回路とを有する直流ブラシレスモータの駆動
装置において、前記スイッチング回路の駆動コイル通電
用スイッチング素子をMOSFET(Metal Ox
ide Semiconductor Field E
ffect Transistor)で構成し、かつ該
MOSFETの入力部に蓄積電荷を充電または放電する
充・放電回路とを有することを特徴とするものである。
【0012】請求項7記載の発明は、上記請求項6記載
の発明において、前記充・放電回路は、ゲートとソース
間またはゲートと接地間、若しくはゲートと電源間に接
続した固定抵抗からなることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、
前記固定抵抗の抵抗値は、200Ω以上1KΩ以下であ
ることを特徴とするものである。
【0013】請求項9記載の発明は、請求項6乃至8の
駆動装置をモータと一体的若しくは一体的に構成してな
ることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】まず、請求項1記載の発明の作用を説明する。
従来、電流駆動型のバイポーラトランジスタは、スイッ
チング速度が遅く、特にターンオフでは、電荷の蓄積に
よる遅れが大きくなる。この遅れは、電荷蓄積による電
荷の蓄積が多くなる大電流程大きくなる傾向にあり、素
子の発熱を生じて効率が低下してしまう。このため、バ
イポーラトランジスタは、大電流の高速スイッチングに
あまり適していない。これに対して、電動駆動型MOS
FETは、バイポーラトランジスタの約10倍以上のス
イッチング速度を有するため、大電流の高速スイッチン
グに適している。即ち、MOSFETを用いると、スイ
ッチング素子の損失を小さくすることができるので、効
率を向上させることができる。しかしながら、インダク
ダンス素子で構成される駆動コイルの電流を高周波スイ
ッチング動作させると、オフのときに生じる逆起電圧が
大きくなり、この逆起電圧は、前述した(1)式から判
るように、スイッチングが高速になる程大きくなってし
まう。このため、スイッチング素子を保護するために設
けられるダイオードを通って逆電流が電源側に流れてし
まい、駆動装置が正常に作動しなくなるという問題が生
じる。
【0015】そこで、請求項1記載の発明では、ハイリ
ップル電流型のコンデンサを駆動コイルの駆動用電源と
接地(GND)の間に接続して構成するため、駆動コイ
ル電流の高周波スイッチングに対してコンデンサが放電
と充電を繰り返して調節タンクとして機能させることが
できる。このため、逆方向電流を駆動コイル電流の高周
波スイッチングに対してコンデンサが放電と充電を繰り
返して調節タンクとして機能させることにより、高周波
スイッチングされたモータ駆動電流を平滑・直流化する
ことなく、電源側に流れないようにすることができるの
で、駆動装置を正常に作動させてその信頼性を向上させ
ることができるとともに、新たにチョークコイル、コン
デンサ及びダイオード等を設けないで済ませることがで
きるので、駆動装置の小型化及び低コスト化を実現する
ことができる。更に、駆動コイル通電用スイッチング素
子を、MOSFETで構成するため、スイッチング素子
の損失を抑えて効率を高くすることができる。
【0016】次に、請求項2記載の発明の作用を説明す
る。変調周波数は、人間の可聴周波数帯域(20Hz〜
20KHz)にあると騒音となり、また、変調周波数が
高くなる程、逆起電圧Vや障害電磁波を発生し易くなり
好ましくない。そこで、請求項2記載の発明では、パル
ス幅変調回路の変調周波数を、略20kHzに設定して
構成するため、駆動コイルからの逆起電圧V、障害電磁
波の発生及びうなり音の発生を抑えることができる。
【0017】次に、請求項3記載の発明の作用を説明す
る。モータの駆動コイルの抵抗が小さい場合には、起動
時に大電流が流れて駆動コイルやスイッチング素子が破
壊してしまう恐れがあり好ましくない。また、逆方向電
流を防止するハイリップル電流型のコンデンサに流れる
電流は、駆動電流に比例して、コンデンサの許容リップ
ル電流がコンデンサ容量(サイズ)に比例することか
ら、駆動電流が大きくなると、より大きなコンデンサが
必要になるため、その大きなコンデンサが入る分回路基
板が大型化するうえ、コストが増加して好ましくない。
【0018】そこで、請求項3記載の発明では、モータ
駆動電流検出電圧と電流制限基準電圧を比較して、電流
制限基準電圧よりもモータ駆動電流検出電圧が大きくな
る場合に、速度制御回路から出力した速度制御電圧信号
を無効にしてパルス幅変調回路から出力した速度制御パ
ルス信号のパルス幅を制限してモータ駆動電流を制限す
るように構成するため、モータ駆動電流を制限すること
ができるので、モータの駆動コイルの抵抗が小さくなっ
ても、起動時に駆動コイルやスイッチング素子の破損を
防止することができるとともに、大きなコンデンサを設
けることなく逆方向流を防止するハイリップル電流型の
コンデンサのコンデンサ容量を小さくすることができ
る。このため、回路基板をより一層小型化及び低コスト
化することができる。
【0019】次に、請求項4記載の発明の作用を説明す
る。通常、モータの起動信号は、2値の電圧変化で与え
られるが、起動直後の速度制御パルス信号は、最大パル
ス幅でモータを全速運転させ、電流検出には、遅れが生
じるため、電流制御回路が働かず、大電流が流れて駆動
コイルやスイッチング素子を破壊してしまう恐れがあり
好ましくない。
【0020】そこで、請求項4記載の発明では、2値の
電圧変化によって与えられるモータ起動信号を徐々に変
化させる時定数回路と、該時定数回路からの出力をパル
ス幅変調した信号と、前記速度制御回路から出力した速
度制御電圧信号をパルス幅変調した速度制御パルス信号
の論理積を演算する論理積回路と、起動直後のパルス幅
を徐々に変化させて、モータ駆動電流を徐々に増加させ
るソフトスタート回路とを有するように構成するため、
起動直後のパルス幅が徐々に変化させて、モータ駆動電
流を徐々に増加させることができるので、駆動コイルや
スイッチング素子に大電流を流れ難くすることができ、
大電流による駆動コイルやスイッチング素子の破壊を防
止することができる。
【0021】請求項5記載の発明では、請求項1乃至4
の駆動装置をモータと一体的若しくは略一体的に構成す
るため、駆動コイルへの電流供給配線を最小限にするこ
とができるので、大電流の高周波スイッチングによる障
害電磁波の発生を抑えることができる。次に、請求項1
〜4の直流ブラシレスモータの駆動装置では、スイッチ
ング素子であるMOSFETの駆動回路の最適化を行っ
ていないため、高速回転になると、MOSFETでのス
イッチング損失が比較的大きくなるので、MOSFET
の発熱が大きくなり、信頼性が低下することがある。ま
た、請求項5の互いに発熱体である駆動装置とモータを
略一体的に構成してコンパクト化を図った直流ブラシレ
スモータにおいても、上記と同様その信頼性が低下する
ことがある。以下、具体的に請求項6〜9記載の発明の
作用を請求項毎に説明する。
【0022】まず、請求項6記載の発明の作用を説明す
る。MOSFETの動作を説明すると、MOSFETは
ゲート・ソース間に数ボルトの電位差を与えることで動
作する電圧駆動型の半導体素子であるが、入力部と出力
部に絶縁膜を形成しているために、300〜1000p
Fの入力容量が存在する。ON/OFF時には、この入
力容量に対して充・放電を短時間で行わないと、駆動効
率が低下して、MOSFET自体が発熱してしまい、駆
動装置として信頼性が低下してしまう。
【0023】そこで、請求項6記載の発明では、スイッ
チング回路の駆動コイル通電用スイッチング素子をMO
SFETで構成し、該MOSFETの入力部に蓄積電荷
を充電また放電する充.放電回路を有するように構成す
るため、このゲート・ソース間に設けた蓄積電荷を充・
放電する回路により、MOSFETの入力容量に対する
充・放電を短時間で行うことができるので、駆動効率が
低下することなく、MOSFET自体の発熱を抑えて駆
動装置としての信頼性を確保することができる。
【0024】請求項7記載の発明では、前記充・放電回
路を、ゲートとソース間またはゲートと接地間若しくは
ゲートと+電源間に接続した固定抵抗からなるように構
成するため、充・放電回路を簡単に構成することができ
るので、駆動装置が大型化することなく、低コストで信
頼性が高い構成の駆動装置を提供することができる。請
求項8記載の発明では、前記固定抵抗の抵抗値を、20
0Ω以上1kΩ以下になるように構成するため、OA機
器等で需要の高い数ワット〜30ワット程度の電力で動
作する直流ブラシレスモータの駆動装置で小型化、低コ
スト化及び高信頼性を実現することができる。
【0025】請求項9記載の発明では、請求項6乃至8
の駆動装置をモータと一体的若しくは略一体的に構成す
るため、駆動コイルへの電流供給配線を最小限にするこ
とで、大電流の高周波スイッチングによる障害電磁波の
発生を抑えることができる他、MOSFETの発熱を抑
えることができるので、互いに発熱体である駆動装置と
モータを略一体的に構成してコンパクト化を図った直流
ブラシレスモータに用いても、信頼性の低下を抑えるこ
とができる。特に、駆動装置を一体にして小型化を図っ
た高速回転型の動圧空気軸受型ポリゴンスキャナの信頼
性を向上することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (実施例1)図1は本発明(請求項1,2)に係る実施
例1の直流ブラシレスモータの駆動装置の構成を示すブ
ロック図である。図示例は、3相のブラシレスモータに
適用する場合である。本発明の直流ブラシレスモータの
駆動装置は、図1に示す如く、モータの目標速度信号1
aと回転子の回転速度信号1bとを比較して速度制御電
圧信号1cを出力する速度制御回路1と、この速度制御
回路1から出力した速度制御電圧信号1cを、この速度
制御電圧信号1cに対応したパルス幅に変換して速度制
御パルス信号2aを出力するパルス幅変調回路2と、モ
ータ5から出力した位置検出信号3aによってモータ5
の駆動コイルの通電を切換える通電切換信号3bを出力
する通電切換回路3と、この通電切換回路3から出力し
た通電切換信号3bとパルス幅変調回路2から出力した
速度制御パルス信号2aとを合わせて、駆動コイルの通
電をパルス幅変調回路2の出力パルス幅で行うスイッチ
ング回路4とから構成されている。
【0027】次に、図2は図1に示す速度制御回路1の
構成を示すブロック図であり、この速度制御回路1は、
速度及び位相の2のループからなる速度−位相制御回路
である。図2に示す如く、水晶発振回線等で作り出され
た精度の高い基準クロック信号である目標速度信号1a
と周波数発電機やホール素子信号等の回転数に比例した
出力を増幅、波形成形した回転子の回転速度信号1bが
周波数比較回路11及び位相比較回路12に入力され
る。各比較回路11,12は、目標速度信号1aと回転
速度信号1bの周波数の比較及び位相の比較を行い、目
標速度との誤差信号1d,1eを出力する。各比較回路
11,12のこの誤差信号1d,1eは、加算回路13
で加算された後、平滑回路14及び位相補償回路15で
低減補償されて速度制御電圧信号1cが出力される。
【0028】次に、図3は図1によりパルス幅変調回路
2の構成を示すブロック図である。図3に示す如く、速
度制御電圧信号1cは、発振回路21の三角波信号21
aと比較回路22によって比較されてパルス波形に変調
される。この時、発振回路21の発振周波数が変調周波
数となるが、この変調周波数は位置検出信号の周期より
も短い周期になる。
【0029】次に、図4は図1に示す通電切換回路3の
構成を示すブロック図である。図4に示す如く、3相直
流ブラシレスモータの場合の位置検出回路31には、モ
ータ5に配置されたホール素子等からの位置検出信号3
aが入力され、ロジック回路32で作り出される通電切
換信号3bがスイッチング回路4に出力される。次に、
図5は図1に示すスイッチング回路4の構成を示す回路
図、図6は図5に示すスイッチング回路5の駆動コイル
通電用スイッチング素子の構成を示す回路図である。図
5では、3相全波駆動型のスイッチング回路を示してい
る。ここでは、通電切換信号3bで選択された駆動コイ
ル通電用スイッチング素子41がオンになり、さらに、
駆動コイル通電用スイッチング素子41の入力は、全て
速度制御パルス信号2aが入力されているので、駆動コ
イル51に速度制御パルス信号2aのパルス幅で通電が
行われる。なお、図5,6において、42はダイオード
であり、52〜55は各々電源、電流検出素子、接地、
コンデンサである。
【0030】次に、図7はバイポーラトランジスタのス
イッチング波形を示す図、図8はバイポーラトランジス
タとMOSFETとのスイッチング時間の比較を示す図
である。図7,8から判るように、電流駆動型のバイポ
ーラトランジスタは、スイッチングが遅く、特にターン
オフでは、電荷の蓄積による遅れが大きくなる。この電
荷蓄積による遅れは、電荷の蓄積が多くなる大電流程大
きくなる傾向にあり、素子の発熱を生じて、効率の低下
に繋がる。このため、バイポーラトランジスタは、大電
流の高速スイッチングにあまり適していない。これに対
し、電圧駆動型のMOSFETは、バイポーラトランジ
スタの約10倍以上のスイッチング速度を有し、大電流
の高速スイッチングに適している。このため、MOSF
ETを用いると、スイッチング素子の損失を小さくする
ことができるので、効率を上げることができる。
【0031】しかしながら、インダクタンス素子である
駆動コイルの電流を高周波スイッチング動作させると、
オフの時に生じる逆起電圧Vは大きくなる。この逆起電
圧Vは、前述した(1)式に示す如く、スイッチングが
高速になる程大きくなり、その結果、スイッチング素子
41を保護するために入っているダイオード42を通っ
て逆電流が駆動電源52側に流れてしまい、駆動装置が
正常に動作しなくなるという問題がある。
【0032】これに対し、本実施例(請求項1記載)で
は、ハイリップル電流型のコンデンサ55を駆動コイル
の駆動用電源52と接地54の間に接続して構成するた
め、駆動コイル電流の高周波スイッチングに対してコン
デンサ55が放電と充電を繰り返して調節タンクとして
機能させることができる。このため、逆方向電流を駆動
コイル電流の高周波スイッチングに対してコンデンサ5
5が放電と充電とを繰り返して調節タンクとして機能さ
せることにより、高周波スイッチングされたモータ駆動
電源52を平滑・直流化することなく、電源52側に流
れないようにすることができるので、駆動装置を正常に
作動させてその信頼性を向上させることができるととも
に、新たにチョークコイル、コンデンサ及びダイオード
等を設けないで済ませることができるので、駆動装置の
小型化及び低コスト化を実現することができる。更に、
駆動コイル通電用スイッチング素子41を、MOSFE
Tで構成するため、スイッチング素子の損失を抑えて効
率を高くすることができる。
【0033】さて、変調周波数は、人間の可聴周波数帯
域(20Hz〜20kHz)にあると騒音となり、ま
た、変調周波数が高くなる程、逆起電圧Vや障害電磁波
を発生し易くなり好ましくない。そこで、本実施例(請
求項2)では、パルス幅変調回路2の変調周波数を略2
0kHzに設定して構成する。このため、駆動コイル5
1からの逆起電圧V、障害電磁波の発生及びうなり音の
発生を抑えることができる。
【0034】(実施例2)モータ5の駆動コイルに抵抗
が小さい場合には、起動時に大電流が流れて駆動コイル
51やスイッチング素子44が破壊してしまう恐れがあ
り好ましくない。また、逆方向電流を防止するハイリッ
プル電流型のコンデンサ55に流れる電流は、駆動電流
に比例し、コンデンサ55の許容リップル電流は、コン
デンサ容量(サイズ)に比例することから、駆動電流が
大きくなると、より大きなコンデンサ55が必要になる
ため、その大きなコンデンサが入る分回路基板が大型す
るうえ、コストが増加して好ましくない。
【0035】図9は本発明に係る実施例2の直流ブラシ
レスモータの駆動装置のモータ駆動電流検出回路及び電
流制限回路の構成を示すブロック図である。まず、電流
検出回路71の直流検出抵抗で検出され、平滑回路72
で平滑されたモータ駆動電流検出電圧信号7aは、電流
制限基準電圧7bと比較回路73で比較され、電流制限
基準電圧7bよりもモータ駆動電流検出電圧7aが大き
くなった時に、速度制限電圧信号1cを無効にして速度
制限パルス信号2aのパルス幅が制限されることによ
り、モータ駆動電流が制限される。
【0036】このように、本実施例(請求項3)では、
モータ駆動電流検出電圧と電流制限基準電圧を比較し
て、電流制限基準電圧よりもモータ駆動電流検出電圧が
大きくなる場合に、速度制御回路1から出力した速度制
御電圧信号を無効にしてパルス幅変調回路2から出力し
た速度制御パルス信号のパルス幅を制限してモータ駆動
電流を制限するように構成するため、モータ駆動電流を
制限することができる。このため、モータ5の駆動コイ
ル51の抵抗が小さくなっても、起動時に駆動コイル5
1やスイッチング素子41の破壊を防止することができ
るとともに、大きなコンデンサを設けることなく逆方向
電流を防止するハイリップル電流型のコンデンサ55の
コンデンサ容量を小さくすることができる。このため、
回路基板をより一層小型化及び低コスト化することがで
きる。
【0037】(実施例3)通常、モータ起動信号は、2
値の電圧変化で与えられるが、起動直後の速度制御パル
ス信号2aは、最大パルス幅でモータを全速運転され、
電流検出には、遅れが生じるため、電流制御回路1の比
較回路73が働かず、大電流が流れて駆動コイル51や
スイッチング素子44を破壊してしまう恐れがあり好ま
しくない。
【0038】図10は本発明に係る実施例3の直流ブラ
シレスモータの駆動装置の時定数回路、論理積回路及び
ソフトスタート回路の構成を示すブロック図、図11は
図10に示す直流ブラシレスモータの駆動装置の起動時
のタイムチャートである。2値の電圧変化で与えられる
モータの起動信号8aは、時定数回路81により、徐々
に上昇または下降する。この時、定数回路81の出力8
bは、パルス幅変調回路2の発振回路21の三角波信号
21aと比較回路82で比較されて、パルス波8cに変
調される。このパルス波8cと速度制御パルス信号2a
の論理積出力8dを新たに速度制御パルス信号2aとす
ることで、起動直後のパルス幅を徐々に変化させて、モ
ータ駆動電流を徐々に増加させるソフトスタートを行う
ことができる。このソフトスタート回路により、駆動コ
イル51やスイッチング素子41の破壊を防止すること
ができる。
【0039】このように、本実施例(請求項4)では、
2値の電圧変化によって与えられるモータ起動信号89
を徐々に変化させる時定数回路81と、この時定数回路
81からの出力をパルス幅変調した信号と、速度制御回
路1から出力した速度制御電圧信号をパルス幅変調した
速度制御パルス信号との論理積を演算する論理積回路8
3と、起動直後のパルス幅を徐々に変化させて、モータ
駆動電流を徐々に増加させるソフトスタート回路を有す
るように構成するため、起動直後のパルス幅が徐々に変
化させて、モータ駆動電流が徐々に増加させることがで
きるので、駆動コイル51やスイッチング素子41に大
電流を流れ難くすることができ、大電流にする駆動コイ
ル51やスイッチング素子41の破壊を防止することが
できる。
【0040】(実施例4)図12は本発明に係る実施例
4の直流ブラシレスモータの構造を示す断面図である。
図示例では、上記各実施例の駆動回路とブラシレスモー
タをポリゴンスキャナーに一体的に設けた例を示してい
る。図12において、110はハウジングであり、この
ハウジング110の底部中央部には固定軸111が垂直
に嵌入・固定されている。この固定軸111の外周には
ラジアル軸受面112(動圧空気軸受)が設けられてお
り、ラジアル軸受面112にはそれぞれ動圧発生用のヘ
リングボーン溝113、114が周方向等間隔に各一対
形成されている。また、ラジアル軸受面112は円筒状
の回転軸115の内周面に対向しており、ラジアル軸受
面112の内周面とが所定間隔を隔てることにより、固
定軸111に対して回転軸115が回転可能になってい
る。回転軸115の上部には、ミラー受けフランジ11
6が形成されるとともに、ミラー押え117およびポリ
ゴンミラー118が取付けられている。また、ミラー押
え117はその中心部にアキシャル磁気軸受119を構
成するマグネット121を保持している。アキシャル軸
受119は固定軸111の軸線上で互いに反発し合う3
つマグネット120、121、122からなり、マグネ
ット120がマグネット121の上方で上ケース123
に装着され、マグネット122が固定軸111の上端に
固定されることによって、回転軸115、ミラー押え1
17、ポリゴンミラー118およびマグネット121か
らなる回転体が固定軸111から上方に浮上するように
付勢され、非接触で支持されている。一方、124はポ
リゴンミラー118を駆動するアキシャルギャップ型の
面対向型のブラシレスモータである。このモータ124
は、回転軸115に固定されたロータマグネット組立体
125と、その下面に対向し、ロータマグネット組立体
125とアキシャル方向に所定間隔離隔して配設された
駆動コイル51と、図示しないホール素子とを有してお
り、ロータマグネット組立体125は界磁用マグネット
125aをヨーク125bによって回転軸115に一体
的に実装したモータ構成部となっている。駆動コイル5
1は駆動装置のコイル基板126に装着されており、こ
のコイル基板126は配線127を介してハウジング1
10に取付けられている。
【0041】このように、本実施例(請求項5)では、
上記各実施例1〜3の駆動装置をモータと一体的若しく
は略一体的に構成するため、駆動コイル51への電流供
給配線を最小限にすることができるので、大電流の高周
波スイッチングによる障害電磁波の発生を抑えることが
できる。次に、上記実施例1〜3(請求項1〜4)の直
流ブラシレスモータの駆動装置では、スイッチング素子
であるMOSFETの駆動回路の最適化を行っていない
ため、高速回転になると、MOSFETでのスイッチン
グ損失が比較的大きくなるので、MOSFETの発熱が
大きくなり、信頼性が低下することがある。また、上記
実施例4(請求項5)の互いに発熱体である駆動装置と
モータを略一体的に構成してコンパクト化を図った直流
ブラシレスモータにおいても、上記と同様その信頼性が
低下することがある。以下、具体的に請求項6〜9記載
の発明に係る実施例を説明する。
【0042】(実施例5)図13は本発明に係る実施例
5の直流ブラシレスモータの駆動装置の構成を示すブロ
ック図、図14は図13に示すスイッチング回路の構成
を示す回路図、図14は図13に示す駆動コイル通電用
素子の構成を示す回路図である。MOSFETの動作を
説明すると、MOSFETは、ゲート411とソース4
12間に数ボルトの電位差を与えることで動作する電圧
駆動型の半導体素子であるが、入力部と出力部に絶縁膜
を形成しているために、300〜1000pFの入力容
量が存在する。ON/OFF時には、この入力容量に対
して充・放電を短時間で行わないと、駆動効率が低下し
てMOSFET自体が発熱してしまい、駆動装置として
信頼性が低下してしまう。
【0043】そこで、本実施例(請求項6記載)では、
スイッチング回路4の駆動コイル通電用スイッチング素
子41をMOSFETで構成し、MOSFETの入力部
に蓄積電荷を充電また放電する充.放電回路43を有す
るように構成するため、ゲート・ソース間に蓄積電荷を
充・放電する充放電回路43を設けることで、MOSF
ETの入力容量に対する充・放電を短時間で行うことが
できるので、駆動効率が低下することなく、MOSFE
T自体の発熱を抑えて駆動装置としての信頼性を確保す
ることができる。
【0044】(実施例6)図16は本発明に係る実施例
6の直流ブラシレスモータの駆動装置のスイッチング回
路の構成を示す回路図である。本実施例では、上記実施
例5の充・放電回路43を、ゲート411とソース41
2間またはゲート411と接地(GND)54間若しく
はゲート411と+電源52間に接続した固定抵抗44
で構成する。この接続された固定抵抗44は、通電時に
は、MOSFETのゲート411とソース412間に数
ボルトの電位差を生じ、MOSFETを駆動させること
ができる他、非通電時は、入力容量の蓄積電荷を接地5
4または+電源52に対して充・放電することができ
る。このため、MOSFETの駆動電圧を発生する回路
と入力容量の蓄積電荷の充・放電回路を同一の回路で構
成することができる。従って、充・放電回路を簡単に構
成することができるので、駆動装置が大型化することな
く、低コストで信頼性が高い構成の駆動装置を提供する
ことができる。
【0045】(実施例7)図17は本発明に係る実施例
7の直流ブラシレスモータの駆動装置の構成を示す回路
図である。小型直流ブラシレスモータは、主に数ワット
〜30ワット程度の電力が必要なので、信号処理系10
1とコイル通電系102の駆動電圧を変えて構成するの
が一般的であり、小型・低コスト化が容易である。例え
ば、信号処理系101は、4〜5V前後、コイル通電系
102は、12Vあるいは24Vで構成することで、信
号処理系101の半導体や抵抗を小型化し、駆動装置全
体の小型・低コスト化を図ることができる。MOSFE
T41を含むスイッチング回路4は、信号処理系101
とコイル通電系102を接続する回路であり、MOSF
ETは、信号処理系101の駆動電圧で動作させること
で、回路構成が簡単になる。即ち、MOSFETのゲー
トとソース間電圧VGSを4〜5V前後で駆動する。一
方、抵抗で消費される電力Wは、次の(2)式で与えら
れ、抵抗値Rが小さくなる程電力Wが大きくなり、大型
の素子が必要になる。
【0046】
【数2】
【0047】但し、Wは抵抗で消費される電力、VGS
MOSFETのゲート・ソース間電圧、Rは固定抵抗の
抵抗値である。小型・低コスト化には、固定抵抗44の
電力Wを標準的なチップ抵抗の許容電力である。1/8
ワットあるいは1/10ワット以下にすることで、実装
面積も小さくなり、駆動装置の小型・低コスト化するこ
とができる。即ち、次の(3)式を満足するように抵抗
値Rを設定すると良い。
【0048】
【数3】
【0049】この(3)式からR≧52 ×8Ωとなり、
R≧200Ωとなる。一方、入力容量Cの充・放電時間
tは、次の(4)式で与えられ、抵抗値が小さい程充・
放電時間は短くなる。MOSFETが略20kHz(1
周期=50μsec)でスイッチング駆動される時、充
・放電時間を50μsecの1/50〜1/100程度
に抑えれば、駆動効率が低下することなく、MOSFE
T自体の発熱を抑えて信頼性を確保することができる。
即ち、(5)式を満足するように抵抗値Rを設定すると
良い。
【0050】
【数4】
【0051】
【数5】
【0052】この(4)、(5)式から、R≦1×10
-6/C、R≦1×10-6/1000×10-12 (但し、
C:MOSFETの入力容量(300〜1000pF)
となり、R≦1000となる。このように、本実施例
(請求項8)では、前記固定抵抗の抵抗値は、2000
Ω以上1kΩ以下になるように構成するため、OA機器
等で需要の高い数ワット〜30ワット程度の電力で動作
する直流ブラシレスモータの駆動装置で小型化、低コス
ト化及び高信頼性を実現することができる。
【0053】(実施例9)図18は本発明に係る実施例
9の直流ブラシレスモータの構造を示す断面図である。
本実施例(請求項9)では、請求項6乃至8の駆動装置
をモータと一体的若しくは略一体的に設けてなるように
構成する。このため、駆動コイル51への電流供給配線
を最小限にすることで、大電流の高周波スイッチングに
よる障害電磁波の発生を抑えることができる他、MOS
FETの発熱を抑えることができるので、互いに発熱体
である駆動装置とモータを略一体的に構成してコンパク
ト化を図った直流ブラシレスモータに用いても、信頼性
の低下を抑えることができる。特に、駆動装置を一体に
して小型化を図った高速回転型の動圧空気軸受型ポリゴ
ンスキャナの信頼性を向上することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、高周波スイッチングさ
れたモータ駆動電流を平滑・直流化することなく、逆方
向電流を電源側に流れないようにすることができ、新た
にチョークコイル、コンデンサ及びダイオードを設けな
いで済ませることができ、駆動装置の小型化、低コスト
化及び安定化を実現することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1の直流ブラシレスモータ
の駆動装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す速度制御回路の構成を示すブロック
図である。
【図3】図1に示すパルス幅変調回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図4】図1に示す通電切換回路の構成を示すブロック
図である。
【図5】図1に示すスイッチング回路の構成を示す回路
図である。
【図6】図5に示すスイッチング回路のスイッチング素
子の構成を示す回路図である。
【図7】バイポーラトランジスタのスイッチング波形を
示す図である。
【図8】バイポーラトランジスタとMOSFETとのス
イッチング時間の比較を示す図である。
【図9】本発明に係る実施例2の直流ブラシレスモータ
の駆動装置のモータ駆動電流検出回路及び電流制限回路
の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明に係る実施例3の直流ブラシレスモー
タの駆動装置の時定数回路、論理積回路及びソフトスタ
ート回路の構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す直流ブラシレスモータの駆動装
置のモータ起動時のタイムチャートである。
【図12】本発明に係る実施例4の直流ブラシレスモー
タの構造を示す断面図である。
【図13】本発明に係る実施例5の直流ブラシレスモー
タの駆動装置の構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示すスイッチング回路の構成を示す
回路図である。
【図15】図13に示す駆動コイル通電用素子の構成を
示す回路図である。
【図16】本発明に係る実施例6の直流ブラシレスモー
タの駆動装置のスイッチング回路の構成を示す回路図で
ある。
【図17】本発明に係る実施例7の直流ブラシレスモー
タの駆動装置の構成を示す回路図である。
【図18】本発明に係る実施例8の直流ブラシレスモー
タの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 速度制御回路 1a 目標速度信号 1b 回転速度信号 1c 速度制御電圧信号 1d,1e 誤差信号 2 パルス幅変調回路 2a 速度制御パルス信号 3 通電切換回路 3a 通電切換信号 4 スイッチング回路 5 モータ 7a モータ駆動電流検出電圧信号 7b 電流制限基準電圧信号 8a モータ起動信号 8b 出力 8c パルス波 8d 論理積出力 11 周波数比較回路 12 位相比較回路 13 加算回路 14 平滑回路 15 位相補償回路 21 発振回路 21a 三角波信号 22 比較回路 31 位置検出回路 32 ロジック回路 41 スイッチング素子 42 ダイオード 43 充放電回路 44 固定抵抗 51 駆動コイル 52 駆動電源 53 電流検出素子 54 接地 55 コンデンサ 71 電流検出回路 72 平滑回路 73 比較回路 81 時定数回路 82 比較回路 83 論理積回路 101 信号処理系 102 コイル通電系 110 ハウジング 124 ブラシレスモータ 126 コイル基板 127 配線 411 ゲート 412 ソース

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目標速度信号と回転子の回転速度信号とを
    比較して速度制御電圧信号を出力する速度制御回路と、
    該速度制御回路から出力した速度制御電圧信号を、該速
    度制御電圧信号に対応したパルス幅に変換して速度制御
    パルス信号を出力するパルス幅変調回路と、モータから
    出力した位置検出信号によって駆動コイルの通電を切り
    換える通電切換信号を出力する通電切換回路と、該通電
    切換回路から出力した通電切換信号と前記パルス幅変調
    回路から出力した速度制御パルス信号とを合わせて、駆
    動コイルの通電を前記パルス幅変調回路の出力パルス幅
    で行うスイッチング回路とを有する直流ブラシレスモー
    タの駆動装置において、前記スイッチング回路の駆動コ
    イル通電用スイッチング素子をMOSFET(Meta
    l Oxide Semiconductor Fie
    ld Effect Transistor)で構成
    し、かつ駆動コイルの駆動用電源と接地の間にハイリッ
    プル電流型コンデンサを接続してなることを特徴とする
    直流ブラシレスモータの駆動装置。
  2. 【請求項2】前記パルス幅変調回路の変調周波数は、略
    20kHzであることを特徴とする請求項1記載の直流
    ブラシレスモータの駆動装置。
  3. 【請求項3】前記モータの駆動電流を検出してモータ駆
    動電流検出電圧を出力するモータ駆動電流検出回路と、
    該モータ駆動電流検出回路から出力したモータ駆動電流
    検出電圧と電流制限基準電圧を比較して、電流制限基準
    電圧よりもモータ駆動電流検出電圧が大きくなる場合
    に、前記速度制御回路から出力した速度制御電圧信号を
    無効にして前記パルス幅変調回路から出力した速度制御
    パルス信号のパルス幅を制限することにより、モータ駆
    動電流を制限する電流制限回路とを有することを特徴と
    する請求項1,2記載の直流ブラシレスモータの駆動装
    置。
  4. 【請求項4】2値の電圧変化によって与えられるモータ
    起動信号を徐々に変化させる時定数回路と、該時定数回
    路からの出力をパルス幅変調した信号と、前記速度制御
    回路から出力した速度制御電圧信号をパルス幅変調した
    速度制御パルス信号との論理積を演算する論理積回路
    と、起動直後のパルス幅を徐々に変化させてモータ駆動
    電流を徐々に増加させるソフトスタート回路とを有する
    ことを特徴とする請求項3記載の直流ブラシレスモータ
    の駆動装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の駆動装置をモータと一体
    的若しくは略一体的に構成してなることを特徴とする直
    流ブラシレスモータ。
  6. 【請求項6】目標速度信号と回転子の回転速度信号とを
    比較して速度制御電圧信号を出力する速度制御回路と、
    該速度制御回路から出力した速度制御電圧信号を、該速
    度制御電圧信号に対応したパルス幅に変換して速度制御
    パルス信号を出力するパルス幅変調回路と、モータから
    出力した位置検出信号によって駆動コイルの通電を切り
    換える通電切換信号を出力する通電切換回路と、該通電
    切換回路から出力した通電切換信号と前記パルス幅変調
    回路から出力した速度制御パルス信号とを合わせて、駆
    動コイルの通電を前記パルス幅変調回路の出力パルス幅
    で行うスイッチング回路とを有する直流ブラシレスモー
    タの駆動装置において、前記スイッチング回路の駆動コ
    イル通電用スイッチング素子をMOSFET(Meta
    l Oxide Semiconductor Fie
    ld Effect Transistor)で構成
    し、かつ該MOSFETの入力部に蓄積電荷を充電また
    は放電する充・放電回路とを有することを特徴とする直
    流ブラシレスモータの駆動装置。
  7. 【請求項7】前記充・放電回路は、ゲートとソース間ま
    たはゲートと接地間、若しくはゲートと電源間に接続し
    た固定抵抗からなることを特徴とする請求項6記載の直
    流ブラシレスモータの駆動装置。
  8. 【請求項8】前記固定抵抗の抵抗値は、200Ω以上1
    KΩ以下であることを特徴とする請求項7記載の直流ブ
    ラシレスモータの駆動装置。
  9. 【請求項9】請求項6乃至8の駆動装置をモータと一体
    的若しくは略一体的に構成してなることを特徴とする直
    流ブラシレスモータ。
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