JPH10288784A - 液晶表示装置の製造装置及び製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造装置及び製造方法

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JPH10288784A
JPH10288784A JP9924197A JP9924197A JPH10288784A JP H10288784 A JPH10288784 A JP H10288784A JP 9924197 A JP9924197 A JP 9924197A JP 9924197 A JP9924197 A JP 9924197A JP H10288784 A JPH10288784 A JP H10288784A
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relief
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JP9924197A
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Hideyuki Nakatani
谷 英 之 中
Sumio Miyata
田 純 夫 宮
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で樹脂凸版上の配向材の乾燥を防
止し、印刷間隔が長くなった場合でも、液晶表示装置に
表示ムラが生じないように配向膜を塗布することができ
る液晶表示装置の製造装置及び製造方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 樹脂凸版の近傍をカバーで覆うことによ
り、その乾燥を効果的に防止し、併せてダストの付着も
防ぐことができるものである。このカバーは、配向材の
溶媒雰囲気によって劣化しないように、ステンレスなど
により構成することが望ましい。そして、樹脂凸版が印
刷待ちの状態にある間は常に樹脂凸版を覆うようにす
る。また、カバーと樹脂凸版の間隔は、樹脂凸版に塗布
された配向材の乾燥のしかたに大きく影響する。従っ
て、その間隔は、樹脂凸版のどの箇所においても一定に
できるような構造とすることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の製
造装置及び製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、液晶表示装置の基板の表面に配向膜を塗布する装置
及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、時計、各種家電製品、
コンピュータ、各種情報端末機器など極めて広範な分野
において利用されており、より低コストかつ安定した供
給が強く望まれている。この液晶表示装置は、一般的
に、2枚の透光性基板の間に液晶材料が挟持されている
構成を有する。そして、この液晶層に印加する電界を制
御することによって、液晶分子の配列状態を変化させ、
所定の情報を光の透過率の変化によって表示する。そし
て、電界を印加する前の液晶分子の配列状態を制御する
ために、基板の表面には、「配向膜」と称される薄膜が
形成されることが多い。
【0003】この配向膜の表面には液晶分子の配列を制
御するための所定の凹凸形状が形成されている。また、
その材料としては、例えば、ポリイミドやポリビニルア
ルコールが用いられることが多い。ポリイミドなどの配
向材は、、配向膜塗布装置により基板の表面に印刷され
て、配向膜が形成される。
【0004】図4は、従来の配向膜塗布装置の要部を表
す概略斜視図である。すなわち、従来の配向膜塗布装置
100の印刷部は、版胴102、アニロックス・ロール
104、ドクター・ブレード106及び印刷ステージ1
22により構成されている。版胴102のローラ面と、
アニロックス・ロール104のローラ面とは接触してお
り、両者は連動して回転するようにされている。ここ
で、版胴102は、ローラ状の形状を有し、そのローラ
面に樹脂凸版108が取り付けられている。一方、ドク
ター・ブレード106は、アニロックス・ロール104
のローラ面から所定の間隔をおいて固定されている。こ
こで、ドクター・ブレード106の替わりに、ロールが
用いられることもある。
【0005】液晶表示装置の基板124に対する配向膜
の印刷は、以下に説明する順序で行われる。すなわち、 (1)まず、図示しないディスペンサによって所定量の
配向材をアニロックス・ロール104のローラ面に滴下
する。
【0006】(2)次に、アニロックス・ロール104
を回転させる。すると、ドクター・ブレード106によ
って配向材がローラ面上に薄く延ばされ、アニロックス
・ロール104のローラ面に均一な膜厚を有する配向材
の薄膜が形成される。
【0007】(3)次に、配向膜を塗布する基板124
を載せた印刷ステージ122が、印刷部の下部を図中の
矢印方向に移動を開始する。
【0008】(4)印刷ステージ122の移動と連動し
て、版胴102とアニロックス・ロール104とが回転
を開始する。すると、樹脂凸版108は、アニロックス
・ロール104と接触してローラ面上の配向材が樹脂凸
版108の表面に転写される。印刷ステージ122は、
樹脂凸版108の回転と同期して移動する。すると、樹
脂凸版108と基板124とが接触することによって基
板124の表面に配向材が転写される。基板124に転
写された配向膜は、樹脂凸版108の凹凸形状に対応し
たパターン形状を有する。また、その膜厚は、通常50
〜100nmである。
【0009】(5)配向膜が印刷された基板124は、
印刷ステージ122から取り外され、次の工程に投入さ
れる。そして、印刷ステージ122、版胴102及びア
ニロックス・ロール104は、それぞれ初期状態の位置
に戻る。ここで、図4においては、印刷ステージ122
以外の各要素は、初期状態の位置にある様子を表した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基板124に
配向材を塗布した後でも、樹脂凸版108の表面にはか
なりの量の配向材が残っている。この残留した配向材
は、自然乾燥により時間の経過とともにその粘度が高く
なる。そして、前述したような一連の手順による配向膜
の印刷工程の印刷間隔が何らかの原因で長くなると、樹
脂凸版108の表面に残った配向材は、過度に乾燥し、
次の印刷工程でアニックス・ロール104から新鮮な配
向材が転写されても、樹脂凸版108の表面の配向材の
粘度が十分に低下せず、基板124に印刷された時に、
配向膜の厚さが不均一となる。このような配向膜の厚さ
の不均一は、液晶表示装置の表示ムラの原因となり、表
示品位を劣化させ、液晶表示装置の製造歩留まりを低下
させる要因となる。
【0011】従来の配向膜塗布装置の印刷部は3枚の
扉、すなわち、上部扉118、版胴側の側面扉116及
びアニロックス・ロール側の側面扉120によって覆わ
れている。しかし、これらの扉は、印刷部へのダストの
侵入、配向材の飛散、或いは気流による樹脂凸版108
表面の配向材の乾燥を防止するために取り付けられたも
のである。すなわち、これらの扉は、樹脂凸版108が
装置外からの気流に晒されて配向材の乾燥が加速するの
を防止するに過ぎなかった。
【0012】配向膜塗布装置としては、ある程度印刷間
隔が長くなっても樹脂凸版の表面の配向材が乾燥しない
ものが望ましい。装置に異常などが発生した場合に、装
置の停止から流品の再開までに要する時間は、通常は1
80秒から240秒である。また、配向膜形成工程の前
後の工程の流品間隔に律速されて、印刷間隔が長くなる
ような場合にも対処できることが望ましい。しかし、従
来の配向膜塗布装置では、印刷間隔が90秒以上になる
と、前述したような残留配向膜の乾燥に起因する液晶表
示装置の表示ムラが発生するという問題があった。
【0013】しかも、このように樹脂凸版108の表面
で配向材が乾燥した時には、実際の基板124の印刷を
始める前に、樹脂凸版108の表面の配向材を溶剤によ
り拭き取り、さらに、ダミー基板を用いて捨て印刷を行
なって樹脂凸版108の表面の配向材の厚さを一定に回
復させる作業が必要であった。このような作業は、かな
りの時間とダミー基板を必要とし、作業効率を非常に低
下させるという問題を生じていた。
【0014】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
ある。すなわち、本発明は簡易な構成で樹脂凸版上の配
向材の乾燥を防止し、印刷間隔が長くなった場合でも、
液晶表示装置に表示ムラが生じないように配向膜を塗布
することができる液晶表示装置の製造装置及び製造方法
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、樹
脂凸版の近傍をカバーで覆うことにより、その乾燥を効
果的に防止し、併せてダストの付着も防ぐことができる
ものである。このカバーは、配向材の溶媒雰囲気によっ
て劣化しないように、ステンレスなどにより構成するこ
とが望ましい。そして、樹脂凸版が印刷待ちの状態にあ
る間は常に樹脂凸版を覆うようにする。また、カバーと
樹脂凸版の間隔は、樹脂凸版に塗布された配向材の乾燥
のしかたに大きく影響する。従って、その間隔は、樹脂
凸版のどの箇所においても一定にできるような構造とす
ることが望ましい。
【0016】カバーの種類としては、樹脂凸版の上部の
みを覆う開放型と、印刷待ちの間は樹脂凸版を完全に覆
う密閉型、および周囲の2辺にのみ側面板を有する一部
開放型が挙げられる。密閉型カバーの場合は、印刷待ち
の間は、その側面板が版胴に接触しており、そのまま印
刷を行うと樹脂凸版と干渉するため、印刷直前にカバー
を版胴から離す機構が必要とされる。また、カバーの大
きさは、樹脂凸版のパターン形状よりも若干大きい方が
望ましい。
【0017】また、そのカバーと樹脂凸版との間隔は、
前述した開放型のカバーの場合には、10ミリメートル
以下であることが望ましい。一方、前述した密閉型のカ
バーの場合には、その間隔は、20ミリメートル以下で
あることが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明による第1の
配向膜塗布装置の印刷部を表す概略構成図である。すな
わち、同図(a)は、印刷部の概略斜視図であり、同図
(b)は、その版胴部の概略断面図である。
【0019】図1に示した印刷部は、従来の配向膜塗布
装置と同様に、版胴12、アニロックス・ローラ14及
びドクター・ブレード16を有する。版胴12のローラ
面上には、樹脂凸版18が固定されている。そして、本
発明においては、この樹脂凸版18の上に乾燥防止カバ
ー20が設けられている。この乾燥防止カバーは、4方
が開放された板状の形状を有する。すなわち、版胴12
の回転軸を中心線とした曲面の板状の形状を有する。そ
して、同様の円弧状の曲面を有する樹脂凸版18の表面
を一定の間隔を維持して覆うようにされている。但し、
その時に側面は開放されている。また、その大きさは、
本実施形態では、樹脂凸版18よりも周囲に5センチメ
ートルずつ大きいものとした。
【0020】乾燥防止カバー20は、配向材に用いる溶
媒雰囲気によって劣化しないことが必要とされる。従っ
て、その材質としては、ステンレスなどの金属、テフロ
ンなどの樹脂、或いは石英ガラスなどのセラミクスを用
いることが望ましい。ここでは、乾燥防止カバー20を
ステンレスにより構成した例について説明する。
【0021】乾燥防止カバー20は、樹脂凸版18と接
触せずに一定の間隔を維持して固定する必要がある。ま
た、その位置は、樹脂凸版18の初期状態の位置、すな
わち、樹脂凸版18が印刷待ちの状態にある位置におい
て、その表面を覆うように設置する必要がある。本実施
形態では、乾燥防止カバー20にステンレス製の2本の
支持棒22、22が取り付けられている。支持棒22、
22の両端部は、図示しない支持部によって支持され、
乾燥防止カバー20の位置を調整し、所定の位置に固定
できるようにされている。
【0022】本発明者は、樹脂凸版18と乾燥防止カバ
ー20との距離を5、10、20、30、50ミリメー
トルと変化させ、それぞれの場合について配向膜の塗布
実験を行った。この実験においては、それぞれの距離に
ついて、印刷の間隔を60秒〜240秒まで変化させて
配向膜の塗布を行い、樹脂凸版18の乾燥による液晶表
示装置の表示ムラが発生し始める印刷間隔を調べた。ま
た、本実験においては、樹脂凸版18はAPR版(10
インチパターン×2面)とし、配向材としては、日産化
学製の商標名「サンエバー」を用いた。
【0023】実験の結果、樹脂凸版18と乾燥防止カバ
ー20との距離が20ミリメートル以上の場合には、印
刷間隔が240秒以下でも表示ムラが発生した。このム
ラは、配向膜の印刷パターンの周辺部に約1〜3ミリメ
ートルの幅で発生することが多かった。
【0024】しかし、距離を10ミリメートル以下にす
ると、240秒までの印刷間隔では、表示ムラが全く発
生しないことが分かった。すなわち、装置の異常などに
よる、装置の停止から流品の再開までに要する時間の
間、きわめて効果的に樹脂凸版18上の配向材の乾燥を
防止できることが分かった。
【0025】本発明による乾燥防止カバー20によっ
て、このように効果的に乾燥を防止できるのは、印刷待
ちの状態にある樹脂凸版の表面近傍の雰囲気を、配向材
の溶媒の飽和状態の雰囲気に保持して、蒸発を抑えるか
らであると考えられる。また、本発明による乾燥防止カ
バーによって、樹脂凸版に対する気流もほぼ完全に遮断
することができる。従って、気流に晒されることによっ
て配向材の乾燥が加速されることも防ぐことができる。
【0026】また、本実施形態のカバー20は、側面が
開放されているので、樹脂凸版18の上部に固定して用
いることができる。従って、カバーの移動機構が不要と
なり、装置を簡略化できるという利点を有する。
【0027】さらに、本発明による乾燥防止カバーによ
り、樹脂凸版へのダストの付着も防止できる。すなわ
ち、配向膜塗布工程を連続的に繰り返すと、種々のダス
トが発生しやすく、このようなダストは、樹脂凸版18
に付着して配向膜の厚さのムラに起因する表示不良を発
生させることが多い。しかし、本発明においては、乾燥
防止カバー20によってこのようなダストの付着が抑制
されるので、表示不良を解消することができる。
【0028】すなわち、本発明によれば、配向膜塗布工
程の印刷間隔が長くなった場合のみならず、連続印刷時
に発生しやすい不良も防ぐことができる。
【0029】次に、本発明による第2の配向膜塗布装置
について説明する。
【0030】図2は、本発明による第2の配向膜塗布装
置の印刷部を表す概略構成図である。すなわち、同図
(a)は、印刷部の概略斜視図であり、同図(b)は、
その版胴部の回転軸と垂直方向の概略断面図であり、ま
た、同図(c)は、版胴部の回転軸と平行方向の概略断
面図である。
【0031】図2に示した印刷部も、図1に示した配向
膜塗布装置と同様に、版胴12、アニロックス・ローラ
14及びドクター・ブレード16を有する。版胴12の
ローラ面上には、樹脂凸版18が固定されている。そし
て、本実施形態においては、この樹脂凸版18の上に乾
燥防止カバー30が設けられている。この乾燥防止カバ
ー30は、4辺が側面板30A、30B、30C及び3
0Dで囲まれた箱状の形状を有する。すなわち、その底
面は、版胴12の回転軸を中心線とした略曲面状の形状
を有し、両側面も版胴12のローラ面にあわせた円弧状
の形状を有する。このように、乾燥防止カバー30は、
その側面板30A、30B、30C及び30Dの先端が
版胴12のローラ面に密着して、樹脂凸版18を密閉で
きるようにされている。
【0032】また、乾燥防止カバー30は、樹脂凸版1
8が印刷待ちの初期状態にある時は、版胴12のローラ
面に密着して樹脂凸版18を密閉し、印刷の直前には版
胴12から離れる必要がある。そこで、カバー30の裏
面にステンレス製の支持棒32を取り付け、この支持棒
32の両端にスライド機構34を設けた。このスライド
機構34によって、図2(b)に示したように、印刷待
ちの間は、支持棒32は図中Aで示した位置におかれ、
カバー30が版胴12に密着するようにされる。また、
印刷中は、支持棒32が図中Bで示した位置におかれ、
カバー30が版胴12から離れるようにされている。ま
た、スライド機構34は、そのスライドのストロークを
調節できるようにされている。
【0033】また、カバー30の版胴12との接触部に
は、接触時の衝撃を緩和し、金属ダストの発生を抑制す
るとともに、密閉性を向上させるためにラバー36が取
り付けられている。
【0034】本発明者は、カバー30の最適な形状を調
べるための実験を行った。すなわち、カバー30の側面
の高さLを5、10、20、30、50ミリメートルと
変化させ、それぞれの場合について配向膜の塗布実験を
行った。実験においては、樹脂凸版18や配向材は、前
述の実施形態における実験と同一とし、印刷の時間間隔
を種々に変化させて印刷実験を行った。
【0035】実験の結果、カバー30の側面の高さLが
20ミリメートル以下の場合には、印刷間隔を240秒
としても表示ムラが全く発生しなかった。
【0036】さらに、カバー30の側面の高さLを10
ミリメートルとした場合には、印刷間隔を400秒とし
ても表示ムラが全く発生せず、乾燥防止の効果がきわめ
て高いことが分かった。すなわち、前述した側面開放型
のカバー20と比較して、おおむね2倍の乾燥防止効果
を有することが分かった。これは、本実施形態のカバー
30が、4辺に側面板30A、30B、30C及び30
Dを有し、密閉効果がきわめて高いために、樹脂凸版1
8の周囲の溶媒の飽和雰囲気をより長い時間維持できる
からであると考えられる。さらに、前述の実施形態と同
様に、本実施形態においても、樹脂凸版18へのダスト
の付着が防止できる。
【0037】次に、本発明による第3の配向膜塗布装置
について説明する。
【0038】図3は、本発明による第3の配向膜塗布装
置の印刷部を表す概略構成図である。すなわち、同図
(a)は、印刷部の概略斜視図であり、同図(b)は、
その版胴部の回転軸と垂直方向の概略断面図であり、ま
た、同図(c)は、版胴部の回転軸と平行方向の概略断
面図である。
【0039】図3に示した印刷部も、前述した配向膜塗
布装置と同様に、版胴12、アニロックス・ローラ14
及びドクター・ブレード16を有する。版胴12のロー
ラ面上には、樹脂凸版18が固定されている。そして、
本実施形態においては、この樹脂凸版18の上に乾燥防
止カバー40が設けられている。この乾燥防止カバー4
0は、版胴12の回転軸方向の両側面のみに側面板40
A及び40Bを有する。すなわち、その底面は、版胴1
2の回転軸を中心線とした略曲面状の形状を有し、両側
面の側面板も版胴12のローラ面にあわせた円弧状の形
状を有する。
【0040】この乾燥防止カバー40は、その2辺の側
面板40A及び40Bの先端が版胴12のローラ面から
わずかに離れた状態に設置される。このように設置して
も、樹脂凸版18の移動方向は、開放されている。従っ
て、印刷に際して、カバー40を移動させる必要がな
い。つまり、カバー40を移動させるスライド機構が不
要となり、装置の簡略化が図れる。しかも、カバー40
は、4辺のうちの2辺が側面板40A及び40Bにより
仕切られているので、樹脂凸版18の周囲の溶媒の飽和
雰囲気は、前述した開放型のカバー20よりも長い時間
維持される。すなわち、本実施形態は、樹脂凸版の乾燥
を効果的に防止しつつ、カバーのスライド機構を省略で
きるという利点を有する。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に説明する効果を奏する。
【0042】まず、本発明によれば、樹脂凸版上を覆う
乾燥防止カバーを設けることによって、印刷待ちの状態
にある樹脂凸版の表面近傍の雰囲気を、配向材の溶媒の
飽和状態の雰囲気に保持し、溶媒の蒸発を抑えて、配向
材の乾燥を防止することができる。
【0043】また、本発明によれば、乾燥防止カバーを
設けることによって、樹脂凸版に対する気流もほぼ完全
に遮断することができる。従って、気流に晒されること
によって配向材の乾燥が加速されることも防ぐことがで
きる。このように、樹脂凸版の表面に残留する配向材の
乾燥を防止することによって、配向膜の膜厚のムラに起
因する液晶表示装置の表示ムラを解消することができ
る。
【0044】また、従来の配向膜塗布装置よりも長い印
刷間隔で塗布作業を行っても、表示ムラを生ずることが
なくなる。このために、従来、樹脂凸版上の配向材が乾
燥する度に必要された樹脂凸版の拭き直し作業とダミー
基板を用いた捨て印刷の作業の回数が激減し、作業効率
が顕著に改善される。
【0045】さらに、本発明によれば、乾燥防止カバー
により、樹脂凸版へのダストの付着も防止できる。すな
わち、印刷待ちの状態にある樹脂凸版上を覆うことによ
り、配向ダストの付着が抑制されるので、表示不良を解
消することができる。
【0046】すなわち、本発明によれば、配向膜塗布工
程の印刷間隔が長くなった場合のみならず、連続印刷時
に発生しやすい不良も防ぐことができる。
【0047】また、本発明によれば、密閉型のカバーを
用いることによって、極めて長時間の間、樹脂凸版上の
配向材の乾燥を防止することができる。従って、不測の
事態により、配向膜塗布工程が長時間停止するような場
合でも、表示ムラが生ずることがなく、樹脂凸版の拭き
直し作業なども不要となる。
【0048】一方、本発明によれば、開放型または一部
開放型のカバーを用いることによって、カバーのスライ
ド機構が不要となり、配向膜塗布装置を簡略化すること
ができる。
【0049】すなわち、本発明によれば、配向膜の塗布
工程の作業性が顕著に改善されるとともに製造歩留まり
も向上し、液晶表示装置を低コストで安定して製造する
ことができる製造装置を提供することができるようにな
り、産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の配向膜塗布装置の印刷部を
表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、印刷
部の概略斜視図であり、同図(b)は、その版胴部の概
略断面図である。
【図2】本発明による第2の配向膜塗布装置の印刷部を
表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、印刷
部の概略斜視図であり、同図(b)は、その版胴部の回
転軸と垂直方向の概略断面図であり、また、同図(c)
は、版胴部の回転軸と平行方向の概略断面図である。
【図3】本発明による第3の配向膜塗布装置の印刷部を
表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、印刷
部の概略斜視図であり、同図(b)は、その版胴部の回
転軸と垂直方向の概略断面図であり、また、同図(c)
は、版胴部の回転軸と平行方向の概略断面図である。
【図4】従来の配向膜塗布装置の要部を表す概略斜視図
である。
【符号の説明】
12、102 版胴 14、104 アニロックス・ロール 16、106 ドクター・ブレード 18、108 樹脂凸版 20 開放型乾燥防止カバー 22 支持棒 30 密閉型乾燥防止カバー 30A、30B、30C、30D 側面板 32 支持棒 34 スライド機構 36 ラバー 40 一部開放型乾燥防止カバー 40A、40B 側面板 42 支持棒 116、118、120 扉 122 印刷ステージ 124 基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴の表面上に備えられた凸版上に配向材
    を塗布し、前記凸版上に塗布された前記配向材を液晶表
    示装置の基板上に転写して配向膜を形成する液晶表示装
    置の製造装置において、 前記基板上に前記配向膜を転写した後に前記凸版上に残
    留する前記配向材の乾燥を抑制するためのカバーが設け
    られていることを特徴とする液晶表示装置の製造装置。
  2. 【請求項2】アニロックス・ロールに所定量の配向材を
    滴下する滴下装置と、 前記アニロックス・ロールに滴下された前記配向材を前
    記アニロックス・ロールのロール面上に均一に延ばすた
    めの延伸手段と、 所定の凸版を表面に備えた版胴と、 前記アニロックス・ロールのロール面上に延ばされた前
    記配向材を前記凸版上に塗布する塗布手段と、 前記凸版上に塗布された前記配向材を液晶表示装置の基
    板上に転写する転写手段と、 前記凸版の近傍に配置され、前記凸版から前記基板上に
    前記配向材を転写した後に前記凸版上に残留する前記配
    向材の乾燥を抑制する乾燥防止カバーと、 を備えたことを特徴とする液晶表示装置の製造装置。
  3. 【請求項3】前記乾燥防止カバーは、前記凸版の全面を
    覆う板状の形状を有し、且つ前記凸版の全面に渡って前
    記凸版との間隔が10ミリメートル以下であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の製造装置。
  4. 【請求項4】前記乾燥防止カバーは、前記凸版の全面を
    覆う板状の形状を有し且つ前記凸版の全面に渡って前記
    凸版との間隔が一定である底板部と、前記底板部の周辺
    を囲む側面板と、を有し、さらに、 前記凸版の周囲に密着してその雰囲気を密閉するととも
    に、前記凸版の移動に先だってその移動経路上から退避
    するためのスライド機構に連結されていることを特徴と
    する1または2に記載の製造装置。
  5. 【請求項5】前記凸版との前記間隔は20ミリメートル
    以下であることを特徴とする請求項4記載の製造装置。
  6. 【請求項6】前記乾燥防止カバーは、前記凸版の全面を
    覆う板状の形状を有し且つ前記凸版の全面に渡って前記
    凸版との間隔が一定である底板部と、前記底板部の周辺
    のうちで前記凸版の移動経路以外の部分を囲む側面板と
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の製
    造装置。
  7. 【請求項7】版胴の表面に備えられた所定の凸版上に配
    向材を塗布する第1工程と、 前記凸版上に塗布された前記配向材を液晶表示装置の基
    板上に転写して配向膜を形成する第2工程と、 前記配向材を前記基板上に転写した後の前記凸版を乾燥
    防止カバーで覆うことにより、前記凸版上に残留する前
    記配向材の乾燥を防止した状態を得た後に前記第1工程
    及び第2工程を繰り返すことを特徴とする液晶表示装置
    の製造方法。
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