JPH09181889A - 撮像装置及び撮像システム - Google Patents

撮像装置及び撮像システム

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Publication number
JPH09181889A
JPH09181889A JP23782996A JP23782996A JPH09181889A JP H09181889 A JPH09181889 A JP H09181889A JP 23782996 A JP23782996 A JP 23782996A JP 23782996 A JP23782996 A JP 23782996A JP H09181889 A JPH09181889 A JP H09181889A
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JP
Japan
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image pickup
image
density
imaging
color
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Pending
Application number
JP23782996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Tamakoshi
泰明 玉腰
Yutaka Ueda
豊 上田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP23782996A priority Critical patent/JPH09181889A/ja
Publication of JPH09181889A publication Critical patent/JPH09181889A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/11Scanning of colour motion picture films, e.g. for telecine

Landscapes

  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Storing Facsimile Image Data (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価なCCDセンサで、カラー画像の記録濃
度域が広い現像済ハロゲン化銀カラー写真フィルムを色
分離性良く、鮮やかな色も正しく読み取る。 【解決手段】 b,g,rの各色の低濃度のフィルタ4
31〜433はb,g,rの各色の濃度が略0であるの
に対し、b,g,rの各色の高濃度のフィルタ434〜
436はb,g,rの各色の濃度も1〜2程度あるもの
である。これによって、カラーネガフィルムの低濃度域
と高濃度域の両方の撮像を同時に行う。そして、これら
b,g,rの各色毎のフィルタを透過した光をCCDラ
インセンサによって受光するので、フィルタの選択によ
り副吸収成分の著しく小さいものにできる。b光とg光
の中間波長やg光とr光の中間波長をカットする特性の
ものを選んでいる。これは、通常これら中間波長にピー
クのある色素をハロゲン化銀カラーネガフィルムを現像
処理して得られた写真原稿は有せず、また、これら中間
波長に色濁りの原因となる副吸収成分の量が大きいから
である。このように、CCDラインセンサにより、写真
原稿の幅方向に対して主走査が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撮影用ハロゲン化銀
写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿を撮像す
る撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を現像
処理して得られた写真原稿に記録されている画像の濃度
域はかなり広く、通常、2.5〜3.5程度ある。これ
に対して、撮像素子は一般的に、撮像画素数が大きくな
る程、撮像のS/N比やダイナミックレンジは狭くな
り、得られた信号を元にして画像出力しプリントを得る
ものである撮像素子のような場合、良好に読み取り可能
な濃度域は、通常、2.0以下であり、撮影用ハロゲン
化銀写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記
録される画像の濃度域を全て読み取れるものではない。
【0003】そこで、従来の撮影用ハロゲン化銀写真感
光材料を現像処理して得られた写真原稿を撮像する撮像
装置の1つは、撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を現像
処理して得られた写真原稿に記録される画像の濃度域の
内、最も一般的に記録される濃度域を撮像するように設
定されている。また、従来の撮影用ハロゲン化銀写真感
光材料を現像処理して得られた写真原稿を撮像する撮像
装置の他の1つは、撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を
現像処理して得られた写真原稿を仮に撮像して、撮像し
た写真原稿に記録される画像の記録濃度域に最も適合す
る濃度域を撮像するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法で
は、主要被写体の濃度域の一部が設定されている濃度域
から外れた低濃度域又は高濃度域である場合や主要被写
体の濃度域が設定されている濃度域より広い場合などで
は、適切な濃度域の撮像ができず、記録されている画像
の濃度域の主要な一部が読み取れない場合が生じる。ま
た、後者の方法では、主要被写体の濃度域が低濃度域又
は高濃度域である場合には対応できる場合もあり、前者
の方法程、適切な濃度域の撮像ができない可能性は低い
が、記録されている画像の濃度域が広いと、記録されて
いる画像の濃度域の主要な一部が読み取れない場合が生
じることに変わりがない。
【0005】本発明は、撮像素子の撮像のS/N比やダ
イナミックレンジは狭くても、ハロゲン化銀写真感光材
料を現像処理して得られた写真原稿に記録される画像の
記録濃度域の中で読み取れない又は良好に読み取れない
濃度域がないようにするものである。
【0006】また、特に撮影用ハロゲン化銀カラー写真
感光材料を現像処理して得られた写真原稿を撮像する撮
像装置の場合、従来の方法では、記録されている中性色
の画像が読み取れるが、原色間で濃度差が大きな鮮やか
な色を正確に読み取ることができないという問題もあ
る。
【0007】また、本発明は、撮像素子の撮像のS/N
比やダイナミックレンジは狭くても、撮影用ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿
に記録される画像の原色間で濃度差が大きな鮮やかな色
を正確に読み取ることができるようにするものである。
特に、副吸収分の影響を少なくして色分離を良好にした
撮像で顕著である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、特
許請求の範囲の各請求項に記載の発明を特定するのに必
要な事項の全てにより解決される。以下、各請求項につ
いて説明する。但し、引用項と重複する事項は省略す
る。
【0009】〔請求項1の説明〕『撮影用ハロゲン化銀
写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿を撮像す
る撮像装置において、互いに異なる濃度域の複数の撮像
により得られた信号を合成して電子画像を得るために、
前記互いに異なる濃度域の複数の撮像を行うことを特徴
とする撮像装置。』により、撮像素子の撮像のS/N比
やダイナミックレンジは狭くても、撮影用ハロゲン化銀
写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録さ
れている画像の記録濃度域の中で読み取れない濃度域が
ないように撮像することができる。
【0010】互いに異なる濃度域の複数の撮像により得
られた信号を合成して電子画像を得るとは、いうまでも
なく、写真原稿の1駒の画面に対する互いに異なる濃度
域の複数の撮像により得られた信号を合成して電子画像
を得るということである。
【0011】また、互いに異なる濃度域の複数の撮像に
より得られた信号を合成して電子画像を得るための合成
する仕方としては、以下の仕方が挙げられるがこれに限
らない。
【0012】第一例は、高濃度域の撮像と低濃度域の撮
像の2つの撮像を行い、高濃度域の撮像により得られた
信号と低濃度域の撮像により得られた信号とを合成して
電子画像を得る場合において、各画素毎に、高濃度域の
撮像で得られた信号が高濃度域の撮像で撮像できる濃度
域の範囲内であって、低濃度域の撮像では撮像できる濃
度域の範囲外であるときは、高濃度域の撮像で得られた
信号を用い、高濃度域の撮像で得られた信号が高濃度域
の撮像で撮像できる濃度域の範囲内であって、低濃度域
の撮像では撮像できる濃度域の範囲内であるときは、高
濃度域の撮像で得られた信号と低濃度域の撮像で得られ
た信号とを平均して用い、高濃度域の撮像で得られた信
号が高濃度域の撮像で撮像できる濃度域の範囲外であっ
て、低濃度域の撮像では撮像できる濃度域の範囲内であ
るときは、低濃度域の撮像で得られた信号を用いる例で
ある。
【0013】第二例は、高濃度域の撮像と低濃度域の撮
像の2つの撮像を行い、高濃度域の撮像により得られた
信号と低濃度域の撮像により得られた信号とを合成して
電子画像を得る場合において、各画素毎に、高濃度域の
撮像で得られた信号が高濃度域の撮像で撮像できる濃度
域の範囲内であるときは、高濃度域の撮像で得られた信
号を用い、高濃度域の撮像で得られた信号が高濃度域の
撮像で撮像できる濃度域の範囲外であって、低濃度域の
撮像では撮像できる濃度域の範囲内であるときは、低濃
度域の撮像で得られた信号を用いる例である。
【0014】第一例のように、場合によってはある濃度
域の撮像による信号のみを用い、また、場合によっては
複数の撮像による信号を平均化して用いることによる仕
方や、第二例のように、場合によって用いる信号を選択
することによる仕方などがあるが、互いに異なる濃度域
の複数の撮像により得られた信号を合成して電子画像を
得るための合成の仕方は、これらに限られない。
【0015】なお、互いに異なる濃度域の複数の撮像を
行うには、請求項2に示す仕方や、請求項3に示す仕方
があるが、これらだけに限られない。
【0016】〔請求項2の説明〕『複数の互いに異なる
濃度域の各濃度域毎に、対応する撮像素子を有し、これ
ら複数の撮像素子により、前記互いに異なる濃度域の複
数の撮像を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像
装置。』により、撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を現
像処理して得られた写真原稿に記録される画像の記録濃
度域の中で読み取れない濃度域がないように撮像するこ
とが、1回の撮像など少ない回数の撮像でもでき、効率
的に撮像できる。
【0017】複数の撮像素子により、前記互いに異なる
濃度域の複数の撮像を行う仕方としは、撮像する濃度域
毎に撮像素子の感度を変えることによる仕方や、高濃度
域用の撮像素子の前にあるフィルタの濃度よりも高い濃
度のフィルタを低濃度域用の撮像素子の前に設けること
による仕方などが挙げられるが、これらに限られない。
【0018】〔請求項3の説明〕『複数回の撮像によ
り、前記互いに異なる濃度域の複数の撮像を行うことを
特徴とする請求項1に記載の撮像装置。』により、撮影
用ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理して得られた写
真原稿に記録される画像の記録濃度域の中で読み取れな
い濃度域がないように撮像することが、少ない撮像素子
でもできる。
【0019】複数回の撮像により、前記互いに異なる濃
度域の複数の撮像を行う仕方としては、請求項4に記載
の仕方の他、撮像光路にあるフィルタの濃度を変更する
ことによる仕方、発光光源の光量を変更することによる
仕方などが挙げられるがこれらに限らない。
【0020】〔請求項4の説明〕『撮像感度を変えるこ
とができる撮像素子を有し、前記複数回の撮像の各撮像
毎に前記撮像素子の撮像感度を変えることを特徴とする
請求項3に記載の撮像装置。』により、1つの撮像素子
で複数回の撮像を行うことができ、撮影用ハロゲン化銀
写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録さ
れる画像の記録濃度域の中で読み取れない濃度域がない
ように撮像することが、少ない撮像素子ででもできる。
【0021】〔請求項5の説明〕『前記互いに異なる濃
度域の複数の撮像を行うための撮像素子を有し、前記互
いに異なる濃度域の複数の撮像の内、少なくとも高濃度
域の撮像を行う撮像素子がオーバーフロードレイン又は
基板掃き出し部を有するCCDセンサであることを特徴
とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の撮像装
置。』により、高濃度域の撮像を行う撮像素子がCCD
センサである場合、撮像時にCCDセンサが全体的に受
光光量が大きくなるので、写真原稿の低濃度の領域を撮
像しているCCDセンサの画素から電荷がオーバーフロ
ーしてブルーミングなどが起こり画質に悪影響を及ぼし
がちであるが、少なくとも高濃度域の撮像を行う撮像素
子がオーバーフロードレイン又は基板掃き出し部を有す
るので、写真原稿の低濃度の領域を撮像しているCCD
センサの画素からオーバーフローする電荷を外部に流し
てやることができ、ブルーミングなどを防止でき、高濃
度域の撮像の画質の劣化を防止できる。
【0022】なお、基板掃き出し部とは、CCDセンサ
の画素に発生した過剰電荷を基板に掃き出す(パンチス
ルー電流として流す)部分のことである。
【0023】〔請求項6の説明〕『請求項1〜請求項5
の何れか1項に記載の撮像装置を有し、前記撮像装置に
よる前記互いに異なる複数の濃度域の撮像により得られ
た信号から合成して電子画像を得る手段を有することを
特徴とする撮像システム。』により、撮影用ハロゲン化
銀写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録
される画像の記録濃度域の全域を階調再現域とする電子
画像を得ることができる。
【0024】なお、本撮像システムは、前記撮像装置に
よる前記互いに異なる複数の濃度域の撮像により得られ
た信号から合成して電子画像を得る手段が前記撮像装置
と別体であってもよいし、前記撮像装置による前記互い
に異なる複数の濃度域の撮像により得られた信号から合
成して電子画像を得る手段が前記撮像装置の中に組み込
まれていてもよい。
【0025】〔請求項7の説明〕『前記撮像装置による
前記互いに異なる濃度域の複数の撮像により得られた信
号から合成して電子画像を得る手段が、前記撮像装置に
よる前記互いに異なる濃度域の複数の撮像により得られ
た信号を各々デジタル化するA/D変換器と、前記A/
D変換器により各々デジタル化された信号を合成するデ
ジタル処理部と、を有することを特徴とする請求項6に
記載の撮像システム。』により、前記互いに異なる濃度
域の複数の撮像により得られた信号を、良好にかつ簡単
に合成することができる。
【0026】また、これにより、前記互いに異なる濃度
域の複数の撮像により得られた信号を各々デジタル化さ
れた信号に対して、シェーディング補正などの補正を行
った後に、A/D変換器により各々デジタル化された信
号を合成することもできるので、前記互いに異なる濃度
域の複数の撮像毎にシェーディングパターンが異なるな
ど好ましい補正パターンが異なる場合にも良好に対応で
きる。
【0027】〔請求項8の説明〕『撮影用ハロゲン化銀
カラー写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿を
b,g,r毎に撮像する撮像装置において、互いに異な
る濃度域の複数の撮像により得られた信号をb,g,r
各色毎に合成して電子画像を得るために、b,g,r各
色毎に、互いに異なる濃度域の複数の撮像を行うことを
特徴とする撮像装置。』により、撮像素子の撮像のS/
N比やダイナミックレンジは狭くても、撮影用ハロゲン
化銀カラー写真感光材料を現像処理して得られた写真原
稿に記録されるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の
中で読み取れない濃度域がb,g,rともにないように
撮像することができ、原色間で濃度差が大きな鮮やかな
色も正しく読み取ることができるようにすることができ
る。
【0028】なお、複数の互いに異なる濃度域の撮像を
行う仕方には、請求項9に示す仕方や、請求項10に示
す仕方があるが、これらだけに限られない。
【0029】また、特に、副吸収分の影響を少ない色分
離の良好な撮像では、純色に近い程、b,g,r毎の信
号の輝度比が大きくなるので、濃度域別に撮像するせず
に一度の撮像で行う場合と比べて、鮮やかな色も正しく
読み取ることができる効果がより顕著になる。
【0030】また、互いに異なる濃度域の複数の撮像に
より得られた信号を合成して電子画像を得るとは、いう
までもなく、写真原稿の1駒の画面に対する互いに異な
る濃度域の複数の撮像により得られた信号を合成して電
子画像を得るということである。
【0031】また、互いに異なる濃度域の複数の撮像に
より得られた信号を合成して電子画像を得るための合成
する仕方としては、以下の仕方が挙げられるがこれに限
らない。
【0032】第一例は、高濃度域の撮像と低濃度域の撮
像の2つの撮像を行い、高濃度域の撮像により得られた
信号と低濃度域の撮像により得られた信号とを合成して
電子画像を得る場合において、各画素毎に、高濃度域の
撮像で得られた信号が高濃度域の撮像で撮像できる濃度
域の範囲内であって、低濃度域の撮像では撮像できる濃
度域の範囲外であるときは、高濃度域の撮像で得られた
信号を用い、高濃度域の撮像で得られた信号が高濃度域
の撮像で撮像できる濃度域の範囲内であって、低濃度域
の撮像では撮像できる濃度域の範囲内であるときは、高
濃度域の撮像で得られた信号と低濃度域の撮像で得られ
た信号とを平均して用い、高濃度域の撮像で得られた信
号が高濃度域の撮像で撮像できる濃度域の範囲外であっ
て、低濃度域の撮像では撮像できる濃度域の範囲内であ
るときは、低濃度域の撮像で得られた信号を用いる例で
ある。
【0033】第二例は、高濃度域の撮像と低濃度域の撮
像の2つの撮像を行い、高濃度域の撮像により得られた
信号と低濃度域の撮像により得られた信号とを合成して
電子画像を得る場合において、各画素毎に、高濃度域の
撮像で得られた信号が高濃度域の撮像で撮像できる濃度
域の範囲内であるときは、高濃度域の撮像で得られた信
号を用い、高濃度域の撮像で得られた信号が高濃度域の
撮像で撮像できる濃度域の範囲外であって、低濃度域の
撮像では撮像できる濃度域の範囲内であるときは、低濃
度域の撮像で得られた信号を用いる例である。
【0034】第一例のように、場合によってはある濃度
域の撮像による信号のみを用い、また、場合によっては
複数の撮像による信号を平均化して用いることによる仕
方や、第二例のように、場合によって用いる信号を選択
することによる仕方などがあるが、互いに異なる濃度域
の複数の撮像により得られた信号を合成して電子画像を
得るための合成の仕方は、これらに限られない。
【0035】〔請求項9の説明〕『b,g,r各色毎
に、複数の互いに異なる濃度域の各濃度域毎に対応する
撮像素子を有し、b,g,r各色毎に、これら複数の撮
像素子により、前記互いに異なる濃度域の複数の撮像を
行うことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。』に
より、撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光材料を現像処
理して得られた写真原稿に記録されるカラー画像のb,
g,rの記録濃度域の中で読み取れない濃度域がb,
g,rともにないようにして、原色間で濃度差が大きな
鮮やかな色も正しく読み取ることができるように、1回
の撮像など少ない回数の撮像ででもでき、効率的に撮像
できる。
【0036】複数の撮像素子により、前記互いに異なる
濃度域の複数の撮像を行う仕方としは、撮像する濃度域
毎に撮像素子の感度を変えることによる仕方や、高濃度
域用の撮像素子の前にあるフィルタの濃度よりも高い濃
度のフィルタを低濃度域用の撮像素子の前に設けること
による仕方などが挙げられるが、これらに限られない。
【0037】〔請求項10の説明〕『b,g,r各色毎
に、複数回の撮像により、前記互いに異なる濃度域の複
数の撮像を行うことを特徴とする請求項8に記載の撮像
装置。』により、撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光材
料を現像処理して得られた写真原稿に記録されるカラー
画像のb,g,rの記録濃度域の中で読み取れない濃度
域がb,g,rともにないようにして、原色間で濃度差
が大きな鮮やかな色も正しく読み取ることが、少ない撮
像素子ででもできる。
【0038】複数回の撮像により、前記互いに異なる濃
度域の複数の撮像を行う仕方としては、請求項4に記載
の仕方の他、撮像光路にあるフィルタの濃度を変更する
ことによる仕方、発光光源の光量を変更することによる
仕方などが挙げられるがこれらに限らない。
【0039】〔請求項11の説明〕『b,g,r各色毎
に、撮像感度を変えることができる撮像素子を有し、
b,g,r各色毎に、前記複数回の撮像の各撮像毎に前
記撮像素子の撮像感度を変えることを特徴とする請求項
10に記載の撮像装置。』により、1つの撮像素子で複
数回の撮像を行うことができ、撮影用ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録
されるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の中で読み
取れない濃度域がb,g,rともにないようにして、原
色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく読み取ること
が、少ない撮像素子ででもできる。
【0040】〔請求項12の説明〕『前記互いに異なる
濃度域の複数の撮像を行うための撮像素子を有し、前記
互いに異なる濃度域の複数の撮像の内、少なくとも高濃
度域の撮像を行う撮像素子がオーバーフロードレイン又
は基板掃き出し部を有するCCDセンサであることを特
徴とする請求項8〜請求項11の何れか1項に記載の撮
像装置。』により、高濃度域の撮像を行う撮像素子がC
CDセンサである場合、撮像時にCCDセンサが高濃度
域の撮像に合わせるので、写真原稿の低濃度の領域を撮
像しているCCDセンサの画素の受光する光量が大きく
なり、この画素から電荷がオーバーフローしてブルーミ
ングなどが起こり画質に悪影響を及ぼしがちであるが、
少なくとも高濃度域の撮像を行う撮像素子がオーバーフ
ロードレイン又は基板掃き出し部を有するので、写真原
稿の低濃度の領域を撮像しているCCDセンサの画素か
らオーバーフローする電荷を外部に流してやることがで
き、ブルーミングなどを防止でき、高濃度域の撮像の画
質の劣化を防止できる。
【0041】なお、基板掃き出し部とは、CCDセンサ
の画素に発生した過剰電荷を基板に掃き出す(パンチス
ルー電流として流す)部分のことである。
【0042】〔請求項13の説明〕『前記b,g,r各
色の撮像で、b光とg光の中間波長と、g光とr光の中
間波長とをカットして撮像することを特徴とする請求項
8〜請求項12の何れか1項に記載の撮像装置。』によ
り、色濁りの原因となる副吸収分の量が大きい中間波長
がカットされて撮像するので、色分離の良い撮像がで
き、更に、撮像素子の撮像のS/N比やダイナミックレ
ンジは狭くても、撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光材
料を現像処理して得られた写真原稿に記録されるカラー
画像のb,g,rの記録濃度域の中で読み取れない濃度
域がb,g,rともにないように撮像することができ、
原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく読み取るこ
とができるようにすることができるので、これらの相乗
効果で原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も極めて正確
に読み取ることができる。
【0043】なお、b光とg光の中間波長は、470n
m以上530nm以下の波長が相当する。また、g光と
r光の中間波長は、570nm以上630nm以下の波
長が相当する。また、カットするとは、絶対光量で50
%以上遮光することであることはいうまでもない。そし
て、絶対光量で70%以上遮光することが好ましく、更
に、90%以上遮光することが好ましい。
【0044】また、430nm以下の波長と670nm
以上の波長の光もカットすることが好ましい。この場合
も、絶対光量で70%以上遮光することが好ましく、更
に、90%以上遮光することが好ましい。
【0045】そして、写真原稿がカラーリバーサルフィ
ルムである場合、470nm以上530nm以下の波長
と560nm以上630nm以下の波長をカットするこ
とが好ましい。この場合も、絶対光量で70%以上遮光
することが好ましく、更に、90%以上遮光することが
好ましい。
【0046】なお、これらの場合にカットするには、シ
ャープカットフィルタを用いればよいが、本発明はシャ
ープカットフィルタを用いることに限られないが、53
0nm以下の波長をカットするのに用いるフィルタや6
30nm以下の波長をカットするのに用いるフィルタや
430nm以下の波長をカットするのに用いるフィルタ
は、シャープカットフィルタであることが、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料の性質から好ましい。なんとなら
ば、ハロゲン化銀カラー写真感光材料は一般的に、53
0nm以下の波長からマゼンタ色素の分光濃度特性が立
ち上がり、630nm以下の波長からイエロー色素の分
光濃度特性が立ち上がり、430nm以下の波長から分
光濃度特性が乱れるからである。
【0047】〔請求項14の説明〕『請求項8〜請求項
13の何れか1項に記載の撮像装置と、b,g,r毎に
前記撮像装置による前記互いに異なる複数の濃度域の撮
像により得られた信号から合成して、電子画像を得る手
段と、を有することを特徴とする撮像システム。』によ
り、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を現像処理して得
られた写真原稿に記録されるカラー画像のb,g,rの
記録濃度域の全域を階調再現域とする電子画像を得るこ
とができ、原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく
読み取ることができるようにすることができる。
【0048】〔請求項15の説明〕『前記撮像装置によ
る前記互いに異なる複数の濃度域の撮像により得られた
信号から合成して電子画像を得る手段が、前記撮像装置
による前記互いに異なる複数の濃度域の撮像により得ら
れた信号を各々デジタル化するA/D変換器と、前記A
/D変換器により各々デジタル化された信号を合成する
デジタル処理部と、を有することを特徴とする請求項1
4に記載の撮像システム。』により、前記互いに異なる
濃度域の複数の撮像により得られた信号を、良好にかつ
簡単に合成することができる。
【0049】また、これにより、前記互いに異なる濃度
域の複数の撮像により得られた信号を各々デジタル化さ
れた信号に対して、シェーディング補正などの補正を行
った後に、A/D変換器により各々デジタル化された信
号を合成することもできるので、前記互いに異なる濃度
域の複数の撮像毎にシェーディングパターンが異なるな
ど好ましい補正パターンが異なる場合にも良好に対応で
きる。
【0050】〔用語などの説明〕撮像は、CCD撮像素
子などの固体撮像素子による撮像や撮像管による撮像な
どが挙げられる。また、搬送を副走査とする走査方式に
より撮像するものとしては、写真原稿に密接するよう設
けたCCDラインセンサによる撮像や、一端をアレイ状
に並べて写真原稿に密接するよう設けたファイバーの他
端に設けた撮像素子による撮像や、写真原稿の像をCC
Dラインセンサ上にレンズ光学系などにより結像させて
の撮像や、レーザビームを主走査させての光電変換素子
による撮像などが挙げられる。撮像素子には、感光素子
と走査回路を基板に形成したデバイスである固体撮像素
子や、撮像管などが挙げられる。固体撮像素子には、M
OS型やCCD型などが挙げられ、また、感光素子を2
次元配列したものや、感光素子を線状に配列した1次元
のものなどが挙げられる。
【0051】撮影用ハロゲン化銀写真感光材料として
は、一般に、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフ
ィルム、モノクロームフィルムと呼ばれるフィルムなど
が挙げられるが、これらに限られない。
【0052】電子画像は、アナログ信号によるアナログ
画像であってもよいが、デジタル信号によるデジタル画
像である方が、画像処理がしやすく、メモリに記憶で
き、また、記憶による画質の劣化がないので、好まし
い。
【0053】画像処理としては、濃度補正処理、階調補
正処理、合成画像処理、トリミング処理、画像変形処
理、切り抜き処理、プリント出力階調補正処理などが挙
げられる。
【0054】現像処理には、現像処理液を用いない乾式
現像処理や、現像処理液を用いて感光材料を現像処理す
る湿式現像処理が挙げられる。また、湿式現像処理に
は、処理液を満たした処理槽に感光材料を浸漬して処理
する浸漬処理や感光材料に処理液を噴霧して処理する噴
霧処理などが挙げられる。
【0055】また、得られる電子画像が、プリントへ画
像出力される画像の元となるものである場合に、本発明
はより有用であり、本発明により、低濃度域を主体に画
像出力されても、また、高濃度域を主体に画像出力され
ても、写真原稿に記録されている階調を十分に活かした
良好なプリントを得ることができる。
【0056】プリントへ画像出力される画像の元になる
電子画像とは、ハードコピーされる画像の元になる電子
画像で、ハードコピーされる画像の元の画像を得るため
の撮像条件を決定するためだけに用いられる電子画像や
ハードコピーされる画像の色再現を決定するためだけに
用いられる電子画像などとは異なる。
【0057】なお、この場合、画像出力は、デジタル画
像などの電子画像からレーザビーム又は発光素子アレイ
などを用いて電子写真法によりプリントを得る方法で
も、デジタル画像などの電子画像からインクジェット方
式によりプリントを得る方法でもよいが、デジタル画像
などの電子画像からプリント用ハロゲン化銀写真感光材
料に露光する露光手段による方法が階調再現性、色調再
現性、MTFなどの観点から好ましい。プリント用ハロ
ゲン化銀写真感光材料は、モノクローム印画紙、カラー
印画紙などの印画紙が好ましいが、これに限られず、プ
リント用写真フィルムなどでもよい。
【0058】撮影用ハロゲン化銀写真感光材料として
は、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルムな
どの撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光材料や、モノク
ロームフィルムなどの撮影用ハロゲン化銀モノクロ写真
感光材料や、X線フィルムなどX線に対応して発光する
蛍光体の光に感光する撮影用ハロゲン化銀X線写真感光
材料などが挙げられる。
【0059】撮影用長尺状ハロゲン化銀写真感光材料に
は、J135規格のフィルム、IX240規格(AP
S)のフィルム、110規格のフィルム、120規格の
フィルム、220規格のフィルムなどが挙げられる。な
お、撮影用シート状ハロゲン化銀写真感光材料には、4
×5シートフィルム、8×10シートフィルムなどの一
般撮影用フィルムだけでなく、X線フィルムなども該当
する。
【0060】湿式現像処理は、現像処理液を用いて感光
材料を現像処理することであり、処理液を満たした処理
槽に感光材料を浸漬して処理する浸漬処理や感光材料に
処理液を噴霧して処理する噴霧処理などが挙げられる。
湿式現像処理装置は湿式現像処理をするための装置であ
る。
【0061】電子画像は、言うまでもないが、電気信号
による画像のことで、アナログ信号によるアナログ画像
であってもよいが、デジタル信号によるデジタル画像で
ある方が、画像処理がしやすく、メモリに記憶でき、ま
た、記憶による画質の劣化がないので、好ましい。
【0062】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する具体例の一
例を実施形態として示すが、本発明はこれらに限定され
ない。また、実施形態には、用語等に対する断定的な表
現があるが、本発明の好ましい例を示すもので、本発明
の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0063】実施形態1 本実施形態の撮像装置について、本実施形態の撮像装置
400の概略斜視図である図1に基づいて説明する。本
実施形態の撮像装置は、(特願平7−277663号の
実施形態1に記載されている撮像部に該当し、)撮影用
ハロゲン化銀カラー写真感光材料である135サイズの
カラーネガフィルムを現像処理して得られた長尺状写真
原稿(以下、写真原稿という)を撮像する装置である。
写真原稿は撮像部搬送機構により搬送されながら、撮像
装置400を通る。これと同時に撮像装置400を通る
写真原稿の撮像が行われる。なお、撮像部の前後には、
搬送検出器491と搬送検出器492が設けられてい
る。これらの搬送検出器491・492により、写真原
稿の搬送が制御されるだけでなく、画面位置を正確に判
断して、撮像部の副走査方向の撮像が制御されている。
【0064】この撮像部搬送機構は、所定時間間隔で発
振するパルス信号によるステップモータによる搬送機構
である。そして、このステップモータ用のパルス信号で
撮像装置400の撮像素子の撮像タイミングを制御する
ことで、写真原稿を所定間隔毎に副走査して撮像するこ
とになる。そして、搬送検出器491・492による画
面位置の検出により、写真原稿の各駒の副走査方向の撮
像タイミングが制御されている。また、搬送検出器49
1・492により検出された写真原稿の搬送速度とステ
ップモータ用のパルス信号とが整合しているか否かを見
て、不整合であれば、撮像した像が搬送方向に間延び又
は圧縮された像になり、また、ジャムになる可能性が高
いので、警告表示する。
【0065】この撮像装置400では、写真原稿は写真
原稿ガイド493、494に一端を挟まれ、写真原稿ガ
イド495、496に他端を挟まれ、平面性を維持され
ながら、撮像部搬送機構により所定の搬送速度で搬送さ
れる。光源部413では、光源からの白色光をミラート
ンネルを介して光量分布が一様な面光源光にして、写真
原稿を照明する。レンズ部412は照明された写真原稿
の像を撮像素子部411上に結像する。撮像素子部41
1は写真原稿の像を撮像する。
【0066】撮像素子部411は、その概略断面図であ
る図2に示すように、b,g,rの各色毎に2本の50
00画素のCCDラインセンサ421〜426とその手
前に設けられたb,g,rの各色毎にCCDラインセン
サ毎に濃度の異なるフィルタ431〜436により、
b,g,rの各色の撮像を行う。b,g,rの各色の低
濃度のフィルタ431〜433はb,g,rの各色の濃
度が略0であるのに対し、b,g,rの各色の高濃度の
フィルタ434〜436はb,g,rの各色の濃度も1
〜2程度あるものである。これによって、カラーネガフ
ィルムの低濃度域と高濃度域の両方の撮像を同時に行
う。そして、これらb,g,rの各色毎のフィルタを透
過した光をCCDラインセンサによって受光するので、
フィルタの選択により副吸収成分の著しく小さいものに
できる。
【0067】即ち、b色の高濃度域の撮像を行うCCD
ラインセンサ421の前に設けられたフィルタ431は
b色の濃度が略0のb色のフィルタで、430nm以下
の波長と470nm以上の波長を70%以上遮光するフ
ィルタである。また、g色の高濃度域の撮像を行うCC
Dラインセンサ422の前に設けられたフィルタ432
はg色の濃度が略0のg色のフィルタで、530nm以
下の波長と570nm以上の波長を70%以上遮光し、
560nm以上の波長を少なくとも50%以上遮光する
フィルタである。また、r色の高濃度域の撮像を行うC
CDラインセンサ423の前に設けられたフィルタ43
3はr色の濃度が略0のr色のフィルタで、630nm
以下の波長と670nm以上の波長を70%以上遮光す
るフィルタである。b色の低濃度域の撮像を行うCCD
ラインセンサ424の前に設けられたフィルタ434は
b色の濃度が略1.5のb色のフィルタで、430nm
以下の波長と470nm以上の波長を445nmの波長
の光に対して70%以上遮光するフィルタである。ま
た、g色の低濃度域の撮像を行うCCDラインセンサ4
25の前に設けられたフィルタ435はg色の濃度が略
1.5のg色のフィルタで、530nm以下の波長と5
70nm以上の波長を545nmの波長の光に対して7
0%以上遮光し、560nm以上の波長を545nmの
波長の光に対して少なくとも50%以上遮光するフィル
タである。また、r色の低濃度域の撮像を行うCCDラ
インセンサ423の前に設けられたフィルタ433はr
色の濃度が略1.5のr色のフィルタで、630nm以
下の波長と670nm以上の波長を645nmの波長の
光に対して70%以上遮光するフィルタである。
【0068】なお、ここで用いられるフィルタは、上述
の特性のフィルタを作成することにより得てもよいし、
複数のフィルタを重ねることで全体として上述の特性の
フィルタとしてもよい。
【0069】また、CCDラインセンサ421〜426
は、オーバーフロードレインを有するものであり、ブル
ーミングを防止している。特に、高濃度域の撮像を行う
CCDラインセンサ421〜423では、写真原稿の低
濃度域の領域を撮像している画素から電荷がオーバーフ
ローしやすいので、特にこのオーバーフロードレインが
有用である。
【0070】また、CCDラインセンサ421〜426
は、互いに平行に所定間隔となるように位置決めされて
おり、高濃度域の撮像と低濃度域の撮像とで位置がずれ
ることや、b,g,rの各色の撮像で位置がずれること
を防止している。
【0071】なお、本実施形態において、照明光の光量
が設定時の光量であるときに、高濃度域の撮像は、写真
原稿の濃度で1.5〜3.5の濃度域を良好に撮像でき
るものであり、また、低濃度域の撮像は、写真原稿の濃
度で−0.5〜1.5の濃度域を良好に撮像できるもの
である。これにより、濃度で±0.5までの照明光の光
量の変動があったとしても、写真原稿の0.0〜3.0
までの濃度域を良好に撮像できるものである。また、各
CCDラインセンサ421〜426は、より広い濃度域
を撮像できるものであるが、飽和レベル近傍とノイズの
影響の大きいレベルでは良好な撮像とは言えないので、
良好に撮像できる濃度域は濃度差で1.5程度のもので
ある。
【0072】撮像装置400の信号処理内容について、
撮像装置400のブロック図である図3に基づいて説明
する。
【0073】撮像素子部420で読み取られたb,g,
rの各原色毎の画像アナログ信号は、アナログ処理部4
50で、サンプルホールド及び増幅して、電流電圧変換
され、A/D変換部445で、A/D変換され、測光デ
ジタル画像信号として、一旦、一時メモリ447に記憶
される。そして、順次、一時メモリ447に記憶された
測光デジタル画像信号は、デジタル処理部460で、
b,g,r各色毎に、シェーディング補正、高濃度域の
測光デジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合成
を行い、更に、撮像素子部420の混色の影響の補正、
撮像素子部420の感度特性の補正、感材種による写真
原稿の特性の影響の補正、感材種による現像処理条件の
影響の補正を行い、適切な画像信号である補正デジタル
画像信号に変換され、メモリ449に記憶される。な
お、この補正デジタル画像信号は、プリントへ画像出力
される画像の元となるデジタル画像に相当する。
【0074】そして、画像送信I/F470からメモリ
449に記憶されているデジタル画像が画像送信され
る。これらの動作は制御部441が制御している。ま
た、A/D変換部445で、A/D変換され得られた測
光デジタル画像信号は、撮像情報処理部446に送ら
れ、撮像情報処理部446で、測光デジタル画像信号か
ら撮像された写真原稿のDXコードを読み取り、撮像さ
れた写真原稿の感材種を判別し、また、撮像された写真
原稿のベース濃度を判別する。そして、判別された撮像
された写真原稿の感材種とベース濃度が制御部441に
送られ、制御部441は、デジタル処理データメモリ4
42から、送られた写真原稿の感材種とベース濃度に対
応するデジタル処理データを読み出し、デジタル処理部
460に設定する。デジタル処理部460での、b,
g,r各色毎の、感材種による写真原稿の特性の影響の
補正と感材種によるベース濃度の影響の補正のためのデ
ジタル処理データは、デジタル処理データメモリ442
に記憶されている。そして、制御部441に伝えられた
撮像する写真原稿の感材種とベース濃度に基づいて、デ
ジタル処理データメモリに記憶されているデジタル処理
データから、該当するデジタル処理データを読みださ
れ、デジタル処理部460に設定され、記憶される。
【0075】また、デジタル処理部460での、b,
g,r各色毎のシェーディング補正や高濃度域の測光デ
ジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合成や撮像
素子部420の混色の影響の補正や撮像素子部420の
感度特性の補正のためのデジタル処理データは、シェー
ディング補正パターンの情報であるシェーディング補正
情報、高濃度の測光デジタル信号と低濃度の測光デジタ
ル信号の合成処理のための情報である濃度合成情報、撮
像素子部420の混色の影響の補正と撮像素子部420
の感度特性の補正をするためのマトリックスの情報であ
る撮像補正マトリックス情報として、デジタル処理部4
60に設定され、記憶されている。
【0076】なお、デジタル処理部460での高濃度域
の測光デジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合
成は、シェーディング補正や撮像素子部420の混色の
影響の補正や撮像素子部420の感度特性の補正などを
行った後に行われる。なぜなら、これらの影響は撮像素
子毎に相違するからである。
【0077】また、デジタル処理部460での高濃度域
の測光デジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合
成は、CCDラインセンサ421〜426は互いに平行
で所定の間隔で位置決めされているので、高濃度域の測
光デジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号とは所定
の位置関係にあり、また、b,g,rの各色の測光デジ
タル信号の間も所定の位置関係にあるので、この関係を
利用して、各々の測光デジタル信号の画面端位置の信号
の位置を検出し、互いに同じ位置を示す画素を見いだ
す。高濃度域の測光デジタル信号の各画素のレベルが所
定範囲(高濃度域の撮像として階調性の良好な撮像がで
きるレベルの範囲、本実施形態では、照明光の光量が設
定された光量である場合に、濃度で1.5以上に相当す
るレベル)内であるか否か判断し、高濃度域の測光デジ
タル信号の画素のレベルが所定範囲内である場合は、高
濃度域の測光デジタル信号を用い、高濃度域の測光デジ
タル信号の画素のレベルが所定範囲外である場合は、当
該高濃度域の測光デジタル信号の画素と同じ位置を示す
低濃度域の測光デジタル信号の画素のレベルを用いるこ
とにより、合成する。なお、高濃度域の測光デジタル信
号と低濃度域の測光デジタル信号とで基準レベルが同一
になるように調整した後に合成することはいうまでもな
い。なお、この調整は、高濃度域の測光デジタル信号の
各画素のレベルが所定範囲(高濃度域の撮像として階調
性の良好な撮像ができるレベルの範囲)内であるか否か
判断する前に行ってもよいし、後に行ってもよい。
【0078】実施形態2 実施形態2の撮像装置400は、(特願平7−2302
70号の実施例1に記載の撮像部110に相当し、)実
施形態1では撮像装置400の信号処理を撮像装置40
0内で行うのに対して、実施形態2では撮像装置400
の信号処理を撮像装置400とは別の補正部190で行
うことが相違する点と撮像素子部411の構造を除い
て、構造は実施形態1と略同じである。以下、図1に基
づいて実施形態2について説明する。
【0079】写真原稿は写真原稿ガイド493、494
に一端を挟まれ、写真原稿ガイド495、496に他端
を挟まれ、平面性を維持されながら、上述のように所定
の搬送速度で搬送される。光源部413は、その内部に
ある光源からの白色光をミラートンネルを介して光量分
布が一様な面光源光にして、写真原稿を照明するもので
ある。レンズ部412は照明された写真原稿の像を撮像
素子部411上に結像する。撮像素子部111は写真原
稿の像を撮像する。撮像素子部411は、図4に示すよ
うに、b,g,rの各色毎に5000画素のCCDライ
ンセンサ421〜423とその手前に設けられたb,
g,rの各色毎のフィルタ431〜433により、b,
g,rの各色の撮像を行う。b,g,rの各色毎のフィ
ルタ431〜433を透過した光をCCDラインセンサ
421〜423によって光電変換するので、フィルタの
選択により、副吸収成分の著しく小さいものにしてい
る。
【0080】即ち、b色の撮像を行うCCDラインセン
サ421の前に設けられたフィルタ431はb色の濃度
が略0のb色のフィルタで、430nm以下の波長と4
70nm以上の波長を70%以上遮光するフィルタであ
る。また、g色の撮像を行うCCDラインセンサ422
の前に設けられたフィルタ432はg色の濃度が略0の
g色のフィルタで、530nm以下の波長と570nm
以上の波長を70%以上遮光し、560nm以上の波長
を少なくとも50%以上遮光するフィルタである。ま
た、r色の撮像を行うCCDラインセンサ423の前に
設けられたフィルタ433はr色の濃度が略0のr色の
フィルタで、630nm以下の波長と670nm以上の
波長を70%以上遮光するフィルタである。
【0081】このように、CCDラインセンサ421〜
423により、写真原稿の幅方向に対して主走査が行な
われ、前述の所定の搬送速度での搬送により、写真原稿
の長手方向に対して副走査が行なわれ、得られたb,
g,rの各色の画像信号は補正部190に供給される。
【0082】次に、写真原稿の搬送と撮像装置400の
撮像の手順について説明する。先ず、写真原稿を撮像装
置400に対して所定の正方向に搬送させると同時に撮
像装置400を通る写真原稿の高濃度域を撮像するため
の高濃度撮像条件での撮像が行われる。そして、写真原
稿の後端が撮像装置400を通ると写真原稿を逆方向に
搬送し、中濃度域(高濃度域より低濃度側の濃度域で高
濃度域と一部重なる濃度域)を撮像するための中濃度撮
像条件での撮像が行われる。そして、写真原稿の先端が
撮像装置400を通ると、写真原稿の搬送方向を逆転さ
せ、写真原稿を正方向に搬送し、低濃度域(中濃度域よ
り低濃度側の濃度域で中濃度域と一部重なる濃度域)を
撮像するための低濃度撮像条件での撮像が行われる。高
濃度撮像条件での撮像は、濃度の高い部分を正確に撮像
するためのもので、撮像のための露出時間が長い。これ
に対して、低・中濃度撮像条件での撮像では、撮像のた
めの露出時間は短くてよいので、より速い搬送速度で行
われる。なお、場合によっては、最初に低又は中濃度撮
像条件での撮像を行うようにしてもよい。
【0083】また、CCDラインセンサ421〜423
は、オーバーフロードレインを有するものであり、ブル
ーミングを防止している。特に、高濃度域の撮像を行う
ときに、写真原稿の低濃度域の領域を撮像している画素
から電荷がオーバーフローしやすいので、特にこのオー
バーフロードレインが有用である。
【0084】また、CCDラインセンサ421〜423
は、互いに平行に所定間隔となるように位置決めされて
おり、b,g,r色の撮像の間で、位置がずれることを
防止している。
【0085】なお、本実施形態において、照明光の光量
が設定時の光量であるときに、高濃度域の撮像は、写真
原稿の濃度で2.5〜4.0の濃度域を良好に撮像でき
るものであり、また、中濃度域の撮像は、写真原稿の濃
度で1.0〜2.5の濃度域を良好に撮像できるもので
あり、また、低濃度域の撮像は、写真原稿の濃度で−
0.5〜1.5の濃度域を良好に撮像できるものであ
る。これにより、濃度で±0.5までの照明光の光量の
変動があったとしても、写真原稿の0.0〜3.5まで
の濃度域を良好に撮像できるものである。また、各CC
Dラインセンサ421〜426は、より広い濃度域を撮
像できるものであるが、飽和レベル近傍とノイズの影響
の大きいレベルでは良好な撮像とは言えないので、良好
に撮像できる濃度域は濃度差で1.5程度のものであ
る。
【0086】本実施形態の撮像装置400は、撮像だけ
行い、得られた信号の処理は、例えば、図10、11で
示す実施例2のように、別の装置である補正部190で
行うものである。以下、補正部190の補正内容につい
て説明する。補正部190は、撮像された像の画像信号
199から撮像装置400の特性を補正してプリントへ
画像出力される画像の元になるデジタル画像を得るもの
である。撮像装置400で読み取られたb,g,rの各
原色毎の画像アナログ信号は、サンプルホールド及び増
幅して、電流電圧変換された後、A/D変換され、測光
デジタル画像信号として、一旦、補正部190内にある
RAMに記憶される。そして、順次、RAMに記憶され
た測光デジタル画像信号のシェーディング補正、撮像装
置400の混色の影響の補正、撮像装置400の感度特
性の補正などの撮像装置400固有の影響の補正などを
行い、適切な画像信号である補正デジタル画像信号に変
換される。
【0087】なお、一般に、撮影用ハロゲン化銀写真感
光材料を現像処理して得た写真原稿で階調表現可能な濃
度範囲に比較してCCDラインセンサに代表される撮像
素子のダイナミックレンジが狭いため、1回の撮像で
は、濃度が高いカラーフィルムの駒I、例えばネガフィ
ルム上にオーバー露出で撮影された駒Iを撮像する時に
は画像信号のS/N比は非常に悪くなる。このため、写
真原稿の高濃度に対応する撮像時間(光電変換素子の電
荷の蓄積時間)で、一旦撮像し、次に、撮像時間を変更
し、中濃度や低濃度に対応する撮像時間で撮像する。こ
れは、CCD駆動のためのクロック信号を変更すること
により、撮像時間を変え、CCDラインセンサの撮像感
度を変えることができる。このように、撮像素子の撮像
感度を変えることができると、非常に高濃度の画素につ
いても低濃度の画素についてもS/N比の良い階調再現
されている情報が得られるので、より精度の高い画像信
号を得ることが可能である。なお、高濃度域での撮像と
中濃度域での撮像と低濃度域での撮像とで画像がずれな
いように、精度の高い画面位置の検出を行い、これによ
り、高濃度域の撮像画像と中濃度域の撮像画像と低濃度
域の撮像画像とを良好に合成している。
【0088】このようにして、デジタル処理部460で
の高濃度域の測光デジタル信号と低濃度域の測光デジタ
ル信号の合成は、シェーディング補正や撮像素子部42
0の混色の影響の補正撮像素子部420の感度特性の補
正などを行った後に行われる。なぜなら、これらの影響
は撮像素子毎に相違するからである。
【0089】また、デジタル処理部460での高濃度域
の測光デジタル信号と中濃度域の測光デジタル信号と低
濃度域の測光デジタル信号の合成は、CCDラインセン
サ421〜423は互いに平行で所定の間隔で位置決め
されているので、低濃度域の撮像同士、中濃度域の撮像
同士、そして、高濃度域の撮像同士、b,g,rの各色
の測光デジタル信号の間は所定の位置関係にあるので、
この関係を利用して、先ず各々の測光デジタル信号の画
面端位置の信号の位置を検出し、互いに同じ位置を示す
画素を見いだす。そして、高濃度域の測光デジタル信号
の各画素のレベルが所定範囲(高濃度域の撮像として階
調性の良好な撮像ができるレベルの範囲、照明光の光量
が設定された光量である場合に、本実施形態では濃度で
2.5以上のレベル)内であるか否か判断し、高濃度域
の測光デジタル信号の画素のレベルが所定範囲内である
場合は、高濃度域の測光デジタル信号を用い、高濃度域
の測光デジタル信号の画素のレベルが所定範囲外である
場合は、更に、当該高濃度域の測光デジタル信号の画素
と同じ位置を示す中濃度域の測光デジタル信号の各画素
のレベルが所定範囲(中濃度域の撮像として階調性の良
好な撮像ができるレベルの範囲、照明光の光量が設定さ
れた光量である場合に、本実施形態では濃度で1.0以
上のレベル)内であるか否か判断し、中濃度域の測光デ
ジタル信号の画素のレベルが所定範囲内であるときは、
中濃度域の測光デジタル信号を用い、中濃度域の測光デ
ジタル信号の画素のレベルが所定範囲外であるときは、
当該中濃度域の測光デジタル信号の画素と同じ位置を示
す低濃度域の測光デジタル信号の画素のレベルを用いる
ことにより、合成する。なお、高濃度域の測光デジタル
信号と中濃度域の測光デジタル信号と低濃度域の測光デ
ジタル信号とで基準レベルが同一になるように調整した
後に合成することはいうまでもない。なお、この調整
は、高濃度域の測光デジタル信号の各画素のレベルが所
定範囲内であるか否かを判断したり、中濃度域の測光デ
ジタル信号の各画素のレベルが所定範囲内であるか否か
を判断したりする前に行ってもよいし、後に行ってもよ
い。
【0090】実施形態3 本実施形態の撮像装置400は、(特願平3−2302
70号の実施例2の撮像部011に相当し、)実施形態
2の撮像装置400と概略構成が同じである。但し、撮
像素子部411は、実施形態1の撮像素子部411と同
じ構成であり、図2に示すように、b,g,rの各色毎
に2本の5000画素のCCDラインセンサ421〜4
26とその手前に設けられたb,g,rの各色毎にCC
Dラインセンサ毎に濃度の異なるフィルタ431〜43
6により、b,g,rの各色の撮像を行う。b,g,r
の各色の低濃度のフィルタ431〜433はb,g,r
の各色の濃度が略0であるのに対し、b,g,rの各色
の高濃度のフィルタ434〜436はb,g,rの各色
の濃度も1〜2程度あるものである。これによって、カ
ラーネガフィルムの低濃度域と高濃度域の両方の撮像を
同時に行う。そして、これらb,g,rの各色毎のフィ
ルタを透過した光をCCDラインセンサ421〜426
によって光電変換するので、フィルタの選択により、副
吸収成分の著しく小さいものにしている。
【0091】即ち、b色の高濃度域の撮像を行うCCD
ラインセンサ421の前に設けられたフィルタ431は
b色の濃度が略0のb色のフィルタで、430nm以下
の波長と470nm以上の波長を70%以上遮光するフ
ィルタである。また、g色の高濃度域の撮像を行うCC
Dラインセンサ422の前に設けられたフィルタ432
はg色の濃度が略0のg色のフィルタで、530nm以
下の波長と570nm以上の波長を70%以上遮光し、
560nm以上の波長を少なくとも50%以上遮光する
フィルタである。また、r色の高濃度域の撮像を行うC
CDラインセンサ423の前に設けられたフィルタ43
3はr色の濃度が略0のr色のフィルタで、630nm
以下の波長と670nm以上の波長を70%以上遮光す
るフィルタである。b色の低濃度域の撮像を行うCCD
ラインセンサ424の前に設けられたフィルタ434は
b色の濃度が略1.5のb色のフィルタで、430nm
以下の波長と470nm以上の波長を445nmの波長
の光に対して70%以上遮光するフィルタである。ま
た、g色の低濃度域の撮像を行うCCDラインセンサ4
25の前に設けられたフィルタ435はg色の濃度が略
1.5のg色のフィルタで、530nm以下の波長と5
70nm以上の波長を545nmの波長の光に対して7
0%以上遮光し、560nm以上の波長を545nmの
波長の光に対して少なくとも50%以上遮光するフィル
タである。また、r色の低濃度域の撮像を行うCCDラ
インセンサ423の前に設けられたフィルタ433はr
色の濃度が略1.5のr色のフィルタで、630nm以
下の波長と670nm以上の波長を645nmの波長の
光に対して70%以上遮光するフィルタである。
【0092】また、CCDラインセンサ421〜426
は、オーバーフロードレインを有するものであり、ブル
ーミングを防止している。特に、高濃度域の撮像を行う
CCDラインセンサ421〜423では、写真原稿の低
濃度域の領域を撮像している画素から電荷がオーバーフ
ローしやすいので、特にこのオーバーフロードレインが
有用である。
【0093】また、CCDラインセンサ421〜426
は、互いに平行に所定間隔となるように位置決めされて
おり、高濃度域の撮像と低濃度域の撮像とで位置がずれ
ることや、b,g,rの各色の撮像で位置がずれること
を防止している。
【0094】なお、本実施形態において、照明光の光量
が設定時の光量であるときに、高濃度域の撮像は、写真
原稿の濃度で1.5〜3.5の濃度域を良好に撮像でき
るものであり、また、低濃度域の撮像は、写真原稿の濃
度で−0.5〜1.5の濃度域を良好に撮像できるもの
である。これにより、濃度で±0.5までの照明光の光
量の変動があったとしても、写真原稿の0.0〜3.0
までの濃度域を良好に撮像できるものである。また、各
CCDラインセンサ421〜426は、より広い濃度域
を撮像できるものであるが、飽和レベル近傍とノイズの
影響の大きいレベルでは良好な撮像とは言えないので、
良好に撮像できる濃度域は濃度差で1.5程度のもので
ある。
【0095】このように、CCDラインセンサにより、
写真原稿の幅方向に対して主走査が行なわれ、前述の所
定の搬送速度での搬送により、写真原稿の長手方向に対
して副走査が行なわれ、得られたb,g,rの各色の画
像信号は補正部190に供給される。
【0096】そして、本実施形態の撮像装置400は、
撮像だけ行い、得られた信号の処理は、例えば、図13
で示す実施例3のように、別の装置である補正部190
で行うものである。以下、補正部190の補正内容につ
いて説明する。補正部190は、撮像された像の画像信
号199から撮像装置400の特性を補正してプリント
へ画像出力されるデジタル画像の元になるデジタル画像
を得るものである。撮像装置400で読み取られたb,
g,rの各原色毎の画像アナログ信号は、サンプルホー
ルド及び増幅して、電流電圧変換された後、A/D変換
され、測光デジタル画像信号として、一旦、補正部19
0内にあるRAMに記憶される。そして、順次、RAM
に記憶された測光デジタル画像信号のシェーディング補
正、撮像装置400の混色の影響の補正、撮像装置40
0の感度特性の補正などの撮像装置400固有の影響の
補正などを行い、適切な画像信号である補正デジタル画
像信号に変換される。
【0097】そして、補正部190での高濃度域の測光
デジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合成は、
シェーディング補正や撮像素子部420の混色の影響の
補正撮像素子部420の感度特性の補正などを行った後
に行われる。なぜなら、シェーディングや撮像素子部4
20の混色の影響や補正撮像素子部420の感度特性の
影響などのこれらの影響は撮像素子毎に相違するからで
ある。
【0098】また、補正部190での高濃度域の測光デ
ジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合成は、C
CDラインセンサ421〜426は互いに平行で所定の
間隔で位置決めされているので、高濃度域の測光デジタ
ル信号と低濃度域の測光デジタル信号とは所定の位置関
係にあり、また、b,g,rの各色の測光デジタル信号
の間も所定の位置関係にあるので、この関係を利用し
て、先ず各々の測光デジタル信号の画面端位置の信号の
位置を検出し、互いに同じ位置を示す画素を見いだす。
そして、高濃度域の測光デジタル信号の各画素のレベル
が所定範囲(高濃度域の撮像として階調性の良好な撮像
ができるレベルの範囲、照明光の光量が設定された光量
である場合に、本実施形態では濃度で1.5以上のレベ
ル)内であるか否か判断し、高濃度域の測光デジタル信
号の画素のレベルが所定範囲内である場合は、高濃度域
の測光デジタル信号を用い、高濃度域の測光デジタル信
号の画素のレベルが所定範囲外である場合は、当該高濃
度域の測光デジタル信号の画素と同じ位置を示す低濃度
域の測光デジタル信号の画素のレベルを用いることによ
り、合成する。なお、高濃度域の測光デジタル信号と低
濃度域の測光デジタル信号とで基準レベルが同一になる
ように調整した後に合成することはいうまでもない。な
お、この調整は、高濃度域の測光デジタル信号の各画素
のレベルが所定範囲(高濃度域の撮像として階調性の良
好な撮像ができるレベルの範囲)内であるか否か判断す
る前に行ってもよいし、後に行ってもよい。
【0099】実施形態4 本実施形態の撮像装置は、実施形態1の撮像装置400
の撮像素子部411に代えて、ダイクロイックミラーを
用いた3板式の結合光学系(色分解プリズム光学系な
ど)の各B,G,Rの撮像素子の位置に、高濃度域用C
CDラインセンサと低濃度域用CCDラインセンサとを
平行に並べた撮像素子部411にした例であるが、その
他の構造は実施形態1と同じであり、また、撮像装置4
00の信号処理内容も一部を除いて、実施形態1と同じ
である。
【0100】以下、本実施形態の撮像素子部411につ
いて、本実施形態の撮像素子部411の概略構成図であ
る図5に基づいて説明する。
【0101】レンズ部412を通った光は、赤外カット
フィルタ055を通り、赤外光が遮光される。この赤外
カットフィルタとしては670nm以上の波長の光が7
0%以上遮光される性質のものが好ましいが、通常のC
CD用の赤外カットフィルタでよい。そして、赤外カッ
トフィルタ055を通った光は、第一のプリズム051
に入り、その奥側の面に形成されている青反射ダイクロ
イック膜041で、青色の光が反射し、残りの光が透過
する。
【0102】そして、青反射ダイクロイック膜041で
反射した青色の光が大きい入射角で第一のプリズム05
1の手前側の面054に入射する。そして、プリズム0
51の屈折率が大きいので、大きい入射角で面054に
入射した青色の光は全反射し、青トリミングフィルタ0
31を通って、b色高濃度域撮像用CCDラインセンサ
024とb色低濃度域撮像用CCDラインセンサ021
に結像する。なお、第一のプリズム051には、フレア
防止用の遮光部材056が設けられている。
【0103】また、青反射ダイクロイック膜041を透
過した残りの光は、第二のプリズム053に入り、その
奥側の面に形成された赤反射ダイクロイック膜043で
赤色の光が反射し、残りの光(殆どが緑色の光)が第三
のプリズム052に入る。
【0104】そして、赤反射ダイクロイック膜043で
反射した赤色の光が大きい入射角で第二のプリズム05
3の手前側の面058に入射する。そして、プリズム0
53の屈折率も同じく大きいので、大きい入射角で面0
58に入射した赤色の光は全反射し、赤トリミングフィ
ルタ033を通って、r色高濃度域撮像用CCDライン
センサ026とr色低濃度域撮像用CCDラインセンサ
023に結像する。
【0105】また、赤反射ダイクロイック膜043を透
過した残りの光は、第三のプリズム052に入り、その
奥側の面に形成された緑トリミングフィルタ032を通
って、g色高濃度域撮像用CCDラインセンサ025と
g色低濃度域撮像用CCDラインセンサ022に結像す
る。なお、第二のプリズム053には、フレア防止用の
遮光部材057が設けられている。
【0106】そして、これらダイクロイック膜やトリミ
ングフィルタによって、b色の撮像を行うCCDライン
センサ021、024には、430nm以下の波長と4
70nm以上の波長を70%以上遮光された状態で光が
入り、また、g色の撮像を行うCCDラインセンサ02
2、025には、530nm以下の波長と570nm以
上の波長を70%以上遮光された状態で光が入り、r色
の撮像を行うCCDラインセンサ023、026には、
630nm以下の波長と670nm以上の波長を70%
以上遮光された状態で光が入る。
【0107】そして、b,g,r各色の高濃度域用CC
Dラインセンサ024〜026と低濃度域用CCDライ
ンセンサ021〜023は互いに所定の位置関係に位置
決められており、また、高濃度域用CCDラインセンサ
024〜026同士が互いに同じ位置の像が結像される
ように位置決めされており、また、低濃度域用CCDラ
インセンサ021〜023同士が互いに同じ位置の像が
結像されるように位置決めされていることにより、高濃
度域と低濃度域の画像信号の合成のための画像処理又は
信号処理が所定の信号処理となり、そして、B,G,R
の位置合わせのための画像処理又は信号処理が不要にな
る。
【0108】また、b,g,r各色の高濃度域用CCD
ラインセンサ024〜026と低濃度域用CCDライン
センサ021〜023とは、撮像時間を変えることで感
度をかえてもよいし、また、フォトダイオードの大きさ
を変えることで感度を変えてもよいし、また、高濃度域
用CCDラインセンサ024〜026の前にニュートラ
ルフィルタなどのフィルタを設けてもよい。
【0109】また、CCDラインセンサ021〜026
は、オーバーフロードレインを有するものであり、ブル
ーミングを防止している。特に、高濃度域の撮像を行う
CCDラインセンサ021〜023では、写真原稿の低
濃度域の領域を撮像している画素から電荷がオーバーフ
ローしやすいので、特にこのオーバーフロードレインが
有用である。
【0110】なお、本実施形態において、照明光の光量
が設定時の光量であるときに、高濃度域の撮像は、写真
原稿の濃度で1.5〜3.5の濃度域を良好に撮像でき
るものであり、また、低濃度域の撮像は、写真原稿の濃
度で−0.5〜1.5の濃度域を良好に撮像できるもの
である。これにより、濃度で±0.5までの照明光の光
量の変動があったとしても、写真原稿の0.0〜3.0
までの濃度域を良好に撮像できるものである。また、各
CCDラインセンサ421〜426は、より広い濃度域
を撮像できるものであるが、飽和レベル近傍とノイズの
影響の大きいレベルでは良好な撮像とは言えないので、
良好に撮像できる濃度域は濃度差で1.5程度のもので
ある。
【0111】撮像装置400の信号処理内容について、
実施形態1と相違する点についてのみ、撮像装置400
のブロック図である図3に基づいて説明する。
【0112】デジタル処理部460での高濃度域の測光
デジタル信号と低濃度域の測光デジタル信号の合成は実
施形態1と相違して、以下のように行う。先ず、CCD
ラインセンサ421〜426は互いに平行で所定の間隔
で位置決めされているので、高濃度域の測光デジタル信
号と低濃度域の測光デジタル信号とは所定の位置関係に
あり、また、b,g,rの各色の測光デジタル信号の間
も所定の位置関係にあるので、この関係を利用して、実
際の高濃度域の測光デジタル信号と低濃度域の測光デジ
タル信号とから、高濃度域の測光デジタル信号と低濃度
域の測光デジタル信号の画面端位置の信号の位置を検出
する。そして、高濃度域の測光デジタル信号と低濃度域
の測光デジタル信号とで互いに同じ位置を示す画素を見
いだす。そして、高濃度域の測光デジタル信号の各画素
のレベルが所定範囲(高濃度域の撮像として階調性の良
好な撮像ができるレベルの範囲、照明光の光量が設定さ
れた光量である場合に、本実施形態では濃度で1.5以
上)内であるか否か判断し、高濃度域の測光デジタル信
号の画素のレベルが所定範囲内である場合は、高濃度域
の測光デジタル信号を用い、高濃度域の測光デジタル信
号の画素のレベルが所定範囲外である場合は、当該高濃
度域の測光デジタル信号の画素と同じ位置を示す低濃度
域の測光デジタル信号の画素のレベルを用いることによ
り、合成する。なお、高濃度域の測光デジタル信号と低
濃度域の測光デジタル信号とで基準レベルが同一になる
ように調整した後に合成することはいうまでもない。な
お、この調整は、高濃度域の測光デジタル信号の各画素
のレベルが所定範囲(高濃度域の撮像として階調性の良
好な撮像ができるレベルの範囲)内であるか否か判断す
る前に行ってもよいし、後に行ってもよい。
【0113】
【実施例】以下に発明の実施の形態に関する具体例の一
例を実施例として示すが、本発明はこれらに限定されな
い。また、実施例には、用語等に対する断定的な表現が
あるが、本発明の好ましい例を挙げているもので、本発
明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0114】実施例1 本実施例は、(特願平7−277663号の実施形態1
に相当し、)実施形態1の撮像装置400を組み込んだ
画像処理システムの例である。本画像処理システムは、
エンドユーザが撮影した長手方向に複数の駒が記録され
たJ135規格の撮影用長尺状ハロゲン化銀カラーネガ
写真感光フィルム(いうまでもないが、撮影用ハロゲン
化銀写真感光材料の一種である。以下、フィルムとい
う)を収容した撮影用ハロゲン化銀カラーネガ写真感光
フィルム収容容器(以下、パトローネという)を、エン
ドユーザが操作者として、所定位置にセットするだけ
で、現像撮像装置が、自動的にフィルムを現像処理し、
実施形態1の撮像装置400が、現像処理されたフィル
ムを撮像しデジタル画像を得て、複数台ある画像処理装
置A〜Cの中の特定された画像処理装置A〜Cの何れか
でエンドユーザである操作者が表示されたデジタル画像
を見ながら操作し、エンドユーザである操作者が指示入
力部で指示した内容に従って、画像処理装置A〜Cがデ
ジタル画像の表示、デジタル画像の画像処理、デジタル
画像の画像出力送信をして、露光現像装置が、ロール状
に巻かれたプリント用ハロゲン化銀カラー写真感光材料
である印画紙(以下、印画紙という)をマガジンから供
給し、所定の長さに切断後、送信されたデジタル画像を
露光部で走査露光し、ペーパー現像処理してプリントに
するシステムである。これにより、従来、撮影したフィ
ルムをラボ業者に出し現像してもらってからでないと、
エンドユーザがフィルムで撮影した画像の画像処理は出
来なかったが、本実施形態により、撮影したフィルムを
ラボ業者に出し現像してもらう手間なく、エンドユーザ
がフィルムで撮影した画像の画像処理ができるようにな
る。以下、本画像処理システムを説明する。
【0115】本画像処理システムは、図6の全体構成
図、図7の全体ブロック図、図8の装置本体660の概
略構成図に示すように、パトローネに収容されているフ
ィルムをパトローネから送り出すフィルム送出部610
と、送り出されたフィルムを浸漬現像処理して写真原稿
にする撮影用感光材料現像処理部1(フィルムを浸漬現
像処理して写真原稿にする部に対して、特願平7−27
7663号では「フィルム現像処理部」と、特願平7−
230270号では「第一処理部」、「第一現像処理
部」と呼称がバラバラであるので、「撮影用感光材料現
像処理部」に統一した。)と、この写真原稿を撮像して
デジタル画像を得る撮像装置400と、図9に示すよう
に、写真原稿を巻き取り写真原稿収容容器に収容して写
真原稿収容体にする巻取部160や撮像装置400を収
容し、写真原稿の搬送などする撮像装置収容体100
と、操作者がセットした写真原稿収容体から写真原稿を
送り出す写真原稿送出部630と、写真原稿収容容器を
収容する写真原稿収容容器収容部620と、撮像装置4
00からのデジタル画像から画像処理してデジタル画像
を出力する画像処理装置A〜Cと、ペーパー供給部25
0と露光部210とを有し、画像処理装置A〜Cから出
力されたデジタル画像を印画紙に露光する露光部収容体
200と、露光部収容体200で露光された印画紙を浸
漬現像処理しプリントPにするプリント用感光材料現像
処理部4(印画紙を浸漬現像処理しプリントPにする部
に対して、特願平7−277663号では「ペーパー現
像処理部」と、特願平7−230270号では「第二処
理部」と呼称がバラバラであるので、「撮影用感光材料
現像処理部」に統一した。)と、プリント用感光材料現
像処理部4で浸漬現像処理され得たプリントPを場合に
よって後処理する後処理部550と、写真原稿収容体と
プリントPをエンドユーザ毎に仕分けするソータ700
と、撮影用感光材料現像処理部1とプリント用感光材料
現像処理部4から出る廃液を処理する廃液処理部800
と、その指示入力部990により入力された指示に基づ
いて、全体を制御する全体制御装置900と、を有する
画像処理システムである。これらの装置を、撮影用感光
材料現像処理部1と撮像装置収容体100と露光部収容
体200とプリント用感光材料現像処理部4を有する装
置本体660と、フィルム送出部610と写真原稿送出
部630と写真原稿収容容器収容部620を有し装置本
体を囲む外枠600と、ソータ700と、外枠の上に設
置された全体制御装置300と、画像処理装置A〜C
と、それらを結ぶラインとで構成されている。上述の各
部は各々制御ラインで結ばれており、また、画像ライン
が撮像装置400、露光部210、全体制御装置30
0、画像処理装置A〜Cの間で結ばれている。図6でラ
インは、この画像ラインと制御ラインを示し、画像ライ
ンと制御ラインが1つの保護シールドで囲われて装置本
体と画像処理装置A〜Cの間で結ばれている。全体制御
装置300で画像処理する画像処理装置A〜Cの何れか
を特定する。撮像装置400で撮像され撮像装置400
の特性の影響などの補正をしてデジタル化し得られたデ
ジタル画像を、特定された画像処理装置A〜Cの何れか
に画像ラインでデジタル画像を送られ、画像処理装置A
〜Cの何れかで画像処理され得られたデジタル画像を画
像ラインで露光部210に送られる。露光部210は送
られたデジタル画像から露光部210の特性の影響など
を補正し露光信号を得て印画紙に露光する。なお、画像
処理装置A〜C及び全体制御装置300は、互いに置換
可能な装置である。
【0116】次に、撮像装置400が写真原稿を撮像し
得たデジタル画像を画像処理する画像処理装置A〜Cの
何れかを全体制御装置300が特定する手順を説明す
る。まず、全体制御装置300のモニタ310がパトロ
ーネ挿入可能であることを表示している時に、送出部
(先の出願では、「フィルム送出部」や「取出部」など
と呼称していたので「送出部」に統一した)610にパ
トローネが挿入されセットされると、送出部610から
パトローネが挿入されセットされたことを全体制御装置
300に伝えられる。すると、全体制御装置300はモ
ニタ310を制御して、モニタ310がオーダ名を入力
するよう操作者に指示する画面を表示する。そして、操
作者がオーダ名を指示入力部390で入力すると、全体
制御装置300はそのパトローネから取り出されたフィ
ルムとオーダ名を対応付ける。
【0117】そして、送出部610のパトローネからフ
ィルムを取り出してから、フィルムを撮影用感光材料現
像処理部1を通して、フィルムの先端が撮像装置400
に到達するまでの時間は、フィルムを所定の搬送速度で
搬送するので、略一定である。であるから、その所定時
間経過した時に撮像装置400で写真原稿を撮像し始め
ることになる。そして、撮像装置400で写真原稿を撮
像し始めると、撮像装置400から撮像開始したことを
全体制御装置300に伝えられる。
【0118】すると、全体制御装置300は各画像処理
装置A〜Cにそれ自体の状態情報を送信するよう要求す
る。そして、各画像処理装置A〜Cが状態情報を全体制
御装置300に伝える。ここで、状態情報としては、画
像処理装置A〜Cが使用可能か否かの情報と、現在使用
中であれば、前記画像処理装置A〜Cが後どの程度で別
の作業者が使用可能となるかの情報である。そして、も
し、画像処理装置A〜Cの何れかが使用可能であれば、
全体制御装置300は、その中の1つを特定し、モニタ
310を制御し、モニタ310が特定された画像処理装
置A〜Cの何れかに向かうようオーダ名と共に表示して
操作者に指示する画面を表示する。また、特定された画
像処理装置A〜Cの何れかに特定されたことを伝え、そ
の画像処理装置A〜Cの何れか自体が特定されたことを
オーダ名と共に表示して操作者に指示する画面を表示さ
せるように指示し、そのモニタ910がその画像処理装
置A〜Cの何れか自体が特定されたことをオーダ名と共
に表示して操作者に指示する画面を表示する。もし、何
れの画像処理装置A〜Cも使用不可能であれば、全体制
御装置300は、最も短い時間で別の作業者が使用可能
となる画像処理装置A〜Cの何れかを特定し、モニタ3
10に特定された画像処理装置A〜Cの何れかに使用可
能となる時間後向かうようオーダ名と共に表示して操作
者に指示する画面を表示させるように表示制御部373
に指示し、モニタ310が特定された画像処理装置A〜
Cの何れかに画像処理装置A〜Cの何れかに使用可能と
なる時間後向かうようオーダ名と共に表示して操作者に
指示する画面を表示する。また、特定された画像処理装
置A〜Cの何れかに次の操作者が設定されたことを伝え
る。また、特定された画像処理装置A〜Cの何れかに使
用可能となると、特定された画像処理装置A〜Cの何れ
かにその画像処理装置A〜Cの何れか自体が特定された
ことをオーダ名と共に表示して操作者に指示する画面を
表示させるように指示し、そのモニタ910がその画像
処理装置A〜Cの何れか自体が特定されたことをオーダ
名と共に表示して操作者に指示する画面を表示する。も
し、何れの画像処理装置A〜Cも使用不可能で、後どの
程度で別の作業者が使用可能となるか判らない場合は、
モニタ310に暫く待つようにオーダ名と共に表示して
操作者に指示する画面を表示させるように表示制御部3
73に指示し、モニタ310が暫く待つようにオーダ名
と共に表示して操作者に指示する画面を表示する。そし
て、所定時間毎に、画像処理装置A〜Cを特定できるま
で、上述のルーチンを繰り返す。
【0119】なお、操作者の誘導のために、各画像処理
装置A〜Cに色を割り当て、床に各画像処理装置A〜C
への各色の誘導ラインを設け、特定された画像処理装置
A〜Cの何れかの色を画面に表示させ、また、特定され
た画像処理装置A〜Cの何れかの色の誘導ラインを光ら
せるようにしてもよい。
【0120】そして、撮像装置400から撮像が完了し
たことが、全体制御装置300に伝えられると、撮像装
置400にデジタル画像を送信し、特定した画像処理装
置A〜Cの何れかが受信するよう制御する。このように
して、撮像装置400から特定された画像処理装置A〜
Cの何れかにデジタル画像が送信される。また、同時
に、特定した画像処理装置A〜Cの何れかにオーダ情報
を受信させ、オーダ情報を得させる。このようにして、
撮像装置400から特定された画像処理装置A〜Cの何
れかにデジタル画像が送信される。
【0121】本体外枠体600は、装置本体660を囲
む形であり、その中に装置本体660を設置できるよう
になっている。装置本体660は固定された車輪662
により床に固定されており、本体外枠体600は装置本
体660とは独立してその底面が床に固定されており、
ソータ700も床に固定されている。そして、本体外枠
体600とソータ700は装置本体と図示しない弾性部
材を介している。装置本体660の前にはその前面に把
手651のある扉650がある。扉650は本体外枠体
600から取り外し可能な構造となっており、扉650
を取り外すと本体外枠体600から本体650を引き出
すことが可能となっている。このように、本体650を
本体外枠体600が囲む構造とすることで、エンドユー
ザが待ち時間に待ちきれずなどして装置を叩いたり、ま
た、エンドユーザが装置に蹴つまづいたりなどしても、
衝撃を本体外枠体600が受け止め、本体650に衝撃
が届かないようにして、処理液の液面が上下したり、処
理液が飛び散ったり、装置が狂ったりしないようになっ
ている。また、本体外枠体600はその上面に全体制御
装置300を設置できるようになっている。また、本体
外枠体600の上面前部右側には取出部610があり、
本体外枠体600の上面前部左側には巻戻部630と写
真原稿収容容器収容部620とがある。送出部610に
はパトローネを挿入する挿入口611がある。そして、
送出部610は、挿入口611から挿入されたパトロー
ネから撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を取り出す。取
出部610で取り出された撮影用ハロゲン化銀写真感光
材料は浸漬現像処理して写真原稿にするために撮影用感
光材料現像処理部1に送られる。
【0122】ソータ700は複数のビン741〜746
を有し、各ビンには把手のある蓋711〜716があ
る。また、各蓋711〜716には把手721〜726
と案内灯731〜736がある。
【0123】図8は装置本体660の概要構成図であ
る。L幅マガジン670には89mm幅のロール印画紙
が収容されている。A4幅マガジン690には210m
m幅のロール印画紙が収容されている。露光部収容体2
00に収容されているカッタ201で切断され、露光部
210で露光された印画紙はプリント用感光材料現像部
4で現像処理され、後処理部550を通って、ソータ7
00に渡される。取出部610で取り出されたフィルム
Fは撮影用感光材料現像処理部1に送られ、撮影用感光
材料現像処理部1で後述する浸漬現像処理され写真原稿
にされる。撮影用感光材料現像処理部1で浸漬現像処理
され得られた写真原稿は撮像装置収容体100に送られ
る。この際、フィルムFはリーダを用いないパーフォレ
ーション搬送により所定の搬送速度で搬送される。写真
原稿は、撮像装置収容体100に収容されている撮像装
置400で撮像され、巻取部160で巻き取られ写真原
稿収容容器に収容されて写真原稿収容体にされる。写真
原稿収容体はソータ700に送られる。
【0124】複数の処理工程からなる撮影用感光材料現
像処理部1と複数の処理工程からなるプリント用感光材
料現像処理部4は、撮影用感光材料現像処理部1が手前
になるように平行に設けられている。撮影用感光材料現
像処理部1の乾燥部側上方には撮像装置収容体100が
設けられ、プリント用感光材料現像処理部の上方には、
現像工程側から露光部収容体200、マガジン670、
690、後処理部550が設けられている。マガジン6
70とマガジン690は後述するが、互いに平行に設け
られている。また、撮影用感光材料現像処理部1とプリ
ント用感光材料現像処理部4との間に、撮影用感光材料
現像処理部1とプリント用感光材料現像処理部4の各処
理工程毎に、固体処理剤を溶解し処理剤成分を各処理工
程に供給するために各処理工程と処理液が循環している
補助タンク2、5が設けられている。また、固体処理剤
容器7から固体処理剤を補助タンク2、5に供給する固
体処理剤供給部8が撮影用感光材料現像処理部1とプリ
ント用感光材料現像処理部4との間の補助タンクの上方
に設けられている。そして、固体処理剤供給部8から供
給された固体処理剤は固体処理剤誘導部9によって対応
する処理工程の補助タンクに誘導される。
【0125】撮影用感光材料現像処理部1は、現像処理
工程、漂白処理工程、定着処理工程、水洗処理工程の4
処理工程の第一現像処理槽、第二現像処理槽、漂白処理
槽、定着処理槽、第一水洗槽、第二水洗槽、第三水洗槽
の7槽と乾燥部を有する。撮影用感光材料現像処理部1
では、フィルムが所定の搬送速度で搬送されながら、第
一現像処理槽、第二現像処理槽、漂白処理槽、定着処理
槽、第一水洗槽、第二水洗槽、第三水洗槽、乾燥部の順
に送られ、浸漬現像処理される。
【0126】プリント用感光材料現像処理部4は、印画
紙を浸漬現像処理するものである。プリント用感光材料
現像処理部4は、現像処理工程、漂白定着処理工程、水
洗工程の3工程の現像処理槽、漂白定着処理槽、第一水
洗槽、第二水洗槽、第三水洗槽の7槽と乾燥部を有す
る。プリント用感光材料現像処理部4は、印画紙が所定
の搬送速度で搬送されながら、現像処理槽、漂白定着処
理槽、第一水洗槽、第二水洗槽、第三水洗槽、乾燥部の
順に送られ、浸漬現像処理される。
【0127】図9は撮像装置400を収容する撮像装置
収容体100の断面図である。フィルムは撮影用感光材
料現像処理部1で現像処理され写真原稿とされる。そし
て、写真原稿は、先ず、撮影用感光材料現像処理部1か
ら搬送ローラ171、172を通って、ローラ151を
通って、張力発生防止部130を通って、撮像部搬送機
構の現像処理部側ローラ125、126を通って、撮像
装置400を通り、撮像部搬送機構の巻取部側ローラ1
27を通って、撮像巻取間張力発生防止部140を通っ
て、巻取部160で巻き取られる。それと同時に撮像装
置400を通る写真原稿の撮像が行われる。また、撮像
部搬送機構の現像処理部側ローラ125、126には、
搬送検出器491が、撮像部搬送機構の巻取部側ローラ
127にも搬送検出器492が設けられている。これら
の搬送検出器491・492により、撮像部の副走査方
向の撮像が制御されている。
【0128】なお、張力発生防止部130と撮像巻取間
張力発生防止部140は、図9の破線(F3やF4)で
示すように写真原稿をたわまして搬送することにより、
張力発生防止部130や撮像巻取間張力発生防止部14
0の前後で写真原稿に張力が働かないようにして、張力
発生防止部130や撮像巻取間張力発生防止部140の
前後の張力の発生を低減、防止するものである。これに
より、後述する撮像装置400での撮像などを良好なも
のにする。
【0129】また、フィルムは一般的に長尺であるの
で、現像処理され得られた写真原稿も長尺となる。そこ
で、撮像装置収容体100を小型化するために、写真原
稿を巻き取り収容する手段を撮像装置400の写真原稿
搬送方向の両側に設けている。
【0130】巻取部160は撮像装置400で撮像が済
んだ写真原稿を写真原稿収容容器510に巻き取り収容
するものである。巻取部160は、写真原稿収容容器5
10の回転軸511と回転軸511に一端が固定された
マットシート516とを有する写真原稿収容容器510
と、粘着リール166と、巻取部入口のローラ161・
162などがある。マットシート516は、写真原稿収
容容器510の回転軸511に一端が固定され、回転軸
511に十分巻かれ、粘着リール166に互いに逆回転
の方向に掛け渡され粘着リール166に十分巻かれ、他
端が粘着リール166に一時的に固定されている。巻取
部入口のローラ161・162から送られた写真原稿F
5は、粘着リール166に巻かれているマットシートと
写真原稿収容容器510の回転軸511及び粘着リール
166に互いに逆回転の方向に掛け渡されているマット
シート516との間に挿入され、粘着リール166から
写真原稿収容容器510の回転軸511にマットシート
516が巻き取られるのに従って、写真原稿は既に巻き
取られているマットシートと巻き取られるマットシート
との間に挟まれて巻き取られる。そして、撮像を終了す
ると、巻取部160で写真原稿は写真原稿収容容器51
0の回転軸511に巻き取られた状態になる。そして、
粘着リール166からマットシート516が引き剥がさ
れ、マットシート516の他端部の巻緩み防止部を巻緩
み防止状態にし、マットシート516の他端部も写真原
稿容器に巻かれ、ソータ700に排出される。
【0131】一時巻取部150は、操作者が写真原稿送
出部630にセットされた写真原稿を収容した写真原稿
収容体から取り出された写真原稿を撮像装置400の前
を逆送させた際に、一時巻き取るものである。この一時
巻取部150に巻き取られた写真原稿は、順に送られ、
撮像装置400で撮像されて、巻取部160で写真原稿
収容容器510に巻き取られる。一時巻取部150は、
第一リール155と、第二リール156と、第一リール
155に一端が固定され第一リール155に十分巻かれ
第二リール156に互いに逆回転の方向に掛け渡され第
二リール156に十分巻かれ他端が第二リール156に
固定されているマットシート157と、一時巻取部入口
のローラ151などがある。一時巻取部入口のローラ1
51から送られた写真原稿F5は、第二リール156に
巻かれているマットシートと、第一リール155と第二
リール156に互いに逆回転の方向に掛け渡されている
マットシート157との間に、挿入され第一リールから
第二リールにマットシート157が巻き取られるのに従
って、写真原稿は既に巻き取られているマットシートと
巻き取られるマットシートとの間に挟まれて巻き取られ
る。
【0132】なお、一時巻取部150の第二リール15
6での写真原稿の巻き取りも、巻取部160の写真原稿
容器の回転軸511での写真原稿の巻き取りも、現像処
理部1で写真原稿に与えられる巻癖も、また、巻戻部6
30にセットされる写真原稿収容体の写真原稿の巻癖
も、同じ巻方向(図9では左巻)である。従って、撮像
装置400で撮像される写真原稿の巻癖がバラバラにな
って撮像のピント面から写真原稿の画像の一部が微妙に
外れることを防止できる。また、写真原稿を、一時巻取
部150の第二リール156や巻取部160の写真原稿
容器の回転軸511に巻き取ったり、これらから巻き戻
したりする時に、ジャムが発生しにくいなどのメリット
がある。
【0133】操作者が、写真原稿を収容した写真原稿収
容体を写真原稿送出部630にセットした後、写真原稿
送出部630が写真原稿収容体から写真原稿を取り出
す。取り出された写真原稿は、撮像装置400の前を逆
送されて、一時巻取部150に一時巻き取られる。そし
て、写真原稿の後端が撮像装置400を通ると、写真原
稿を逆方向に搬送し、即ち、順に搬送し、撮像装置40
0での撮像が行われる。そして、撮像装置400で撮像
された写真原稿は、巻取部160で写真原稿収容容器5
10に巻き取られる。
【0134】また、撮像装置400は実施形態1で述べ
たものである。なお、撮像装置400の前後に設けられ
た搬送検出器491・492により検出された搬送検出
信号から搬送検出部490が、搬送信号を制御部441
とアナログ制御部443に送り、また、搬送状態を示す
信号を制御部441に送る。そこで異常が有れば、制御
部441が制御I/F480を通して、全体制御装置3
00に異常検出信号を送信し、全体制御装置300が各
部を制御して対処する。アナログ制御部443は制御部
441からの制御信号により制御され、アナログ制御部
443は、搬送検出部490からの搬送検出信号によ
り、撮像素子部420、アナログ処理部450、A/D
変換部445、一時メモリ447のタイミングを制御す
ることにより、撮像部の副走査方向の撮像を制御する。
また、制御部441は全体制御装置300からの制御信
号に基づいて、一時メモリ447、デジタル処理部46
0、メモリ449、画像送信I/F470、制御I/F
480を制御する。例えば、全体制御装置300から、
感材種による現像処理条件の影響の補正条件を示す現像
処理条件情報が送信されると、デジタル処理部460の
感材種による現像処理条件の影響の補正条件が設定され
なおされる。また、全体制御装置300から画像送信要
求信号が送信されると、画像送信I/F470に画像送
信させる。
【0135】次に、画像処理装置A〜Cについて説明す
る。画像処理装置A〜Cは、撮像装置400から送信さ
れたデジタル画像を受信して記憶し、表示画像を作成
し、モニタ910に表示させ、表示画像、画像処理及び
画像出力に関する指示を入力する指示入力部990から
入力された表示画像、画像処理及び画像出力に関する指
示に応じて、表示画像、画像処理及び画像出力を行う装
置で、指示入力部990から入力された画像出力に関す
る指示に応じて、画像出力させる。
【0136】また、画像処理装置A〜Cは、また、全体
制御装置300から状態情報を要求されると、画像処理
装置A〜Cが使用可能か否かの情報と、現在使用中であ
れば、前記画像処理装置A〜Cが後どの程度で別の作業
者が使用可能となるかの情報である状態情報を全体制御
装置300に伝える。そして、画像処理装置A〜Cの何
れかに、特定されたことが伝えられると、状態情報が変
更され、今後、特定された画像処理装置A〜Cの何れか
が使用中で、後どの程度で別の作業者が使用可能となる
か不明であると送信されることになる。そして、デジタ
ル画像を受信し、受信したデジタル画像を記憶する。ま
た、同時に、オーダ情報を受信し、受信したオーダ情報
を設定する。そして、これらの情報から画像処理し、画
像処理されたデジタル画像を送信する。
【0137】ソータ700は、各ソータビン741〜7
46の左側にプリントが右側に写真原稿収容体510が
それぞれ供給されるようになっており、ソータビン74
3内でプリントと写真原稿収容体510とが重なりあっ
て、プリントを傷めることを防ぎつつ、同じソータビン
に同じオーダのプリントと写真原稿収容体510とが収
容されるので、取り出しが容易で取り出し忘れも防止で
きるようになっている。
【0138】また、ソータ700を囲む外枠は金属板で
できており、不透明であり、プリント及び写真原稿収容
体を取り出す取出口を除く方向を非透明部材により囲ま
れており、出来たプリントを外から見られにくい。ま
た、各ソータビンの取出口には蓋711〜716があ
り、より外から見られにくい。
【0139】そして、ソータ700の奥に廃液処理装置
800がある。フィルム現像処理槽1やプリント用感光
材料現像処理槽4から出る廃液を廃液処理装置800に
移送するためのパイプは伸縮自在のパイプでできてお
り、装置本体660の後端が外枠600の前面より前に
出しても、撮影用感光材料現像処理部1やプリント用感
光材料現像処理部4と廃液処理装置800との間を支障
なく結ぶ。
【0140】そして、全体制御装置300から特定され
たソータビンを開くよう制御I/F773を通って、制
御部771に伝えられと、そのソータビンの蓋711〜
716を開き、そのソータビンに対応する案内灯931
〜936を点灯させる。
【0141】実施例2 本実施例は実施形態2の撮像装置400を組み込んだ画
像処理システムの例である。本実施例の装置は、エンド
ユーザが撮影したカラーネガフィルムを収容したパトロ
ーネを所定位置にセットするだけで、自動的にカラーネ
ガフィルムを現像処理し、得られたネガを撮像装置40
0で撮像し電子画像を得てモニタに表示し、エンドユー
ザがジョイスティックで指示した内容に従って、電子画
像の表示、電子画像の画像処理、電子画像の画像出力を
する装置である。これにより、従来、撮影したカラーネ
ガフィルムをラボ業者に出し現像してもらってからでな
いと、エンドユーザがカラーネガフィルムで撮影した画
像の画像処理は出来なかったが、本実施例により、撮影
したカラーネガフィルムをラボ業者に出し現像してもら
う手間なく、エンドユーザがカラーネガフィルムで撮影
した画像の画像処理ができるようになった。以下、本実
施例の装置を図10、図11、図12に基づいて詳しく
説明する。
【0142】本実施例の装置は、大まかに言って、撮影
用ハロゲン化銀写真感光材料容器に収容されている撮影
用ハロゲン化銀写真感光材料を撮影用ハロゲン化銀写真
感光材料容器から取り出す取出部610と、取り出され
た撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を湿式現像処理して
写真原稿にする撮影用感光材料現像処理部1と、この写
真原稿を撮像する撮像部110と、撮像部で撮像された
像から撮像部の特性を補正してプリントへ画像出力され
るデジタル画像の元になるデジタル画像を得る補正部1
90と、写真原稿を撮影用感光材料現像処理部1から撮
像部110に搬送する搬送機構と、写真原稿を巻き取り
写真原稿収容体にする巻取部160と、エンドユーザが
セットした写真原稿収容体を巻き戻し写真原稿を取り出
す巻戻部630と、写真原稿収容体用の容器を収容する
写真原稿収容容器収容部620と、補正部190からの
デジタル画像を記憶するメモリ330と、メモリ330
に記憶されたデジタル画像から表示画像を表示するモニ
タ310と、表示画像、画像処理及び画像出力に関する
指示を入力できる指示入力部であるジョイスティック3
90と、メモリ330に記憶されたデジタル画像から画
像処理する画像処理部320と、露光部収容体200に
収容された、メモリ330に記憶されたデジタル画像か
らプリント用ハロゲン化銀写真感光材料に露光する露光
部210と、指示入力部であるジョイスティック390
により入力された表示画像に関する指示に基づいてモニ
タ310にメモリ330に記憶されたデジタル画像から
表示画像を表示させるように制御し、指示入力部である
ジョイスティック390により入力された画像処理に関
する指示に基づいて画像処理部320にメモリ330に
記憶されたデジタル画像から画像処理させメモリ330
に画像処理されたデジタル画像を記憶させるように制御
し、指示入力部であるジョイスティック390により入
力された画像出力に関する指示に基づいて露光部210
にメモリ330に記憶されたデジタル画像からプリント
用ハロゲン化銀写真感光材料に露光するように制御する
制御部340と、露光部200により露光されたプリン
ト用ハロゲン化銀写真感光材料を湿式現像処理しプリン
トにするプリント用感光材料現像処理部4と、写真原稿
収容体とプリントをエンドユーザ毎に仕分けするソータ
700と、を有するハロゲン化銀写真感光材料湿式現像
処理装置である。
【0143】図10は、本実施例の装置の外観図であ
る。本装置は、モニタ収容体300と、指示入力部であ
るジョイスティック390と、本体外枠体600と、本
体外枠体600内に囲まれた本体500と、ソータ70
0とを有する。
【0144】本体外枠体600は、図12に示す本体5
00を囲む形であり、その中に本体500を設置できる
ようになっている。本体500の前にはその前面に把手
651のある扉650がある。扉650は本体外枠体6
00から取り外し可能な構造となっており、扉650を
取り外すと本体外枠体600から本体500を引き出す
ことが可能となっている。このように、本体500を本
体外枠体600が囲む構造とすることで、エンドユーザ
が待ち時間に待ちきれずなどして、装置を叩くなどして
も、衝撃を本体外枠体600が受け止め、本体500に
衝撃が届かないようにして、処理液の液面が上下した
り、処理液が飛び散ったり、装置が狂ったりしないよう
になっている。また、本体外枠体600はその上面にモ
ニタ収容体300を設置できるようになっている。モニ
タ収容体300の中には、モニタ310の他に、図11
に示す制御部340、画像処理部320、メモリ330
が収容されている。また、本体外枠体600の上面前部
右側には取出部610があり、本体外枠体600の上面
前部左側には巻戻部630と写真原稿収容容器収容部6
20とがある。取出部610にはパトローネを挿入する
挿入口611がある。そして、取出部610で取り出さ
れた撮影用ハロゲン化銀写真感光材料は湿式現像処理し
て写真原稿にするために撮影用感光材料現像処理部1に
送られる。本実施例の装置では、撮影用ハロゲン化銀写
真感光材料として135サイズのカラーネガフィルム
(以下、フィルムと略することがある)を現像処理し撮
像し、撮像で得られたデジタル画像を画像処理し、プリ
ント用ハロゲン化銀写真感光材料として印画紙にデジタ
ル露光し、撮像で得られたデジタル画像を画像処理し、
プリントを得る。
【0145】ソータ700は複数のビン720、73
0、740を有し、各ビンには把手のある扉721、7
31、741がある。また、ソータ700の下部にはプ
リントと写真原稿収容体を収容するための袋を収容する
袋収容部710がある。袋収容部710には把手のある
扉701がある。
【0146】図11は本装置の制御ブロック図である。
撮像部110は写真原稿を撮像して画像信号199を補
正部190に送る。補正部190は、撮像された像の画
像信号199から撮像部110の特性を補正してプリン
トへ画像出力される画像の元になるデジタル画像を得
る。補正部190と画像処理部320とメモリ330と
露光部210とモニタ310は画像データバスで接続さ
れている。また、撮像部110と補正部190と画像処
理部320とメモリ330と露光部200とモニタ31
0は、制御部340と制御バスで接続され、制御部34
0により制御されている。メモリ330は補正部190
からのデジタル画像を記憶する。モニタ310はメモリ
330に記憶されたデジタル画像から表示画像を表示す
る。支持入力部であるジョイスティック390は、制御
部340と接続され、表示画像、画像処理及び画像出力
に関する指示を入力できる。画像処理部320はメモリ
330に記憶されたデジタル画像から画像処理する。露
光部210はメモリ330に記憶されたデジタル画像か
らプリント用ハロゲン化銀写真感光材料に露光する。制
御部340は、ジョイスティック390により入力され
た表示画像に関する指示に基づいて、モニタ310にメ
モリ330に記憶されたデジタル画像から表示画像を表
示させるように制御し、ジョイスティック390により
入力された画像処理に関する指示に基づいて、画像処理
部320にメモリ330に記憶されたデジタル画像から
画像処理させメモリ330に画像処理されたデジタル画
像を記憶させるように制御し、指示入力部であるジョイ
スティック390により入力された画像出力に関する指
示に基づいて、露光部210にメモリ330に記憶され
たデジタル画像からプリント用ハロゲン化銀写真感光材
料に露光するように制御する。
【0147】図12は本体500の概要構成図である。
第一マガジン670には89mm幅のロール印画紙が収
容されている。第二マガジン690には297mm幅の
ロール印画紙が収容されている。露光部200で、第一
マガジン550から送り出された89mm幅の印画紙を
54mm(名刺サイズ)・127mm(Lサイズ)・1
58mm(ハイビジョンサイズ)・254mm(パノラ
マサイズ)など適切な長さに切断し、また、第二マガジ
ン590から送り出された297mm幅の印画紙を10
5mm(ポストカードサイズ2枚分)・210mm(A
4サイズ)など適切な長さに切断する。そして、露光部
210はメモリ330に記憶された電子画像からA/D
変換して露光する。露光された印画紙はプリント用感光
材料現像処理部4で現像処理されソータ700に渡され
る。取出部610で取り出されたフィルムFは撮影用感
光材料現像処理部1に送られ、撮影用感光材料現像処理
部1で後述する浸漬現像処理され写真原稿にされる。撮
影用感光材料現像処理部1で浸漬現像処理され得られた
写真原稿は撮像部収容体100に送られる。この際、フ
ィルムFはリーダを用いないパーフォレーション搬送に
より所定の搬送速度で搬送される。
【0148】撮影用感光材料現像処理部1の処理槽に隣
接して補助タンク2が設けられている。また、プリント
用感光材料現像処理部4の処理槽に隣接して補助タンク
5が設けられている。固体処理剤容器7には同じ処理浴
用の固体処理剤を収容する収容部があり、各室に固体処
理剤(錠剤)が互いに非面接触で容器とも非面接触で一
列に整列して収容されている。固体処理剤供給部8はセ
ットされた固体処理剤容器7から固体処理剤を1個づつ
固体処理剤誘導部9に供給する。固体処理剤誘導部9
は、固体処理剤を補助タンク2や補助タンク5に供給す
る。
【0149】撮像装置400を収容する撮像部収容体1
00の構造は図9に断面図を示した実施例1と同様の構
造である。ただ、動作が異なるので、この動作について
説明する。先ず、フィルムFは撮影用感光材料現像処理
部1で現像処理され写真原稿とされた写真原稿は、撮影
用感光材料現像処理部1から搬送ローラ171、172
を通って、ローラ151を通って、張力発生防止部13
0を通って、撮像部搬送機構の現像処理部側ローラ12
5、126を通って、撮像装置400を通り、撮像部搬
送機構の巻取部側ローラ127を通って、撮像巻取間張
力発生防止部140を通って、巻取部160で巻き取ら
れる。それと同時に撮像装置400を通る写真原稿の高
濃度撮像条件での撮像が行われる。そして、写真原稿の
後端が撮像装置400を通ると写真原稿を逆方向に搬送
し、中濃度撮像条件での撮像が行われる。このとき、写
真原稿はローラ151から一時巻取部150で巻き取ら
れる。そして、写真原稿の先端が撮像装置400を通る
と、写真原稿の搬送方向を逆転させ、写真原稿を正方向
に搬送し、低濃度撮像条件での撮像が行われる。高濃度
撮像条件での撮像は、濃度の高い部分を正確に撮像する
ためのもので、露出時間が長い。エンドユーザオペレー
ションの本装置の場合、処理能力が大きくないので、撮
影用感光材料現像処理部1の搬送速度は大きくなく、高
濃度撮像条件での撮像に合致する。従って、高濃度撮像
条件での撮像を撮影用感光材料現像処理部1と同じ搬送
速度で行われる。これに対して、低・中濃度撮像条件で
の撮像では、露出時間は短くてよいので、より速い搬送
速度で行われる。なお、撮影用感光材料現像処理部1の
搬送速度が速い場合は、最初に低又は中濃度撮像条件で
の撮像を行うようにすればよい。
【0150】なお、張力発生防止部130と撮像巻取間
張力発生防止部140は、図9の点線(F3やF4)で
示すように写真原稿をたわまして搬送することにより、
張力発生防止部130や撮像巻取間張力発生防止部14
0の前後で写真原稿に張力が働かないようにして、張力
発生防止部130や撮像巻取間張力発生防止部140の
前後の張力の発生を低減、防止するものである。これに
より、後述する撮像装置400での撮像などを良好なも
のにする。
【0151】また、撮影用ハロゲン化銀写真感光材料は
一般的に長尺であるので、現像処理され得られた写真原
稿も長尺となる。そこで、撮像装置容体100を小型化
するために、写真原稿を巻き取り収容する一時巻取部1
50(先の出願の第一巻取部で呼称を変えた)、巻取部
(先の出願の第二巻取部で呼称を変えた)160を撮像
装置400の写真原稿搬送方向の両側に設けている。巻
取部150は、第一リール155と、第二リール156
と、第一リール155に一端が固定され第一リール15
5に十分巻かれ第二リール156に互いに逆回転の方向
に掛け渡され第二リール156に十分巻かれ他端が第二
リール156に固定されているマットシート157と、
一時巻取部入口のローラ151などがある。一時巻取部
入口のローラ151から送られた写真原稿F5は、第二
リール156に巻かれているマットシートと、第一リー
ル155と第二リール156に互いに逆回転の方向に掛
け渡されているマットシートとの間に、挿入され第一リ
ールから第二リールにマットシート157が巻き取られ
るのに従って、写真原稿はマットシートとマットシート
との間に挟まれて巻き取られる。同様に、巻取部160
は、第一リール165と第一リール165に一端が固定
されたマットシート167とを有する写真原稿容器と、
第二リール166と、巻取部入口のローラ161などが
ある。マットシート167は、第一リール165に一端
が固定され、第一リール165に十分巻かれ、第二リー
ル166に互いに逆回転の方向に掛け渡され第二リール
166に十分巻かれ、他端が第二リール166に一時的
に固定されている。巻取部入口のローラ161から送ら
れた写真原稿F5は、第二リール166に巻かれている
マットシートと第一リール165と第二リール166に
互いに逆回転の方向に掛け渡されているマットシートと
の間に挿入され第一リールから第二リールにマットシー
ト167が巻き取られるのに従って、写真原稿はマット
シートとマットシートとの間に挟まれて巻き取られる。
そして、上述の高濃度撮像条件での撮像が終わると、今
度は一時巻取部入口のローラ151から送られた写真原
稿F5は、第二リール156に巻かれているマットシー
トと第一リール155と第二リール156に互いに逆回
転の方向に掛け渡されているマットシートとの間に挿入
され第一リールから第二リールにマットシート157が
巻き取られるのに従って、写真原稿はマットシートとマ
ットシートとの間に挟まれて巻き取られる。このように
して、上述の高濃度撮像条件での撮像、中濃度撮像条件
での撮像、低濃度撮像条件での撮像の順に撮像が行われ
る。撮像を終了すると、巻取部160で写真原稿は写真
原稿容器の第一リール165に巻き取られた状態にな
る。そして、リール166のマットシート167の一時
的な固定が解除され、マットシート167の他端も写真
原稿容器に固定され、ソータ700に排出される。
【0152】なお、一時巻取部150の第二リール15
6での写真原稿の巻き取りも、巻取部160の写真原稿
容器の第一リール165での写真原稿の巻き取りも、撮
影用感光材料現像処理部1で写真原稿に与えられる巻癖
も、また、巻戻部630にセットされる写真原稿収容体
の写真原稿の巻癖も、同じ巻方向(図9では左巻)であ
る。従って、撮像装置400で撮像される写真原稿の巻
癖がバラバラになって撮像のピント面から写真原稿の画
像の一部が微妙に外れることを防止できる。また、写真
原稿を、一時巻取部150の第二リール156や巻取部
160の写真原稿容器の第一リール165に巻き取った
り、これらから巻き戻したりする時に、ジャムが発生し
にくいなどのメリットがある。
【0153】実施例3 本実施例は実施形態3の撮像装置400を組み込んだネ
ガ現像撮像機の例である。図13は、本実施例のネガ現
像撮像機の撮像部400と、このネガ現像撮像機とは別
体の制御部340と補正部190との接続を示した図で
ある。即ち、本実施例のネガ現像撮像機の撮像装置40
0が、実施例1の画像処理システムの制御部340と補
正部190に接続されているが、実施例1の画像処理シ
ステムとは別体のものである。
【0154】本実施例のネガ現像撮像機は、パトローネ
からベロ出しされたカラーネガフィルムの先端にリーダ
を取り付け、リーダを取り付けたカラーネガフィルムを
収容したパトローネをネガ送出部AFにセットすると、
現像処理部PMで自動的に現像処理し、張力発生防止部
013を通って、撮像装置400で撮像し、排出ボック
ス015に排出するものである。
【0155】リーダを取り付けたカラーネガフィルムを
収容したパトローネをネガ送出部AFにセットすると、
ネガ送出部AFはリーダでもって搬送し、リーダを取り
付けたカラーネガフィルムをパトローネから巻き出さ
れ、巻出し終わった所で、カラーネガフィルムの後端部
で切断され、パトローネだけ取り残される。パトローネ
から放たれたリーダを取り付けたカラーネガフィルム
は、所定の搬送速度で搬送されながら、現像処理浴、漂
白処理浴、定着処理浴、水洗浴の4浴の現像処理部PM
の現像処理槽01A、漂白処理槽01B、第一定着処理
槽01C、第二定着処理槽01D、第一水洗槽01E、
第二水洗槽01F、第三水洗槽01G、乾燥部01Hの
順に送られ、現像処理され、張力発生防止部013を通
って、撮像装置400で所定の搬送速度で搬送されなが
ら撮像され、排出ボックス015に排出される。
【0156】また、現像処理部PMの構造は以下の通り
である。現像処理槽01A、漂白処理槽01B、第一定
着処理槽01C、第二定着処理槽01D、第一水洗槽0
1E、第二水洗槽01F、第三水洗槽01Gの各処理槽
には補助タンク02A〜Gと循環手段04A〜Gがあ
り、循環手段04A〜Gにより処理槽01A〜Gと補助
タンク02A〜Gにある処理液が循環されている。ま
た、補助タンク02Aには現像処理浴用固体処理剤供給
部07Bが、補助タンク02Bには漂白処理浴用固体処
理剤供給部07Bが、補助タンク02Dには定着処理浴
用固体処理剤供給部07Dが、補助タンク02Gには水
洗浴用固体処理剤収容容器07Gが設けられ、各供給部
07A〜Gには固体処理剤誘導部09A〜Gが設けら
れ、各供給部07A〜Gから供給された固体処理剤が補
助タンク02A〜Gに誘導される。乾燥部01Hでは乾
燥風発生装置05Hで発生した乾燥風で現像処理された
カラーネガフィルムを乾燥する。
【0157】また、張力発生防止部013は、図13の
実線で示すようにカラーネガフィルムをたわまして搬送
することにより、張力発生防止部013の前後でカラー
ネガフィルムに張力が働かないようにして、張力発生防
止部013の前後の張力の発生を低減、防止するもので
ある。これにより、後述する撮像装置400での撮像な
どを良好なものにする。
【0158】実施例4 本実施例は実施形態4の撮像装置400を組み込んだネ
ガ現像撮像機を含む画像処理システムの例である。図1
4は、本実施例の画像処理システムの概略構成を示す図
である。なお、本実施例の画像処理システムは、ネガ現
像撮像機PSC、画像処理装置370、画像処理装置3
70用のモニタ310、画像処理装置370用の指示入
力部であるキーボード380、プリンタ360とからな
る。
【0159】そして、画像処理装置370は、ネガ現像
撮像機PSCの撮像装置400と接続され、このネガ現
像撮像機PSCの撮像装置400からのデジタル画像を
受信し、受信したデジタル画像を記憶し、指示入力部で
あるキーボード380からの画像表示に関する指示入力
に従って、モニタ310に記憶しているデジタル画像を
表示させ、指示入力部であるキーボード380からの画
像処理に関する指示入力に従って、記憶しているデジタ
ル画像を画像処理して記憶し、指示入力部であるキーボ
ード380からの画像出力に関する指示入力に従って、
記憶しているデジタル画像をプリンタ360に画像出力
させる装置である。
【0160】ネガ現像撮像機PSCは、パトローネから
ベロ出しされたJ135規格のカラーネガフィルムを収
容したパトローネをネガ送出部AFにセットすると、現
像処理部PMで自動的に現像処理し、張力発生防止部0
13を通って、撮像装置400で撮像し、張力発生防止
部019を通って、カッタインサータ020で短尺状に
切断され、ネガシートに収容するものである。
【0161】先端をベロ出しされたカラーネガフィルム
を収容したパトローネをネガ送出部AFにセットする
と、ネガ送出部AFはパーフォレーション搬送し、カラ
ーネガフィルムをパトローネから巻き出し、巻出し終わ
った所で、カラーネガフィルムの後端部を切断し、パト
ローネだけ取り残す。パトローネから分離されたカラー
ネガフィルムは、所定の搬送速度で搬送されながら、現
像処理浴、漂白処理浴、定着処理浴、水洗浴の4浴の現
像処理部PMの現像処理槽01A、漂白処理槽01B、
第一定着処理槽01C、第二定着処理槽01D、第一水
洗槽01E、第二水洗槽01F、第三水洗槽01G、乾
燥部01Hの順に送られ、現像処理され、張力発生防止
部013を通って、撮像装置400で所定の搬送速度で
搬送されながら撮像され、張力発生防止部019を通っ
て、カッタインサータ020で、4駒毎又は6駒毎の短
尺状に切断され、4駒分又は6駒分の長さの短尺状ネカ
フィルムを収容する子部屋を並べたネガシートに収容さ
れる。
【0162】また、張力発生防止部013、019は、
図14の実線で示すようにカラーネガフィルムをたわま
して搬送することにより、張力発生防止部013、01
9の前後でカラーネガフィルムに張力が働かないように
して、張力発生防止部013、019の前後の張力の発
生を低減、防止するものである。これにより、後述する
撮像装置400での撮像などを良好なものにする。
【0163】
【発明の効果】本発明は、従来の技術にない優れた効
果、従来認識されていない課題を解決する効果の少なく
とも何れかを奏するものである。以下、各請求項の効果
を示す。ただし、引用項と重複する効果は省略する。
【0164】〔請求項1の説明〕撮像素子の撮像のS/
N比やダイナミックレンジは狭くても、撮影用ハロゲン
化銀写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記
録されている画像の記録濃度域の中で読み取れない濃度
域がないように撮像することができる。
【0165】〔請求項2の説明〕撮影用ハロゲン化銀写
真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録され
る画像の記録濃度域の中で読み取れない濃度域がないよ
うに撮像することが、1回の撮像など少ない回数の撮像
でもでき、効率的に撮像できる。
【0166】〔請求項3の説明〕撮影用ハロゲン化銀写
真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録され
る画像の記録濃度域の中で読み取れない濃度域がないよ
うに撮像することが、少ない撮像素子でもできる。
【0167】〔請求項4の説明〕撮影用ハロゲン化銀写
真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録され
る画像の記録濃度域の中で読み取れない濃度域がないよ
うに撮像することが、少ない撮像素子で複数回の撮像を
行うことでできる。
【0168】〔請求項5の説明〕高濃度域をCCDセン
サで撮像しても、低濃度の領域を撮像しているCCDセ
ンサの画素からオーバーフローする電荷を外部に流して
やることができ、ブルーミングなどを防止でき、高濃度
域の撮像の画質の劣化を防止できる。
【0169】〔請求項6の説明〕撮影用ハロゲン化銀写
真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録され
る画像の記録濃度域の全域を階調再現域とする電子画像
を得ることができる。
【0170】〔請求項7の説明〕互いに異なる濃度域の
複数の撮像により得られた信号を、良好にかつ簡単に合
成することができる。
【0171】〔請求項8の説明〕撮像素子の撮像のS/
N比やダイナミックレンジは狭くても、撮影用ハロゲン
化銀カラー写真感光材料を現像処理して得られた写真原
稿に記録されるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の
中で読み取れない濃度域がb,g,rともにないように
撮像することができ、原色間で濃度差が大きな鮮やかな
色も正しく読み取ることができるようにすることができ
る。
【0172】〔請求項9の説明〕撮影用ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記
録されるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の中で読
み取れない濃度域がb,g,rともにないようにして、
原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく読み取るこ
とができるように、1回の撮像など少ない回数の撮像で
でもでき、効率的に撮像できる。
【0173】〔請求項10の説明〕撮影用ハロゲン化銀
カラー写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に
記録されるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の中で
読み取れない濃度域がb,g,rともにないようにし
て、原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく読み取
ることが、少ない撮像素子ででもできる。
【0174】〔請求項11の説明〕1つの撮像素子で複
数回の撮像を行うことができ、撮影用ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録
されるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の中で読み
取れない濃度域がb,g,rともにないようにして、原
色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく読み取ること
が、少ない撮像素子ででもできる。
【0175】〔請求項12の説明〕高濃度域の撮像を行
う撮像素子がCCDセンサであっても、写真原稿の低濃
度の領域を撮像しているCCDセンサの画素からオーバ
ーフローする電荷を外部に流してやることができ、ブル
ーミングなどを防止でき、高濃度域の撮像の画質の劣化
を防止できる。
【0176】〔請求項13の説明〕色分離の良い撮像が
でき、更に、撮像素子の撮像のS/N比やダイナミック
レンジは狭くても、撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光
材料を現像処理して得られた写真原稿に記録されるカラ
ー画像のb,g,rの記録濃度域の中で読み取れない濃
度域がb,g,rともにないように撮像することがで
き、原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も正しく読み取
ることができるようにすることができるので、これらの
相乗効果で原色間で濃度差が大きな鮮やかな色も極めて
正確に読み取ることができる。
【0177】〔請求項14の説明〕ハロゲン化銀カラー
写真感光材料を現像処理して得られた写真原稿に記録さ
れるカラー画像のb,g,rの記録濃度域の全域を階調
再現域とする電子画像を得ることができ、原色間で濃度
差が大きな鮮やかな色も正しく読み取ることができるよ
うにすることができる。
【0178】〔請求項15の説明〕前記互いに異なる濃
度域の複数の撮像により得られた信号を、良好にかつ簡
単に合成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1〜3の撮像装置400の概略斜視
図。
【図2】実施形態1、3の撮像装置400の撮像素子部
411の概略断面図。
【図3】実施形態1の撮像装置400のブロック図。
【図4】実施形態2の撮像装置400の撮像素子部41
1の概略構成図。
【図5】実施形態4の撮像装置400の撮像素子部41
1の概略構成図。
【図6】実施例1の画像処理システムの全体概略構成
図。
【図7】実施例1の画像処理システムの全体ブロック
図。
【図8】実施例1の画像処理システムの装置本体660
の概要構成図。
【図9】実施例1、2の撮像装置400を収容する撮像
装置収容体100の断面図。
【図10】実施例2の装置の外観図。
【図11】実施例2の装置の制御ブロック図。
【図12】実施例2の装置の本体500の概要構成図。
【図13】実施例3のネガ現像撮像装置と撮像装置40
0との概略構成図。
【図14】実施例4の画像処理システムの概略構成図。
【符号の説明】
1 撮影用感光材料現像処理部 4 プリント用感光材料現像処理部 7 固体処理剤容器 8 固体処理剤供給部 9 固体処理剤誘導部 100 撮像装置収容体 130 張力発生防止部 140 撮像巻取間張力発生防止部 160 巻取部 190 補正部 200 露光部収容体 210 露光部 300 全体制御装置 310 モニタ 320 画像処理部 330 メモリ 340 制御部 390 指示入力部(ジョイスティック) 400 撮像装置 550 後処理部 600 本体外枠体 610 送出部 611 挿入口 620 写真原稿収容容器収容部 630 写真原稿送出部 670 マガジン 690 マガジン 700 ソータ 800 廃液処理部 01 処理槽 02 補助タンク 04 循環手段 07 固体処理剤供給部 09 固体処理剤誘導部 013、019 張力発生防止部 AF ネガ送出部 F フィルム、写真原稿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/028 H04N 1/028 A 1/04 1/21 1/21 1/387 1/387 5/253 1/46 5/335 P 5/253 9/11 5/335 G03D 3/00 9/11 H04N 1/04 D // G03D 3/00 1/46 Z

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を現像
    処理して得られた写真原稿を撮像する撮像装置におい
    て、互いに異なる濃度域の複数の撮像により得られた信
    号を合成して電子画像を得るために、前記互いに異なる
    濃度域の複数の撮像を行うことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 複数の互いに異なる濃度域の各濃度域毎
    に、対応する撮像素子を有し、これら複数の撮像素子に
    より、前記互いに異なる濃度域の複数の撮像を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 複数回の撮像により、前記互いに異なる
    濃度域の複数の撮像を行うことを特徴とする請求項1に
    記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 撮像感度を変えることができる撮像素子
    を有し、前記複数回の撮像の各撮像毎に前記撮像素子の
    撮像感度を変えることを特徴とする請求項3に記載の撮
    像装置。
  5. 【請求項5】 前記互いに異なる濃度域の複数の撮像を
    行うための撮像素子を有し、前記互いに異なる濃度域の
    複数の撮像の内、少なくとも高濃度域の撮像を行う撮像
    素子がオーバーフロードレイン又は基板掃き出し部を有
    するCCDセンサであることを特徴とする請求項1〜請
    求項4の何れか1項に記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載
    の撮像装置を有し、前記撮像装置による前記互いに異な
    る複数の濃度域の撮像により得られた信号から合成して
    電子画像を得る手段を有することを特徴とする撮像シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記撮像装置による前記互いに異なる複
    数の濃度域の撮像により得られた信号から合成して電子
    画像を得る手段が、前記撮像装置による前記互いに異な
    る複数の濃度域の撮像により得られた信号を各々デジタ
    ル化するA/D変換器と、前記A/D変換器により各々
    デジタル化された信号を合成するデジタル処理部と、を
    有することを特徴とする請求項6に記載の撮像システ
    ム。
  8. 【請求項8】 撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光材料
    を現像処理して得られた写真原稿をb,g,r毎に撮像
    する撮像装置において、互いに異なる濃度域の複数の撮
    像により得られた信号をb,g,r各色毎に合成して電
    子画像を得るために、b,g,r各色毎に、互いに異な
    る濃度域の複数の撮像を行うことを特徴とする撮像装
    置。
  9. 【請求項9】 b,g,r各色毎に、複数の互いに異な
    る濃度域の各濃度域毎に対応する撮像素子を有し、b,
    g,r各色毎に、これら複数の撮像素子により、前記互
    いに異なる濃度域の複数の撮像を行うことを特徴とする
    請求項8に記載の撮像装置。
  10. 【請求項10】 b,g,r各色毎に、複数回の撮像に
    より、前記互いに異なる濃度域の複数の撮像を行うこと
    を特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 b,g,r各色毎に、撮像感度を変え
    ることができる撮像素子を有し、b,g,r各色毎に、
    前記複数回の撮像の各撮像毎に前記撮像素子の撮像感度
    を変えることを特徴とする請求項10に記載の撮像装
    置。
  12. 【請求項12】 前記互いに異なる濃度域の複数の撮像
    を行うための撮像素子を有し、前記互いに異なる濃度域
    の複数の撮像の内、少なくとも高濃度域の撮像を行う撮
    像素子がオーバーフロードレイン又は基板掃き出し部を
    有するCCDセンサであることを特徴とする請求項8〜
    請求項11の何れか1項に記載の撮像装置。
  13. 【請求項13】 前記b,g,r各色の撮像で、b光と
    g光の中間波長と、g光とr光の中間波長とをカットし
    て撮像することを特徴とする請求項8〜請求項12の何
    れか1項に記載の撮像装置。
  14. 【請求項14】 請求項8〜請求項13の何れか1項に
    記載の撮像装置と、b,g,r毎に前記撮像装置による
    前記互いに異なる複数の濃度域の撮像により得られた信
    号から合成して、電子画像を得る手段と、を有すること
    を特徴とする撮像システム。
  15. 【請求項15】 前記撮像装置による前記互いに異なる
    複数の濃度域の撮像により得られた信号から合成して電
    子画像を得る手段が、前記撮像装置による前記互いに異
    なる複数の濃度域の撮像により得られた信号を各々デジ
    タル化するA/D変換器と、前記A/D変換器により各
    々デジタル化された信号を合成するデジタル処理部と、
    を有することを特徴とする請求項14に記載の撮像シス
    テム。
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