JPH09176523A - 粉体塗料用樹脂組成物およびその塗装物 - Google Patents
粉体塗料用樹脂組成物およびその塗装物Info
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- JPH09176523A JPH09176523A JP7336893A JP33689395A JPH09176523A JP H09176523 A JPH09176523 A JP H09176523A JP 7336893 A JP7336893 A JP 7336893A JP 33689395 A JP33689395 A JP 33689395A JP H09176523 A JPH09176523 A JP H09176523A
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- JP
- Japan
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- powder coating
- bis
- cyanate
- resin composition
- groups
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来のポリエステル系粉体塗料に比して、一段
と硬化時の環境衛生を向上させ、しかも得られた塗膜の
表面が高平滑であり、高耐食性を保持するポリエステル
系粉体塗料用組成物およびその塗装物を提供すること。 【解決手段】(A)分子中に少なくとも2つの遊離の水
酸基を有するポリエステル樹脂と、(B)分子中に少な
くとも2個以上のシアネ−ト基を有する下記化学式で示
される多価有機シアン酸エステルおよび/またはそのプ
レポリマーを必須成分とする粉体塗料用組成物およびそ
の塗装物。 【化1】 [Aは炭素数1以上6以下の炭化水素基を示し、Xは単
結合、炭素数1から20の炭化水素基、カルボニル基、
スルホン基、2価の硫黄原子または酸素原子である。i
は0以上3以下の整数値で、nは0または1を表す。]
と硬化時の環境衛生を向上させ、しかも得られた塗膜の
表面が高平滑であり、高耐食性を保持するポリエステル
系粉体塗料用組成物およびその塗装物を提供すること。 【解決手段】(A)分子中に少なくとも2つの遊離の水
酸基を有するポリエステル樹脂と、(B)分子中に少な
くとも2個以上のシアネ−ト基を有する下記化学式で示
される多価有機シアン酸エステルおよび/またはそのプ
レポリマーを必須成分とする粉体塗料用組成物およびそ
の塗装物。 【化1】 [Aは炭素数1以上6以下の炭化水素基を示し、Xは単
結合、炭素数1から20の炭化水素基、カルボニル基、
スルホン基、2価の硫黄原子または酸素原子である。i
は0以上3以下の整数値で、nは0または1を表す。]
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化時の環境衛生の
向上および塗膜表面の平滑性,高耐食性を与えるポリエ
ステル系粉体塗料用樹脂組成物に関する。
向上および塗膜表面の平滑性,高耐食性を与えるポリエ
ステル系粉体塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、特にポリエステル系粉体塗料
は溶剤系塗料に比べて、表面にラウンドが出やすいとい
う大きな問題があった。J. Coating Technology 60
(762),39(1988)には、ポリエステル系粉
体塗料を用いた塗装物の表面高平滑化をめざし、低溶融
粘度の変性ビスフェノ−ルAエポキシ樹脂を添加する技
術が開示されている。また、ポリエステル系粉体塗料は
エポキシ系粉体塗料に比べて、耐食性が劣るという問題
がある。一般に耐食性の向上をめざして、ビスフェノ−
ルAタイプのエポキシ樹脂を数パ−セント添加する方法
が試みられている。しかし、この方法ではエポキシ樹脂
の低耐候性にともない、ポリエステル系粉体塗料の特徴
である耐候性が低下してしまった。さらに、ポリエステ
ル系の粉体塗料は硬化剤としてブロック化IPDI(ブ
ロック化イソホロンジイソシアネート)が用いられてい
る。しかしこれを用いた場合、焼き付け時にブロック剤
であるε−カプロラクタムが揮発し、焼付け炉が汚染さ
れるとともにラクタム臭の発生があるなどの作業環境に
問題が生じている。これらの解決をめざして、例えば
「粉体塗装」20(3),35(1994)にはテトラ
メトキシメチルグリコ−ルウリル系の硬化剤が開示され
ている。しかし、これを用いた塗料は硬化中のフロ−性
が低くかつワキが発生したり、耐煮沸,耐塩水噴霧後の
二次密着性に劣るなどの欠点が生じる。多価有機シアン
酸エステルが水酸基含有の樹脂と反応し硬化物を与える
ことは公知である。例えば、特公昭55−30750号
には水酸基及び/またはエポキシ基を有するアクリル系
共重合体との塗料用組成物が開示されている。しかし、
この文献には低環境負荷性および揮発成分の減少による
表面性向上(いわゆるワキ性)に関する記述はあるもの
の、表面平滑性および高耐食性についてはなんら言及さ
れていない。
は溶剤系塗料に比べて、表面にラウンドが出やすいとい
う大きな問題があった。J. Coating Technology 60
(762),39(1988)には、ポリエステル系粉
体塗料を用いた塗装物の表面高平滑化をめざし、低溶融
粘度の変性ビスフェノ−ルAエポキシ樹脂を添加する技
術が開示されている。また、ポリエステル系粉体塗料は
エポキシ系粉体塗料に比べて、耐食性が劣るという問題
がある。一般に耐食性の向上をめざして、ビスフェノ−
ルAタイプのエポキシ樹脂を数パ−セント添加する方法
が試みられている。しかし、この方法ではエポキシ樹脂
の低耐候性にともない、ポリエステル系粉体塗料の特徴
である耐候性が低下してしまった。さらに、ポリエステ
ル系の粉体塗料は硬化剤としてブロック化IPDI(ブ
ロック化イソホロンジイソシアネート)が用いられてい
る。しかしこれを用いた場合、焼き付け時にブロック剤
であるε−カプロラクタムが揮発し、焼付け炉が汚染さ
れるとともにラクタム臭の発生があるなどの作業環境に
問題が生じている。これらの解決をめざして、例えば
「粉体塗装」20(3),35(1994)にはテトラ
メトキシメチルグリコ−ルウリル系の硬化剤が開示され
ている。しかし、これを用いた塗料は硬化中のフロ−性
が低くかつワキが発生したり、耐煮沸,耐塩水噴霧後の
二次密着性に劣るなどの欠点が生じる。多価有機シアン
酸エステルが水酸基含有の樹脂と反応し硬化物を与える
ことは公知である。例えば、特公昭55−30750号
には水酸基及び/またはエポキシ基を有するアクリル系
共重合体との塗料用組成物が開示されている。しかし、
この文献には低環境負荷性および揮発成分の減少による
表面性向上(いわゆるワキ性)に関する記述はあるもの
の、表面平滑性および高耐食性についてはなんら言及さ
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする課題は、従来のポリエステル系粉体塗
料に比して、一段と硬化時の環境衛生を向上させ、しか
も得られた塗膜の表面が高平滑であり、高耐食性を保持
するポリエステル系粉体塗料用組成物およびその塗装物
を提供することである。
解決しようとする課題は、従来のポリエステル系粉体塗
料に比して、一段と硬化時の環境衛生を向上させ、しか
も得られた塗膜の表面が高平滑であり、高耐食性を保持
するポリエステル系粉体塗料用組成物およびその塗装物
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、従来より積層板用途で用いられてきた多価有機
シアン酸エステルを、水酸基含有ポリエステル樹脂の硬
化剤として用いると上記問題が解決できることを見出
し、本発明を達成したものである。すなわち、本発明
は、(A)分子中に少なくとも2つの遊離の水酸基を有
するポリエステル樹脂と、(B)分子中に少なくとも2
個以上のシアネ−ト基を有する下記化学式で示される多
価有機シアン酸エステルおよび/またはそのプレポリマ
ーを必須成分とする粉体塗料用組成物に関するものであ
る。
た結果、従来より積層板用途で用いられてきた多価有機
シアン酸エステルを、水酸基含有ポリエステル樹脂の硬
化剤として用いると上記問題が解決できることを見出
し、本発明を達成したものである。すなわち、本発明
は、(A)分子中に少なくとも2つの遊離の水酸基を有
するポリエステル樹脂と、(B)分子中に少なくとも2
個以上のシアネ−ト基を有する下記化学式で示される多
価有機シアン酸エステルおよび/またはそのプレポリマ
ーを必須成分とする粉体塗料用組成物に関するものであ
る。
【化2】 [式中、Aは炭素数1以上6以下の炭化水素基を示し、
Aは相互に異なっていても良い。Xは単結合、炭素数1
から20の炭化水素基、カルボニル基、スルホン基、2
価の硫黄原子または酸素原子である。iは0以上3以下
の整数値で相互に異なっていてもよく、nは0または1
を表す。]
Aは相互に異なっていても良い。Xは単結合、炭素数1
から20の炭化水素基、カルボニル基、スルホン基、2
価の硫黄原子または酸素原子である。iは0以上3以下
の整数値で相互に異なっていてもよく、nは0または1
を表す。]
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において使用される多価有機シアン酸エス
テルの具体例としては、4,4' −ジシアネートジフェ
ニル、3,3’,5,5' −テトラメチル−4,4'−
ジシアネートジフェニル、ビス(シアネ−トフェニル)
メタン、ビス(4−シアネ−ト−3,5−ジメチルフェ
ニル)メタン、ビス(2−シアネ−ト−3−t−ブチル
−5−メチルフェニル)メタン、ビス(4−シアネ−ト
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−シアナ−トフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−シアネ−トフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
メチル−4−シアネ−トフェニル)プロパン、2,2−
ビス−(4−シアネ−ト−3−t−ブチルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−シアネ−ト−3−t−ブチ
ル−6−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−アリル−4−シアネ−トフェニル)プロパン、1,1
−ビス(3−t−ブチル−4−シアネ−ト−6−メチル
フェニル)ブタン、1,1−ビス(4−シアネ−トフェ
ニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−シアネ−ト
−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−シアネ−ト−3−シクロヘキシル−6−メチル)
ブタン、ビス(4−シアネ−トフェニル)メンタン、ビ
ス(4−シアネ−ト−3,5−ジメチル)メンタン、ビ
ス(4−シアナ−ト−3−t−ブチル−6−メチルフェ
ニル)メンタン、ビス(4−シアネ−トフェニル)トリ
シクロ〔5,2,1,02,6 〕デカン、ビス(4−シア
ネ−ト−3,5−ジメチルフェニル)トリシクロ〔5,
2,1,02,6 〕デカン、ビス(4−シアネ−ト−3−
t−ブチル−6−メチルフェニル)トリシクロ〔5,
2,1,02,6 〕デカン、ビス(4−シアネ−トフェニ
ル)スルフィド、ビス(4−シアネ−ト−3,5−ジメ
チルフェニル)スルフィド、ビス(3−t−ブチル−4
−シアネ−ト−6−メチルフェニル)スルフィド、ビス
(4−シアネ−トフェニル)スルホン、ビス(4−シア
ネ−トフェニル)カルボニル、ビス(4−シアネ−トフ
ェニル)エーテル等があげられ、これらは任意に組み合
わせて用いてもよい。また、必要に応じてこれらシアン
酸エステルの三量化によって形成されるトリアジン環を
有する分子量400以上少なくとも6000以下のプレ
ポリマ−も本発明の硬化剤として使用される。このプレ
ポリマ−は上記シアン酸エステルを融点以上の温度で撹
袢することにより得られる。分子量分布の調節は反応温
度と撹袢時間により制御することが可能である。これら
有機シアン酸エステル類およびプレポリマ−はそれぞれ
単独で使用しても併用してもよい。
する。本発明において使用される多価有機シアン酸エス
テルの具体例としては、4,4' −ジシアネートジフェ
ニル、3,3’,5,5' −テトラメチル−4,4'−
ジシアネートジフェニル、ビス(シアネ−トフェニル)
メタン、ビス(4−シアネ−ト−3,5−ジメチルフェ
ニル)メタン、ビス(2−シアネ−ト−3−t−ブチル
−5−メチルフェニル)メタン、ビス(4−シアネ−ト
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−シアナ−トフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−シアネ−トフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
メチル−4−シアネ−トフェニル)プロパン、2,2−
ビス−(4−シアネ−ト−3−t−ブチルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−シアネ−ト−3−t−ブチ
ル−6−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−アリル−4−シアネ−トフェニル)プロパン、1,1
−ビス(3−t−ブチル−4−シアネ−ト−6−メチル
フェニル)ブタン、1,1−ビス(4−シアネ−トフェ
ニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−シアネ−ト
−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−シアネ−ト−3−シクロヘキシル−6−メチル)
ブタン、ビス(4−シアネ−トフェニル)メンタン、ビ
ス(4−シアネ−ト−3,5−ジメチル)メンタン、ビ
ス(4−シアナ−ト−3−t−ブチル−6−メチルフェ
ニル)メンタン、ビス(4−シアネ−トフェニル)トリ
シクロ〔5,2,1,02,6 〕デカン、ビス(4−シア
ネ−ト−3,5−ジメチルフェニル)トリシクロ〔5,
2,1,02,6 〕デカン、ビス(4−シアネ−ト−3−
t−ブチル−6−メチルフェニル)トリシクロ〔5,
2,1,02,6 〕デカン、ビス(4−シアネ−トフェニ
ル)スルフィド、ビス(4−シアネ−ト−3,5−ジメ
チルフェニル)スルフィド、ビス(3−t−ブチル−4
−シアネ−ト−6−メチルフェニル)スルフィド、ビス
(4−シアネ−トフェニル)スルホン、ビス(4−シア
ネ−トフェニル)カルボニル、ビス(4−シアネ−トフ
ェニル)エーテル等があげられ、これらは任意に組み合
わせて用いてもよい。また、必要に応じてこれらシアン
酸エステルの三量化によって形成されるトリアジン環を
有する分子量400以上少なくとも6000以下のプレ
ポリマ−も本発明の硬化剤として使用される。このプレ
ポリマ−は上記シアン酸エステルを融点以上の温度で撹
袢することにより得られる。分子量分布の調節は反応温
度と撹袢時間により制御することが可能である。これら
有機シアン酸エステル類およびプレポリマ−はそれぞれ
単独で使用しても併用してもよい。
【0006】本発明で使用される有機シアン酸エステル
および/またはそのプレポリマーの添加量は、該組成物
の硬化物中の不溶樹脂分率を用いて規定される。本発明
における不溶樹脂分率は以下の方法を用いて測定され
る。所定量の多価有機シアン酸エステルおよび/または
そのプレポリマ−を配合したポリエステル樹脂を各種条
件で硬化する。この硬化物を24時間、25℃のN,N
−ジメチルアセトアミド中に浸漬し、膨潤させる。この
後、該膨潤ゲルを水中に24時間、25℃で浸漬して収
縮させ、さらに押しつぶして溶媒分を除去し、加熱真空
オ−ブン中で乾燥させる。この乾燥後の重量(Wc)と
初期の硬化物の重量(Wo)との比(Wc/Wo)を不
溶樹脂分率と定義する。本発明の組成物では、不溶樹脂
分率が好ましくは0.20以上1.00以下、さらに好
ましくは0.40以上1.00以下となるように、多価
有機シアン酸エステルおよび/またはそのプレポリマ−
を添加する。不溶樹脂分率が0.20よりも少ない場合
では硬化が不十分であり、所望の性能を有する塗膜が得
られない可能性がある。尚、不溶樹脂分率は使用する樹
脂の種類、多価有機シアン酸の種類およびそれらの添加
量さらには硬化条件によって異なるため、要求性能に応
じて注意深く合わせることが必要である。
および/またはそのプレポリマーの添加量は、該組成物
の硬化物中の不溶樹脂分率を用いて規定される。本発明
における不溶樹脂分率は以下の方法を用いて測定され
る。所定量の多価有機シアン酸エステルおよび/または
そのプレポリマ−を配合したポリエステル樹脂を各種条
件で硬化する。この硬化物を24時間、25℃のN,N
−ジメチルアセトアミド中に浸漬し、膨潤させる。この
後、該膨潤ゲルを水中に24時間、25℃で浸漬して収
縮させ、さらに押しつぶして溶媒分を除去し、加熱真空
オ−ブン中で乾燥させる。この乾燥後の重量(Wc)と
初期の硬化物の重量(Wo)との比(Wc/Wo)を不
溶樹脂分率と定義する。本発明の組成物では、不溶樹脂
分率が好ましくは0.20以上1.00以下、さらに好
ましくは0.40以上1.00以下となるように、多価
有機シアン酸エステルおよび/またはそのプレポリマ−
を添加する。不溶樹脂分率が0.20よりも少ない場合
では硬化が不十分であり、所望の性能を有する塗膜が得
られない可能性がある。尚、不溶樹脂分率は使用する樹
脂の種類、多価有機シアン酸の種類およびそれらの添加
量さらには硬化条件によって異なるため、要求性能に応
じて注意深く合わせることが必要である。
【0007】本発明に使用される水酸基含有ポリエステ
ル樹脂とは、末端および/または側鎖中に水酸基を持つ
主鎖がエステル結合で生成している高分子のことであ
り、一般の粉体塗料に使用できるものであれば特に限定
されない。また、本発明に用いるポリエステル樹脂は公
知の方法を用いて得ることができる。例えば、多価アル
コ−ル成分を多価酸成分に対して過剰に反応させて得る
方法、または一旦高重合度にしたポリエステルを分子量
調整,分岐状とするため、さらにトリメチロ−ルプロパ
ン,ペンタエリスリト−ルなどの多価アルコ−ルを用い
て解重合する方法などがある。これらの方法で得られる
樹脂のうち、本発明の組成物が粉体塗料用途であること
を考慮すると、水酸基価が20〜60mgKOH/g、
数平均分子量が3000〜15000、ガラス転移点が
40〜80℃程度のものを用いることが好ましい。水酸
基価が20mgKOH/g以下では塗膜の硬化が不十分
となり、50mgKOH/g以上では硬化塗膜の耐汚染
性が低下する可能性がある。また、数平均分子量が30
00以下では、樹脂自体が室温でアメ状となる場合があ
り、耐ブロッキング性(粉体粒子がくっつきあって大き
なかたまりを生じない性質)に劣るなど、粉体塗料用の
樹脂として好ましくない可能性がある。数平均分子量1
5000以上では硬化時の溶融粘度が高いため塗装物表
面にラウンドが残りやすい、さらにガラス転移温度が5
0℃以下では組成物の耐ブロッキング性が悪く、80℃
以上では組成物を調整する際の作業性に劣る可能性があ
る。
ル樹脂とは、末端および/または側鎖中に水酸基を持つ
主鎖がエステル結合で生成している高分子のことであ
り、一般の粉体塗料に使用できるものであれば特に限定
されない。また、本発明に用いるポリエステル樹脂は公
知の方法を用いて得ることができる。例えば、多価アル
コ−ル成分を多価酸成分に対して過剰に反応させて得る
方法、または一旦高重合度にしたポリエステルを分子量
調整,分岐状とするため、さらにトリメチロ−ルプロパ
ン,ペンタエリスリト−ルなどの多価アルコ−ルを用い
て解重合する方法などがある。これらの方法で得られる
樹脂のうち、本発明の組成物が粉体塗料用途であること
を考慮すると、水酸基価が20〜60mgKOH/g、
数平均分子量が3000〜15000、ガラス転移点が
40〜80℃程度のものを用いることが好ましい。水酸
基価が20mgKOH/g以下では塗膜の硬化が不十分
となり、50mgKOH/g以上では硬化塗膜の耐汚染
性が低下する可能性がある。また、数平均分子量が30
00以下では、樹脂自体が室温でアメ状となる場合があ
り、耐ブロッキング性(粉体粒子がくっつきあって大き
なかたまりを生じない性質)に劣るなど、粉体塗料用の
樹脂として好ましくない可能性がある。数平均分子量1
5000以上では硬化時の溶融粘度が高いため塗装物表
面にラウンドが残りやすい、さらにガラス転移温度が5
0℃以下では組成物の耐ブロッキング性が悪く、80℃
以上では組成物を調整する際の作業性に劣る可能性があ
る。
【0008】本発明で用いられるポリエステル樹脂を構
成する成分は、基本的には多価アルコ−ルと多価カルボ
ン酸より成り、場合によっては油(脂肪酸)などの変性
剤が添加される。多価アルコ−ルとしては、例えばエチ
レングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−ブチ
レングリコ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチレ
ングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル、トリエチレングリコ−ルなどの二価アルコ
−ル類、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチ
ロ−ルプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン
などの三価アルコ−ル類、ペンタエリスリト−ル、ジペ
ンタエリスリト−ル等が例示される。多価カルボン酸と
しては、例えば無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、またはこれらの低級アルキルエステル、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラ
ブロモ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水
ヘット酸、3,6−エンドメチレン−△4 ーテトラヒド
ロ無水フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸などの二価カルボン酸類、無水トリメリ
ット酸、トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカ
ルボン酸などの三価カルボン酸類、無水ピロメリット酸
等が例示される。油(脂肪酸)の例としては、アマニ
油、桐油、脱水ヒマシ油、大豆油、サフラワ−油、ヤシ
油、ヒマシ油などの油や、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪
酸、ト−ル油脂肪酸などの脂肪酸があげられる。その
他、ロジン、フェノ−ル類、エポキシ化合物、ビニル化
合物などを添加し、さらに変性した樹脂も用いることが
できる。
成する成分は、基本的には多価アルコ−ルと多価カルボ
ン酸より成り、場合によっては油(脂肪酸)などの変性
剤が添加される。多価アルコ−ルとしては、例えばエチ
レングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−ブチ
レングリコ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチレ
ングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ネオペンチル
グリコ−ル、トリエチレングリコ−ルなどの二価アルコ
−ル類、グリセリン、トリメチロ−ルエタン、トリメチ
ロ−ルプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン
などの三価アルコ−ル類、ペンタエリスリト−ル、ジペ
ンタエリスリト−ル等が例示される。多価カルボン酸と
しては、例えば無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、またはこれらの低級アルキルエステル、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラ
ブロモ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水
ヘット酸、3,6−エンドメチレン−△4 ーテトラヒド
ロ無水フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸などの二価カルボン酸類、無水トリメリ
ット酸、トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカ
ルボン酸などの三価カルボン酸類、無水ピロメリット酸
等が例示される。油(脂肪酸)の例としては、アマニ
油、桐油、脱水ヒマシ油、大豆油、サフラワ−油、ヤシ
油、ヒマシ油などの油や、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪
酸、ト−ル油脂肪酸などの脂肪酸があげられる。その
他、ロジン、フェノ−ル類、エポキシ化合物、ビニル化
合物などを添加し、さらに変性した樹脂も用いることが
できる。
【0009】本発明の組成物には必要に応じて、顔料、
難燃剤、レベリング剤などの添加剤を配合することもで
きる。顔料としては、二酸化チタン、ベンガラ、黄色酸
化鉄、カ−ボンブラック、フタロシアニンブル−、フタ
ロシアニングリ−ン、キナクリドン系赤色顔料、イソイ
ンドリノン系黄色顔料などの着色顔料、タルク、シリ
カ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの体質顔料、ア
ルミ粉、ステンレス粉などの金属粉、ならびにマイカ粉
などを挙げることができる。難燃剤としては三酸化アン
チモン、赤リン系難燃剤、含臭素系難燃剤を挙げること
ができる。さらに耐食性の向上をめざして、エポキシ樹
脂を添加することもできる。
難燃剤、レベリング剤などの添加剤を配合することもで
きる。顔料としては、二酸化チタン、ベンガラ、黄色酸
化鉄、カ−ボンブラック、フタロシアニンブル−、フタ
ロシアニングリ−ン、キナクリドン系赤色顔料、イソイ
ンドリノン系黄色顔料などの着色顔料、タルク、シリ
カ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの体質顔料、ア
ルミ粉、ステンレス粉などの金属粉、ならびにマイカ粉
などを挙げることができる。難燃剤としては三酸化アン
チモン、赤リン系難燃剤、含臭素系難燃剤を挙げること
ができる。さらに耐食性の向上をめざして、エポキシ樹
脂を添加することもできる。
【0010】本発明の組成物は、所望成分を一般的な方
法を用いて混合および混練し、微粉砕させることで調整
できる。例えば、組成物をヘンシェルミキサ−で混合
後、押出し機で溶融混練した後、ピンミルを用いて微粉
砕することにより、粉体塗料とすることができる。ま
た、鋼板などの基材に塗装するにあっては、公知の粉体
塗料の塗装方法によって塗装される。
法を用いて混合および混練し、微粉砕させることで調整
できる。例えば、組成物をヘンシェルミキサ−で混合
後、押出し機で溶融混練した後、ピンミルを用いて微粉
砕することにより、粉体塗料とすることができる。ま
た、鋼板などの基材に塗装するにあっては、公知の粉体
塗料の塗装方法によって塗装される。
【0011】
1.表面性:表面が平滑なものを○,平滑でないものを
×とした。 2.光沢:JIS K5400 7.6(60°鏡面反
射率)に準ずる。 3.碁盤目試験:JIS K5400 8.5.1に準
じて行い、評価はマス目の残存率(残存数/100)で
表した。 4.鉛筆硬度:JIS K5400 8.4.2に準ず
る。 5.エリクセン:JIS K5400 8.2.2に準
ずる。 6.耐煮沸試験:塗板を沸騰している水中に1時間浸漬
させた後、表面性状を観察。 7.耐湿試験:JIS K5400 9.2.2に基づ
いて300時間行った。 8.耐酸性試験:25℃,5%硫酸水溶液に240時間
浸漬させた後、表面性状を観察。 9.耐アルカリ性試験:25℃,5%水酸化ナトリウム
水溶液に240時間浸漬させた後、表面性状を観察。 10.耐塩水噴霧試験:JIS K5400 9.1に
基づいて、500時間行った。 11.硬化時の揮発成分の定量:セイコー電子工業
(株)製熱分析システムSSC5200を用いて、それ
ぞれの塗料について熱重量分析を行った。180℃、3
0分放置(昇温速度50℃/min.)での重量減少率
を測定した。
×とした。 2.光沢:JIS K5400 7.6(60°鏡面反
射率)に準ずる。 3.碁盤目試験:JIS K5400 8.5.1に準
じて行い、評価はマス目の残存率(残存数/100)で
表した。 4.鉛筆硬度:JIS K5400 8.4.2に準ず
る。 5.エリクセン:JIS K5400 8.2.2に準
ずる。 6.耐煮沸試験:塗板を沸騰している水中に1時間浸漬
させた後、表面性状を観察。 7.耐湿試験:JIS K5400 9.2.2に基づ
いて300時間行った。 8.耐酸性試験:25℃,5%硫酸水溶液に240時間
浸漬させた後、表面性状を観察。 9.耐アルカリ性試験:25℃,5%水酸化ナトリウム
水溶液に240時間浸漬させた後、表面性状を観察。 10.耐塩水噴霧試験:JIS K5400 9.1に
基づいて、500時間行った。 11.硬化時の揮発成分の定量:セイコー電子工業
(株)製熱分析システムSSC5200を用いて、それ
ぞれの塗料について熱重量分析を行った。180℃、3
0分放置(昇温速度50℃/min.)での重量減少率
を測定した。
【0012】合成例1 温度計、攪拌器、滴下ロ−ト及び還流冷却器をつけた反
応器に窒素雰囲気下、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(三井東圧化学工業 製)114.2
g(0.5mol)、メチルイソブチルケトン685g
を仕込み、室温にて溶解後、溶液を0℃まで冷却した。
次に塩化シアン67.7g(1.1mol)を2時間か
けて滴下した。塩化シアン滴下開始5分後にトリエチル
アミン111.2g(1.1mol)を0〜6℃で2時
間30分かけて滴下し、さらに同温度で30分間保温し
た。3%塩酸水300gで洗浄の後、水300gで2回
水洗、分液した。得られた有機層中のジシアネ−ト体含
量より反応率は99%であった。次にこの有機層を17
8gまで減圧濃縮してからイソプロピルアルコ−ル22
8gを滴下して、5℃まで冷却し3時間攪拌した。得ら
れたスラリ−を濾過しイソプロピルアルコ−ル114g
で洗浄したのち、風乾して融点80℃の白色結晶12
1.1gを得た(収率87%)。LC(液体クロマト
法)により、原料のビスフェノ−ルおよびモノシアネ−
ト体は検出されなかった。得られた白色結晶をGC(ガ
スクロマト法)により分析したが、ジエチルシアナミド
は検出されなかった。また、硝酸銀を用いた電位差滴定
法により塩素イオンの分析を試みたが塩素イオンは10
ppm以下であった。以下本物質をBPACと略記す
る。
応器に窒素雰囲気下、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(三井東圧化学工業 製)114.2
g(0.5mol)、メチルイソブチルケトン685g
を仕込み、室温にて溶解後、溶液を0℃まで冷却した。
次に塩化シアン67.7g(1.1mol)を2時間か
けて滴下した。塩化シアン滴下開始5分後にトリエチル
アミン111.2g(1.1mol)を0〜6℃で2時
間30分かけて滴下し、さらに同温度で30分間保温し
た。3%塩酸水300gで洗浄の後、水300gで2回
水洗、分液した。得られた有機層中のジシアネ−ト体含
量より反応率は99%であった。次にこの有機層を17
8gまで減圧濃縮してからイソプロピルアルコ−ル22
8gを滴下して、5℃まで冷却し3時間攪拌した。得ら
れたスラリ−を濾過しイソプロピルアルコ−ル114g
で洗浄したのち、風乾して融点80℃の白色結晶12
1.1gを得た(収率87%)。LC(液体クロマト
法)により、原料のビスフェノ−ルおよびモノシアネ−
ト体は検出されなかった。得られた白色結晶をGC(ガ
スクロマト法)により分析したが、ジエチルシアナミド
は検出されなかった。また、硝酸銀を用いた電位差滴定
法により塩素イオンの分析を試みたが塩素イオンは10
ppm以下であった。以下本物質をBPACと略記す
る。
【0013】実施例1 ピンミル(アルピネ社製)で予備粉砕した商品名、ER
6610(日本エステル(株)製、末端水酸基ポリエス
テル樹脂、水酸基価31mgKOH/g)866gに合
成例1で合成したBPAC〔2,2−ビス−(4−シア
ナ−トフェニル)プロパン〕134gを加え、ス−パ−
ミキサ−Y−5((株)カワタ製)を用いて予備混合し
た。つづいて、この組成物をラボプラストミル30C1
50(東洋精機(株)製)を用いて100℃で溶融混練
した後、ピンミル(アルピネ社)を用いて微粉砕し粉体
塗料とした。この塗料を日本テストパネル工業(株)製
リン酸亜鉛処理板JIS G3141(SPCC−S
D)PB137Tに静電塗装し、180℃の熱風オ−ブ
ン中で30分硬化させた。塗膜は表2に示した通り、良
好な塗膜性能を示した。現行のIPDI系に比べて、特
に表面性にすぐれていた。また、耐塩水噴霧試験後のク
ロスカット部の片側さび幅の最大値は2mmであった
が、その箇所は一か所だけであった。他のカット部は1
mm前後の良好な耐食性を示していた。さらに、硬化時
の揮発物質の量をみるためにTGA(熱重量分析装置)
を用いて、硬化時と同等の昇温プロファイルでの測定を
行った。その結果、測定開始後30分間の重量減少は
0.2%であった。
6610(日本エステル(株)製、末端水酸基ポリエス
テル樹脂、水酸基価31mgKOH/g)866gに合
成例1で合成したBPAC〔2,2−ビス−(4−シア
ナ−トフェニル)プロパン〕134gを加え、ス−パ−
ミキサ−Y−5((株)カワタ製)を用いて予備混合し
た。つづいて、この組成物をラボプラストミル30C1
50(東洋精機(株)製)を用いて100℃で溶融混練
した後、ピンミル(アルピネ社)を用いて微粉砕し粉体
塗料とした。この塗料を日本テストパネル工業(株)製
リン酸亜鉛処理板JIS G3141(SPCC−S
D)PB137Tに静電塗装し、180℃の熱風オ−ブ
ン中で30分硬化させた。塗膜は表2に示した通り、良
好な塗膜性能を示した。現行のIPDI系に比べて、特
に表面性にすぐれていた。また、耐塩水噴霧試験後のク
ロスカット部の片側さび幅の最大値は2mmであった
が、その箇所は一か所だけであった。他のカット部は1
mm前後の良好な耐食性を示していた。さらに、硬化時
の揮発物質の量をみるためにTGA(熱重量分析装置)
を用いて、硬化時と同等の昇温プロファイルでの測定を
行った。その結果、測定開始後30分間の重量減少は
0.2%であった。
【0014】比較例1 ピンミル(アルピネ社製)で予備粉砕した商品名、ER
6610(日本エステル(株)製、末端水酸基ポリエス
テル樹脂、水酸基価31mgKOH/g)828gに合
成例1で合成した商品名、クレラムUI(住友バイエル
ウレタン(株)製、ブロック化イソホロンジイソシアナ
−ト)169g、ジブチル錫ジラウレ−ト(東京化成
(株)製)3g、商品名、セイコ−ルZ(精工社(株)
製、ベンゾイン)4.64g、商品名、レジフロ−P6
7(エストロンケミカル社製、アクリル重合体)4.6
4gを加え、ス−パ−ミキサ−Y−5((株)カワタ
製)を用いて予備混合した。つづいて、この組成物をラ
ボプラストミル30C150(東洋精機(株)製)を用
いて100℃で溶融混練した後、ピンミル(アルピネ
社)を用いて微粉砕し粉体塗料とした。この塗料を日本
テストパネル工業(株)製リン酸亜鉛処理板JIS G
3141(SPCC−SD)PB137Tに静電塗装
し、180℃の熱風オ−ブン中で30分硬化させた。表
2に塗膜性能を示した。表面にはラウンドが残ってい
た。また、耐塩水噴霧試験後のクロスカット部の片側さ
び幅はほぼ全体にわたり3mmであった。さらに、硬化
時の揮発物質ロスにともなう重量減少は2.7%であっ
た。
6610(日本エステル(株)製、末端水酸基ポリエス
テル樹脂、水酸基価31mgKOH/g)828gに合
成例1で合成した商品名、クレラムUI(住友バイエル
ウレタン(株)製、ブロック化イソホロンジイソシアナ
−ト)169g、ジブチル錫ジラウレ−ト(東京化成
(株)製)3g、商品名、セイコ−ルZ(精工社(株)
製、ベンゾイン)4.64g、商品名、レジフロ−P6
7(エストロンケミカル社製、アクリル重合体)4.6
4gを加え、ス−パ−ミキサ−Y−5((株)カワタ
製)を用いて予備混合した。つづいて、この組成物をラ
ボプラストミル30C150(東洋精機(株)製)を用
いて100℃で溶融混練した後、ピンミル(アルピネ
社)を用いて微粉砕し粉体塗料とした。この塗料を日本
テストパネル工業(株)製リン酸亜鉛処理板JIS G
3141(SPCC−SD)PB137Tに静電塗装
し、180℃の熱風オ−ブン中で30分硬化させた。表
2に塗膜性能を示した。表面にはラウンドが残ってい
た。また、耐塩水噴霧試験後のクロスカット部の片側さ
び幅はほぼ全体にわたり3mmであった。さらに、硬化
時の揮発物質ロスにともなう重量減少は2.7%であっ
た。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、硬化
時の環境衛生が良く、表面が高平滑であり、高耐食性で
ある塗膜を与える。
時の環境衛生が良く、表面が高平滑であり、高耐食性で
ある塗膜を与える。
Claims (4)
- 【請求項1】(A)分子中に少なくとも2つの遊離の水
酸基を有するポリエステル樹脂と、(B)分子中に少な
くとも2個以上のシアネ−ト基を有する下記化学式で示
される多価有機シアン酸エステルおよび/またはそのプ
レポリマ−を必須成分とする粉体塗料用樹脂組成物。 【化1】 [式中、Aは炭素数1以上6以下の炭化水素基を示し、
Aは相互に異なっていても良い。Xは単結合、炭素数1
から20の炭化水素基、カルボニル基、スルホン基、2
価の硫黄原子または酸素原子である。iは0以上3以下
の整数値で相互に異なっていてもよく、nは0または1
を表す。] - 【請求項2】分子中に少なくとも2つの遊離の水酸基を
有するポリエステル樹脂の各々水酸基価が20mgKO
H/g以上60mgKOH/g以下,数平均分子量が3
000以上15000以下,ガラス転移点が40℃以上
80℃以下であるであることを特徴とする請求項1記載
の粉体塗料用樹脂組成物。 - 【請求項3】多価有機シアン酸エステルが2,2−ビス
(4−シアネ−トフェニル)プロパンまたは1,1−ビ
ス(3−t−ブチル−4−シアネ−ト−6−メチルフェ
ニル)ブタンであることを特徴とする請求項1または2
記載の粉体塗料用樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項1,2または3に記載の粉体塗料用
樹脂組成物の塗装物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7336893A JPH09176523A (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | 粉体塗料用樹脂組成物およびその塗装物 |
US08/771,934 US5705548A (en) | 1995-12-25 | 1996-12-23 | Polyester powder coating composition |
EP96120810A EP0781821A3 (en) | 1995-12-25 | 1996-12-23 | Polyester powder coating composition |
KR1019960070832A KR970070145A (ko) | 1995-12-25 | 1996-12-24 | 분체 도료 및 이의 도장물 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7336893A JPH09176523A (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | 粉体塗料用樹脂組成物およびその塗装物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09176523A true JPH09176523A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18303626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7336893A Pending JPH09176523A (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | 粉体塗料用樹脂組成物およびその塗装物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09176523A (ja) |
-
1995
- 1995-12-25 JP JP7336893A patent/JPH09176523A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |