JPH09182346A - 磁石発電機の発電子 - Google Patents

磁石発電機の発電子

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JPH09182346A
JPH09182346A JP35139495A JP35139495A JPH09182346A JP H09182346 A JPH09182346 A JP H09182346A JP 35139495 A JP35139495 A JP 35139495A JP 35139495 A JP35139495 A JP 35139495A JP H09182346 A JPH09182346 A JP H09182346A
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coil wire
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Junichi Takase
淳一 高瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護チューブを用いずにコイル線材を固定す
る。 【解決手段】 三相の発電子コイル10、20、30の
コイル線材11、21、31は巻き始め端末11S、2
1S、31Sが最初に捲線される突極部12a、22
a、32aの付け根部で引き出された状態で捲線され、
コイル線材11、21、31の捲線でそれら突極部に固
定される。三相の発電子コイルのコイル線材の巻き終わ
り端末11E、21E、31Eは渡り線部13、23、
33で他相の発電子コイルのコイル線材の巻き始め端末
11S、21S、31Sに巻き絡げられて各最初の突極
部12a、22a、32aの付け根部に固定される。 【効果】 部品点数、組付工数を減少でき、また、巻き
始め端末、巻き終わり端末はコアに確実に固定されるた
め、振動等でコイル線材が飛び出したり断線したりする
のを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁石発電機の発電
子に関し、複数相の発電子コイルをそれぞれ構成する複
数本のコイル線材の端末を固定するための構造について
の改良に係り、例えば、二輪自動車や汎用エンジン等に
搭載される磁石発電機の発電子に利用して有効なものに
関する。
【0002】
【従来の技術】二輪自動車や汎用エンジンに搭載される
磁石発電機として、起電力を発生するための発電子コイ
ルが複数放射状に配列されている発電子と、界磁極を形
成する永久磁石が複数個環状に配列されている回転子と
を備えており、回転子が発電子の外側で回転されて各永
久磁石が各発電子コイルの磁界を相対的に切ることによ
り、各発電子コイルにおいて起電力を得るように構成さ
れているものがある。
【0003】この回転子外転形の磁石発電機に使用され
る発電子として、三相の発電子コイルを備えたものがあ
り、そのコイルの端末処理として、実公平5−2197
9号公報に開示されたものがある。このものを三相デル
タ結線のものに適用した場合には、次のようになる。
【0004】この場合、各相の発電子コイルのコイル線
材は放射状に配列された複数本の突極部に他相の発電子
コイルを飛び越して順次捲線されているとともに、その
巻き始め端末が他相の発電子コイルのコイル線材の巻き
終わり端末にそれぞれ結線されることになる。まず、第
一相のコイル線材の巻き始め端末は第三相のコイル線材
の巻き終わり端末と共に、ワニスガラスチューブ内に挿
入される。第二相のコイル線材の巻き始め端末は第一相
のコイル線材の巻き終わり端末と共に、シリコンワニス
ガラスチューブ内に挿入される。第三相のコイル線材の
巻き始め端末は第二相のコイル線材の巻き終わり端末と
共に、シリコンワニスガラスチューブ内に挿入される。
この時、ワニスガラスチューブに挿入された第一相のコ
イル線材の巻き始め端末と第三相のコイル線材の巻き終
わり端末とは、第一相のコイル線材の巻き始めの突極部
と第三相のコイル線材の巻き終わりの突極部との間から
引き出され、2本のシリコンワニスガラスチューブに挿
入された残り4本の端末は、第二相のコイル線材の巻き
終わりの突極部と第三相のコイル線材の巻き終わりの突
極部との間から引き出される。そして、ワニスガラスチ
ューブに挿入されたコイル線材によって、シリコンワニ
スガラスチューブに挿入されたコイル線材が絡げられて
仮止め状態となる。その後、コイルにワニスを含浸さ
せ、ワニスを加熱硬化させてコイルを固定することにな
るが、この時、ワニスガラスチューブにもワニスが浸透
しこれが硬化して、結束部が前述の仮止めの状態から固
定の状態となる。このようにして引き出された各コイル
線材の端末は結線されるとともに、3本の外部リード線
に接続され、この結線接続部は予め外部リード線に挿入
されていた絶縁チューブにて被覆されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した磁石
発電機の発電子においては、各相のコイル線材の巻き始
め端末を他相のコイル線材の巻き終わり端末と共に引き
出す際に、各コイル端末を所定の突極部間まで引き回す
必要があるため、組付工数が多くなる。また、各コイル
端末の引出部位は結束されるため、この結束部位の各相
間の絶縁の信頼性向上のために、ワニスガラスチュー
ブ、シリコンワニスガラスチューブを装着する必要があ
り、組付工数および部品点数が多くなる。しかも、結束
部位は確実に固定する必要があり、3本ともワニスガラ
スチューブを用いればよいが、後工程の外部リード線と
の接続作業性を考慮して、2本はワニス処理をしても固
まらないシリコンワニスガラスチューブを用いることに
なって、部品管理および組付作業が煩雑になる。
【0006】本発明の目的は、ワニスガラスチューブや
シリコンワニスガラスチューブ等の保護チューブを用い
ることなくコイル線材を確実に固定することができる磁
石発電機の発電子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁石発電機
の発電子は、各相の発電子コイルのコイル線材はその巻
き始め端末が最初に捲線される突極部の付け根部におい
て引き出された状態でそれぞれ捲線されているととも
に、コイル線材の捲線によってその巻き始め端末がその
突極部に固定されており、前記各相の発電子コイルのコ
イル線材における巻き終わり端末は渡り線部によって他
相の発電子コイルのコイル線材おける巻き始め端末にそ
れぞれ巻き絡げられて前記最初の突極部の付け根に一緒
に固定されていることを特徴とする。
【0008】前記した手段において、各相の発電子コイ
ルのコイル線材における巻き始め端末はそれ自体の捲線
部によって最初の突極部に固定された状態になる。そし
て、各相の発電子コイルのコイル線材における巻き終わ
り端末はこの固定された巻き始め端末に巻き絡げられる
ことにより、その突極部に固定された状態になる。した
がって、各相の発電子コイルのコイル線材における巻き
始め端末および巻き終わり端末の固定にはチューブが不
要になるとともに、結束作業自体も簡略になるため、部
品点数および組付工数が減少されることになる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
磁石発電機の発電子の捲線工程を示しており、(a)は
巻き始め工程を示す一部省略斜視図、(b)は巻き終わ
り工程を示す一部省略斜視図、(c)はコイル線材の固
定工程を示す一部省略斜視図である。図2はその全体を
示しており、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b
線に沿う側面断面図である。図3(a)は発電子コイル
の結線を示す展開図、(b)は発電子コイルの回路図で
ある。
【0010】本実施形態において、本発明に係る磁石発
電機の発電子は、二輪自動車や汎用エンジン等に搭載さ
れるものとして構成されており、回転子(図示せず)の
内部に同心的に配されて機枠(図示せず)等に据え付け
られるように構成されている。この磁石発電機の発電子
は機械的には放射状に配列された18個の突極コイル1
を備えており、電気的には18個の突極コイル1がデル
タ結線された三相の発電子コイルを備えている。突極コ
イル1群のコア2は薄い鉄板を複数枚積層されて形成さ
れており、略ドーナツ形状に形成された基体部3と、基
体部3の外周に放射状に突設された18本の突極部4を
備えている。各突極部4は平面視がT字形の柱形状に形
成されており、各突極部4には絶縁性を有する材料を用
いて形成されたボビン5が基体部3の外周部にかけてそ
れぞれ全長にわたって形成されている。そして、各突極
部4にはコイル線材がボビン5の上からそれぞれ捲線さ
れており、コア2の突極部4と捲線されたコイル線材と
によって突極コイル1がそれぞれ構成されている。
【0011】本実施形態において、突極コイル1群には
3本のコイル線材が使用されており、これら3本のコイ
ル線材が後述するように各突極部4にそれぞれ捲線され
るとともに、各コイル線材の巻き始め端末および巻き終
わり端末が後述するように電気的に三相デルタ結線され
ることにより、第一相の発電子コイル群(以下、第一相
コイル群という。)10と、第二相の発電子コイル群
(以下、第二相コイル群という。)20と、第三相の発
電子コイル群(以下、第三相コイル群という。)30と
が構成されている。第一相コイル群10と第二相コイル
群20と第三相コイル群30とには突極部4が6個宛そ
れぞれ割り当てられており、各コイル群の各コイルは互
いに2個おきに配置されている。すなわち、第一相コイ
ル群10の第1番目の発電子コイル(以下、第一相第1
コイルとする。)10aの隣には第二相コイル群20の
第1番目の発電子コイル(以下、第二相第1コイルとす
る。)20aが配置され、第二相第1コイル20aの反
対側の隣には第三相コイル群30の第1番目の発電子コ
イル(以下、第三相第1コイルとする。)30aが配置
されている。そして、第三相第1コイル30aの第二相
第1コイル20aと反対側の隣に第一相第2コイル10
bが配置されている。以降、同様な順番をもって環状に
配列されて行き、第三相コイル群30の第6番目の発電
子コイルである第三相第6コイル30fは第一相第1コ
イル10aの第二相第1コイル20aの反対側の隣に配
置されている。
【0012】各コイル線材としては銅等の導電材料を用
いられた導体がエナメル等の絶縁材料を用いられた絶縁
被膜によって被覆されて形成された線材(ワイヤ)が使
用されており、本実施形態においては、特に、絶縁被膜
の表面にエポキシ樹脂から成る融着被膜が被着された所
謂自己融着線が使用されている。この自己融着線は捲線
後に加熱されて溶融固化した後に隣合うもの同士が融着
することにより、堅牢なコイルを形成する機能を備えて
いるコイル線材である。以下、説明の便宜上、第一相コ
イル群10に使用されたコイル線材を第1コイル線材1
1、第二相コイル群20に使用されたコイル線材を第2
コイル線材21、第三相コイル群30に使用されたコイ
ル線材を第3コイル線材31とする。また、第1コイル
線材11が最初に捲線された第一相コイル群10の第一
相第1コイル10aの突極部4は第一相第1突極部12
aとし、以降、第一相第2突極部12b・・・第三相第
6突極部32fとする。
【0013】本実施形態において、第1コイル線材11
の巻き始め端末11Sは第一相第1突極部12aの基体
部3側の端部(付け根部)に配置されており、第1コイ
ル線材11が第一相第1突極部12aに捲線されること
により第一相第1突極部12aに押さえ付けられた状態
になって固定されている。また、第2コイル線材21の
巻き始め端末21Sは第二相第1突極部22aの付け根
部に配置されており、第2コイル線材21が第二相第1
突極部22aに捲線されることにより第二相第1突極部
22aに押さえ付けられた状態になって固定されてい
る。さらに、第3コイル線材31の巻き始め端末31S
は第三相第1突極部32aの付け根部に配置されてお
り、第3コイル線材31が第三相第1突極部32aに捲
線されることにより第三相第1突極部32aに押さえ付
けられた状態になって固定されている。
【0014】そして、第1コイル線材11の巻き終わり
端末11Eは第一相第6突極部12fの先端側の端部
(先端部)から引き出されるとともに、渡り線部13を
介して第二相第1突極部22aの位置まで導かれて、そ
の基端部に固定されている第2コイル線材21の巻き始
め端末21Sに結線されている。また、第2コイル線材
21の巻き終わり端末21Eは第二相第6突極部22f
の先端部から引き出されるとともに、渡り線部23を介
して第三相第1突極部32aの位置まで導かれて、その
基端部に固定されている第3コイル線材31の巻き始め
端末31Sに結線されている。さらに、第3コイル線材
31の巻き終わり端末31Eは第三相第6突極部32f
の先端部から引き出されるとともに、渡り線部33を介
して第一相第1突極部12aの位置まで導かれて、その
基端部に固定されている第1コイル線材11の巻き始め
端末11Sに結線されている。
【0015】次に、捲線方法を説明する。図1(a)に
示されているように、第1コイル線材11は巻き始め端
末11Sがコア2の第一相第1突極部12aと第三相第
6突極部32fとの間のスロットの付け根部に配置され
た状態で、第一相第1突極部12aに時計回り方向に巻
回されて先方へと次第に捲線されて行き、1段目の捲線
が終わると、2段目の捲線が第一相突極部12aの付け
根部に向かって行われ、これを何回か繰り返す。この第
1コイル線材11の第一相第1突極部12aへの捲線よ
って、第1コイル線材11の巻き始め端末11Sは第一
相第1突極部12aに押さえ付けられて固定された状態
になる。第1コイル線材11の第一相第1突極部12a
への捲線が終了すると、第一相第1コイル10aが形成
されたことになる。
【0016】第一相第1コイル10aが形成されると、
第1コイル線材11はコア2の突極部4を左に3個飛ん
で、第一相第2突極部12bにその付け根から捲線を開
始する。第1コイル線材11の第一相第2突極部12b
への捲線が終了して第一相第2コイル10bが形成され
ると、第1コイル線材11はコア2の突極部4を左にさ
らに3個飛んで、第一相第3突極部12cに捲線を開始
する。以降、捲線の終了毎にコア2の突極部4を左に3
個宛飛んで、第一相第6突極部12fまで捲線作業が進
行される。
【0017】同様に、第2コイル線材21は巻き始め端
末21Sがコア2の第二相第1突極部22aと第一相第
1突極部12aとの間のスロットの付け根部に配置され
た状態で、第二相第1突極部22aに時計回り方向に巻
回されて先方へと次第に捲線されて行き、1段目の捲線
が終わると、2段目の捲線が第二相突極部22aの付け
根部に向かって行われ、これを何回か繰り返す。この第
2コイル線材21の第二相第1突極部22aへの捲線よ
って、第2コイル線材21の巻き始め端末21Sは第二
相第1突極部22aに押さえ付けられて固定された状態
になる。第2コイル線材21の第二相第1突極部22a
への捲線が終了すると、第二相第1コイル20aが形成
されたことになる。
【0018】第二相第1コイル20aが形成されると、
第2コイル線材21はコア2の突極部4を左に3個飛ん
で、第二相第2突極部22bに捲線を開始する。第2コ
イル線材21の第二相第2突極部22bへの捲線が終了
して第二相第2コイル20bが形成されると、第2コイ
ル線材21はコア2の突極部4を左にさらに3個飛ん
で、第二相第3突極部22cに捲線を開始する。以降、
捲線の終了毎にコア2の突極部4を左に3個宛飛んで、
第二相第6突極部22fまで捲線作業が進行される。
【0019】同様に、第3コイル線材31は巻き始め端
末31Sがコア2の第三相第1突極部32aと第二相第
1突極部22aとの間のスロットの付け根部に配置され
た状態で、第三相第1突極部32aに時計回り方向に巻
回されて先方へと次第に捲線されて行き、1段目の捲線
が終わると、2段目の捲線が第三相突極部32aの付け
根部に向かって行われ、これを何回か繰り返す。この第
3コイル線材31の第三相第1突極部32aへの捲線よ
って、第3コイル線材31の巻き始め端末31Sは第三
相第1突極部32aに押さえ付けられて固定された状態
になる。第3コイル線材31の第三相第1突極部32a
への捲線が終了すると、第三相第1コイル30aが形成
されたことになる。
【0020】第三相第1コイル30aが形成されると、
第3コイル線材31はコア2の突極部4を左に3個飛ん
で、第三相第2突極部32bに捲線を開始する。第3コ
イル線材31の第三相第2突極部32bへの捲線が終了
して第三相第2コイル30bが形成されると、第3コイ
ル線材31はコア2の突極部4を左にさらに3個飛ん
で、第三相第3突極部32cに捲線を開始する。以降、
捲線の終了毎にコア2の突極部4を左に3個宛飛んで、
第三相第6突極部32fまで捲線作業が進行される。
【0021】図1(b)に示されているように、第一相
第6突極部12fへの捲線が終了して第一相第6コイル
10fが形成されると、第1コイル線材11は渡り線部
13を形成しつつ、巻き終わり端末11Eが第一相第1
突極部12aと第二相第1突極部22aとの間のスロッ
トに導かれる。
【0022】図1(c)に示されているように、第一相
第1突極部12aと第二相第1突極部22aとの間のス
ロットに導かれた第1コイル線材11の巻き終わり端末
11Eは、このスロットにて固定された第2コイル線材
21の巻き始め端末21Sに巻き絡げられて結束され
る。第2コイル線材21の巻き始め端末21Sに結束さ
れると、この巻き始め端末21Sが第二相第1突極部2
2aに固定されているため、第1コイル線材11の巻き
終わり端末11Eと第2コイル線材21の巻き始め端末
21Sとの結線部14は、第2コイル線材21の巻き始
め端末21Sを介して第二相第1突極部22aに固定さ
れた状態になる。
【0023】同様に、第二相第6突極部22fへの捲線
が終了して第二相第6コイル20fが形成されると、第
2コイル線材21は渡り線部23を形成しつつ、巻き終
わり端末21Eが第二相第1突極部22aと第三相第1
突極部32aとの間のスロットに導かれる。
【0024】図1(c)に示されているように、第二相
第1突極部22aと第三相第1突極部32aとの間のス
ロットに導かれた第2コイル線材21の巻き終わり端末
21Eは、このスロットにて固定された第3コイル線材
31の巻き始め端末31Sに巻き絡げられて結束され
る。第3コイル線材31の巻き始め端末31Sに結束さ
れると、この巻き始め端末31Sが第三相第1突極部3
2aに固定されているため、第2コイル線材21の巻き
終わり端末21Eと第3コイル線材31の巻き始め端末
31Sとの結線部24は、第3コイル線材31の巻き始
め端末31Sを介して第三相第1突極部32aに固定さ
れた状態になる。
【0025】同様に、第三相第6突極部32fへの捲線
が終了して第三相第6コイル30fが形成されると、第
3コイル線材31は渡り線部33を形成しつつ、巻き終
わり端末31Eが第一相第1突極部12aと第三相第6
突極部32fとの間のスロットに導かれる。
【0026】図1(c)に示されているように、第一相
第1突極部12aと第三相第6突極部32fとの間のス
ロットに導かれた第3コイル線材31の巻き終わり端末
31Eは、このスロットにて固定された第1コイル線材
11の巻き始め端末11Sに巻き絡げられて結束され
る。第1コイル線材11の巻き始め端末11Sに結束さ
れると、この巻き始め端末11Sが第一相第1突極部1
2aに固定されているため、第3コイル線材31の巻き
終わり端末31Eと第1コイル線材11の巻き始め端末
11Sとの結線部34は、第1コイル線材11の巻き始
め端末11Sを介して第一相第1突極部12aに固定さ
れた状態になる。
【0027】以上のように3本のコイル線材の各巻き始
め端末に各巻き終わり端末が巻き絡げられると、次に、
この組立体が加熱炉を通されて、自己融着線としての各
コイル線材11、21および31が自己融着するため、
各コイルは一体的に固化した状態になる。その後、巻き
絡げられた結束部の端14、24および34は、3本の
外部リード線(図示せず)におのおの接続されるととも
に、各端末が結線されて、図3(b)に示されているよ
うに三相デルタ結線された状態になる。そして、各接続
部を予め外部リード線に通されていた絶縁チューブで覆
い、所定のレイアウトに配線される。この時、軸方向を
向いていた各結束部は横たえられるが、従来のワニスで
硬化したワニスガラスチューブのように、融着電線がこ
の曲げを阻害することはない。
【0028】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、各コイル線材の巻き始め端末が各突極部にそれぞれ
への捲線によって押さえ付けられて固定されるととも
に、各コイル線材の巻き終わり端末が固定されたこれら
巻き始め端末にそれぞれ巻き絡げられることにより固定
されるため、結束部の各相間の絶縁を考慮する必要もな
く、各コイル線材の巻き始め端末および巻き終わり端末
を固定するのにガラスワニスチューブ等の保護チューブ
を使用しなくて済む。したがって、部品点数を減少する
ことができるとともに、ガラスワニスチューブ等の保護
チューブにコイル線材の巻き始め端末および巻き終わり
端末を挿通させる作業を省略することができるため、組
付工数を大幅に減少させることができる。
【0029】また、各突極部にそれぞれ固定された各コ
イル線材の巻き始め端末に各巻き終わり端末を巻き絡げ
れば済むため、各コイル線材の巻き始め端末および巻き
終わり端末の引回し作業を半減することができる。しか
も、各コイル線材の巻き始め端末および巻き終わり端末
はコアに確実に固定されるため、磁石発電機の発電子の
振動等によって、コイル線材が飛び出したり断線したり
するのを確実に防止することができる。
【0030】さらに、コイル線材の巻き始め端末と巻き
終わり端末とが巻き絡げられた各結束部の端に対する外
部リード線の接続作業は、各結束部が比較的自由な状態
で実施することができるため、その接続作業を簡単に実
施することができる。
【0031】コイル線材に自己融着線を使用することに
より、コイルを全体的に固化することができるため、磁
石発電機の発電子全体を堅牢に構築することができると
ともに、各コイル線材の巻き始め端末の各突極部との固
定状態を強化させることができ、しかも、ワニス塗布に
よる磁石発電機の発電子全体の固化工程を省略すること
ができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ワニスガラスチューブやシリコンワニスガラスチューブ
等の保護チューブを用いることなくコイル線材を確実に
固定することができるため、部品点数および組付工数を
低減することができ、磁石発電機の発電子の生産性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である磁石発電機の発電子
の捲線工程を示しており、(a)は巻き始め工程を示す
一部省略斜視図、(b)は巻き終わり工程を示す一部省
略斜視図、(c)はコイル線材の固定工程を示す一部省
略斜視図である。
【図2】その全体を示しており、(a)は平面図、
(b)は(a)のb−b線に沿う側面断面図である。
【図3】(a)は発電子コイルの結線を示す展開図、
(b)は発電子コイルの回路図である。
【符号の説明】
1…突極コイル、2…コア、3…基体部、4…突極部、
5…ボビン、10…第一相の発電子コイル群(第一相コ
イル群)、10a…第一相コイル群の第1番目の発電子
コイル(第一相第1コイル)、10b…第一相第2コイ
ル、11…第一相コイル群に使用されたコイル線材(第
1コイル線材)、11S…第1コイル線材の巻き始め端
末、11E…第1コイル線材の巻き終わり端末、12a
…第1コイル線材が最初に捲線された第一相コイル群の
第一相第1コイルの突極部(第一相第1突極部)、12
b…第一相第2突極部、13…渡り線部、14…結線部
の端、20…第二相の発電子コイル群(第二相コイル
群)、20a…第二相コイル群の第1番目の発電子コイ
ル(第二相第1コイル)、21…第二相コイル群に使用
されたコイル線材(第2コイル線材)、21S…第2コ
イル線材の巻き始め端末、21E…第2コイル線材の巻
き終わり端末、22a…第2コイル線材が最初に捲線さ
れた第二相コイル群の第二相第1コイルの突極部(第二
相第1突極部)、22b…第二相第2突極部、23…渡
り線部、24…結線部の端、30…第三相の発電子コイ
ル群(第三相コイル群)、30a…第三相コイル群の第
1番目の発電子コイル(第三相第1コイル)、30b…
第三相第2コイル、31…第三相コイル群に使用された
コイル線材(第3コイル線材)、31S…第3コイル線
材の巻き始め端末、31E…第3コイル線材の巻き終わ
り端末、32a…第3コイル線材が最初に捲線された第
三相コイル群の第三相第1コイルの突極部(第三相第1
突極部)、32b…第三相第2突極部、33…渡り線
部、34…結線部の端。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数相の発電子コイルを備えており、各
    相の発電子コイルのコイル線材は放射状に配列された複
    数本の突極部に他相の発電子コイルを飛び越して順次捲
    線されているとともに、その巻き始め端末が他相の発電
    子コイルのコイル線材の巻き終わり端末にそれぞれ結線
    されている磁石発電機の発電子において、 前記各相の発電子コイルのコイル線材はその巻き始め端
    末が最初に捲線される突極部の付け根部において引き出
    された状態でそれぞれ捲線されているとともに、コイル
    線材の捲線によってその巻き始め端末がその突極部に固
    定されており、 前記各相の発電子コイルのコイル線材における巻き終わ
    り端末は渡り線部によって他相の発電子コイルのコイル
    線材おける巻き始め端末にそれぞれ巻き絡げられて前記
    最初の突極部の付け根に一緒に固定されていることを特
    徴とする磁石発電機の発電子。
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