JPH0917405A - 密閉形鉛蓄電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 【目的】 安全弁の装着不良を積極的に防止した密閉形
鉛蓄電池を提供する。 【構成】 本発明になる密閉形鉛蓄電池は、排気栓と、
該排気栓が装着される排気部とを備え、前記排気部は、
安全弁と、安全弁が装着される排気筒と、安全弁の装着
状態が保持される安全弁押え体とを有し、前記排気部に
形成された係止手段と、安全弁押え体に形成された係止
手段とにより、該押え体が排気部に係止されていること
を特徴とする。これにより、安全弁は良好な装着状態を
維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、密閉形電池の排気構造
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】密閉形鉛蓄電池は、使用中の内圧上昇に
よる電槽変形などを防止するため、安全弁を排気部の排
気筒に装着し、排気部上部に排気栓、あるいは防爆構造
とするためのフィルターを設けた排気栓を取り付けてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】安全弁の取り付け作業
は蓄電池の初充電後に行うが、初充電後の電池内圧は充
電による発熱のために上昇傾向となっており、安全弁を
装着してもその内圧によって安全弁が外れてしまうこと
がある。

【０００４】このような安全弁の外れは、安全弁ととも
に排気栓を装着してしまえば、排気栓によって安全弁の
自由度がある程度小さくできるので、外れが抑制でき
る。

【０００５】しかしながら、安全弁が外れるという状態
まではいかなくとも、浮き上がった状態等、つまり電池
として気密不良の状態となってしまうことがある。まし
て、排気栓を取り付けた後に安全弁の装着状態を確認す
ることは、煩雑な作業であり、実質上不可能なことであ
る。

【０００６】加えて、このような電池では、気密不良に
よって電池容量が早期に低下するといった問題がある。

【０００７】そこで、本発明は上記課題を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、安全
弁の浮き上がり等による装着不良を積極的に防止した密
閉形鉛蓄電池を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】第一の発明は、密閉形鉛
蓄電池に関し、排気栓と、該排気栓が装着される排気部
とを備え、前記排気部は、安全弁と、安全弁が装着され
る排気筒と、安全弁の装着状態が保持される安全弁押え
体とを有してなり、前記排気部に形成された係止手段
と、安全弁押え体に形成された係止手段とにより、該押
え体が排気部に係止されていることを特徴とする。

【０００９】第二の発明では、第一の発明にかかる密閉
形鉛蓄電池に関し、安全弁押え体が、樹脂製、叉は金属
製のキャップ形状であることを特徴とする。

【００１０】第三の発明では、第二の発明にかかる密閉
形鉛蓄電池に関し、安全弁押え体の上部叉は上部と側部
とに開口部が形成されていることを特徴とする。

【００１１】

【作用】本発明になる密閉形鉛蓄電池では、積極的に設
けた安全弁押え体によって安全弁が係止されているの
で、安全弁は良好な装着状態を維持できる。

【００１２】それゆえに、排気筒上部にはめ込まれた安
全弁が初充電を含む充放電時の圧力変化によって、外れ
たり、外れかかったり、もしくは浮き上がったりするこ
とがない。

【００１３】

【実施例】以下、本発明になる密閉形鉛蓄電池につい
て、好適な実施例に基づいて詳述する。

【００１４】図１は、本発明になる密閉形鉛蓄電池に装
着する安全弁押え体の一実施例を示す説明図である。

【００１５】図において、５は安全弁押え体である。押
え体５は、２の開口部と、１の係止手段と、１０の押え
体本体とよりなる。押え体５は、ここでは、横断面形状
を円形とし、全体形状をキャップ形状としている。本体
１０の上部には、安全弁の排気機能を損ねないよう、加
えて安全弁の装着具合が目視できるようにするため、安
全弁の断面形状よりも若干小さい円形の開口部２が形成
されている。

【００１６】さらに視認性をよくするために、全体叉は
／及び一部を透明としてもよい。

【００１７】そして、本体１０の下部周縁には、排気部
の係止手段に係止される係止手段１がつば状に形成され
ている。

【００１８】また、押え体５は樹脂製であり、特に、つ
ば状の係止手段１は、排気部の係止手段に係止しやすい
よう、弾力性を持たせている。

【００１９】図２は、安全弁押え体を装着した密閉形鉛
蓄電池の単部断面図を示した図である。

【００２０】図において、３は電池の蓋、４はゴム製安
全弁、１２は排気部、６は排気部１２に螺合装着される
フィルタ付排気栓、１３は排気筒である。

【００２１】尚、他の符号は、先に示した符号と同じ内
容を意味する。

【００２２】本実施例では、排気栓６が排気部１２に螺
合装着されている。

【００２３】ゴム弁４は、排気筒１３にはめ込まれてお
り、ゴム弁１４の上面端部に接触するよう安全弁押え体
５は、押え体５の係止手段１と、排気部１２の係止手段
１４とにより係止されている。

【００２４】このとき、押え体５は、排気部１２にワン
タッチではめ込めるので、容易に取り付けることができ
る。

【００２５】排気部１２の係止手段１４は、ここでは排
気栓６が装着される螺合溝の最下部の溝を利用している
が、別に設けてもよい。

【００２６】尚、安全弁押え体５の形状もこれに限るも
のでなく、特にキャップ形状のもの、上面視Ｘ形状やＹ
形状であるような異形のキャップ形状、叉は板状体をお
り曲げてＵ字状やコ字状に形成されたものの場合には、
単セルや２セルといったセル数の少ない密閉形鉛蓄電池
において、非常に取り付けやすいので、作業が煩雑にな
らずにすむ。

【００２７】さらに、上面視Ｘ形状やＹ形状であるよう
なキャップ形状の押え体では、上部と側部との両方に開
口部が形成されているので、上部のみのものよりも弁の
状態をより的確に視認できる。

【００２８】加えて、係止手段１，１４の形状も本実施
例に限るものでなく、係止手段１，及び１４とで係止叉
は及び嵌合が容易にできるものであれば足りる。

【００２９】

【発明の効果】第一の発明は、密閉形鉛蓄電池に関し、
排気栓と、該排気栓が装着される排気部とを備え、前記
排気部は、安全弁と、安全弁が装着される排気筒と、安
全弁の装着状態が保持される安全弁押え体とを有してな
り、前記排気部に形成された係止手段と、安全弁押え体
に形成された係止手段とにより、該押え体が排気部に係
止されていることを特徴とする。

【００３０】第二の発明では、第一の発明にかかる密閉
形鉛蓄電池に関し、安全弁押え体が、樹脂製、叉は金属
製のキャップ形状であることを特徴とする。

【００３１】第三の発明では、第二の発明にかかる密閉
形鉛蓄電池に関し、安全弁押え体の上部叉は上部と側部
とに開口部が形成されていることを特徴とする。

【００３２】本発明になる密閉形鉛蓄電池では、積極的
に設けた安全弁押え体によって安全弁が係止されている
ので、安全弁は良好な装着状態を維持できる。

【００３３】それゆえに、排気筒上部にはめ込まれた安
全弁が初充電を含む充放電時の圧力変化によって、外れ
たり、外れかかったり、もしくは浮き上がったりするこ
とがない。

【００３４】また、キャップ形状とすることにより、排
気部への取付が容易となる。

【００３５】さらに、安全弁押え体の形状が安全弁全体
を覆ってしまうような形状とした場合には、該押え体に
開口部を設けたり、叉は／及び押え体の全体もしくは一
部分を透明とすることにより、安全弁の装着状態を的確
に確認できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明になる密閉形鉛蓄電池に装着する安全弁
押え体の一実施例を示す説明図である。

【図２】安全弁押え体を装着した密閉形鉛蓄電池の単部
断面図を示した図である。

【符号の説明】

１ 係止手段 ２ 開口部 ３ 電池の蓋 ４ ゴム製安全弁 ５ 安全弁押え体 ６ フィルタ付排気栓 ７ フィルタ １０ 押え体本体 １２ 排気部 １３ 排気筒 １４ 係止手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 排気栓（６）と、該排気栓が装着される
   排気部（１２）とを備え、 前記排気部は、安全弁（４）と、安全弁が装着される排
   気筒（１３）と、安全弁の装着が保持される安全弁押え
   体（５）とを有し、 前記排気部に形成された係止手段（１４）と、安全弁押
   え体に形成された係止手段（１）とにより、該押え体が
   排気部に係止されていることを特徴とする密閉形鉛蓄電
   池。
2. 【請求項２】 安全弁押え体が、樹脂製、叉は金属製の
   キャップ形状であることを特徴とする請求項１記載の密
   閉形鉛蓄電池。
3. 【請求項３】 安全弁押え体の上部叉は上部と側部とに
   開口部（２）が形成されていることを特徴とする請求項
   ２記載の密閉形鉛蓄電池。