JPH0917618A - 抵抗膜基台の製造方法 - Google Patents

抵抗膜基台の製造方法

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JPH0917618A
JPH0917618A JP7163639A JP16363995A JPH0917618A JP H0917618 A JPH0917618 A JP H0917618A JP 7163639 A JP7163639 A JP 7163639A JP 16363995 A JP16363995 A JP 16363995A JP H0917618 A JPH0917618 A JP H0917618A
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JP
Japan
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synthetic resin
base
electrode pin
injection molding
resistance film
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Application number
JP7163639A
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English (en)
Inventor
Kiyohiro Fukaya
谷 清 浩 深
Akikazu Matsumoto
本 晃 和 松
Yukihisa Oda
田 幸 久 織
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抵抗膜形成面に、射出成形時の「ひけ」によ
るくぼみを実質上生じないように、電極ピン付の抵抗膜
基台を製造する。 【構成】 抵抗膜形成用の表面(20)下の表層域(21)およ
び電極ピン周り領域(22a〜22c)を除外した形状の合成樹
脂1次台(23)を第1回の射出成形により成形し(図1)、
ピン収納穴(24a〜24c)と、ピン先端面を同一面に規制し
かつ表層域形成空間を区画するための内平面(25)を有す
る金型(26〜28)を用いて、第2回の射出成形により、合
成樹脂1次台(23)に表層域(21)および電極ピン周りの除
外領域(29a〜19c)を埋めかつ電極ピン(13a〜13c)が接合
した2次成形層(21,22a〜22)を形成する(図3)。又は、
電極ピン付合成樹脂1次台(23)を形成し、そして表層樹
脂を「ひけ」に充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平面上に抵抗膜を有す
る抵抗器の抵抗膜基台の製法に関し、特に、これに限定
する意図ではないが、抵抗膜に接触子が摺接した可変抵
抗器(いわゆるポテンショメ−タ)の、抵抗膜を形成す
る表面と該表面と先端面が実質上同一面をなす外部接続
用の電極ピンを有する抵抗膜基台の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】1つのポテンショメ−タを図7に示す。
図7の(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A線断
面図(抵抗膜基台12の表面を示す平面図)である。ポ
テンショメ−タ10の抵抗膜基台12は、樹脂成形によ
り形成されており、抵抗膜基台12には、抵抗膜の端子
リ−ドとコネクタピンの役割りを担う電極ピン13(1
3a〜13b)が樹脂成形時に一体化されており、同時
に、コネクタとしてのプラグガイド壁14が一体成形さ
れている。電極ピン13の先端は基台12の表面に露出
しており、この表面に抵抗膜16が形成されている。す
なわち、必要に応じて導体膜15が電極ピン13の露出
面に形成され、この導体膜15に一部重なるように抵抗
膜16が形成されている。導体膜15および抵抗膜16
は、導体粉を分散した熱硬化性樹脂液又はペ−ストを印
刷によりパタ−ン塗付した後、焼成(硬化処理)したも
のである。
【0003】基台12の抵抗膜16と接触するブラシ1
7がブラシ保持具18で支持され、ブラシ保持具18
は、ハウジング11のボス部11aに回転自在に結合し
た接続軸19に固着されている。ブラシ保持具18はハ
ウジング11に対して回動自在である。接続軸19の下
端には連結ア−ムが固着されており、この連結ア−ムが
コイルスプリングで所定方向に回動強制されている。連
結ア−ムには、回転角検出対象(例えば車両上エンジン
のスロットルバルブ)に連結されたロッドが結合され
る。
【0004】図7の(a)に示す抵抗膜基台12の、抵
抗膜16を形成する表面は極力完全平面に近いものであ
るのが望ましい。仮に表面に凹凸があってそれが大きい
と、まず抵抗膜形成のためにその表面に導体粉を分散し
た熱硬化性樹脂液又はペ−ストを印刷によりパタ−ン塗
付するときに、凹部で塗付厚が厚くなり、これがその部
位での抵抗値の低下となる。次に、ポテンショメ−タを
組立てた後、ブラシ17の弾力性により、ブラシ17/
抵抗膜16間の電気的接続はまず確保されるものの、ブ
ラシ17の回動角によって接触圧が異なり、検出抵抗値
(ブラシ17が接続された電極ピン13bと、抵抗端子
の電極ピン13a,13cとの抵抗値が変動する。ま
た、凸部の抵抗膜が早期に摩耗し、局所的に抵抗値が高
くなる。これらの抵抗値の変動は、ポテンショメ−タの
信頼性を損ねる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】抵抗膜基台12を1回
の合成樹脂射出成形で形成すると、樹脂成形金型に樹脂
を注入した後の、収縮あるいはそれに伴なう変形によ
り、樹脂表面に「ひけ」と称される下がり(ゆるやかな
へこみ)を生じ、この「ひけ」が厚肉部の表面で大き
い。前述の抵抗膜基台12は、抵抗膜16を形成する表
面直下が厚肉であるので、該表面のひけが大きく、上述
の問題を生じ易い。
【0006】第1回の合成樹脂射出成形で、電極ピンの
先端部を位置決めし一体化した、抵抗膜16を形成する
ための比較的に薄い表層域を成形すると、この表層域の
肉厚が小さいので、該表層域の「ひけ」は問題になるほ
どには大きくない。しかし、第2回の合成樹脂射出成形
で、該表層域および電極ピンに本体部を一体に成形する
と、本体部の、前記表層域直下の接合面に比較的に大き
な「ひけ」が現われ、この「ひけ」で引かれて、前記表
層域が曲げられてその表面すなわち抵抗膜16を形成す
る表面がくぼみ、上述の問題を生じ易い。
【0007】本発明は上述の「ひけ」によるくぼみを実
質上生じないように、電極ピン付の抵抗膜基台を製造す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の第1番の発明は、
実質上平担な抵抗膜形成用の表面(20)を有する合成樹脂
台(12),先端面が前記表面(20)と実質上同一面をなし、
該表面(20)と実質上直交する方向に合成樹脂台(12)を貫
通して後端が合成樹脂台の裏面より突出しかつ合成樹脂
台に固着した外部接続用の複数個の電極ピン(13a〜13c)
を有する抵抗膜基台(12)の製造方法において、前記合成
樹脂台(12)の、前記表面(20)下の表層域(21)および電極
ピン周り領域(22a〜22c)を除外した形状の合成樹脂1次
台(23)を第1回の射出成形により成形し(図1)、電極ピ
ン位置決め収納穴(24a〜24c)と、電極ピン先端面を同一
面に規制しかつ前記表層域形成空間を区画するための内
平面(25)を有し、かつ合成樹脂1次台(23)を位置決めす
る射出成形金型(26〜28)に収納し(図2)、このとき該合
成樹脂1次台(23)の、電極ピン周りの除外領域(29a〜29
c)に電極ピン(13a〜13c)を通して前記収納穴(24a〜24c)
に収めて前記内平面(25)で電極ピン(13a〜13c)の先端面
を同一面上に規制し、そして第2回の射出成形により、
合成樹脂1次台(23)に表層域(21)および電極ピン周りの
除外領域(29a〜29c)を埋めかつ電極ピン(13a〜13c)が接
合した2次成形層(21,22a〜22c)を形成する(図3)、こと
を特徴とする。
【0009】本願の第2番の発明は、実質上平担な抵抗
膜形成用の表面(20)を有する合成樹脂台(12),先端面が
前記表面(20)と実質上同一面をなし、該表面(20)と実質
上直交する方向に合成樹脂台(12)を貫通して後端が合成
樹脂台の裏面より突出しかつ合成樹脂台に固着した外部
接続用の複数個の電極ピン(13a〜13c)を有する抵抗膜基
台(12)の製造方法において、前記合成樹脂台(12)を形成
する空間,電極ピン位置決め収納穴(24a〜24c)および電
極ピン先端面を同一面に規制するための内平面(25)を有
する射出成形金型(41〜43)で、電極ピン(13a〜13c)を一
体成形した合成樹脂1次台(23)を第1回の射出成形によ
り成形し(図4)、合成樹脂1次台(23)を、その電極ピン
先端面と同一面の前記抵抗膜形成用の表面(20)を形成す
るための内平面(54)を有し、かつ合成樹脂1次台(23)を
位置決めする射出成形金型(41,42,53)に収納し、このと
き該内平面(54)を合成樹脂1次台(23)の電極ピン(13a〜
13c)の先端面に圧接し、そして第2回の射出成形によ
り、該内平面(54)と合成樹脂1次台(23)の電極ピン先端
面が露出する表面(30)との間に表層樹脂(21)を充填する
(図5)、ことを特徴とする。
【0010】なお、理解を容易にするためにカッコ内に
は、図面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項
に付した記号を、参考までに付記した。
【0011】
【作用および効果】第1番の発明によれば、第1回の射
出成形により成形された合成樹脂1次台(23)は、その上
表面(30)に、前述の「ひけ」によりくぼみを生じたものと
なる。しかし、第2回の射出成形により形成された2次
成形層(21,22a〜22c)の中の表層域(21)は、該くぼみを
埋めて合成樹脂1次台(23)の上表面(30)に接合し、該表
層域(21)の厚みが薄いので、また、その下の厚肉の合成
樹脂1次台(23)上に接合しているので、それ自身の表面
(20)に生ずる「ひけ」は極く軽度であり、したがって表面
(20)は実質上平担である。
【0012】仮に、比較的に大きい「ひけ」を生ずる合
成樹脂1次台(23)に電極ピン(13a〜13c)を一体成形によ
り接合した場合には、「ひけ」により電極ピン(13a〜13c)
の個々のピン高さが変化する可能性があるが、本発明で
は、「ひけ」を実質上生じない第2回の射出成形時に合成
樹脂1次台(23)の電極ピン周りの除外領域(29a〜29c)に
合成樹脂(22a〜22c)を注入して電極ピン(13a〜13c)を、
すでに成形を終わり変形を生じない合成樹脂1次台(23)
に一体化するので、電極ピン(13a〜13c)に実質上ピン高
さの変化を生じない。
【0013】したがって第1発明によれば、抵抗膜形成
面(20)が平担で、しかも電極ピン(13a〜13c)の姿勢およ
び位置が正確に定まった抵抗膜基台(12)が得られる。こ
の抵抗膜形成面(20)に抵抗膜を形成してポテンショメ−
タを組立てると、このポテンショメ−タのブラシ(摺動
接点)接続端子(13b)と抵抗膜端子(13a,13c)の抵抗値
は、ブラシ位置によって変動することがなく、信頼性が
高い。
【0014】第2番の発明によれば、第1回の射出成形
により成形された合成樹脂1次台(23)は、その上表面(3
0)に、前述の「ひけ」によりくぼみを生じたものとなる。
しかし、第2回の射出成形により形成された表層樹脂(2
1)が、該くぼみを埋めて合成樹脂1次台(23)の上表面(3
0)に接合し、表層樹脂(21)の厚みが薄いので、また、そ
の下の厚肉の合成樹脂1次台(23)上に接合しているの
で、それ自身の表面(20)に生ずる「ひけ」は極く軽度であ
り、したがって表面(20)は実質上平担である。
【0015】したがって第2発明によれば、抵抗膜形成
面(20)が平担で、しかも電極ピン(13a〜13c)の先端面が
抵抗膜形成面(20)と同一面をなす抵抗膜基台(12)が得ら
れる。この抵抗膜形成面(20)に抵抗膜を形成してポテン
ショメ−タを組立てると、このポテンショメ−タのブラ
シ(摺動接点)接続端子(13b)と抵抗膜端子(13a,13c)の抵
抗値は、ブラシ位置によって変動することがなく、信頼
性が高い。
【0016】本願の各発明の他の目的および特徴は、図
面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0017】
【実施例】
−実施例1− 図1の(a)に、第1回の射出成形に用いた成形用金型
31〜34の横断面を示す。これらの金型31〜33
は、図1の(b)に縦断面を示し(c)に底面図を示す
合成樹脂1次台23を合成樹脂射出成形で形成するため
の樹脂注入空間35を有する。突起36a〜36cは、
電極ピン周りの除外領域29a〜29c(図1の(a)
の空間)を合成樹脂1次台23に形成するためのもので
ある。なお、図1の(a)では、樹脂注入空間35に樹
脂を圧入するための流路ならびに排気およびオ−バフロ
−用の流路の図示は省略した。以下、他の、樹脂注入金
型を示す図面においても同様である。
【0018】この第1回の射出成形で得られる合成樹脂
1次台23(図1の(a),(b))は、抵抗膜基台1
2(図3)の本体となるものであり、後に形成される表
層領域21を支持する比較的に厚肉の天板部(図1で符
号23が指す部位)およびプラグ受け用のプラグガイド
壁14を有する。天板部は厚肉であるためその表面30
には比較的に大きな「ひけ」を生ずる。しかしこの「ひ
け」による表面30の凹凸は、添付図面には示していな
い。図に示す寸法では「ひけ」の深さは1mm前後ある
いは1mm未満である。
【0019】図2に、第2回の射出成形に用いた樹脂注
入金型26〜28と、その内部に装着した合成樹脂1次
台23の断面を示す。金型26〜28を図2に示すよう
に結合する前に、中間金型27には合成樹脂1次台23
が装着され、下金型26の収納穴24a〜24cに電極
ピン13a〜13cの下部位が挿入される。そして、下
金型26に中間金型27を載せる。このとき電極ピン1
3a〜13cの上部位が、合成樹脂1次台23の除外領
域29a〜29cを貫通する。次に、中間金型27の上
に上金型28を載せて、3つの金型26〜28を一体に
締結する。上金型28の下面には表層域21を形成する
浅い丸穴があり、その底面25は、平担である。3つの
金型26〜28を一体に締結するとき、底面25が電極
ピン13a〜13cの上端面に当り、電極ピン13a〜
13cの上端面はすべて底面25で加圧されて規制され
る。このように3つの金型26〜28を一体に締結し、
中間金型27と上金型28の空間(25,29a〜29
c)に樹脂を圧入する。これにより図3に示す抵抗膜基
台12が出来上る。なお、その後の工程で、抵抗膜基台
12の、第2回の射出成形で形成された表層域21の表
面20に、抵抗膜16を形成する。抵抗膜16を形成し
た抵抗膜基台12は、例えば図7の(a)に示す基台1
2に代えて、ポテンショメ−タ10に従来の基台12と
同様に組込まれる。
【0020】第2回の射出成形で形成された表層域21
は薄いので、第1回の射出成形で形成された合成樹脂1
次台23に接合しこの1次台23のひけ済みの天板(2
3)が表層域21の変形を妨げるので、表層域21は実
質上「ひけ」を生じない。したがって表面20は平担で
あり、後工程でその上に形成する抵抗層16の厚みは均
一となり、またポテンショメ−タ10に組込んだ後は、
該ポテンショメ−タはブラシ位置による抵抗値変動が実
質上なく、抵抗膜16の部分的な強い摩耗を生じない。
信頼性が高いポテンショメ−タが得られる。
【0021】−第2実施例− 図4の(a)に、第1回の射出成形に用いた成形用金型
41〜43の横断面を示す。これらの金型41〜43
は、図4の(b)に縦断面を示す合成樹脂1次台23を
合成樹脂射出成形で形成するための樹脂注入空間35を
有する。下金型41には、電極ピン13a〜13cを受
入れる穴24a〜24cがあり、上金型43には、抵抗
膜を形成する表面(20)に対応する平担な底面25を
有する浅い丸穴があり、3つの金型41〜43を一体に
締結するとき、下金型41に挿入された電極ピン13a
〜13cの上端面に底面25が当り、電極ピン13a〜
13cは、それらの製作上の寸法誤差により、長いもの
から縦方向に圧縮され、長い分、空間35に露出する部
位で曲がり、電極ピン13a〜13cの上端面はすべて
底面25で加圧される。しかし、電極ピン13a〜13
cの製作上の寸法誤差は小さいので、上述の曲りは僅少
である。このように3つの金型41〜43を一体に締結
し、空間35に樹脂を圧入する。これにより図4の
(b)に示す、電極ピン付の合成樹脂1次台23ができ
る。この1次台23は、抵抗膜基台12(図5,図6)
の本体となるものであり、天板部(図4の(b)で符号
23が指す部位)およびプラグ受け用のプラグガイド壁
14を有する。天板部は厚肉であるためその表面30に
比較的に大きな「ひけ」を生ずる。図4の(b)にはこ
の「ひけ」を誇張して示した。実際の「ひけ」の深さ
は、図4の(b)に示す深さの1/2あるいはそれ以下
である。電極ピン13a〜13c周りでは、樹脂が電極
ピンに接合し、電極ピンがその移動に抵抗を与えるの
で、電極ピンに近いほど「ひけ」は小さく、3個の電極
ピン13a〜13cの先端面は、実質上同一面上に留ま
る。
【0022】図5に、第2回の射出成形に用いた樹脂注
入金型41,42,と、その内部に装着した合成樹脂1
次台23の断面を示す。金型41,42は、第1回の射
出成形に用いたものであるが、金型は、先に使用した金
型43と取り替えられたものである。この実施例では、
第1回の射出成形を終わった後に、上金型43のみを外
し、代りに金型53を装着した。なお、合成樹脂1次台
23の天板部の、金型53の装着に支障のある樹脂つな
がり部(注入路,排出路に連なる樹脂)は切除する。
【0023】上金金型53の形状は、第1回の射出成形
に用いた上金型43と実質上同一の形状である。ただ
し、第2回の射出成形は、「ひけ」の部分に樹脂注入す
るので、注入路および気体排出および樹脂オ−バフロ−
のための排路は、底面25と表面30の間に樹脂を注入
する形で形成されている。金型41,42および合成樹
脂1次台23を一体に維持したまま、上金型43を図5
の(a)に示すように上金型53に交換して、金型4
1,42および53を一体に締結する。このとき、電極
ピン13a〜13cの先端面に、上金型53の、表層域
形成用の丸穴の、平担な底面54が当り、電極ピン13
a〜13cの先端面を加圧する。次に上金型53に射出
成形により樹脂を注入する。すなわち、図5の(a)に
示す、1次台23の表面30と底面54の間に樹脂を注
入する。これにより、図5の(b)に縦断面を示し、図
6に上面および下面を示す抵抗膜基台12が完成する。
この第2回の射出成形で形成された表層樹脂21は厚み
が薄いことと、その下の1次台23の上表面に接合して
いることにより、「ひけ」をほとんど生ない。したがっ
て、最終的に形成された抵抗膜形成用の表面20は平担
である。この表面20と、電極ピン13a〜13cの上
端面が同一面をなす。なお、その後の工程で、抵抗膜基
台12の、表面20に、抵抗膜16を形成する。抵抗膜
16を形成した抵抗膜基台12は、例えば図7の(a)
に示す基台12に代えて、ポテンショメ−タ10に従来
の基台12と同様に組込まれる。
【0024】表面20は平担であり、後工程でその上に
形成する抵抗層16の厚みは均一となり、またポテンシ
ョメ−タ10に組込んだ後は、該ポテンショメ−タはブ
ラシ位置による抵抗値変動が実質上なく、抵抗膜16の
部分的な強い摩耗を生じない。信頼性が高いポテンショ
メ−タが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の第1実施例で第1回の合
成樹脂射出成形に用いた金型の縦断面図であり、(b)
は、第1回の射出成形で得た合成樹脂1次台23の縦断
面図であり、(c)は底面図である。
【図2】 第1実施例で第2回の合成樹脂射出成形に用
いた金型の縦断面図である。
【図3】 第1実施例で得た抵抗膜基台12を示し、
(a)は平面図、(b)は縦断面図、(c)は底面図で
ある。
【図4】 (a)は、本発明の第2実施例で第1回の合
成樹脂射出成形に用いた金型の縦断面図であり、(b)
は、第1回の射出成形で得た合成樹脂1次台23の縦断
面図である。
【図5】 (a)は、第2実施例で第2回の合成樹脂射
出成形に用いた金型の縦断面図、(b)は第2実施例で
得た抵抗膜基台12の縦断面図である。
【図6】 (a)は第2実施例で得た抵抗膜基台12の
平面図、(b)は底面図である。
【図7】 抵抗膜基台を用いた従来のポテンショメ−タ
の1つを示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA
−A線横断面図である。
【符号の説明】
10:ポテンショメ−タ 11:ハ
ウジング 11a:ボス部 12:抵
抗膜基台 13(13a〜13c):電極ピン 14:プ
ラグガイド壁 15:導体膜 16:抵
抗膜 17:ブラシ 18:ブ
ラシ保持具 20:抵抗膜を形成する表面 21:表
層域,表層樹脂 22a〜22c:電極ピン周りの領域 23:合
成樹脂1次台 24a〜24c:電極ピン位置決め収納穴 25:底
面 26〜28:金型 29a〜
29c:除外領域 30:1次台の表面 31〜3
3:金型 35:空間 41〜4
3:金型 53:金型 54:底

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質上平担な抵抗膜形成用の表面を有する
    合成樹脂台,先端面が前記表面と実質上同一面をなし、
    該表面と実質上直交する方向に合成樹脂台を貫通して後
    端が合成樹脂台の裏面より突出しかつ合成樹脂台に固着
    した外部接続用の複数個の電極ピンを有する抵抗膜基台
    の製造方法において、 前記合成樹脂台の、前記表面下の表層域および電極ピン
    周り領域を除外した形状の合成樹脂1次台を第1回の射
    出成形により成形し、 電極ピン位置決め収納穴と、電極ピン先端面を同一面に
    規制しかつ前記表層域形成空間を区画するための内平面
    を有し、かつ合成樹脂1次台を位置決めする射出成形金
    型に収納し、このとき該合成樹脂1次台の、電極ピン周
    りの除外領域に電極ピンを通して前記収納穴に収めて前
    記内平面で電極ピンの先端面を同一面上に規制し、そし
    て第2回の射出成形により、合成樹脂1次台に表層域お
    よび電極ピン周りの除外領域を埋めかつ電極ピンが接合
    した2次成形層を形成する、ことを特徴とする抵抗膜基
    台の製造方法。
  2. 【請求項2】実質上平担な抵抗膜形成用の表面を有する
    合成樹脂台,先端面が前記表面と実質上同一面をなし、
    該表面と実質上直交する方向に合成樹脂台を貫通して後
    端が合成樹脂台の裏面より突出しかつ合成樹脂台に固着
    した外部接続用の複数個の電極ピンを有する抵抗膜基台
    の製造方法において、 前記合成樹脂台を形成する空間,電極ピン位置決め収納
    穴および電極ピン先端面を同一面に規制するための内平
    面を有する射出成形金型で、電極ピンを一体成形した合
    成樹脂1次台を第1回の射出成形により成形し、 合成樹脂1次台を、その電極ピン先端面と同一面の前記
    抵抗膜形成用の表面を形成するための内平面を有し、か
    つ合成樹脂1次台を位置決めする射出成形金型に収納
    し、このとき該内平面を合成樹脂1次台の電極ピンの先
    端面に圧接し、そして第2回の射出成形により、該内平
    面と合成樹脂1次台の電極ピン先端面が露出する表面と
    の間に表層樹脂を充填する、ことを特徴とする抵抗膜基
    台の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009050982A1 (ja) * 2007-10-17 2009-04-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. 可変抵抗器
JPWO2009050982A1 (ja) * 2007-10-17 2011-03-03 株式会社村田製作所 可変抵抗器

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