JPH09173927A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

塗布装置及び塗布方法

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Publication number
JPH09173927A
JPH09173927A JP33711195A JP33711195A JPH09173927A JP H09173927 A JPH09173927 A JP H09173927A JP 33711195 A JP33711195 A JP 33711195A JP 33711195 A JP33711195 A JP 33711195A JP H09173927 A JPH09173927 A JP H09173927A
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JP
Japan
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coating
roll
resist
coating liquid
cylindrical body
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Application number
JP33711195A
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English (en)
Inventor
Masahiro Urakuchi
雅弘 浦口
Mitsugi Kamimura
貢 上村
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Coating Apparatus (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロールコータ又はバーコータにより被塗布基板
表面にフォトレジスト等を塗布する塗布装置に関し、コ
ーティングロールの溝内に乾燥したレジストが残らない
ようにして、常に正常な塗布液の塗布を行う。 【解決手段】基板26上に塗布液27を塗布する塗布装
置であって、表面に凹部を有し、塗布液27を基板26
に塗布する回転可能な第1の円柱体21と、第1の円柱
体21の少なくとも凹部に、塗布液27を供給する塗布
液供給手段22と、第1の円柱体21の回転方向とは反
対方向に回転し、第1の円柱体21の凹部内の塗布液2
7を、凹部内から除去する第2の円柱体23とを備えた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布装置及び塗布
方法に関し、より詳しくは、ロールコータ又はバーコー
タにより被塗布基板表面にレジスト溶液等を塗布する塗
布装置及び塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ、プラズマディスプレ
イにおいては、画面の大型化を図るため、或いは高いス
ループットを得るために、大型のガラス基板を用いるよ
うになってきている。従来、ガラス基板上に形成された
配線層等のパターニングに用いるレジスト溶液の塗布に
はスピンコータを用いている。しかし、ガラス基板の大
型化に伴い、スピンコータでは塗布効率の悪化を招き、
しかも塗布膜の膜厚の均一化を図れなくなってしまう。
これらの問題を解決するため、大型基板に対してはロー
ルコータやバーコータ或いはスロットコータを用いるよ
うになってきている。
【0003】図7(a),(b)は、従来例に係るロー
ルコータの全体の構成を示す斜視図及び断面図である。
同図に示すように、弾性を有する円柱体1aと回転軸1
bとからなるコーティングロール1と、そのコーティン
グロール1に近接し、かつその回転軸1bと平行な回転
軸4bを中心として回転可能な円柱体4aを有するバッ
クアップロール4とが設置され、両円柱体1a,4aの
間をコンベアベルト3に載置された被塗布基板5がコー
ティングロール1の円柱体1aと接触しつつ、通過する
ようになっている。
【0004】また、コーティングロール1の円柱体1a
には被塗布基板5へのレジスト溶液塗布位置の少し手前
にレジスト溶液を供給し、塗着させるレジスト容器(ド
クタバー)2が設置されている。コーティングロール1
に対面する側でレジスト容器2のレジスト溶液溜め2a
の底部から突起2bが出ており、この突起2bを回転す
る円柱体1aに一定圧(以後、ドクタバー圧と称す
る。)で押圧する。円柱体1aにはレジスト溶液を保持
する図示しない溝が円周方向に形成されており、レジス
ト容器2から供給されたレジスト溶液はこの溝に充填さ
れ、保持される。このとき、溝に充填されるレジスト溶
液量はドクタバー圧によって調整可能である。
【0005】コーティングロール1とバックアップロー
ル4の間に被塗布基板5が送られてくると、被塗布基板
5の表面でコーティングロール1の溝の周辺の凸部が潰
れて溝内にあるレジスト溶液が被塗布基板5の表面に移
転・塗布される。コーティングロール1の構造に若干の
違いはあるが、金属線が円周方向に巻かれた構造を有す
る所謂バーコータも上記ロールコータの場合とほぼ同様
にして被塗布基板の表面に塗布液を塗布することができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コーテ
ィングロール1表面の溝内のレジスト溶液はコーティン
グロール1の表面が被塗布基板5と接触しないと、その
まま溝内に残ってしまうため、塗布間隔(タクトタイ
ム)が空くと、溝内のレジスト溶液は乾燥してしまう。
このようになってしまうと、溝内には新しい流動性のあ
るレジスト溶液が十分に満たされないため、正常にレジ
スト溶液を塗布することが出来なくなってしまう。ま
た、レジスト溶液中の溶剤の蒸発量はタクトタイムによ
り異なってくるが、溶剤の蒸発は連続塗布を行う場合に
大きな問題となる。
【0007】この問題を解決するため、図8に示すよう
に、被塗布基板14を反転させ、即ち塗布面を下に向け
てレジスト溶液等の塗布液15を塗布する装置が開発さ
れた。図8に示すように、レジスト溶液溜め12aにレ
ジスト溶液15を溜めておくレジスト容器12の上部に
はレジスト溶液溜め12aのレジスト溶液15に半分漬
かりながら回転軸11bを中心として回転するコーティ
ングロール11が取り付けられている。被塗布基板14
は、塗布面を下にして、円柱体13aと回転軸13bと
からなる回転可能なバックアップロール13と、コーテ
ィングロール11とに挟まれて移動するようになってい
る。
【0008】この塗布装置を用いた塗布方法では、コー
ティングロール11の回転する円柱体11aが大気に曝
される時間を短くできるため塗布液15の乾燥を抑制す
ることが可能である。しかし、被塗布基板14が大型化
するに伴い、塗布液15の塗布前及び塗布後に被塗布基
板14自体を反転させることが難しくなってしまう等、
製造工程における困難さが増す。
【0009】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
創作されたものであり、ロールコータやバーコータを用
いて被塗布基板表面に塗布液を塗布する際、コーティン
グロールの溝内に乾燥したレジスト溶液が残らないよう
にして、常に正常な塗布液の塗布を行うことができる塗
布装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1の発明
である、基板上に塗布液を塗布する塗布装置であって、
表面に凹部を有し、前記塗布液を前記基板に塗布する回
転可能な第1の円柱体と、前記第1の円柱体の少なくと
も前記凹部に、塗布液を供給する塗布液供給手段と、前
記第1の円柱体の回転方向とは反対方向に回転し、前記
第1の円柱体の凹部内の前記塗布液を、前記凹部内から
除去する第2の円柱体とを備えたことを特徴とする塗布
装置によって達成され、第2の発明である、基板上に塗
布液を塗布する塗布装置であって、表面に凹部を有し、
前記塗布液を前記基板に塗布する回転可能な第1の円柱
体と、前記第1の円柱体の少なくとも前記凹部に、塗布
液を供給する塗布液供給手段と、前記第1の円柱体に接
触し、該第1の円柱体の凹部内の前記塗布液を、前記凹
部内から除去する帯状連続体とを備えたことを特徴とす
る塗布装置によって達成され、第3の発明である、基板
上に塗布液を塗布する塗布方法であって、表面に凹部を
有する回転可能な第1の円柱体の該凹部内に、前記塗布
液を供給する工程と、次いで、前記第1の円柱体を回転
させ、該凹部内の塗布液を前記基板に塗布する工程と、
次いで、該第1の円柱体の該回転方向とは反対方向に回
転する第2の円柱体を用いて、該凹部内に残存する該塗
布液を除去する工程とを含むことを特徴とする塗布方法
によって達成され、第4の発明である、基板上に塗布液
を塗布する塗布方法であって、表面に凹部を有する回転
可能な第1の円柱体の該凹部内に、前記塗布液を供給す
る工程と、次いで、前記第1の円柱体を回転させ、該凹
部内の塗布液を前記基板上に塗布する工程と、次いで、
前記第1の円柱体に接触する帯状連続体を用いて、前記
凹部内に残存する前記塗布液を除去する工程とを含むこ
とを特徴とする塗布方法によって達成される。
【0011】本発明においては、塗布液を保持する凹部
が形成された第1の円柱体に接触して第2の円柱体が設
けられ、かつ第2の円柱体と第1の円柱体とは互いに反
対方向に回転し、第2の円柱体との接触により第1の円
柱体の凹部内の塗布液を除去する。即ち、第1の円柱体
と第2の円柱体とは互いに反対方向に回転可能なので、
特開平6−79209号公報に示す第1の円柱体と第2
の円柱体とを同じ方向に回転させている場合と異なり、
第2の円柱体を第1の円柱体に十分に押圧しても第1の
円柱体の回転を妨げることはない。これにより、第1の
円柱体の表面に残っている塗布液をほぼ完全に除去する
ことが可能である。従って、本発明の塗布装置とベルト
コンベア等被塗布基板の自動送り装置を併用することに
より、大量生産向けの塗布装置として用いることができ
る。
【0012】更に、第1の円柱体の凹部の残留塗布液は
第2の円柱体により除去される。このため、特開平6−
79209号公報に示すような第1の円柱体に直接ヘラ
を接触させて第1の円柱体から直接レジスト溶液を削ぎ
取る場合と比べて、第1の円柱体の凹部が弾性を有する
部材で作成されていても、第1の円柱体の凹部を傷めな
くて済む。
【0013】また、塗布液を移転・塗着させる帯状連続
体が第1の円柱体に接触して設けられている。従って、
帯状連続体を移動させて、第1の円柱体の表面に残った
塗布液を帯状連続体により連続して除去することができ
る。従って、本発明の塗布装置とベルトコンベア等被塗
布基板の自動送り装置を併用することにより、大量生産
向けの塗布装置として用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。 (第1の実施の形態)図1(a),(b)は、本発明の
第1の実施の形態に係る塗布装置を示す。図1(a),
(b)において、21はコーティングロールで、ゴム製
の第1の円柱体21aと、第1の円柱体21aの軸に沿
う回転軸21bとからなる。第1の円柱体21aの表面
には回転軸21bの周りの円周方向に沿って図5(a)
に示すようなレジスト溶液27が溜まる溝21dが形成
されている。第1の円柱体21aは回転軸21bにより
回転し、被塗布基板26の表面にレジスト溶液27を移
転し、塗布する。
【0015】22はレジスト溶液27をコーティングロ
ール21に供給し、塗着させる、ステンレス製のレジス
ト容器である。レジスト容器22は長方形状のレジスト
溶液溜め22aの三方が側壁に囲まれており、他の一つ
の長手側には側壁がなく開放されている。開放された側
がコーティングロール21に対面し、レジスト溶液溜め
22aからレジスト溶液27が供給されるようになって
いる。また、この開放側でレジスト溶液溜め22aの底
部にあたるところに突起22bが形成され、この突起2
2bとコーティングロール21とが接触する。接触の押
圧力を調整することにより弾性を有する凸部21dを潰
してコーティングロール21に塗着させるレジスト溶液
27の量を調整可能である。
【0016】24は被塗布基板26、例えばガラス基板
26を載置して一定方向に移動させるコンベアベルト
で、コンベアベルト24と接触したバックアップロール
25の回転によってその方向に動くようになっている。
バックアップロール25の回転軸とコーティングロール
21の回転軸とは平行に保たれ、移動している被塗布基
板26がコーティングロール21の表面とバックアップ
ロール25の表面の間に挟まれて通過する。これによ
り、コーティングロール21の凸部21cが潰れて凸部
21cの間の溝21dからレジスト溶液27が被塗布基
板26の表面に移転され、塗布されることになる。な
お、バックアップロール25はコンベアベルト24を制
御するモータとは別のモータで制御されていてもよい
し、接触するコンベアベルト24の動きに従って動くよ
うにされていてもよい。
【0017】23は多孔質の材料、例えばセラミック又
は焼結金属からなる第2の円柱体23aと、この第2の
円柱体23aの中心軸に沿う回転軸23bとを有するレ
ジスト除去ロール33である。レジスト除去ロール23
は被塗布基板26へのレジスト塗布位置からレジスト供
給位置に至る途中に設けられ、また、その回転軸23b
の方向がコーティングロール21の回転軸21bの方向
と平行になるように、かつコーティングロール21の表
面と接触するように設置されている。更に、レジスト除
去ロール23の回転軸23bの内部は中空の流通穴23
cになっている。また、レジスト除去ロール23の回転
軸23bを支持して回転軸21bの方に近づけたり回転
軸21bから遠ざけたりすることにより、レジスト除去
ロール23のコーティングロール21への押圧力を調整
する手段(図示していない。)を有している。
【0018】塗布装置の使用時に、レジスト除去ロール
23をコーティングロール21と接触させて逆方向に回
転させるとともに、流通穴23cを吸気する。レジスト
除去ロール23とコーティングロール21との接触によ
り、被塗布基板26へのレジスト溶液塗布終了後にコー
ティングロール21の表面に残っているレジスト溶液2
7をレジスト除去ロール23の表面に移転させ、塗着さ
せるとともに、流通穴23cを吸気することにより、コ
ーティングロール21の表面に塗着しているレジスト溶
液と第2の円柱体23aの表面に移転・塗着したレジス
ト溶液27とが多孔質の第2の円柱体23aにある多数
の孔及び流通穴23cを通して除去される。
【0019】即ち、セラミック又は焼結金属からなるレ
ジスト除去ロール23はゴム製のコーティングロール2
1に対してレジスト溶液に対する付着力が大きい。ま
た、レジスト除去ロール23のコーティングロール21
への押圧力により、コーティングロール21の凸部21
cの潰れ量が変わり、移転・塗着させるレジスト溶液量
が変化するので、その押圧力を調整することにより、レ
ジスト除去ロール23に十分な量のレジスト溶液27が
移転・塗着される。しかも、流通穴23cからの吸気に
より、コーティングロール21の溝21dの底部に残る
レジスト溶液27もほぼ完全に取り去ることができる。
なお、コーティングロール21とレジスト除去ロール2
3とは互いに逆方向に回転するので、それらの間の押圧
力を十分に強くしてもコーティングロール21の回転は
妨げられない。
【0020】上記の塗布装置の動作について図1(b)
を参照しながら説明する。即ち、コーティングロール2
1を一定方向に回転させると同時に、バックアップロー
ル25及びレジスト除去ロール23をコーティングロー
ル21の回転方向と逆の方向に回転させる。そして、レ
ジスト溶液27をレジスト容器22に満たし、コーティ
ングロール21の表面に所定のレジスト溶液量が塗着さ
れるようにレジスト容器22の突起22bをコーティン
グロール21の表面に適当な押圧力で押圧する。これに
より、所定量のレジスト溶液27がコーティングロール
21の第1の円柱体21aの溝21d内に移転され、保
持される。コーティングロール21の更なる回転により
順次レジスト溶液27が溝21d内に満たされていく。
また、レジスト除去ロール23の流通穴23cを不図示
の排気装置により吸気しておく。
【0021】一方、バックアップロール25の回転によ
りコンベアベルト24が移動し、被塗布基板26がコー
ティングロール21の下に送られてくる。被塗布基板2
6は引き続き移動することによりコーティングロール2
1と接触しつつ、通過する。被塗布基板26とコーティ
ングロール21の接触により凸部21cが潰れて、第1
の円柱体21aの溝21d内のレジスト溶液27は殆ど
被塗布基板26の表面に移転され、塗布される。しか
し、溝26内には僅かにレジスト溶液27が残ることも
ある。そのときの溝21dの様子を図5(b)に示す。
【0022】コーティングロール21がさらに回転し、
レジスト溶液27が残った溝21dがレジスト除去ロー
ル23と接触する。このとき、レジスト除去ロール23
のコーティングロール21への押圧力により、弾性を有
する凸部21cが潰れて溝26内のレジスト溶液27が
レジスト除去ロール23の第2の円柱体31aの表面と
接触し、そのレジスト溶液27が第2の円柱体31aの
表面に移転され、塗着される。このとき、流通穴23c
の吸気により、第2の円柱体31aの表面に移転され、
塗着されたレジスト溶液27が多孔質の第2の円柱体3
1aにある多数の孔を通して吸い取られるとともに、さ
らに、コーティングロール21の表面から直接残留した
レジスト溶液27が同じようにして吸い取られる。そし
て、コーティングロール21の更なる回転により、順次
溝21d内に残ったレジスト溶液27が第2の円柱体3
1aの表面に移転され、塗着され、続いてそのレジスト
溶液27は吸気によりその表面から流通穴21cを経て
次々に除去されていく。
【0023】次いで、コーティングロール21のさらな
る回転によりレジスト容器22の設置位置に再び戻って
きた溝21dに適量の新たなレジスト溶液が供給され
る。このため、新しい被塗布基板26に所定量のレジス
ト溶液を塗布することが可能となる。なお、塗布間隔
(タクトタイム)があいた場合には、コーティングロー
ル21表面の溝21d内にレジスト容器22からの供給
量がそのまま残ったまま塗布位置を通過するが、レジス
ト除去ロール23によりそのレジスト溶液27は完全に
除去されるので、レジスト溶液残留のない溝21dが再
びレジスト容器22の位置に戻る。これにより、適量の
新たなレジスト溶液27がコーティングロール21に供
給され、連続して新たな被塗布基板26に正常なレジス
ト塗布を行うことができる。
【0024】以上のように、本発明の第1の実施の形態
によれば、弾性を有する凸部21cの間にレジスト溶液
27を保持する溝21dが表面に形成されたコーティン
グロール21に接触してレジスト除去ロール23が設け
られており、かつコーティングロール21へのレジスト
除去ロール23の押圧力を調整する手段を有する。従っ
て、適当に押圧力を調整することにより、コーティング
ロール21の凸部21cが潰れて凹部21dが現れ、レ
ジスト除去ロール23に十分な量のレジスト溶液27が
移転され、塗着される。
【0025】また、レジスト除去ロール23の第2の円
柱体23aは多孔質の材料で形成され、かつ第2の円柱
体23aの中央部に中空の流通穴23cが形成されてい
る。従って、コーティングロール21の表面、特にコー
ティングロール21の溝21dの底部に残るレジスト溶
液が、レジスト除去ロール23の多孔質の第2の円柱体
23aにある多数の孔及び流通穴23cを通して除去さ
れる。
【0026】これにより、コーティングロール21の表
面に残っているレジスト溶液27をほぼ完全に除去する
ことが可能である。従って、次のレジスト塗布の際、常
に適量の新たなレジスト溶液をコーティングロール21
の溝21dに供給し、連続して新たな被塗布基板26に
所定量のレジスト溶液を塗布することが可能となる。ま
た、流通穴23cを吸気することにより、レジスト除去
ロール23の表面に塗着したレジスト溶液27は第2の
円柱体23aの多数の孔及び流通穴23cを通して除去
される。これにより、コーティングロール21の第1の
円柱体21aの表面に残ったレジスト溶液27をレジス
ト除去ロール23により連続して除去し、かつ適量の新
たなレジスト溶液をコーティングロール21に供給する
ことができるので、大量生産向けの塗布装置として用い
ることができる。
【0027】(第2の実施の形態)図2(a),(b)
は、本発明の第2の実施の形態に係る塗布装置を示す。
第1の実施の形態と異なるところは、レジスト溶液を除
去する手段として、多孔質の材料からなる第2の円柱体
23aを有するレジスト除去ロール23の代わりに、金
属材料からなる第2の円柱体31aを有するレジスト除
去ロール31と、さらに長手方向に沿う先端部分が尖っ
た長方形状のヘラ32を用いることである。ヘラ32の
長手方向をレジスト除去ロール31の回転軸21bの方
向に向けて先端をレジスト除去ロール31と接触させ、
その表面に塗着したレジスト溶液27を削ぎ取るもので
ある。
【0028】上記の塗布装置の動作について図2(b)
を参照しながら説明する。即ち、第1の実施の形態で説
明したのと同じ方法により、コーティングロール21と
レジスト除去ロール31とバックアップロール25を回
転させる。コーティングロール21の溝21dに順次レ
ジスト溶液27を満たしていく。また、ヘラ32の尖っ
た先端部をレジスト除去ロール31の第2の円柱体31
aの表面に接触させておく。
【0029】更に、第1の実施の形態で説明したのと同
じ方法により、被塗布基板26の表面にレジスト溶液2
7を塗布する。塗布後にレジスト溶液27が残った溝2
1dの様子を図5(b)に示す。コーティングロール2
1がさらに回転し、レジスト溶液27が残った溝21d
がレジスト除去ロール31と接触する。このとき、レジ
スト除去ロール31のコーティングロール21への押圧
力により、弾性を有する凸部21cが潰れて溝26内の
レジスト溶液27がレジスト除去ロール31の第2の円
柱体31aの表面と接触し、そのレジスト溶液27が第
2の円柱体31aの表面に移転され、塗着される。そし
て、更なる回転により、順次溝21d内に残ったレジス
ト溶液27が第2の円柱体31aの表面に移転され、塗
着されていく。そして、ヘラ32の設置位置に達する
と、第2の円柱体31aの表面に塗着したレジスト溶液
27はその表面から次々に除去されていく。
【0030】次いで、コーティングロール21のさらな
る回転によりレジスト容器22の設置位置に再び戻って
きた溝21dに適量の新たなレジスト溶液が供給され
る。このため、新しい被塗布基板26に所定量のレジス
ト溶液を塗布することが可能となる。なお、塗布間隔
(タクトタイム)があいた場合には、コーティングロー
ル21表面の溝21d内にレジスト容器22からの供給
量がそのまま残ったまま塗布位置を通過するが、レジス
ト除去ロール31によりそのレジスト溶液27は完全に
除去されるので、レジスト溶液が除去された溝21dが
再びレジスト容器22の位置に戻る。このため、適量の
新たなレジスト溶液27がコーティングロール21に供
給され、連続して新たな被塗布基板26に正常なレジス
ト塗布を行うことができ、これにより、大量生産向けの
塗布装置として用いることができる。
【0031】以上のように、本発明の第2の実施の形態
においては、コーティングロール21から一旦レジスト
除去ロール23に残留レジスト溶液を移転させた後、レ
ジスト除去ロール23の表面に塗着した残留レジスト溶
液をヘラで削ぎ取っている。コーティングロール21に
直接ヘラを接触させてコーティングロール21から直接
レジスト溶液を削ぎ取る場合と比べて弾性を有するコー
ティングロール21を傷めなくて済む。
【0032】なお、図2(a),(b)では、回転可能
なレジスト除去ロール31をレジスト容器22から離れ
た所に設置しているが、図3に示すように、回転可能な
レジスト除去ロール41をレジスト容器22の近くに設
けて、ヘラ42により削ぎ取られたレジスト27を再び
レジスト容器22に戻し、再利用することも可能であ
る。なお、図中、41aはレジスト除去ロール41の円
柱体、41bは円柱体41aの軸に沿って設けられた、
円柱体41aを回転させる回転軸である。
【0033】(第3の実施の形態)図4(a),(b)
は、本発明の第3の実施の形態に係る塗布装置を示す。
第1の実施の形態と異なるところは、レジスト除去ロー
ル31の代わりに、コーティングロール21表面のレジ
スト溶液を移転・塗着させる帯状のアルミ箔又はポリエ
チレンフィルム(帯状連続体)52が用いられているこ
とである。更に、コーティングロール21の両側部にこ
の帯状連続体52の供給ロール53と巻き取りロール5
4が設けられ、かつ帯状連続体52をコーティングロー
ル21と接触させている。この接触部は被塗布基板26
へのレジスト溶液の塗布位置からレジスト容器22の設
置位置に至る途中にくるようにしている。これにより、
被塗布基板26へのレジスト溶液27の塗布後にコーテ
ィングロール21の溝21dに残るレジスト溶液27を
除去して、レジスト溶液残留のない溝21dに新たなレ
ジスト溶液が供給されることになる。
【0034】コーティングロール21との接触部では、
帯状連続体52をコーティングロール21に押圧するた
め押圧ロール51が設けられている。押圧ロール51と
コーティングロール21とは回転軸21b,51bが互
いに平行に配置され、かつ押圧ロール51の第2の円柱
体51aとコーティングロール21の第1の円柱体21
aとの間に帯状連続体52が挟まれて移動する。押圧ロ
ール51はコーティングロール21と逆方向に回転し、
帯状連続体52を送る機能も有する。なお、帯状連続体
52をコーティングロール21に押圧する押圧力は、押
圧ロール51の回転軸51bを支持して移動させる図示
しない押圧力を調整する手段により調整可能となってい
る。
【0035】この場合、アルミ箔又はポリエチレンフィ
ルム52はゴム製のコーティングロール21に対してレ
ジスト溶液に対する付着力が大きい。また、帯状連続体
52のコーティングロール21への押圧力により、コー
ティングロール21の凸部21cの潰れ量が変わり、移
転・塗着させるレジスト溶液量が変化する。従って、押
圧力を調整する手段によって押圧ロール51の押圧力を
調整することにより、アルミ箔又はポリエチレンフィル
ム52へのレジスト溶液27の十分な移転・塗着が行わ
れ、コーティングロール21の表面に残っているレジス
ト溶液27をほぼ完全に除去することが可能である。な
お、コーティングロール21と押圧ロール51とは互い
に逆方向に回転するので、それらの間の押圧力を十分に
強くしてもコーティングロール21の回転は妨げられな
い。
【0036】以上のように、本発明の第3の実施の形態
においては、レジスト溶液を移転・塗着させる帯状連続
体52がコーティングロール21に接触して設けられて
おり、かつ押圧ロール51及び押圧力を調整する手段に
より帯状連続体52のコーティングロール21への押圧
力を調整可能である。従って、その押圧力を適当に調整
することにより、帯状連続体52へのレジスト溶液27
の十分な移転・塗着が行われ、コーティングロール21
の表面に残っているレジスト溶液27をほぼ完全に除去
することができる。従って、次のレジスト塗布の際、常
に適量の新たなレジスト溶液27をコーティングロール
21の溝21dに供給し、連続して新たな被塗布基板2
6に所定量のレジスト溶液を塗布することが可能とな
る。
【0037】また、帯状連続体52の供給ロール53と
巻き取りロール54を有するので、コーティングロール
21の円柱体21aの表面に残ったレジスト溶液27を
帯状連続体52により連続して除去し、かつ適量の新た
なレジスト溶液27をコーティングロール21に供給す
ることができる。これにより、大量生産向けの塗布装置
として用いることができる。
【0038】なお、第1〜第3の実施の形態では、コー
ティングロール21のレジスト溶液溜まりとして第1の
円柱体21aに溝21dを形成したものを用いている
が、図6(a),(b)に示すような円柱体61aの表
面の円周方向に金属線や弾性を有する線材61cが巻か
れて隣接する線材61cの間にレジスト溶液が溜まる凹
部61dが形成される、所謂バーコータのコーティング
ロール61を用いてもよい。
【0039】また、レジスト溶液の塗布に用いている
が、スピンオングラス溶液やポリイミド溶液等特に揮発
性の顕著な塗布液の塗布に用いる場合に有効である。更
に、第2の円柱体23a及び押圧ロール51aとして金
属等の固い物質を用いているが、ゴム等の弾性体を用い
てもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、塗布
液を保持する凹部が形成された第1の円柱体に接触して
第2の円柱体が設けられ、かつ第2の円柱体と第1の円
柱体とは互いに反対方向に回転し、第2の円柱体との接
触により第1の円柱体の凹部内の塗布液を除去する。
【0041】即ち、第1の円柱体と第2の円柱体とは互
いに反対方向に回転可能なので、第2の円柱体を第1の
円柱体に十分に押圧しても第1の円柱体の回転を妨げる
ことはない。これにより、第1の円柱体の表面に残って
いる塗布液をほぼ完全に除去することが可能である。従
って、本発明の塗布装置とベルトコンベア等被塗布基板
の自動送り装置を併用することにより、大量生産向けの
塗布装置として用いることができる。
【0042】更に、第1の円柱体の凹部の残留塗布液は
第2の円柱体により除去されるので、第1の円柱体の凹
部が弾性を有する部材で作成されていても、第1の円柱
体の凸部を傷めなくて済む。また、塗布液を移転・塗着
させる帯状連続体が第1の円柱体に接触して設けられて
いる。従って、帯状連続体を移動させて、第1の円柱体
の表面に残った塗布液を帯状連続体により連続して除去
することができる。従って、本発明の塗布装置とベルト
コンベア等被塗布基板の自動送り装置を併用することに
より、大量生産向けの塗布装置として用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係る
塗布装置の全体構成について示す斜視図、図1(b)は
図1(a)のA−A線断面図である。
【図2】図2(a)は本発明の第2の実施の形態に係る
塗布装置の全体構成について示す斜視図、図2(b)は
図2(a)のA−A線断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る他の塗布装置
の全体構成について示す断面図である。
【図4】図4(a)は本発明の第3の実施の形態に係る
塗布装置の全体構成について示す斜視図、図4(b)は
図4(a)のA−A線断面図である。
【図5】本発明の第1乃至第3の実施の形態に係る塗布
装置のコーティングロールの表面の詳細について示すB
−B線断面図である。
【図6】図6(a)は本発明の実施の形態に係る塗布装
置のコーティングロールについて示す斜視図、図6
(b)は図6(a)のB−B線断面図である。
【図7】図7(a)は従来例に係る塗布装置の全体構成
について示す斜視図、図7(b)は図7(a)のA−A
線断面図である。
【図8】従来例に係る他の塗布装置の全体構成について
示す断面図である。
【符号の説明】
21,61 コーティングロール、 21a,61a 第1の円柱体、 21b,23b,25b,31b,41b,51b,5
3b,54b,61b回転軸、 21c 凸部、 21d 溝(凹部)、 22 レジスト容器(塗布液容器)、 22a レジスト溶液溜め(塗布液溜め)、 22b 突起、 23,31,41 レジスト除去ロール、 23a,31a,41a,51a 第2の円柱体、 24 コンベアベルト、 25 バックアップロール、 25a 53a,54a 円柱体、 26 被塗布基板、 27 レジスト溶液(塗布液)、 32,42 ヘラ、 51 押圧ロール、 52 アルミ箔又はポリエチレンフィルム(帯状連続
体)、 53 供給用ロール(供給用円柱体)、 54 巻き取り用ロール(巻き取り用円柱体)、 61c 金属線又は弾性を有する線材、 61d 凹部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に塗布液を塗布する塗布装置であ
    って、 表面に凹部を有し、前記塗布液を前記基板に塗布する回
    転可能な第1の円柱体と、 前記第1の円柱体の少なくとも前記凹部に、塗布液を供
    給する塗布液供給手段と、 前記第1の円柱体の回転方向とは反対方向に回転し、前
    記第1の円柱体の凹部内の前記塗布液を、前記凹部内か
    ら除去する第2の円柱体とを備えたことを特徴とする塗
    布装置。
  2. 【請求項2】 基板上に塗布液を塗布する塗布装置であ
    って、 表面に凹部を有し、前記塗布液を前記基板に塗布する回
    転可能な第1の円柱体と、 前記第1の円柱体の少なくとも前記凹部に、塗布液を供
    給する塗布液供給手段と、 前記第1の円柱体に接触し、該第1の円柱体の凹部内の
    前記塗布液を、前記凹部内から除去する帯状連続体とを
    備えたことを特徴とする塗布装置。
  3. 【請求項3】 基板上に塗布液を塗布する塗布方法であ
    って、 表面に凹部を有する回転可能な第1の円柱体の該凹部内
    に、前記塗布液を供給する工程と、 次いで、前記第1の円柱体を回転させ、該凹部内の塗布
    液を前記基板に塗布する工程と、 次いで、該第1の円柱体の該回転方向とは反対方向に回
    転する第2の円柱体を用いて、該凹部内に残存する該塗
    布液を除去する工程とを含むことを特徴とする塗布方
    法。
  4. 【請求項4】 基板上に塗布液を塗布する塗布方法であ
    って、 表面に凹部を有する回転可能な第1の円柱体の該凹部内
    に、前記塗布液を供給する工程と、 次いで、前記第1の円柱体を回転させ、該凹部内の塗布
    液を前記基板上に塗布する工程と、 次いで、前記第1の円柱体に接触する帯状連続体を用い
    て、前記凹部内に残存する前記塗布液を除去する工程と
    を含むことを特徴とする塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017513754A (ja) * 2014-04-09 2017-06-01 エアバス オペレーションズ ゲーエムベーハーAirbus Operations GmbH 塗布器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017513754A (ja) * 2014-04-09 2017-06-01 エアバス オペレーションズ ゲーエムベーハーAirbus Operations GmbH 塗布器
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