JPH09175817A - ゾル・ゲル組成物 - Google Patents
ゾル・ゲル組成物Info
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- JPH09175817A JPH09175817A JP7341293A JP34129395A JPH09175817A JP H09175817 A JPH09175817 A JP H09175817A JP 7341293 A JP7341293 A JP 7341293A JP 34129395 A JP34129395 A JP 34129395A JP H09175817 A JPH09175817 A JP H09175817A
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Abstract
む、均一な分散性、高い粘性及び長期安定性を同時に満
足させるゾル・ゲル組成物を提供する。 【解決手段】 膨潤性層状ケイ酸塩の層間に、ポリオキ
シエチレン基を有する第四級アンモニウムイオン及び/
又はポリオキシプロピレン基を有する第四級アンモニウ
ムイオンが導入された有機変性粘土鉱物と、アニオン界
面活性剤を含有するゾル・ゲル組成物。
Description
とアニオン界面活性剤を含有するゾル・ゲル組成物、及
びそれを含有する化粧料及び塗料組成物に関する。
表的な鉱物であって、2:1型層状ケイ酸塩鉱物にあっ
ては、2層のシリカ四面体層の間にマグネシウム八面体
層又はアルミニウム八面体層が挟まれたサンドイッチ型
の3層構造を有し、これが、数〜数10層積層した構造
をしている。
荷を有しているが、その電荷は層間に存在するアルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンによって中和
されているため、全体として電荷がバランスしている。
これらの膨潤性層状ケイ酸塩であるスメクタイト系粘土
鉱物や膨潤性雲母系鉱物は、陽イオン交換能を有する微
粒子で、層間が広がり易く、水中で分散してチクソトロ
ピー性を有するゾルを形成し、濃度を高くするとゲルを
形成する性質を有している。
の有機化合物をインターカレートさせることにより有機
変性粘土鉱物とすることができ、膨潤性層状ケイ酸塩の
層間に、ポリオキシエチレン基を有する第四級アンモニ
ウムイオン及び/又はポリオキシプロピレン基を有する
第四級アンモニウムイオンが導入された有機変性粘土鉱
物は、特開平6−24732号公報、特開平6−287
014号公報、特開平7−187656号公報及び特開
平7−187657号公報に開示されている。
オキシエチレン基を有する第四級アンモニウムイオンが
導入された有機変性粘土鉱物は、高極性有機溶媒に分散
し、増粘するが、長時間放置しておくと2層に分離する
といった現象が生ずることがあった。
シプロピレン基を有する第四級アンモニウムイオンを導
入した有機変性粘土鉱物は、広範囲の有機溶媒やポリシ
ロキサン類に分散するが、高い粘性を有するものではな
かった。
シエチレン基を有する第四級アンモニウムイオンとポリ
オキシプロピレン基を有する第四級アンモニウムイオン
を混合して導入した有機変性粘土鉱物は、上記2つの性
質を兼備えたものであるが、ポリオキシエチレン基を有
する第四級アンモニウムイオンが多く導入された有機変
性粘土鉱物は分散性が悪く、またポリオキシプロピレン
基を有する第四級アンモニウムイオンが多く導入された
有機変性粘土鉱物は粘性が低い、という問題が残り、分
散性と粘性のどちらも優れているものは得られなかっ
た。
類等の有機溶媒の増粘剤や乳化剤として化粧料に使用し
た場合、安定性が不十分で、沈殿が生じたり、粘度変化
が生じてしまうといった問題があった。
の増粘剤として塗料に使用した場合にも、はけ塗り、噴
霧作業を行うと、塗装面に凝集物が付着するといった問
題があった。
性粘土鉱物と、アニオン界面活性剤としてポリオキシエ
チレンラウリル硫酸ナトリウムと、ポリオキシプロピレ
ン基を有するカチオン界面活性剤を含有するゲル組成物
が開示されている。しかし、該ゲル組成物に用いられて
いる有機変性粘土鉱物は、例えばベンジルオクタデシル
ジメチルアンモニウム変性モンモリロナイトであり、本
発明に使用しているポリオキシエチレン基を有する第四
級アンモニウムイオンやポリオキシプロピレン基を有す
る第四級アンモニウムイオンが導入された有機変性粘土
鉱物ではない。このため、溶剤としてエタノール等の高
極性溶媒を用いた場合には、有機変性粘土鉱物が溶媒に
うまく分散せず、2層に分離し、沈殿物を生ずるため、
化粧料用ゲル化剤として満足しうるものではなかった。
び/又はポリシロキサン類中で、均一な分散性、高い粘
性及び長期安定性の3つの条件を同時に満足させる組成
物、特にゾル・ゲル組成物を提供する。また、上記ゾル
・ゲル組成物を含有し、アルコール類や酢酸エチル、酢
酸ブチル等の高極性有機溶媒に対してチクソトロピー性
を有し、しかも経時安定性の良好な化粧料を提供する。
また、上記ゾル・ゲル組成物を含有し、沈殿物や凝集物
を生成しない、経時安定性の良好な塗料組成物を提供す
る。
状ケイ酸塩の層間にポリオキシエチレン基を有する第四
級アンモニウムイオン及び/又はポリオキシプロピレン
基を有する第四級アンモニウムイオンが導入された有機
変性粘土鉱物と、アニオン界面活性剤を含有する組成物
は、有機溶媒やポリシロキサン類を含有することにより
均一で安定なゾルやゲルを形成し、かつ該組成物を少量
添加するだけで、高い粘性が安定して得られることを見
いだした。
層間に、ポリオキシエチレン基を有する第四級アンモニ
ウムイオン及び/又はポリオキシプロピレン基を有する
第四級アンモニウムイオンが導入された有機変性粘土鉱
物と、アニオン界面活性剤を含有する組成物に関する。
性層状ケイ酸塩は、陽イオン交換能を有し、さらに層間
に水を取り込んで膨潤する性質を示す層状ケイ酸塩で、
スメクタイト系粘土鉱物や膨潤性雲母系鉱物等を挙げる
ことができる。スメクタイト系粘土鉱物としては、例え
ばヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト、バイデ
ライト、モンモリロナイト、ノントロナイト、ベントナ
イト等の天然品又は化学的合成品、又はこれらの置換
体、誘導体、あるいはこれらの混合物を挙げることがで
きる。また膨潤性雲母系鉱物としては、Li型フッ素テ
ニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四ケイ
素雲母、Li型四ケイ素雲母等の天然品又は化学的合成
品で、層間にLiイオンやNaイオンを有する膨潤性雲
母、又はこれらの置換体、誘導体あるいはこれらの混合
物が挙げられ、バーミキュライト、フッ素バーミキュラ
イト等も用いることができる。
ト(コープケミカル(株)製)、ラポナイト(英国ラポ
ート社製)、サーマビス(独国ヘンケル社製)、スメク
トン(クニミネ工業(株)製)等が挙げられる。
鉱物は、特公昭61−12848号公報に記載されてい
る製法、あるいはそれと類似の製法により製造される、
すなわち、ケイ酸とマグネシウム塩の均質混合液にアル
カリ溶液を反応させてケイ素・マグネシウム複合体を合
成し、副生した電解質を除去した後、該複合体にリチウ
ムイオンと必要に応じてナトリウムイオン及び/又はフ
ッ素イオンを添加して、100℃ないし350℃で水熱
反応させ、次いで乾燥して得られ、ヘクトライト型粘土
鉱物に類似した構造を有する一般式(I)の合成スメク
タイトが好ましい。
イオンを表し、cは0.1〜1.0であり、dは2.4
〜2.9であり、eは0.1〜0.6であり、fは3.
5〜4.5であり、gは9.5〜10.5であり、hは
1.5〜2.5である〕
えば特開平2−149415号公報に記載された方法に
より、ケイフッ化ナトリウムもしくはケイフッ化リチウ
ムとタルクの混合物、又はケイフッ化ナトリウムもしく
はケイフッ化リチウムとフッ化ナトリウムもしくはフッ
化リチウムとタルクの混合物を、700〜1,000℃
で加熱処理することにより得られ、次式(II)で示され
る合成膨潤性フッ素雲母が好ましい。
を表し、αは0.1〜2であり、γは2〜3.5であ
り、σは3〜4であり、a及びbはそれぞれ0〜1であ
り、a+b=1である〕
は、粘土100g当り10ミリ当量以上、好ましくは6
0ミリ当量以上であり、一般式(I)の合成スメクタイ
トの場合は、85〜130ミリ当量であり、交換容量が
大きいほどよい。天然の膨潤性層状ケイ酸塩は、50%
以下の非粘土不純物を含有していてもよいが、非粘土不
純物の量は10%以下が望ましい。
モニウムイオンとしては、一般式(III)で示されるもの
が好ましく、ポリオキシプロピレン基を有する第四級ア
ンモニウムイオンとしては一般式(IV)で示されるもの
が好ましい。
素数1〜30のアルキル基又はベンジル基を表し、R2
及びR3 は(CH2 CH2 O)n−H基又は炭素数1〜3
0のアルキル基を表し、R4 は(CH2 CH2 O)n−H
基を表し、nは1〜50であり;式(IV)において、R
5 は水素原子、炭素数1〜30のアルキル基又はベンジ
ル基を表し、R6 及びR7 は(CH2 CH(CH3)O)m
−H基、(CH2 CH2CH2 O)m−H基又は炭素数1
〜30のアルキル基を表し、R8 は(CH2 CH(CH
3)O)m−H基又は(CH2 CH2 CH2 O)m−H基を表
し、mは1〜50である。
ムイオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜30であ
り、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、オクタデシル等が挙げられ
るが、R1 、R2 及びR3 のうち少なくとも1つのアル
キル基は炭素数10〜20であることが好ましい。
−Hのnは、好ましくは2〜20であり、その付加モル
数は多い方が好ましい。かつ複数のポリオキシエチレン
基が置換している場合、それらのポリオキシエチレン単
位の合計は2〜50であるが、6以上、好ましくは10
以上、特に好ましくは15以上である。
ムイオンを導入するには、該イオンを含む第四級アンモ
ニウム塩が用いられるが、そのような塩としては、例え
ばCl- 、Br- 、NO3 -、OH- 、CH3 COO- 等
の陰イオンとの塩を挙げることができる。
ムイオンを有する塩の具体例としては、 ポリオキシエチレン・トリアルキルアンモニウムクロリ
ド ポリオキシエチレン・トリアルキルアンモニウムブロミ
ド ポリオキシエチレン・ジアルキルアンモニウムクロリド ポリオキシエチレン・ジアルキルアンモニウムアセテー
ト ポリオキシエチレン・ベンジル・ジアルキルアンモニウ
ムクロリド ポリオキシエチレン・ベンジル・ジアルキルアンモニウ
ムブロミド ジ(ポリオキシエチレン)・アルキルアンモニウムクロ
リド ジ(ポリオキシエチレン)・アルキルアンモニウムアセ
テート ジ(ポリオキシエチレン)・ベンジル・アルキルアンモ
ニウムクロリド ジ(ポリオキシエチレン)・ベンジル・アルキルアンモ
ニウムアセテート ジ(ポリオキシエチレン)・ジアルキルアンモニウムク
ロリド ジ(ポリオキシエチレン)・ジアルキルアンモニウムブ
ロミド トリ(ポリオキシエチレン)・アルキルアンモニウムク
ロリド トリ(ポリオキシエチレン)・アルキルアンモニウムブ
ロミド トリ(ポリオキシエチレン)・アルキルアンモニウムア
セテート 等を挙げることができる。
ムイオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜30であ
り、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、オクタデシル等が挙げられ
る。
(CH3)O)m−H又は(CH2 CH2CH2 O)m−H〕
のmは、1〜50であり、好ましくは5〜50であり、
その付加モル数は多いほど、有機溶媒やポリシロキサン
類に対する分散性はよくなるが、過剰になりすぎると、
生成物が粘着性を帯びるようになる。溶媒に対する分散
性に重点をおけば、mの数は20〜50がより好まし
い。mの数が5〜20である場合には、生成物が非粘着
性で粉砕性が優れている。
において、R5 で好ましいものはメチル基又はベンジル
基である。R6 で好ましいものは炭素数1〜12のアル
キル基であり、特に好ましいものは炭素数1〜4のアル
キル基であり、最も好ましいものはエチル基である。R
7 で好ましいものは炭素数1〜4のアルキル基であり、
特に好ましいものはエチル基である。R8 で好ましいも
のは(CH2 CH(CH3)O)m−H基又は(CH2 CH
2 CH2 O)m−H基であり、mは5〜50であるものが
好ましい。
ムイオンを導入するには、該イオンを含む第四級アンモ
ニウム塩が用いられるが、そのような塩としては、例え
ばCl- 、Br- 、NO3 -、OH- 、CH3 COO- 等
の陰イオンとの塩を挙げることができる。
ムイオンを有する塩の具体例としては、 ポリオキシプロピレン・トリアルキルアンモニウムクロ
リド ポリオキシプロピレン・トリアルキルアンモニウムブロ
ミド ジ(ポリオキシプロピレン)・ジアルキルアンモニウム
クロリド ジ(ポリオキシプロピレン)・ジアルキルアンモニウム
ブロミド トリ(ポリオキシプロピレン)・アルキルアンモニウム
クロリド トリ(ポリオキシプロピレン)・アルキルアンモニウム
ブロミド 等を挙げることができる。
ては、硫酸エステル塩類、リン酸塩類、カルボン酸塩
類、スルホン酸塩類等が挙げられる。好ましいアニオン
界面活性剤は、ポリオキシエチレン基を有するアニオン
界面活性剤であり、特に好ましくは、次式(V)のアニ
オン界面活性剤である。
し、Y- は硫酸エステルイオン、リン酸イオン、カルボ
ン酸イオンのような陰イオンを表し、M+ はアルカリ金
属イオンのような陽イオンを表し、nは2〜100を表
す〕
られる。 ・ライオン(株)製の次のアルキルフェニル・ポリオキ
シエチレンエーテル・硫酸エステルナトリウム塩(商品
名:サンノール) NP2030〔R:C9 H19−ph Y:SO3 M:
Na n: 9〕 NP6130〔R:C9 H19−ph Y:SO3 M:
Na n:50〕 OP3330〔R:C8 H17−ph Y:SO3 M:
Na n:22〕 DP2630〔R:C10H21−ph Y:SO3 M:
Na n:15〕 ・日光ケミカル(株)製のカルボキシル化POEトリデ
シルエーテルナトリウム塩 ECT−3NEX〔R:C10H21 Y:CH2 COO
M:Na n:3〕 ・日光ケミカル(株)製のPOEラウリルエーテルリン
酸ナトリウム塩 DLP−10〔R:C12H25 Y:PO4 M:Na
n:10〕
できるが、本発明は以下の製法に限定されるものではな
い。有機変性粘土鉱物は、特開平6−24732号公報
又は特開平6−287014号公報に記載されている製
法、あるいはそれと類似した製法により製造される。す
なわち、膨潤性層状ケイ酸塩の水分散液に、ポリオキシ
エチレン基を有する第四級アンモニウム塩溶液又はポリ
オキシプロピレン基を有する第四級アンモニウム塩溶
液、あるいはこれらの混合溶液を添加して反応させる。
得られた反応物を固液分離し、洗浄、乾燥させることに
より、有機変性粘土鉱物が得られる。
土鉱物とアニオン界面活性剤の混合物を、有機溶媒やポ
リシロキサン類に分散させることにより得られる。な
お、有機溶媒やポリシロキサン類に、有機変性粘土鉱物
とアニオン界面活性剤を別々に添加して、分散させても
よい。
としては、高極性有機溶媒や、その他の各種有機溶媒が
挙げられる。
タノール、プロパノール、イソプロパノールのような低
級アルコール類;デカノールのような高級アルコール
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンのようなケトン類;テトラヒドロフランのような
エーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブ
チルのようなエステル類;ジメチルホルムアミドのよう
なアミド類;及びジメチルスルホキシド、N−メチル−
2−ピロリドンが挙げられる。
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;四
塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン、パークロロエチレンのようなハロゲン化炭化水素
類;及びクロロベンゼン、フタル酸ジオクチル、メチル
セロソルブ等が挙げられる。
ンオイル等が挙げられる。
性粘土鉱物の含量は0.01〜40重量%、好ましくは
0.1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%で
ある。0.01%以下では十分な粘性やチクソトロピー
性が得られず、また40重量%以上では分散液がゲル化
して、分散しきれないものが凝集してしまうためであ
る。
する有機変性粘土鉱物の原料である膨潤性層状ケイ酸塩
100gに対して、0.1〜100meq(ミリ当量)であ
り、好ましくは1〜40meq(ミリ当量)である。
成物の特性を記載する。エタノール等のアルコール類又
は酢酸エステル類を含む本発明のゾル・ゲル組成物は、
有機変性粘土鉱物とアニオン界面活性剤の含量が2〜8
重量%の場合、分散状態が良好で、長期安定性に優れ、
チクソトロピー性を有する高粘性のゾル又はゲルとな
る。
を含む本発明のゾル・ゲル組成物は、有機変性粘土鉱物
とアニオン界面活性剤の含量が1〜5重量%の場合、分
散状態が良好で、長期安定性に優れ、チクソトロピー性
を有する高粘性のゾル又はゲルとなる。
は、有機変性粘土鉱物とアニオン界面活性剤の含有量と
して、高極性有機溶媒やその他の各種有機溶媒及び/又
はポリシロキサン類に対して10%重量以下の少量を含
有することでよく、安定した高い粘性を維持し、優れた
増粘効果を示し、また分散性にも優れ、凝集物が分離、
沈降することがない。このため、本発明のゾル・ゲル組
成物は、均一に塗布できる塗料や、肌触りの良さが求め
られる化粧品原料として、特に有用である。
溶媒を添加した場合でも、優れたゾルやゲルを形成する
ため、化粧料用として適している。特に美爪料として使
用する場合には、酢酸エチル、酢酸ブチル、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、酢酸セロソルブ、エチル
セロソルブ等の一般に化粧料に用いられる有機溶媒に対
しても、優れたゾルやゲルが形成されるため、将来的に
は、安全な美爪料用原料として、安心して使用すること
ができる。
ル類、ケトン類、エーテル類、アミド類、エステル類等
の高極性有機溶媒や、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭
化水素類、及びポリシロキサン類、あるいはそれらを含
む広範囲の溶媒を含むゾルやゲルである。また本発明の
ゾル・ゲル組成物は、溶媒含有率を一定にして、従来報
告されているゾル組成物等と比較した場合、均一な分散
性、高い粘性及び長期安定性の3つの条件を同時に満足
させたゾルやゲルとして、極めて優れたものである。こ
のため、本発明のゾル・ゲル組成物は、化粧品、医薬
品、接着剤、塗料、インキ、各種プラスチック工業や繊
維工業等の各種の製品や工業プロセスにおいて用いるこ
とができる。
ゾル・ゲル組成物は、すっきり感、さわやか感、速乾性
を肌や頭皮に付与するとともに、耐寒剤及び抗菌剤とし
ても有用であるため、化粧料として、原料にエタノール
等の低級アルコールを使用するクリーム、乳液等の基礎
化粧品として特に有用である。また、酢酸エチルや酢酸
ブチル等を含むゾル・ゲル組成物は、エナメル等の美爪
料等をはじめ、頭髪化粧料、ファンデーション等のメー
キャップ化粧料、日焼け止め化粧料に配合することは有
効である。
と、次式(VI)で示される第四級アンモニウム塩を用い
て、特開平6−287014号公報記載の製法により有
機変性粘土鉱物Aを製造した。
と、次式(VII)で示される第四級アンモニウム塩を用い
て、特開平6−24732号公報記載の製法により有機
変性粘土鉱物Bを製造した。
と、上記式(VI)で示される第四級アンモニウム塩と、
上記式(VII)で示される第四級アンモニウム塩を、モル
比で1:1に混合したものを用いて、特開平7−187
67号公報記載の製法により有機変性粘土鉱物Cを製造
した。
記式(VI)で示される第四級アンモニウム塩を用いて、
参考例1と同様の方法で有機変性粘土鉱物Dを製造し
た。
れぞれ4wt%の濃度になるようにエタノール、酢酸エチ
ル、ジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン、ポリ
メチルシロキサン及びメチルイソブチルケトン(MIB
K)に添加した。この添加液に、アニオン界面活性剤
(ライオン(株)製、アルキルフェニル・POEエーテ
ル・硫酸エステル塩 商品名:サンノールNP−203
0、NP−6130;日光ケミカル(株)製カルボキシ
ル化POEトリデシルエーテルナトリウム塩ECT−3
NEX、同社製POEラウリルエーテルリン酸ナトリウ
ム塩DLP−10)を有機変性粘土鉱物の原料であるS
WN又はMEに対して5〜20meq/100gとなるよう
に添加して、本発明のゾル・ゲル組成物を得た。
ュー管に投入し、25℃で24時間及び6カ月放置し
て、この組成物の分散性を肉眼で測定した。結果を表1
〜表3に示す。
ュー管に投入し、東京計器(株)製B型粘度計を用い、
6rpm 及び60rpm における見掛け粘度を測定した。結
果を表1〜表3に示す。
験 参考例1〜4の有機変性粘土鉱物A、B、C及びDをそ
れぞれ4wt%の濃度になるようにエタノール、酢酸エチ
ル、ジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン、ポリ
メチルシロキサン及びメチルイソブチルケトン(MIB
K)に添加したが、アニオン界面活性剤を添加しなかっ
たゾル・ゲル組成物について、上記試験例1及び2と同
様にして分散性及び見掛け粘度を測定した。結果を表1
〜表3に示す。
有機変性粘土鉱物の原料であるSWN又はMEに対して
5〜20meq/100gとなる量のアニオン界面活性剤(ライ
オン(株)製、アルキルフェニル・POEエーテル・硫
酸エステル塩商品名:サンノールNP−2030・NP
−3010;日光ケミカル(株)製カルボキシル化PO
Eトリデシルエーテルナトリウム塩ECT−3NEX、
同社製POEラウイルエーテルリン酸ナトリウム塩DL
P−10)を添加し、混合して組成物を得た。得られた
組成物を、エタノール、酢酸エチル、DMF、トルエ
ン、MIBKの有機溶媒及びポリメチルシロキサンに分
散させると、試験例1及び試験例2とほぼ同一の試験結
果が得られた。
wt%になるように混合・撹拌した。この混合液に、前記
式(VI)で示されるポリオキシプロピレン基を有する第四
級アンモニウム塩を全重量の3%、及びアニオン界面活
性剤(ライオン(株)製:NP−2030)を全重量の
2%添加し、撹拌して、25℃で24時間放置して、こ
の混合液の分散性を肉眼で測定した。
モニウムイオン又はポリオキシプロピレン基を有する第
四級アンモニウムイオンが導入されていない膨潤性粘土
鉱物に、ポリオキシプロピレン基を有する第四級アンモ
ニウム塩(カチオン)及びアニオン界面活性剤を添加し
ても、エタノールには全く分散せず、粘性も得られなか
った。
原料であるSWNに対して10meq/100gとなる量のアニ
オン界面活性剤(ライオン(株)製、アルキルフェニル
・POEエーテル・硫酸エステル塩 商品名:サンノー
ルNP−2030)を添加し、混合して組成物を得た。
得られた組成物を用いて、下記に示す組成の美爪料を製
造した。 上記A成分にC成分を均一に溶解した後、B成分を添加
して十分に混合した。その後D成分を加えて美爪料Aを
得た。
成物を得た。この組成物にC成分を加えて混合した後、
さらにD成分を加えて美爪料Bを得た。
酸ブチルの添加量を46.0重量%とした以外は、同様
にして比較の美爪料Cを作成した。
1年経過後の沈殿、分離を次の基準で肉眼観察した。 ◎:沈殿、分離が全く認められない。 ○:沈殿、分離が僅かに認められる。 △:沈殿、分離が認められる。 実際に爪に塗布して、塗膜の光沢を次の基準で官能評
価した。 ◎:非常に光沢がある。 △:やや光沢がない。 実際に爪に塗布して、3日後のもち(はがれ)を次の
基準で官能評価した。 ◎:非常にもちが良い。 △:もちが悪い。 結果を表4に示す。
分を加えて塗料組成物を得た。この塗料組成物は、1年
間放置しても沈殿や分離が起こらず、また塗装後の塗膜
は非常に光沢があり、塗膜のはがれの心配もなかった。
後、C成分を添加して十分に混合して塗料組成物を得
た。この塗料組成物は、1年間放置しても沈殿や分離が
起こらず、また塗装した後の塗膜は非常に光沢があり、
塗膜のはがれの心配もなかった。
土鉱物Aのみを用いた以外は、同様にして比較塗料組成
物を得た。この比較塗料組成物は、塗装後の塗膜の表面
に微少の凝集物が付着し、表面の光沢が損なわれてい
た。
Claims (10)
- 【請求項1】 膨潤性層状ケイ酸塩の層間に、ポリオキ
シエチレン基を有する第四級アンモニウムイオン及び/
又はポリオキシプロピレン基を有する第四級アンモニウ
ムイオンが導入された有機変性粘土鉱物と、アニオン界
面活性剤を含有する組成物。 - 【請求項2】 ゾル・ゲル組成物である、請求項1記載
の組成物。 - 【請求項3】 有機溶媒及び/又はポリシロキサン類を
含有する請求項2記載の組成物。 - 【請求項4】 膨潤性層状ケイ酸塩が、スメクタイト系
粘土鉱物又は膨潤性雲母鉱物である、請求項1〜3のい
ずれか1項記載の組成物。 - 【請求項5】 スメクタイト系粘土鉱物が、合成スメク
タイトである、請求項4記載の組成物。 - 【請求項6】 合成スメクタイトが、ケイ酸とマグネシ
ウム塩の均質混合液にアルカリ溶液を反応させてケイ素
・マグネシウム複合体を合成し、副生した電解質を除去
した後、該複合体にリチウムイオンと必要に応じてナト
リウムイオン及び/又はフッ素イオンを添加して100
℃ないし350℃で水熱反応させ、次いで乾燥して得ら
れる、次式(I)の合成スメクタイトである、請求項5
記載の組成物。 Xc Mgd Lie Sif Og (OH及び/又はF)h (I) 〔式中、Xは層間イオンで、Liイオン及び/又はNa
イオンを表し、cは0.1〜1.0であり、dは2.4
〜2.9であり、eは0.1〜0.6であり、fは3.
5〜4.5であり、gは9.5〜10.5であり、hは
1.5〜2.5である〕 - 【請求項7】 ポリオキシエチレン基を有する第四級ア
ンモニウムイオンが一般式(III)で示されるイオンであ
り、ポリオキシプロピレン基を有する第四級アンモニウ
ムイオンが一般式(IV)で示されるイオンである、請求
項1〜6のいずれか1項記載の組成物。 【化1】 〔式(III)において、R1 は水素原子、炭素数1〜30
のアルキル基又はベンジル基を表し、R2 及びR3 は
(CH2 CH2 O)n−H基又は炭素数1〜30のアルキ
ル基を表し、R4 は(CH2 CH2 O)n−H基を表し、
nは1〜50であり;式(IV)において、R5 は水素原
子、炭素数1〜30のアルキル基又はベンジル基を表
し、R6 及びR7 は(CH2 CH(CH3)O)m−H基、
(CH2 CH2CH2 O)m−H基又は炭素数1〜30の
アルキル基を表し、R8 は(CH2 CH(CH3)O)m−
H基又は(CH2 CH2 CH2 O)m−H基を表し、mは
1〜50である〕 - 【請求項8】 アニオン界面活性剤が、ポリオキシエチ
レン基を有するアニオン界面活性剤である、請求項1〜
7のいずれか1項記載の組成物。 - 【請求項9】 請求項2〜8のいずれか1項記載の組成
物を含有する化粧料。 - 【請求項10】 請求項2〜8のいずれか1項記載の組
成物を含有する塗料組成物。
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