JPH09176171A - トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩 - Google Patents

トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩

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JPH09176171A
JPH09176171A JP26662596A JP26662596A JPH09176171A JP H09176171 A JPH09176171 A JP H09176171A JP 26662596 A JP26662596 A JP 26662596A JP 26662596 A JP26662596 A JP 26662596A JP H09176171 A JPH09176171 A JP H09176171A
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Masahiko Furuya
方彦 古谷
Hitoshi Nakajima
齊 中嶋
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Noguchi Institute
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Noguchi Institute
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒として有用な新規化合物のトリス[ビス
(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元
素塩を提供する。 【解決手段】 次式で示されるトリス[ビス(パーフル
オロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩および
該化合物を用いた酸触媒転化反応用触媒。 【化1】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
基を、Mは希土類元素を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なトリス[ビス
(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類塩
に関する。詳細には次式で示されるトリス[ビス(パー
フルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩に
関する。本化合物は酸触媒として有用である。
【0002】
【化3】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
基を、Mは希土類元素を表わす。)
【0003】
【従来の技術】従来ビスパーフルオロアルキルスルホニ
ルイミドあるいはその金属塩としてはリチウム、ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属塩は知られているが希
土類元素の塩は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は酸触媒
機能を有する新規な化合物、すなわち次式で示されるビ
ス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド希土類元
素の塩を提供することである。
【0005】
【化4】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
基を、Mは希土類元素を表わす。)
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、次式で示される、トリス[ビス(パーフルオロア
ルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩の合成法を見
出し、かつ該化合物が酸触媒として有効であることを見
出し本発明を完成した。
【0007】
【化5】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
基を、Mは希土類元素を表わす。)
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
化合物、トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニ
ル)イミド]希土類元素塩([(RfSO2 2 N]3
M、但しRfはパーフルオロアルキル基、Mは希土類元
素を表わす)は新規化合物である。
【0009】本発明の化合物の前駆体であるビス(パ−
フルオロアルキルスルホニル)イミドは次式で示される
化合物であって、その具体例としてはトルフルオロメタ
ンスルホニル基、ペンタフルオロエタンスルホニル基、
ヘプタフルオロプロパンスルホニル基、ノナフルオロブ
タンスルホニル基、ウンデカフルオロペンタンスルホニ
ル基、トリデカフルオロヘキサンスルホニル基、ペンタ
デカフルオロヘプタンスルホニル基、ヘプタデカフルオ
ロオクタンスルホニル基から選ばれた同一あるいは異な
ったパーフルオロアルキル基置換のビススルホニルイミ
ドをあげることができる。
【0010】
【化6】(RfSO2 2 NH (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
基を表わす。)
【0011】本発明の化合物を構成する希土類元素とし
てはスカンジウム、イットリウム及びランタノイド元素
であって、ランタノイドとしてはランタン、セリウム、
プラセオジウム、ネオジウム、プロメシウム、サマリウ
ム、ユーロビウム、ガドミウム、テルビウム、ジスプロ
シウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテル
ビウム、ルテシウムがあげられる。
【0012】本発明の化合物の合成法を以下に述べる
が、本発明はこれに限定されるものではない。本発明化
合物の前駆体であるビス(パーフルオロアルキルスルホ
ニル)イミドはパーフルオロアルキルスルホニルフロラ
イドとアルカリ金属ービス(トリメチルシリル)アミド
の下記反応(1)によりビスパーフルオロアルキルスル
ホニルイミドアルカリ金属塩を合成し、ついで該アルカ
リ金属塩を濃硫酸を用い処理するか、あるいは該アルカ
リ金属塩の水性溶液を水素型の強酸性イオン交換樹脂等
を用いイオン交換で処理することによりビス(パーフル
オロアルキルスルホニル)イミド〔下記反応(2)〕と
する。ついで該ビス(パーフルオロアルキルスルホニ
ル)イミドを水性溶媒中で希土類金属酸化物と反応〔下
記反応(3)〕させることで本発明の上記化合物を合成
することができる。
【0013】その具体的な反応条件としては、(1)反
応は通常シリルイミドに対して過剰量のスルホニルハロ
ゲナイドを用い、反応温度として−10℃〜130℃,
10〜120時間反応する。更に前段を−10℃〜30
℃で、後段を80℃〜130℃と反応温度を制御するの
が好ましい。(2)反応は濃硫酸で処理する場合は過剰
量の硫酸下、反応温度として0℃〜100℃で1〜10
時間処理し、イオン交換法で行う場合はイオン交換体を
充填したカラムに通常室温下、0.5〜5cc/cm2
/min程度の流速でイオン交換処理することでイミド
に変換できる。(3)反応は通常イミドに対して希土類
金属酸化物を理論反応量の1.1〜1.3倍用い、室温
〜還流条件下、0.5〜20時間反応することで合成す
ることができる。
【0014】
【化7】 (ただし、Rfはパーフルオロアルキル基、Mは希土類
元素を表わす。)
【0015】本発明の化合物の用途としては有機合成反
応の触媒等を挙げる事ができる。触媒として適用する反
応には酸性物質が触媒として有効であることが知られて
いる反応がある。例えば、フリーデル・クラフツ反応、
ディールス・アルダー反応、異性化、不均化、オレフィ
ンなどの水和反応、アルコールなどの脱水反応、O−グ
リコシド化などの脱水縮合反応、重縮合反応などが挙げ
られる。フリーデル・クラフツ反応にはアルキル化、ア
シル化、トランスアルキル化、ハロアルキル化、シクロ
アルキル化、ガッターマンのアルデヒド合成反応、スル
ホニル化、スルホン化、ニトロ化、ハロゲン化などが挙
げられる。重縮合反応にはオレフィン類の重合、ジアシ
ルハライドを用いるポリケトン合成、ポリオキシメチレ
ン合成反応などが挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明の実
施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。なお、実施例中に示した赤外吸収
スペクトルはパーキンエルマ製の1600型赤外分光光
度計を用い、NMRスペクトルは日本電子製JNN−E
X400型核磁気共鳴装置を用い、そして組成分析は理
学電機製のRIX−3000型蛍光X線分析装置あるい
はJY−138型プラズマ発光分析装置等を用いて測定
したものである。
【0017】
【実施例】
実施例1 1.ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチ
ウム塩の合成 500mlの三口フラスコにリチウムビス(トリメチル
シリル)アミド/THF溶液(アルドリッチ製 1mo
l溶液)を200ml入れ、氷冷下撹拌しながらトリフ
ルオロメタンスルホニルクロライド(東京化成製)6
7.4gを徐々に添加後、室温まで昇温した。室温で6
0時間反応を続けた後、反応液をロータリーエパポレー
タによりドライアップ(40〜70℃/15mmHg)
し、ついで120℃で真空乾燥して40.3gのビス
(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム塩の
白色粉末を得た。収率は70mol%であった。
【0018】2.イミドリチウム塩のイミド化 200mlの3つ口フラスコに1で合成したビス(トリ
フルオロメタンスルホニル)イミドリチウム塩30gと
35%硫酸36gを入れ、スターラー付きオイルバスに
セットし、撹拌下60℃に昇温し、6.5時間反応させ
た。反応終了後、反応液を冷却し、次いでジエチルエー
テル100mlを用い2回抽出した。エーテル抽出層を
エバポレータを用いエーテルを除去(95mmHg,4
0℃、30分)し、ついで真空乾燥器を用い30℃,3
mmHg,2時間充分に揮発分を除去した結果、微かに
茶色の液状のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イ
ミド24.8gが得られた。収率は84mol%であっ
た。
【0019】3.トリス[ビス(トリフルオロメタンス
ルホニル)イミド]ランタン塩の合成 2で合成したビス(トリフルオロメタンスルホニル)イ
ミド16gと純水10.ml及び酸化ランタン3.4g
を50mlフラスコに入れ冷却管を取付け、オイルバス
で昇温し、7時間還流条件で反応させた。反応終了後、
未反応の酸化ランタンをろ過により除き、反応水溶液か
ら溶媒をロータリーエバポレーター(45℃,20mm
Hg)を用い除去することで白色固体を得た。更に真空
乾燥(150℃,2mmHg,2.5時間)し、白色粉
末状のトリス[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)
イミド]ランタン塩14.2gを得た。収率は77mo
l%であった。この化合物は吸湿性を有していた。
【0020】合成したトリス[ビス(トリフルオロメタ
ンスルホニル)イミド]ランタンの赤外吸収スペクトル
を図1に示す。1331、1140、1055cm-1
辺にSO2 基に、1194cm-1近辺にC−F基に帰属
する吸収ピークが見られる。また、19F−NMRスペク
トル(CF3 COOH基準)では−80.2ppmにC
3 基のフッ素に帰属される吸収ピークが見られる。 元素分析(括弧内は理論値):La=13.7(14.
2)%、C=6.5(7.4)%、N=5.2(4.
3)、O=21.3(19.6)%、F=35.6(3
4.9)%、S=17.7(19.6)%
【0021】実施例2 アシル化反応 実施例1で合成したトリス[ビス(トリフルオロメタン
スルホニル)イミド]ランタン塩を触媒に用いアニソー
ルの無水酢酸によるアセチル化反応を行った。冷却管を
取り付けた50mlの三口フラスコにアニソール2.1
6g,無水酢酸4.12g,溶媒としてアセトニトリル
を20ml加え、スターラー付きオイルバスに設置し
た。オイルバスを加熱し所定温度(70℃)に達した時
点で触媒をアニソールの20mol%を添加し、アセチ
ル化反応を行った。反応温度70℃、2時間反応時の反
応液をガスクロマトグラフを用い分析した。結果はアニ
ソールの転化率65%でメトキシアセトフェノンの選択
率は98%(アニソール基準)であった。
【0022】実施例3 アシル化反応 反応条件を70℃、触媒比をアニソールに対して5mo
l%とした以外は実施例2と同様の条件で反応を行っ
た。反応時間1時間の結果はアニソールの転化率46%
で選択率は100%であった。
【0023】実施例4 アシル化反応 反応条件を30℃、触媒比をアニソールに対して5mo
l%とした以外は実施例2同様の条件で反応を行った。
1時間反応させた結果はアニソールの転化率8%,で選
択率は100%であった。
【0024】比較例1 アシル化反応 触媒として実施例1の合成中間体であるビス(トリフル
オロメタンスルホニルイミド)リチウム塩を用いた以外
は実施例2と同様の反応条件でアシル化反応を行った。
2時間反応の結果はアニソールの転化率は1%未満で、
メトキシアセトフェノンの生成は認められなかった。
【0025】実施例5 実施例1と同様に合成したビストリフルオロメタンスル
ホニルイミドリチウム塩5gを蒸留水125mlに溶解
させ、塩酸水溶液を用い水素型にしたアンバーライトI
R−120B(オルガノ製)20ccを充填した10m
m径のイオン交換カラムに通し、イオン交換し、交換流
出液を濃縮(50℃,30mmHg)、真空乾燥(室
温、1mmHg下1時間)し、4.3gのビストリフル
オロメタンスルホニルイミドを得た。次いで該イミド4
gを蒸留水16gに溶解させ酸化イッテルビウム1.3
gを添加し、70℃,3時間反応させた。次いで未反応
の酸化イッテルビウムを濾過により除き、濾液をエバポ
レータを用い濃縮、真空乾燥(1mmHg下80℃,2
時間、次いで120℃,1時間)し、白色粉末の該イミ
ドのイッテルビウム塩4.1gを得た。この化合物は吸
湿性を有していた。
【0026】合成したトリス[ビス(トリフルオロメタ
ンスルホニル)イミド]イッテルビウムの赤外吸収スペ
クトルはランタン塩同様に、1331、1140、10
55cm-1近辺にSO2 基に、1198cm-1近辺にC
−F基に帰属する吸収ピークが見られた。ICPによる
組成分析からランタン塩同様にS/Yb原子比は6に相
当することが確認された。
【0027】実施例6 酸化イッテルビウムに代えて酸化イットリウム0.65
gを用い反応させた他は実施例5と同様に処理し、白色
粉末状の該イミドのイットリウム塩3.6gを得た。こ
の化合物は著しい吸湿性を有していた。合成したトリス
[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド]イッ
トリウム塩の赤外吸収スペクトルはランタン塩同様に、
1330,1140,1055cm-1近辺にSO2
に、1198cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピー
クが見られた。
【0028】実施例7 ランタン塩に代えて実施例5で合成したイッテルビウム
塩を触媒に用い反応温度50℃、アニソールに対する触
媒比を5mol%とした他は実施例2と同様にしてアセ
チル化反応を行った。2時間反応のアニソールの転化率
48%と高い活性を示した。
【0029】実施例8 ランタン塩に代えて実施例6で合成したイットリウム塩
を触媒に用い反応温度50℃、アニソールに対する触媒
比を5mol%とした他は実施例2と同様にアセチル化
反応を行った。2時間反応のアニソールの転化率36%
であった。
【0030】実施例9 1.N−トリメチルシリルパーフルオロブタンスルホニ
ルアミドNa塩(A)の合成 滴下ロート付きの300mlのビーカーに窒素置換後パ
ーフルオロブタンスルホニルフロライド36.2g(1
20mmol)を入れ、撹拌、氷冷下にビストリメチル
シリルアミドナトリウム塩の1モル濃度のテトラヒドロ
フラン溶液60mlを30分間で滴下し、氷冷下3時
間、次いで室温下一夜反応させた。反応液から未反応の
ノナフルオロブタンスルホニルフロライドおよびTHF
溶媒等を減圧下(60℃,30mmHg−>1mmH
g)に除去し、粗N−トリメチルシリルパーフルオロブ
タンスルホニルアミドナトリウム塩(A)を得た。
【0031】2.ビスパーフルオロブタンスルホニルイ
ミドNa塩(B)の合成 次いでこのAおよびパーフルオロブタンスルホニルフロ
ライド26g(90mmol),ジオキサン35mlを
ドライボックスを用い窒素雰囲気下に200mlのオー
トクレーブ(テフロン内筒入り)に仕込み撹拌下120
℃,8時間反応させた。この反応液から未反応のパーフ
ルオロブタンスルホニルフロライド、ジオキサン溶媒等
を減圧下(80℃,40mmHg−>1mmHg)除去
し薄茶色固体(B)25gを得た。固体(B)の赤外吸
収スペクトルは1358cm-1、1140cm-1、10
83cm-1近辺にSO2 基に起因する吸収ピークが見ら
れた。
【0032】3.ビスパーフルオロブタンスルホニルイ
ミド(C)への転化 この固体Bの10gを水500mlに溶解させ、強酸性
イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B)20
mlを充填したイオン交換カラム(20mmφガラスカ
ラム)に流し粗イミドの水溶液を得た。この流出液のP
Hは2.4を示した。この水溶液をロータリーエバポレ
ーターを用いウォータバス温度80℃,160mmHg
から6OmmHgの減圧下で水を留去し、8.6gの薄
茶色の固体(C)を得た。(C)の0.1gを水に溶解
し0.1規定の苛性ソーダ水溶液で滴定したところ強酸
成分は1.7×10-1meqであった。
【0033】4.高純度精製 固体Cを真空乾燥機を用い60℃,1mmHg下、1時
間処理し、次いで高真空下、(105℃,6×10-2
mHg)にて昇華させ白色結晶を得た。この結晶の赤外
吸収スペクトルには1358cm-1、1140cm-1
1083cm-1近辺にSO2 基に起因する吸収ピークが
見られた。この結晶の重水素化ジオキサン溶液のH−N
MR測定結果は高周波数側へのケミカルシフト12.8
ppm(TMS基準)にイミドのプロトンに帰属される
吸収が見られた。また19F−NMRの測定結果、−4.
9ppm(CF3 ),−37.8ppm(3位のC
2 ),−45ppm(2位のCF2 ),−49.9p
pm(1位のCF2 )にFの吸収ピークが確認された。
(CFCl3 基準)
【0034】5.該イミドのランタン塩の合成 上記方法により合成したビスパーフルオロブタンスルホ
ニルイミド5gを蒸留水20mlとアセトニトリル80
mlの混合溶媒に溶解させた溶液に酸化ランタンを0.
52g添加し撹拌下60℃、1時間反応させた。次いで
濾過により未反応の酸化ランタンを除去し濾液からロー
タリーエバポレータを用い溶媒を除去後120℃,1m
mHg,1時間真空乾燥し5.3gの該イミドのランタ
ン塩を得た。この化合物は吸湿性を有しているが水に対
する溶解性は小さい。
【0035】合成したトリス[ビス(パーフルオロブタ
ンスルホニル)イミド]ランタンの赤外吸収スペクトル
は1332、1141cm-1近辺にSO2 基に、108
9cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピークが見られ
た。また19F−NMRの測定結果、−4.9ppm(C
3 )、−35.9ppm(3位のCF2 )、−44.
3ppm(2位のCF2 )、−49.7ppm(1位の
CF2 )にFの吸収ピークが確認された。(CFCl3
基準) 蛍光X線分析による組成分析(括弧内は理論値):F/
S/La=58/5.6/1原子比(54/6/1)
【0036】実施例10 酸化ランタンに代えて酸化イッテルビウム0.63gを
用い反応させた他は、実施例9と同様に処理し、白色粉
末状の該イミドのイッテルビウム塩4.6gを得た。こ
の化合物は著しい吸湿性を有していた。合成したトリス
[ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド]イッ
テルビウム塩の赤外吸収スペクトルは、1140cm-1
近辺にSO2 基に、1085cm-1近辺にC−F基に帰
属する吸収ピークが見られた。
【0037】実施例11 酸化ランタンに代えて酸化イットリウム0.36gを用
い反応させた他は、実施例9と同様に処理し、白色粉末
状の該イミドのイットリウム塩4.6gを得た。この化
合物は著しい吸湿性を有していた。合成したトリス[ビ
ス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド]イットリ
ウム塩の赤外吸収スペクトルは1142cm-1近辺にS
2 基に、1086cm-1近辺にC−F基に帰属する吸
収ピークが見られた。
【0038】実施例12 トリフルオロメタンスルホニルイミドのランタン塩に代
えて実施例9で合成したパーフルオロブタンスルホニル
イミドのランタン塩を触媒に用い、反応温度70℃、ア
ニソールに対する触媒比を5mol%とした他は、実施
例2と同様にしてアセチル化反応を行った。2時間反応
のアニソールの転化率40%でメトキシアセトフェノン
の収率は39%と高い活性を示した。
【0039】実施例13 トリフルオロメタンスルホニルイミドのランタン塩に代
えて実施例10で合成したパーフルオロブタンスルホニ
ルイミドのイッテルビウム塩を触媒に用い、反応温度7
0℃、アニソールに対する触媒比5mol%とした他
は、実施例2と同様にしてアセチル化反応を行った。1
時間反応のアニソールの転化率75%と高い活性を示し
た。
【0040】実施例14 トリフルオロメタンスルホニルイミドのランタン塩に代
えて実施例11で合成したパーフルオロブタンスルホニ
ルイミドのイットリウム塩を触媒に用い、反応温度70
℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とした他
は、実施例2と同様にしてアセチル化反応を行った。1
時間反応のアニソールの転化率72%と高い活性を示し
た。
【0041】実施例15 1.N−トリメチルシリルパーフルオロオクタンスルホ
ニルアミドNa塩(A)の合成 パーフルオロブタンスルホニルフロライドに代えて、パ
ーフルオロオクタンスルホニルフロライド40g(80
mmol)を用いた他は、実施例9と同様にして撹拌、
氷冷下にビストリメチルシリルアミドナトリウム塩の1
モル濃度のテトラヒドロフラン溶液30mlを30分間
で滴下し、氷冷下3時間、次いで室温下一夜反応させ
た。反応液から未反応のパーフルオロオクタンスルホニ
ルフロライドおよびTHF溶媒等を減圧下(60℃,3
0mmHg−>1mmHg)に除去し、粗N−トリメチ
ルシリルパーフルオロノナンスルホニルアミドナトリウ
ム塩(A)を得た。
【0042】2.ビスパーフルオロノナンスルホニルイ
ミドNa塩(B)の合成 次いでこのAおよびパーフルオロノナンスルホニルフロ
ライド20g(40mmol)、ジオキサン25mlを
ドライボックスを用い窒素雰囲気下に200mlのオー
トクレーブ(テフロン内筒入り)に仕込み撹拌下120
℃、8時間反応させた。この反応液から未反応のパーフ
ルオロオクタンスルホニルフロライド、ジオキサン溶媒
等を減圧下(80℃、40mmHg−>1mmHg)除
去し薄茶色固体(B)21gを得た。収率は70mol
%であった。この固体の赤外吸収スペクトルには134
3cm-1、1150cm-11 近辺にSO2 基に起因する
吸収ピークが見られた。
【0043】3.ビスパーフルオロオクタンスルホニル
イミド(C)への転化 この固体Bの5gを水150mlとエタノール150m
lの混合溶媒に溶解させ、水素型の強酸性イオン交換樹
脂(アンバーライトIR−120B)20mlを充填し
たイオン交換カラム(20mmφガラスカラム)に3c
c/minの速度で流し粗イミドの水溶液を得た。この
流出液のPHは2.0を示した。この水溶液をロータリ
ーエバポレーターを用いウォータバス温度80℃、16
0mmHgから6OmmHgの減圧下で溶媒を留去し、
次いで80℃、1mmHg下で真空乾燥し、薄茶色の固
体(C)2.4gを得た。
【0044】固体(C)54mgを蒸留水10mlに溶
解させ0.01Nのカセイソーダ水溶液を用いた中和滴
定による滴定の変曲点は強酸に基ずく1つしか見られず
滴定等量は5.6ccであった。また固体Cを重水素化
アセトン溶媒中で1 H−NMR、19F−NMRの測定を
した結果、10.5ppm(TMS基準)にイミドのプ
ロトンに対応するピークが、−4.9ppm(C
3 )、−36.9ppm(1位のCF2 )、−43.
7からTO−46.5ppm(2−6位のCF2 )、−
50ppm(7位のCF2 )に帰属される吸収ピークが
見られた。(CFCl3 基準)
【0045】4.ビスパーフルオロオクタンスルホニル
イミドのランタン塩の合成 上記方法により合成したビスパーフルオロオクタンスル
ホニルイミド3gを蒸留水24mlに溶解させた溶液に
酸化ランタンを0.14gを添加し撹拌下60℃、1時
間反応させた。ゲル状沈澱が生成した。次いでエバポレ
ータを用い濃縮(70℃,200mmHg)後アセトニ
トリル80mlを添加、加温(70℃)し、濾過により
未反応の酸化ランタンを除去し濾液からロータリーエバ
ポレータを用い溶媒を除去後120℃、1mmHg、1
時間真空乾燥し2.7gの白色粉末状の該イミドのラン
タン塩を得た。この化合物は殆ど水に溶解しない。
【0046】合成したトリス[ビス(パーフルオロオク
タンスルホニル)イミド]ランタンの赤外吸収スペクト
ルは1332、1151cm-1近辺にSO2 基に、10
87cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピークが見ら
れた。 蛍光X線分析による組成分析(括弧内は理論値):F/
S/La=98/6.1/1原子比(102/6/1)
を示した。
【0047】実施例16 酸化ランタンに代えて酸化イッテルビウム0.39gを
用い反応させた他は、実施例15と同様に処理し、白色
粉末状の該イミドのイッテルビウム塩2.9gを得た。
合成したトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミド]イッテルビウム塩の赤外吸収スペクトル
は、1338、1150cm-1近辺にSO2 基に、10
85cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピークが見ら
れた。
【0048】実施例17 該イミド5gと酸化ランタンに代えて酸化イットリウム
0.34gを用い反応させた他は、実施例15と同様に
処理し、白色粉末状の該イミドのイットリウム塩5.0
gを得た。収率97%であった。
【0049】実施例18 アシル化反応 トリフルオロメタンスルホニルイミドのランタン塩に代
えて実施例15で合成したパーフルオロオクタンスルホ
ニルイミドのランタン塩を触媒に用い、反応温度70
℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とした他
は、実施例2と同様にしてアセチル化反応を行った。2
時間反応のアニソールの転化率35%でメトキシアセト
フェノンの収率は33%を示した。
【0050】実施例19 トリフルオロメタンスルホニルイミドのランタン塩に代
えて実施例16で合成したパーフルオロオクタンスルホ
ニルイミドのイッテルビウム塩を触媒に用い、反応温度
70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とした
他は、実施例2と同様にしてアセチル化反応を行った。
1時間反応のアニソールの転化率70%と高い活性を示
した。
【0051】実施例20 トリフルオロメタンスルホニルイミドのランタン塩に代
えて実施例17で合成したパーフルオロオクタンスルホ
ニルイミドのイットリウム塩を触媒に用い、反応温度7
0℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とした他
は、実施例2と同様にしてアセチル化反応を行った。1
時間反応のアニソールの転化率58%と高い活性を示し
た。
【0052】
【発明の効果】本発明により、新規な化合物である次式
で示されるパーフルオロアルキルスルホニルイミド希土
類元素の塩を提供することが可能となった。本化合物は
酸触媒として有用である。
【0053】
【化8】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
基を、Mは希土類元素を表わす。)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はトリス〔ビス(トリフルオロメタンスル
ホニル)イミド〕ランタン塩の赤外吸収スペクトルであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 31/12 B01J 31/12 Z C07C 311/48 7419−4H C07C 311/48

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式で示されるトリス[ビス(パーフル
    オロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩。 【化1】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
    基を、Mは希土類元素を表わす。)
  2. 【請求項2】 有機化合物の酸触媒転化反応に用いる次
    式で示されるトリス[ビス(パーフルオロアルキルスル
    ホニル)イミド]希土類元素塩触媒。 【化2】[(RfSO2 2 N]3 M (但し、Rfは炭素数1から8のパーフルオロアルキル
    基を、Mは希土類元素を表わす。)
  3. 【請求項3】 酸触媒転化反応がフリーデル・クラフツ
    反応である請求項2記載のトリス[ビス(パーフルオロ
    アルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩触媒。
JP26662596A 1995-10-23 1996-09-18 トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩 Withdrawn JPH09176171A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0854143A1 (en) * 1997-01-21 1998-07-22 Quest International B.V. Diels-Alder reaction of aldehydes with simple dienes
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