JPH10230167A - トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩からなる触媒 - Google Patents
トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩からなる触媒Info
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- JPH10230167A JPH10230167A JP9051102A JP5110297A JPH10230167A JP H10230167 A JPH10230167 A JP H10230167A JP 9051102 A JP9051102 A JP 9051102A JP 5110297 A JP5110297 A JP 5110297A JP H10230167 A JPH10230167 A JP H10230167A
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来公知のルイス酸触媒よりもさらに高い活
性を有する触媒を提供する。 【解決手段】 次式で示されるトリス[ビス(パーフル
オロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩を有効
成分とする触媒。 [(RfSO2 )2 N]3 M (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表し、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテル
ビウムを表す。)
性を有する触媒を提供する。 【解決手段】 次式で示されるトリス[ビス(パーフル
オロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩を有効
成分とする触媒。 [(RfSO2 )2 N]3 M (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表し、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテル
ビウムを表す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機化合物の酸触媒
による転化反応に用いられる触媒に関する。
による転化反応に用いられる触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビスパーフルオロアルキルスルホ
ニルイミドあるいはその金属塩としては、アルルカリ金
属、アルカリ土類金属、希土類元素塩等知られており、
その酸触媒としての利用について特開平7−24633
8号公報には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土
類、遷移金属等の金属塩がルイス酸触媒として有効であ
るとして、ディールス・アルダー反応触媒としてトリフ
ルオロメタンスルホニルイミドのMg,Ba,Caおよ
びZnおよびLa塩触媒が活性を示すことが開示されて
いる。
ニルイミドあるいはその金属塩としては、アルルカリ金
属、アルカリ土類金属、希土類元素塩等知られており、
その酸触媒としての利用について特開平7−24633
8号公報には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土
類、遷移金属等の金属塩がルイス酸触媒として有効であ
るとして、ディールス・アルダー反応触媒としてトリフ
ルオロメタンスルホニルイミドのMg,Ba,Caおよ
びZnおよびLa塩触媒が活性を示すことが開示されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
の特開平7−246338号公報に開示されるルイス酸
触媒よりもさらに高い活性を有する触媒を提供すること
である。
の特開平7−246338号公報に開示されるルイス酸
触媒よりもさらに高い活性を有する触媒を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の
結果、前記の課題は、次式で示されるトリス[ビス(パ
ーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩
からなる触媒によって達成されることを見出し本発明を
完成するに至った。 [(RfSO2 )2 N]3 M (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表し、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテル
ビウムを表す。)
結果、前記の課題は、次式で示されるトリス[ビス(パ
ーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩
からなる触媒によって達成されることを見出し本発明を
完成するに至った。 [(RfSO2 )2 N]3 M (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表し、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテル
ビウムを表す。)
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
触媒である、トリス[ビス(パーフルオロアルキルスル
ホニル)イミド]希土類元素塩([(RfSO2 )
2 N]3 M:但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオ
ロアルキル基を表し、Mはスカンジウム、イットリウ
ム、イッテルビウムを表す。)は有機化合物の酸触媒に
よる転化反応において極めて高い活性を示す。
触媒である、トリス[ビス(パーフルオロアルキルスル
ホニル)イミド]希土類元素塩([(RfSO2 )
2 N]3 M:但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオ
ロアルキル基を表し、Mはスカンジウム、イットリウ
ム、イッテルビウムを表す。)は有機化合物の酸触媒に
よる転化反応において極めて高い活性を示す。
【0006】本発明のビス(パ−フルオロアルキルスル
ホニル)イミドとは、次式で示される化合物であって、
具体的には、ペンタフルオロエタンスルホニル基、ヘプ
タフルオロプロパンスルホニル基、ノナフルオロブタン
スルホニル基、ウンデカフルオロペンタンスルホニル
基、トリデカフルオロヘキサンスルホニル基、ペンタデ
カフルオロヘプタンスルホニル基、ヘプタデカフルオロ
オクタンスルホニル基から選ばれた同一あるいは異なっ
たパーフルオロアルキル基置換のビス(スルホニル)イ
ミドを挙げることができる。本発明の希土類元素として
は、スカンジウム、イットリウム、イッテルビウムから
選ばれた少なくとも1種である。 (RfSO2 )2 NH (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表す。) 本発明の化合物の合成法を以下に述べるが本発明はこれ
により何等限定されるものではない。
ホニル)イミドとは、次式で示される化合物であって、
具体的には、ペンタフルオロエタンスルホニル基、ヘプ
タフルオロプロパンスルホニル基、ノナフルオロブタン
スルホニル基、ウンデカフルオロペンタンスルホニル
基、トリデカフルオロヘキサンスルホニル基、ペンタデ
カフルオロヘプタンスルホニル基、ヘプタデカフルオロ
オクタンスルホニル基から選ばれた同一あるいは異なっ
たパーフルオロアルキル基置換のビス(スルホニル)イ
ミドを挙げることができる。本発明の希土類元素として
は、スカンジウム、イットリウム、イッテルビウムから
選ばれた少なくとも1種である。 (RfSO2 )2 NH (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表す。) 本発明の化合物の合成法を以下に述べるが本発明はこれ
により何等限定されるものではない。
【0007】本発明化合物の前駆体であるビス(パーフ
ルオロアルキルスルホニル)イミドは、パーフルオロア
ルキルスルホニルフロライドとアルカリ金属ービス(ト
リメチルシリル)アミドとの下記反応(1)によりビス
(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドアルカリ金
属塩を合成し、次いで該アルカリ金属塩を濃硫酸を用い
た処理、あるいは該アルカリ金属塩の水性溶液を水素型
の強酸性イオン交換樹脂等を用いたイオン交換で処理す
る下記反応(2)によりビス(パーフルオロアルキルス
ルホニル)イミドとする。次いで該ビス(パーフルオロ
アルキルスルホニル)イミドを水性溶媒中で希土類金属
酸化物と下記反応(3)させることで本発明の化合物は
合成することができる。
ルオロアルキルスルホニル)イミドは、パーフルオロア
ルキルスルホニルフロライドとアルカリ金属ービス(ト
リメチルシリル)アミドとの下記反応(1)によりビス
(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドアルカリ金
属塩を合成し、次いで該アルカリ金属塩を濃硫酸を用い
た処理、あるいは該アルカリ金属塩の水性溶液を水素型
の強酸性イオン交換樹脂等を用いたイオン交換で処理す
る下記反応(2)によりビス(パーフルオロアルキルス
ルホニル)イミドとする。次いで該ビス(パーフルオロ
アルキルスルホニル)イミドを水性溶媒中で希土類金属
酸化物と下記反応(3)させることで本発明の化合物は
合成することができる。
【0008】具体的な反応条件としては、(1)の反応
は通常シリルイミドに対して過剰量のスルホニルハロゲ
ナイドを用い、反応温度として−10℃〜130℃、1
0〜120時間反応させる。更に、前段を−10℃〜3
0℃で、後段を80℃〜130℃と反応温度を制御する
のが好ましい。(2)の反応は濃硫酸で処理する場合は
過剰量の硫酸下、反応温度0℃〜100℃、1〜10時
間反応することで、イオン交換法で行う場合はイオン交
換体を充填したカラムに通常室温下、0.5〜5cc/
cm2 /min程度の流速でイオン交換処理すること
で、イミドに変換させる。(3)の反応は通常イミドに
対して希土類金属酸化物を理論反応量の1.1〜1.3
倍用い、室温〜還流条件下、0.5〜20時間反応する
ことで合成することができる。
は通常シリルイミドに対して過剰量のスルホニルハロゲ
ナイドを用い、反応温度として−10℃〜130℃、1
0〜120時間反応させる。更に、前段を−10℃〜3
0℃で、後段を80℃〜130℃と反応温度を制御する
のが好ましい。(2)の反応は濃硫酸で処理する場合は
過剰量の硫酸下、反応温度0℃〜100℃、1〜10時
間反応することで、イオン交換法で行う場合はイオン交
換体を充填したカラムに通常室温下、0.5〜5cc/
cm2 /min程度の流速でイオン交換処理すること
で、イミドに変換させる。(3)の反応は通常イミドに
対して希土類金属酸化物を理論反応量の1.1〜1.3
倍用い、室温〜還流条件下、0.5〜20時間反応する
ことで合成することができる。
【0009】(1) 2RfSO2 F+[(CH3 )3
Si]2 NNa→(RfSO2 )2NNa+2(C
H3 )3 SiF (2) (RfSO2 )2 NNa+H+ →(RfS
O2 )2 NH +Na+ (3) 6(RfSO2 )2 NH+M2 O3 →2[(R
fSO2 )2 N]3 M+3H2 O (ただし、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキ
ル基、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテルビウ
ムを表す。)
Si]2 NNa→(RfSO2 )2NNa+2(C
H3 )3 SiF (2) (RfSO2 )2 NNa+H+ →(RfS
O2 )2 NH +Na+ (3) 6(RfSO2 )2 NH+M2 O3 →2[(R
fSO2 )2 N]3 M+3H2 O (ただし、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキ
ル基、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテルビウ
ムを表す。)
【0010】本発明の触媒を触媒として適用する反応は
酸性物質が触媒として有効であることが知られている反
応である。例えば、フリーデル・クラフツ反応、ディー
ルス・アルダー反応、異性化、不均化、オレフィンなど
の水和反応、アルコールなどの脱水反応、O−グリコシ
ド化などの脱水縮合反応、重縮合反応などが挙げられ
る。特に、本発明の触媒は、フリーデル・クラフツ反応
触媒として有効である。フリーデル・クラフツ反応には
アルキル化、アシル化、トランスアルキル化、ハロアル
キル化、シクロアルキル化、ガッターマンのアルデヒド
合成反応、スルホニル化、スルホン化、ニトロ化、ハロ
ゲン化などが挙げられる。重縮合反応にはオレフィン類
の重合、ジアシルハライドを用いるポリケトン合成、ポ
リオキシメチレン合成反応などが挙げられる。
酸性物質が触媒として有効であることが知られている反
応である。例えば、フリーデル・クラフツ反応、ディー
ルス・アルダー反応、異性化、不均化、オレフィンなど
の水和反応、アルコールなどの脱水反応、O−グリコシ
ド化などの脱水縮合反応、重縮合反応などが挙げられ
る。特に、本発明の触媒は、フリーデル・クラフツ反応
触媒として有効である。フリーデル・クラフツ反応には
アルキル化、アシル化、トランスアルキル化、ハロアル
キル化、シクロアルキル化、ガッターマンのアルデヒド
合成反応、スルホニル化、スルホン化、ニトロ化、ハロ
ゲン化などが挙げられる。重縮合反応にはオレフィン類
の重合、ジアシルハライドを用いるポリケトン合成、ポ
リオキシメチレン合成反応などが挙げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に実施例などを挙げて本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。実施例中の赤外吸収スペクトルは
パーキンエルマ社製の1600型赤外分光光度計を、N
MRスペクトルは日本電子社製JNN−EX400型核
磁気共鳴装置を、組成分析は理学電機製のRIX−30
00型蛍光X線分析装置あるいはJY−138型プラズ
マ発光分析装置等を用いて測定した。
を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。実施例中の赤外吸収スペクトルは
パーキンエルマ社製の1600型赤外分光光度計を、N
MRスペクトルは日本電子社製JNN−EX400型核
磁気共鳴装置を、組成分析は理学電機製のRIX−30
00型蛍光X線分析装置あるいはJY−138型プラズ
マ発光分析装置等を用いて測定した。
【0012】(実施例1) 1.N−トリメチルシリルパーフルオロブタンスルホニ
ルアミドNa塩(A)の合成 滴下ロート付きの300mlのビーカーに窒素置換後パ
ーフルオロブタンスルホニルフロライド36.2g(1
20mmol)を入れ、撹拌、氷冷下にビストリメチル
シリルアミドナトリウム塩の1モル濃度のテトラヒドロ
フラン(THF)溶液60mlを30分間で滴下し、氷
冷下3時間、次いで室温下で一中夜反応させた。反応液
から未反応のノナフルオロブタンスルホニルフロライド
およびTHF溶媒等を減圧下(60℃、30mmHg〜
>1mmHg)に除去し、粗N−トリメチルシリルパー
フルオロブタンスルホニルアミドナトリウム塩(A)を
得た。
ルアミドNa塩(A)の合成 滴下ロート付きの300mlのビーカーに窒素置換後パ
ーフルオロブタンスルホニルフロライド36.2g(1
20mmol)を入れ、撹拌、氷冷下にビストリメチル
シリルアミドナトリウム塩の1モル濃度のテトラヒドロ
フラン(THF)溶液60mlを30分間で滴下し、氷
冷下3時間、次いで室温下で一中夜反応させた。反応液
から未反応のノナフルオロブタンスルホニルフロライド
およびTHF溶媒等を減圧下(60℃、30mmHg〜
>1mmHg)に除去し、粗N−トリメチルシリルパー
フルオロブタンスルホニルアミドナトリウム塩(A)を
得た。
【0013】2.ビス(パーフルオロブタンスルホニ
ル)イミドNa塩(B)の合成 次いでこの得られた(A)およびパーフルオロブタンス
ルホニルフロライド26g(90mmol)、ジオキサ
ン35mlをドライボックスを用いて窒素雰囲気下に2
00mlのオートクレーブ(テフロン内筒入り)に仕込
み撹拌下120℃、8時間反応させた。この反応液から
未反応のパーフルオロブタンスルホニルフロライド、ジ
オキサン溶媒等を減圧下(80℃、40mmHg〜>1
mmHg)で除去し薄茶色固体(B)25gを得た。固
体(B)の赤外吸収スペクトルは1358cm-1、11
40cm-1、1083cm-1近辺にSO2 基に起因する
吸収ピークが見られた。
ル)イミドNa塩(B)の合成 次いでこの得られた(A)およびパーフルオロブタンス
ルホニルフロライド26g(90mmol)、ジオキサ
ン35mlをドライボックスを用いて窒素雰囲気下に2
00mlのオートクレーブ(テフロン内筒入り)に仕込
み撹拌下120℃、8時間反応させた。この反応液から
未反応のパーフルオロブタンスルホニルフロライド、ジ
オキサン溶媒等を減圧下(80℃、40mmHg〜>1
mmHg)で除去し薄茶色固体(B)25gを得た。固
体(B)の赤外吸収スペクトルは1358cm-1、11
40cm-1、1083cm-1近辺にSO2 基に起因する
吸収ピークが見られた。
【0014】3.ビス(パーフルオロブタンスルホニ
ル)イミド(C)への転化 この固体(B)の10gを水500mlに溶解させ、強
酸性イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B:
商品名)20mlを充填したイオン交換カラム(20m
mφガラスカラム)に流し粗イミドの水溶液を得た。こ
の流出液のpHは2.4を示した。この水溶液をロータ
リーエバポレーターを用いウォータバス温度80℃,1
60mmHg〜60mmHgの減圧下で水を留去し、
8.6gの薄茶色の固体(C)を得た。(C)の0.1
gを水に溶解し0.1規定の苛性ソーダ水溶液で滴定し
たところ強酸成分は1.7×10-1meqであった。
ル)イミド(C)への転化 この固体(B)の10gを水500mlに溶解させ、強
酸性イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B:
商品名)20mlを充填したイオン交換カラム(20m
mφガラスカラム)に流し粗イミドの水溶液を得た。こ
の流出液のpHは2.4を示した。この水溶液をロータ
リーエバポレーターを用いウォータバス温度80℃,1
60mmHg〜60mmHgの減圧下で水を留去し、
8.6gの薄茶色の固体(C)を得た。(C)の0.1
gを水に溶解し0.1規定の苛性ソーダ水溶液で滴定し
たところ強酸成分は1.7×10-1meqであった。
【0015】4.高純度精製 固体Cを真空乾燥機を用い60℃、1mmHg下、1時
間処理し、次いで高真空下(105℃、6×10-2mm
Hg)にて昇華させ白色結晶を得た。この結晶の赤外吸
収スペクトルには1358cm-1、1140cm-1、1
083cm-1近辺にSO2 基に起因する吸収ピークが見
られた。この結晶の重水素化ジオキサン溶液のH−NM
R測定結果は高周波数側へのケミカルシフト12.8p
pm(TMS基準)にイミドのプロトンに帰属される吸
収が見られた。また19F−NMRの測定結果、−4.9
ppm(CF3 )、−37.8ppm(3位のC
F2 )、−45ppm(2位のCF2 )、−49.9p
pm(1位のCF2 )にFの吸収ピークが確認された
(CFCl3 基準)。
間処理し、次いで高真空下(105℃、6×10-2mm
Hg)にて昇華させ白色結晶を得た。この結晶の赤外吸
収スペクトルには1358cm-1、1140cm-1、1
083cm-1近辺にSO2 基に起因する吸収ピークが見
られた。この結晶の重水素化ジオキサン溶液のH−NM
R測定結果は高周波数側へのケミカルシフト12.8p
pm(TMS基準)にイミドのプロトンに帰属される吸
収が見られた。また19F−NMRの測定結果、−4.9
ppm(CF3 )、−37.8ppm(3位のC
F2 )、−45ppm(2位のCF2 )、−49.9p
pm(1位のCF2 )にFの吸収ピークが確認された
(CFCl3 基準)。
【0016】5.該イミドのイッテルビウム塩の合成 上記方法により合成したビスパーフルオロブタンスルホ
ニルイミド5gを蒸留水20mlとアセトニトリル80
mlの混合溶媒に溶解させた溶液に酸化イッテルビウム
0.63g添加し撹拌下60℃、1時間反応させた。次
いで濾過により未反応の酸化イッテルビウムを除去し濾
液からロータリーエバポレータを用い溶媒を除去後12
0℃、1mmHg、1時間真空乾燥し、白色粉末状の該
イミドのイッテルビウム塩4.6gを得た。この化合物
は吸湿性を有しているが水に対する溶解性は小さい。
ニルイミド5gを蒸留水20mlとアセトニトリル80
mlの混合溶媒に溶解させた溶液に酸化イッテルビウム
0.63g添加し撹拌下60℃、1時間反応させた。次
いで濾過により未反応の酸化イッテルビウムを除去し濾
液からロータリーエバポレータを用い溶媒を除去後12
0℃、1mmHg、1時間真空乾燥し、白色粉末状の該
イミドのイッテルビウム塩4.6gを得た。この化合物
は吸湿性を有しているが水に対する溶解性は小さい。
【0017】合成したトリス[ビス(パーフルオロブタ
ンスルホニル)イミド]イッテルビウムの赤外吸収スペ
クトルは1140cm-1近辺にSO2 基に帰属する、1
085cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピークが見
られた。また19F−NMRの測定結果、−4.9ppm
(CF3 )、−35.9ppm(3位のCF2 )、−4
4.3ppm(2位のCF2 )、−49.7ppm(1
位のCF2 )にFの吸収ピークが確認された(CFCl
3 基準)。蛍光X線分析による組成分析(括弧内は理論
値)結果は、F/S/Yb=57/5.6/1;原子比
(54/6/1)であった。
ンスルホニル)イミド]イッテルビウムの赤外吸収スペ
クトルは1140cm-1近辺にSO2 基に帰属する、1
085cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピークが見
られた。また19F−NMRの測定結果、−4.9ppm
(CF3 )、−35.9ppm(3位のCF2 )、−4
4.3ppm(2位のCF2 )、−49.7ppm(1
位のCF2 )にFの吸収ピークが確認された(CFCl
3 基準)。蛍光X線分析による組成分析(括弧内は理論
値)結果は、F/S/Yb=57/5.6/1;原子比
(54/6/1)であった。
【0018】(実施例2)実施例1と同様に、但し、酸
化イッテルビウムに替えて酸化イットリウム0.36g
を用い反応させ、同様に処理し、白色粉末状の該イミド
のイットリウム塩4.6gを得た。この化合物は著しい
吸湿性を有していた。合成したトリス[ビス(パーフル
オロブタンスルホニル)イミド]イットリウム塩の赤外
吸収スペクトルは1142cm-1近辺にSO2 基に帰属
する、1086cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピ
ークが見られた。
化イッテルビウムに替えて酸化イットリウム0.36g
を用い反応させ、同様に処理し、白色粉末状の該イミド
のイットリウム塩4.6gを得た。この化合物は著しい
吸湿性を有していた。合成したトリス[ビス(パーフル
オロブタンスルホニル)イミド]イットリウム塩の赤外
吸収スペクトルは1142cm-1近辺にSO2 基に帰属
する、1086cm-1近辺にC−F基に帰属する吸収ピ
ークが見られた。
【0019】(実施例3)参考例1と同様に、合成した
ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド4gを酸
化イッテルビウムに替えて酸化スカンジウム0.1gを
用い還流条件下で5時間反応させ、実施例1と同様に処
理し、白色粉末状の該イミドのスカンジウム塩3.9g
を得た。この化合物は著しい吸湿性を有していた。合成
したトリス[ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イ
ミド]スカンジウム塩の赤外吸収スペクトルはイッテル
ビウム塩と同様に、1330、1140、1055cm
-1近辺にSO2 基に帰属する、1198cm-1近辺にC
−F基に帰属する吸収ピークが見られた。
ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミド4gを酸
化イッテルビウムに替えて酸化スカンジウム0.1gを
用い還流条件下で5時間反応させ、実施例1と同様に処
理し、白色粉末状の該イミドのスカンジウム塩3.9g
を得た。この化合物は著しい吸湿性を有していた。合成
したトリス[ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イ
ミド]スカンジウム塩の赤外吸収スペクトルはイッテル
ビウム塩と同様に、1330、1140、1055cm
-1近辺にSO2 基に帰属する、1198cm-1近辺にC
−F基に帰属する吸収ピークが見られた。
【0020】(実施例4) アシル化反応 実施例1で合成したトリス[ビス(パーフルオロブタン
スルホニル)イミド]イッテルビウム塩を触媒に用いて
アニソールの無水酢酸によるアセチル化反応を行った。
冷却管を取り付けた50mlの三口フラスコにアニソー
ル2.16g、無水酢酸4.12g、溶媒としてアセト
ニトリルを20ml加えスターラー付きオイルバスに設
置した。オイルバスを加熱し所定温度に達した時点で触
媒をアニソールの5mol%を添加し、アセチル化反応
を行った。反応温度70℃で1時間反応のアニソールの
転化率75%でメトキシアセトフェノンが得られ、その
収率は73%と極めて高い活性を示した。
スルホニル)イミド]イッテルビウム塩を触媒に用いて
アニソールの無水酢酸によるアセチル化反応を行った。
冷却管を取り付けた50mlの三口フラスコにアニソー
ル2.16g、無水酢酸4.12g、溶媒としてアセト
ニトリルを20ml加えスターラー付きオイルバスに設
置した。オイルバスを加熱し所定温度に達した時点で触
媒をアニソールの5mol%を添加し、アセチル化反応
を行った。反応温度70℃で1時間反応のアニソールの
転化率75%でメトキシアセトフェノンが得られ、その
収率は73%と極めて高い活性を示した。
【0021】(実施例5)実施例4と同様に、但し、ト
リス[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミド]
のイッテルビウム塩に替えて実施例2で合成したトリス
[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミド]のイ
ットリウム塩を触媒に用い、反応温度70℃、アニソー
ルに対する触媒比5mol%としてアセチル化反応を行
った。1時間反応のアニソールの転化率は72%と高い
活性を示した。
リス[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミド]
のイッテルビウム塩に替えて実施例2で合成したトリス
[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミド]のイ
ットリウム塩を触媒に用い、反応温度70℃、アニソー
ルに対する触媒比5mol%としてアセチル化反応を行
った。1時間反応のアニソールの転化率は72%と高い
活性を示した。
【0022】(実施例6)実施例4と同様に、但し、ト
リス[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミド]
のイッテルビウム塩に替えて実施例3で合成したトリス
[ビス(パーフルオロブタンスルホニル)]イミドスカ
ンジウム塩を触媒に用い、反応温度70℃、アニソール
に対する触媒比を5mol%としてアセチル化反応を行
った。2時間反応のアニソールの転化率は62%と高い
活性を示した。
リス[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミド]
のイッテルビウム塩に替えて実施例3で合成したトリス
[ビス(パーフルオロブタンスルホニル)]イミドスカ
ンジウム塩を触媒に用い、反応温度70℃、アニソール
に対する触媒比を5mol%としてアセチル化反応を行
った。2時間反応のアニソールの転化率は62%と高い
活性を示した。
【0023】(実施例7) 1.N−トリメチルシリルパーフルオロオクタンスルホ
ニルアミドNa塩(A)の合成 実施例1と同様に、但し、パーフルオロブタンスルホニ
ルフロライドに替えて、パーフルオロオクタンスルホニ
ルフロライド40g(80mmol)を用い、撹拌、氷
冷下にビストリメチルシリルアミドナトリウム塩の1モ
ル濃度のテトラヒドロフラン溶液30mlを30分間で
滴下し、氷冷下3時間、次いで室温下で一中夜反応させ
た。反応液から未反応のパーフルオロオクタンスルホニ
ルフロライドおよびTHF溶媒等を減圧下(60℃、3
0mmHg〜>1mmHg)に除去し、粗N−トリメチ
ルシリルパーフルオロオクタンスルホニルアミドナトリ
ウム塩(A)を得た。
ニルアミドNa塩(A)の合成 実施例1と同様に、但し、パーフルオロブタンスルホニ
ルフロライドに替えて、パーフルオロオクタンスルホニ
ルフロライド40g(80mmol)を用い、撹拌、氷
冷下にビストリメチルシリルアミドナトリウム塩の1モ
ル濃度のテトラヒドロフラン溶液30mlを30分間で
滴下し、氷冷下3時間、次いで室温下で一中夜反応させ
た。反応液から未反応のパーフルオロオクタンスルホニ
ルフロライドおよびTHF溶媒等を減圧下(60℃、3
0mmHg〜>1mmHg)に除去し、粗N−トリメチ
ルシリルパーフルオロオクタンスルホニルアミドナトリ
ウム塩(A)を得た。
【0024】2.ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミドNa塩(B)の合成 次いでこの得られた(A)およびパーフルオロオクタン
スルホニルフロライド20g(40mmol)、ジオキ
サン25mlをドライボックスを用いて窒素雰囲気下に
200mlのオートクレーブ(テフロン内筒入り)に仕
込み撹拌下120℃、8時間反応させた。この反応液か
ら未反応のパーフルオロオクタンスルホニルフロライ
ド、ジオキサン溶媒等を減圧下(80℃、40mmHg
〜>1mmHg)に除去し、薄茶色固体(B)21gを
得た。収率は70%であった。この固体の赤外吸収スペ
クトルには1343cm-1、1150cm-11 近辺にS
O2 基に起因する吸収ピークが見られた。
ル)イミドNa塩(B)の合成 次いでこの得られた(A)およびパーフルオロオクタン
スルホニルフロライド20g(40mmol)、ジオキ
サン25mlをドライボックスを用いて窒素雰囲気下に
200mlのオートクレーブ(テフロン内筒入り)に仕
込み撹拌下120℃、8時間反応させた。この反応液か
ら未反応のパーフルオロオクタンスルホニルフロライ
ド、ジオキサン溶媒等を減圧下(80℃、40mmHg
〜>1mmHg)に除去し、薄茶色固体(B)21gを
得た。収率は70%であった。この固体の赤外吸収スペ
クトルには1343cm-1、1150cm-11 近辺にS
O2 基に起因する吸収ピークが見られた。
【0025】3.ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミド(C)への転化 この固体(B)の5gを水150mlとエタノール15
0mlの混合溶媒に溶解させ、水素型の強酸性イオン交
換樹脂(アンバーライトIR−120B:商品名)20
mlを充填したイオン交換カラム(20mmφガラスカ
ラム)に3cc/minの速度で流し粗イミドの水溶液
を得た。この流出液のpHは2.0を示した。この水溶
液をロータリーエバポレーターを用いウォータバス温度
80℃、160mmHg〜6OmmHgの減圧下で溶媒
を留去し、次いで80℃、1mmHg下で真空乾燥し、
薄茶色の固体(C)2.4gを得た。
ル)イミド(C)への転化 この固体(B)の5gを水150mlとエタノール15
0mlの混合溶媒に溶解させ、水素型の強酸性イオン交
換樹脂(アンバーライトIR−120B:商品名)20
mlを充填したイオン交換カラム(20mmφガラスカ
ラム)に3cc/minの速度で流し粗イミドの水溶液
を得た。この流出液のpHは2.0を示した。この水溶
液をロータリーエバポレーターを用いウォータバス温度
80℃、160mmHg〜6OmmHgの減圧下で溶媒
を留去し、次いで80℃、1mmHg下で真空乾燥し、
薄茶色の固体(C)2.4gを得た。
【0026】固体(C)54mgを蒸留水10mlに溶
解させ0.01Nのカセイソーダ水溶液を用いた中和滴
定による滴定の変曲点は強酸に基ずく1箇所しか見られ
ず滴定等量は5.6ccであった。また、固体(C)を
重水素化アセトン溶媒中で 1H−NMR、19F−NMR
の測定をした結果、10.5ppm(TMS基準)にイ
ミドのプロトンに対応するピークが、−4.9ppm
(CF3 )、−36.9ppm(1位のCF2 )、−4
3.7〜−46.5ppm(2〜6位のCF2 )、−5
0ppm(7位のCF2 )に帰属される吸収ピークが見
られた(CFCl3 基準)。
解させ0.01Nのカセイソーダ水溶液を用いた中和滴
定による滴定の変曲点は強酸に基ずく1箇所しか見られ
ず滴定等量は5.6ccであった。また、固体(C)を
重水素化アセトン溶媒中で 1H−NMR、19F−NMR
の測定をした結果、10.5ppm(TMS基準)にイ
ミドのプロトンに対応するピークが、−4.9ppm
(CF3 )、−36.9ppm(1位のCF2 )、−4
3.7〜−46.5ppm(2〜6位のCF2 )、−5
0ppm(7位のCF2 )に帰属される吸収ピークが見
られた(CFCl3 基準)。
【0027】4.ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミドのイッテルビウム塩の合成 上記方法により合成したビス(パーフルオロオクタンス
ルホニル)イミド3gを蒸留水24mlに溶解させた溶
液に酸化イッテルビウム0.39gを添加し撹拌下60
℃、1時間反応させた。ゲル状沈澱が生成した。次いで
エバポレータを用い濃縮(70℃,200mmHg)し
た後、アセトニトリル80mlを添加、加温(70℃)
し、濾過により未反応の酸化イッテルビウムを除去し、
濾液からロータリーエバポレータを用い溶媒を除去後1
20℃、1mmHg、1時間真空乾燥し2.9gの白色
粉末状の該イミドのイッテルビウム塩を得た。この化合
物は殆ど水に溶解しない。合成したトリス[ビス(パー
フルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム
の赤外吸収スペクトルは1338、1150cm-1近辺
にSO2 基に、1085cm-1近辺にC−F基に帰属す
る吸収ピークが見られた。蛍光X線分析による組成分析
(括弧内は理論値)の結果は、F/S/Yb=98/
6.1/1;原子比(102/6/1)を示した。
ル)イミドのイッテルビウム塩の合成 上記方法により合成したビス(パーフルオロオクタンス
ルホニル)イミド3gを蒸留水24mlに溶解させた溶
液に酸化イッテルビウム0.39gを添加し撹拌下60
℃、1時間反応させた。ゲル状沈澱が生成した。次いで
エバポレータを用い濃縮(70℃,200mmHg)し
た後、アセトニトリル80mlを添加、加温(70℃)
し、濾過により未反応の酸化イッテルビウムを除去し、
濾液からロータリーエバポレータを用い溶媒を除去後1
20℃、1mmHg、1時間真空乾燥し2.9gの白色
粉末状の該イミドのイッテルビウム塩を得た。この化合
物は殆ど水に溶解しない。合成したトリス[ビス(パー
フルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム
の赤外吸収スペクトルは1338、1150cm-1近辺
にSO2 基に、1085cm-1近辺にC−F基に帰属す
る吸収ピークが見られた。蛍光X線分析による組成分析
(括弧内は理論値)の結果は、F/S/Yb=98/
6.1/1;原子比(102/6/1)を示した。
【0028】(実施例8)実施例7と同様に、但し、該
イミド5gと酸化イッテルビウムに替えて酸化イットリ
ウム0.34gを用い反応させ、同様に処理し、白色粉
末状の該イミドのイットリウム塩5.0gを得た。収率
97%であった。 (実施例9)実施例4と同様に、但し、パーフルオロブ
タンスルホニルイミドのイッテルビウム塩に替えて実施
例7で合成したパーフルオロオクタンスルホニルイミド
のイッテルビウム塩を触媒に用い、反応温度70℃、ア
ニソールに対する触媒比を5mol%としてアセチル化
反応を行った。1時間反応した後のアニソールの転化率
は70%を示した。
イミド5gと酸化イッテルビウムに替えて酸化イットリ
ウム0.34gを用い反応させ、同様に処理し、白色粉
末状の該イミドのイットリウム塩5.0gを得た。収率
97%であった。 (実施例9)実施例4と同様に、但し、パーフルオロブ
タンスルホニルイミドのイッテルビウム塩に替えて実施
例7で合成したパーフルオロオクタンスルホニルイミド
のイッテルビウム塩を触媒に用い、反応温度70℃、ア
ニソールに対する触媒比を5mol%としてアセチル化
反応を行った。1時間反応した後のアニソールの転化率
は70%を示した。
【0029】(実施例10)実施例4と同様に、但し、
パーフルオロブタンスルホニルイミドのイッテルビウム
塩に替えて実施例7で合成したパーフルオロオクタンス
ルホニルイミドのイットリウム塩を触媒に用い、反応温
度70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とし
てアセチル化反応を行った。1時間反応した後のアニソ
ールの転化率は63%と高い活性を示した。 (実施例11)実施例4と同様に、但し、反応条件を触
媒モル比を1mol%、反応温度を50℃でおこなっ
た。1時間反応した後のメトキシアセトフェノンの収率
は28%であった。
パーフルオロブタンスルホニルイミドのイッテルビウム
塩に替えて実施例7で合成したパーフルオロオクタンス
ルホニルイミドのイットリウム塩を触媒に用い、反応温
度70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とし
てアセチル化反応を行った。1時間反応した後のアニソ
ールの転化率は63%と高い活性を示した。 (実施例11)実施例4と同様に、但し、反応条件を触
媒モル比を1mol%、反応温度を50℃でおこなっ
た。1時間反応した後のメトキシアセトフェノンの収率
は28%であった。
【0030】(実施例12)実施例9と同様に、但し、
溶媒をアセトニトリルに替えて酢酸を用い、反応条件を
触媒モル比を1mol%、反応温度を50℃でおこなっ
た。2時間反応した後のメトキシアセトフェノンの収率
は20%であった。 (実施例13)実施例4と同様の方法で実施例12と同
様に、但し、反応系に生成物であるメトキシアセトフェ
ノンを触媒の20モル倍添加し反応させた。2時間反応
した後のアニソールの転化率は14%であった。
溶媒をアセトニトリルに替えて酢酸を用い、反応条件を
触媒モル比を1mol%、反応温度を50℃でおこなっ
た。2時間反応した後のメトキシアセトフェノンの収率
は20%であった。 (実施例13)実施例4と同様の方法で実施例12と同
様に、但し、反応系に生成物であるメトキシアセトフェ
ノンを触媒の20モル倍添加し反応させた。2時間反応
した後のアニソールの転化率は14%であった。
【0031】(実施例14)実施例4と同様の装置を用
い、酢酸とエタノールから酢酸エチルエステルを合成す
る触媒に実施例1で合成したパーフルオロブタンスルホ
ニルイミドのイッテルビウム塩を用い行った。酢酸10
mmolを99.5vol%のエタノール10mlに添
加し、50℃に昇温加熱し、該イミドのイッテルビウム
塩触媒を酢酸に対して0.5mol%添加し、反応させ
た。反応時間2時間での酢酸エチルの収率は45%,4
時間反応では70%であった。
い、酢酸とエタノールから酢酸エチルエステルを合成す
る触媒に実施例1で合成したパーフルオロブタンスルホ
ニルイミドのイッテルビウム塩を用い行った。酢酸10
mmolを99.5vol%のエタノール10mlに添
加し、50℃に昇温加熱し、該イミドのイッテルビウム
塩触媒を酢酸に対して0.5mol%添加し、反応させ
た。反応時間2時間での酢酸エチルの収率は45%,4
時間反応では70%であった。
【0032】(比較例1) アシル化反応 触媒として実施例1の合成中間体であるビス(パーフル
オロブタンスルホニルイミド)ナトリウム塩を用いた以
外は実施例4と同様の反応条件でアシル化反応を行っ
た。2時間反応した後の結果はアニソールの転化率は1
%未満であり、メトキシアセトフェノンの生成は認めら
れなかった。
オロブタンスルホニルイミド)ナトリウム塩を用いた以
外は実施例4と同様の反応条件でアシル化反応を行っ
た。2時間反応した後の結果はアニソールの転化率は1
%未満であり、メトキシアセトフェノンの生成は認めら
れなかった。
【0033】(比較例2)実施例1と同様に、但し、酸
化イッテルビウムに替えて酸化ランタン0.52gを用
い反応させ、同様に処理し、5.3gの該イミドのラン
タン塩を得た。次いで実施例4と同様に、但し、トリス
[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミドのイッ
テルビウム塩に替えてランタン塩を触媒に用い、反応温
度70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とし
てアセチル化反応を行った。2時間反応した後のアニソ
ールの転化率は40%であった。
化イッテルビウムに替えて酸化ランタン0.52gを用
い反応させ、同様に処理し、5.3gの該イミドのラン
タン塩を得た。次いで実施例4と同様に、但し、トリス
[ビス(パーフルオロブタン)スルホニルイミドのイッ
テルビウム塩に替えてランタン塩を触媒に用い、反応温
度70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%とし
てアセチル化反応を行った。2時間反応した後のアニソ
ールの転化率は40%であった。
【0034】(比較例3)実施例7と同様に、但し、酸
化イッテルビウムに替えて酸化ランタン0.14gを用
い反応させ、同様に処理し、2.4gの該イミドのラン
タン塩を得た。次いで実施例4と同様に、但し、トリス
[ビス(パーフルオロオクタン)スルホニルイミドのイ
ッテルビウム塩に替えてランタン塩を触媒に用い、反応
温度70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%と
してアセチル化反応を行った。2時間反応した後のアニ
ソールの転化率は35%であった。
化イッテルビウムに替えて酸化ランタン0.14gを用
い反応させ、同様に処理し、2.4gの該イミドのラン
タン塩を得た。次いで実施例4と同様に、但し、トリス
[ビス(パーフルオロオクタン)スルホニルイミドのイ
ッテルビウム塩に替えてランタン塩を触媒に用い、反応
温度70℃、アニソールに対する触媒比を5mol%と
してアセチル化反応を行った。2時間反応した後のアニ
ソールの転化率は35%であった。
【0035】(比較例4)実施例4と同様に、但し、触
媒をアシル化触媒として通常用いられる無水塩化アルミ
ニウムをアニソールと等モル用い、50℃で反応させ
た。2時間反応した後のアニソールの転化率は20%で
あった。 (比較例5)比較例4と同様に、但し、メトキシアセト
フェノンを触媒の2倍量添加した系でアシル化反応を行
った。4時間反応した後のアニソールの転化は認められ
なかった。
媒をアシル化触媒として通常用いられる無水塩化アルミ
ニウムをアニソールと等モル用い、50℃で反応させ
た。2時間反応した後のアニソールの転化率は20%で
あった。 (比較例5)比較例4と同様に、但し、メトキシアセト
フェノンを触媒の2倍量添加した系でアシル化反応を行
った。4時間反応した後のアニソールの転化は認められ
なかった。
【0036】
【発明の効果】本発明のパーフルオロアルキルスルホニ
ルイミド希土類元素の塩触媒は、例えば有機化合物の酸
触媒転化反応において非常に高い活性を有する。
ルイミド希土類元素の塩触媒は、例えば有機化合物の酸
触媒転化反応において非常に高い活性を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 次式で示されるトリス[ビス(パーフル
オロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩からな
る触媒。 [(RfSO2 )2 N]3 M (但し、Rfは炭素数2から8のパーフルオロアルキル
基を表し、Mはスカンジウム、イットリウム、イッテル
ビウムを表す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9051102A JPH10230167A (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩からなる触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9051102A JPH10230167A (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩からなる触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10230167A true JPH10230167A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12877458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9051102A Pending JPH10230167A (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | トリス[ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド]希土類元素塩からなる触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10230167A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001226389A (ja) * | 2000-02-09 | 2001-08-21 | Sumitomo Chem Co Ltd | アンチモン化合物およびその製造方法 |
US20220059787A1 (en) * | 2017-02-20 | 2022-02-24 | Novaled Gmbh | Active OLED Display, Method for Preparing an Active OLED Display and Compound |
-
1997
- 1997-02-20 JP JP9051102A patent/JPH10230167A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001226389A (ja) * | 2000-02-09 | 2001-08-21 | Sumitomo Chem Co Ltd | アンチモン化合物およびその製造方法 |
JP4491892B2 (ja) * | 2000-02-09 | 2010-06-30 | 住友化学株式会社 | アンチモン化合物およびその製造方法 |
US20220059787A1 (en) * | 2017-02-20 | 2022-02-24 | Novaled Gmbh | Active OLED Display, Method for Preparing an Active OLED Display and Compound |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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