JPH09175694A

JPH09175694A - シート搬送装置

Info

Publication number: JPH09175694A
Application number: JP34266995A
Authority: JP
Inventors: Hirotaka Yamashita; 浩貴山下; Toshiyuki Sawara; 敏行佐原
Original assignee: Minolta Co Ltd
Current assignee: Minolta Co Ltd
Priority date: 1995-12-28
Filing date: 1995-12-28
Publication date: 1997-07-08

Abstract

(57)【要約】【課題】より迅速に、搬送中の用紙のスキュー及びＣ
Ｄ基準位置からのずれを補正するシート搬送装置を提供
する。【解決手段】本発明のシート搬送装置は、シートのス
キュー方向及びスキュー量を検出するスキュー検出手段
と、シートを保持しつつ搬送するシート搬送手段と、シ
ート搬送手段をシート面と平行に回動させる駆動手段
と、シートの先端がシート搬送手段に突入する前に、駆
動手段を作動させ、前記スキュー検出手段の検出結果に
応じてシート搬送手段をシートのスキュー方向と同じ方
向に所定量回動し、シートがシート搬送手段に対して垂
直に突入するようにすると共に、シートがシート搬送手
段に保持されつつ搬送される期間において、再び駆動手
段を作動させ、シート搬送手段を前記回動と逆方向に同
じ量だけ回動し、元の位置に戻すことによりシートのス
キューを補正するように制御する制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、及び、周辺機器などに用いられるシート搬送装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、シートのスキュー、及び、搬
送方向と直交する方向の基準位置からのずれを補正する
機能を有するシート搬送装置がある。例えば、特公昭６
２−８３８１号公報に開示される装置では、搬送路中に
設けたローラ対のニップ（圧接箇所）にシートの先端を
当接させ、一旦停止させることによって生じるたわみを
利用して用紙のスキューを補正し、この後、当該ローラ
対をシートの搬送方向と直交する方向（以下、この方向
をＣＤという）に移動させる。これにより、シートのＣ
Ｄ基準位置からのずれを補正する（以下、この補正をＣ
Ｄ補正という）。また、実公昭６１−１９１５６号公報
に開示される装置では、スキュー補正及びＣＤ補正を実
行するために、シートを規制板で押さえつけながら搬送
する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の装置では、スキ
ュー補正及びＣＤ補正を実行するために、用紙の搬送を
一旦停止させたり、規制板などの特別の部材を用意する
必要がある。このため、シートの給送間隔が長くなっ
て、時間当たりの処理枚数が少なくなったり、構成部品
が増加してコスト高になっていた。

【０００４】本発明の目的は、より簡単な構成で、シー
トの搬送を止めることなく、スキュー補正及びＣＤ補正
を実行するシート搬送装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの具体的手段として、請求項１にかかる本発明は、シ
ートのスキュー方向及びスキュー量を検出するスキュー
検出手段と、シートを保持しつつ搬送するシート搬送手
段と、シート搬送手段をシート面と平行に回動させる駆
動手段と、シートの先端がシート搬送手段に突入する前
に、駆動手段を作動させ、前記スキュー検出手段の検出
結果に応じてシート搬送手段をシートのスキュー方向と
同じ方向に所定量回動し、シートがシート搬送手段に対
して垂直に突入するようにするとともに、シートがシー
ト搬送手段に保持されつつ搬送される期間において、再
び駆動手段を作動させ、シート搬送手段を前記回動と逆
方向に同じ量だけ回動し、元に位置に戻すことによりシ
ートのスキューを補正するように制御する制御手段とを
備えたことを特徴とするシート搬送装置である。請求項
２にかかる本発明は、前記スキュー補正により生じる、
シート搬送方向と直交する方向におけるシートの基準位
置からのずれを検出する中心ずれ検出手段と、前記シー
ト搬送手段をシート搬送方向と直交する方向にスライド
移動させる第２の駆動手段と、をさらに備え、前記制御
手段は、前記スキュー補正完了後であって、かつ、シー
トがシート搬送手段に保持されつつ搬送される期間にお
いて、第２の駆動手段を作動させ、前記中心ずれ検出手
段の検出結果に応じてシート搬送手段をスライド移動さ
せることによりシートの基準位置からのずれを補正する
ように制御することを特徴とする、前記請求項１に記載
のシート搬送装置である。請求項３にかかる本発明は、
前記シート搬送手段よりもシート搬送方向において上流
側に配置された、シートを保持しつつ搬送する第２のシ
ート搬送手段と、第２のシート搬送手段によるシートの
保持を解除する解除手段と、をさらに備え、前記制御手
段は、前記シート搬送手段によりシキュー補正が実行さ
れている期間、解除手段を作動させ、第２のシート搬送
手段によるシートの保持を解除するように制御すること
を特徴とする、前記請求項１に記載のシート搬送装置で
ある。請求項４にかかる本発明は、前記シート搬送手段
よりもシート搬送方向において上流側に配置された、シ
ートを保持しつつ搬送する第２のシート搬送手段と、第
２のシート搬送手段によるシートの保持を解除する解除
手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記シート搬
送手段によりシートの基準位置ずれの補正が実行されて
いる期間、解除手段を作動させ、第２のシート搬送手段
によるシートの保持を解除するように制御することを特
徴とする、前記請求項２に記載のシート搬送装置であ
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】

（１）ディジタルカラー複写機の構成図１は、本発明の実施形態のシート搬送装置を内蔵する
ディジタルカラー複写機の断面図である。デジタルカラ
ー複写機は、原稿画像を読み取るイメージリーダ部１０
０と、イメージリーダ部１００で読み取った画像データ
を再現する複写部２００とに大きく分けられる。複写部
２００には、給紙カセット５０より給紙された用紙のス
キュー及びＣＤ基準位置からのずれを、用紙を一旦停止
させることなく補正するシート搬送装置３００を内蔵す
る。イメージリーダ部１００において、スキャナ１０
は、モータ１１により駆動されて矢印の方向（副走査方
向）に移動し、プラテン１５上に載置された原稿を走査
する。スキャナ１０の備えるＣＣＤセンサ１４は、走査
した原稿のＲ，Ｇ，Ｂの３原色の多値電気信号を出力す
る。ＣＣＤセンサ１４より出力されたＲ，Ｇ，Ｂの多値
電気信号は、読取信号処理部２０においてシアン、マゼ
ンタ、イエロー、ブラックの各８ビットの階調データに
変換され、ＭＴＦ補正等が施された後に、同期用バッフ
ァメモリ３０に記憶される。複写部２００において、プ
リンタヘッド部３１は、入力される８ビットの階調デー
タに基づいてレーザビームを発光する。プリンタヘッド
部３１の発光するレーザビームは、反射鏡３７を介し
て、回転駆動される感光体ドラム４１を露光する。感光
体ドラム４１は、帯電チャージャ４３により一様に帯電
されている。この状態で露光を受けると、感光体ドラム
４１上には、原稿の静電潜像が形成される。シアン、マ
ゼンタ、イエロー、ブラックのトナー現像器４５ａ〜４
５ｄが順に選択され、感光体ドラム４１上の静電潜像を
現像する。この現像処理中に、給紙カセット５０より所
定の用紙がシート搬送装置３００を介して転写ドラム５
１に給紙される。シート搬送装置３００は、搬送中の用
紙を一旦停止させることなく、スキュー補正及びＣＤ補
正を実行する。シート搬送装置３００は、通過する用紙
のスキュー量を検出する搬送ユニット３１０と、搬送ユ
ニット３１０で検出されたスキュー量に基づいてスキュ
ー補正を行うと共に、搬送路の中心からのずれを検出し
てＣＤ補正を行う補正ユニット３２０と、これらユニッ
ト３１０及び３２０を制御する制御部３０１とで構成さ
れる。シート搬送装置３００については後に説明する。
感光体ドラム４１上に現像されたトナー像は、転写チャ
ージャ４６により転写ドラム５１上に巻き付けられた複
写紙に転写される。その後、複写紙は分離爪４７により
転写ドラム５１から分離され、定着装置４８においてト
ナー像が定着された後、排紙トレー４９に排紙される。

【０００７】（２）シート搬送装置の構成図２は、搬送ユニット３１０と補正ユニット３２０とを
上から見た図である。搬送ユニット３１０には、給紙カ
セット５０からの用紙が矢印方向に搬入される。搬送ロ
ーラ対（搬送ローラ３１１及び従動ローラ３１２）の上
流側の搬送路の中央には、搬送ユニット３１０への用紙
の搬入を検出する搬入センサ３３３が設けられている。
当該搬送ローラ対の下流側には、搬送される用紙の傾き
を検出するのに用いるスキューセンサ３１５及び３１６
が設けられている。スキューセンサ３１５及び３１６
は、取付位置精度を向上させ、搬送される用紙の搬送状
態を正確に捕らえるために、搬送ローラ対と同一ユニッ
ト内に設けられている。スキューセンサ３１５と３１６
とは、用紙搬送方向と垂直に並列させて配置されてい
る。図示しない制御部３０１は、搬入センサ３３３によ
り用紙の搬入が検出された後に、スキューセンサ３１５
及び３１６によりそれぞれ用紙が検出されるのに要した
時間に基づいて、搬入された用紙が傾いているか否か、
そして、傾いている場合には、何れの方向にどの程度傾
いているのか（スキュー量）を求める。このスキュー量
の検出については後に説明する。搬送ユニット３１０よ
り排出された用紙は、次の補正ユニット３２０に搬入さ
れる。搬送ローラ対（搬送ローラ３２１及び従動ローラ
３２２）の下流側に設けられるニップセンサ３３２は、
補正ユニット３２０への用紙の搬入を検出する。補正ユ
ニット３２０は、後に図４を用いて説明するように、支
点３２８を中心に、時計回り（ＣＷ）、及び、反時計回
り（ＣＣＷ）に回転可能に構成されている。また、搬送
ローラ対の下流側には、搬送ローラ対に挟持された用紙
の搬送路中心からのズレを検出するＣＤセンサ３３１が
設けられている。制御部３０１は、用紙のスキューを補
正した後に、ＣＤセンサ３３１の出力に基づいてＣＤ補
正を実行する。

【０００８】図３は、搬送ユニット３１０及び補正ユニ
ット３２０の断面図である。搬入センサ３３３、スキュ
ーセンサ３１５及び３１６は、用紙の搬送路の直下に設
けられる。搬送ユニット３１０の搬送ローラ及び従動ロ
ーラ３１２は、搬入された用紙を挟持して搬送する。レ
バー３１４は、従動ローラ３１２の回転軸の少なくとも
一方を支持する。レバー３１４には、ソレノイド３１３
が接続されている。ソレノイド３１３は、制御部３０１
によりオンの状態にされると、レバー３１４を引き上げ
ると供に、従動ローラ３１２を持ち上げ、搬送ユニット
３１０内における用紙の動きを自由にする。制御部３０
１がソレノイド３１３をオンの状態にするタイミングに
ついては後に説明する。補正ユニット３２０の搬送ロー
ラ３２１及び従動ローラ３２２は、搬送ユニット３１０
より排出された用紙を挟持して搬送する。

【０００９】図４は、補正ユニット３２０の構成を示す
図である。補正ユニット３２０の備えるスキュー補正フ
レーム３２６は、そのギア３４０がモータ３３０の歯車
とかみ合っており、モータ３３０の回転に伴い支点３２
８を中心に回転する。スキュー補正フレーム３２６は、
モータ３３０が時計回り（ＣＷ）に回転すれば、反時計
回り（ＣＣＷ）に回転する。制御部３０１は、用紙が搬
送ローラ３２１に到達する前に、モータ３３０を駆動制
御して、搬送ユニット３１０において検出されたスキュ
ー量と同じ角度だけスキュー補正フレーム３２６の向き
を傾ける。制御部３０１は、補正ユニット３２０に用紙
が搬入された後、再びモータ３３０を駆動制御してスキ
ュー補正フレーム３２６の向きを元の状態に戻す。これ
により用紙のスキューが補正される。なお、ここで、支
点３２８は、用紙の通過領域の外側に位置するように構
成されている。これにより、用紙が搬送ユニット３１０
の搬送ローラ対に挟持された状態でスキュー補正フレー
ム３２６が回転されるように際に用紙に与えられるスト
レスが軽減され、用紙の破損や紙しわの発生などが防止
される。ＣＤ移動フレーム３２３は、スライドガイド３
４１及び３４２を備え、用紙の搬送方向に垂直な方向に
スライド可能な状態で、スキュー補正フレーム３２６に
設けられている突起部３２４及び３４３により支持され
ている。搬送ローラ３２１及び従動ローラ３２２は、Ｃ
Ｄ補正フレーム３２３に支持されている。搬送ローラ３
２１の一方の回転軸には、モータ３２５が連結されてい
る。モータ３２５は、複写全体の制御を統括して行うプ
リンタ制御部（図示せず）によって駆動制御され、所定
の速度で搬送ローラ３２１を回転する。ＣＤ移動フレー
ム３２３のギアは、モータ３２７の歯車とかみ合わされ
ている。図２で示したＣＤセンサ３３１は、補正ユニッ
ト３２０の台板３２９上の用紙が排出される側であっ
て、用紙が搬送方向と直交する方向の基準位置、即ちＣ
Ｄ基準位置に正しく搬送されたときに用紙の一側辺が通
過する位置に配設されている（図４には示さず）。これ
によりＣＤセンサ３３１は、排出される用紙がＣＤ基準
位置からＣＤセンサ寄り方向にずれている場合にオン
し、センサの反対方向にずれている場合にオフする。制
御部３０１は、ＣＤセンサ３３１による検出結果に基づ
いて、モータ３２７の駆動制御を行いＣＤ補正フレーム
３２３を所定方向にスライドさせる。これにより、用紙
のＣＤ基準位置からのずれが補正される。ＣＤ移動フレ
ーム３２３は、モータ３２７が反時計回り（ＣＣＷ）に
回転すると、ＣＤセンサ３３１から遠ざかる向きに移動
する。ニップセンサ３３２は、用紙が搬送ローラ３２１
を通過したこと、即ち、用紙が搬送ローラ３２１及び従
動ローラ３２２により挟持されたことを検出する。

【００１０】図５は、シート搬送装置３００内における
制御ブロックを示す。制御部３０１は、搬送ユニット３
１０及び補正ユニット３２０内の各種センサに接続さ
れ、各センサの出力に基づいて、搬送ローラやモータの
駆動制御を行う。ＲＯＭ３５０は、制御部３０１の実行
する処理プログラムを記憶する。ＲＡＭ３６０は、各種
センサからの信号の状態等が記憶される。搬入センサ３
３３は、搬送ユニット３１０内に用紙が搬入したことを
検出する。スキューセンサ３１５及び３１６からの検出
信号は、搬入された用紙の傾きを検出する際に用いる。
ソレノイド３１３は、従動ローラ３１２を持ち上げ、ユ
ニット内における用紙の動きを自由にする際に用いる。
制御部３０１は、搬送センサ３３３、スキューセンサ３
１５、３１６からの検出信号に基づいて、用紙のスキュ
ー量を算出し、該スキュー量に応じてモータ３３０を回
転駆動し、補正ユニット３２０のスキュー補正フレーム
３２６を支点３２８を中心として回転する。また、制御
部３０１は、ＣＤセンサ３３１からの検出信号の値に基
づいて、モータ３２７を回転駆動し、ＣＤ移動フレーム
を所定の方向にスライドさせる。

【００１１】図６は、シート搬送装置３００に用紙４０
０が傾きなく、かつ搬送路の中心を通って搬入された場
合の搬送ユニット３１０の搬送ローラ対（３１１及び３
１２）と、補正ユニット３２０の搬送ローラ対（３２１
及び３２２）との関係を示す。（ａ）に示すように、搬
送ユニット３１０において、傾きがないことが検出され
た場合、制御部３０１は、搬送ユニット３１０の搬送ロ
ーラ対と、補正ユニット３２０の搬送ローラ対とを平行
にする。搬送ユニット３１０より排出された用紙は、
（ｂ）に示すように、補正ユニット３２０を通過し、そ
のまま排出される。

【００１２】図７は、シート搬送装置３００に、用紙４
００が反時計回り（ＣＣＷ）に傾いた状態で搬入された
場合の搬送ユニット３１０の搬送ローラ対と、補正ユニ
ット３２０の搬送ローラ対の向きとの関係を示す。
（ａ）に示すように、制御部３０１は、補正ユニット３
２０の搬送ローラ対の向きを支点３２８を中心として反
時計回り（ＣＣＷ）に、スキューセンサ３１５、３１６
により検出されるスキュー量だけ回転させ、用紙４００
が搬送ローラ対に対して垂直に搬入されるようにする。
（ｂ）に示すように、用紙４００の先端が搬入した後
に、制御部３０１は、補正ユニット３２０の搬送ローラ
対を時計回りに回転して向きを元に戻す。（ｃ）に示す
ように、補正ユニット３２０からは、スキュー補正の施
された用紙４００が排出される。なお、用紙４００の一
部が搬送ユニット３１０の搬送ローラ対に挟持された状
態で、補正ユニット３２０の搬送ローラ対を時計回りに
回転させると、用紙４００がたわみ、しわになるおそれ
がある。これを防ぐために、搬送ユニット３１０の備え
るソレノイド３１３を動作させて、従動ローラ３１２を
持ち上げ、搬送ユニット３１０内での用紙４００の動き
を自由にするようにしてもよい。

【００１３】図８は、シート搬送装置３００に、用紙４
００が時計回り（ＣＷ）に傾いた状態で、搬入された場
合の搬送ユニット３１０の搬送ローラ対と、補正ユニッ
ト３２０の搬送ローラ対の向きとの関係を示す。（ａ）
に示すように、制御部３０１は、支点３２８を中心とし
て補正ユニット３２０の搬送ローラ対を時計回り（Ｃ
Ｗ）に、搬送ユニット３１０により検出されるスキュー
量だけ回転させ、用紙４００が搬送ローラ対に対して垂
直に搬入されるようにする。（ｂ）に示すように、用紙
４００の先端が搬入した後に、制御部３０１は、補正ユ
ニット３２０の搬送ローラ対の向きを反時計回り（ＣＣ
Ｗ）に回転して元の状態に戻す。図７の場合と異なり、
補正ユニット３２０の搬送ローラ対は反時計回り（ＣＣ
Ｗ）に回転する。すなわち、搬送ローラ対は、用紙４０
０を引っ張る方向に回転するため、用紙４００の一部が
搬送ユニット３１０に挟持されている場合、破損する恐
れがある。これを防ぐために、搬送ユニット３１０の備
えるソレノイド３１３を動作させて、従動ローラ３１２
を持ち上げ、搬送ユニット３１０内での用紙４００の動
きを自由にする。（ｃ）に示すように、補正ユニット３
２０からは、スキュー補正の施された用紙４００が排出
される。

【００１４】図９及び図１０は、スキュー補正を行った
後に実行するＣＤ補正について説明する図である。図９
の（ａ）に示すように、ＣＤセンサ３３１により、スキ
ュー補正後の用紙４００の位置がＣＤ基準位置からＣＤ
センサ３３１寄りにずれていることが検出された場合、
ＣＤ移動フレーム３２３をＣＤセンサ３３１から離れる
方向にスライドさせる。（ｂ）に示すように、補正ユニ
ット３２０からは、ＣＤ補正後の用紙４００が排出され
る。また、図１０の（ａ）に示すように、ＣＤセンサ３
３１によりスキュー補正後の用紙４００の位置がＣＤ基
準位置からセンサの反対方向にずれていることが検出さ
れた場合、補正ユニット３２０の備えるＣＤ移動フレー
ム３２３をセンサ方向にスライドさせる。（ｂ）に示す
ように、補正ユニット３２０からは、ＣＤ補正後の用紙
４００が排出される。

【００１５】（３）スキュー補正及びＣＤ補正図１１は、シート搬送装置３００の備える制御部３０１
が実行する、搬送補正処理（スキュー補正及びＣＤ補
正）のフローチャートである。まず、搬送ユニット３１
０内において、搬入された用紙が傾いているか否かを検
出するスキュー検出処理を実行する（ステップＳ８）。
ステップＳ８における検出結果に基づいて、用紙のスキ
ュー量を算出する（ステップＳ９）。このステップＳ９
では、用紙がスキューしている場合にフラグＣが１にセ
ットされる。フラグＣ＝１の場合（ステップＳ１０でＹ
ＥＳ）、スキュー補正処理を実行する（ステップＳ１
１）。スキュー無し（フラグＣ＝０）の場合（ステップ
Ｓ１０でＮＯ）、及び、スキュー有り（フラグＣ＝１）
の場合であって、ステップＳ１１において、スキュー補
正を行った後、用紙のＣＤ基準位置からのずれを補正す
るＣＤ補正処理を実行する（ステップＳ１２）。

【００１６】図１２は、スキュー検出処理（図１１、ス
テップＳ８）のフローチャートである。搬送ユニット３
１０の備える搬入センサ３３３により用紙の搬入が検出
された場合（ステップＳ１３でＹＥＳ）、カウントＡ及
びＢをスタートさせる（ステップＳ１４）。搬送ユニッ
ト３１０に搬入された用紙は、搬送ローラ３１１及び従
動ローラ３１２により挟持され（ニップされ）、搬送さ
れる。スキューセンサ３１５が用紙を検出した場合（ス
テップＳ１５でＮＯ、ステップＳ１６でＹＥＳ）、フラ
グＡを１にセットすると共に、カウントＡをストップさ
せる（ステップＳ１７）。既にフラグＡが１にセットさ
れている場合には（ステップＳ１５でＹＥＳ）、ステッ
プＳ１６およびＳ１７をスキップする。スキューセンサ
３１６が用紙を検出した場合（ステップＳ１８でＮＯ、
ステップＳ１９でＹＥＳ）、フラグＢを１にセットする
と共にカウントＢをストップさせる（ステップＳ２
０）。既にフラグＢが１にセットされている場合には
（ステップＳ１８でＹＥＳ）、ステップＳ１９及びＳ２
０をスキップする。スキューセンサ３１５及び３１６の
両方において用紙が検出された場合、即ち、フラグＡ及
びＢの両方が１にセットされた場合に（ステップＳ２１
でＹＥＳ）、フラグＣを１にセットする（ステップＳ２
２）。以上の処理によって、搬送ユニット３１０に搬入
された用紙のスキュー状態（姿勢）に基づくカウントＡ
及びＢの値が求められる。次に説明するスキュー量演算
処理（図１１、ステップＳ９）では、このカウントＡ及
びＢの値に基づいて、スキューの方向、及び、スキュー
量を求める。

【００１７】図１３は、スキュー量演算処理（図１１、
ステップＳ９）のフローチャートである。ここでは、ス
キュー検出処理において検出したカウンタＡ及びＢの値
に基づいて、搬送される用紙のスキューの方向、及び、
スキュー量とを求める。まず、フラグＣの値が１にセッ
トされていることを確認する（ステップＳ２３）。フラ
グＣが０の場合、用紙のエッジ部がスキューセンサ３１
５及び３１６により未だ検出されておらず、スキュー量
の演算が不可能であると判断して、直ちにリターンする
（ステップＳ２３でＮＯ）。フラグＣが１にセットされ
ている場合（ステップＳ２３でＹＥＳ）、まず、カウン
トＡ及びＢの値を比較する（ステップＳ２４）。ここ
で、カウントＡ及びＢに差がある場合（Ａ−Ｂ≠０、ス
テップＳ２５でＹＥＳ）、搬送されている用紙が傾いて
いると判断し、このカウント値の差に基づいて、スキュ
ー角度、すなわちスキュー量を求める（ステップＳ２
６）。カウントＡの値の方が小さく、用紙が反時計回り
（ＣＣＷ）に傾いている場合（ステップＳ２７でＹＥ
Ｓ）、フラグＤを１にセットし、カウントＡ及びＢをリ
セットし、フラグＡ及びＢを０にセットする（ステップ
Ｓ２８）。また、カウントＢの値の方が小さく、用紙が
時計回り（ＣＷ）に傾いている場合（ステップＳ２７で
ＮＯ）、フラグＤを０にセットし、カウントＡ及びＢを
リセットし、フラグＡ及びＢを０にセットする（ステッ
プＳ２９）。一方、カウントＡ及びＢの値が等しい場合
（ステップＳ２５でＮＯ）、用紙に傾きがないと判断
し、フラグＨを１にセットした後に（ステップＳ３
０）、リターンする。

【００１８】図１４は、スキュー補正処理のフローチャ
ートである（図１１、ステップＳ１１）。ここでは、ス
キュー量演算処理（図１１、ステップＳ９）において求
められた用紙のスキュー量を用いて、搬送中の用紙のス
キュー補正を行う。ステップＳ３１〜３７において、ス
キュー補正のための準備を行い、ステップＳ３８〜４３
において、スキュー補正を行った後に次のＣＤ補正処理
（ステップＳ１２）へ進む。フラグＨ＝１の場合は「ス
キュー無し」を意味し、また、後に説明するように、フ
ラグＧ＝１の場合には「スキュー補正済み」を意味す
る。そこで、フラグＨ＝１、または、フラグＧ＝１の場
合（ステップＳ３１でＹＥＳ）、以下のスキュー補正処
理（ステップＳ３２〜Ｓ４３）を全てスキップする。フ
ラグＨ及びＧの両方が０の場合に（ステップＳ３１でＮ
Ｏ）、ステップＳ３２以降のスキュー補正処理を実行す
る。ステップＳ３２及びＳ３３は、後にフラグがセット
されるまでは全てＮＯで通過する。スキューの方向を示
すフラグＤが１にセットされている場合（ステップＳ３
４でＹＥＳ）、スキュー補正フレーム３２６を反時計回
り（ＣＣＷ）に回転させるため、モータ３３０をＣＷ方
向に回転させる（ステップＳ３５）。他方、フラグＤが
０の場合（ステップＳ３４でＮＯ）、スキュー補正フレ
ーム３２６を時計回り（ＣＷ）に回転させるため、モー
タ３３０をＣＣＷ方向に回転させる（ステップＳ４
４）。演算により求めたスキュー角度と同じだけ、スキ
ュー補正フレーム３２６を回転した後（ステップＳ３６
でＹＥＳ）、フラグＥを１にセットする（ステップＳ３
７）。補正ユニット３２０のニップセンサ３３２により
用紙が搬送ローラ３２１と従動ローラ３２２に挟持され
たことが検出されると（ステップＳ３８でＹＥＳ）、フ
ラグＦを１にセットした後に（ステップＳ３９）、フラ
グＤの値を調べ、上記ステップＳ３５及び４４とは逆方
向にモータ３３０を回転させて、スキュー補正フレーム
３２６を元の状態に戻す。即ち、ステップＳ３５におい
て、スキュー補正フレーム３２６を反時計回り（ＣＣ
Ｗ）に回転させた場合には（フラグＤ＝１、ステップＳ
４０でＹＥＳ）、これを時計回り（ＣＷ）に回転させる
ために、モータ３３０を反時計回り（ＣＣＷ）に回転さ
せる（ステップＳ４１）。一方、ステップＳ４４におい
て、スキュー補正フレーム３２６を時計回り（ＣＷ）に
回転させた場合には（フラグＤ＝０、ステップＳ４０で
ＮＯ）、これを反時計回りに回転させるために、モータ
３３０を時計回りに（ＣＷ）に回転させる。この際、ス
キュー補正フレーム３２６は、搬送中の用紙を引っ張る
ことになり、薄い用紙等は、破損する恐れがある。そこ
で、搬送ユニット３１０の備えるソレノイド３１３をオ
ンにして従動ローラ３１２を持ち上げ、搬送ユニット３
１０内における用紙の動きを自由にする。スキュー補正
フレーム３２６が復帰して、スキュー補正が完了するの
を待って（ステップＳ４２でＹＥＳ）、フラグＧを１に
セットすると共に、フラグＤ，Ｅ，Ｆを０にセットし、
ソレノイド３１３をオフにする（ステップＳ４３）。

【００１９】図１５は、ＣＤ補正処理（図１１、ステッ
プＳ１２）のフローチャートである。ここでは、スキュ
ー無し（フラグＨ＝１）、またはスキュー補正済みの用
紙（フラグＧ＝１）のＣＤ基準位置からのズレを補正す
る。フラグＨ、または、Ｇの値が１にセットされている
ことを確認した後（ステップＳ４６でＹＥＳ）、ソレノ
イド３１３を駆動して搬送ユニット３１０における用紙
の動きを自由にする（ステップＳ４７）。これは、後述
するＣＤ移動フレーム３２３の移動の際、用紙にストレ
スを与えて破損させたり、紙しわを発生させたりするこ
とを防ぐためである。なお、ソレノイドにより搬送ユニ
ット３１０の搬送ローラ対による用紙の挟持を解除させ
るのに代えて、搬送ユニット３１０の搬送ローラ対の用
紙搬送力を、補正ユニット３２０の搬送ローラ対の用紙
搬送力よりも弱く設定するようにしてもよい。ＣＤセン
サ３３１は、用紙がＣＤ基準位置からセンサ寄り方向に
ずれているときにオンの状態信号を出力し、センサの反
対方向にずれているときオフの状態信号を出力する。そ
こで、ＣＤセンサ３３１がオンの状態信号を出力してい
る場合には（ステップＳ４８でＹＥＳ）、ＣＤ移動フレ
ーム３２３をＣＤセンサ３３１から離れる方向に移動さ
せるため、モータ３２７を反時計回り（ＣＣＷ）方向に
回転させる（ステップＳ４９）。ＣＤセンサ３３１が出
力する状態信号がオンからオフに切り替わった時に（ス
テップＳ５０でＹＥＳ）、モータ３２７の回転を停止す
る（ステップＳ５１）。また、ＣＤセンサ３３１がオフ
の状態信号を出力している場合には（ステップＳ４８で
ＮＯ）、ＣＤ移動フレーム３２３をＣＤセンサ３３１に
近づける方向に移動させるため、モータ３２７を時計回
り（ＣＷ）方向に回転させる（ステップＳ５４）。ＣＤ
センサ３３１から出力される状態信号がオフからオンに
切り替わった時に（ステップＳ５５でＹＥＳ）、モータ
３２７の回転を停止する（ステップＳ５１）。モータ３
２７の停止によりＣＤ基準位置ずれの補正が完了したと
判断して（ステップＳ５２でＹＥＳ）、ソレノイド３１
３をオフにして、従動ローラ３１２を元の位置に戻すと
共に、フラグＧ，Ｈをリセットして０にする（ステップ
Ｓ５３）。なお、本実施形態では、補正ユニット３２０
の下流側に設けられたＣＤセンサ３３１によって、スキ
ュー補正後の用紙のＣＤ基準位置からのずれを検出する
ようにしているが、ＣＤ基準位置ずれの検出のための構
成はこれに限定されるものではなく、その他種々の構成
で代替できる。例えば、スキューセンサ３１５及び３１
６によって得られた用紙のスキュー方向及びスキュー量
に基づいて、スキュー補正後の用紙のＣＤ基準位置から
のずれの方向及び量を予め演算するようにしてもよい。
この場合、ＣＤセンサの配置が不要になる利点がある。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるシ
ート搬送装置によれば、シートの搬送を一旦停止させた
り、規制板等の特別の部材を用いたりせずに、シートの
スキュー補正及びＣＤ補正を行うことができる。請求項
１に記載された本発明にかかるシート搬送装置によれ
ば、シートの先端が突入する前に、シートのスキュー方
向及びスキュー量と同じ方向に同じ量だけシート搬送手
段が傾いてシートの突入角度のずれを無くし、シートが
突入後、シート搬送手段がシートを保持・搬送しつつ元
の位置に復帰するため、シートの搬送を止めずにスキュ
ーを補正することができる。これにより、給紙間隔を従
来よりも短くすることができるため、例えば複写機であ
れば、低いシステムスピードでも時間当たりのコピー枚
数を増やすことができる。請求項２に記載された本発明
にかかるシート搬送装置によれば、前記請求項１のシー
ト搬送装置において、シート搬送手段がシート搬送方向
と直交する方向にスライド移動することにより、スキュ
ー補正によって生じるシートのＣＤ基準位置からのずれ
が補正されるため、シートの搬送を止めずにＣＤ補正を
行うことができる。請求項３または４にかかる本発明に
記載のシート搬送装置によれば、前記スキュー補正また
はＣＤ補正が実行されている期間、前記シート搬送手段
の上流側に設けられた第２のシート搬送手段によるシー
トの保持が解除される。これにより、スキュー補正また
はＣＤ補正によりシートに与えられるストレスが軽減さ
れるため、シートの破損やしわの発生などが防止され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態のシート搬送装置を内蔵す
るディジタルカラー複写機の断面図である。

【図２】搬送ユニット及び補正ユニットを上から見た
図である。

【図３】搬送ユニット及び補正ユニットの断面図であ
る。

【図４】補正ユニットの構成を示す図である。

【図５】シート搬送装置３００内における制御ブロッ
クを示す図である。

【図６】用紙が搬入された場合の搬送ユニットと、補
正ユニットの搬送ローラとの関係を示す。

【図７】用紙が搬入された場合の搬送ユニットと、補
正ユニットの搬送ローラとの関係を示す。

【図８】用紙が搬入された場合の搬送ユニットと、補
正ユニットの搬送ローラとの関係を示す。

【図９】スキュー補正後におけるＣＤ補正について説
明する図である。

【図１０】スキュー補正後におけるＣＤ補正について
説明する図である。

【図１１】搬送補正処理のフローチャートである。

【図１２】スキュー検出処理のフローチャートであ
る。

【図１３】スキュー量演算処理のフローチャートであ
る。

【図１４】スキュー補正処理のフローチャートであ
る。

【図１５】ＣＤ補正処理のフローチャートである。

【符号の説明】

３００…シート搬送装置３０１…制御部３１０…搬送ユニット３１１、３２１…搬送ローラ３１２、３２２…従動ローラ３１３…ソレノイド３１４…レバー３１５、３１６…スキューセンサ３２０…補正ユニット３２３…ＣＤ移動フレーム３２４、３４３…突起部３２５…搬送ローラ用のモータ３２６…スキュー補正フレーム３２７、３３０…モータ３２８…支点３２９…台板３３２…ニップセンサ３４１、３４２…ガイド３５０…ＲＯＭ３６０…ＲＡＭ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シートのスキュー方向及びスキュー量を
検出するスキュー検出手段と、シートを保持しつつ搬送するシート搬送手段と、シート搬送手段をシート面と平行に回動させる駆動手段
と、シートの先端がシート搬送手段に突入する前に、駆動手
段を作動させ、前記スキュー検出手段の検出結果に応じ
てシート搬送手段をシートのスキュー方向と同じ方向に
所定量回動し、シートがシート搬送手段に対して垂直に
突入するようにするとともに、シートがシート搬送手段
に保持されつつ搬送される期間において、再び駆動手段
を作動させ、シート搬送手段を前記回動と逆方向に同じ
量だけ回動し、元の位置に戻すことによりシートのスキ
ューを補正するように制御する制御手段と、を備えるシート搬送装置。
【請求項２】前記スキュー補正により生じる、シート
搬送方向と直交する方向におけるシートの基準位置から
のずれを検出する中心ずれ検出手段と、前記シート搬送手段をシート搬送方向と直交する方向に
スライド移動させる第２の駆動手段と、をさらに備え、前記制御手段は、シートがシート搬送手段に保持されつ
つ搬送される期間において、第２の駆動手段を作動さ
せ、前記中心ずれ検出手段の検出結果に応じてシート搬
送手段をスライド移動させることによりシートの基準位
置からのずれを補正するように制御する、前記請求項１
に記載のシート搬送装置。
【請求項３】前記シート搬送手段よりもシート搬送方
向において上流側に配置された、シートを保持しつつ搬
送する第２のシート搬送手段と、第２のシート搬送手段によるシートの保持を解除する解
除手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記シート搬送手段によりスキュー補
正が実行されている期間、解除手段を作動させ、第２の
シート搬送手段によるシートの保持を解除するように制
御する、前記請求項１に記載のシート搬送装置。
【請求項４】前記シート搬送手段よりもシート搬送方
向において上流側に配置された、シートを保持しつつ搬
送する第２のシート搬送手段と、第２のシート搬送手段によるシートの保持を解除する解
除手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記シート搬送手段によりシートの基
準位置ずれの補正が実行されている期間、解除手段を作
動させ、第２のシート搬送手段によるシートの保持を解
除するように制御する、前記請求項２に記載のシート搬
送装置。